2ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

種・種死の世界にWキャラがやってきたら MISSION-12

1 :通常の名無しさんの3倍:2007/11/30(金) 02:48:37 ID:???
「新シャア板でガンダムWについて語るならここだ!」
「GガンやXが盛り上がってるから、Wも盛り上げて行こうぜ」
「職人さん常時募集中です」
「現在、SS連載中だ。荒れ防止のため「sage」進行を勧める。」
「荒らし・煽りはエレガントにスルーするのが基本だ。諸君らもエレガントな心を忘れないでくれたまえ」
「職人の作品投下中はレスを控えてくれ。職人も投下終了が分かりやすいよう配慮してくれるとありがたい」
「職人の作品に対して意見したいこともあるだろうが、単なる誹謗・中傷の類は控えたまえ」

「前スレはこちらになる。」
種・種死の世界にWキャラがやってきたら MISSION-12
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1195963498/

「こちらがまとめサイトになります。」
ttp://wctts.hp.infoseek.co.jp/
http://arte.wikiwiki.jp/

「避難所はこちらだ。」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/1777/1161501957/l50

「タイトルロゴもあるんだ。」
ttp://wctts.hp.infoseek.co.jp/1-59-2/images/uzhseuwl10324710.gif

2 :通常の名無しさんの3倍:2007/11/30(金) 02:50:38 ID:???
うわ・・・
ごめん、12のままだった・・・

3 :通常の名無しさんの3倍:2007/11/30(金) 03:08:52 ID:???
土曜になる前に落ちるんじゃ、どうしようもないな……
保守するだけじゃダメなのかも知れない。

4 :通常の名無しさんの3倍:2007/11/30(金) 04:55:41 ID:???
【もしも】種・種死の世界に○○が来たら【統合】
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1196339764

誘導しとく

5 :通常の名無しさんの3倍:2007/11/30(金) 08:19:02 ID:???
1乙

運営はなにやってんの?

6 :通常の名無しさんの3倍:2007/11/30(金) 08:46:23 ID:???
どういう基準で削除されるんだかさっぱりわからんな

7 :通常の名無しさんの3倍:2007/11/30(金) 10:58:03 ID:???
>>1

また落ちたのか……とりあえずオレにできるのはこれだけだ
つ【保守】

8 :通常の名無しさんの3倍:2007/11/30(金) 14:00:44 ID:???
保守

9 :通常の名無しさんの3倍:2007/11/30(金) 17:30:16 ID:???
いちおつ〜
( ^ω^ )ゞサッ

10 :通常の名無しさんの3倍:2007/11/30(金) 22:04:57 ID:???
保守しとこか。
1時間単位でレスないと落ちるみたいだし。

11 :通常の名無しさんの3倍:2007/11/30(金) 22:18:26 ID:???
じゃあオレも保守!

12 :通常の名無しさんの3倍:2007/11/30(金) 23:25:21 ID:???
W-Destinyの再開は無いのかねえ

13 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 01:15:31 ID:???
寝る前に保守しとくか

14 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 02:30:10 ID:???
土曜が投下日だったW-Destinyが復活すれば、保守するまでもなく
スレ落ちが回避できるかもしれんのだがなぁ……


15 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 09:06:17 ID:???
ウソ〜。また落ちてたのかよ


16 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 09:32:15 ID:???
連載が2本以上になれば自然と雑談も増えるからな〜

17 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 10:46:27 ID:???
雑談が多ければ落ちることも少なくなるしな

18 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 13:28:51 ID:???
誰か書かないかな〜。

19 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 13:30:56 ID:???
運命の歌姫 第40話「英雄激突」
まとめサイトにアップしました。
また、独断で一部の字を誤字と判断し、変えてしまいました。
◆1gwURfmbQU様に確認も取らずに行い、申し訳ありません。
変更点は以下の通りとなります。
表現上あえてそう表記した場合や描こうとしたものが損なわれている場合はお知らせください。
直ちに修正いたします。

ハイネが初めて訊く→聞く
俺を戦闘中に消そうってわけか?→わけ
アスランは一機に距離を詰めると、→一気に
核機動であるジャスティスは滅多なことではエネルギー切れは起こさない。→核動力
ハイネはセイバーを戦闘機形態に可変させ、→変形させ
不利になったから逃げたという分けじゃあるまいし……→わけ
ロッシェの実力は知っている。→ハイネの
モビルスーツ形態への可変を行い、→変形を
抉り混むように、→抉り込む
イザーク・ジュールのように名家に生まれた分けじゃない。→わけ
この装備には本隊と分離し量子通信によって遠隔操作することが出来るのだ。→本体と
陶器は敵の追撃を受けている。→当機は

20 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 17:32:07 ID:???
とにかく保守

21 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 17:33:32 ID:???
今週こそは保守

22 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 18:10:08 ID:???
保守保守

23 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 18:26:38 ID:???
保守、しとこか。

24 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 18:29:14 ID:???
>>19
ちょっと直さなくてもいい部分はいってないかな。
まあ保守。

25 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 19:23:37 ID:???
保守

26 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 19:44:26 ID:???
保守

27 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 22:02:08 ID:???
保守

28 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 23:14:45 ID:???
保守。
このスレは雑談が余りないね。

29 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/01(土) 23:34:51 ID:???
内容に固唾を呑んでるorDAT落ちラッシュに戦々恐々とか保守

30 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/02(日) 00:11:21 ID:???
衝撃のファースト保守。

31 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/02(日) 01:14:33 ID:???
適度に保守

32 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/02(日) 08:12:47 ID:???
たまにageた方が良いのかねぇ?
あげ保守っと

33 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/02(日) 10:58:27 ID:???
カミーユスレはageても落ちてた希ガス

34 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/02(日) 15:20:16 ID:???
保守

35 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/02(日) 20:41:31 ID:???
土日過ぎかけても油断禁物保守

36 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/02(日) 22:21:49 ID:???
( ^ω^ )ゞサッ

37 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/02(日) 23:26:51 ID:???
>>30
カァァズクゥゥゥゥン!
保守

38 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:41:13 ID:???
投下します。

39 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:42:28 ID:???
 ザフト大敗!

 地中海におけるザフトとファントムペインの一戦から一夜明け、その急報は
プラントへと届き、一般市民の知るところとなった。それまでザフト優勢の報
道にしか耳を傾けていなかった市民は、この事実を受け入れることが出来ず、
また、ヨアヒム・ラドルやマルコ・モラシムといった名だたる将帥、さらに英
雄であるザフトのエースパイロット、ハイネ・ヴェステンフルスの死に言葉に
ならない衝撃を受けた。
 ザフト軍はこの戦いに動員した兵力の、実に八割近くを失っていた。
 占拠したはずのスエズ基地は放棄され、かろうじて残存艦隊がそれぞれの基
地に逃げ帰ることが出来たのみである。しかも、それをこれからも維持できる
という保障はどこにもない。勝ちに乗じたファントムペインが、逆侵攻を行う
可能性もあり、軍当局はその対応に終われることとなった。
 たった一度、しかし、補いようのない大敗戦だった。この敗戦は、プラント
の政治経済、社会秩序に大きな影を落とした。市民は、かくも無惨な敗北にヒ
ステリー状態となり、この侵攻作戦を決定した最高評議会を激烈に批難した。
言い返せるわけもない。出世欲の果てにこの敗北、出兵に賛成した議員たちは
全員が辞表を出し、またしても議長と国防委員長以外の椅子が空席になるとい
う、異常事態になった。
「だが、世論はこの前まで主戦論だったはずだ。負けたからといって、政治家
だけを非難するのはどうなんだ」
 この発言は、デュランダル最高評議会議長が非公式の場で行ったものである
が、デュランダル自身は、また自分の席を守り抜いたのである。
「負けるとは思っていたが、こうも散々たる結果とは……特に、失った人材の
数ときたら。地上の立て直しには五年、いや十年はかかるかも知れない」
 ヘルマン国防委員長は、ディオキアとマハムールの両基地が司令官を失い、
もはや基地として機能できないことを悟った。もはや、放棄する以外に道はな
いだろう。
「ジブラルタルも、今の戦力では維持は難しいはずだ」
 不謹慎だが、ウィラードだけでも生き残ったは、不幸中の幸いだった。彼の
手腕を持ってして、残存兵力をまとめ上げることが出来れば、まだ対処の仕様
はある。
 いずれにせよ、惨敗は惨敗だ。人類がタイムマシンを発明し、時間移動を実
現していない以上、この結果が覆ることは絶対にない。勝者であるファントム
ペインには、タップリとした余裕があるのだろうが、敗者であるザフトにはそ
んなものはない。これ以上、最悪
の事態を招かないためにも、出来うる限りのことをしなければならないのだ。
「まずは国葬の準備だがな……」
 既にデュランダルが、今回の会戦で戦死した将兵を弔うための国葬を準備し
ている。そして、妙な言い回しだが、その主役は、ハイネ・ヴェステンフルス
その人になるだろう。英雄が、死んだのだから。


           第41話「英雄の死」



40 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:43:48 ID:???
 ハイネ・ヴェステンフルスの死が、ロッシェ・ナトゥーノの耳に届いたのは、
民間人とほぼ大差ない頃だった。報告を受けたロッシェは、耳を疑い、顔色を変
え、彼に報告に来た士官の胸ぐらを掴んだ。
「どういうことだ! 奴が、ハイネが戦死したというのか!」
 胸ぐらを掴まれた士官は、抵抗しようとしなかった。無理もない、と思った
からであろう。士官はロッシェのことを特務隊員としか知らなかったが、同じ
特務隊員同士、ロッシェとハイネの間に友誼があったのだろうと思ったからだ。
「ミネルバから届いた報告です。ハイネ・ヴェステンフルスは、モビルスーツ
にて殿を務める最中、敵の追撃にあい……戦死しました」
 ふっと、胸ぐらを掴んでいた手から、力が抜けた。ロッシェの瞳には、怒り
や悲しみ、殺気や怒気、それらが混ざり合った複雑な色合いになっていた。感
情の激発を必死で押さえ込んだようでもあった。
「誰にやられた……モビルスーツか? それとも戦艦か」
「はっ?」
「モビルスーツなら何機だ! 戦艦なら何隻だった! アイツが、ハイネが一
騎打ちでやられるものか!」
 士官は、慌てたように報告書を取り出し、その内容を読み返す。
「モビルスーツと巡航艦に追撃を受け、乱戦の末、幕僚機を庇ったとのことで
す」
「庇った? ハイネは、単機ではなかったのか?」
 考えてみれば殿ほど重要な任務、いくらハイネの腕が優れているといっても、
単機で行うとは考えずらい。例えば、ハイネと彼よりも若くて腕が未熟なパイロ
ットがその任に当たったとしたら? そして、ハイネがそのパイロットを守るた
めに身を挺したとしたら。なるほど、大した美談だ。
「アスラン・ザラです。アスラン・ザラのジャスティスが、一緒でした」
「アスラン?」
 しかし、士官の口から出たのは、ハイネと同じく英雄と称される者の名前だっ
た。
「アスラン・ザラの機体も酷い損傷を負っており、特にメインスラスターを破損
しており、行動制御が利かなくなったところを敵機に襲われたそうです」
「それを、ハイネが庇ったと?」
「報告書には……そう書かれております」
 ロッシェは、士官の胸ぐらから手を離した。そして、そのまま黙って部屋の扉
を閉めた。士官は、閉じた扉を数秒ほど黙って見つめていたが、やがて背を向け
ると、立ち去った。
「一騎打ちでは負けるはずがない、か」
 士官は、ロッシェの言葉を思い出した。なかなか、言えたものじゃない。同じ
特務隊であるからには、ロッシェも相当な実力者なのだろう。それでも、ああし
てハイネの実力を認め、彼の死を疑った。
 優れた力を持つ者には、相応の敬意を払うことが出来る男。ロッシェ・ナトゥ
ーノは、その類の人物であるようだった。
「でも、これからどうなるのだろう」
 英雄ハイネを失い、地上軍は壊滅し、ザフトはどうなってしまうのか。一士官
には、想像も出来ないことだった。



