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あの作品のキャラがルイズに召喚されました part148

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:20:55 ID:FPdoCO0Z
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。

あの作品のキャラがルイズに召喚されました part147(前スレ)
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1214156094/

まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/
避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/



--------------------------------------------------------------------------------



    _              ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
    〃 ` ヽ  .   ・ここはあの作品の人物がゼロ魔の世界にやってくるifを語るスレッドよ!
    l lf小从} l /   ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,.   ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
  ((/} )犬({つ'     ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
   / '"/_jl〉` j,    ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
   ヽ_/ィヘ_)〜′   ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
              ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!




--------------------------------------------------------------------------------



    _         ・議論や、荒らしへの反応は、避難所でやるの。約束よ?
     〃  ^ヽ      ・クロス元が18禁作品であっても、SSの内容が非18禁である場合は
    J{  ハ从{_,      本スレへの投下で問題ないわ。
    ノルノー゚ノjし      ・SSの内容が18禁な展開をする場合はクロス元に関わらず、
   /く{ {丈} }つ       本スレではなく避難所への投下をお願いね?
   l く/_jlム! |      ・クロス元が型月作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。やめておいてね。
   レ-ヘじフ〜l        ・作品を初投下する時は元ネタの記載も忘れずにね。wikiに登録されづらいわ。
               ・作者も読者も閲覧には専用ブラウザの使用を推奨するわ。負荷軽減に協力してね。




--------------------------------------------------------------------------------




   ,ィ =个=、       ・お互いを尊重して下さいね。クロスで一方的なのはダメです。
   〈_/´ ̄ `ヽ      ・1レスの限界最大文字数は、全角文字なら2048文字分(4096Bytes)。これ以上は投下出来ません。
    { {_jイ」/j」j〉     ・行数は最大60行で、一行につき全角で128文字までですって。
    ヽl| ゚ヮ゚ノj|      ・不要な荒れを防ぐために、sage進行でお願いしますね。
   ⊂j{不}lつ      ・次スレは>>950か480KBからお願いします。テンプレはwikiの左メニューを参照して下さい。
   く7 {_}ハ>      ・重複防止のため、次スレを立てる時は現行スレにその旨を宣言して下さいね。
    ‘ーrtァー’      ・クロス先に姉妹スレがある作品については、そちらへ投下して盛り上げてあげると喜ばれますよ。
                姉妹スレについては、まとめwikiのリンクを見て下さいね。
              ・一行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えます。
               SS文面の区切りが良いからと、最初に改行いれるとマズイです。
               レイアウト上一行目に改行入れる時はスペースを入れて改行しましょう。

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:23:07 ID:OODYKkMl
>>1乙ー。

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:24:07 ID:DRyAUlF0


4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:25:50 ID:lD13/861
>1乙

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:26:34 ID:yK/p3y4o


6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:28:54 ID:AfWvHmPI
>1
乙ッス

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:30:20 ID:2rIYOmWu
>>1乙!

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:30:46 ID:U4Pq0c4O
いちおつ

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:31:10 ID:QZ0xogH+
>>1さん おつかれです

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:34:26 ID:8bpZHpRa
おつー

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:37:00 ID:AZlnU8lz
>>1

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:37:14 ID:2jqcz1ZN
>>1

これ以上のテンプレは不要である

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:38:35 ID:U4Pq0c4O
不要どころか害悪である

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:39:14 ID:WR1rjsZz
>>1乙 でした

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:40:28 ID:S9x8bBf4
>>1乙 でした

16 :ゼロの魔龍伝 ◆DQUn79OCQE :2008/06/26(木) 01:53:19 ID:erwYYnNm
>>1乙 です

早速2:00から投下しようと思うのですがよろしいですか?

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:53:51 ID:2jqcz1ZN
是非!

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:55:18 ID:WR1rjsZz
支援しますよ

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 01:56:25 ID:QZ0xogH+
魔龍伝は支援せざるを得ない カードダス集めまくったなぁ・・・・・・

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:00:57 ID:fM8d/kVo
しえん!ガンダァァァァァム!

21 :ゼロの魔龍伝・5 1/5 ◆DQUn79OCQE :2008/06/26(木) 02:01:12 ID:erwYYnNm
5.ルイズとクックベリーパイ

「さて、ここへ呼んだ理由は分かるかの?ミス・ヴァリエール」
「…私の代わりに使い魔が戦ったとはいえ決闘に応じてしまった事と、それで壊した中庭の事でしょうか」
本塔の最上階に位置する学院長室、ルイズとゼロの目の前には杖を手にしたオスマンと
その横にコルベールが真剣な眼差しで立っていた。
決闘後、直ちに使い魔ともども学院長室に呼び出されたルイズは一体どんな処分が下されるのか不安になっていた。
修理費用の請求に関しては次の仕送りまで多少、金額的余裕があるので大丈夫だ。
しかし「あのゼロのルイズがとうとう決闘問題を起こした」となれば実家の方にも話が伝わって
あとはもう実家の両親とアカデミー勤めの長姉による不祥事説教祭りが始まるに違いない。

「あー…決闘に関しては事情を聞けばグラモンの馬鹿息子が原因のようじゃからお主は不問じゃ。
 中庭も教師達が完全に修復したわい、かかる費用も請求せん。」
と、不安で青い顔をしているルイズに言い切ったオスマンが手にした杖をゼロに向けた。
「この使い魔殿について知っておる事を正直に話せば、の話じゃが」
「俺だと?」
「私達も騒ぎの一部始終を見…他の者から聞いたのだがゼロ…ガンダム殿で良かったかな?
君が放ったあの雷、あれはトライアングル…いや、純粋に威力だけで見るならスクウェアクラスに匹敵する」
「トライアングル…スクウェア…?」
「何?ミス・ヴァリエールからは何も聞いてないのか?」
「もっ、申し訳ありませんミスタ・コルベール!あのね、“トライアングル”“スクウェア”っていうのは
一回の詠唱でメイジが組み合わせられる属性の数を表すの、これはそのままメイジとしての技量を表すわ。
一つでドット、二つでライン、三つでトライアングル、四つでスクウェア、スクウェアは最高位のランクよ。」
「模範的な回答で何より。その最高位のレベルと同じ威力の雷が出せる使い魔で、しかもこの世界には
存在しない種族ときている。我々としてもミス・ヴァリエールを信じたい所だが……」
「俺の存在がこの世界の脅威になるのではないか、この娘が俺を上手く扱えるか、という事か」
「すまないがそう受け取ってもらって構わない」
「ミスタ・コルベール!私が召喚した使い魔なんですから私がしっかりとこの使い魔の手綱をとってみせます!」
コルベールの言葉に自信満々と答えたルイズだが、あの雷がルイズに不安を与えていた。
どんな使い魔にも負けない威力のあの雷を持つ使い魔を…私は扱えるのだろうか?
「…この娘の手足となって色々とこき使われる気はないが、別にこの世界にとって
脅威になるような事はしない。俺の剣は悪に轟く雷鳴だ」
そう言ってゼロは、昨夜にルイズと話したのと同じ事をオスマンとコルベールに話した。

「成る程、スダ・ドアカというこことは別の世界で騎士をしていたと…」
「あぁ」
「にわかには信じがたいが異世界という存在とユニオン族…君のような姿をした種族がいるとはまた興味深いね。
その世界の騎士はみんな君のような事が出来るのかい?」
「いや、そういうのは俺の剣の流派だけだ。騎士は剣で戦ったり機兵という巨大な機械の操手を勤めるのが一般的だな」
「剣術!雷を繰り出す剣術とは実に興味深い!しかも今の“キヘイ”とは何かね!?
ゴーレムの類?うぅむこれは興味深い、後で私の研究室に来てみないかね!悪いようにはしない!」
「なっ!?」
「ミスタ・コルベール、そこまでにしときなさい」
「あ、えぇ申し訳ありませんオールド・オスマン」
ゼロに迫るコルベールをオスマンが制し、その様子を見てルイズは唖然としていた。
「ミスタ・コルベールって前々から変わってるって言われてたけど…これは…」
「ともかく、話を聞いた限りではこの世界の脅威となり得る存在ではない事は分かった。
今までの非礼、どうか許してはくれまいか」
「いいさ、しかし事情は分かったからといって俺も死ぬまでこの世界にいるつもりはない。
元の世界に返れる手段ぐらいあるだろう?」
「それがじゃのぅ…本来はこの地におる幻獣を召喚する魔法ゆえに送り返すという方法は
今まで取られた事もなく、そういった手段も存在しないんじゃ」
「存在しないだと?それじゃあ俺は一生をこの世界で終えろというのか!?」
「我々の方でもその手段は極力探してはみるが…どうか、それまではどうか
ミス・ヴァリエールの使い魔を勤めてはくれないか、ゼロガンダム殿」
「…それならば止むを得まい」
「そう言ってくれると、助かるのう」

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:01:27 ID:WR1rjsZz
あなたと支援したい

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:02:34 ID:S9x8bBf4
支援つかまつる。

24 :ゼロの魔龍伝・5 2/5 ◆DQUn79OCQE :2008/06/26(木) 02:02:41 ID:erwYYnNm
オスマンとの話が終わり学院長室から退室しようとするゼロに、オスマンが何か思い出した様子で
ゼロに一言問いかけた。
「時にゼロ殿、「ムーア界」という名前に聞き覚えは?」
「…すまないが無い」
ムーア界という言葉は何となく聞いた覚えはあるが、明確には覚えておらずこう返すしかなった。
「近い内にゼロ殿だけご足労願えるかの?そのゼロ殿が来た世界の事で話がしたいんじゃ。
ヴァリエールのお嬢ちゃんには悪いが二人きりで、の」
「情報になりそうな事ならいつでもいい、どうせここの生徒でもないし時間はある」

そうして部屋を退室したゼロとルイズ。
二人の間のちょっと微妙な空気の中、ルイズがゼロに話しかけた。
「ねぇ、ガンダム」
「何だ?」
「…やっぱり元の場所に帰りたい?使い魔って、そんなに嫌なの?」
いつも高飛車な調子ではなく相手の様子を伺うように話しかけるルイズ。
「見知らぬ世界に来ていきなり下着を洗えと言われたらそりゃあ嫌だろう」
「まだ昨日の事根に持ってるの?まったく…」
「だが、元の世界に帰りたいといえば…どうだろうな」
「え?」
「…あの世界での俺の戦いは終わった。それからは、後に続く者達のやる事さ」
ゼロは考えていた。雷龍剣と自分の宿命が終わった今、あの世界に自分は不要だと。
そんなゼロをよそに何とも要領を得ないルイズだった。

ごぎゅうぅ

その時、どこからか気の抜けた音が聞こえてきた。
「何?今の音…」
「あぁ、そういえば昼食を食べ損ねていたな…」
この音はゼロの腹の音だった、クスリとしながらルイズが話す。
「じゃあガンダムは私の授業に付き合わなくていいわ、厨房に行って来て何かもらってきなさい」
「いいのか?」
「派手に勝った使い魔が腹の音をさせてたら主人の私が恥ずかしいわ」
という事で、空腹のゼロはルイズと別れ厨房の方へと向かった。

「あ、ゴーレムさん」
「おぉっ、こいつが“ヴァリエールの小さなゴーレム”か!確かに変わった形してんなぁ!
こいつがあの貴族の坊っちゃんをひーこら言わせてたとはねぇ」
厨房に入ったゼロを出迎えたのはシエスタと、コック服を身に纏った太っちょながら精悍な顔つきの顔の男だった。
「こちらはコック長のマルトーさん、厨房で一番偉い人ですよ」
「おぅ!俺がこの魔法学院の味の番人、マルトーだ!」
ぐっと付き立てた親指を自分にびしっと向けながらノリ良く答える。
「俺はゼロガンダムだ、ゼロでいい。そういえばメイドの君にも名乗ってなかったな」
「そういえば私も名乗ってませんでしたね、私はシエスタと申します」
シエスタがゼロに向かって丁寧にお辞儀をする。
「本当に喋ってらぁ、お前さんゴーレムにしちゃあ変わってるねぇ」
その先入観を打ち破るように再びゼロの腹の音が鳴った。
「今の音…なんでしょうか?」
「…実はな」

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:03:13 ID:S9x8bBf4
紫煙

26 :ゼロの魔龍伝・5 3/5 ◆DQUn79OCQE :2008/06/26(木) 02:03:44 ID:erwYYnNm
「はぁっはっはっは!おめぇさんゴーレムじゃなかったのか!」
「ゼロさん…そういう種族だったんですか?」
「ここじゃそうらしいな、まったくこの世界のゴーレムというのを一度お目にかかりたいもんだ」
コック達の賄いシチューを食べながらマルトーやシエスタと談笑するゼロ。
物珍しさに他のメイド達やコックも集まっていた。
「あの決闘見てたぜ!すげぇ雷だったな!」
「アンタのおかげでシエスタが無事だったようなもんさね!」
どうやらあの決闘を見ていた者がこの中にも何人かいたようでゼロに話しかけてきた者もいた。
「おい昼間の忙しいって時におめーら何やってんだ!」
「す、すいやせんマルトーさん!」
厨房が笑いに包まれる中、空になった皿を見たシエスタがゼロにお代わりを持ちかける。
朝食を抜かれ決闘で技まで使ってしまったゼロにとって二皿目のシチューもあっという間に
腹の足しになってしまった。
「すまなかったな、皆の大切な賄いを2杯も馳走になって。
後で俺にも何か手伝わせてくれ。施しを受けた以上恩は返さねばならん」
「いいって事よ、貴族の野郎どもあれこれ文句つけて残すからな。
それにあんた貴族の使い魔だけど貴族よかよっぽど良い奴だ!
これから飯はしみったれたパンとスープじゃなくて賄いのシチューにするよ!
まったくあの量のパンとスープってご主人様って奴は使い魔を何だと思ってるのかねぇ」
マルトーに背中を叩かれているゼロにシエスタが話しかけた
「あの…実はあの後、あの貴族様がちゃんと謝りに来て下さって…。それで…私からもゼロさんに何かお礼を…」
「いや、礼なら俺よりルイズにしてくれ」
「え?でも決闘で勝ったのは…」
「そうだぜ、何も主人の肩持つこたぁねぇよ」
厨房でのやりとりや決闘騒ぎでで分かった事だが、ここではメイドやコックといった
魔法を使わない者は貴族に対してあまりいい印象を持っていないようだとゼロは感じた。
ギーシュのあの態度やルイズの無駄に高いプライドを思い返せば即座に納得する話ではあるのだが。
とはいえゼロも食堂でのルイズのやり取りにちょっと感心しており、。
「だが、俺はあくまでルイズが決闘を受けると言ったから受けて勝ったまでだ。
シエスタに対する横暴だって一番最初に止めたのはルイズであって俺は途中から割り入っただけだしな」
「そういえば…そう…でしたね」
「そんなもんかねぇ全く、貴族様ってのは分からんよ」
「あのギーシュという小僧よりは多少貴族らしいさ。ま、それを差し引いても色々と子供だが」
「お礼…どうしましょう…私に出来る事なんて炊事洗濯家事お菓子ぐらいしか……」
「ふむ」
その時、ゼロの脳裏に一つの単語が浮かび上がった。


夕食も終わりいわゆる自由時間である寮内、机に向かっているルイズの横では
ゼロが自身の剣を抜いて眺めていた。
「勉強か?」
「魔法が出来ても出来なくても、勉強ってのは大事よ」
本を読んでいたルイズが顔をゼロの方に向ける。
「うわぁ、その剣ボロボロじゃない」
ゼロが手にしていた鉄剣は刃の部分が所々こぼれ落ちており、刀身も高熱に晒されたかのように
あちこち変色していた。
「…あの技を使うのは久しぶりだったからな、つい力の加減を間違えた」
「それ、魔法なの?」
「魔法じゃない、俺の一族…“雷の一族”だけが使える雷龍剣の技だ。」
「でも魔法みたいじゃないのよ」
本を閉じたルイズが顔をゼロの方に向けたまま顔を机に伏せる。
昼間のあの技は確かに凄かったものの、魔法の使えない自分より遥かに凄いとなんだか自分が情けない。
そんなルイズの気持ちがちょっとふて腐れた声になっていた。
「使い魔が魔法を使えて……主人は魔法を使えない……おかしな話ね」

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:04:08 ID:WR1rjsZz
支援だ

28 :ゼロの魔龍伝・5 4/5 ◆DQUn79OCQE :2008/06/26(木) 02:05:13 ID:erwYYnNm
その時、部屋のドアを誰かがノックした。
「? 誰よこんな時間に」
ルイズがドアを開けるとそこには籠と下着を持ったシエスタが立っていた。
「あの…ゼロさんに頼まれていた洗濯物を…」
その瞬間、いつものルイズの顔に戻り剣を鞘に戻していたゼロをキッと睨む。
「ガ〜ン〜ダ〜ムゥ〜!!自分の仕事をメイドに押しつけてぇ〜!!」
「す、すみませんすみません!洗い場を探しているのを見つけて私から引き受けたんです!」
「……まぁそうならいいけど、アンタ昼から謝りすぎよ」
「はいすみま…いえ何でもありません!大丈夫です!」
この娘、何だか放っておけない気がする。
まるで犬か猫でも見るような、そんな感情を抱きつつルイズは温かい目でシエスタを見ていた。
「フフッ、まぁいいわ。用はこれだけ?」
「あのですね、これを…」
シエスタの洗濯物をルイズが受け取りながらシエスタが手にした籠から何かを取り出す。
「これって…クックベリーパイ?」
「はい、お昼の時のお礼です。お口に合うかどうか…」
そこにはルイズの好物であるクックベリーパイがまるまる一ホール乗ったお皿が合った。
焼きたてのようでベリーの甘酸っぱい匂いとパイ生地の香ばしい香りがふんわりと鼻をくすぐる。
「あら、中々おいしそうじゃない。お茶淹れてくれる?」
「はい!只今」
シエスタが部屋を出た後、ルイズがテーブルにクックベリーパイを置いた。
このクックベリーパイ、自身の大好物であるためちょっと顔がにやついている。
「好きなのか?それ」
「あげないわよ〜ガンダム」
「…俺は別に食べたいとは言ってないぞ」
ルイズのほくほくした顔を見てとりあえず自分の提案が正しかったと感じるゼロ。
しばらくするとカップとティーポット、皿にフォークやナイフなどが乗った盆を持ったシエスタがやって来た。
手早くパイを切り分けルイズにパイの乗った皿を置く。
「あの…ゼロさんもいかがですか?」
「いいのよ食べたくないって言ってたし〜」
ルイズが嬉しそうな顔でパイを口に運ぶ。
「マルトーさんが忙しかったので、私が代わりに作ったのですが…お味のほうは…」
神妙な顔で味わっているルイズにシエスタは恐る恐る味を聞いてみた。

「……」

「…おいしい、おいしいわシエスタ!」

「あぁ…っ、ありがとうございます!」
シエスタの顔が瞬間的にパァッと明るくなった。
にやけた顔でパイを口に運ぶルイズと幸せそうな顔でルイズを見つめるシエスタ。
「クックベリーパイ、お好きなんですよね。ゼロさんから聞きました」
「あれ?そんな事は別に言ってないような……」
「何、今朝方お前が寝言で言っていたのを聞いただけだ」
「……こンの使い魔ぁ〜!」
「黙って食え、折角シエスタがお前の為に焼いたんだ」
「し、仕方ないわねぇ。今回はこれで勘弁してやるんだから」
パイの美味しさに頬を緩めたりゼロの言葉に怒ったりころころと表情を変えるルイズと
ルイズから美味しいという言葉を貰い微笑みながらやれお茶のおかわりだの彼女に世話を焼くシエスタ。
授業の爆発騒ぎにギーシュとの決闘と、今日は騒ぎが多かったなと思い返しながら二人を見守っているゼロ。

その時、また部屋のドアをノックする音が聞こえた。
「今度は誰?」
ルイズがドアを開けるとギーシュが立っていた、流石にいつもの調子ではなくちょっとバツが悪そうだ。
よく見ると頬が掌の形に赤くなっている
「や、やぁ…ルイズ…」
ルイズの幸せそうな顔が一気に「何しに来たのよ」というしかめっ面になる。
シエスタはやっぱりオロオロしており、ゼロは二人を一瞥して視線を窓の外に向けた。
「決闘に負けたから約束は果たすよ…その、君が最後になってしまったけど……」

29 :ゼロの魔龍伝・5 5/5 ◆DQUn79OCQE :2008/06/26(木) 02:06:05 ID:erwYYnNm
「昼間のやり取りは僕が間違っていた、心から謝ろう。あの時はつい調子に乗ってしまったり
正論にカッとして禁止されている決闘を申し込んだり男として情けなかったよ。
決闘に負けた今じゃ……痛いほどよく分かる。」
「ま、反省してるようだし許してやろうかしら。
どうせそのほっぺ、モンモランシーか二股かけた一年の子に引っ叩かれたんでしょ」
「勘がいいね…モンモランシーに昼間の事を全部話した上で謝ったらまた一撃もらったよ…
でも“これに懲りたら他の娘に手を出すのはやめてね”って許してくれたんだよ!?
モンモランシーは僕を見捨てていなかったんだ!死中に活を見出したよ僕ァ!!」
「うっさいバカップルの片割れ」
「おごっ!!」

「さっきから一体なにやってるのルイ…あらいい匂いね」
「あ、もし良かったらいただきますか?」
「クックベリーパイね、じゃあちょっと頂こうかしら」
「キュ、キュルケェ!あんた私ののクックベリーパイを勝手に食べるんじゃないわよ!」
「あーら、このベリーの赤色はまさに私の髪のような灼熱のような赤だと思わなくて?」
「ギーシュ…遅いと思ったら今度はゼロのルイズに…っ!」
「どう見ても違うよモンモランシー!!僕は謝りに行って…」
「そうよこんなヘタレのキザ、あんたからあげるって言われてもそのままゴミに出す位いらないわ!」
「ギーシュがヘタレのキザだからいらないってぇ!?確かにヘタレでキザだけど聞き捨てならないわ!」
「かばってるようで抉ってるよモンモランシー……」
ルイズがギーシュをローキックでダウンさせている時に、騒ぎを聞きつけたキュルケがやって来て
さっきまでルイズが座っていた席でクックベリーパイを味わっている。
そしてギーシュの様子を見に来たモンモランシーが勘違いをしてルイズと口論しており、
蹴飛ばされたギーシュがなだめているが時折二人からどつかれていた。

「やかましいな……だがルイズがいつもの調子に戻ったようだし、良しとするか」
飽きれながらゼロが眺めていたルイズの部屋の様子は、昨夜より少し騒がしく賑やかだった。

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:06:20 ID:WR1rjsZz
支援は必要か?