41 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:45:02 ID:???
 その頃地上ジブラルタル基地では、命からがら撤退してきたウィラード艦隊
が帰還していた。総数は、出撃時の半数にも満たない。旗艦を始め、多くの艦
艇が傷ついていた。
「何とか帰って来られたが、敵の逆侵攻の可能性があるし、すぐ対策を練らね
ば。司令官は、今どこにおる?」
 出迎えの士官の一人にウィラードは尋ねるが、返ってきた答えは意外なもの
であった。
「そ、それが、司令官はいません」
「いない? どういうことだ」
「基地から去りました。昨日、シャトルでプラントの方に」
 ウィラードは口をあんぐりと開けてしまった。驚きで声が出なかった。
「一応訊くが、急な召還でもあったのか?」
「いえ……そういうわけでは」
「するとなにか? 司令官は自らの職務を放棄して、プラントに逃げ帰ったと
いうのか?」
 さすがのウィラードも、声に怒りを隠せなかった。使えない男だと思っては
いたが、まさか精魂腐りきっていたとは思わなかったのだ。
「以後は、全てウィラード閣下に司令官としての権限を委譲し、閣下の最良と
思われる行動を取られたし、とのご伝言です」
 気が抜けそうになった。唖然として、身体に力が入らない。第一、司令官は
プラントに逃げ帰ってどうするつもりか? 職務放棄、いや、軍務放棄ではな
いか。裁判に掛けられ、銃殺されたって文句は言えないはずだ。仮にもアカデ
ミーを出ているエリートなのだから、その辺りのことは判っているはずだ。
「最良と思われる行動か……進発する前に言ってくれれば、負けはしなかった
かもしれんのにな」
 呟くように言った言葉は、兵士たちの胸を打った。ウィラードは確かに敗残
の将である。プラントにいる市民たちは、勝ちを彼らに与えなかったウィラー
ドを批難するだろう。しかし、この場にいる兵士たちは、ウィラードがいたか
ら生きて帰ることが出来たのだ。これは、変えようもない事実だった。
「では、この際好き勝手やらせて貰うとするか」
 諦めたのか、開き直ったのか、ウィラードは一つの決断をした。彼には、あ
る考えがあった。
「至急全ての将官及び事務官を基地の大会議室に集めてくれ。今後の方針を話
す」
「了解しましたが、一体どうするおつもりですか?」
 敵は間違いなくこの基地を落としに掛かってくるだろう。今のジブラルタル
艦隊に、守りきることが出来るのか?
 士官たちの不安を余所に、ウィラードは意地悪い笑みを浮かべていた。そし
て、何気なくこう言ってのけた。
「ジブラルタル基地は放棄する。今から、その準備を始めねばならん」
 疲れを滲ませた声はどこかのんびりとしていて、士官たちは一瞬我が耳を疑
い、尊敬する指揮官に説明を求めた。
「聞こえなかったのか? ジブラルタル基地を放棄する。将官連中と事務方の
人間を集めて、早速協議せんとな」


42 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:46:22 ID:???
 一方、同じように地中海から撤退し、ザフト軍ディオキア基地へと逃げ延び
たのは、ミネルバただ一隻だった。出陣前は数十隻を超えた艦艇尽くが、今は
地中海の底に沈んでしまっている。ミネルバ自身も敵の激しい追撃を受けたが、
殿のモビルスーツがそれを撃退してくれたため、大事には至らなかった。
 少なくとも、艦自体は。
 ハイネ・ヴェステンフルスの死は、帰還したアスラン・ザラによって正式に
報告された。彼はハイネと共に艦の殿を務め、敵の猛追撃にあった。彼は果敢
に迎撃したが、さすがに勢いに乗った敵である、容易に倒すことは出来ず、つ
いには機体のメインスラスターに被弾してしまった。機体の安定性が損なわれ、
アスランはよもや撃墜の危機にあったという。
 だが、アスランは助かった。彼が使い物にならなくなったメインスラスター
を切り離し、サブシステムに切り替える僅かの間、確かに敵は彼のジャスティ
スに銃口を向け、ビームを撃ち放った。当たっていれば、アスランは撃墜され
この会戦で死んだ死者リストへと加えられる羽目になっただろう。
「危ない! アスラン!」
 それがこうして助かったのは、彼を庇い、自らビームに貫かれたハイネの存
在があったこそだ。アスランは、ハイネに命を救われたのだ。
「ハイネェェェェェッ!」
 連射されるビームに貫かれ、セイバーは撃墜された。自分は、その光景を一
生忘れることはないだろう。
…………以上がアスランによって行われた、ハイネ・ヴェステンフルスの死に
対しての虚偽の報告である。ファントムペインは追撃など行ってはいないし、
ハイネを殺したのはアスランである。しかし、このアスランの証言をミネルバ
クルーのほとんどは信じた。ハイネは義理や人情に厚く、同僚や部下思いの面
倒見が良い性格をしていた。窮地に立たされたアスランを見て、咄嗟に庇った
と言われれば如何にもハイネらしいといえる。
 だから、このアスランによる嘘っぱちの報告は信じられた。シンやルナマリ
アはもちろんのこと、オデル・バーネットに至っても、まさかアスランがハイ
ネを殺したなどという発想が出るわけもないからであるが、アスランの証言を
信じたのである。
 唯一、メイリン・ホークを除いては。
「くそっ、ない、ないぞ」
 そのアスランとメイリンは、現在ミネルバにおけるハイネの部屋にいた。入
室名目は遺品整理である。ハイネは特務隊員であるため、遺品に関してもおい
それと他者が手を着けていい物ではない。故に同階級であるアスランが行って
いるのだが、彼には当然別の目的もある。
「メイリン、そっちはどうだ?」
「……いえ、まだ何も見つかりません」
 アスランは彼の遺品を整理する一方で、彼が持っていたはずのアスランとヨ
ップの密会現場の証拠類を探していたのだ。メイリンが調べた結果、ハイネは
あの日ディオキア基地でカメラ等撮影・録画機材の一式を借りている。つまり、
写真や録画映像など、アスランにとっては好ましくない記録データが残ってい
ることになる。それを回収して処分したかったのだが……
「現像された写真はあった。音声テープも。だが、マザーデータがない」
 それらのものが記録されていたはずの、記録メディア。これがどうしても見
つからないのだ。メイリンにハイネのPCも調べて貰っているが、今のところそ
れらしいものはない。

43 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:47:31 ID:???
「肌身離さず持っていたのか……それとも」
 ハイネが保険を掛けていたとしたら、どうだろうか? 例えば彼が記録メデ
ィアを誰かに託し、彼の死後公表するようにとでも頼んでいたとすれば、かな
り厄介な話だ。
「アスランさん……」
 証拠品の行方に思いを馳せるアスランに、メイリンが声を掛けてきた。何事
かと振り向いたアスランは、そこで息を呑んだ。彼女がいつになく、思い詰め
た顔をしていたからだ。
「訊きたいことがあります」
「後にしてくれ。今は一刻も早く記録メディアの回収を……うわっ!」
 言い終わる前に、アスランはメイリンに飛びつかれ、床に押し倒された。掴
まれた肩を伝わり、彼女の体重がアスランに伝わる。少し重いかな、などと考
える余裕もなく、アスランはその鼻先にメイリンの顔を見た。
「アスランさん、貴方は……貴方は、ハイネ・ヴェステンフルスを、殺したん
ですか?」
 気丈に振る舞いたくても、出来ないときはある。メイリンの声は震えており、
目には怯えの色が隠せなかった。
「だとしたら、どうする?」
「――ッ! 真面目に、答えてください」
 私には、嘘をつかないで。
 メイリンの表情を見て、アスランは小さく溜息を付いた。
「そうだ。俺がアイツを、ハイネを殺した」
 今度は、メイリンが息を呑む番だった。予想はしていた。あの状況から考え
れば、この答えが返ってくる可能性のほうが高い。
 だが、それでも……
「どうして、どうしてハイネを!」
「アイツは知らなくて良いことを知りすぎた」
「でも、それはっ」
「そもそも、奴が俺のことを、いや、俺達のことを勘ぐってると教えてくれた
のは君だろう」
 アスランの言うとおりである。メイリンが発見し、教えたからこそ、アスラ
ンはハイネの行動を察知することが出来た。仮に、メイリンがこの事を黙って
いたとして、アスランは今頃憲兵隊に捕らえられていたかも知れないのだ。
 だが逆に、メイリンがアスランに教えたから、ハイネが死んだのだとすれば、
メイリンはハイネの死の要因たり得る人物と言うことになる。
 自分が、ハイネの死の切欠を作ったのか?
「そんな言い方、卑怯です」
 目に涙を溜めながら、メイリンは訴えた。
「……そうだな。こんな言い方は卑怯だった」
 メイリンが間接的に関わっていたかどうかは別としても、直接手を下したの
はアスランであり、彼はメイリンにハイネを殺す計画を打ち明けなかった。ま
さか、殺すなどとは思っていなかったのだろう。それはそうだ、アスランだっ
て、つい先日まではハイネと殺そうなどと考えても見なかったのだから。
「なあ、メイリン。君は今、幾つだ?」
 メイリンの嗚咽を聴きながら、ふと、アスランはそのようなことを尋ねた。

44 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:49:11 ID:???
「え……十六歳ですけど」
 何故、今、そのようなことを訊くのか? メイリンが不思議そうな表情をす
ると、アスランはそんな彼女の身体を優しく抱き起こした。
「なぁ、メイリン。俺は今まで、回りに流されるままに戦ってきた。軍隊とい
う組織に所属し、上からの命令通りに動いて、敵を倒し、戦果を挙げ、少なく
とも前大戦の時の俺は、自分の意思で何かを行っていたわけじゃないんだ」
「でも、アスランさんがザフトに入隊した理由って……」
「初めは、復讐心だった。血のバレンタインで母を殺され、怒りにまかせてザ
フト入りした。そんな意味では、シンに少し似てるかな」
 あの時は、ザフトに入ることが当然だと思っていた。母を殺したナチュラル
に復讐し、プラントのために戦う。

――ユニウス7のニュースを見て、戦わなきゃって思ったんです。

 かつての戦友が言ったように、アスランもまた戦うためにザフトに入った。
だが、戦いが続くにつれ、それが本当に正しいのかとも思うようになった。
「アラスカ、オーブ、ボアズ、ヤキン……数々の戦場で、沢山の人が死んで、
やっと俺達は平和を掴んだ。戦争を終わらせることが出来た、はずだった」
 それが、今はどうだ。
「これから平和な世界になる、していかなければいけない。そう思って、僅か
一年と少し……俺達はまた戦争を行っている。どうしてだと思う?」
「どうしてって」
「俺はあの時、戦争が終わったとき、この平和はずっと続く物だと思っていた。
永遠に、なんて馬鹿げた考えこそ持っていなかったけど、少なくとも俺が老人
になってどこかで死ぬぐらいまでは続くんじゃないって……」
 でも、現実は違った。
「コーディネイターを疎み、蔑視し続けるナチュラル。ナチュラルを蔑み、見
下し続けるコーディネイター。戦争が終わっても、何一つ変わらなかった。マ
ハムール艦隊に起こった騒ぎを君も訊いただろう? 解放だなんだといっても、
あれが現実なんだよ。解り合えるだの、助け合えるなんてのは現実を見ようと
しない政治家どもの夢物語に過ぎないんだ」
「そんなことは……ないんじゃ」
「解り合えないから戦争やってるんだよ。昔、俺の父が言ったよ、ナチュラル
を全て滅ぼさなければ戦争は終わらないって。あの時は、何を馬鹿げたことを
と思っていたけど、今なら判る。100%正しいとはいかないまでも、それが一
番手っ取り早い方法なんだ。俺達が抱える問題は、主義や主張、思想や信念
の問題じゃない。単なる種族間の戦争なんだ。ラクス・クラインがかつてコ
ーディネイターは普通の人間と変わらない、新たな種などではないと言った。
本当にそうだろうか? 俺はそうは思わない。本当にそうなら、そもそも戦
争なんて起こっちゃいない」
 納得できない、ではない。理解が出来ないのだ。何故なら、ナチュラルと
コーディネイターは、本当に別種の存在なのだから。
 アスランの長広舌を、メイリンは黙って聞くことしかできない。
「俺はザフトに復帰して、今こうして戦ってる。カーペンタリア、インド洋、
ガルナハンと戦い続けてきて、地中海だ。何か変わったか? 戦うだけ戦って、
人が死ぬだけ死んで、世界は平和になっていると、感じられるか?」

45 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:50:57 ID:???
 戦争は、まだ続いている。ザフトはこの大敗を補うために、新たな戦いに挑
むことになるだろうし、ファントムペインもこの勝ちを絶対とするために更な
る侵攻を開始するだろう。
 敵に負けないことを考え、敵に勝つことを考える。一体どれだけの人間が、
戦争を終わらせることを考え、平和を願っているというのか。
「アスランさん、貴方は、何をしようとしているんですか?」
 メイリンの声から、怯えが消えていた。彼女は、アスランが何をしようとし
ているのか、全く予想が付かない。だが、一つ言えるのは、メイリンなどに予
想が付かないぐらい壮大で、途方もない、それこそ世界をひっくり返すような
ことを、やってのけようとしているのではないか?
 何故か、メイリンは期待してしまった。そして、アスランはその期待通りの
答えを、言ってのけた。
「戦争を終わらせる。前大戦の時は全く違う、力ずくの方法で、ファントムペ
インとザフトを叩き伏せる」
 それ即ち、世界を支配するとアスランは言っている。
「違うな……俺が支配したいは世界じゃない。宇宙だ。俺は、俺の才覚と実力
を持って宇宙を支配し、この世から争いをなくしてみせる」
 出来るわけがない。そう言ってしまえるはずだった。だが、メイリンの口か
らその言葉は出ない。
 やるかも知れない、この人なら……
「どんな方法で?」
 メイリンは半ば呆然としながら、更なる質問を続けた。しかし、アスランは
それに答えなかった。答える前に、彼女に向かって、逆に尋ね返した。
「メイリン、俺は君を信用している。君が居なければ、今日までやってこられ
なかっただろうし、その意味では感謝もしている。だが、君がハイネの一件で
俺を許せないというのなら、ここでこの関係を終わらせても構わない」
 引き返すなら、今しかない。ここから先に、逃げ道など存在しない。アスラ
ンの瞳は、そう語っていた。
「君が今までのことを、これから先、黙っていると誓ってくれるのなら、俺は
君に何もしない、今後一切の干渉をしないと約束する。どうだ?」
 逆に言えば、メイリンが誰かにこの事を告げるのなら、ハイネのように始末
すると言っているのだが、メイリンはその点に気付かなかった。アスランのほ
うにしたって、情けないことに十六歳の少女を殺すだけの勇気がなかったため、
ここでメイリンに反発されたら困り果てたことだろう。
 幸い、そんなことにはならなかったが。
「本当に、世界を平和に出来るんですか?」
 確認するように、メイリンは訪ねる。
「それだけの力を、俺は持っている」
 断言するアスランの声に、嘘が混じっているとは思えない。
「もう一つだけ、アスランさん、貴方はなぜ戦っているんですか?」
 これが単純な世界征服の野望とかだったら、メイリンは断っただろう。だが、
アスランはそんなくだらないことは、言わなかった。
「父の志のため、そして……メイリン、君みたいに年端もいかない子が、戦場
に出て死ぬのを、これ以上見たくない。それだけのことさ」
 メイリンは呆気にとられたようにアスランを見つめ、数十秒後にこう言った。
「判りました。私の運命、貴方にゆだねます」

46 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:53:32 ID:???


 プラントでは、ハイネ・ヴェステンフルスを初めとした戦没者の国葬が行わ
れようとしていた。葬儀の指揮を取り仕切るのは、国防委員長であるヘルマン
だったが、デュランダルもまた、企画者及び議長としての立場を考え、その場
にいた。会場となった公共施設の講堂には、戦没者の遺族の他に、政府及び軍
関係者、マスコミの類でごった返していた。
 その中に、ミーアもいた。彼女もプラントの歌姫としての立場と、平和主義
者という意味からこの場にいた。だが、彼女が講堂をいくら見渡しても、探し
求める姿を見つけられない。
「ロッシェ……来てないの?」
 彼が、ハイネの死に著しいショックを受けていることを、ミーアは悟らざる
を得なかった。彼女自身、ロッシェがハイネを高く評価し、全幅の信頼を置い
ていることを聞いたばかりだった。それがまさか、こんなことになるなんて、
想像もしていなかった。
 会場に来る前、ミーアはロッシェの官舎に立ち寄った。しかし、ベルをいく
ら押しても彼は出てこなかった。だから、既に会場に向かったものだと考えて
いたのだが、特務隊員が座る席に、彼の姿はなかった。
「どうして、こんなことになったんだろ」
 ミーア自身、今回の大敗はショックだった。ザフトが負けたことがショック
なのではない、ハイネを初めとした、沢山の人が死んだことが、ショックなの
だ。彼女が慰問のために降り立ったディオキア基地、彼女の歌に熱烈な声援を
送ってくれた軍人たち。それが、ほとんど戦場で散っていったのだ。
 それほど、ミーアは強い心を持ってはいない。怖いものは怖いし、嫌なもの
は嫌だと、素直に感じる性格をしている。でも、ラクスである限り、彼女は常
に気丈に振る舞わなくてはならない。
 だからこそ、ミーアはロッシェに依存している。彼女自身、それを良く分か
っているからこそ、こうして彼の姿を探してしまうのだ。
「迷惑だよね、こんなの」
 今回のことに関して言えば、ロッシェのほうがよっぽどショックなはずだ。
彼はこの世界において出来た、数少ない、というよりもただ一人の同性の友人
を、失ったのだから。昔、ペーパーコミックか何かに、男は時に愛情よりも友
情を取るみたいなことが書いてあった。もしそれが本当なら、しばらく、彼を
そっとしておくべきじゃないだろうかと、ミーアは思った。
「戦友、か」
 もし、自分が死んだら、ロッシェはハイネの死のように、悲しんでくれるの
だろうか? 自分が死んで、もし違うラクスを作り上げることが困難な状況だ
ったとき、人々はラクスの死を悲しむだろう。ミーアの死を、悲しみはしない。
では一部事情を知っている物はどうだろうか? 彼らは、ラクスがミーアであ
ることを知っている。だが、悲しみはしないだろう。むしろ、ラクスとして死
んだ少女を、哀れむはずだ。
 哀れみと、悲しみは違う。ミーア・キャンベルという少女の死を、悲しんで
くれるものは、誰かいるのだろうか?
「何か、埒もないことを考えてるかな」
 ミーアは壇上を見た。壇上の上では、デュランダルが戦没者に対して格調高
い弁舌を持って弔い言葉を掛けていた。ミーアは、その姿を見ているのが癪だ
ったので、顔を背けた。

47 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:55:07 ID:???

 ロッシェ・ナトゥーノは、国葬の会場にはいかなかった。特務隊員と言って
も、それは仮初めの地位に過ぎない。そんな自分が、公式の場に赴くのは相応
しくないと考えたからだ。
 彼が今いるのは、とあるホテルのバーである。まだ昼間であり、バーには疎
らに人がいる程度であったが、ロッシェは一人カウンターで酒を飲んでいた。
ここはかつて、ロッシェとハイネが初めて出会い、共に酒を飲み交わした場所
でもある。
「すまんが、チャンネルを変えてくれないか?」
 備え付けのテレビモニターは、国葬会場の生中継が映っていた。時間的にも、
そろそろ始まる頃なのだろう。
 無口なバーテンダーはリモコンを操作しチャンネルを変えていくが、ほぼ全
てのチャンネルが同じ内容を放送していた。唯一、一つだけ古くさい映画を放
送しているチャンネルがあったが、どうみても子供向けの内容だったので、バ
ーテンダーはテレビの電源を切った。客も少ないので、文句を言う奴は一人も
いない。
「人間など、死んでしまえばあっけないものだな」
 何の根拠も在りはしなかった。いくらハイネが強いと言っても、それが個人
の武勇であり、大局を左右するものではないと言うことを、ロッシェは判って
いるつもりだった。彼がいた世界においても、強いから生き残れるかと言えば、
そんなわけはにのだ。
 だが、彼は期待していたのだ。ハイネ・ヴェステンフルスという男が持つ、
強さに。
「それが、間違っていたとは思わない」
 ロッシェがハイネに向けた信頼は、ハイネからしてみれば苦笑したくなる
ようなものだったのだろう。冗談めかしていたとはいえ、最後にあったとき、
彼は今度の会戦で自分が死ぬかも知れないと言っていた。最悪なことに、現
実となってしまったわけだが、だからといってハイネがロッシェの信頼を裏
切ったと批難など出来るわけもない。
「しかし、アスラン・ザラか」
 気に掛かることといえば、ハイネと共に殿を務めたのがあのアスラン・ザ
ラだと言うことだ。ロッシェは独自のルートで、アスランが行った報告をま
とめた書類のコピーを入手していた。なるほど、確かにもっともらしいこと
が書いてあった。
「だが、ハイネはアスランを信頼していなければ、信用もしていなかった」
 庇ったことそれ自体がおかしいという気はない。何だかんだ言いつつも、
咄嗟に身体が動いてしまったと言うこともあるだろう。でも、ロッシェにはそれ
がどうしてもしっくりこないのだ。
 まさかとは思うが、ハイネはアスランに――?
「そんなこと、あってたまるか……」
 低く呟いた声は、何もアスランがハイネを殺したと思いたくないからではな
い。ハイネがアスランに、負けたと言うことが信じられないのだ。ハイネはロ
ッシェも認めるこの世界の実力者だった。英雄と呼ばれるに相応しい、そう言
う男だったのだ。
 それが、負けたというのか。