31 :ゼロの魔龍伝 ◆DQUn79OCQE :2008/06/26(木) 02:09:41 ID:erwYYnNm
投下終了です、いつもながら支援ありがとうございます
今回はルイズちょっと打ち解けフラグみたいな話でひとつ
あとオスマンの出した単語に聞き覚えのある人もいるかもしれませんが
まぁフーケが出るまでそこはまだ秘密という事で

それにしても5話も書いててまだギーシュの決闘後だ……早く進めないと

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:12:29 ID:QZ0xogH+
どうでもいいけどWikipediaのゼロガンダム項目でモデルがシャッコーだと書かれてる件
ビックリ通り越して理解できない

ムーア界が思い出せねぇ……畜生、楽しみに待ってるから次回もがんばってくれ

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:13:10 ID:fM8d/kVo
ムーア界とかテラナツカシスwwwww
この先の展開が楽しみだ、乙です

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:14:37 ID:23KyvOl4
>>32
騎士ガンダムのアレンジは秀逸だからな
霞の鎧だってエルメスだし

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:26:49 ID:TafqWcYw
ルールじゃないけどマナー上しておく方が良い事・システム上の注意事項
投下時はタイトルをコテハンとする、トリップ推奨
予告でクロス元他必ず説明する(一発ネタ等でばらすと面白くないならその旨明示)
 ※過去「投下してもいい?・投下します」等の予告から
  最低の荒らし投稿を強行した馬鹿者が居たため同類認定されるリスク極大

1時間に一定量超える投下は「さるさん」規制に遭うので注意
連投規制には有効な支援レスもこれには何の役にも立たない
文章量(kB)と分割予定数の事前申告をしておけば、規制に伴う代理投下をしてもらいやすい
投稿量カウントも規制も正時(00分)にリセットと言われている
他スレでの実験により規制ボーダーは8.5kBらしいという未確認情報あり


36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:29:57 ID:23KyvOl4
とうとう来たか…

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:30:36 ID:2jqcz1ZN


  ゎ ぁ ぃ



38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:32:34 ID:zqnGu+Jv
157 :削除申請:2008/02/14(木) 20:56:50 ID:kMFXiYvI
管理人様
以下自作品の削除をお願いします。
(本人証明として、自ブログの方も削除致しました)

長編:1編
「ゼロのgrandma」
短編:2編
「色鮮やかな空へ」
「四系統だけど」

色々とご迷惑をお掛けしました。以降、忘却願います。






夜天の使い魔 第一部
夜天の使い魔 第二部

http://rein4t.blog123.fc2.com/

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:32:52 ID:zqnGu+Jv
やる夫が小説家になるようです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-244.html

完結:やる夫が小説家になるようです
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やる夫が「売れっ子」ラノベ作家を目指すそうです
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やる夫が同人小説家になるようです
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40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:33:12 ID:zqnGu+Jv
このぐらいまで単純化できそうな気がする。

爆発召喚
キス契約
「ゼロ」の由来判明(教室で爆発)
使い魔の能力が明らかに(ギーシュ戦)
デルフ購入
フーケ戦
舞踏会

最近はその流れでいかに飽きない話を作るかに凝りがち>>16

爆発
平民プゲラ
コルベール問答無用さっさと汁
キス契約
フライに唖然とする
説明はぁどこの田舎者?
何者であろうと今日からあんたは奴隷
二つの月にびっくり
洗濯シエスタと接触
キュロケフレイム顔見見せ
みすぼらしい食事厨房でマルトー
教室で爆発片付け
昼食シエスタの手伝い香水イベント
オスマンコルベール覗き見
ギーシュフルボッコ場合によって使い魔に弟子入り
キュルケセクロスの誘いしかし使い魔はインポテンツか童貞w
ルイズ寝取られの歴史を切々と語る
休日街でデルフ入手 キュルケタバサがついてくる
ルイズが爆破訓練宝物庫破壊フーケ侵入お宝げっと
この段階でフーケは絶対つかまらない
翌朝捜索隊保身に走る教師一同
教育者オスマン犯罪捜索を未熟な子供にマル投げ
小屋で破壊の杖ゲットフーケフルボッコしかし絶対死なない
オスマンから褒章 舞踏会 終わり

途中飛ばすけど、

 対7万戦と再召喚(一度使い魔契約が切れ、まっさらな状態からルイズとの関係を再構築)

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:33:33 ID:zqnGu+Jv
このぐらいまで単純化できそうな気がする。

本スレに1人か2人の荒らしが登場
「うぎゃああああ荒らしがでたああああ
 本スレのやつら民度が低いから触りまくってスレが荒れるにちがいねええええええ」×20
本スレでスルー
「本スレの奴等も少しはマトモになったようだなプゲラ」×5
今までの流れが本スレに貼られる→スルーか一人二人が「肥溜めにカエレ」
「ここを肥溜めとか言う奴は上から目線のお子ちゃま。むしろ俺たちの方が大人」×10
いぬかみ投下
「まったくよー、本スレの奴等、嫌いなSSならあぼーんするかスルーしろってんだよなwwwwww
 ちったあ俺達を見習えよwwwwww
 ・・・ナニ? いぬかみ投下? ぎゃあああああ何でここまで叩いてるのに投下できるんだああああ
 お前らもっと叩こうぜえええええ   何? スルー? ここはお祭り好きな奴等の集まりだから良いんだよw」
以後ダラダラと「ぼくののうないのこんごよそうされるいぬかみのてんかいのひはん」×50

以降無限ループ



このぐらいまで単純化できそうな気がする。

本スレに1人か2人の荒らしが登場
「うぎゃああああ荒らしがでたああああ
 本スレのやつら民度が低いから触りまくってスレが荒れるにちがいねええええええ」×20
本スレでスルー
「本スレの奴等も少しはマトモになったようだなプゲラ」×5
今までの流れが本スレに貼られる→スルーか一人二人が「肥溜めにカエレ」
「ここを肥溜めとか言う奴は上から目線のお子ちゃま。むしろ俺たちの方が大人」×10
提督投下
「まったくよー、本スレの奴等、嫌いなSSならあぼーんするかスルーしろってんだよなwwwwww
 ちったあ俺達を見習えよwwwwww
 ・・・ナニ? 提督投下? ぎゃあああああまたビッチ談義でスレが埋め尽くされるううううううううううう
 お前らもっと叩こうぜえええええ   何? スルー? ここはお祭り好きな奴等の集まりだから良いんだよw」
以後ダラダラと「ぼくののうないのこんごよそうされるていとくのてんかいのひはん」×50

以降無限ループ

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:37:34 ID:Xy7+ephs
>>32
SD関連賞品の購買層を(主にリアル頭身の)ガンプラに移そうと言う名目でVガンダムのSD化禁止令みたいなのがバンダイに出てたらしい
横井孝司の漫画「元祖SDガンダム」でもずっと変な似非Vガンダムで出てたりする

あくまで当時はゼロガンダムのモチーフがシャッコー(+プレデター)である事は伏せられてたんだけど
よく見ると額両脇がキツネ目のアレ

そのシャッコー自体もVガンダムのデザインコンペでの案の一つを弄ったものだったり

Gガンやってた年に飛駆鳥とかでてたけどメインは超将軍の皆様であって
出世前はメタルガルーダのオマケ扱いだったのかもしれない

43 :小ネタ 「ゼロと帝国」 その1:2008/06/26(木) 02:38:51 ID:zqnGu+Jv
なによこれー!」

 何度かの失敗の後、ひときわ大きな爆発と共に現れた物を見て、ルイズが、いや、その場にいた全員が目を見張った。大きさに
してゆうに二百メイルはあろうかと思われる、巨大な鉄の塊。押しつぶされて死ぬ者が出なかっただけでも奇跡だった。
 その場にいた生徒の何人かが、理屈抜きの恐怖心からそれに攻撃魔法を放とうとする。が、呪文を唱えてもなぜか魔法が
発動しない。気を取り直したルイズが、その物体にコントラクト・サーヴァントを行おうとしても、やはり発動しない。

 あまりの異常事態が二度続いて、生徒どころか教師までもがパニックに陥りかける。そこへ学院から他の教師全員と、
学院長であるオールド・オスマンが駆けつけた。しかし、彼らにしても出来ることなどあるはずもない。学院の全員が
途方に暮れる中、その物体はふいに宙に浮き上がると、そのまま彼方へと飛び去って行った。

 それっきり何事も無かったため、数ヶ月もたてばこの事件は忘れ去られた。しかし、それから一年余り後、ハルケギニアに
ある変化が訪れる。『銀河帝国』と名乗る国の交易船───マストも帆も無い上、とんでもなく高速な船───が各地に現れ、
勝手に様々な、しかもおそろしく進歩した道具を売り始めたのである。

 連発式で、しかも数百メイル先の的を正確に撃てる銃、鉄でも切れ、なおかつ絶対に刃こぼれしないナイフや斧、魔法を
使わずとも遠く離れた場所と話せる道具など、ハルケギニアには絶対に有り得ない物ばかりであった。それを平民でも買える
値で売るのだから、誰もが飛びつかない筈がなく、飛ぶように売れる。
 そのことに気を良くした銀河帝国の商人たちは、王家や領主に伺いをたてることすらせず、勝手にハルケギニア中に現れ
ては、様々な進歩した道具を売りまくる。それを白い目で見る者も当然いたのだが、彼らは商売敵どころか、貴族や王家の
意向すら気にもとめなかった。

 商売敵である商人や、勝手なまねをされて怒った領主が脅しても、銀河帝国の船は多数の武器を積んでいる上、屈強な男
たちが数多く乗り込んでおり、いかなる脅しも圧力も、実力ではねのけてしまう。無論その男たちは、商売の邪魔をする相手
以外には決して手を出さないのだが……。

 業を煮やした現地の豪商が、メイジを雇って報復に出たこともあった。ところがそのメイジまでもが、返り討ちにあって
ズダボロにされてしまう。驚いて話を訊くと、銀河帝国側は、魔法の発動を不可能にする道具すら持っていたという。噂を
聞いて集まった者たちに、銀河帝国の商人は、その道具をすら商品として売り始めた。

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:39:27 ID:zqnGu+Jv
 それから半年もたたずして、ある意味予想されたことが起こる。貴族に恨みを持つ平民たちが、それらの道具を復讐の
ために使い始めたのだ。何百メイルも離れた場所から銃で撃たれて死ぬ貴族、魔法の発動を封じられてなぶり殺しにされる
貴族が何人か出て、ついにハルケギニアの国すべてで、銀河帝国の道具を買う事、使う事が禁じられる。しかしそれは、
結果的に見れば、平民たちの不満という火種を、ハルケギニアすべてを焼く大火に燃え上がらせただけであった。

 銀河帝国側は、この機を逃さなかったのである。巧みに平民たちを扇動し、ハルケギニア全域で反乱を起こさせたのだ。
しかも辛辣なことに、あの道具のはるかに強力なものを使い、魔法の発動を、ハルケギニアすべてで完全に封じてしまった
のである。

 魔法を失った貴族たちは、銀河帝国の武器を持った平民たちの敵ではなかった。しかも反乱軍には、銀河帝国の屈強な
男たちも加わっている。武器には武器で対抗しようにも、そもそも数が絶対的に違う。それから三ヶ月たたずして、ハルケ
ギニアすべての国で、貴族や王族はほぼ皆殺しにされた。

 トリステイン魔法学院でも、生徒や教師はほぼすべて殺された。ギーシュもキュルケもマリコルヌも、オールド・オスマンも
ギトーもすべて死んだ。平民に対する差別意識を持たなかったコルベールは死を免れたが、魔法を失ってほとんど何の力も無い
役立たずに成り下がった。

 王宮において、アンリエッタ王女は死を免れたが、貴族制度の廃止と、王族の身分を捨てる事を、ハルケギニアすべてに向け
宣言させられた。

 貴族の中には、表向きおとなしく投降し、内心で、「この反乱が終われば、再び自分たちが必要とされるようになる」とほくそ
笑んでいた者もいた。しかしその思惑は、銀河帝国がさらに多くの道具を持ち込んだこと、その道具を作るための技術を教え始めた
ことで、水泡と帰す。

 銀河帝国の道具は、それまで「魔法を使わねば出来なかったこと」のほぼすべてを可能とした。ハルケギニアに、もう魔法は必要
なかった。平民たちにとって、銀河帝国の道具があれば魔法とメイジはもう無用の長物、何の価値も無いガラクタだったのである。

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:39:54 ID:zqnGu+Jv
 やがて反乱という名の炎は、魔法学院を退学させられ、失意の内に故郷に引きこもっていたルイズの元へも迫る。

 ラ・ヴァリエール公爵は、おのれの名誉にかけて必死に抵抗したが、それは所詮、巨大な岩を素手で殴りつけるようなもので
しかなかった。公爵自身は斧で真っ二つにされ、夫人は頭蓋を叩き潰され、長女エレオノーレは杭で串刺しにされた。皮肉にも
病弱だったカトレアと、元々魔法を使えなかったルイズだけが、お目こぼしにあずかることができたのだった。

 しかし当然ながら屋敷も領地も財産も失い、カトレアとルイズに残されたのは、裕福な平民程度の家と財産にすぎなかった。
しかも家族の死と環境の激変で、カトレアの健康状態が急速に悪化し始める。治療しようにも、ハルケギニアに水の魔法はもう
存在しない。姉を死なせないため、ルイズは屈辱をこらえて、『銀河帝国』の人間に、水の魔法を復活させてくれるよう懇願
するしかなかった。

 幸い頭目らしき男が、「魔法を復活させることはできないが、銀河帝国の医者による治療を受けさせる」と約束してくれた。
ハルケギニアより遙かに進歩しているらしい銀河帝国の医術でも、生まれつきの虚弱体質を治すことは出来なかったが、どうにか
死の危険からは救い出すことができた。

 かろうじて───本当にかろうじて戻ってきた平穏な日々。その価値を痛感させられる中、ルイズは突然、あの頭目らしき
男に呼び出される。

 いぶかしく思いつつ向かったその先には、ルイズの見知った顔が何人か集められていた。アンリエッタ元王女も、コルベールも、
オールド・オスマンの秘書だったミス・ロングビルもいる。その他にも魔法学院のコックとメイドだった者、反乱軍のリーダーの
一人である女戦士もいた。

 あの頭目に話を訊いてみると、これから自分の上司に会ってほしいと言う。そこで初めて、ルイズたちは頭目の正体を聞かされる。
なんと彼は、銀河帝国正規軍の将校だというのだ。彼の上司が、ハルケギニアの住民の、生の声を聞きたがっているというのだ。

 それを聞いたあの女戦士が、厳しい顔で進み出る。

「以前から疑っていたが、やはりあなたがたは、ただの商人などではなかったのだな? この反乱は、あなたがた銀河帝国が
仕組んだ謀略、ないしは軍事作戦だったのだな?」

「つまりアニエス殿は、我々があなたがたを利用して、ハルケギニアを支配下におさめようとしたのではないかと疑っているわけか。」

 あまりにあからさまなその言葉に、一同が息を呑む。そんな彼らに、頭目は苦笑気味の笑いを見せた。

「当然だろうな。しかし、我々にそんな意図は無い。ハルケギニアなど支配したところで、銀河帝国にはまったく何のメリットも
無いのだ。そもそも、支配するつもりならこんな回りくどい手は使わん。直接攻め込んで征服している。」

「…信じられんな。第一、何の得にもならないのなら、なぜわざわざこんなことをした?」

「今すぐ理解しろと言っても無理だろうが……。ハルケギニアにおける社会の現状が、我々にとって、決して許せないものだったからだ。」

「……わけがわからん。どういう意味だ?」

「それは私の上司が説明してくれるだろう。」

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:40:21 ID:zqnGu+Jv
 そのまま船の一室に押し込まれ、海上を飛ぶこと一刻余り。いかなる陸地からも遠く離れた洋上で、巨大な船(らしきもの)が
十数隻空中に浮かんでいた。もちろんただの船ではあるまい。これは明らかに銀河帝国の艦隊であり、当然ながらすべて軍艦に
決まっている。
 壁のスクリーン(彼ら自身は「開くことのできない舷窓」だと思っている)を通じ、感嘆の思いでそれを見つめる彼ら。ところが
その時、中の一隻に目を留めたルイズとコルベールが、揃って叫び声を上げた。

「あれは!」

 それは二年前、彼女がサモン・サーヴァントで呼び出した、あの物体であった。その時は何なのかすら判らなかったが、銀河帝国の
軍艦だったのか───。新たな事実に二人が呆然とする中、彼らの乗る「小船」は、艦隊中でひときわ巨大な艦───全長にして千
メイル以上あるであろう。当然ながら旗艦に違いあるまい───に接舷する。

 あの頭目───黒と銀の軍服に着替えている───に先導され、艦内の通路を進む彼ら。ある扉の前で威儀を正すと、頭目は声を張り上げた。

「シェーンコップです。お望みの者たちを連れて来ました。」

「ご苦労。入りたまえ。」

 中から、驚くほど端正で魅力的な声が答える。それと共に扉が開き、一同は部屋へと通された。

 正面で、巨大なデスクに一人の男が着いていた。背後に部下らしき男が何人か控え、両脇には、白い全身鎧をまとった兵士が警護に
ついている。この男が、頭目───シェーンコップ───の言っていた上司に違いあるまい。しかしそれにしては、拍子抜けするほど
「普通」の男であった。

 年齢は三十代前半だろうか。中肉中背、黒髪に黒い目。顔立ちは端正な方だが、目立つほどの美男でもない。服装もごく普通の白い
ブラウスに黒のスラックスで、正直街のどこにでもいそうな平凡な男である。無論ルイズ達とて、人間を外見で測ることの愚かさは
百も承知している。が、見るからに「只者ではない」と思わせるシェーンコップの上司にしては、落胆させる人物と言うしかなかった。

「それで、彼らはいったいどういう人々なんだ?」

 視線をシェーンコップに向け、その男が問いを発する。あの端正な声は、この男のものであった。それに対し、シェーンコップが
手短に彼らの素性を説明する。

「なるほど。元王女が一人、反乱軍のリーダー格が一人、元メイジだが平民に偏見の無い学者に、同じくメイジだが貴族嫌いな女性。
まったくの平民二人に、大貴族の娘だが魔法が使えなかった少女が一人か。少なくとも間違った人選ではないな。」

 男がそう言いつつ机のどこかに触れると、隣室から人数分の椅子がその場に運び込まれる。一同をそれに座らせ、彼は改めて
ルイズ達に顔を向けた。

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:40:52 ID:zqnGu+Jv
「わざわざ呼びつけてすまない。すでにシェーンコップから聞いていると思うが、私に、君たちの生の声を聞かせて貰いたいんだ。
もちろん君たちは、自分の思った通りのことを言ってくれてかまわないし、ここで何を言ったところで、咎め立てされることは無い。
私が聞きたいのは君たちの本音であって、建前やお世辞ではないんだからね。」

「その前に、教えていただきたいのですが。」

 男を正面から見据え、アンリエッタが逆にそう問い返す。その顔には、露骨な疑惑の表情が浮かんでいた。

「何をだい?」

『シェーンコップの上司』は、穏やかな微笑を浮かべながらそれに相対する。

「あなたは、いったい何者なのです? ここに来るまでの兵士たちの態度から、シェーンコップ殿がかなりの上位者であることは
わかっています。その上司であるというあなたは、いったい何者なのですか? それに、『民衆の生の声を聞きたい』というのは、
最上位に立つ者の発想です。おそらくは、ハルケギニアに派遣された銀河帝国軍の総司令官、あるいはそれに準ずる立場の方と
見ましたが、違いますか?」

 元王女の鋭い指摘に、ほとんどの者が息を呑む。その中で、一人冷静だったアニエスが後を続けた。

「私も訊きたい。シェーンコップ殿の話では、銀河帝国には地位はあっても身分は無く、貴族もすべて名前だけの存在だと言う。
その地位も実力と実績と人望のみで決まり、血筋や家柄はまったく考慮されないと言うことだ。加えてシェーンコップ殿は、私の
目から見ても極めて優れた戦士であり指揮官でもある。その上司であるあなたは、すなわちシェーンコップ殿以上の実力者という
ことになるが?」

 それに対し、男の微笑が苦笑へと変わる。

「元王女の肩書きも、反乱軍リーダーの肩書きも、伊達ではないということだね───。しかし、それは買い被りだよ。と言うより
適材適所かな? 私は将ないし軍師としてはともかく、戦士としてはまったくの役立たずだ。」

「銀河帝国では、戦士として役立たずでも将や軍師になれるのか?」

「そうだよ。戦士の資質と将や軍師の資質は、まったく別のものだからね。」

「はぐらかすのはやめてください!」

 ごまかすつもりだったのだろう男に、アンリエッタの鋭い声が飛ぶ。

「もう一度訊きます。あなたはいったい何者なのですか?」

「───やれやれ、自己紹介は後にしたかったのだが、やむを得ないな。」

『まいったね』と言うように頭をかきつつ、男は言葉の───とんでもない事実の爆弾を落とした。

「私の名はウェンリー・ヤン。銀河帝国の、一応、皇帝ということになる。」

「───な!!」

「後にしたかったわけが解っただろう? こんなことを明かせば、君たちが本音を言ってくれなくなるかもしれないからね。」

 あまりの事実に一同が絶句する中、最初に我に返ったのはルイズであった。

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:41:32 ID:zqnGu+Jv
「こ、皇帝ですってー!」

 恨みに我を忘れ、『皇帝』に飛びかかろうとする彼女。しかし所詮は、非力な少女にすぎない。警護の兵に、あっという間に
取り押さえられてしまう。

「く───。」

 床に押さえつけられ歯がみするルイズに、皇帝は悲しみのこもった眼を向けた。

「私が憎いかね?」

「当たり前でしょう! あなたのせいで父様も母様も、エレオノーレ姉様も!」

「そうだろうな。」

 穏やかな口調で、しかしはっきりとそう断言する。これには、ルイズのほうが怪訝な顔になった。

「怒らないの?」

「恨まれて当然だからね。───実際、こんなことは過去何度もあった。かつて、戦場で倒した提督の息子に殺されかけたことも
ある。その子も君と同じ、まったくの子供だった。」

 その言葉にルイズは、目の前の人物が才能も器量も備えていることを知った。が、中の一言が彼女の心にカチンとくる。

「子供じゃないわ! これでも十八よ!」

 そう言われ、今度は皇帝のほうが怪訝な顔になる。かたわらの部下に顔を向け、小声で問うた。

「この星の一年は、我々のそれより短いのかい?」

「いえ、むしろ、わずかながら長いはずですが。」

 ルイズは内心で地団駄を踏んだ。身長と体型のせいで幼く見られるのには、もう馴れている。だからといって、子供扱いされて
気分が良いはずはない───。そんな彼女に『皇帝』が、申しわけなさそうな顔を向けた。

「それは済まなかった。───しかし、君に言っておかねばならないことがある。かつて貴族に愛する者を奪われ、今の君と同じ
思いを味合わされた平民が、ハルケギニア全体でどれだけいたと思う?」

「う……。」

「彼らの気持ちがわからないとは言わせない。それとも、貴族と平民はまったく別の存在で、大切なのは貴族だけ。平民などは
どうでもよいと言うのかな? だとしたら、私もここにいる者たちも、君を許さない。」

「………。」

「それに、君の両親と姉上にも、生きのびる機会は与えられていた筈だが?」

「地位も身分も財産も、すべて捨てた上でのことでしょう! そんなこと、誇り高い貴族が受け入れるもんですか!」

「……誇りを持つのは結構なことだが、その対象が『貴族であること』というのは感心しないな。」

「どういう意味よ!」

「はっきり言おう。貴族であることに価値など無い。血筋や家柄など何の価値も無い。そんなものが、人間の価値を左右しては
ならない。人間の価値を決定づけるのは、1に人格2に能力で、他にあるとすれば、過去の実績だけだ。」

 どうやら銀河帝国では、それが「国是」であり「正しい考え」であるらしい。価値観も考え方もハルケギニアのそれとは根本的に
違っていて、ハルケギニアの論理は通用しないということだ。だとすれば彼らを言い負かすのは不可能である。唇を噛むルイズだが、
すぐ逆襲のすべを見つけた。

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:42:20 ID:zqnGu+Jv

「……何よ! 血筋や家柄に価値が無いなら、あなたは何なのよ! 皇帝なんでしょう! 血筋でその地位を得たんじゃないの?!」

 それに対し『皇帝』が、初めてむっとした表情を見せる。だが、彼が口を開く前に、背後に控えていた中年の男が進み出た。

「陛下、ここは私におまかせを。」

 そう言ってルイズに向き直る男。長身で痩せぎす、半分白くなった髪で、少しだけあの「マザリーニ枢機卿」を思わせる。が、
こちらの方がはるかに冷徹というか、冷酷そうな印象だ。

「ルイズといったな。本気でそう思っているとしたら、君は愚か者ということになる。」

「なぜよ?!」

「血筋によって皇帝の地位を得た者が、みずからその価値を否定すると思うかな?」

「なんですってえ?!」

「そうだ。ウェンリー陛下は、先帝陛下とはまったく血の繋がりは無い。」

「それじゃ──もしかして──あんた簒奪者?!」

 皇帝に視線を向け叫ぶルイズ。それに答えたのは、中年男のほうであった。

「それも違う。ウェンリー陛下が現在皇帝の地位に着いているのは、先帝陛下によって指名されたからだ。」

「つまり、銀河帝国では、皇帝さえも血筋では決まらないって言うの!」

「そうだ、銀河帝国においては、皇帝も職務上の地位にすぎない。人格と能力のみで選ばれ、血筋など考慮されることもない。
───だから銀河帝国には、皇帝はいても王朝は存在せず、皇妃はいても皇子や皇女は存在しないのだ。」

「そんな………。」

「銀河帝国では、血筋や家柄に価値など無い───。だからこそ我々は、ハルケギニアの貴族たちが許せなかった。」

「その通りだ。特にトリステイン王国では、貴族がすべてを独占し、平民はほとんど人間あつかいすらされなかったと聞く。
そんな貴族たちの振る舞いこそ、我々には絶対に許せないものだった。」

「だから───だから貴族を滅ぼしたって言うの! 何の得にもならないのに!」

「───では訊こう。もし目の前で、決して許せない事を誰かがやっていたら、君はどうする? 自分自身の損得など度外視して、
やめさせようとするのではないかな?」

「く……。」

「ハルケギニアにおける貴族と平民との差別、魔法を使える者と使えない者との差別こそ、我々には許せないものだった。我々は、
それをやめさせたかった。そのためには、貴族を滅ぼし、魔法を滅ぼす以外に方法が無かった。───ま、君たちとの最初の接触で、
ある種の電磁波が魔法の発動を不可能にするとわかっていなかったら、もっと苦労しただろうが。」

50 :小ネタ 「ゼロと帝国」 8 ラスト:2008/06/26(木) 02:44:36 ID:zqnGu+Jv
「……あれ? 待ってよ! 銀河帝国でも、能力の違いは認められているんでしょう! 貴族と平民との間には、魔法を使える
使えないという、れっきとした能力の違いがあるじゃない!」

「……もう一つ我々が許せなかったのは、ハルケギニアにおいては、魔法の才能が何より優先するとされていたことだった。」

「…どうしてよ! それのどこがいけないの!」

「国を治めるまつりごとの才能と、魔法の才能との間に、関係があると思うかい? 兵を指揮する将の才能、作戦を立てる軍師の
才能と、魔法の才能との間に関係があると思うかい?」

「………無いわ。確かに。」

「本来重視されるべき能力より魔法のそれが優先され、魔法が使えなければ、それ以外でどれだけ優れていても認めてもらえない───。
それもまた、我々には許せないことだったんだよ。」

「そのために───そのために魔法を滅ぼしたって言うの! 魔法の才能に価値を無くすために! そんなことのために!」

「───確か君は、大貴族の娘でありながら魔法が使えなかったんだろう? 魔法以外のことで認めてもらえたら、と思ったことは
無いのかい?」

「……有るわよ! それは認めるわよ! でも、魔法そのものがこの世に無かったら、なんて思ったことは一度も無いわ! 第一
そのせいで父様も母様も、エレオノーレ姉様も!」

「───魔法を使える者と使えない者との差別、それを無くすためには、少なくとも一度、魔法そのものを滅ぼすしか無かった。
そして魔法が滅びれば、貴族が滅びるのは必然だった。」

 歯ぎしりするルイズだが、その言葉に秘められた裏の意味に気づく。

「……待って! 今言ったわよね! 『少なくとも一度、魔法を滅ぼす』と! つまり、いつかは魔法が復活すると言うの?!」

「ああ、いつかは復活する。しかしそれは、今から少なくとも三、四十年後───魔法も貴族も、完全に過去の遺物となってからの
ことだ。その頃には魔法は、『役には立つが不必要なもの』になっている。当然、魔法の才能も、大して価値の無いものになっている
だろう。」

「………。」

「いずれにせよ、ハルケギニアにもう魔法は存在しない。魔法の才能は、もう何の価値も無い。貴族と平民の区別ももう無い───。
魔法と貴族の時代は終わり、科学と民衆の時代が来る───。君もこのままで終わりたくないなら、魔法以外で認められるよう、
努力することだ。」

「そうですよ、ルイズさん。元々、魔法の実技以外では学院でもトップクラスだったじゃないですか。」

 黙って聞いていたシエスタが、この時口を挟んだ───。


───結局、彼らが生きている間に、魔法が復活することは無かった。そしてウェンリー皇帝の言葉通り、復活した時には完全に過去の
遺物でしかなくなっていた。魔法とメイジが社会の主流を占めることは、二度と無かった。しかしアンリエッタ・ド・トリステインと、
ルイズ・ド・ラ・ヴァリエールの名は、ハルケギニアの一時代を支えた女流政治家の名として、歴史に刻まれている───。


−『銀河英雄伝説』より、帝国軍駆逐艦を召還。

あの作品のキャラがルイズに召喚されました part133
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1209745513/349-357

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:46:27 ID:aKHghlJE
本日のNGID:zqnGu+Jv
ID:zqnGu+Jvはさっさと14へ進め。二度と帰ってこなくていいぞ。

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:47:05 ID:nyPXMZ7I
うお、もう新スレかぁ。
遅くなったけど>>1乙。

そして魔龍の人も乙&GJ

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:50:51 ID:nyPXMZ7I
『14へ進め』なんて、一部の人しかわからないんじゃないか

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:55:55 ID:OiIimfxK
魔龍の人GJです

ところで魔龍伝読んでて思ったんだけど、もし召喚されたのがアムロやマーベットみたいな人間だったら、
やっぱり3頭身なんだろうか?