48 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:56:41 ID:???
「アスラン・ザラ、奴は一体」
 問題は、ロッシェがアスランの実力を知らないことだった。もし、仮の話で
はあるが、アスランがハイネより強かったとしたら? アスランもまた、英雄
と呼ばれた男だ。認めたくはないが、その可能性は否定できない。
「調べてみるか……」
 ハイネも、アスランのことを調べていたという。なら自分も、少しばかし調
べてみるべきかも知れない。ハイネは怒るかも知れないが、彼がもしアスラン
に負け、殺されたというのなら……
「それを裁くのは、私の役目だ」
 ロッシェは、アスランを許さない。彼は自分が持つ全ての力を尽くして、ア
スランと戦うだろう。そうするだけの、理由がある。
 一気に酒を飲み干すと、ロッシェはバーを後にした。立ち止まってなど、い
られないのだ。


 場所を戻して、地上のジブラルタル基地では兵士たちが慌ただしく動き回っ
ていた。命令が下されたのだ。本日付を持ってジブラルタル基地を葉放棄、全
艦隊をカーペンタリアへと移すと。
「ですが、閣下、地上部隊はどうなさるのですか?」
 会議の場で、将官の一人が質問した。ジブラルタルほどの大基地ともなれば、
地上部隊もそれなりの数が揃っている。まさか、それも放棄していくというの
だろうか。
「地上部隊に関しては、全部隊揃ってベルリンに行ってもらう」
「ベルリン? ユーラシア連邦の、ベルリンですか」
「あぁ、あそこにはザフトの駐屯地が、かなりの規模で展開されていたはずだ」
 この時期、地球の勢力はザフトを除けば大きく三つに分かれていた。ファン
トムペインを要する大西洋連邦と、それに対するユーラシア連邦、そしてオー
ブを初めとした数少ない中立国。ユーラシア連邦は元々旧連合を牛耳っていた
大西洋連邦に並ぶこの世界の最大勢力の一つだが、前大戦でその主要軍事施設
であったアラスカのJOSH-Aを失って以来、その力を弱めた。さらに、ファント
ムペインがクーデターを起こし、旧連合を消滅させてしまって以来、大西洋連
邦への反目意識からか、プラントにも多少は友好的なのだ。
 その為、ザフト地上軍の一部が、ユーラシア連邦内のベルリンにて大規模な
駐屯を行っていても、今のところは問題がない。
「あそこに合流させれば、ベルリンの守りも強化されて一石二鳥だろう。少な
くとも、艦隊でカーペンタリアへ向かうよりは、よっぽど安全じゃ」
 敵の追撃を如何に振り切れるか、ウィラードは早くもそのことに頭を悩ませ
ねばならなかった。
「おぉ、そういえば……ミネルバは一体どうするつもりなのかな」
 現在単艦で行動しているというミネルバは、ディオキア基地にいるとう。あ
の快速艦ならば、カーペンタリアにも割りと早くに迎えると思うが、一体どの
ような選択をするのか。
「立て直すにしても、足並みを揃えんとな」
 これから起こりうる苦労を想像して、ウィラードは溜息を付いた。彼には、
一人でも多くの兵士を生かさなければならない、義務があった。


49 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:58:30 ID:???
 そのミネルバでは、オデル・バーネットが艦長のタリア・グラディスに面会
を求め、一つの頼み事をしていた。
「艦長、私に一時的な退艦許可をお願いしたい」
「退艦許可? どういうこと?」
「こうなってしまった以上、モビルスーツパイロットとしての自分はそれほど
役に立てそうにありません。プラントに戻って準備しなければならないことも
ありますし、ディオキア基地のシャトルで一時艦を離れプラントに戻りたいの
です」
 まさか、オデルが逃亡を図るとは思えなかったが、タリアは複雑な顔をして
いた。
「難しい相談ね。確かに大局的に見ればモビルスーツ一機は大した戦力じゃな
い。でも、戦艦一隻で考えれば話は別よ」
「いえ、戦艦一隻でも同じことなのです」
「というと?」
 オデルは、彼の愛機ジェミナスが最早満足に戦える状況ではないことを説明
した。
「一度、プラントに戻ってちゃんとした整備をしなくてはいけません。このま
までは、私は戦えなくなる」
 功績から言えば、オデルは勲章ものの働きを今回の会戦でしている。ミネル
バが撤退する際に、彼が血路を開いてくれたからこそ、ミネルバはこうしてデ
ィオキア基地まで逃げ延びることが出来た。モビルスーツにして数十機、果て
しない数を1分足らずで撃墜させたのだ。その戦果を思えば、許可してやる以
外に道はないだろう。
「判ったわ。ハイネの遺品を届ける必要もあったし、退艦許可します」
「ありがとうございます」
 艦長室を出たところで、オデルはシンとルナマリアに捕まった。二人とも、
オデルが退艦許可を求めていることを知っていたのである。
「オデルさん、ミネルバからいなくなっちゃうんですか!?」
 自分たちを見捨てるのかと言わんばかりのルナマリアの言葉に、オデルは苦
笑気味に答える。
「ジェミナスの整備もあるし、それに俺がここに残って役立つことはないよ」
「そんなこと!」
 オデルはこういうが、実のところモビルスーツパイロット以外にも、オデル
は十分ミネルバに必要な人物だった。年齢から来る達観した見識と、穏やかだ
が厳しい行い、年若いクルーが多いミネルバでは、こういった存在は割りと重
要なのだ。
「オデルさん、絶対、戻ってきてくれますよね?」
 ルナマリアとは対照的に、シンはそれだけを確認した。彼は、オデルが自分
たちを見捨てるわけがないと、わかっていたのだ。
「もちろんだ。ジェミナスの整備と、準備していたものが出来れば、すぐにで
も戻ってくるさ」
「準備していたもの? それは一体……」
 シンとルナマリアは、不思議そうに尋ねる。
「そうだな……キーワードはデスティニー。憶えておいてくれ」

                                つづく

50 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/02(日) 23:59:55 ID:???
第41話です。
残り8話で完結とか、もう無理ですけど、長くならないように頑張ります。

それにしても、投下するごとにスレが新しく……

51 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/03(月) 01:44:47 ID:???
GODJOB
メイリン完全陥落・・・w
とうとうデスティニー来る…考えてみればもう40話も突破してるんですね〜。
これからも期待してます

52 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/03(月) 02:45:13 ID:???
ロッシェ、疑念は持ったか…
放っといてもすでに滅びそうだなザフトw
ファントムペインも相対的には余裕持ってるけど、確か結構削れてたし。アスランの野望が順調に進んでるなー
G〜J〜

53 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/03(月) 10:08:45 ID:???
ロッシュが復讐フラグを立てたな〜。
しかしアスラン……
なんという傲慢!



で、キラはどこ?w

54 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/03(月) 12:21:45 ID:???
>>53
邪魔なハイネを片付けメイリンを手なずけ調子に乗りまくりの凸だが、
自信の源泉であるウルカヌスでオカッパと炒飯がそれぞれゼロシステムの影響で
対称的に歪みつつある事は全然気付いてないんだよな…

55 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/03(月) 12:31:56 ID:???
キラは燃え尽きたままです。
シンとも罪人同士として対面して復讐フラグが消滅してるので
本作ではもう最後までそっとしといてやってもいいんじゃないかと思うけど
作者氏はどうなさるのかな。

56 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/03(月) 18:20:23 ID:LchLGOpV
キラいない方がよく回るね
狂ってるのがアスラン一人だけだし、わかりやすい

57 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/03(月) 22:13:48 ID:???
遺作と炒飯はまともだとでも?

58 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/03(月) 22:40:46 ID:???
空気ですw

59 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/03(月) 23:16:45 ID:???
アスランは狂ってるわけじゃなく、(本来の意味での)「確信犯」でしょ

60 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/04(火) 04:07:39 ID:???
GJ保守

61 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/04(火) 06:45:30 ID:???
イザークは調子に乗ってるだけ。ゼロシステムなくても、いつものことです
ディアッカはゼロの見せた未来にビビってヘタレてます。これもまたいつもの(ry

62 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/04(火) 13:37:42 ID:KecIq88l
インジャに乗り換えるとして、どこから仕入れるんやろ

63 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/04(火) 15:59:51 ID:???
ほす

64 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/05(水) 00:26:01 ID:???
アスランはカスタムリーオーに乗り換えるんじゃね?隠者は出てこないかも。

あと保守

65 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/05(水) 13:27:05 ID:???
撃滅のセカンド保守!

66 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/05(水) 21:12:44 ID:???
アスランは狂っているけど
単なる狂気とかいうよりも行き過ぎた信念の元に
冷静に狂っているから怖いんだよな

67 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/05(水) 21:40:25 ID:???
ガンダムのボスって感じw

68 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/06(木) 01:13:27 ID:???
ほ守

69 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/06(木) 06:32:25 ID:???
ギコナビで開けねえええ

70 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/06(木) 17:54:52 ID:???
保守

71 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/06(木) 18:05:33 ID:???
>>65
よぉ!カズヤ!

72 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/06(木) 18:42:16 ID:???
>>71
カズマだっていってんだろ!人の名前を間違えてんじゃねぇ!
抹殺の!ラスト保守!

73 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/07(金) 07:37:31 ID:???
>>72
貴様を断罪する!

74 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/07(金) 19:26:35 ID:???
>>73
見下してんじゃねぇぇぇぇぇぇ!
シェルブリットォ!バースト保守ぅぅぅぅぅぅぅ!

75 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/07(金) 21:26:30 ID:Der8eK/3
空気読めないから保守

ってかあのお方はまだ帰って来ないのか

76 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/07(金) 21:43:01 ID:???
思い返してみると
「俺たちの戦いはこれからだ!」「第一部・完」
みたいな終わり方だったな、中断する前の話。

77 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/07(金) 21:48:57 ID:???
あっちは、どんなラストになったんだろう……
確か、ラストのプロットを準備した状態で投下始めてたけど。

78 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/08(土) 07:18:35 ID:???


79 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/08(土) 14:35:38 ID:???
しゅ

80 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/08(土) 20:13:55 ID:???
保守


81 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/09(日) 02:00:34 ID:???
なら保守するしかn(ry

82 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/09(日) 09:50:48 ID:???
保守ってなんですか?

83 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/09(日) 21:01:40 ID:???
>>74
はんむぁぁぁぁぁあ

84 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/09(日) 21:17:15 ID:???
>>74
ロリコンは黙ってろ!