そうだとかなりシュールだな……

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 02:57:41 ID:Qos/KsiF
ホビットかなにかの扱いでアタリ判定かも
アムロは魔法も使えるし

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:00:31 ID:Xy7+ephs
>>53
その一部がここに集中している可能性はある

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:08:58 ID:prwn2xOd
>53
わかる人間がここにも一人w
とりあえずその言い方は、一般的ではないと思うぞw

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:14:27 ID:OoyG+/ax
>>56-57
確か『14へ進め』で死亡だかBADENDなんだっけ?

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:14:36 ID:nxw2DZgh
此処にも一人。
そしてなんとかテンプレ荒らしの前に小ネタ書き上げようとしたが間に合わなかったか……
しょうがないので熟成させて次の機会に使うことにします。

60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:18:15 ID:TfdAxeMP
騎士シャアを呼ぼうぜ。


奴は猫耳だ。

61 :”IDOLA” have the immortal servant 0/6 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/26(木) 03:23:26 ID:M26WZKlC
予定がなければ3:30頃から5話目の投下をしようと思います。

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:30:35 ID:JfCU+kCd
き、きたー起きててよかた

63 :”IDOLA” have the immortal servant 1/6 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/26(木) 03:31:04 ID:M26WZKlC
「ブルドンネ街。トリステインで一番大きな通りよ。この先にトリステインの宮殿があるわ」
 ルイズは心なしか誇らしげにいった。
 フロウウェンの目からみて、トリステインの城下町はまるでテーマパークで中世の街並みを再現したように見える。
 異国情緒に加えて、タイムスリップでもしたような不可思議な感覚であった。
「スリが多いから気を付けてね。その……平民のスリなんかはフロウウェンなら大丈夫でしょうけど、身を窶したメイジのスリもいるから」
「確かに魔法を使われたら防ぎようがないな。せいぜい自然体で振舞うことにしよう」
 あちこちを伺っていては自分から大金を持っていると喧伝して回っているようなものだ。
「なるほど。確かにそっちの方が賢いわね」
 世間知らずのルイズはそんな事でさえ感心してくれる。しばしば感情的になりやすく、そうなると周りに目が行かなくなるという欠点はある。だが、平時ならこの通り。何故そうするかを逐一説明しなくても、察してくれる頭の回転の速さを持っていた。
 ここ数日のルイズへの座学で、フロウウェンはルイズが秀才肌である事をよく理解していた。
 それなのに原因不明の爆発で結果が伴わないというのは、ルイズにとって相当な苦痛だったのではないだろうか。努力には結果という正当な対価が支払われるからこそ、積み重ねる事に意義を見出せるのだ。
 ルイズは努力に裏切られても、貴族であるという自負だけを胸に、四肢に力を込めて幾度も立ち上がったに違いない。だからこそ今日の飲み込みの速さがある。
 テクニックを教えたのは、公に使えずとも正解だったと思う。ルイズにはまず、努力の報酬という当たり前の事を教えてやるべきだ。
「こっちよ」
 ルイズの後に続いて、狭い路地に入っていく。
「これはまた……」
 饐えたような臭いが漂い、ゴミと汚物が転がっている。その光景にフロウウェンは苦笑した。中世の町に衛生観念を期待していたわけではない。
魔法で栄えるハルケギニアにおいても市井の人々の生活や辿る歴史の過程というのは、そう大きくは変わらないらしい。
「だからあんまり来たくないのよ」
 四辻に出てきょろきょろと辺りを見回すルイズ。剣の形をした看板を、目ざとく見つけたフロウウェンが言う。
「あれではないのか?」
「あ。そうよ。あれだわ」
 ルイズは嬉しそうに言うと小走りになった。
「早く早く! ヒース!」
「慌てなくても店は逃げんよ」
 そんなやり取りをしながら店の中に入っていった。
 二人を物陰から見詰めていた、キュルケがぼそっと呟く。
「何か、仲のいい親子みたいだわ」
「…………」
 タバサは小さく頷いた。ルイズ達に注視していたキュルケは気付かなかったが、いつもは無表情なタバサの瞳には、憧憬と悲しみの入り混じった感情が、微かに浮かんでいたのだった。


「うちはまっとうな商売してまさあ。お上に目をつけられるような事なんてこれっぽっちもありませんや」
 店に入ってきたルイズをじろじろと見るなり、開口一番、ドスの効いた声で店主はそんな事を言った。
「客よ」
「こりゃおったまげた! 貴族が剣を! おったまげた!」
 ルイズの言葉に店主が大仰に驚いてみせる。
「どうして?」
「いえ、若奥さま。坊主は聖具をふる、兵隊は剣をふる、貴族は杖をふる、そして陛下はバルコニーからお手をおふりになると相場は決まっておりますんで」
「兵隊は剣であるなら問題はなかろう。使うのはオレだ」
 店内に視線を巡らしながら、フロウウェンが言う。
「へえ。旦那が剣を?」
 店主はフロウウェンの爪先から頭のてっぺんまで、じろじろと不躾に眺めた。
 随分と変わっているが、身体付きがよくわかる服装をしていた。鍛え込まれた無駄のない、しかも俊敏に動作するには邪魔にならないという、理想的な筋肉のつけ方をしている。年若い傭兵でもなかなか見ないだろう。
「わたしは武器の事なんてよくわからないんだけど……ヒースはどんなのがいいの?」
「できるだけ大きな大剣だな。刀身だけで最低でも大体1メートル以上……いや、こちらの世界では1メイルだったか。それぐらいは欲しい。昔使っていた大剣が両刃だったから同じく両刃なら言う事は無いが、別に片刃でも構わない」
「刀身だけで、ですかい? ずいぶんと自信がおありのようで」
 店主は店の奥に消えていく。そして立派な大剣を油布で磨きながら戻ってくる。
「これなんかいかがです?」
 1メイル50サントはある。柄や拵えに宝石が散りばめられ、鏡のように輝く刀身を持つ、立派な剣だった。

64 :”IDOLA” have the immortal servant 1/6 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/26(木) 03:31:56 ID:M26WZKlC
「店一番の業物でさ。貴族のお供なら見た目にも拘りたいものでしょう。最近じゃ貴族の間で下僕に帯剣させるのが流行ってるって話ですから、これならば他の連中に見劣りしやしませんぜ」
「貴族の間で流行っている?」
「へえ、何でも最近、このトリステインの城下町を盗賊が荒らしておりまして」
「盗賊?」
「そうでさ。何でも『土くれ』のフーケとかいうメイジの盗賊が貴族のお宝を盗みまくってるって噂で。貴族の方々は恐れて下僕にまで剣を持たせる始末でして」
「ふうん」
 盗賊の話に興味が無いルイズは、主人に話をさせながらも煌びやかな剣をじっと凝視していた。
 その大剣を持ったフロウウェンを想像してみる。うん。意外に悪くないのではないか。
「少し拝見させてもらおう」
 言って、フロウウェンは大剣を片手で軽々と持ち上げた。その光景に店主が目を丸くする。剣の重さなど知らないルイズは特に驚かなかった。
「こ、こいつを鍛えたのは、かの高名なゲルマニアの錬金術師、シュペー卿で。魔法がかかってるから鉄だって両断できますぜ」
 店主の太鼓判をバックに、フロウウェンは柄側から先端を見たり握りを確かめたりしていたが、
「駄目だな、これでは」
 と言い切った。
「ど、どうしてですかい?」
「どうしても何も、これは装飾用だ。華美な装飾に凝る余り、柄頭も鍔も衝撃に弱そうだ。刃の部分も今ひとつしっくりこない」
「こ、これはあのシュペー卿の……」
「……もっと実戦向きのものがあるだろう。魔法が必要なら、元がしっかりした物に改めてかければいいだけの話だ」
「あっはっはっは! じーさん! あんたの眼鏡に適うような武器は、こんな店じゃ売っちゃいねーよ! 悪いこたぁ言わねえ。他を当たりな!」
 唐突に主人のものでもフロウウェンのものでもない、男の声が響いた。
 ルイズがぎょっとして店内を見回すが、他に人影は無い。乱雑に積み上げられた剣の方から、声が聞こえるばかりだった。
 剣の山に近付いたフロウウェンがそれを目に留める。
「剣が言葉を話すとはな……」
「デル公! お客様に妙な事言うんじゃねえ!」
「うるせえや! 客が金持ちと見りゃ、みてくれだけのガラクタ売りつけてるってのはほんとのこった!」
「なっ、なんだとお!?」
 店主が顔を真っ赤にした。
「イ、インテリジェンスソード?」
 ルイズが当惑した声を上げる。
「そ、そうでさあ。このデル公はやたら口が悪いわ客への礼儀はなってないわで閉口してまして……やいデル公! あんまりうるせえと、貴族様に頼んで溶かしちまうからな!」
「おもしれえ! 上等だ! どうせもうこの世には飽き飽きしてたんだ! やってもらおうじゃねえか!」
 売り言葉に買い言葉でヒートアップする二人を尻目に、フロウウェンはぽつりと呟く。
「デル公とはまた……」
 何の因果かと思った。D型亜生命体群の一部に、デルセイバーやデルディー、デルデプスにデルバイツァ、デルリリーなどの名前を冠されたモノがいるのだ。デル何某というのはD型を象徴するような名前だった。
「デル公じゃねえ! デルフリンガーさまだ!」
 その呟きが耳(?)に届いたのか、自分の名前を訂正するデルフリンガー。
「ますますそれらしい名前だな」
 と苦笑する。半人半馬型のD型亜生命体高等種に、ダークブリンガーという名称の大物がいるのである。
 何とはなしに、親近感のようなものを感じてデルフリンガーを手に取った。
 片刃の大剣だが長さは申し分ない。刀身が細く薄い。表面に錆が浮き、全体的にくすんだ色をしていた。緩やかに曲線を描く刃はそれでも充分な切れ味を残しているようだ。
 手に取られたデルフリンガーは言葉を止める。フロウウェンは己が剣に観察されているように感じた。
「……おでれーた。じーさん、『使い手』の仲間か。しかもおめーは……なんだ? よくわからねーが悪寒がするぞ」
「使い手?」
 訝しむフロウウェンにデルフリンガーが答える。
「『使い手』ってぇのは……あー……えーっと。何だ。忘れちまった」
「何よそれ。全然ダメそうじゃない。壊れてるんじゃないの? このインテリジェンスソード」
「失礼だな、貴族の娘っ子。こう見えてもおれは6000年生きてるんだ。忘れる事の一つや二つだってあらあ」
「6000年って……胡散臭いわ」
 ジト目で見やるルイズ。
「面白い。これにしよう」
 とフロウウェンが言い出したので、ルイズは思わず眉を顰めた。

65 :”IDOLA” have the immortal servant 3/6 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/26(木) 03:32:32 ID:M26WZKlC
「そんなのでいいの? 両刃じゃないし、錆びてるじゃない」
「錆びてはいるが、実用的だ。インテリジェンスソードとやらなら、メイジとして研究用や資料的価値などの側面から実利主義を取ったのだと言い張る事もできるしな」
「剣の事はわからないけど……確かにインテリジェンスソードなら格好はつくわね」
「おい。おれ抜きで勝手に話を進めるんじゃねえ」
「持つのがオレでは不服か?」
「そうじゃねえ。そうじゃねえが、なーんか嫌な予感がするんだ」
 その後暫くぶつぶつと言っていたが、
「……まあいいか。剣は使われてなんぼだからな」
 やがて納得したのかデルフリンガーは静かになった。
「これ、おいくら?」
「普通そのサイズの大剣はどんなのでも二百はするんですが、そいつぁ百で結構でさ。ほとほとうんざりしてたとこなんで」
 主人は代金を受け取ると剣を鞘に収めてフロウウェンに手渡す。
「毎度。煩いと思ったらこうやって鞘に収めれば大人しくなりまさあ」
 そして二人で武器屋を出る。
 それからフロウウェンは視界の端に何かを捉え。小さく溜息をつくと誰に言うとでもなく往来に向かって言った。
「さて。そろそろ姿を見せてくれても良いと思うが」
「え?」
 ルイズが首を傾げて、フロウウェンの視線の先を追う。
 ほんの少しの間を置いて、物陰からばつが悪そうにキュルケが顔を出した。隣にはキュルケと時々つるんでいる青い髪の少女、タバサがいた。
「キュルケ!? なななななんでこんなところにいるのよ!?」
「あ、あたしがどこで何をしてようと勝手じゃないの」
 いつもは余裕のキュルケだったが少々焦りの色が見え隠れしていた。対するルイズは思い切り動揺していた。
「ミス・ツェルプストーだったかな。学院からつけてきたのだろう?」
 数日前から誰かから視線を向けられている事には気付いていたが。
「あら。他人行儀なのは嫌ですわ。キュルケってお呼びになって。お・じ・さ・ま」
 色気過剰の仕草でしなを作ったキュルケが言う。
「お、おじさまだと?」
 珍しくフロウウェンが狼狽した。
「こっ! こぉの色ボケ! 誰の使い魔に色目使ってんのよ!?」
 その一言だけでツェルプストー家への怨恨募るヴァリエール家の一員であるルイズは、正しくキュルケの目的と用件を察したらしい。フロウウェンを庇うように彼の前に立ち塞がる。
「大体あんた、二十年若ければなんて、失礼な事言ってたじゃない!!」
「それはあの時のあたし。今はあたしは新しいあたしなの。ダンディズムって素敵よね」
 ぽっと顔を赤らめるキュルケ。
「なななな……」
 キュルケに指を突きつけてわなわなと震えるルイズは爆発寸前だ。
「やーね。人を指差すなんて失礼だわ」
「☆Ф△£@〜〜!!?」
 爆発した。そのまま二人は人目も憚らずにぎゃあぎゃあとやり合い始めた。
 こうなってはルイズを宥める事はフロウウェンには出来ない。
 事情を問おうにもキュルケはルイズにかかりっきりだし、しかもフロウウェンにとって彼女は未知のタイプだ。
 だから消去法で、フロウウェンはタバサに問うた。
「あー。すまないが事情を説明してもらえないか」
「あなたに興味があった。だから後をつけた」
 こちらの少女の言葉は簡潔だ。
 だからルイズは誤解する。
「そっちのもか!」
 ぎんっ、と瞳から燐光を放たんばかりのルイズが、タバサをキュルケの同類と判断して睨みつける。しかし若きシュヴァリエは修羅場には慣れたもので、それを平然と受け流していた。
「興味だと? オレの何にだ」
「主に、戦闘技術」
「あたし! あたしは違うわよ! おじさまのハートを射止める為に」
「待ちなさいキュルケ! まだ話は終わってないわよ!」
 収集が付かなくなってきた。裏通りだから人通りは多くなかったが、ちらほらと野次馬が集まり始めている。
 傍から見ればフロウウェンを巡って、ルイズとキュルケの痴話喧嘩に映るだろう。
 さすがに思い留まったが、フロウウェンはこの場からリューカーでルイズの部屋まで逃げようかとすら思った。
 どうしたものか、と思案にくれていると、「お昼」と、タバサが言った。
「何がだ」
「お昼だから食事を取りながら話し合う事を提案する」
「もう好きにするといい」
 フロウウェンはこめかみに手をやって目を閉じると嘆息したのだった。

66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:32:39 ID:JfCU+kCd
支援

67 :”IDOLA” have the immortal servant 4/6 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/26(木) 03:34:09 ID:M26WZKlC


 むっとした表情のルイズ。喜色満面の笑みを浮かべるキュルケ。無表情で黙々とサラダを食べるタバサ。
 そんな三人とテーブルを囲んで、フロウウェンは少しずつキュルケとタバサの話を聞いて、要点をまとめていく。
「それで、あの決闘でオレに興味が湧いた、と。要するにそういう事だな。数日前から誰かに見られていたのは分かっていたが、それもか?」
「使い魔」
 と、タバサ。ルイズは使い魔とその主人は視界の共有が可能だと言っていたか。
 どうも二人に悪意は無さそうである。フロウウェンはまず、幾分かは組し易いと思われるタバサの方から話を振った。
「タバサ、だったか。オレに師事したいというのは何の為だ?」
「…………」
 タバサは答えずにフロウウェンを見詰めた。話す気は無い、という事か。
 しかし、瞳の奥に冷たい憎悪の欠片をフロウウェンは確かに見た。
 どうもこちらは相当な訳有りのようだ。
 だが、かなり危うい気がする。自分がその役割に相応しいとも思えないが、彼女には信頼のおける人間が周りにいなくてはならないだろう。でなければ―――この少女はきっと死に急ぐ。
「そっちについては、オレは構わないと思っている。ルイズさえ良ければの話だが」
 分かっていて見捨てるのはフロウウェンの性分ではない。
「わ、わたし?」
 急に判断を求められて、ルイズは戸惑う。
 タバサの事は、良く知らない。いつも本を読んでいる勉強家、という印象だ。
 ただ、彼女は自分を一度もゼロと揶揄した事がない。
 でもキュルケの友達だ。
 ツェルプストーは敵だ。
 でもタバサは自分を馬鹿にしない。
 葛藤していると、タバサがルイズに頭を下げた。
「う……」
「ルイズ。あたしからも頼むわ」
 キュルケが言った。タバサが少しだけ驚いたような面持ちでキュルケの横顔を見上げる。
 タバサは何も話してくれないが、彼女が何か問題を抱えている事を、キュルケは薄々ではあるが知っていた。
「あ、あんたは駄目よ!」
「勘違いしないで。タバサの事よ」
 何時になく真面目なキュルケに、ルイズは気圧される。如何にも分が悪い。タバサには何の恨みもないし、ここで断ったら自分が悪者のようではないか。
「わっ、わかったわよ! いいわよっ!」
 半ば自棄になってルイズは叫んだ。
「…………」
 タバサは再度頭を下げた。
「ツェルプストーは駄目だからね!」
「それなんだけど、やっぱり自分の使い魔であたしがツェルプストーだから近付く事も許さないというのは、やっぱり変だわ」
 先程の真剣なキュルケはどこに行ったのか。いつもの余裕を湛えた笑みで言う。
「どうしてよ!」
「だって、おじさまは使い魔である前に人間でしょう? そこに自由意志はないの?」
「そ、それは……っ」
 正論で出られるとルイズは弱い。
 それを否定するというのはフロウウェンの意思を尊重しないという事であって。
 彼の意思を尊重しないという事は自分はコーラルの人間と同じ卑怯な輩という事だ。それは貴族ではない。
 ルイズは困ってしまってフロウウェンを見る。難儀な性格だ、とフロウウェンはルイズに同情する。
 正直な所、フロウウェンもキュルケの扱いに困っていた。
「オレはこの通りの老いぼれだ。今更恋愛沙汰もあるまいよ」
「あたしは歳の差なんて気にしませんわ。つれない殿方を振り向かせるのもまた恋愛の醍醐味ですもの。今すぐ愛に応えていただけなくとも、あたしの事を知り、思いを分かってもらう為の時間と機会ぐらいはいただきたいわ」
 と、こうなのだ。流石にそれを駄目とは言えない。
 それを横から見ていたタバサが言った。
「提案がある」

68 :”IDOLA” have the immortal servant 5/6 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/26(木) 03:35:39 ID:M26WZKlC
 
 
 虚無の曜日であろうと当たり前のように陽は沈み、ハルケギニアを赤く染める。陽の光は山際の端に最後の輝きを残して、やがて完全にその身を隠した。
 生徒達は一人二人と寮へ帰っていき、中庭の人気が無くなって行く。
 そして誰もいなくなった頃、ようやく彼女の時間がやってきた。
 トリステイン魔法学院本塔。二つの月明かりに煌々と照らされたそこに、昨今トリステインを騒がせている悪名高き大盗賊、『土くれ』のフーケの姿があった。
 本塔五階。宝物庫の外壁に対して垂直に立って、足の裏で壁の厚さを測っているのだ。土のトライアングル・メイジであるフーケならではの芸当だった。
「物理衝撃が弱点ですって? あのコッパゲ……こんなに分厚い壁、どうしろっていうのよ!」
 コルベールは何も悪くないのだが、絶望的な状況についつい毒づくフーケ。
 強力な『固定化』の魔法が外壁に掛けられている為に、フーケの使う『錬金』はこの壁には通用しない。例え自分がスクウェアクラスだとしても、この『固定化』を破るのは無理だろう。
 だから物理衝撃が弱点というコルベールの意見は概ね正しかった。しかし、自分のゴーレムが殴りつけてもこの分厚い壁を突破するのは至難の業だ。
 まさに難攻不落、だった。
「かといってあれを諦めるわけにゃあ、いかないねぇ……」
 セクハラに耐えながら聞き出した、トリステイン魔法学院の宝物庫で一番の目玉だろう。裏で売ればどれだけの値がつくか知れない。
 腕組みして、外壁突破の手段を考えていると、人がやってくる気配がした。
 軽く外壁を蹴って、フーケのしなやかな肢体が月夜に舞う。『レビテーション』を唱えて落下の勢いを殺すと、ふわりと音もなく地面に降り立ち、猫を思わせる俊敏さで近くの植え込みへと姿を隠した。


 中庭に現れたのはフロウウェン、ルイズ、キュルケとタバサの四人だった。
 タバサの魔法勝負という提案が全員一致(デルフリンガー除く)で了承されたのだ。
 陽が落ちて、人気がなくなってからトリステインの中庭で執り行う事にも決まった。
 タバサは風竜に跨ると、デルフリンガーにロープを括りつけ、それを本塔の高い所に吊るした。
 そして屋上に立ったタバサが魔法でデルフリンガーを振り子のように揺らす。
「この扱いはひでーよ」
 と、デルフリンガーがぼやくが無視された。器物の悲しさよ。
「準備はよろしくてヴァリエール? この線より外側に立って交互にロープに魔法を掛け、先にあのインテリジェンスソードを落とした方が勝ち」
 と、地面に引かれた線と、デルフリンガーを交互に見やるキュルケ。
「わたしが勝ったらツェルプストーは今後わたしの使い魔にちょっかいを出さない」
「あたしが勝ったら、あたしの行動の自由を認める。いい条件ねぇ」
「確認するわ。使う魔法は自由よね」
「ええ。あたしは後攻で構わないわ。それくらいのハンデはあげないと勝負にならないもの」
 余裕の笑みを浮かべるキュルケとは対照的に、ルイズの表情は固かった。
 最早フロウウェンは成り行きを見ているしか出来ない。
 キュルケは……どうもペースが乱されるので苦手だ。
 だがそれとは別の所で、不倶戴天の敵と認めるルイズに、友人の為に頼み毎をする潔さがあるし、ルイズをからかうその態度には、他の生徒達のような陰湿さは感じられない。
 だから、勝敗の行方はそこまで気にはならなかった。当人達が納得できるようにすれば良い。
「じゃあ、どうぞ」
 ぶつぶつとぼやきながら振り子運動を続けるデルフリンガーと、それを吊るすロープを親の仇のような目でルイズは凝視する。
 何の魔法を唱えるべきだろう。昨日のフロウウェンとの修行で、自分の魔法が失敗してしまう原因は分かった。だからその問題点が解決されない限り、成功は臨むべくも無い。
 成功例といえばグランツなのだが、あの距離で動くロープを、正確に狙えるかどうか。
 いや、それ以前にキュルケやタバサに見せていいものなのだろうか。
 二人の口は恐らく軽くはないが、明らかに系統魔法ではないグランツを見せたら、追究は必至だ。
 テクニックという概念に納得してくれたとしても、そもそも魔法ですらないのだから間違いなく反則扱いされる。せめてフォイエが使えたらと思うが、それでもフロウウェンの目からは反則だと丸分かりである。
 筋を通そうとするフロウウェンには軽蔑されるから、それは本末転倒。どう考えてもテクニック使用の線は論外だった。
 で、結局一回りして系統魔法に帰ってくるのだが、『土』と『水』の魔法は遠距離からの狙撃には向いていないので駄目。消去法で『火』か『風』という事になる。