85 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/09(日) 23:46:30 ID:???
投下します。規制に掛かるかどうかは、ギリギリです。

86 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/09(日) 23:48:25 ID:???
 後世の戦史家曰く、地中海決戦後のザフトとファントムペインは、それぞれ
が軍事的組織として混迷していたという。大敗した者には大敗した者の問題が
あり、大勝した者にも大勝した者の悩みがある。
「この時ファントムペインがザフト地上軍に対して全面攻勢を仕掛けていれば、
ザフトは地上から撤退せざるを得なかっただろう」
 それが出来なかったのには、偏にファントムペイン側に多くの問題が発生し
ていたことが大きい。まず、ファントムペインは地中海における戦闘には勝利
したものの、積極的に敵を追撃しようとは思わなかった。欲を出しすぎて自滅
したザフトを、今し方自分たちが倒したばかりなのだ。ここで更なる攻勢に出
ては、かえって敵の逆撃にあうのではないか?
 こうした不安と、既に敵を完膚無きまでに叩きのめしたのだから、焦る必要
はないという意見が相次ぎ、ファントムペイン艦隊はヘブンズベースへと帰還
した。勝利の凱旋であり、恥じ入るものなどどこにもいない。
「だが、この選択によってファントムペインはザフトに時間を与えてしまった。
ザフトはこの難局にあって艦隊の総数を減らしていたが、いや、減らしていた
からこそ即断即決に基づく行動がとれた」
 艦隊と呼ぶには少数になっていたザフト軍ジブラルタル艦隊は、手早くジブ
ラルタル基地の撤収作業を終えると、陸上部隊をベルリンへと出発させ、海上
艦隊は一路カーペンタリアへと向かった。皮肉にも、艦隊の数が減ったから出
来た素早い動きだった。しかも、ウィラードは放棄した基地に対し、何の仕掛
けも施さなかった。
「何、ファントムペインの連中にお返しをしてやるだけさ」
 ウィラードは、ザフトがスエズ基地で目にした状況を、そっくりそのままジ
ブラルタル基地で再現しようとして見せたのだ。これによって、ファントムペ
インは疑心暗鬼に駈られることだろう。
「ウィラードは戦術家というよりは戦略家に近い男だった。後に派遣されたフ
ァントムペインの偵察隊は、ウィラードの読み通り混乱した」
 それでも、ファントムペインがすぐに艦隊を再編し、大兵力を持ってカーペ
ンタリアまでの遠征を決定していれば、ザフトの命運は尽きていただろう。カ
ーペンタリアは確かにジブラルタルと並ぶ大規模な基地であり、艦艇もモビル
スーツも多く配備されている。しかし、同基地はこの戦争の序盤においてファ
ントムペインが遠征艦隊を送り込んだ際、手痛い損害を受けたこともまた、記
憶に新しい。
 つまり、その基地に結集したところで、ザフトが満足に戦えるわけはなかっ
たのだ。ファントムペインは艦隊並べて出撃するだけで、更なる勝利をものに
出来たはずなのだ。
「それが出来なかったのが、ファントムペインが最終的な勝利をものすること
が出来なかった理由にもなるだろう」
 そう、ヘブンズベースへと帰還したファントムペインに、一つの問題が発生
していた。
 ネオ・ロアノーク大佐の反逆と、それによる内部分裂である。


         第42話「決裂した亡霊たち」



87 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/09(日) 23:50:19 ID:???
 ヘブンズベースへと帰還した遠征艦隊を待ち受けていたのは、残留兵士たち
による熱烈な歓声だった。当然だ、彼らは憎きザフトに対し大勝を収め、彼ら
に久方ぶりの勝ちを与えたのだから。
「ザフト軍はこの度の出兵に参加した艦隊の尽くを撃沈され、全軍の八割以上
の被害を出したとか」
「ほぅ、それでこちらの被害はどうなのだ?」
「そこはそれ、敵は卑しくも抵抗したとみえ、モビルスーツに多少の被害が…
…ですが、結果としての勝利は揺るぎないようで」
 凱旋した彼らを遠くから見つめ、会話する男たちがいる。年齢は初老、もし
くは老人といっていい年齢の男たちから、中年が数人といった感じで、若さは
感じられない。誰も彼もが、一見するだけで高級品とわかるスーツを着込み、
如何にもといった感じに酒の入ったグラスを片手に持っている。彼らは、皆ロ
ゴスと呼ばれる組織のメンバーだった。
「ジブリールも、この度の勝利はさぞ嬉しいだろうな。このところ、芳しくな
い報告ばかりだった」
「たった一度の勝利とはいえ、これが意味するものは大きい。奴が付け上がっ
てきたらどうしますかな?」
「付け上がらせておけば良かろう。奴は所詮ブルーコスモスの盟主に過ぎない。
この戦争が終われば、必然的に用のなくなる男だ」
「左様ですな。戦争が終われば、後は政治の世界。我々のような軍需産業の言
うことを良く聞く奴をもり立てて、政界へと送り出す」
 金さえあれば、出来ないことは何もない。それが彼らの信条であり、理念で
ある。現に大西洋連邦など、彼らと繋がりの深い国々の政治家で、何らかの大
きな役職を持っているものたちは、彼らロゴスが後ろ盾として付いているのだ。
「ジブリールは精々、今のうちに勝利の美酒に酔いしれていればいいのだ。奴
にはその程度の安酒がよく似合う」
「まったくですな」
 本人がいないのをいいことに、ロゴスの面々は大笑いしながら酒を煽ってい
た。しかし、彼らは知らなかったが、彼らのいるVIPルームには監視カメラが設
置してあり常にジブリールによって監視されていたのだ。当然、今のような不
快な会話もジブリールの耳にはいることとなる。
「フン、バカな連中だ。他人が作った勝利という名のキャンパスの上に、自分
たちで勝手に絵を描く相談を今からしているとは……」
 ジブリールは酒の入ったグラスを傾けながら、呑気に談笑するロゴスの面々
を失笑していた。ちなみに、実にくだらないことであるが、現在ジブリールが
飲んでいる酒はロゴスの面々が飲んでいるものよりも、値段は高かった。
「この戦争は、時期に終わる。終わりはするが、始まりでもある。この私の時
代が始まるのだ」
 本来、ジブリールはロゴスの一員としてはやや役不足な一面の多い男だった。
他のロゴスのメンバーと違い、彼自身は何か軍需産業のグループ企業などを持
っているわけではなく、あるとすれば親から引き継いだそれなりの資金力があ
る財閥程度だった。そんな彼が今日日、ロゴスの一員として確固たる地位を気
づけたのは、偏に本人の努力故だった。例えば、彼がブルーコスモスへと入信
したのは何も心の底からコーディネイターを憎んでいたわけでもなければ、蒼
き清浄なる世界のためなどではない。僅かな富と、低い地位、何の名声も持た
ない彼がその内なる野心を果たすにはブルーコスモスぐらいしか道がなかった
のだ。

88 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/09(日) 23:51:56 ID:???
 だが、そのブルーコスモスにおいてもジブリールが盟主となれたのは偶然の
産物だった。彼は根っからの世渡りの良さを遺憾なく発揮し、ブルーコスモス
内に自らの橋頭堡を築きあげていくが、上には上がいた。そう、ブルーコスモ
ス前盟主ムルタ・アズラエルである。アズラエルは、古くから反コーディネイ
ター運動に精力的で、さらに多額の資金を捻出してきたアズラエル財閥の御曹
司であり、国防産業連合の理事であった。父親の七光りなどではない、彼の優
秀かつ有能な頭脳はジブリールのそれを常に上回っており、彼がいる限りジブ
リールは永久に副盟主の座に甘んじていたことだろう。
 そんな彼が、ジブリールも唖然とするほどあっけなく死んだ。前大戦の末期、
戦場で乗艦していた戦艦ごと吹き飛んだのだ。あの時ほど、ジブリールが心の
底から喝采したことはないだろう。少なくとも一時間以上は笑い続けていたは
ずだ。敗北者、即ち負け犬と成り下がって地獄の門をくぐる羽目になった競争
者の死を、高笑いと共に喜んだ。
 そしてほどなくして、ジブリールは次代ブルーコスモス盟主となった。アズ
ラエル財閥が何らかの横やりを入れてくる可能性もあったが、可能性だけで終
わった。実のところ、アズラエル財閥はブルーコスモスどころではなかったの
だ。前盟主のムルタは様々な役職を掛け持ちしながらも財閥トップの座に在り
続け、複数の系列企業の運営などを、その持ち前の勤勉さと有能さでこなして
いたが、それが突然死んでしまったために財閥内で激しい混乱が生まれたのだ。
言うなれば、ジブリールはその混乱に乗じてブルーコスモスの盟主の座に上り
詰めたのである。
「そして私は、カルト教の信者どもと、固有の武力を手に入れた」
 固有の武力、即ちファントムペイン。財力や政治力で他のロゴスのメンバー
に及ばないジブリールが、唯一彼らに拮抗できる手段があるとすれば、やはり
それはファントムペインという武力組織の存在が大きい。ロゴスのメンバーた
ちもそれぞれ、金持ちの見栄か虚勢か、私兵集団の類は持っているのだが、フ
ァントムペインは規模が違う。旧連合軍を取り込んだことで、その勢力、戦力、
兵力は地球上では最大級のものに膨れあがっている。
「そのリーダもまた、私であることを忘れて貰っては困る」
 戦後、ファントムペインを主軸に軍事独裁政権を作ることも、決して不可能
ではない。何故なら、旧連合もまた、クーデターによって倒れたのだから。
「世界統一国家代表、ロード・ジブリール……私にこそ相応しい称号ではない
か。他の誰に、似合うというのだ」
 今はまだ、彼に警戒心を抱かせないようにしなければならない。企みに気付
いた彼らが結束し、ジブリールを追放すると言うことも十分にあり得る。不本
意だが、彼らの言うことを良く聞き、思うように動く思想家と戦争屋を演じな
ければならない。
「辛抱するのだジブリールよ……もう少し、もう少しで全てが終わり、始まる
のだ」
 自分にそう言い聞かせながら、ジブリールは手元に置いてあった資料を広げ
た。これはつい最近完成した新しい兵器の資料である。これを実戦投入すれば、
一気にファントムペインの勝ちを揺るぎないものに出来る、そういうものだっ
た。
「デストロイ……早く使いたいものだ」


89 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/09(日) 23:54:45 ID:???
 勝利に沸くヘブンズベースで、浮かない顔をしている面々もいる。ロアノー
ク艦隊に所属する者たちがそれだった。彼らは、今回の作戦で大事な仲間を亡
くしている。
「一人、モビルスーツパイロットが戦死した……本来なら、それだけのはずだ」
 官舎に引っ込んだネオは、一人呟いていた。いくら、ファントムペインが大
勝を収めたといっても戦死者が一人もいなかったわけではない。モビルスーツ
は何機も落とされたし、艦艇ごと多くの兵士が海底へと沈んだことだって一隻
や二隻ではない。ただ一つ、たまたま死んだのが親しい人間だった、それだけ
のことだ。
「やりきれんことには、変わりないがな」
 ネオは、デスクの上に飾ってある写真立てに目を向けた。いつだったか忘れ
たが、ステラやスティング、そしてアウルと共に撮って、一緒に映る写真がそ
こにあった。
「アウル…………」
 アウル・ニーダと、初めてあった頃、彼はネオのことをあからさまに嫌って
いた。怪しげな仮面を付けた男が、いきなり上官として現れたのだ。少年らし
いプライドを持った彼は反発し、ネオに食ってかかったものだ。建前上、ネオ
が顔を隠す理由は前大戦で顔に傷を負い、人には見せられない醜い傷跡がある
からとしていたが、その話を聞きつけたアウルはそれをネタにからかい、時に
は罵った。さすがのネオも腹立たしげに思ったが、それと同時にそんなアウル
の人間らしさ、少年らしさに意外さを憶えていた。
 そうした時間が過ぎる中、ネオはまずステラに好かれた。ネオは少女である
ステラに、多少の気を使って接していたのだが、どうも彼女はそう言った扱い
を受けたことがなかったらしい。嫌な言い方になるが、単純な彼女はそんなネ
オを優しい存在だと思ったようで、懐いてしまった。それを見たスティングは、
ステラが懐いているなんて今までなかった、どうやらアンタは信用できるよう
だといってネオと親しくなった。ネオはエクステンデットや、他のファントム
ペインにとっては異端な存在だった。彼らを戦争の道具と考えず、ちゃんとし
た人間、感情のある兵士として接するネオは急速に人気を高めていった。本人
の意図しないままに。
 ただ一人、アウルだけは違った。何が面白くないのか、何かとネオに食って
かかり、スティングに窘められようと、辞めようとしなかった。

――俺はお前を認めねーってんだよ!