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:35:44 ID:rJnM+Kz3
初のリアルタイム遭遇
支援

70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:36:11 ID:JfCU+kCd
支援。
そういえばデルフリンガーとデルセイバーはお仲間だな…名前的に

71 :”IDOLA” have the immortal servant 6/6 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/26(木) 03:37:03 ID:M26WZKlC
「当たりさえすればいいの。当たりさえすれば……」
 ルイズは杖を構えて深呼吸をすると詠唱を開始した。使う呪文は『ファイヤーボール』。
 が、現時点ではどうしても爆発になる以上、『ファイヤーボール』であれ、『エア・ハンマー』であれ、気分の問題でしかないだろう。
 どうせなら相手の得意とする分野で勝ってやる!そんな気概がルイズに『火』を選択させた。
 詠唱の完成と同時に杖を振るえば―――
 果たして杖の先から炎の弾は放出されなかった。代わりに本塔の外壁を直撃、というか爆発させる。 ロープは何ともなかったが、外壁にヒビが入っていた。
「ゼロ! ゼロのルイズ! ロープじゃなく壁を爆発させてどうするのよ!」
 キュルケが腹を抱えて大笑いする。
「くっ……!」
 悔しそうにルイズは膝をついた。フロウウェンに無様な所を見せてしまった。
 フロウウェンは落ち込むルイズを見て苦笑した。正々堂々と戦ったルイズを無様だとは思わないが、彼女の気持ちは分かるのだ。
「さて、あたしの番ね」
 キュルケは余裕の表情だ。狩人の目でロープを見据える。短くルーンを唱え、杖を突き出した。使う魔法は『ファイヤーボール』。キュルケの得意とする魔法だった。
 杖の先からメロン大の火球が生まれ、デルフリンガーを吊るすロープ目掛けて飛ぶ。それは狙いたがわず命中し、ロープを燃やし尽くした。
 屋上にいたタバサが杖を振ると、ふわり、と浮かんだデルフリンガーがフロウウェンの手元に戻る。
「やな予感が当たったじゃねーか」
「こういう事もある」
 デルフリンガーを宥めながらフロウウェンは鞘に収めた。
「あたしの勝ちね! ヴァリエール!」
「ううっ」
 いいもん。どうせキュルケなんかにフロウウェンは靡かないもん。
 と、心の中で呟きながらも、すっかり落ち込んだルイズは中庭の草の毟り始めた。


 フーケは植え込みの中から一部始終を見ていた。
 ルイズの魔法で、外壁にヒビが入ったのを見届ける。
 いったいあの魔法は何だったのだろう。唱えた呪文は『ファイヤーボール』だったが杖の先からは何も放たれず、突然外壁が爆発した。前代未聞だったが、今はその事よりも壁に入ったヒビの方が重要だった。
 このチャンスを逃す手は無い。フーケは呪文の詠唱に入る。長い詠唱だった。


「残念ねえ。おじさまを独り占めできなくて」
 高笑いするキュルケ。ルイズは言い返す気力もないのか。只管草を毟り続けていた。
 キュルケが嬉々としてフロウウェンの元へ駆け寄ろうとしたその時である。
 背後に異様な気配を感じて、振り返る。
「な、なにこれ!」
 キュルケは我が目を疑った。
 それは全長30メイルはあろうかという、巨大な土ゴーレムであった。それが真っ直ぐこちらへ歩いてくるではないか!
「きゃあああ!」
 流石に度肝を抜かれたのか、思わず悲鳴を上げて逃げ出すキュルケ。
 一方、突然現れたので驚いてはいたが、巨大ゴーレムをその動きから敵対的であると判断したフロウウェンは、ルイズの位置とその安全を確認する。
 そしてデルフリンガーを引き抜き、身構え……ようとした。
「ぐっ!?」
 急に呻いて胸を押さえ、膝をついてしまう。
「おい! じーさん! どうした! おい!」
 目の前の展開についていけず、呆気に取られていたルイズだったが、デルフリンガーの声で我に返ったらしく、フロウウェンに駆け寄る。
「ヒ、ヒース!? どうしたの! ねえ!」
「来るな! 来るんじゃない!」
 苦悶に顔を顰めながら、フロウウェンは怒鳴った。
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょう! 早く逃げないと―――」
 フロウウェンに肩を貸そうとする。早く逃げないと潰されてしまう。そう言おうとして振り向いて、ルイズは振り返った事を後悔した。
 巨大な質量の物体がゆっくりと落ちてくる。それは土ゴーレムの足だ。
 さあっと血の気が引いていくのが分かる。と―――
「きゃあっ!?」
 ルイズはフロウウェンに突き飛ばされていた。思わず目を閉じ、そして開いた時。
 巨大な質量のゴーレムの足が、フロウウェンのいた場所を地響きと共押し潰していた。

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:37:26 ID:8bpZHpRa
きたああああああ
ずっと待ってたんだよ。支援します。

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:37:59 ID:HOhte+wZ
支援支援

74 :”IDOLA” have the immortal servant  ◆GUDE6lLSzI :2008/06/26(木) 03:38:35 ID:M26WZKlC
以上で投下終了です。
支援してくださった皆さん有難うございました。

また番号ミスってますね……SS投下するのいい加減慣れないとなぁ。

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:41:35 ID:JfCU+kCd
うはwすげーとこで終わった…
なんか数時間前にも同じような気分を味わった気がするぞ…
乙でした。次回も楽しみにしてます。

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:52:33 ID:fCvcDlTw
支援する前に終わっていた・・・・。ともあれGJ! 投下乙です。
ぷそはGC版からですが、ダークブリンガーやインディベルラにやられたのは良い思い出。
久しぶりにやってみようかな・・・・。

お爺ちゃーん!! ・・・・もしかして、アレが目覚めちゃった?
次回も期待しておりますよー。


77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:53:26 ID:aDUODms3
ここの職人さんはワナビが多いの?
あくまでも趣味で書いてるって人もいるだろうけど

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 03:59:47 ID:8bpZHpRa
ええええ!?そこで終わるか。続き待つ。

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 04:57:29 ID:lC3dI0vV
おはよ〜 こんな時間に目が覚めちまった
新スレ立ったのね 1乙

IDOLAの人も乙!
ここで切るのは読者生殺しだね
うぉ〜続き早く読みテェ〜

80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 05:01:04 ID:2jqcz1ZN
>>77
WAAAAANABEEEEEEE(スパイス・ガール!!)
ttp://dosukoi.sub.jp/wiki/index.php/%E3%83%AF%E3%83%8A%E3%83%93

自分はただ書きたいから書いてるだけだが、
一度書き始めたらなかなか終われないんだよ
作品をよりよくしようと努力はしてる

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 07:07:46 ID:bt/W/uMq
ぷそと言うと嫁に逃げられたって公式に書き込まれたの思い出すなぁ

82 :Jackal00 ◆6RW/qJehaM :2008/06/26(木) 11:09:22 ID:gJx83zxv
1115時に小ネタ投下します。

83 :Jackal00 ◆6RW/qJehaM :2008/06/26(木) 11:16:21 ID:gJx83zxv
 アルビオン軍七万を前に、たった一人の男が立ち塞がった。
 その姿を使い魔の眼で見たメイジは、その姿を滑稽に思った。見慣れない形の白い鎧を纏ったその姿。あれではロクに動けまいと、完全に侮っていた。同時に、罠の可能性を疑った。
 それを上官に報告すると、
「総員戦闘用意!」
 の掛け声が瞬時にかけられた。
 彼は偵察兵は上官──総指揮官の顔が汗だくなのを不思議に思いながら下がった。
 そして────死神が動き出す。
 偵察兵が先程まで見ていた鎧が消え、数瞬後に使い魔とのリンクが切れた。何が起きたのか判らない彼は、「敵襲!」の声と同時に自分の使い魔が死んだ事に考えが至る前に、使い魔と同じ運命を辿った。



 ハイパー・ヴェロシティ・アームガン。初撃でレールガンを放ち、その男は七万の兵に切り込んだ。60口径徹甲重機関銃を性格に撃ち、肉薄する。
 『戦場の死神』と称される化物じみた身体能力、それにSAAと呼ばれる強化装甲服、更にガンダールヴの能力。たとえメイジだろうとトロル鬼だろうと敵う筈がない。
 接近戦に持ち込み、戦闘スタイルをハンドガンと剣にスイッチする。喋る剣の言葉を無視して、残像すら残る機動で中〜遠距離からの攻撃をかわし、近距離の兵士からは攻撃される前に殺す。
 彼の通る後には屍しか残らない。



「あれは……何なのですか!」
 最初に鎧の男を見つけた偵察兵が総指揮官に訊く。トライアングルであり精鋭であった彼らは、最後の砦として総指揮官の周りに集められた。
「ニューカッスル攻城戦を覚えているか?」
「いえ、私は後方で孤立した一群を叩いていましたから……」
「戦艦で援護砲撃しつつ、ニューカッスル城に一万の兵士を突入させた。しかし、誰も城内に入れなかった。たった一人の兵士が、見慣れぬ白い鎧を着た兵士が城門を護っていたからだ。彼は残像すら残る速さで我が軍を翻弄し、オグル鬼やトロル鬼すら斬り伏せ……一万の兵を、」

 殲滅した。

「半刻も経たず全滅した。艦砲で撃っても爆風すら当たらない。私はそれを艦上で見ていた。そして奴は……腕を挙げ……戦艦を沈めた。私も生きているのが不思議なくらいだ。甲板から艦底まで、隕石に貫かれた様な大穴が空いていた」
 一呼吸置き、
「ベッドの上で、タルブ侵攻戦の結果を聞いた時、戦慄したよ。奴は報告書にすら『トリステインの白き死神』やら『ジェノサイド』やらと記述されていた」
「ジェノサイド、とは?」
 遠くで味方が蹴散らされるのを見ながら、半ば諦めた様に答えた。
「異世界の古代語で、『大量殺戮』という意味らしい。現にタルブ侵攻戦に参加して、帰ってきた者はいない。死んだか、逃げたか。何れにせよ、二度と我が軍には戻ってこれるまい」
 総指揮官は、溜め息を一つ吐いた。そして息を吸い、宣言する。
「総員撤退!可能な限り逃げろ!」
 その命令は、今までのどんな命令より速く全軍に伝わったという。



 彼は一気に逃げる軍を見ていた。
 今回の任務は味方が撤退できるまでの時間稼ぎだ。敵が壊走している今、戦う必要は無い。
「こちらジャッカル00。作戦完了。オーバー」
「よかったわグラハルト!無事なのね!」
 無線越しにはしゃぐ少女の声が聞こえる。遠くで参謀らしき男の声がするが、全く意に介していない。
「すぐに戻る」
「相変わらず無愛想ね」
「相変わらず騒がしいな」
 皮肉る。これならサヤを相手にしていた方が楽だ。
「使いを寄越すわ。早く戻ってきて」
「00了解」
 暫くして降りてきた竜に乗り、彼は主(本人は認めていないが)の元へ戻るべく、飛んだ。

84 :Jackal00 ◆6RW/qJehaM :2008/06/26(木) 11:17:09 ID:gJx83zxv
投下終了。

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 12:47:59 ID:VFc6NM3+
>>50
おもしろいなこれw
こんなエスプリが効いたSSってもっとないの?

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 13:16:40 ID:2utkq/Tt
ファウスト先生に触発されて、同じギルティギアからディズィー召喚なんて考えたけど、
基本が素手(というか生体兵器だしね)だからデルフがいらない子になっちゃう。
いっそのことデルフを登場させないのってあり?

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 13:18:55 ID:Xy7+ephs
違う意味で面白いな
なんつうかダメな方向に

って元ネタ書けよw

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 13:19:45 ID:FdfLJBi1
武器止めて、魔法吸収特化型のアイテムにするとか。

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 13:22:11 ID:/uzVUJ59
ソルかカイ召喚してやれよw

90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 13:22:26 ID:7wpz+SUe
>>85
作者乙!

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 13:26:41 ID:2utkq/Tt
>87
作者じゃないけど元ネタは機動重装歩兵戦記redEyesの主人公、“ジェノサイド”こと
グラハルト・ミルズと彼のSAAであるMk-54“パラディン”

〉88
そうか、確かにデルフが武器である必要性もないな
書いといてなんだけど、ルイズよりもテファに召喚させた方が無難かな?

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 13:35:22 ID:5stOUiTA
というか、七万戦だけ書かれてもなぁ
あれってルイズの為に戦うって理由があるから盛り上がるわけで

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 13:40:45 ID:gzRMTUQx
随分久しぶりになりましたが少し書けたので投下します。

別に朝の雑談の中でスルーされてたから頑張ったわけじゃないですよ、うん。

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 13:42:03 ID:5stOUiTA
書き上がってすぐなら、一度読み直してからの方がいいぜ
誤字脱字って結構多いから

95 :夜明けの人 ◆Chaos55.a2 :2008/06/26(木) 13:42:25 ID:gzRMTUQx
名前入れるの忘れてました。というわけで、五分後くらいから。

96 :夜明けの使い魔 1/3 ◆Chaos55.a2 :2008/06/26(木) 13:46:08 ID:gzRMTUQx
 風韻竜であるシルフィードの翼は強く、速い。
 近づき大きくなるトリステイン魔法学院を視界に入れながら、タバサはしみじみとそれを実感した。
 彼女がガリアを発ったのはラハブに話を聞いてすぐのことだ。恐らくアポルオンのことは、アムルタートのことはここまで届いてはいないだろう。
 上空から富嶽の人間を探す。あるいは、艦を。
 富嶽の姫である信長は奔放にトリステインの各地を飛び回り、粉雪が学院の近くに止めてあることは少ない。
 その代わりと言ってはなんだが、粉雪艦内に搭載されている小型の強襲揚陸艇が富嶽人の移動に用いられているらしく、いくつか散見される。
 さて、とタバサは考える。話を聞くなら博識な相手の方が良い。
 好奇心旺盛に飛び回る信長ならばあるいは思いも寄らないことに詳しいかもしれない。富嶽とアムルタートの出自が同じであると言うならばなおさらだ。
 とは言え彼女はここを飛び出している可能性が非常に高い。好奇心だけでなく、各地へ散ったグレズの残党への対処もあるらしい。
 現に粉雪はどこにも見えない。聞くとすればまた別の誰か、だろう。
 見下ろして探す内、木陰で何かを並べている銀髪の少女の姿が目に映った。更には、その後ろに黒い執事姿の女性も。
 その名前を、覚えている。ミステル。奇妙な力の持ち主で、氷にかけてはあるいはタバサを凌駕する使い手だ。
 以前身体を縛り上げたあのよく分からない黒いモノを思い出して、タバサはほんの僅かだけ身を固くした。
 だが、間違いなく彼女たちは頼りになる存在だ。
 グレズが――それに乗っ取られたルイズが学院を危機に陥れた時のルイズの使い魔サイトの活躍にも彼女達が関わっていたと聞く。
 それに、実際あの巨大なグレズは彼女達の活躍で動きを止めた。
 あの二人に声を掛けよう、とシルフィードの翼に手を掛ける。
「あそこ」
 きゅい、と一声鳴いてシルフィードの翼が傾ぐ。
 風を巻いて降下し、数度羽ばたき中庭へと降り立つ。その羽ばたきで草木が揺れ、イリアとミステルの髪がなびいた。
 翼を畳むシルフィードの背から軽く飛び降り、杖を片手に大地に足を付ける。
 笑顔のミステルの会釈を受けて、小さく頷き返す。そのまま短銃と格闘するイリアの傍らまで歩き、おもむろに口を開いた。
「聞きたいことがある」
 がちゃり、と手入れしていた短銃を放り投げて、じろりとイリアが視線を投げかけた。
 可愛らしく整った顔の上に無理矢理にすさんだ表情を乗せていると言う風情だ。
 それに反してミステルはにっこりと微笑んでどうぞ、と促す。
 後ろからとことこと付いてきたシルフィードを軽く撫でて、ミステルとイリアを見つめる。
「あなたたちは、アポルオンを知っているはず。それについて教えて欲しい」
 ほんの僅か、沈黙があった。
 イリアは良く聞こえなかったとでも言いたげに小さな耳に小指を突っ込んでいるし、ミステルはいつも通りの笑顔でタバサのことを見つめている。
 さらにもう一度、と口を開こうとしたとき、イリアの小さな――タバサよりも、だ――手が、制止を求めるように差し出された。
「悪い。なんだって? なんか今アポルオンとか聞こえた気がしたんだが……」
 聞き間違いだよな? そう問いかけるイリアに、タバサは小さく首を振る。
「マジか」
「本当」
 ベレー帽を脱ぎ、イリアは髪の毛を書き上げる。憂鬱な色が、目に宿った。
「とりあえず聞くぜ。どっかでその名前聞いて、なんなのか気になって聞いた……なんてわけは無ぇよな?」
 できればそうであれ、と祈っているのがありありと分かる表情のまま、イリアはタバサの顔を伺う。
 そうであればどれだけいいのだろう、とタバサ自身も思うのだが――
「違う。アポルオンと呼ばれる怪物がガリアに現れた」
 がー、と唸ってイリアは髪をかきむしった。銀色の髪がくしゃくしゃと乱れ、舞う。
 そっと近付いたミステルがその髪を整え、視線をイリアの髪に落としたままタバサに尋ねる。

97 :夜明けの使い魔 2/3 ◆Chaos55.a2 :2008/06/26(木) 13:46:59 ID:gzRMTUQx
「それは、灰色で大きな死霊の塊の、あの?」
 死霊、と言う単語を聞いて背筋に冷たいものが走る。
 ゴースト、その集合体であるアポルオンはそういった不可解さによる恐怖は薄いが、それを構成しているものが幽霊だと言われると、あまり良い気持ちはしない。
 ――そもそもアポルオンは圧倒的すぎるのだ。アレを幽霊と同列の恐怖に数えることは、タバサにはできそうにない。
「そう。そのアポルオン」
「アレがハルケギニアに。……前々からそう言った伝承や、存在が謳われていたと言うことはありませんか?」
 知らない、とタバサは首を振る。
 その存在を知っていれば、あるいは軍はもっと効率的に動けたのではないだろうか。
 ――あるいは、御伽噺の存在の実在により恐れおののいたのかもしれないが。
「ってこたぁ、粉雪と同じようにハルケギニアからこっちに来たってことか。誰かが呼んだってことか?」
「かもしれません。あるいは、力あるコラプサーや、あるいはダスクフレアの手によってこちらに界渡りをした可能性もありますわ」
 ミステルの補足に、イリアが腕組みをして唸った。
「わけわかんねぇな。分かってることがあるなら全部教えてくれ」
 タバサはこくりと頷いて、少し悩む。どこから話せば良いのか。
 グリシーナと名乗る女がアポルオンを呼び出したところか。
 ガリアとアムルタートが戦をしたところか。
 それともタバサがジョゼフに命じられてアムルタートを調査しに行ったところからか。
 数秒の逡巡の末、タバサはガリアで起きたことを説明し始めた。


「グリシーナ、ですか」
 その名を聞いた途端、ミステルの顔がやや曇った。
「どうかした?」
「いえ、少々嫌な名前を聞いたもので……それは良いのですが。グリシーナは造物主の使徒です。どこかに新たなダスクフレアがいると考えて良いでしょう」
 ダスクフレア――つまり、あの黒い鎧を纏ったルイズ・ヴァリエールと同じような存在。
 あんなものが次また現れたとして、それを倒すことができるものだろうか。
 ダスクフレアは選ばれた者にしか倒せない。あの時、魔法学院の人々の魔法はその手下である機械人形にすら届かなかった。
 もし、そんな存在がガリアを狙っているのだとしたら――タバサには、どうしようも無いのではないか?
 何も手を下すことが出来ず、見ているだけしかできないのでは、ないだろうか。
「思い詰めんなよ、お嬢ちゃん」
 タバサの沈黙から感情を読み取ったのか、自身もお嬢ちゃんでしかないはずのイリアがとん、と肩を叩いてそう言った。
「ま、そいつよりはアタシはアムルタートがこっちに来てるって方に驚きなんだがな。なんであいつらまで?」
「あの粉雪と同じように来たわけではないと言うこと?」
 粉雪が来たのだから同じ方法でアムルタートが来てもおかしくはないはず――そういうつもりで、タバサは尋ねた。
 タバサとしては、ごく自然な問いのつもりだ。けれど、不思議なことにイリアは空を見上げてああと呟く。
 悪い悪いと手を振って、イリアはベレー帽に手を乗せた。
「知らねぇのか、そういや。ま、それはともかくとして、だ。そっか、アレだな。
 あいつら元々別の弧界からオリジンに来てたしな。独力でハルケギニアまで来てもおかしくない……のか?」
「分かるように話して欲しい」
 確かにイルルヤンカシュの話しぶりではこの世界へは独力で来たようだが、イリアがその結論に至った理由がよく分からない。
 説明し辛いなぁ、とイリアは困惑顔だ。
「アムルタートとは同盟を結べているようなので、まずはそちらよりも目下気にしなくてはいけないアポルオンの話をいたしましょう」
 そんな二人に微笑んで、ミステルが話を切り出す。進行役は重要だ。

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 13:47:14 ID:DrvOSWK5
支援

99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 13:47:50 ID:DrvOSWK5
支援

100 :夜明けの使い魔 3/3 ◆Chaos55.a2 :2008/06/26(木) 13:47:55 ID:gzRMTUQx
 タバサはこくりと頷いて、イリアはそうだなと返事する。
「しっかし、アポルオンだろ。倒すのは相当難儀な話だぜ。オリジンじゃアイツを倒すためだけに一生涯を掛ける連中だっているんだし」
「こちらにそう言った者がいないうえ、粉雪の乗員にも当然いないことを考えると……」
 どうしたものかと眉間にしわをよせ、顔をつきあわせて考える。
「そうなると、総力戦?」
「だろうな。とりあえず今は海の中にいるらしい、んだな?」
 タバサの教えられた話では、そういうことになっている。
 たしかにあれだけの巨体が隠れることができるのは深く暗い海だけだろう。
 ただ、あの怪物が隠れなければならないのか、と言えば――そんなことをするよりも、ただ暴れ回るだけでハルケギニアは屍の世界へと姿を変えるだろう。
「海か……つまりどこから飛び出してくるか分からねぇってことだ」
「そうなる」
 なるほどね、とイリアは呟く。
「総力戦をするとして、ガリアだけじゃ勝ち目は薄いだろ? 粉雪を入れても全然話にゃなんねぇ」
 言われて、タバサも頷く。あれだけの巨体だ。戦船を用意しても厳しいものがあるだろう。
 粉雪の火力は――個人個人の力量は見てある程度は理解しているが、それでも厳しい。
「ということは、トリステインやゲルマニア、場合によってはロマリアの協力が必要」
「動くか? まっとうにやって、よ」
 皮肉げに頬を歪めて、イリアが言う。
「アポルオンの存在を信じられない可能性がある。厳しい」
「なんらかの奸計と取られる可能性がありますものね。それにそもそもそんなものが存在するなら知っているだろう、と」
 その通り、とミステルに頷き掛けると、ミステルはにっこりと笑って返す。
「よし、なるほどね」
 にやりと笑って、イリアは手を叩く。
 何か、策でもあるのだろうか。
「少なくともトリステインは動かせるだろ。信長がいるんだ。メタビースト関係で顔を売ってるのが利いてくるってもんさ」
 確かに、野生化したメタビーストを撃破すると言う仕事を請け負い、信長はトリステインの王家とそこそこ良い関係を築いた。
「トリステインに富嶽、ガリアにアムルタート。勢力は四つ。ま、まだまだ勝ち目は薄いけどな」
 おまけに、とイリアは笑う。
「特別サービスだ。レグニツァ王国も手を貸すぜ。もっとも今は王女と従者のたった二人しかいないわけだが」
「レグニツァ王国?」
 聞いたことの無い国の名に、タバサは小さく首を傾げた。
 疑問符を浮かべたその言葉に、ほんの僅かさびしそうな表情を浮かべて、イリアは笑う。
「国土も広くねぇ、まっとうな作物も出来ねぇ、王家が傭兵やってなんとかかんとか食ってけるだけの小国さ。今じゃ富嶽の植民地だが――ふん。アタシの国さ」
 ぽかん、と一瞬呆気に取られて、タバサはイリアの身体を頭のてっぺんからつま先までしげしげと眺めた。
 貴族染みた仕立ての良い服は、つまりそういうこと――なるほど、と納得し、それからふと小さく笑みを浮かべて頷いた。
「ありがとう」
「礼なら勝ってからにしようぜ。それにできりゃ、言葉だけじゃなくてこいつが欲しい」
 指で丸く輪をつくり、それからイリアはいたずらっぽく笑う。
「さって、あとは――フォーリナーの手がいるな。おい、ミステル。フォーリナーはどこ行った?」
 脇に控えるミステルに首だけ向けて尋ねると、ミステルはいつもの手帳をぱらぱらとめくりはじめる。
 内容を確認しているとは思えないほどの早さでページを手繰り――ふと、手が止まる。
「現在は信長様と一緒にメタビースト退治に向かってるようですわ」

101 :夜明けの使い魔 4/3 ◆Chaos55.a2 :2008/06/26(木) 13:48:45 ID:gzRMTUQx
少し心を入れ替えて投下頻度を上げたいと思います。
それでは、また。

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 13:49:04 ID:DrvOSWK5
支援

103 :くろありー:2008/06/26(木) 14:38:48 ID:0EyHfAka
こんな時間に人などいないだろうと思いつつ投下したいと思います
虚無の魔術師と黒蟻の使い魔の第12話目です
もし誰かいたら、支援でもしてくれればありがたいですが、いなけりゃいないで投下してしまいます

104 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔の第12話:2008/06/26(木) 14:41:07 ID:0EyHfAka
「え!? ミス・ロングビル……何を言って……」
ルイズは目の前で展開されていく事態を理解できないでいた。
ミス・ロングビルがフーケだというのなら、今この状況は、これまで散々想定していた最悪の事態。フーケがシュラムッフェンを持って現れるという、そのものではないか。
なぜフーケがシュラムッフェンを持っている? それは私が手渡したからだ。しかもその後、ご大層に使い方の説明までして。
この事態が最悪なら、私は最低だ。
「このっ!」
キュルケは杖をフーケに向ける。
しかし、杖がフーケのほうへと向いたときには、フーケはその手に持ったシュラムッフェンを軽く一振りしていた。
キュルケたち3人の後ろでばさばさと木の倒れる音がする。
「あらぁ。ちゃんとお話聞いてなかったのかしらぁ。振った瞬間斬れるって忘れちゃったぁ? 覚えてるなら質問だけど、アンタがルーンを唱えている間に私は何回アンタをぶっ殺せばいいのかしらねぇ」
フーケはそう言うとけたけたと笑う。
キュルケは杖を向けた姿勢のままで固まった。
キュルケよりも遠くにある木を切り倒す。ならば当然キュルケを殺すこともできた。いやキュルケだけではない、先ほどの瞬間でキュルケたち3人を全員殺すこともできたのだ。
自分の行動のせいで、タバサもルイズも死んでいたかもしれない。
それを思うと動けなかった。
「しかし、ミス・タバサ。メイジの限界とはよく言ったものねぇ。メイジってルーンを唱えないと何もできないものねぇ。ふふふ。今の私ならスクウェアだろうと瞬殺ね」
くつくつと笑うフーケ。
しかし、フーケの言うとおりだ。タバサは歯噛みする。
シュラムッフェンを持つ手を一振りするだけで、目の前の敵を殺すことができるのだ。
赤子の手を捻るようなもの、という言葉があるが、それどころではない。
己の手を捻るだけなのだ。それは赤子の手を捻るよりもたやすい。
そんなわずかな時間にメイジができることなど何もない。
もし、何かできたとしても、その時は自動防御の餌食になるだけだ。
タバサはルイズをちらりと見る。この状況を打開できるのはルイズだけだ。この場で誰よりもシュラムッフェンについて知っているルイズ。フーケを出し抜けるとしたらルイズしかいない。
タバサは小屋に入る前に、ルイズから持ちかけられた話を思い出す。
それは、もしフーケが蜘蛛の魔剣、シュラムッフェンを持って現れた場合の逃げる算段だった。
あの時ルイズはロングビルがすでに別行動になってしまっていたことを気にしていたが、今の状況となってはそれはむしろ好都合。
しかし、あれは今の状況でも有効な話なのか。
ルイズがあの時に想定していた事態は、今ほど最悪な状況だったのか。
「まったくねぇ。オスマンの爺が使い方を知らないって言ったと時には、もう、てっきり全部無駄になるのかと思ったけど、まさかあんたみたいな小娘があの爺も知らないことを知っていたなんてねぇ」
フーケはもうロングビルだったころの慇懃な口調などどこにもなく、盗賊としての素の自分をさらけ出していた。
「ルイズちゃーんだけじゃなく、アンタら3人、それぞれ別方向にいろいろ考えてたって感じだけどねぇ、どっか考えが空回りしてるのよ。気づくものも気づかないのよねぇ。
アンタらって結局、あの院長室で名乗りを上げたのも、自分じゃそうじゃないって思ってても、やっぱ後ろめたかったんでしょう? 根っこにそんなもんが有ったら、そりゃそうなるわ」
ニヤニヤと笑うフーケ。
「あほが3人集まって、かったーい壁に罅入れてくれるんだもの。お姉さんとっても助かっちゃったぁ。あぁ、安心していいわよ。あんた達が罅入れたなんて言わないから。生きてようと死んでようと、名誉は大切でしょう?」
フーケの言うことがどこまで正しいかは解らない。少なくともタバサはそんな後ろめたさなど微塵も感じていなかったと思っている。
しかし今の状況でそんなことを言っても負け惜しみに過ぎない。
ただタバサはルイズを見る。あまり不自然にならないようにフーケを見ながらも、その視界の端にルイズを入れておく。
あの時持ちかけられた話がこの状況を打開する術になるのなら、ルイズが何らかの合図を出すはずだ。
ルイズからの合図は出ない。しかしルイズは顔をあげると、心をきめたような顔をしていた。


105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 14:41:38 ID:OYKfmzbs
ばっちこーい

106 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 14:43:28 ID:0EyHfAka
「ふう。参ったわ。ミ、……フーケ」
ルイズは溜息を吐くとそう言った。
「私は死にたくないわ。聞きたいこと……って言ってたけど、答えれば命だけでも助けてくれないかしら」
フーケは、そのルイズの言葉に判断を迷う。
貴族の命乞いというのは、基本的にずれたものばかりだ。命の交渉をするに足るものを持ってる者の命乞いは往々にして偽装。そして何の価値もなくなった者に限って真剣に命乞いをするのだ。
貴族同士の争いの場合は違うのかもしれないが、フーケのような非貴族に対する命乞いはそんなものばかりだ。
貴族のプライドがそうさせるのだろう。普段下と見ているものに、余力があるうちから命乞いなど出来ないと。そして逆転の目が消えてから真剣な命乞いをする。
大いにずれてる。その段階にいたって命乞いするのは、相手の同情や憐憫に縋るということだ。
そういう輩が「金なら幾らでも」などと言うが、それは相手に利益を提示しているようでいて、そうでない。その段に至れば、殺して奪えばいいだけなのだ。
命乞いの作法を心得ているものなら、同情や憐憫など期待しない。相手に利益を提供し、その代わりとして己の命を勝ち取るのだ。殺してしまっては得られない利益を提示したり、殺す場合に被りかねない損害を取り除くことであったり。
兎に角、相手に何も提供できなくなった時点での命乞いと言うのは、神への祈りと同じものだ。毎日祈りを捧げていながら命の危機に陥ってしまったのに、命の危機に陥ってから祈りを捧げたところでどれだけの効果があろう。
その点、ルイズは交渉に値する相手ではある。シュラムッフェンの情報。使い道と使い方。重要なその二つは手に入れたが、それ以外の情報も搾り取れるだけ搾り取りたい。
ルイズの命乞いが偽装である可能性は十分にある。ルイズは貴族だ。
しかし今手元にはシュラムッフェンがある。ルイズがなにを企んでいようと、動きがあったその瞬間に斬り伏せることが出来る。
「聞きたいことは3つ。まず一つがこれについての更なる情報」
フーケがそういってシュラムッフェンを向ける。
「2つ目がどこでシュラムッフェンの情報を手に入れたのか。そして最後に、他にも誰も知らないようなお宝の情報を知ってるならそれも話しな」
そんな条件を突きつけた。
「あら、シュラムッフェンだけで満足できないの?」
ルイズは呆れた様に言う。
「ふん。こいつを手放す気にはなれないからねぇ。他に金にするためのお宝も手に入れなきゃだろう?」
「そうは言うけどね。そのシュラムッフェンにしたってこのハルケギニアにあるとは思ってもいなかったし。確かに私は誰も知らないような秘宝の情報を持っているけど、それが何処に有るのかなんてさっぱり解らないわよ」
「へぇ。場所は解らないにしても、本当にこれ以外の秘宝の情報も持ってるんだ」
「でも、どれもお金にはできないわよ。それと同じように、一度手にしたら売り払おうなんて思えないものばかりだもの」
その言葉にフーケは楽しそうに笑った。
「いいね、いいねぇ。その時はそれも私が有効活用するだけさ。それに、心当たりはいくつかある」
笑いながらフーケは言う。
「心当たり?」
「まぁ、盗賊のネットワークとでも言おうかねぇ。いろんなお宝の情報が入ってくるのさ。その中には『確かに魔力がこもっているのに使い方の解らないマジックアイテム』なんてのも結構な数あるのよ」
蜘蛛の魔剣は使い方が解らないということを表向きに知らされていなかったが、長年の研究の果てに使い方が解らないまま宝物庫の肥やしになっているようなものは各地にある。
蜘蛛の魔剣の使い方を知っていたルイズ。ならば、ルイズの情報はそんなマジックアイテムの本来の価値を引き出して見せるかもしれない。
「取り敢えず心当たりを手当たり次第当たれば、一つぐらい当りを引けるでしょ。アルビオン王家の『踊らないアルヴィー』なんて、昔見たとき、絶対何かすごい力があるって思ったものよ」
フーケの言葉に、ルイズは何か引っかかった。
「昔見た? アルビオン王家の宝を? 忍び込んだことあるの?」
「あー、ちょっと失言。まあ、この程度なら問題ないか。ともあれ私の昔を聞くってのはやめといたほうがいいんじゃない? 生かしておけなくなっちゃうかもよ」
ルイズは黙る。
違う、引っかかったのはフーケの過去じゃない。それよりも……。
「ルイズちゃーんはとっても可愛いのねぇ。気を抜くとすぐに顔に出る。……心当たりがあるわけね。『踊らないアルヴィー』に」
フーケは目ざとくルイズの表情を読む。
このあたりは、百戦錬磨の盗賊と、一介の学生では埋めがたい差がある。

107 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 14:44:28 ID:0EyHfAka
ルイズはあきらめたように口を開く。
「『踊らないアルヴィー』なんて名前のイメージだけじゃなんとも言えないけど、私の知ってる『自転人形・ユックユック』がそれなんじゃないかなって、ちょっと思っただけよ」
「ふーん。自転人形、ねぇ。それってどんな力を持った物なの?」
フーケが尋ねる。
しかしルイズは答えなかった。
「それを言うのは、こちらの安全が保障されてからにしましょうか」
ここで駆け引きか。
フーケは舌打ちする。
フーケとしては、できるなら全員殺してしまいたいと思っている。情報を搾り取るだけ搾り取って、そのうえで殺すのがフーケとしては理想の展開。
しかし、食いつきたくなるネタを出したところで、交渉を持ちかけて来た。
(案外食えないガキなのかねぇ)
それもこの先の話の流れ次第か。
「何を言ってるのかねぇ。まだ何にも聞いてないのに命の保証も何もないじゃないの」
フーケは一先ずその申し出を却下する。
「まぁ、そうよね。なら、キュルケかタバサのどちらかか一人でいいから解放してくれない? 杖だって没収したうえでいいから。取り敢えず、交渉次第では命が助かる可能性があるんだって態度で見せてくれないと、何もしゃべる気になれないわよ」
それは予想していたらしく、ルイズはあっさりとハードルを下げる。
「状況を理解している? ルイズちゃん。何も話してくれないうちに何か要求できると思ってるの?」
「どうせ死ぬんだと思うと喋るのも億劫になっちゃうわ」
ルイズとフーケの視線が交差する。
10秒程度の短い睨み合いだったが、ルイズが譲歩した。
「仕方ないわね。喋るわよ。でも、ユックユックは人によってはシュラムッフェンなんかよりよっぽど価値のあるものにも成り得るの」
ルイズが言う。
シュラムッフェン以上の価値となると一体どんな力を持ったマジックアイテムなのか、フーケには想像もつかない。
人形ということからして、シュラムッフェンのような攻撃的なものではないのだろうか。ともあれ、シュラムッフェン以上の力を持っているのなら、系統魔法では起こせないような奇跡を起こして見せるのではないか。
そんなことを考えるフーケ。
しかし、ルイズの次の言葉に耳を疑った。
「だからね、ユックユックについてはまだ喋ってやんない」
「なっ!」
「だから別のことを喋ってあげる」
ルイズはしたり顔で言った。
「ユックユックはとっておきの情報だからね。それは後。その前にシュラムッフェンの機能について重要なことを教えてあげる。その後、一人解放してくれたら。ユックユックのことを話してあげるわ」
ルイズの言葉をフーケは吟味する。
条件としては悪くない。
まだ、踊らないアルヴィーとユックユックがイコールで繋がれたわけではないのだ。それならば、シュラムッフェンの情報のほうが優先して聞いておくべきものだ。
「ちっ! まぁいいさ。話してみな。その内容次第で一人解放してやる」
フーケはルイズの条件をのんだ。


108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 14:45:07 ID:OYKfmzbs
支援するぜ

109 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 14:45:44 ID:0EyHfAka
「そうね……」
呟きながらルイズは杖をピンと上にむける。
「馬鹿なことはするんじゃないよ!」
その動きにフーケが反応するが、ルイズはそれをせせら笑う。
「何もするわけないじゃない。なにもできるわけないじゃない。私は誰よりもシュラムッフェンの恐ろしさを知ってるのよ。ルーンを唱えはじめてから動いてもそっちのほうが速いわよ」
そう。先ほどフーケ自身が言ったことだが、ルーンを唱えられない限りメイジは無力だ。
だから、少なくともルーンを唱えるようなそぶりを見せない限りは、ルイズの動きにいちいち反応する必要はない。
フーケはそう思い直して、ルイズの様子をうかがう。
「ルーンなんて唱えないわよ。それどころか……そうね、シュラムッフェンでこの杖を切ってみてくれない?」
ルイズは言う。
フーケは一瞬言葉の意味が呑み込めなかった。この状況で武器を捨てるというのか。
抵抗の意思はない。そういうアピールだろうか。
「そうね、このあたり。ちょうど半分の長さにするように……。間違っても私の手を切らないでよ。切りたい場所をしっかりとイメージしたうえで振るのよ」
ルイズはそう言って杖の中央辺りを指し示す。
フーケは少し迷ったが、言われたとおりにシュラムッフェンを振る。
ともあれ杖を封じることができるのだ。悪くない
切れた杖の先端部分が地面に落ちる。
ルイズはそれを拾い上げる。
ルイズが杖を拾い体を起こした時、トントンと短く2回、つま先で地面を蹴った。
合図。
タバサはそれを察知する。
杖を切るというデモンストレーションは、この合図に目がいかないようにするためのものだったのか。タバサは少しルイズに感心するが、しかし、このまま言われた通りのことをしても大丈夫なのかという疑問はぬぐえない。
結局、シュラムッフェンがある限りそんなことをしても無意味ではないのか。
いや、ルイズはシュラムッフェンの隙を突く方法を知っているということだ。
それを信じて行動するしかない。
「じゃあ、次はこれを同じように半分にして」
ルイズは拾った杖と合わせて、2本の半分の杖をフーケに向ける。
フーケは素直に従い、2本の杖をまた半分にする。
ルイズはそれをまた広い今度は4本、フーケに向ける。
「もう一回」
フーケはそれにも素直に従い杖を切る。しかし杖を拾うルイズの姿に思わず言葉を飛ばす。
「一体これに何の意味があるってんだい。早く説明しな」
「焦らないでよ。ちゃんと意味はあるわ。それに切るのはこれで終わりだから」
ルイズは動じずに言う。
「えーっと。半分の半分の半分だから……」
ゆっくりと指折り数えるルイズにいらついたように、
「8本だよ!」
フーケが怒鳴る。
「で!? これに何の意味があるって言うんだい! 早く答えな!」
「ちゃんと意味はあるわよ。これはシュラムッフェンの……」
苛立つフーケの態度を意に介さないように、ルイズはそこで言葉を切ってみせる。
「勿体ぶるな」。そう口を開こうとしたフーケは、その言葉を発する前に、ある音に気付いた。
あわてて音がする方向に顔を向ける。フーケの左腕側の空。
タバサの使い魔。風竜のシルフィードがものすごいスピードでこちらに向けて滑空していた。

110 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 14:46:16 ID:0EyHfAka
「ちぃっ!」
フーケが舌打ちする。
これはルイズの企みに違いない。
フーケは一瞬ルイズをたたき斬ることを考えるが、それは我慢する。
ルイズは後で、拷問をしてでも情報を引き出す。
兎に角、先にシルフィードだ。
シルフィードの滑空が攻撃であるなら自動防御で切り刻まれるだけだ。
ルイズはそれぐらい承知のはず。ならばこれは攻撃ではない。ルイズたち3人を拾い上げようという行動だ。
ならば、ただ見送っていたのではことを成されてしまう。切り伏せなければ。
「穢れよ!」
フーケはシルフィードを見やると、その手に持ったシュラムッフェンを振ろうとする。
だが、その時。フーケの目の前に何かが突然現れた。
それは杖。ルイズが先ほど切らせた杖。8つに別れた杖がフーケの顔めがけて飛んできた。
ルイズが投げたのだ。
フーケがシルフィードに注意を向け、シュラムッフェンを振ろうとするそのタイミングで。勢いよくではない。まるでフーケにその杖を渡すように。
フーケは顔に飛んでくるその杖に、思わずシュラムッフェンを持つのとは別の手で顔を防ぎ、顔をそむける。
ふわりと飛んでくる杖。攻撃とも言えないそれを思わず防御してしまう。
シュラムッフェンの自動防御は発動しない。それは目にでも入らない限り持ち主に何の影響も及ぼさないもの。そして目に向かっているわけではない。だからシュラムッフェンは反応しない。
だが、フーケはシュラムッフェンのようにはいかない。突然目の前に何かが飛んできたら、本能的にそれを防ごうとしてしまう。
しかしフーケも然る者。そんなものに気を足られていたのは一瞬。
すぐにシルフィードに向けてシュラムッフェンを振る。
しかし、それは正確にいえばシルフィードに向けて振ったのではない。顔を防ごうとした己の手が邪魔でシルフィードのことは見えていない。
正確にいえば、視界をふさぐ前、シルフィードのいた場所へと向けてシュラムッフェンを振った。
(やったか!?)
シュラムッフェンの笑い声が聞こえる。ならば次は空中で八つ裂きにされた肉片が墜落する音が聞こえるはず。
しかしそれが聞こえない。
次に聞こえてきたのは巨大な風の唸り。巨大な質量が通り抜けた後の証。
しかし、そんな風の唸りの中でかき消されて当然のようなルイズのつぶやきを、フーケの耳は確かにとらえた。
「弱点のお話よ」



111 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 14:47:06 ID:0EyHfAka
「50! いや60メイル! とにかく離れて!」
ルイズが叫ぶ。
ルイズはシルフィードの足に掴まれて空を飛んでいた。
前足にはタバサが同じように掴まれている。
そのタバサがこくりと頷く。
しかし、タバサがシルフィードに高度を上げるように指示しようとしたときには、すでに60メイルなど余裕で超えていた。
それを確認すると、タバサはシルフィードに己を放させる。そしてフライの魔法を唱えてシルフィードの上に乗る。
「レビテーションをかける」
タバサはそう言うとルイズの方へと杖を向け、シルフィードにルイズを放させる。
そして宙に漂うルイズを拾い上げてシルフィードの上に乗せる。
「ありがとう。タバサ」
ルイズはそう言いながら、周りを見渡す。
「あれ? キュルケは?」
ルイズはそう言った瞬間、最悪の事態が頭をよぎる。
「キュルケ!?」
「!!!!」
それはタバサも同じだったようだ。
青ざめた顔でせわしなくあたりを見渡している。
シルフィードが拾い損ねた。ならば今はフーケの前に取り残されているということになる。シュラムッフェンを持ったフーケの前に。
「うそ……。キュルケ。そんな……」
ルイズがうめき声をあげる。
「あ、あ……」
タバサも声にならない声を洩らす。
「げほっ」
そんな二人をよそにシルフィードが咳きこんだ。
「げほげほっ!」
さらに激しく咳きこむと、その口から何かを吐き出した。
「フライ!」
次の瞬間、空にルーンが響いた。
「危うく飲み込まれるところだったわ」
そこには涎まみれのキュルケが浮かんでいた。


112 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 14:48:01 ID:0EyHfAka
キュルケもシルフィードの上に乗り、3人揃うと、それぞれに自分の体の具合を確認をする。
全速で滑空するシルフィードが、スピードをほとんどゆるめることなくそのまま拾ったのだ。ただで済むはずがない。
一番軽傷であったタバサでさえ、鎖骨とあばら2本を折っていた。
キュルケは柔らかい舌で掴まれたためか、骨はあばら数本で済んだが、口の中で牙に引っ掛けたのか、左腕が大きく一筋切り裂かれていた。
ルイズはあばら数本に加え、両腕も折れている。しかも、ところどころ爪がめり込み、血があふれ出ている。
主人であるタバサを両の前足でしっかりと掴み、キュルケを柔らかな舌のある口に放り込み、ルイズは後ろ脚一本で掴む。
そこにシルフィード内での序列があるような気がしたが、タバサはそれを言うのはやめておいた。
3人はとりあえず、応急処置をする。
体中、どこも痛くてたまらないが、とにかく出血がまずい。放置しておくと死につながる。
ルイズはマントをデルフリンガーで切ると傷口を強く縛って止血する。
しかしキュルケの左腕はあまりに長く深く切れていたため、タバサがあまり得手とは言えない治癒の魔法をかけた上で、さらに傷口を焼いて塞いだ。
学院に戻って秘薬を惜しみなく使って治療したとしても、完全には跡が消えないかもしれない。
左腕が動いていることを幸いとするしかない。
3人の応急処置が済んで、シルフィードの背中の上に、安堵の沈黙が流れる。
しかし、そんな沈黙が突如破られる。
突然ルイズがぼろぼろと涙を流した。
「ちょっと、ルイズどうしたのよ?」
キュルケが心配そうに声をかける。
しかしルイズはそれに応えることなく、終には声をあげてわんわんと泣き出した。
「杖が……杖……」
嗚咽に交じってルイズの口からそんな言葉が漏れる。
フーケに杖を切らせた。
それは、フーケの気を引いて気付かれぬようにタバサに合図を送るためでもあったし、フーケに抵抗の意思はないと思わせるためでもあったし、シュラムッフェンに攻撃と判断されないような投げつけるものを作るためでもあった。
それはみごとに計算通りに成功した。
しかし、メイジのすることではない。
杖はメイジの証なのだ。
杖で魔法を使わず、あんな風に使う自分は何なのだ。
系統魔法を使うこともあきらめていない。昨夜も練習したし、これからも毎日するつもりだ。
しかし、自分はもうメイジと呼べる存在から、あまりに遠くかけ離れてしまったのではないか。
モッカニアの『本』を呼び出して、それを読み、その上で自分で選んだ道だ。
しかし、自分で選んだ道の上を走っているはずなのに、もうとても自分とは思えないものに成り果ててしまっている。
キュルケが泣きじゃくるルイズの背中をさする。
「ありがとう。ごめんね」
キュルケはルイズの背中に囁いた。



113 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 14:48:34 ID:0EyHfAka
「ごめん。もう落ち着いたわ」
ルイズが泣きじゃくっていた時間は時間にして5分足らずのものだったが、泣きはらしたその眼はどこか焦点の定まらないもののままだった。
キュルケは居た堪れない気持ちになる。
ルイズはメイジとしての証を捨ててまで自分たちを救ってくれたのだ。
かける言葉も見つからない。
キュルケはルイズから目をそらし、タバサに言う。
「帰りましょう」
学院に帰る。
任務は失敗。
3人が3人とも満身創痍で、取り戻すべき秘宝は敵の手の中で凶悪な力をふるっている。
命あることを良しとするしかない。
タバサもそれに頷き、シルフィードに命令を出そうとするが、
「駄目よ」
ルイズの声がそれを阻んだ。
ルイズは折れた右手で、折れていることなど意に介さないかのように、キュルケの肩を掴んでいる。
「逃げていいわけないでしょう」
ルイズの焦点の定まらぬ眼は、いつの間にか焦点が定まっていた。
しかし、それが何処に定まっているのか、いまいち読み取れぬ。
ルイズが自問の末立ち返る場所は一つしかなかった。決闘の時に出した結論。
弱きもののために力を振るう。
「ここでフーケを逃したら、どれだけ犠牲が出ると思っているの!」
ルイズは武器屋の店主の言葉を思い出していた。フーケに対する備えとして、平民の従者に武器を持たせるのが流行っていると。
つまり、シュラムッフェンを持ったフーケに対し、真っ先に矢面に立つのは平民たちなのだ。
貴族であるために弱きものを守ろうと誓ったあの時とは少し違う。メイジを捨ててまで手に入れた力を使わないでいるということが許せなくなった。
そうまでして手に入れた力なのだ。力を手に入れることも出来ないもののために振るわなければ、自分が何のために存在しているのか解らない。
「でも、あんなのどうしようもないじゃない!」
キュルケが叫ぶ。
「弱点」
キュルケとルイズが言い合う後ろから、タバサが言う。
「あの時弱点と言っていた」
タバサも、シルフィードの起こす風の唸りの中で、ルイズの言葉をとらえていた。
「そう。弱点はあるわ。あんなもの弱点だらけよ」
ルイズが言う。
「でも弱点があるからって、この状態でまた戦うなんて無謀よ!」
それに対してキュルケが反論する。3人ともとても戦える怪我ではなく、そしてフーケはいまだ持って無傷だ。
しかしルイズは首を振る。
「駄目なのよ。今倒さなきゃ。一番大きな弱点は、今を逃したらフーケは絶対に自分で気づくわ。それに……」
ルイズはそう言うと、一つ溜息を吐く。
「それに、ここでフーケをどうにかしない限り、私たちはどうせ殺されるわよ」
ルイズの口調は真剣そのものだった。
「フーケだってシュラムッフェンに付け入る隙が存在することは解っているはず。何せ目の前の敵に逃げられたわけだから。私がその隙、弱点を知っていると確信している。そして、キュルケたちにそれを伝えるはずと考えてるわよ。
だから、必ず口封じに来る。今まで誰も捕まえられなかった盗賊が、射程圏内にいるものを瞬時に殺せる武器を持って」
ルイズの言うことは尤もだった。
持ち主であるフーケ本人ですら知らないシュラムッフェンの弱点。それを知っているものを生かしておくわけがない。
そして弱点を知っていようと、それはとても突けるものではない。盗賊のフーケとかくれんぼをしてどちらが先に相手を見つけられるかといえば、当然フーケに軍配が上がる。
つまり、こちらが弱点を突く前に、そもそもフーケを見つける前に、五体をバラバラにされるのが落ちなのだ。
キュルケは眼下を見る。
小屋の近くには、ちいさなフーケが立っている。この距離からでもこちらを見上げているのが解る。
今現在、フーケを捕捉出来ている。今このときこそが、千載一遇のチャンスなのだ。満身創痍だろうと、ここでフーケを見失ってからでは勝ち目は一切ない。