 強い瞳で睨むアウルを見て、ネオは心の中で軽く溜息を付くと、ある提案を
した。
「なら、アウル。君の一番得意なもので勝負しよう。俺が勝ったら、俺のこと
を認めてくれるか?」
 そして行われた、海上空母の上でのバスケットボール。仲間たちが見守る中、
ネオとアウルは1オン1で対決し……見事にネオが勝った。何の小細工もない真
剣勝負、一番得意と言うだけあってアウルは確かに強かった。ネオも、バスケ
の技術面ではアウルに劣ってはいたが、身長差を上手く活かし、アウルに対し
て勝利を決めた。しばらくは自身の敗北に呆然とし、塞ぎ込んでいたアウルで
あったが、やがて観念したのか、ステラやスティングのようにネオと親しく接
するようになった。

90 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/09(日) 23:57:00 ID:???
「あれは、いつのことだったかな」
 照りつける太陽の下でのバスケ、一年も経っていないはずだ。考えてみれば、
自分とアウルはまだ一年足らずの付き合いだったのではないだろうか。
「それでも、アイツは……」
 大切な、大事な存在だった。過去を捨てた男が、ネオ・ロアノークとなった
男に初めて出来たかけがえのない仲間。息子というほど歳は離れてなかったし、
兄弟というには離れすぎていた、アウル。ただの上官と部下ではなかった、彼
の死がどれほど自分の心を痛めつけているかを、悟らざるを得ないネオだった。
 そんなネオの部屋をステラが尋ねてきた。ネオは写真立ての写真が見えない
ように倒すと、彼女を部屋に招き入れた。ステラの目は、赤く腫れている。泣
いていたのだろうか? 無理もない、同年代の仲間が死んだのだ。それも、ス
テラとアウルは、ネオが出会うずっと前からの友人であったという。ショック
を受けないわけがない。
「アウルがね、言ってたの。あの闘いが終わった後、ステラに話があるって」
「話……?」
「何か、とっても大事な話だったみたい。絶対、絶対、聴いて欲しいって」
 後半、声が涙ぐんでいるステラを見ながら、ネオはあることに思い立った。
どうしてアウルが最後まで、頑なにネオを拒み、認めなかったのか。まさか、
まさかアイツは……ステラのことを?
「なんて、ことだ」
 そう考えれば、全てに納得がいく。始めにネオと親しくなったのは、他でも
ないステラだ。今ほどではないにしろ、ベタベタとスキンシップでネオに甘え
ていた彼女の姿を見て、アウルが面白いと感じるわけがない。ただ気にくわな
いだけの上官ならまだ良いが、アウルが一番好きな存在を、ネオは独占してい
たのだ。あの時も、そして今も。
「アイツ…………」
 そのアウルが、恐らく戦場に出るよりも怖く、敵と戦う時よりも強い勇気を
振り絞って、ステラに告白をしようとしていたのだ。彼が自分の中にあったス
テラへの恋愛感情を理解していたかどうかなど問題ではない。アウルは、何が
何でも自分の想いを、ステラに伝えたかったのだ。
 だが、彼はそれを果たせぬままに死んでしまった。ステラは彼の死に涙を流
しているが、彼が自分を好きだったことまでは知り得ないだろう。アウルの想
いは、誰かが教えてやらないことには永遠にステラに知られないものとなって
しまった。
「だからって、俺が教えるわけには」
 ステラにそのことを教え、伝えるのは簡単だった。しかし、果たしてそれを
アウルが望むだろうか? 自分でなくとも、例えばスティングの口から伝える
ことになってもそれこそ余計なお節介ではないだろうか。何せ、伝えれば、ス
テラはさらに傷つくだろうから。
 いや、それともこれは今生きているもののエゴか? 死者が伝えられなかっ
た想いなのだ。せめてもの餞に、伝えてやるべきなのではないか?
「ネオ、どうしたの?」
 いきなり黙り込んでしまったネオを、ステラは不思議そうに見る。ネオはそ
んな彼女の頭に手を置いて、優しく撫でた。気持ちよさそうに目を瞑るステラ
を見ながら、ネオは悩んでいた。とても一人では、決められそうになかった。

91 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/10(月) 00:00:47 ID:???


 ジブリールがファントムペインの幹部たちを招集したのは、遠征艦隊が帰還
した二日後のことである。明日に大規模な戦勝パーティを控えての招集に、幹
部たちは困惑気味に顔を見合わせた。まさか、パーティの段取りを決めるわけ
でもあるまい。
 だが、意外なことに、今回の招集は正にその段取りに関するものだった。ジ
ブリールは集めた幹部たちにある資料を配ると、こう宣言した。
「明日の戦勝パーティで、貴官等は昇進することとなる。この事は、もう知っ
ているな?」
 一同が顔を頷かせる。彼らは勝利の褒美に、一階級の昇進が約束され、兵士
たちにも報償金が出ることになっていた。これは何も珍しいことではなく、通
常の軍隊では普通にあることであった。現に今回の戦闘での戦死者は二階級特
進、遺族には遺族年金が給付されることが既に発表されている。明確な階級を
軍隊内に定めていないザフトと多少の違いはあるものの、やっていることはほ
ぼ同じだった。
「君たちの昇進式も兼ねた宴席には、かのロゴスのお歴々も出席なさる。我々
の勝利を、まるで自分のことのように喜んでいる方々だ」
 ジブリールの声に含まれるある種の毒を、ファントムペインの幹部たちは理
解していたが、別に関係なかった。彼らもまた、余りロゴスに良い感情を持っ
ていなかったのだ。
「その場で私はある発表をする。大海戦が終わったすぐではあるが、さらなる
戦いの発表だ」
 会議室にざわめきが起こる。何とジブリールはもう既に次の進軍計画を立て
ているというのだ。何と気の早い、いや、早急なことだろうか。
「閣下、小官にはいささかにも早いように思われますが……」
 ネオが簡潔に質問する。もしや、勝ちに酔ったジブリールが無茶な進軍をし
ようとしているのではないかと、そう感じたからだ。
「そう、ロアノーク大佐の言うとおりだ。まだ、大海戦の勝利のさめやらぬ、
いや、まさに絶頂とも言うべき戦勝パーティの場で発表するからこそ、大きな
意味があるのだ」
 理屈としては、間違ってはいない。鰻登りとも言うべき高まりようである兵
士の士気、それをかき立てる意味でも更なる戦いの発表は必要かも知れない。
勝利に酔う兵士たちは、更なる勝利をどん欲に求め、血気盛んに戦場へと赴く
だろう。しかし、ネオにはそれ自体に大変な危険があるように思える。既に地
上での兵力差は決定的になっているとはいえ、ザフトがやられっぱなしとは考
えずらい。血気盛んなだけの、などとはいいたくないが、勝利に飢えたファン
トムペインが思わぬ逆襲を喰らうことも、大いにあり得る。第一、兵士の士気
よりもジブリールはロゴスたちに見せつけることの方が大事なのではないか?
 どうも彼の口振りからは、対ロゴス感情が強く出ているように思われる。
「ロアノーク大佐が不安に思うのも無理はない。だが、我々は負けない。負け
ないという証拠を、今からお見せしよう」
 不意に、部屋の中が暗くなった。ハッとするものはいても、騒ぐものは一人
もいない。何のことはない、モニタースクリーンが起動するだけ、誰もがそう
思いながらスクリーンを見ていたが、やがてその顔は驚愕に変わり、騒ぎへと
変わった。
「ご覧頂いているこれは、先頃ファントムペイン技術部が完成させた最新兵器
デストロイだ」

92 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/10(月) 00:02:58 ID:???
 唖然としてスクリーンを見つめる者、手持ちの資料をパラパラと捲る者、汗
を拭き飲み物に手を伸ばす者、動作は様々だったが、皆が皆驚愕し動揺してい
るのは確かだった。
「全高56.3メートル、重量404.93トン、この地上で、いや宇宙で最も巨大な
機動兵器だ」
 全身に無数の砲門を備え、搭載されたビームのミサイルは戦艦に匹敵する数
であり、その威力は巨艦をも一撃、一瞬の元に破壊する。全方位攻撃はもちろ
んのこと、ドラグーンシステムを利用した無線遠隔操作射撃も可能となってお
り、一切の敵を近づかせない。仮に接近を許しても、機体を包む陽電子リフレ
クターが敵のビームを弾き、機体の全体に使われているVPS装甲がミサイルの
直撃にも耐えうるだろう。
 大艦巨砲主義を忠実に体現したような、艦艇ではないにしろ、そんな強烈な
印象を持つ巨体モビルスーツであった。もはやこれは戦術兵器などではない、
戦略兵器として投入されるべき代物だ。火力も防御力も、確かに現在稼働する
モビルスーツの全てを上回っている。こんな化け物に、一体どうやって勝つと
いうのか。
「素晴らしい!」
 叫び、拍手をしながら立ちあがったのはホアキン中佐、明日には大佐になる
男である。彼は興奮を隠せないといった表情で拍手を続けながら、デストロイ
を絶賛した。
「この兵器を持ってすればザフトなど恐れるに足らず。いずれは全てのコーデ
ィネイターを抹殺できるでしょう!」
 確かに、コストのことを考えずにこの機体が量産できたとすれば、ファント
ムペインに敵など存在しなくなるであろう。デストロイ一機投入するだけで、
それこそ戦局がひっくり返ってしまう。ネオなど、これがプラントの内部で暴
れ回る姿を想像して寒気を憶え、そしてある疑問に思い当たった。
「凄い兵器であると思いますが……パイロットは一体?」
 もっともな疑問である。こんな化け物じみた機体、誰が操縦する、いや、操
縦できるというのか。皮肉な言い方をすれば、コーディネイターであってもこ
れを完全に動かすのは無理なのではないか?
「そう、この機体の唯一の欠点、それはまともなパイロットでは乗りこなすこ
とが出来ないと言うことだ」
 では、何の意味もない兵器ではないか。幹部たちは顔を見合わすが、ジブリ
ールは勿体付けるようにその反応を楽しみ、こう続けた。
「我々にはいるではないか。こんな人を人とも思わないような機体に打って付
けのパイロットたちが」
 まさか――!
 ネオは、嫌な想像に体中を絡め取られそうになった。そして、それはすぐに
想像の範疇を超えることとなった。
「この機体を動かすのはエクステンデットのパイロットだ。あれならいくら損
なおうと代えが利く」
 その言葉に、冷暖な響きは含まれていなかった。当たり前だ。ここにいる誰
もが、ネオ・ロアノークを除いた全ての人間が、エクステンデットを戦うため
の使い捨ての道具としか、思っていないのだから。


93 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/10(月) 00:05:42 ID:???
 官舎へと帰宅したネオを、ステラが迎えた。尋ねてきて以来、居着いてしま
っている。追い出す理由もなかったし、そんな気もなかったが、アウルのこと
を考えると色々と胸が痛い。アウルにしてみれば、何を今更と言った話だろう。
彼の生前、散々ベタついていたのだ。彼はそれを見る度に、苦しい思いをして
いたに違いない。まったく、最悪な上官だ。
「ネオ、どうしたの? 元気ないね」
 押し黙っているネオの様子を見て、ステラが不安そうに話しかける。軽く笑
い返すことで答えると、ネオはベッドに腰掛けた。この部屋には最低限の調度
品しかない。佐官の最上位ともなれば少しの贅沢をするほどには給料を貰って
いるはずだが、ネオの部屋は簡素だった。彼は余り金を使わない男だ。何か趣
味に金を費やしているわけでもなければ、高級感溢れる食事を食するわけでも
ない、彼に趣味があるとすればそれは本や雑誌を読むことだが、それは急に時
間が空いたときの暇つぶし以上のものではなかったし、食事は主に士官食堂で
済ませていた。
「ステラ……少し昔の話をして良いか」
「昔話? 楽しい?」
「さぁ、楽しいかどうかは判らないが、昔の話さ」