114 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 14:49:18 ID:0EyHfAka
「弱点。教えて」
タバサが言う。
今この場で戦うしかないと、腹を決めた顔だ。
ルイズが頷く。
「まず、これはもう解っていると思うけど、射程はそれほど広くないわ。半径50から60メイルの円に入らなければ大丈夫」
それほど広くないとルイズは言ったが、それでも50メイルという数字はドットやラインでは厳しい数字だ。
トライアングルのキュルケやタバサならば、例えばファイヤー・ボールのような、手元で魔法を発動し、それを飛ばす魔法なら越えられる距離だ。だが、錬金のような魔法をかける場所自体が50メイルはなれる場合はキュルケたちでも厳しい距離だろう。
つまり使える魔法は限られる。
「今70メイルってとこかしら。もうちょっと高いところ飛んだほうがいいわね。
キュルケが真剣な顔をして言う。
「もう、あのクラスのゴーレムを作れる魔力はないと思うけど、足場を作られる可能性があるわ。下手すりゃ、ゴーレムに自分を投げさせたりもするかもね」
キュルケの提案を受け、シルフィードの高度を150メイル程度まで上げる。
「次に、どうしてさっき私たちが死なずに済んだのかってことにも関係するんだけれど」
ルイズがそう前置きする。
タバサは思い出す。ルイズが小屋に入る前に持ちかけた話を。
ルイズが小屋に入る前持ちかけた話。それはもし蜘蛛の魔剣をもったフーケが現れた場合の逃げる算段。
空に待機しているシルフィードに何秒で自分たちを拾わせることが出来るか。
そう聞かれた。
それは状況による。シルフィードの位置と自分たちの位置によっても変わる。ただ、どんな状況でも、上空に待機させておきさえすれば60秒以内にはできるだろうと答えた。
それに対してルイズは注文をつけてきた。
もしそれより早くできる場合でも、合図を出したきっちり60秒後に拾ってくれ。それも、後でどんな怪我をしてもかまわないから全速で飛びながら拾わせてくれ。と。
その指示に従った結果、シュラムッフェンはシルフィードを斬る事が出来なかった。
何故だ。
ルイズが説明する。
「シュラムッフェンの因果抹消攻撃は完全ではないの。さっきの場合、シルフィードがいる空間を斬ることは出来ても、シルフィード自身を斬ることは出来なかったのよ」
ルイズの言葉をタバサが咀嚼する。
シルフィード自身を攻撃対象とすることが出来るなら、何をしようと発動してしまえばシルフィードは斬られる。
だが、シルフィードのいる空間を斬るというなら。狙いを付けられて、発動するまでの間にその空間から逃れれば、シュラムッフェンの刃は空を切るのだ。
しかし、シルフィードのスピードでもそんなことは不可能だ。狙いをつけました。はい斬ります。ではないのだ。斬る瞬間まで敵のことを狙い続ければ発動の瞬間の狙いは、ほぼ正確なものとなる。
あの時何が起きた。
ルイズが杖を投げた。そしてそれを防ぐためフーケはその手で顔を覆ったのだ。
杖に驚いて、発動が一瞬遅れた。それは1秒にも満たない時間であったかも知れないが、確かに遅れた。
シルフィードの全速なら、1秒程度の時間でも20メイルは動いている。
それをフーケは目を覆ったまま、狙いを修正しないままに発動させたのだ。
ならば当たらないのも道理。
「成程、理解した」
タバサが言うと、キュルケも頷く。
二人とも、ここが命のかかった場面だとわかって、むしろ頭が冴えてきていた。
「それで? 一番大きな弱点と言うのは?」
キュルケが聞くと、ルイズは簡潔に答えた。
「シュラムッフェンはとんでもなく凄い剣だけれど、やっぱり剣でしかないのよ」
「成程ね」
「理解した」
キュルケとタバサの冴えた頭は、その言葉の意味するところを瞬時に理解した。



115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 14:49:20 ID:OYKfmzbs
支援しますわ

116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 14:50:53 ID:pq2Q1TWo
支援

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 14:55:34 ID:cC92VrKN
規制にひっかかったか?
しえん

118 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 15:00:05 ID:0EyHfAka
シルフィードが地上に降りる。
フーケからはおよそ70メイル離れた距離。
フーケもこちらを見てはいるが、動く様子はない。
しかし、突然ルイズたちより15メイルほど手前の木が切り刻まれる。
そこが射程ということだ。
射程を把握したフーケは、残り15メイルをどう詰めるかを考えているのだろう。
上空と違ってゴーレムを足場に一気に距離を詰めるということはできない。
ルイズたちの怪我の状態を考えれば、単純に脚はフーケのほうが上回っているのは間違いない。しかし、瞬時に詰めなければまた上空に逃げられる恐れがあるのだ。
フーケとしてはここで決着をつける必要はない。だが、それでもここで決着をつけられるならそうしたい気持ちもあるはずだ。
ルイズの持つ情報にまだ未練があるはずだから。
ここでなら、抵抗できなくした上で拷問でもして情報を搾り取ることも出来る。
しかしここを逃せば、自殺されるかもしれない。学院どころかヴァリエールの名も捨ててしまえばフーケでも見つけられないと言う可能性もゼロではない。学院や領地にいたところで厳戒の警備体制を引かれれば、流石に拷問をする暇はない。
ゆえにある程度まではルイズたちの出方を見ながらじりじりと詰めてくるに違いない。
「出来ればもう10メイルぐらい近づきたいところね」
キュルケ痛む体に鞭打ちながら言う。
「それだと猶予は5メイル。それは危険すぎる。一気に詰められる恐れがある」
タバサが答える。
ルイズは二人を黙ってみていた。シルフィードから降りもしない。
一番の重症であり、そして杖のないルイズには、この状況で出来ることはない。黒蟻の魔法は今から突こうとする弱点を突くことはできないのだ。
例え杖があったところで、この距離でルイズに出来ることはないのだが。
「5メイル。距離が縮まったところで攻撃」
タバサの言葉に、キュルケが頷く。
5メイル詰めれば猶予は10メイル。それがギリギリだろう。
幸い、二人とも足に怪我はない。走れば上半身が当然痛むが、走れないわけではない。
フーケがじりじりと距離を詰める。
キュルケとタバサはフーケが5メイル詰めるのを待っている。
緊迫した沈黙が流れる。
フーケがまた一歩踏み出したとき。
「フレイム・ボール!」
「ウィンド・ブレイク」
キュルケとタバサがばね仕掛けのように杖を跳ね上げ、ルーンを唱える。
二人の杖の先から火球と、圧縮された空気の塊が放たれる。
フーケがそれを察知する。
「ふん」
フーケからは火球しか見えないが、どうせ系統からして空気の固まりか空気の刃か、そんなものを飛ばしているのだろうとあたりをつける。
しかし、そんなもの関係ない。射程圏内に入ればシュラムッフェンが切り刻むだけだ。
シュラムッフェンが笑い出す。
しかしその瞬間にフーケは己の考えに違和感を感じる。
(切り刻む? 火や風を?)
シュラムッフェンは笑う。
だが火球は、そして見えないが風も、揺らめきながらもフーケ目指して飛んでくる。


119 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 15:01:35 ID:0EyHfAka
「やった!?」
キュルケたちの魔法は、シュラムッフェンの自動防御を意に介さず、フーケ目指して飛んでいった。
シュラムッフェンはあくまで剣。切れない物は切れないのだ。
邪悪なものが持てば、どんなに硬いものだろうと切れるだろう。
しかし、火や風は刃が通っても、形を変えることはない。
トライアングルメイジの渾身のゴーレムを切り刻んで見せて、系統魔法など及びも突かない力を持っているように見えたシュラムッフェン。
その実、4系統のうち土を除く3系統に対して無力なのだ。
勿論、並みのメイジではその3系統でも、シュラムッフェンに対抗できない。
60メイル程度の距離を離れた相手に攻撃を届かせる必要がある。
「まぁ、魔剣って言っても剣は剣だもんな。形ないものは斬れねえや。まぁ、俺ぐれーになれば別だが」
ルイズの背中でデルフリンガーが言う。
「何よ。アンタなら火でも風でも切れるっていうの?」
「あー。そんなことができた気もするが、やっぱり忘れちまったぜ」
「都合のいい記憶喪失ね」
「きゅいきゅい」
ルイズとデルフリンガーがシルフィードの上で談笑していると、キュルケとタバサがシルフィードに駆け寄ってきた。
すぐにでもシルフィードに乗れるような体勢で、顔と杖だけをフーケのいる方向へと向けて。
「どうしたの?」
二人の様子に剣呑なものを感じたルイズが尋ねる。
「まずったわ」
「ぼけてた」
二人が言う。
その言葉はまるで先程の攻撃が失敗したかのような言い草だ。
ルイズは恐る恐るフーケのいる方向を見る。
そこには体長5メイルほどのゴーレムが立っていた。

「あは。あはははは……」
ルイズの口から乾いた笑いが漏れる。
「すっかり忘れてたわね」
「失念」
キュルケもタバサもあきれたような口調で言う。
何にあきれているのか。
シュラムッフェンの持ち主が土くれのフーケだということを忘れていた自分たちに対してだ。


「あっっぶなー!」
フーケは吐き出すように言った。
後1秒気づくのが遅かったら直撃を食らっていただろう。
これはとんでもない弱点だ。絶対だと思っていた防御が、実はこんな落とし穴があったとは。
しかし、フーケは思い直す。
シュラムッフェンは60メイル以内に敵の存在を許しはしない。
ならば敵の攻撃は60メイル以上はなれた所からのものだけになる。
そもそもが防御に長けた土メイジのフーケ。60メイルはなれれば不意討ちも何もない。
守りを固めることさえ出来れば。火、風、水。どの系統のスクェアの攻撃だろうと受けきる自信がある。
そして、そんなフーケの防御の通じない相手。フーケ以上の土の使い手の攻撃は、シュラムッフェンが塵へと変えてくれる。
「つまりあれかい。私とシュラムッフェンのコンビは最強ってことかい」
フーケは思わず高笑いしてしまう。
そんなフーケの視界の端でシルフィードが飛び立った。
逃げるつもりか。
まぁいい。ルイズから他の秘宝の情報が引き出せないのは悔しいが、シュラムッフェンについては弱点まで教えてくれた。
シュラムッフェンさえあればどんな金庫だろうと破ることが出来る。
なんなら、あのアルビオンの王族どもを……。
そんなことを考えていたフーケの目に奇妙なものが見えた。シルフィードが前足と後ろ足に1本ずつ、起用にも木を持って空を飛んでいたのだ。



120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:02:25 ID:VXBWgK7G
支援

121 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 15:04:20 ID:0EyHfAka
「ルイズ! 他に弱点は!?」
キュルケが焦った調子で尋ねる。
勝ちを確信していた後にそれが潰えるというのは、とても平静でいられるものではない。
「ちょっ。ちょっと待ってよ!」
それはルイズにも当然当てはまる。
ルイズは混乱する頭を何とか纏め上げ、シュラムッフェンのほかの弱点を探し出す。
「そうね。攻撃と防御は同時に出来ない。攻撃と防御の切り替えのときに一瞬のタイムラグがあるとか……。でも人間がどうこう出来るようなタイムラグじゃないわよ」
ルイズが言う。
シュラムッフェンの攻防の切り替えのタイムラグをつけるのは、武装司書の中でもトップクラスの肉体強化を持つものだけだ。
しかもそんな彼らでさえ、それは簡単なことではないのだ。
「わかった! すぐ考える!」
キュルケも必死に混乱を押さえ込み、次の策を練る。
この戦いは勝利しか許されないのだ。引き分けも撤退も許されない。
考えるしかない。見つけるしかない。突破口を。
「出来た!」
キュルケが叫ぶ。
「次の作戦出来たわよ。今度こそ決めるわよ!」
こんな急場で作った作戦がどれ程の効果をあげるか分からないが、効果がなければ3人に待ち構えるのは死だけだ。
「私たちの持っている攻撃手段は4つ。私の魔法。タバサの魔法。シルフィードのブレス。そしてルイズの蟻。デルフリンガーをもってシュラムッフェンの射程に入ることは不可能。ここまではいい?」
キュルケが血走った目で説明する。
「ゴーレムの防御とシュラムッフェンの防御。この両方を掻い潜って攻撃を当てなきゃいけないわけだけど。蟻はシュラムッフェンに、他はゴーレムに阻まれてしまう。そこを何とかしなくちゃいけない」
「どうやってよ」
「今度は分散するの。デルフリンガーを、例えばこの木の上のほうに刺しておいて、その後で退きながら分散する。そして、デルフリンガーの近くにフーケを引き寄せてから3方向から私とタバサとシルフィードが攻撃する。
フーケの残りの魔力次第ではこれで何とかなるかもしれない。でも、魔力が残っていたら無理。ゴーレムをもう一体作れるのかどうかが賭け」
「うーん」
「でも、もし魔力が残ってて、防がれたとしても次の攻撃が本命なのよ。まず、デルフが何か適当なこと。『くらえ!』とかそんなのでいいから言って、シュラムッフェンにそちらの方向を攻撃させる。デルフはきっと斬られないわよ。うん。
そして、シュラムッフェンが攻撃していて、防御が出来ない間に黒蟻でフーケの杖を齧って壊すの。どうよこれ!?」
「完璧だわ、キュルケ! 60メイル先の杖を正確に齧らせる自身なんて全くないけど、そこは何とかするから、完璧よ!」
「「あはははははは」」
ルイズとキュルケは妙なテンションで笑う。
そのテンションにタバサが水をさす。
「駄目。無理。まず分散が危険すぎる。シルフィードなしでフーケから逃げ切れる脚を持っているものはいない。分散する途中で斬られる可能性が高い。デルフリンガーの声につられてフーケが攻撃すると言うのも希望的観測過ぎる。
それにルイズの黒蟻には狙いだけじゃなくて、シュラムッフェンの攻撃とタイミングを合わせるということも必要になる。それは無理」
タバサの分析は、正鵠を得ていた。
キュルケの作戦の成功の可能性が著しく低いものだと言うことを突きつけられる。
「じゃあどうしろって言うのよ! ここで倒さなきゃいけないのよ」
ルイズが叫ぶ。
それに対してタバサが低く押し殺した声で答える。
「ここで倒す、ではなく、ここで殺す。その覚悟があれば大丈夫」
タバサはルイズとキュルケの顔を見てからもう一度口を開く。
「フーケを、いや、ミス・ロングビルを確実に殺す方法ならある」



122 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 15:04:54 ID:0EyHfAka
ルイズたちは空の上にいた。
シルフィードはその前足と後ろ足に木を一本ずつ抱えている。タバサがシルフィードにも抱えられそうな大きさのものを選んでエア・カッターで斬り倒したものだ。
シルフィードは、フーケのちょうど真上で停滞する。
タバサがルイズとキュルケのほうを見る。
ルイズたちの顔には緊張のような不安のような表情がありありと浮かんでいる。
「殺す。いい?」
タバサが問いかける。
ルイズとキュルケは黙ったまま頷く。
ここで殺さなければ殺される。
それは自分のことでもあるし、フーケを止められるものがいなくなり、その結果多くのものが殺されると言うことでもある。
タバサはルーンを唱え、杖を振る。
「錬金」
それは土系統の基本中の基本。
シュヴルーズがかつて授業でルイズに実践させようとしたことからも解るように、2年に進級したものであれば誰でも使えて当然の魔法。
ある程度の難易度の高いものへの錬金であったり、あまりに多くのものを錬金すると言うのであればともかく、そうでなければ風系統のタバサでもこなせる。
錬金するのはシルフィードに運ばせた木。
木自体は大きいが、その全てを錬金するわけではない。その表面だけを錬金する。
そうして出来た2つの錬金済みの木を、フーケの頭上へと向けて落とした。


空から木が落ちてくる。
こんな攻撃はシュラムッフェンの前では何の意味もなさない。
シュラムッフェンが笑うと先に落ちてきた木のほうがバラバラに切り分けられる。
空中で切り刻まれたその木は、バラバラと辺りに撒き散らされる。
もう一本。時間差をおいて落ちてくる。
それがシュラムッフェンの射程に入る少し前に、フーケの頭に疑問がよぎる。
何故こんな意味のない攻撃をするのか。
しかしそんな疑問の答えが見つかるよりも早く、シュラムッフェンの自動防御は、持ち主へ向かって落ちてくる木を切り刻んでいく。
フーケの頭に疑問の答えが浮かんだのは、バラバラと斬られ、撒き散らされた2本の木から奇妙なにおいを感じ取り、そして木に続いて上空から降ってくるものを見た時だった。
撒き散らされた木が発しているのは油のにおい。その表面を油へと錬金され、油まみれになった木がフーケの周りに散乱している。
そして頭上から落ちてくるのは火球。
「ふざけるなああああああ!!!」
フーケは叫び、ゴーレムを落下地点へと向かわせる。あれが地面についたら、あたり一面に撒き散らされた油まみれの木に一気に燃え広がる。
地面には秋ほどではないが葉っぱが落ちていて、周りも木だらけ。
引火させるわけにはいかない。
しかし、フーケは次の瞬間絶望する。
頭上からさらに2つ火球が落ちてきた。



123 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第12話:2008/06/26(木) 15:05:34 ID:0EyHfAka
燃える。
燃え上がる。
フーケの周辺が一気に炎で包まれる。
シュラムッフェンが笑い出す。
周りの火を、持ち主に対する攻撃と認識してその自動防御が発動したのだ。
しかし、笑えど笑えど何も解決しない。
火を斬ることは出来ない。
それどころか、自動防御が、あたりの木を巻き込んで、木々を切り刻み薪を作っていく。
燃え上がった火が熱気を起こし、フーケを責めさいなむ。
シュラムッフェンはその熱気から主を守ろうと高らかに笑う。
煙が上がり、フーケの目を、肺を責めさいなむ。
シュラムッフェンはその煙から主を守ろうと高らかに笑う。
しかし笑えど笑えど、火も熱気も煙もなくならない。
終にはシュラムッフェンの射程範囲50メイルにあった木も小屋も全て切り刻み、フーケから半径50メイルが全て火に包まれる。
それでもシュラムッフェンは笑い続ける。
火の海を越えて抜け出すことは出来るのか。
煙に巻かれ咳き込んでいるこの状態で何処まで歩けるのか。
フーケはゲホゲホと咳き込み思わず地面に四つんばいになる。
ここは煙が少ない。地面の近くは煙が少ない。ならば身を低くして這って行けばなんとかこの地獄から抜け出せるのではないか。
そう考えたときだった。
シュラムッフェンの笑い声がフーケの服を切り裂いた。服にも火がついたのだ。主を守るためシュラムッフェンがそれを切り裂く。
次の瞬間、美しかったフーケの髪が切り裂かれる。髪にも火がついたのだ。
シュラムッフェンが笑う。主を守るために発せられているはずのその笑い声は、服を切り裂かれ裸になり、髪もざんばらとなり火にまみれ、地べたを這いずる主をあざ笑うかのように響く。
「笑うな! 笑うんじゃない!」
フーケは熱よりも煙よりも、この笑い声が耐えられなくなっていた。
フーケが力を振り絞り杖を振る。フーケの周囲の土が盛り上がりフーケを包む半球状のドームを作る。
笑い声が止む。
どれだけ持ちこたえるか解らないが、これで暫く煙も熱も遮断できる。
それなら笑いも起こらない。
どん。という音が聞こえた。
それが何なのか外が窺えないフーケには解らない。
外ではシルフィードが新たな木を落としていた。
延焼を防ぐために周囲の木を切り倒し、わざわざそれに錬金をかけ、フーケの作ったドームの周辺に落としていく。
タバサとキュルケは己の魔力が尽きるまでその作業を繰り返す。
シュラムッフェンが笑い出した。
ドームがフーケに害を与えるだけの熱を持ったのだ。
シュラムッフェンの笑い声がドームを切り裂く。
周りには新たに投下された木が燃え盛っている。
フーケは空を見る。
ルイズたちに恨みのこもった目線を送るためではない。
空に浮かぶ遠き己の故郷を見ていた。
「いやだ!死にたくない!帰るんだ!ティファニアのところへ!ティファニアが待っているんだ!死ねないんだ!私がいないと!ティファニアは!ティファニア!」
フーケの断末魔の叫びも、シュラムッフェンの笑い声に掻き消され、誰の耳にも届かない。
やがてシュラムッフェンの笑い声も消えた。
守るべき主を失ったのだ。

第12話おわりです

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:06:24 ID:LLpkgnIe
提督読ませてもらいました。
すっげー読みやすくて楽しい
これから英雄伝説の文庫本かってくるよ

125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:07:51 ID:nvgkU/jl
石油支援

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:08:17 ID:QrIGOuOd
蟻の人乙です

127 :くろありー:2008/06/26(木) 15:10:08 ID:0EyHfAka
投下終了です
支援してくださった方々、ありがとうございます

昨夜の時点で投下できたけど、やっぱり展開変えようかなーとか迷った挙句
結局そのままで投下
ワンピースの人の死ななさはギャグだけど、人を殺さずにお話を回せるってのはやっぱりすごいよね
フーケは結構好きなキャラなんだけど、先の展開との兼ね合いとかも含めて、退場してもらうことに
次回はフーケ編のエピローグです
近いうちに



128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:10:07 ID:NhZ1KxHJ
乙ですー。
なるほど、こうでたか……。
シュラムッフェンの特性をきちんと理解してないうえに、
武装司書ほどの身体能力は持ってなかったが故に回避できなかった、か……。


129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:14:26 ID:5stOUiTA
鉄壁に見えた自動防御が仇になったということか
それがなければ広範囲に延焼することもなく炎の中から自力脱出も可能だったろうに…

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:16:42 ID:5stOUiTA
あと自衛のためとはいえ人を殺したと言うことがルイズやキュルケの精神にどんな影響を与えるかも気になる
テファは…自給自足の筋道がついてるとか他の支援者がいることを祈るしか

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:20:40 ID:j07Q6SPK
ところで前スレのギース・ハワード召喚小ネタ書いた人に言いたい
思わず茶吹いたじゃねーかw、あと俺のwktkをどうしてくれるwww

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:23:29 ID:FdfLJBi1
>>127
乙っす。ハードな展開に思わず、すげー。
初期フーケは躊躇いなくゴーレムでプチッと学生ミンチにしようとするタイプだから
こういう最期も違和感ないけど、まさに殺るか殺られるかの正道を行った今回は圧倒されました。
機知で命を繋いで全力で体を張ったルイズ達の頑張りにも、悪役として王道的な退場となったフーケにも敬礼。

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:33:54 ID:KTieqmjJ
ロングビルがフーケだったから森ごと焼き殺しましたと報告するのか、ロングビルがフーケに殺されたと報告するのか

134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:39:09 ID:1BtQfljn
うわー。うわー。
実はフーケがシュラムッフェン使ってもキャベツの千切りしか作れませんでしたって展開を予想してたんだが、これは。
フーケ姐さんの冥福をお祈りします。

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:45:39 ID:KTieqmjJ
ドームで時間稼いでる間にトンネル掘って地中逃げればよかったのにってのはテンパってる上に煙と熱で思考力落ちてると思いつかないか

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:46:51 ID:NhZ1KxHJ
>>134
普通にいい人間って言われる人間でも鉄ぐらいは斬れるんじゃなかったっけ。
何の罪もない子供をぷちっとしようと考えるような人間が
キャベツの千切りしか作れないってことはないわな(苦笑

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:49:43 ID:2lrylh/M
乙ー。
魔剣と系統魔法と知恵による三様の戦いお見事。
こういうのがクロスの面白さだよねー、といってみる。

そして自分が話を書こうと思ったときに、ぐりぐり設定考察するのが楽しくて
「こういうもの」「これはこういう設定ってことにする!矛盾などしらん!」
とは書けず筆が進まなくなると。

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:50:33 ID:OiIimfxK
>>131
あのギース召喚はある意味すごかったなw
容量的に大丈夫か?と思っていたけど、予想の遥か彼方を行かれたよw

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:56:07 ID:KpAGlELw
スレスト間際を逆手に取った見事な一発ネタだったな、ギース召喚。
保管庫で見てもそんなに面白く感じないだろうライブ性もスゲー。
これだから荒しが粘着してても本スレチェックはやめられ無いっス。

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 16:31:08 ID:6ORu0nEr
>>89
どっちも素直にギーシュと決闘とかしてくれそうにないんだぜ
カイは剣を法力のブースターにしてる様な奴なので、あんまりデルフと相性良くなさそうだし
というかソルに至っては素手でフーケのゴーレム倒しそうなんだがw

141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 16:46:20 ID:w0lf/GxG
フーケとの戦いから、ジョジョのワムウ戦を思い出したわけで
あれも何というか状況が似てるよな。
まあ、姉妹スレに帰るか・・・・


142 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 16:57:14 ID:/uzVUJ59
>>140
貴様!!ではギーシュがディズィー相手に決闘を申し込むと思うのかおっぱい!!!

デルフをいらない子にしないでくれ…たのむ…いらない子じゃないんだ…
だからソルかカイを推しただけなんだ…たのむよデルフ…

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 17:11:51 ID:i9DyH5dT
>>127
乙です!
ところでギーシュやワルドが死ぬのはたまにあるけど、マチルダさんを殺したのはもしかして今回が初めて?

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 17:14:14 ID:nCbMUzTG
いや、いくつかあるぞ。

145 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 17:15:09 ID:nyPXMZ7I
>>142
たしかに、いくらギーシュでも三歳児相手に決闘申し込むような真似はすまい。

ディズィーが持たないなら、アニエスとか別の人が持つのもアリじゃないか。

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 17:24:37 ID:aDUODms3
デルフを解説役にするとか
「あの技は!」

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 17:26:01 ID:Mq+LvNDA
>>145
だが、あのおっぱいをみて3才という事を信じる奴がどれだけいるか。

ぱっと思いつくだけであの世界には発育不良が3人もいると言うのに
幼稚園児以下と言われて納得する奴はいないだろう。


女性キャラを喚んでそのキャラをギーシュがナンパして袖にされ、
逆ギレでギーシュとルイズが決闘。
もしくはモンモンかケティ辺りがその女性キャラに決闘を挑む。

ってのはあったっけ?
スプラッシュスターの姐さんとVPの女神で最近あったのは覚えがあるのだが。

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 17:28:19 ID:Kj/hCf3/
>>142
よく考えたらGGにデルフを使いそうなキャラってほとんどいないよな。
せいぜいジョニーか梅喧ぐらいか?

改めて紙袋の作者さんの発想力に驚かされるぜ…

149 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 17:36:47 ID:7wpz+SUe
ディズィーでGoogleイメージ検索したが、実にけしからん格好をしているな

150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 17:40:46 ID:meozd0fN
銀の鏡を抜けた時に本来の力の大半が抜かれちゃったから剣を使うしかない、というのはどう?>徒手空拳の人々

ディズィーは快賊団入り前が良さそうな気がします。

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 17:42:44 ID:6erESX0h
ディズィーは実年齢は3歳だけど容姿と精神年齢が10代後半から20歳ぐらいだっけ。
いざ戦闘となればウンディーネとネクロが変化したあのボンテージ姿で戦うわけで、
ヘタすれば痴女呼ばわりされそうだなw
XかXXによってもディズィーはけっこう変わってるからな。
Xだと人間から迫害されて森で野宿生活、XXだと快賊団に入って普通の女の子らしく
生きられるようになったとその境遇がかなり違う。Xverディズィー召喚となると
先ず最初に心を開かせる必要があるな。危害を加えられなくても、大勢の人間に
囲まれてお家に帰りたい状態になるのは目に見えてる。

GG2は……すいませんドラマCDと同じで無かった事にしてくださいorz

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 17:50:25 ID:+Nav3A4E
実年齢と外見がかけ離れるといったらヤマトよ永遠にのサーシャがいるな。
こっちはなんと1歳だぞ。なのに精神年齢は10代後半、真田技師長の教育力恐るべしだ。

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:01:40 ID:LLpkgnIe
キシリア閣下はあの顔で24歳です

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:06:01 ID:/DvNjfiw
おマチさんに冥福を祈る。遅れ馳せながら黒蟻さんにGJ&乙。

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:19:30 ID:6erESX0h
でも、よくよく考えるとデルフがどうしても無ければいけないってシーンあったっけ?
そりゃデルフがなければガンダについてよく分からない部分もあったけど、
居ても居なくても物語にそれほど支障を来たす存在だとは思えんのだが…

そういやディズィーの背中の二人って、ディズィーの願望がそのまま形になった
感じだな。ウンディーネが母性、ネクロは父性を象徴した役割って希ガス。

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:20:41 ID:nCbMUzTG
実年齢と外見がかけ離れるといったら・・・
グレートマジンガーの・・・


157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:23:46 ID:RUt4rBuO
>>155
原作なら7万とやりあった後の脱出か?
デルフがないと戦場から退避できなかったとか

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:24:02 ID:aDUODms3
実年齢と外見がかけ離れてると言ったらハンナ・モンタナのジャクソン役の俳優
あれで30歳とか若すぎる

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:24:46 ID:mhRqII6u
>>155
原作の話ならワルド戦で魔法吸収とか、七万戦の後の遺体移動とか

160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:27:36 ID:E16f1OnV
スーパーディズィー召喚ですね

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:28:09 ID:cR7DgfqF
>>155
女性キャラ召還でカットになる場面のほうが遥かに多いし
それがアリなんだからデルフカットもアリなんじゃね?
女性キャラだと原作の半分近くカットになりそうだけど序盤だと違和感ないよな

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:28:12 ID:OiIimfxK
>>155
デルフはあれだろ?
サイトが素人にガンダで、魔法への対抗手段が無いから必要なんじゃないか?

逆に言えば、クロスキャラがある程度強くて魔法への対抗手段があれば、デルフはおろか極端に言えばガンダである必要も無いんじゃないか?


どうでもいいが、『ガンダ』が『ガノタ』に見えて何ともいえない気分になるな…

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:32:36 ID:uvjNs9oC
年齢と外見が違ってるといえばザビ家の長女と三男でしょう
キシリア・ザビ 24才
 ドズル・ザビ 28才



164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:37:18 ID:OiIimfxK
牡牛座アルデバランとか鳳凰星座一輝って知ってるか?

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:40:20 ID:UQq6bQfB
確かに聖闘士の年齢設定はいくら何でもひど過ぎるなw
青銅の年少組みは13歳だし、黄金でも(一部例外を除いて)高校生だからなw

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:41:22 ID:nCbMUzTG
というか聖闘士はほとんどが10代・・・

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:41:56 ID:GAb3ks7W
世紀末リーダー伝たけしと言う漫画があってだな(ry

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:46:35 ID:6ORu0nEr
>>142
ソルよりはシエスタを庇って間に入ってくれそうな気がするし
カイよりはデルフとの相性も悪くないかなーとw
ただギルティ勢は本当にガンダーである必要なさそうな奴が多い
個人的には鰤なんかよさそうな気もするけど。ロジャーの代わりに

>>165
師匠クラスでも高校生とかだよな、聖闘士…

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:48:01 ID:OiIimfxK
>>165
いや、黄金は
サガ・カノン 28
魚・蟹・山羊 23
アイオロス 享年14
童虎 261
その他 20   
だぞ。

しかしアイオロス、あれでルイズの2つ下ってw

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:48:37 ID:PQM31jiH
かげろうお銀、不老化に成功した永遠のお姉さん。

171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:55:01 ID:72Hc4E69
>>171なら

イザベラ「父上!  父 上 ! ! 出して…出 し て ェ ッ !  

出して…出 し て ェ ッ ! !

父上!   父 上 ! ! ! !

「ガ シ ャ ー ン !」 出 し て ェ ッ ! !

父上! 父 上 ! ! 父 上 ! ! 

父上! 出してっ! 出 し て よ ぉ っ ! !

私 は 帰 ら な く ち ゃ い け な い ん だ 私 の 世 界 に ! !

「シ ュ ワ ァ ァ ァ ァ …」 ! !……いやだ……い や だ ァ ッ ! ! 

出 し て …… 出 し て ェ ! !



……なんでこうなるんだよ

……私は……わたしは……しあわせになりたかっただけなのに………………」



こんな感じの仮面ライダー龍騎のカードデッキ召還作品が投下される

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:55:21 ID:Mq+LvNDA
還暦間近で肌出して金取れる人なんてあの人ぐらいだよな。

173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 18:59:57 ID:4oiFIZ/G
>>171
インペラーの死に様は本気で鬱ったわ……

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:01:14 ID:tALJUhcq
夜天の使い魔 第一部
夜天の使い魔 第二部

http://rein4t.blog123.fc2.com/


 何が空いたって更新期間がですね、それはもうどばーんと空きました。ゴメンナサイorz
 GW中はとりあえずGWは遊び倒すか、と遊び呆け、気付いたら14巻が出ていてじゃあこいつを読んでから書こうか、と先延ばし、気付いたらもう6月半ばですよ?
 なんという駄目人間、はやくなんとかしないと。

 さて今後なのですが、なるべくこまめに更新したいと思います。元々ここは作品置き場という位置付けで、作品を上げる以外には更新しないことにしていたのですが
 そうすると一ヶ月空く事もまあ出てくると思うのですよね。そうするとFC2ブログは広告が出て非常に邪魔。
 なので本編以外でも色々小ネタなんかを載せてそれを回避しようかな、と考えました。
 本編分割も考えたのですが、結局本編自体が出来上がってないと何処で分割するかも考えられないし、そうなると結局更新頻度は変わらないだろうし止めました。
 とりあえず今後は必ずなにかしら週一で更新する事になるかと思います。

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:14:13 ID:GRT69ep9
ディズィーならギーシュから決闘を申し込まれたら
「決闘って何ですか?私とお友達になってくれるんですか?」みたいなボケをかましそう…

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:18:53 ID:cVVj0AzC
ロードオブザリングから指輪

177 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:23:22 ID:UQq6bQfB
キュルケがバルログ召喚ですね。わかります^^

178 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:27:00 ID:Su8YZtST
>>175
ディズィーの場合、ギーシュにイチャモンつけられたら素直に謝っちゃうから
そしてなぜかマルコメが「こんな可愛い子に何て言い草だ!」とキレてギーシュと決闘…あれ?

179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:28:49 ID:ibtjmesC
ハルケギニア連合軍が冥王軍と戦うのはちょっと燃えるかも
虚無でブッ飛ばされるムマキルとか

180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:28:52 ID:cuF7jxPM
>>101
遅れましたが、夜明けの人GJ&おかえりなさい。
アポルオンはリアクションの達成値的に聖戦士がいないときついわなw
次回に期待しております。

181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:33:04 ID:aDUODms3
格ゲーならウォーザードからレオを召喚しようぜ

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:38:09 ID:6erESX0h
翼や尻尾が生えてるからディズィーは亜人扱いかな?
ルイズのことだから強引に幻獣ということにしそうでもないけど。
少なくとも人間扱いはしてくれそうにないなぁ。

…ボンテージに加えて鎖付きの首輪だなんて、男子が鼻血ものだな。

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:40:37 ID:ypTvu3W0
零狼伝説を呼んでルイズが闘龍極意書を召喚とか妄想した

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:41:22 ID:0KPNBsD2
>>182
男子生徒が前かがみになるんですね、解ります。

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:46:49 ID:ohzzsWGT
モンモン&ケティがギーシュの愛を取り戻すべく決闘を挑むんですね、わかります

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:47:45 ID:j07Q6SPK
>>183
ルイズがロック召喚して、ジョゼフか教皇がギースの魂が宿った秘伝書召喚なら妄想したことはあるけど
ロックがどういうキャラかよく分からないから書きづらいだろうな

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:51:40 ID:ypTvu3W0
>>186
闘龍極意書はラーメンマンなんだ

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:55:32 ID:iMEI9Eqz
むしろラーメンマン本人もしくは美来斗利偉・拉麺男召喚でいいんじゃね?

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:58:57 ID:aDUODms3
初期のラーメンマン召喚でギーシュがキャメルクラッチによりラーメンに

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:04:02 ID:OiIimfxK
人類は麺類かw

あれ、体が引き裂かれるのが残酷だからってああなったらしいけど、
ラーメンの方が残酷だよな

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:04:41 ID:XvbX8vvA
>>179
対七万戦で満身創痍のサイト、その時丘の向こうから角笛が鳴り響きローハン軍がゆっくりと姿を現すんですね。

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:17:01 ID:U+PM+s91
7万の敵との戦いの後、モンゴルマンになって帰ってくるんですね
分かります

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:19:00 ID:aDUODms3
死んだはずのギーシュがいつの間にかいたり

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:20:04 ID:MOMgF0Ml
ラーメンマンなぁ
2世1話の仙人みたいなラーメンマンを召喚したらルイズの屈折した性根を叩きなおして立派なレスラーに・・・

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:26:30 ID:m/3l0jT2
遅くなったけど黒蟻の人超GJ
おマチさん死んじゃったのか
ところで原作のキュルケって、ラ・ロシェールの酒場で火つけてたけど、あの時って死人は出てたんかな?
キュルケが戦ったうえで人を殺した場合、気に病むようなキャラかどうかがわからん

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:26:30 ID:lqHmDSib
>>186
つーか、ロックの方の話が全然決着つかないまま放置プレイだからな。
もうあれの続編出ないのかねぇ。

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:29:15 ID:j07Q6SPK
無理っぽいんだろうね
というかロック編は人気なかったんじゃないか?
前作までのキャラが殆どいなくなったし

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:31:02 ID:ThthMS5E
ブックオフで超人ロックを立ち読みしてた俺参上

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:35:50 ID:mhRqII6u
考えてみたらおマチさんって、普通にルイズたち殺そうとしてるし、
殺人に禁忌のない人が召喚されてたら殺されないほうが不思議な人なんだよね。

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:38:38 ID:Q+CgsJeZ
俺もロックでは真っ先に超人ロックが浮かぶ

次点はFF6のロック

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:45:37 ID:PMr3RSUi
>>199
召喚されたのが殺し屋キャラだったら間違いなくおマチさんは殺されるだろうね。


202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:48:57 ID:aDUODms3
ストVのアレックスみたいなもんか
>餓狼のロック

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:55:14 ID:aNiure3c
>>201
殺し屋さんが召喚されたら「依頼が無いから殺せない」となります。

アンリエッタ「ゲルマニアとの同盟の妨害になる手紙を殺してください」
タバサ「母の病気を殺して」
モンモン「ギーシュの浮気性を殺して頂戴」

殺し屋さん大変。

204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:57:09 ID:aNiure3c
>>200
サスライガーのロック・アンロックを咄嗟に思い出した私。

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:00:43 ID:do6iL9Iz
>モンモン「ギーシュの浮気性を殺して頂戴」

ギーシュさんのおきゃんたまをキュッと殺せば
浮気性も殺せるんじゃないでしょうか

206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:01:04 ID:OiIimfxK
>>203
イカレタ銀髪の蜘蛛なら自分が性的絶頂をするために殺してくれるかもしれんよ。
ホンのはした金で

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:02:05 ID:prUsxF3N
>>201
職殺なら誰がいいだろうか…

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:05:35 ID:7GHQYEp1
>>201
そこで某死のピタゴラスイッチの仕掛けをだな(ry
ということで旅客機と木材積んだトレーラーとジェットコースター召喚。

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:07:33 ID:7RPdLORK
>201
G13型トラクターの正体を探ってズギューーーーーーーーーーーーーンですね、わかります。

210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:09:25 ID:aNiure3c
>>205

ひぃ。
なんかいろいろ別のものも殺せそうです。

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:09:55 ID:HGUbNX/M
>>201
自転車のスポークをブスッと

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:12:35 ID:j07Q6SPK
>>203
パタリロに出てきた宇宙の薬売りを召喚すれば病気どころか浮気性も治せますよ
最終的にはハルケギニアは薬の中毒者ばかりになってしまい、
薬売りは新しい顧客を求めてトンズラするわけだがw

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:15:20 ID:nyPXMZ7I
殺し屋が呼ばれるなら、護り屋も呼ばないとな。
というわけで楯雁人召喚だ。
鋼鉄の義手もコルベール先生がなんとかしてくれる。

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:17:54 ID:fED0QVeh
○○屋とか言われるとどうしても奪還屋が思い浮かぶんだぜ……

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:19:20 ID:0eaJC9Bm
>>213
ゼロのルイズが殺し屋のゼロを召喚するんですね、わかります。

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:20:59 ID:nyPXMZ7I
>>214
運び屋のドクターは治療の腕はいいのかしら

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:22:13 ID:kRjuBVw6
ギーシュの玉を盗るだけならじゃりん子チエの小鉄がいいんじゃね?一瞬でやってくれるぞw

218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:22:13 ID:aNiure3c
>>212
そーいやそんなのも居たっけか。
よく覚えてないや。

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:22:19 ID:6wGifw33
>>213
併せてジーザス召喚という訳だな
関係ないがジーザスと聞くと、ソックスハンターシナリオが浮かぶから困る

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:23:25 ID:RAS4oKL9
>>200
くやしぃなぁ・・・くやしぃなぁ・・・普通にロックマンのロックが出てこないなんて、くやしぃよぉ

221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:24:20 ID:aNiure3c
>>219
ジーザス呼んだ場合、キメ台詞が使えないのでちょっと寂しい。

222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:25:11 ID:D3LwdAFw
女子寮でのボディーガードなら恋楯の山田妙子を喚んでくれw

223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:25:27 ID:lFSG6VHm
ふと、SSを書いてて困った事に気が付いた
ここまで書き進めてしまったのに、非常に困った


クロス作品の文体が、合わん


ゼロ魔の軽い文体と、クロス先の回りくどい文体
ゼロ魔に合わせたらクロス先の雰囲気が死ぬ
クロス先に合わせたらゼロ魔が劇画タッチになりそうだ

困ったモンだ、ちちもんだ

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:28:36 ID:2gwvr6qy
誰も茅田砂胡のキャラクタを書いている人がいない・・・?

225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:29:06 ID:w0lf/GxG
劇画タッチのゼロ魔か・・・
妙にアゴが角ばっているキュルケが見えたぞ。

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:29:18 ID:0eaJC9Bm
>>221
確かに死ぬ間際に「ジーザス!」とは言わないな、ハルケギニアの人たちはw

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:29:46 ID:aNiure3c
そういや手塚キャラって誰か居たかな……

228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:30:06 ID:j07Q6SPK
>>218
パタリロが50匹以上のトラフグを生で食って死にかけた話で出てきた
パタリロの性格を凄く真面目にしたり、バンコランの浮気性を治すことも出来る薬を売ってたが
その薬の効果は恐ろしく強すぎて最終的には薬を飲んだものは全員副作用に悩まされる羽目になる
薬屋は売るだけ売ったら別の星に逃げてまた商売を続けるつもりだったが
パタリロに笑い薬を飲まされやむなく解毒剤を提供、最後には地球から逃走しようとしたが
宇宙船の部品をパタリロに外され操縦不能になり消息不明

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:31:04 ID:C6wwH5uT
>>226
ハルケだと「ブリミル!」とか言うんかねw

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:31:17 ID:aNiure3c
>>226
「ブリミル!」とか言うんだろうか。言うないんだろうな。

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:32:15 ID:MOMgF0Ml
>220
DASHにしろ無印にしろメカ系の召喚はメンテナンスがなぁ

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:33:14 ID:uwjXyghi
>>223
そのまま突っ走れ。さすれば道は開かれん

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:33:27 ID:aNiure3c
>>229 >>230
うむ、被った。

234 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/26(木) 21:34:19 ID:zEBlxkEd
>>229
ということは、通称「ブリミル」になるわけか、ジーザス

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:34:23 ID:16EfSBfN
>>167

あれは例にならねーよ!! あれはホムンクルスだか誤認の魔法をかけていると思った方が良い!!

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:34:35 ID:PMr3RSUi
でもジーザス召喚はかなり見てみたいぞ。
軽口叩いてかっこよく敵を倒しまくる闇の世界のスーパースターだからな。


237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:36:26 ID:aNiure3c
私を虎と呼ぶな!

……藤ねえじゃないぞ。

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:38:21 ID:fED0QVeh
>>216
治療の腕に限定するなら人の域は出ないと思う
あの人救えなかったから超越者になったんだし

ルイズが召喚するならドクターよりも銀ちゃんのほうが色んな意味で安牌

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:39:35 ID:aNiure3c
>>222
修二じゃなくて課長を呼んでしまった場合やたら怪しげである。

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:39:48 ID:+Nav3A4E
死に際のセリフといったら
「ぐふっ」
だろ。

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:40:33 ID:TkbHS0oV
>>231
DASHのロックは一応なまものじゃなかったか?

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:40:43 ID:OiIimfxK
>>231
DASHのほうはオロナミンCでも飲ませとけ。と思ったが、オロナミンCもないもんな…

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:41:44 ID:aNiure3c
「ぐふっ」
「俺の名前だ。地獄に落ちても忘れるな」
こうですか。
……すまん、正直すまん。

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:43:14 ID:mhRqII6u
>>224
スフィンクスに変身するんだな。
よく食べるひとだから食事抜きにしたらすぐに出て行ってしまう。

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:43:40 ID:nyPXMZ7I
>>243
そういえば『そにょもにょ』という漫画に登場するメイドロボはグフという名前だったな……

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:43:59 ID:QZ0xogH+
ロックマンを整備するコルベールの姿が脳裏に・・・

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:46:45 ID:L5DsWiU3
>>238
ワルド涙目www

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:47:11 ID:w0lf/GxG
そろそろラインバルからマキナを召喚したいのだが・・・
どう考えてもルイズが一度死ぬしかファクターに成れないわけで。


話は別に、アニメだとイズナの声優さんがくぎゅらしいな。

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:47:35 ID:aNiure3c
>>245
なんか青くてムチ使いそうなお名前ですこと。

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:48:33 ID:w0lf/GxG
ラインバレルだレが抜けてた・・・

251 :鋼の使い魔(前書き) ◆qtfp0iDgnk :2008/06/26(木) 21:51:31 ID:dkfoaikW
(でんどんでんどんでんどんでんどんちゃっちゃら〜♪ちゃちゃっちゃら〜♪)
皆さん、投下をするわ(トップ的な意味で)

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:52:21 ID:MOMgF0Ml
ポンキッキからガチャピンを召喚
ってのは、ただでさえ万能な上にガンダ補正までかかるのは酷すぎるか

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:52:38 ID:meozd0fN
>>196
設定はいろいろあったらしいが、SNK倒産の際散逸してしまったので絶望的らしい。

既に来ている人を他の作者が別の切り口で書くのはいいんだよね?ルイズがオーガンを装着したり、ハヤトから託された強化服を身にまとってサイクロンに乗るとか。

「悪魔め、許さないっ!オーガァンッ!!」
「もうゼロじゃあない。私は……私の名は……仮面ライダーだ」

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:53:19 ID:aNiure3c
しえん〜

>>252
中の人など居ないのですな。

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:53:36 ID:fM8d/kVo
ええ、よくってよ(支援的な意味で

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:53:59 ID:nyPXMZ7I
>>249
いわゆる萌え化ドラえもんだから鞭は使わないぞ。
名前の由来は『青いから』だけどなw

>>247
あの世界じゃ誰を召喚してもワルドは涙目だな
勝てるとしたらマクベスくらいか?

257 :鋼の使い魔(前書き) ◆qtfp0iDgnk :2008/06/26(木) 21:55:07 ID:dkfoaikW
んじゃ、投下しよう。10時三分前くらいから

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:55:36 ID:MOMgF0Ml
鋼しえん

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:55:38 ID:bqZaorIK
>>252
ガチャはブレスがなー。毒耐性とカオス耐性はあの辺じゃ手に入りづらいし(ぇ

鋼の人、カモンですよー。

260 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:55:56 ID:iw7q1Lvv
>>249
黄色いかもよ

じゃあお前、何処となら戦いたい?