 その男は、とても裕福な家庭に生まれ育った。何人もの従者や侍女を抱える
大豪邸に住み、庶民の子供が見たこともないような多量の玩具や、食べたこと
もないような料理に舌鼓を打って、なに不自由のない生活をしていた。だが、
そんな男の少年時代にも悩みがあった。彼の両親が、自分への教育方針への違
いから対立し、不仲になったのだ。世界でも五指にはいるとされる資産家の父
親は、莫大な財産と各種利権を、後に相続する少年に早くから英才教育、俗に
言う帝王学を学ばせようとしていた。しかし、母親は愛する息子に充実した少
年時代を過ごさせたいと考え、父親の考えに反対した。
 少年は対立した両親の板挟みになったわけだが、父親に怒鳴られ立場の弱い
母の姿を見ては、どうしても母の側に立ってしまう。無論、父親の言い分も最
もなのであるが、幼い彼にとって父親は傲慢で横暴な暴君だった。そんな少年
の態度を見て、父親が面白いわけがない。やがて自分の言うことを聞かない妻
子に見切りを付けた父親は、恐ろしい考えを抱き始めた。
 幾月の日が過ぎて、ある日少年は父親に連れられて歩く同年代の男子の姿を
見つけた。何でも父親が家督を継がせるために英才教育を施している、将来の
跡継ぎ候補らしかった。ということは、自分はお払い箱というわけか。別に贅
沢な暮らしに未練のある少年ではなかったが、母親共々追い出されては困る。
今更母親が下流の暮らしなど出来るわけもなく、すぐに路頭に迷ってしまうだ
ろう。だからといって、父親のご機嫌取りなど見え透いた真似が出来るわけも
なく、黙って静観しているほか無かった。
 程なくして、最初の破局が訪れた。何故だか知らないが、酷く激怒した父親
が跡継ぎ候補だったはずの少年を罵り、手を挙げるようになったのだ。彼は何
か父親を怒らせるような粗相をしたのかと教育係に問うても、彼は真面目な少
年であり、そんなことは一切無かった。旦那様は、どこぞから届いた書類を見
た途端、急に態度を変えられてしまった、などという。そして、それからすぐ
に跡継ぎ候補の少年は、僅かな金を持たされ屋敷を追い出されてしまった。僅
かな金と言っても、それは中流家庭の一年分の生活費に相当する額であったが、
妙なことになったものだと少年は父親の行動を訝しがった。すると今度は、改
めて息子に家督を継がせると父親が正式に発表したのだ。

94 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/10(月) 00:06:43 ID:???
支援

95 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/10(月) 00:09:11 ID:???
 一度は余所の少年に家督を継がせようとしていたのに、一体どういう変わり
身だと周囲の人間は疑問を憶えた。それは家督を継ぐことになった少年にして
も同じことで、急に自分に優しくなった父親を不気味に思っていた。
 変化の理由を問いただしたかった少年であるが、それは叶わなかった。発表
から数ヶ月経ったある日、屋敷が酷い火事に見舞われたのだ。少年は優秀な侍
女の一人に連れられ、何とか火の手から逃げることが出来たが、両親は違った。
逃げ遅れ、火に巻かれて焼け死んだ。あっけない、世界有数の金持ちも、死ん
でしまえば一瞬のことである。失火なのか、放火なのか、イマイチ判断の付か
ない火事だったそうだが、何せ広い屋敷だ。骨董品じみた暖炉だけでも数十箇
所あったぐらいだ。
 兎にも角にも、少年は両親を一辺に失ったわけだが、それを悲観してもいら
れなかった。彼は父親の持っていた莫大な資産を引き継ぐ、ただ一人の男とな
ったのだ。突然の事態に、群がるハイエナは何匹も現れた。それまで少年に好
意的だった者は、もっと好意的になるか、逆に冷たくなった。少年は財産相続
という荒波に揉まれ、気付いたときには父親の持っていた資産のほとんどをハ
イエナどもに食いつぶされそうになった。別にそれでも良かったのだが、少年
は他人の死につけ込んで群がってきたハイエナども、いや、ハイエナ以下の害
虫を非常に疎ましく思った。彼は自分が自由に使える金銭を駆使して人を雇う
と、法的または人的な力を持ってこれを排除に掛かった。
 色々あって、何とか資産を守り抜いた少年だったが、それまでだった。金銭
絡みの話しかない身辺に嫌気がさした少年は、資産の多くをいくつかの銀行に
分散して預けると、一転して自立した道を歩むようになった。権力闘争なども
う真っ平だ。自分は、自分の道を行く。少年はやがて士官学校へと進み、青年
になる頃には軍人となっていた。これは彼にとって天職であったのかも知れな
い。彼は戦闘機を操縦するプロフェッショナルとなり、戦場に出ては多くの戦
果を挙げた。本人も、自分が軍人になったことに満足していた。とりあえず、
不満はなかった。

 あの日までは。

「男はあるとき戦場で、奇妙な感覚に苛まれていた。何かの存在を感じて、額
が疼く。おかしな話だ。怪奇的な現象と言われても、間違ってはいない」
 怪奇現象と言われ、ステラが少し怯えるような仕草を見せる。正直に反応す
る少女だ。
「出撃した男は、戦闘区域に近づくにつれてその感覚が強まっていくのを感じ
た。そして、そいつと再会した」
 かつて、父親が連れてきた跡継ぎ候補だった少年。その少年が成長し、敵と
なって現れたのだ。
「もっとも、男がその事実を知ったのはずっと後のことだ。敵が何者で、自分
とどんな繋がり、関わりがあったのか。そして……そいつが一体何だったのか、
その正体のことも」
 知ったとき、男の中で何かが崩れた。男が見てきたもの、信じてきたこと、
価値観、理念、信条、意思、全てを否定された、そんな気分だった。まさかそ
んな、自分の一族の業故に、あのような悲惨な出来事が起きてしまうとは。

96 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/10(月) 00:11:06 ID:???
「悲惨なことって?」
 怯えを声に含ませながら、恐る恐ると言った風にステラが尋ねる。
「戦争さ。敵となった男は、野望を抱いていた。野心ではなく、野望だった。
男には限られた命しかなかった。だからこそ、男はその限られた命の中で、復
讐を誓った」
 世界に対しての、復讐を。
「そいつを復讐に駆り立てたのは、男を捨てた一族への憎悪だった」
 生み出し、育て、いいように使われ続けた少年は、ある日あっさりと捨てら
れた。修理不能な欠陥が見つかった電化製品のように、ゴミのように捨てられ
たのだ。
 全ては、憎しみ、そして怒り、引き起こしたのは自分たち一族。
「事実を知った最初の男、資産家の息子として何不自由のない少年期を過ごし、
両親亡き後は自分の好きなように生きてきた男は、急に怖くなった。自分の一
族がとんでもないことをしてしまったという事実が、怖くなったんだ」
 男の一族が全てを生み出し、始めたのだ。結果多くの人が死に、かけがえの
ないものがこの世界から消えていった。その責任が、自分にはあるのではない
かと、男は思ったのだ。
「考え、悩んだ男は、全てを捨てて逃げ出した。名を捨て、立場を捨て、別の
人間になろうとした。バカな話だ。そんなことをしても、何の解決にもならな
いのに。男はそれまでいた友人や仲間、そして少なくとも愛していたであろう
女性を捨てて……逃げ出した」
 何度も後悔した。する度に、捨てた過去だと割り切った。今まで否定してき
た組織や、思想、そういったものを受け入れようとした。変わりたかった。他
の人間になりたかった。
「男は努力した結果、別の人間になることが出来た。名を変え、立場を変え、
顔を隠して…………でもな、時々思い出すんだ。今ある自分が偽りの存在、偽
物であることを」
 こんな、誰かが死んだときなどは特に。
「後に残るのは、無力感だけだ」
 自分に一体何が出来たというのか。あの時、例え全ての事実を知っていたと
して、自分に止めることが出来たのか? その資格があったとも思えない。あ
るわけが、ないではないか。アイツは、あの男は、自分のせいで生み出された
と言っても過言ではないのから。
「ネオは……ネオだよ」
 ステラが、口を開いた。驚いたように、ネオは彼女を見つめた。
 強い瞳が、そこにあった。
「ステラに優しくて、スティングに優しくて、みんなに優しくて……アウルに
優しかった。それがネオ」
「優しくすることは、簡単なんだよ。でも、俺は、俺にはそれ以上のことが」
 出来ない。したくも出来ない。出来ないのだ。
 優しいだけじゃ、ステラを、みんなを守ることも救うことも出来ない。
「出来るよ、ネオには。だって、ネオは……」
「ステラ?」
 笑顔とは、こういうものをいうのだろう。優しさとは、こういうものをいう
のだろう。そんなことを思わせる、ステラの笑顔だった。
「ネオは、ステラの一番大切な人だから」



97 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/10(月) 00:13:49 ID:???
 戦勝パーティーは豪奢なものだった。ヘブンズベースで一番広いホール、元
々は大規模な室内用演習を目的に作られた場所を大規模に改修し、中世の大国
にも見受けられないような装飾と、一流の腕を持った奏者たちが奏でる音楽、
そして並べられているのは視覚、嗅覚、味覚を満たすには十分すぎる料理の数
々だった。
 下士官以下の兵士は出席できないが、高級士官のほとんどは出席している。
手にグラスを掲げ、勝利の酒と称して飲み干す。元が高いだけに味も良いに決
まっているが、それに勝利という名のエキスが加われば、より甘美な味へと変
化する。
「みろよ、あの高い位置にある席を」
「あぁ、あれがロゴスのメンバーか」
「高い位置からこの会場を見下ろしてやがる。大したご身分だぜ」
 彼らが総大将たるロード・ジブリールが、そんなロゴスの面々に挨拶をして
いた。彼ら中では、ジブリールなどまだまだ若輩者である。故に敬語も使えば、
礼儀も正す。
「ジブリール、戦勝パーティというが、少々豪奢すぎやしないかね?」
「いえ、私はこの度のファントムペインの働きはこのようなパーティー程度で
収まるとは思っておりません」
 そういってホールへと降りていくジブリールの姿を見ながら、ロゴスの一人
が毒づく。
「奴め、どうせ我々の前で見栄を張ったに決まっている」
「まあ、兵士のような野蛮な者たちには、こんなパーティーで泣くほど喜べる
というものよ。見ろ、あそこで食事をしている者を」
「食事? あれは食事ではない。まるで犬が餌を食っているようだ。あんな連
中と同じ者を食べていると思うと、吐き下がしますな」
 言いたい放題とはこの事か。彼らに給紙する係の者は、思わず眉を顰めそう
になって、それを必死で堪えた。
「おや、ジブリールが壇上に上がりましたぞ」
「確か、功績著しい者を代表して昇進式が行われるのだとか」
「軍人は安っぽいものだな。高い地位と勲章を与えておけば、それで満足する
のだから」
 代表として、壇上に上がる最初の栄誉を得たのは、ネオ・ロアノーク大佐だ
った。これには誰もが意外さを憶えた。この会戦以前、ジブリールとネオは互
いに反目し合い、折り合いが悪かった。それをこうして、他でもない重要な場
所に起用したのは、いくつかの理由がある。まず、ジブリールがこの大勝の喜
びから、これまでの折り合いの悪さを無かったことにしようと、彼には珍しく
ネオとの和解を図ろうとしたことが一つ、次いでホアキンなど彼が目をかけて
いる士官ではあからさますぎ、さらには地位が低い。ネオは佐官から将官にな
る身であるし、区切りとしても良いだろう。
 だが、昇進を言い渡す者と、言い渡される者では、内に抱える感情も興奮も、
まるで違った。少なくともネオは、一ミクロンの感動も憶えてなどいなかった。
「ロアノーク大佐、貴官は地中海におけるザフト軍との海戦において艦隊を率
い、また自らもモビルアーマーで出撃し多大な戦果を挙げ、全軍の勝利に貢献
した。その功績により、ここに貴官に准将の位と三つの勲章を……」
 これといって個性のない文章を、歌劇を演じる者のように読み上げるジブリ
ール。ネオは、何の反応も示さない。

98 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/10(月) 00:15:32 ID:???
「どうした、ロアノーク大佐? 何故、受け取らない」
 段取りでは、ここでネオが紙片と勲章を受け取り、高々と掲げてみせるはず
だった。しかし、ネオは受け取ろうとしない。ジブリールが苛立ち紛れに諭す
が、ネオは突然、口を開いた。
「閣下、アウル・ニーダが死にました」
「アウル? 誰だ、それは」
「我が艦隊のモビルスーツパイロット、あなた方が言うところのエクステンデ
ットです」
 拍手をしようと待ち構えていたホールにいる全ての人々が、静かにネオの声
を聞いていた。一体何を言い出すのか、ロゴスの面々でさえ、興味深げに聞き
入っていた。
「彼は死に、私は残りました」
「そうか。なら、すぐに補充のパイロットを回そう」
「閣下……!」
「何、一人とは言わない。二人でも三人でも、エクステンデットなどいくらで
もいるからな。だから、さっさと予定通りに」
 瞬間、ネオの手が紙片と勲章に伸び、むしり取るように奪い取った。
「大佐! いきなり何を」
 ジブリールが叫ぶ前で、ネオは紙片を破り捨てた。音を立てて、中央から真
っ二つに裂ける。そして、勲章も床に叩き付けられた。
「閣下、いや、盟主……私はあなたに恩がある。過去を捨て、行き場を失った
私に新たな名と、居場所を与えてくれた貴方は、私の恩人に他ならない。だか
ら今日まで、私はあなたに仕えてきた」
 どんな仕事でも、任務でも、ネオはこなしてきた。それが、ネオがネオであ
るために必要なことだったのだ。
「でも、それをもう続けることは出来ません」
「……何故だ?」
「盟主、私はデストロイ計画に反対します」
 一部、極一部のファントムペイン幹部たちの間にざわめきが起こった。それ
は彼らしか計画のことを知らなかったからであるが、ジブリールはネオの口か
ら出た言葉に、焦りと動揺を感じ始めた。
「馬鹿なことを! 貴官は、何を言ってるのか判っているのか!」
「盟主、貴方が道具として使用しようとしているエクステンデットは、我々と
同じ人間です」
 今度の言葉は、他の人間にも意味は通じた。通じたが、瞬時にそれ理解でき
たのは、何人いただろうか。
「彼らは我々と同じように、物を考え、感情を表現することが出来ます。敵に
対して強い怒りを覚え、仲間の死に対して深い悲しみを覚えることが出来て、
我々と同じように、心の底から人を愛するということを、知っている」
 そんな彼らを、どうして道具のように扱うことが出来る? デストロイは、
彼らの身も心も、全てを破壊してしまう兵器だ。
「私は、デストロイ計画に反対します。この計画を推し進める以上、ファント
ムペインの将官になることもなければ、佐官として戦うことも出来ない」
 非礼なるその言葉は、ジブリールにしたたかな打撃を与えた。彼は大勢の人
々、それもロゴスのメンバーが見守る中で、部下に反逆されたのだ。顔に泥を
塗られたのにも等しかった。

99 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/10(月) 00:16:13 ID:???
sien

100 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/10(月) 00:18:14 ID:???
「そうか……貴官の決意は良く分かった」
 驚くべきことに、ジブリールは怒鳴り声などは上げなかった。醜態と思って
か、彼は感情を抑え、極めて冷静を装ってネオと会話をしていた。
「この計画に反対するというのなら、確かに君と我々は同じ道を歩くことが出
来ないようだ」
 ジブリールは片手を挙げた。控えていた憲兵が前に進み出る。
「ネオ・ロアノーク大佐を拘束しろ! 彼は不用意に席上を乱した。処分は追
って下す。拘禁しておけ」
 彼のこれまでの功績を思えば、極刑になるようなことはないだろう。ネオは
駆け寄ってきた憲兵に取り押さえられたが、何の抵抗もしなかった。彼自身、
こうなることを分かっていたようだ。
「さて、実にくだらない、余興にもならない珍事をお見せしてしまって申し訳
ない。仕切り直しと行きましょう」
 憲兵に連行されるネオを見ながら、ジブリールは手を叩いて無理矢理段取り
を推し進めた。多少顔が引きつっていたが、それを指摘する者はさすがに誰も
いなかった。

 ホールを出て、ネオは外の空気にさらされた。どこに拘禁されるにせよ、ホ
ールから本部に移るには外に出る必要があるのだ。ネオは、自嘲気味な笑みを
浮かべていた。
 結局、何も出来なかった。言うだけ言って、自分はスッキリしたかも知れな
いが、そんなものは自己満足以外の何物でもない。所詮自分には、この程度の
ことしかできない。
「出来ないんだよ、ステラ……」
 彼女がどんなに自分を信頼してくれようとも、自分はそれに答えることが出
来ない。そんな力、自分には……
「な、なんだ、お前たちは」
 声に気付いたネオが顔を上げると、突然彼と彼を連行する憲兵の周囲を兵士
たちが取り囲んでいた。憲兵はたった三人だが、彼らは十人以上は居る。
「お前等には用はねぇよ。ただ、そこでしょぼくれてる奴に用があるだけだ」
 その声は若い少年のものだった。
「スティング、お前――!」
 ニヤリと笑ったスティングが、憲兵の一人に飛びかかった。大した瞬発力だ。
一瞬にして、憲兵が蹴り倒される。他の憲兵も、兵士たちに殴りかかられて、
すぐに伸されてしまった。
「ネオ、怪我はないか?」
「なんてことをしたんだ! お前、自分のしたことが」
 突如、スティングがネオの胸ぐらを掴んだ。
「水臭いんだよ、アンタは! アウルのことも、デストロイのことも、自分一
人で抱え込みやがって!」
 強い声に、ネオの動きが固まる。
「仲間だろうが、俺達は! 違うとは言わせねえぞ!」
「スティング……」
「高速艦を用意してある。モビルスーツも物資も、積めるだけ積んだ。逃げる
なら、今だぜ」

101 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/10(月) 00:19:51 ID:???
支援男前杉

102 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/10(月) 00:20:42 ID:???
「だが、それは……」
「ステラもそこで待ってる。だけど、行くか行かないかはアンタが決めてくれ。
ただし、俺達はアンタと同じ道を選ぶ。アンタが死ぬなら、俺達も死ぬし、ア
ンタが逃げるなら、俺達も逃げる……それが仲間ってもんだろう」
 揺るぎない決意の色、さきほどのジブリールと対決したネオよりも遥に強い
光が、ネオを貫いた。
「後悔、しないか」
「させないようにするのが、上官じゃねぇの?」
「俺に、自信はないぞ」
「ないならないで、俺達が手助けしてやるよ。今みたいにな」
 言われて、ネオはスティングを見つめ返した。そして、ふと、来た道を、戦
勝パーティが行われているホールを振り返った。あそこでは、今まさにジブリ
ールが、デストロイ計画について発表でもしているのだろうか。
 だとすれば…………
「行こう、今すぐに。ここは、俺達にとっての天国にはなり得ない」
 ネオと、スティングは軽く笑うと軍港に向かって駆けだした。それに、兵士
たちが続いた。

 この逃亡劇は、後にこう称されることとなる。

 悲劇の逃避行と。

                                つづく

103 :運命の歌姫 ◆1gwURfmbQU :2007/12/10(月) 00:24:02 ID:???
第42話です。
展開としてはまあ、説明不要と思いますが、Wのトレーズ派の当たりを意識して……
全然、話は違いますけど。
今後としては、数話後にいよいよベルリンですかね。

支援して下さった方、ありがとうございました。
また近いうちにお会いしましょう。

104 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/10(月) 00:28:14 ID:???
GJ!
なんというネオ、カッコヨス

105 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/10(月) 00:39:55 ID:???
GJ!
ネオ確かにかっこいいんだがひょっとして死亡フラグ? >悲劇の逃避行
ってか過去の記憶完全に残ってたんだね。

106 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/10(月) 01:06:46 ID:???
乙。
このネオは割と好感持てるね。
過去から逃げてたヘタレが復活した、って感じだし。

しかし、ラストの一文が不吉すぎる……。

107 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/10(月) 02:12:59 ID:???
GJだけど……

どう見ても全滅エンドなのがなぁ……orz

108 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/10(月) 13:39:57 ID:???
キラが役立たずで固有の武力が喉から手が出るほど欲しい偽ミーアの魔手が…

109 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/10(月) 14:05:21 ID:???
ところでこの話、マーシャンとかジェスご一行とかは出てこないのか?

110 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/10(月) 22:42:05 ID:???
GJ
滅びの美学を是非書き上げて下さい。堀内賢雄の曲が荘厳と聞こえる様な。

111 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/11(火) 00:12:23 ID:ubgeKn3J
マーシャンって火星の奴?テラフォーミングも……………火星?
つまりは、ゼクスが火星で…………………遭遇するのか?

112 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/11(火) 00:45:29 ID:???
マーシャン自体がある意味別世界の異邦人じみてる部分があるので
CE内のみでの改変物ではともかくクロスオーバーでは出しにくいのでは。
ジャーナリストやジャンク屋だと地球圏のどこに現れても大抵言い訳がたつのだが。

113 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/11(火) 19:00:45 ID:???
投下乙です

原作の、キラ登場後影が薄くなってたファントムペインサイドをここまで描いてくれるとは、
彼等の行き着くさきが気になる

114 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/12(水) 07:59:32 ID:???
でもファントムペインってただの一部隊だったよな?

115 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/12(水) 15:25:02 ID:???
なるほど、アスラン=ローエングラムとネオ=ウェンリーの対決となっていくのか。


116 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/12(水) 21:27:44 ID:???
デュランダルもアスランもネオもみんな敗者になりそうだから
結局勝つのはオーブなのか?
うーん先の展開が楽しみだわ

117 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/13(木) 05:44:03 ID:???
ギルがつき アスランこねし天下餅 坐りしままに喰ふはラクス

なんて事にならなきゃいいが。

118 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/13(木) 23:19:33 ID:???
んじゃメイリンが茶々になるわけか

119 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/14(金) 21:02:45 ID:???
保守

120 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/15(土) 20:51:39 ID:???
保守

121 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/16(日) 01:06:21 ID:???
保守

122 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/16(日) 09:52:48 ID:???
age保守

123 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/16(日) 16:57:59 ID:???
保守?

124 :通常の名無しさんの3倍:2007/12/16(日) 17:45:01 ID:???
今夜は投下あるかな。

82 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.02.02 2014/06/23 Mango Mangüé ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)