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:56:27 ID:HIN/ZA4h
>>237
逢坂大河さんですね、わかります。

262 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/26(木) 21:57:27 ID:dkfoaikW
 フーケを捕らえることに成功したルイズ達。ロングビルこと土くれのフーケは縄で縛られ杖も取り上げられていた。
馬車に乗って学院への帰路を行く。なお、馬車の御者はなんとタバサが買って出ており、御者席では
華奢な腕で見事に馬を操るタバサを見ることが出来る。
ルイズは移動する馬車の上で包まれた布を剥ぎ取った『破壊の杖』をまじまじと見つめている。
「でもこれが本当に『破壊の杖』なの?大仰な名前の割にどう見ても普通の杖に見えるんだけど……」
 ルイズの視線は馬車の荷台に手足を縛られて転がしてあるフーケに向かっている。フーケは身動きできないことが実に忌々しいらしく、
顔を背けながら答える。
「そうさ。わざわざやりたくもない秘書をやって何日も下調べをして盗み出したんだ。間違いないね」
 そう、フーケが盗み出し、今ルイズ達の手で学院の元に戻されようとしている『破壊の杖』は、一見すれば誰がどう見ても
メイジが使うのに差し支えない普通の杖に見える。特徴らしいものがあるといえば、それはタバサが使うような杖と同じくらいに長く、かつ
それよりも太くがっしりとした作りをしている、ということだろう。
 ギュスターヴの腰でデルフがカタカタとしゃべる。
「相棒、その杖を握ってみな」
「どうして?」
 デルフの言葉にタバサ以外の耳目が集まる。
「『ガンダールヴ』はあらゆる武器を使うことが出来る。例えそれが使ったことのない武器でも、一度握ればそれがどんな武器で、
どうやって使うのか分かっちまうのさ」
「でも俺はお前を握った時お前がどんな武器で、とか分からなかったぞ?」
「それはお前……なんでだろ」
 ずったん!一同が馬車の上ですっこける。
「なによそれ!」
「いやーなんていうの?相棒が『ガンダールヴ』だってのは思い出したんだけど、それ以外はさーっぱり、思い出せねーの」
 やっぱりボロ剣ね、とルイズがため息交じりにつぶやいた。
 ギュスターヴはルイズの持つ『破壊の杖』をよく見た。それは先ほどの通りどこにでもあるようなありふれた杖に見える。
杖の頭に龍の頭のような装飾が施されて、黄土色の磨かれた石がはめ込まれている。
「ルイズ、貸してくれないか」
「いいけど。壊すんじゃないわよ?」
 ギュスターヴの手にルイズが『破壊の杖』を渡す。ギュスターヴは杖を握って数瞬、痺れるような衝撃を受けた。
自分の思考の中に突如として知識が刻まれていく。それは視界他五感を通じて得られるそれよりも遥かに鮮明に
ギュスターヴの脳内を駆け抜けた。脳に焼き鏝で烙印を施すような強烈な刺激を感じるようだった。
「ぐ、ぐぅ…!」
「ギュスターヴ?!」
 杖を渡してからいきなり、うめき声を上げて倒れるギュスターヴ。頭を抱えてうずくまった姿にルイズが駆け寄り肩を揺らす。
「はぁっ、はぁっ、はっ……」
「だ、大丈夫なのギュスターヴ……」
「どうよ、相棒」
 額に脂汗を浮かべて苦悶の表情を浮かべているギュスターヴは、呼吸を整えながら座りなおし、杖をルイズに渡した。
「なんてことだ。こいつは、こいつは……」
「何か分かったの?」
 ルイズは見た。ギュスターヴの顔に写るものを。それは召喚した最初の日、ルイズに向かって何度も鬼気迫る顔で
質問を繰り返していた時のそれと、良く似ていた。
「ああ、こいつの正体が分かった」
「で、何なのこれは?」
「いや、ここで言うのは拙い」
 え?とルイズ。キュルケも真剣に聞いている。フーケすら転がされたまま聞き耳を立てていた。
「皆に言う前に、一つ質問をしなくちゃいけない人間が出てきた」
 


『盗賊捕縛、そして』





263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:58:20 ID:L4++KQZU
支援

264 :水の使い魔Splash☆Star:2008/06/26(木) 21:58:23 ID:WTuBO1jA
第17話が完成しましたので、22:10から投下したいのですが予定はいいですか?
それと、過去投下分の一部訂正がありますので修正をお願いします。


第15話(5/5)
×:「ジョセフ様に、なんて言って謝ればいいの…。」
○:「『風のルビー』まで奪われて、ジョセフ様に、なんて言って謝ればいいの…」


第16話(2/4)
×:アンリエッタの部屋で、ルイズは事の真相を全て話していた。
○:アンリエッタの部屋で、ルイズは事の真相を全て話すと、『風のルビー』を取り出しアンリエッタに渡した。
  彼女は、愛しそうに『風のルビー』を受け取ると、その指に嵌めた。


風のルビーを出したのはいいけれど、書くときに存在が頭から消えてました。
このままでは、ルイズが『風のルビー』をがめた事になってしまいますのでw


265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 21:58:42 ID:k08itfCr
支援→支援→支援

266 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/26(木) 21:58:46 ID:dkfoaikW
陽が徐々に傾き始めた頃、馬車は学院に到着した。衛兵に馬車と捕縛したフーケを引き渡して四人は学院長室へ向かう。
学院長室では臨時的に秘書業務をしていたコルベールが迎えてくれ、まもなくオスマンが四人の前に現れた。
「どうやら無事、賊を捕まえてくれた様だの。奪われた『破壊の杖』も取り戻してくれて何よりじゃ。感謝に絶えん」
 『破壊の杖』は今、コルベールが預かっている。
 貴族の礼として恭しく頭を下げる三人。
「さて、我々からはその功績に見合った礼をせねばなるまいな。ミス・ヴァリエールとミス・ツェルプストーにはそれぞれ国に
シュバリエの認定申請をしておいた。遠からず何らかの沙汰があるじゃろう。ミス・タバサには精霊勲章の授与申請をしておいたぞ。
こちらも同じく、国から何らかの知らせが送られるじゃろうから、虚心に待つように」
「お気遣い感謝します」
 らしくなく礼をするキュルケ。タバサも無言のまま頭を下げた。
一方ルイズは、礼をしながらも頭を上げて答える。
「あの、彼には……ギュスターヴには何も無いのでしょうか?」
「んむ……」
 オスマンの視線はルイズの問いによって、起立したまま待機しているギュスターヴに移る。両腰に挿された大小の剣が、貴族の証無き
この男に一種の風格を与えている。零細な貴族家庭のそれなど吹き飛ぼう、威厳がにじみ出ている。
「……彼は貴族ではないゆえ、王宮から何かを与えるように申請する事はできぬ」
「…そうですか」
 しかし、とオスマンは続け、
「何も報酬が無いのも道義に悖るものじゃ。よって、わしの権限により学院の予算から幾らかの金子を包むとしよう。我々には
それくらいしか出来ぬ。それで許してもらえぬかな?」
「お気遣い、感謝いたします」
「ありがとうございます」
 ここで初めてギュスターヴは礼をした。ルイズも一層深い礼をする。
 オスマンはそれらに満足したように微笑み、語りかける。
「さて。賊の侵入でわたわたしておったが、今日は『フリッグの舞踏会』じゃ。お主等も会場の華として楽しんで行きなさい」
 再度の礼をして学院長室を辞す三人に、ギュスターヴは足を止める。
「先に行っててくれないか」
「いいけど…どうして?」
「少し用事が出来た。すぐ戻る」
 

 ルイズ等三人が退室し、部屋にはオスマン、コルベール、ギュスターヴの三人が残った。デルフは入室する前にきっちりと鞘に納めて
口を閉じさせてある。
「コルベール君。宝物庫に『破壊の杖』を戻してきてくれんか」
「は……」
 なにやらただならぬ空気を感じ取ったコルベールは、何も聞かずに学院長室を出て行く。
 夕陽がさしかかり、部屋の中が赤光で満たされる。
「お主は何かわしに聞きたいことがあるようじゃな」
 ギュスターヴは何も答えない。ただじっとオスマンを見ている。オスマンは深く椅子に腰掛け、パイプを一息吸って、煙を吐いた。
「……しかし、賊の正体がミス・ロングビルじゃったとはのぅ……」
「彼女とはどこで?」
 ん?とオスマン。
「王都の酒場でじゃよ。そこで給仕をしておったんじゃが、話もうまいし気立てもいいし、丁度秘書の席が空いておったからな。
雇ってみることにしたんじゃよ」
 女とは分からぬものじゃなぁ、とオスマンは嘆く。
「……いくつか聞きたいことがある」
「わしに答えられるものならお教えしよう。今を逃せば聞けまいこともあろうて」
「大きくは二つ。まず『破壊の杖』の出所について」
「ふむ……」
 パイプを皿に置いてオスマンは手を組んだ。

267 :水の使い魔Splash☆Star:2008/06/26(木) 21:59:31 ID:WTuBO1jA
あらら、鋼さんとよくタイミングが被りますね。
支援

268 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/26(木) 22:00:48 ID:dkfoaikW
「あれはこちらの世界のものじゃない。俺の居た世界のものだ」
「君の世界……とは、なんだね?」
「ここから遥か遠くだ。貴方達の言う東方の国よりもずっと遠くにある」
 ほう、と一言だけ相槌する。
「あの杖は俺のいた世界にあるフォーゲラングという町で製造されていた杖だ。品目は確か……『砂龍の杖』…だったか。それが何故この世界に
あって、『破壊の杖』なんて呼ばれているのか。フーケを問いただして聞いたところじゃ宝物庫に寄贈したのは学院長自身だというから、直接聞くのが早いだろうと思って」
 パイプから立ち上る煙が細く伸びて、天井に当たって砕ける。
オスマンはギュスターヴのまっすぐな瞳を見て、呵呵と笑う。
「年嵩に合わず正直な男じゃのぅ、君は。……まぁよい。もうずっと昔の話になるかのぅ。わしはその時、一人森の中に入って秘薬の材料になる薬草を探しておった……」
 オスマンは語り始めた。杖を手に入れた日のことを……。
 
 
 
 それは今日より遥かに昔。ハルケギニア内陸部に広がる名も無き森の一つ。樹木の根が地面をうねらせ、空は広がった枝で隠された森の奥。その時は霧が泥のように濃
い。
「視界が霧でさえぎられ始めた時じゃ。わしは風の魔法で突風を起こし、霧を散らせて視界を取ろうとした」
 巻き起こる風で吹き払われていく霧。風で切り裂かれた霧の向こうにはわずかに開けた空が見えた。と、空から光るものと人のものでは決して無い奇声が同時に振り落ち
てくる。 それは濃い緑色の鱗をした二足の竜。翼を広げても3メイルほどにしかならないが、鋭い爪と牙を供えた幻獣らの中で上位に君臨する一種、ワイバーンだった。
「わしは強い魔法の反動で反撃をすることが出来なかった。あと一歩でワイバーンの爪がわしにかかるという時、何者かが木の影から飛び出してワイバーンを打ち据えたの
じゃ」
 その何者かはワイバーンに慄き倒れていたオスマンを起き上がらせると、再び低空で飛翔し襲い掛かってくるワイバーンに杖を向けて何かを叫ぶ。
すると杖先に仄かに光る石の壁が出現し、そこから光の玉のようなものを発射してワイバーンを打った。次の瞬間にワイバーンはぴしぴしと音を立てて石化し、
崩れて砂に変わったという。
『大丈夫ですか。ご老人』
『う、うむ……』
『ここは危険だ。私の杖をお貸ししましょう』
「そう言ってわしに渡してくれたのが、『破壊の杖』じゃ」
 その後再び掛かり始めた濃い霧の向こうから男を呼ぶ声がしたという。
『ヘンリー!どこにいったんだよー!』
『すみません、仲間が呼んでいますので、失礼』
『ま、待ちなされ!』
「何者かが呼ぶ声の中、霧の奥に彼は帰っていった。再びわしが霧を払った時には、もう影も形もなかったのじゃ」
 
 
 
オスマンが語った過去。霧の向こうからやってきた男が持っていた『サンダイルの世界の武器』、それが今学院に眠る『破壊の杖』の正体だった。
ギュスターヴはそれが、ある一つの疑問点を自らに提示するものだと気付いた。
「サモン・サーヴァント以外の方法でハルケギニアにやってきた人間がいる?」
 それまでギュスターヴは、自分がルイズに召喚されてハルケギニアにやってきたのは何らかの奇跡か偶然か、ともかく砂漠で砂金を拾うような僥倖の結果だと
考えていたが、オスマンの語る話が事実であるならば、サンダイルとハルケギニアはどこかで繋がっている、という可能性が生まれる。
 それはギュスターヴに並々ならぬ衝撃を当たるものだ。
「かもしれぬ。じゃが、わしは君とその男以外にそう言ったものを知らぬ」
「そうか……」
 オスマンの語るサンダイルへの手がかりはそれ以上ないようだ。ギュスターヴはもどかしいものを感じずには居られない。
「君も元の世界に帰りたいかの?」
「……わからない。ただ、帰る方法があるならばそれを探すのもいいし、少なくともルイズの使い魔をやっているのも、それほど辛いわけでもないからな」
「おぬしは優しいのぅ」

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:01:17 ID:aNiure3c
>パイプを皿に置いて
バイブを、に見えた。 俺はもう寝たほうがいいのかな。

支援

270 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/26(木) 22:01:57 ID:dkfoaikW
 それと、とギュスターヴが続く。
「もう一つ質問があるんだ。この左手の刻印について」
「む……」
 左手の甲をオスマンに見せながら話すギュスターヴ、オスマンの表情は一転して、硬くなった。
「ある者からこれは『ガンダールヴ』という伝説の使い魔のものだと聞いた。教えてくれ。伝説というのは何なんだ?」
 オスマンは組んだ手を解き、手癖のようにパイプをとって蒸して、また置いた。
「ふむ…昔、今は我々が『聖地』と呼ばれるところに始祖ブリミルが降り立った。彼は虚無の魔法を使い、エルフと戦った。
戦いによって豊かな大地を手に入れたブリミルは、三人の子供と一人の弟子に国を作らせ、それが今のハルケギニアの祖形となった、と言われておる。
『ガンダールヴ』とはその始祖ブリミルが従えたと言われる四つの使い魔のうちの一つじゃ」
 曰く、あらゆる武器を使う『ガンダールヴ』、あらゆる幻獣を操る『ヴィンダールヴ』、
あらゆる魔法道具に精通する『ミョズニトニルン』、そして語られぬもう一つ……
「……じゃが、君の口から『ガンダールヴ』の話を聞くことになるとはのぅ」
「なんだと?」
「わしらは以前から君が『ガンダールヴ』ではないかと考えておったが、確証がなかった」
 その言葉に苦い顔をするギュスターヴ。己が何者かに監視されていたと聞かされて心地よいものなど居ない。
「そう嫌がることもあるまい。君はありとあらゆる武器を用い、主人を守る盾となったのじゃ。その力でミス・ヴァリエールを守ってあげなさい」
「…俺が守ってやらなくても、多分ルイズは強い」
「ほぉ。なぜだね?」
 今回は無事平穏に戻ってきたとはいえ、オスマンの目から見ても、ルイズは無力な娘だ。魔法の使えない貴族に居場所があるほどトリステインは広くない。
「何故かな…そうだと言いたくなる」
 対するギュスターヴの目は、どこまでも澄んでオスマンを見据えていた。
 
 
夕食の時間と同時にアルヴぃーズの食堂は今、盛大なパーティの会場となっている。生徒達貴族の子女がお家の恥にならぬよう、一層の装束をめかし込み、
気に入ったもの同士で踊り、或いは食事に手をつけていた。
ギュスターヴはオスマンとの会談のあと、ルイズの部屋に戻ったのだが、クローゼットを引っ掻き回した跡があるだけで部屋主を見つけることが出来なかった。
夕食の時間ともあるから食堂に居るのだろうかと思ってやってくるとこのような次第である。
「ハァイ。待ちくたびれましたわミスタ・ギュス」
 鮮やかな赤いドレスに身を包み、長い髪を纏め上げてうなじを見せて歩くキュルケが出入り口に立っていたギュスターヴに声をかける。
「これが言っていた舞踏会ってやつか……」
「そうよ。よろしかったら一緒に踊ってくださいません?」
「ちょっとキュルケ!勝手に人の使い魔と馴れ馴れしくしないで!」
 怒鳴りこみながらコツコツコツ、と細かい足音を立ててキュルケの背中に迫ってきたのはルイズ。しかしその装いはギュスターヴの知るルイズを大きく変えてみせる。
薄い桜色の生地を豪華に使ったドレス、二の腕まで覆った手袋も上質のシルクで作られ、髪留めもネックレスも特注の一品であることがすぐに分かった。
なによりそれを身に着けるルイズ自身が装飾品に負けない気品を漂わせて立っている。血の良さが振りまかれた生粋の貴族であることが、そこに示されている。
年ながら気圧されるような迫力を伴う二人に笑って答えるギュスターヴである。
「二人とも立派な姿だな。……ところでタバサは?」
「あそこ」
 二人は食堂の一角、テーブルが置かれて普段より一層の豪華な料理が並ぶ場所を指した。
タバサも彼女らと同じく肌理の細やかな黒いドレスで着飾っていたが、ダンスや音楽に全く興味を示さずひたすら食事に手をつけていた。
ところで、とルイズがギュスターヴを見上げる。
「ギュスターヴ。オールド・オスマンと何を話していたの」
「ん、まぁ、ちょっとな……」
 果たして話すべきか、ギュスターヴは悩むのだった。
 
 


271 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/26(木) 22:03:01 ID:dkfoaikW
 パーティも酣(たけなわ)。ギュスターヴは食堂から延びるバルコニーに一人、立っていた。備え付けのテーブルにはデルフが外されて置かれ、その脇に
空のグラスが2つ、栓の抜かれたワインボトルが一緒に置かれている。
 ギュスターヴは壁に寄りかかるようにして月を眺めた。サンダイルには無い、大小の月。
 軽い足音がして振り向くと、ルイズが立っていた。
「踊らないのか?」
「あまり気が乗らいわ。相手もいないだろうし」
 そうか、と何も言う事がないままに、流れる時間。食堂から漏れ出る音楽が変わった。
 テーブルの上にあるグラスをとり、ギュスターヴはワインを注いだ。
「結局、『破壊の杖』って何だったの?」
 ルイズへ答えるべき、なのだろうな、と、ギュスターヴは一口ワインを飲んでから答える。
「……同輩の忘れ物、って言ったところだな。多分この世界であれを使うことの出来る人間は、居ないだろう」
「ギュスターヴの世界……サンダイルの物だったのね」
「ああ。どうやってあれを持ってハルケギニアに来たのやら。知りたいものさ」
 ルイズもテーブルからボトルをとってグラスに注いだ。
「……やっぱり、サンダイルに帰りたいの?」
「ん……?」
 ギュスターヴがルイズを見ると、少し目が潤んでいた。既にアルコールが嵩一杯まで染みこんでいるから、ではないだろう。
「……どちらでもいいさ。でも帰る方法を探しながら使い魔をやるのも楽しそうだ」
 ギュスターヴは笑った。なんて事の無いように。
考えていたのだ。食堂にはいってからずっと。おそらく向こうでは、サンダイルでの自分はもう死んでいる。いや、死んだ扱いになっているだろう。
であればむしろ帰還は、友人達の行動の妨げになるのではないか。しかし一方で、郷愁の念に駆られないわけではない。
なぜなら不確かながらも、こちらとあちらはつながりがあるようだから。ならば、つながりを探しながら、やはりルイズのそばで使い魔の真似事をして過すのも悪くない。
それくらいには思えてきたのだった。
術不能の偏見、王家の血の宿命、それらから切り離されてここに立っているギュスターヴは、いろいろな意味で自由な己を捉えなおすのだ。
「不遜な男ね」
 かもな、と答えるギュスターヴ。ルイズはワインを飲み干してグラスを置くと、ギュスターヴに手を伸ばした。
「ダンスは出来る?」
「一応嗜み程度にはな」
「では、お相手してくださいまし、ミスタ」
 やっぱり酔いが深いのだろう。ルイズの目が少し蕩けている。仕方無いなぁ、とルイズの手を取ってギュスターヴは食堂の中に入っていった。
 バルコニーに置かれたテーブルに残されたデルフが、カタカタと鍔を鳴らす。
「こいつぁおでれーた。主人のダンスの相手をする使い魔なんてな」
 残されたワインの水面に、二つの月が写りこみ、揺れた。

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:03:04 ID:iw7q1Lvv
支援!

273 :鋼の使い魔(後書き) ◆qtfp0iDgnk :2008/06/26(木) 22:05:11 ID:dkfoaikW
投下終了。フーケ編完。
とりあえず一巻分は丸々かけましたねー。
ここで終わらないよ?終わらす気はないよ?実は壮絶なる設定がたくさん眠らせてあるんだよ?
まぁそんなことは置いておき、ほぼ初の執筆&発表なのでこれで皆さんが呼んでくれているのか心配です。
もっと良い文が書けるようになりたいなぁと。
では後続にバトンタッチ。

274 :水の使い魔Splash☆Star:2008/06/26(木) 22:06:36 ID:WTuBO1jA
鋼の人、乙です。
22:10からだと、感想タイムが短すぎるので22:20からにしますね。

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:07:11 ID:S+CjFXib
支援しそこねた…
投下乙ッス!

やっぱギュス様はカッコイイ…



あと水の使い魔の人、カモン!!

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:09:43 ID:bqZaorIK
感想タイムが妄想タイムに見えた。俺も寝た方がよさそうだ。
それはさておき、鋼の人乙した。
ギュス様格好いいけど、もうちょっと王だったことに拘って欲しいと思うのは我が侭かねぇ。
まあ、アンリエッタとの邂逅を楽しみに待ちますか。

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:09:53 ID:k08itfCr
サガフロ再プレイしたくなりますね
投下乙でした!

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:19:21 ID:HGUbNX/M
鋼の人乙です
思わずサガフロ台詞集とか読み直ししてしまう…
キュルケはエレノアさんと気が合いそう

279 :水の使い魔Splash☆Star 第17話(1/6):2008/06/26(木) 22:20:39 ID:WTuBO1jA
「わたし…、何やってるんだろ…。」
ルイズは、肩も足もあらわな薄いピンクのビスチェを着て酒を運びながら。はぁ…とため息をついた。

ここは、トリスタニアの裏通りの一角にある『魅惑の妖精』亭。
貴族・平民を問わず、お金があるものにはお酒と食事を提供する酒場である。
『妖精』と呼ばれる、色とりどりのビスチェに身を包んだ女性が給仕をしている。
ルイズとミズ・シタターレも、『妖精』として店で働いていた。


「あら〜、お客さん残念!こりゃ『はずれ』だわ!」
店の一角で歓声が上がる。
そこでは、禿げ上がった男がグラスに注がれた緑色の液体を前にうんうん唸っている。
「ミズシタちゃん!もう一回!!」
「なーに言ってんのよ、その『青汁』を飲み干してからよ。」
「こ、これをか…。」
「ほらほら、ちゃんとした飲み物なんだから大丈夫、大丈夫、男を見せて一気に行きなさいよ!」
禿げ上がった男は、少しだけ口をつけて、露骨に嫌そうな顔をする。
その隣の男が「おーい、水〜。」と赤くなった顔でグラスを振る。
ミズ・シタターレがグラスの前で指を鳴らすと、チョポンと音を立ててグラスに水が満たされた。

「しかし、ミズシタちゃんのこれはいつ見ても見事だよ。」
「どこかに『杖』を隠し持ってるはずなんだけど…わかんないなぁ。」
「メイジの作る水と違って、水自体がうまいんだよなぁ。」
「当たり前よ。この水は『水の泉』の水、世界で一番おいしい水よ。
 それに、メイジなんかと一緒にしないで欲しいわね。わたくしの力は世界最強の力よ!」
周りの客がどっと笑う。
水魔法の基本に、空気中の水蒸気を凝結させて水を作り出すものはある。
だが、ミズ・シタターレは杖も使わずに指を鳴らすだけで、グラスに水を満たす。
水だけではない、『牛乳』でも、『ファンタ』でも、『青汁』でも、『ドクターペッパー』でも、何でもありだ。
トリステインどころか、ハルケギニアに存在しない飲み物でも簡単に作り出してしまう。
もちろん、それなりのチップを要求しているが、得体の知れない飲み物に高い金を払う客も少ない。
だから値段は安いけど適当に作り出す、ギャンブルまがいの「ドリンク・ルーレット」もやっているのだ。

「よぅし、飲んだぞ!もう一回だ!!」
「はいはーい、それじゃ、おチビちゃん。新しいグラス持ってきて〜」
近くを歩いていたのを呼び止められたルイズは、むっとしながらも必死で笑顔を作って答えた。
「は、はは、は〜い。毎度ありがとうございま〜す。」
ああああの馬鹿、ここに来た目的とか忘れてるんじゃないの…。
たくもう、あんな力使って卑怯よ卑怯…。
まぁ『虚無』はここじゃ役に立たないけど…。
そもそも、誰のせいでこんな事するはめになったのよ…。
あんたが『黒に賭けろ』なんていったからじゃないの…。
頭の中で、考え付く限りの悪口雑言を吐きながら、ルイズは引きつった笑顔のままグラスを渡した。



280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:20:51 ID:ucsxOQvg
乙っしたー
しかし、ヘンリーというとあのヘンリーさん?

俺も早いとこ第二話書き上げないとな

281 :水の使い魔Splash☆Star 第17話(2/6):2008/06/26(木) 22:21:24 ID:WTuBO1jA
事の起こりは、今や女王となったアンリエッタの依頼だった。
アルビオンは、艦隊が再建されるまでまともな侵攻をあきらめ不正規な戦闘を仕掛けてくる。
マザリーニを筆頭に大臣達はそう予想したらしい。
街中の暴動や反乱の煽動するような、卑怯なやり方でトリステインを中から攻める。
そんなことをやられてはたまらない。
ルイズには、女王つきの女官として、身分を隠して密かに情報収集をして欲しいとのことであった。


…で、ルイズは街でずれた行動を取りまくって…
…女王陛下から託された活動費を半分使って…
…こりゃまずいとカジノに行ったら、有り金全部すって…
…一文無しで途方にくれていたところを、この店に拾われたのだ…。

慣れない客商売に文句たらたらで、チップ一つまともにもらえないルイズに対し、
あっという間に店になじんで、誰にもできない芸で、売り上げ上位に食い込むシタターレ。
そりゃ、面白くないのは当然である。


そして、今週、『魅惑の妖精』亭ではチップレースが行われていた。
毎晩のように、ミズ・シタターレとケンカしているルイズは、「わたしが本気を出したら、チップくらい城が建つほどとってやるわよ!」と優勝を宣言してしまったのだ!
…とはいうものの、ルイズはここまで銅貨数枚…。
…向こうは金貨で十枚以上もチップをもらっている…。
…やばい、これで負けたら貴族のプライドが…。
ルイズが焦りに焦っているところに、奇妙な客が入ってきた。



282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:21:36 ID:ucsxOQvg
おおっと 支援

283 :水の使い魔Splash☆Star 第17話(3/6):2008/06/26(木) 22:22:00 ID:WTuBO1jA
「ミズシタちゃ〜ん、ご指名よ〜!」
店主のスカロンに呼ばれて、ミズ・シタターレはグラスとワイン、おしぼりを持って入口近くのテーブルに向かう。
「はーい、いらっしゃいませー。ご注文はなんにしましょう〜。」
「『ゴーヤー酒』と、『ゴーヤーチャンプルー』と、『ゴーヤーの刺身』をお願いします。」

「はいはーい、『ゴーヤー酒』と『ゴーヤーチャンプルー』と…
 …って、そんなものあるわけないじゃ…
 …ゴーちゃん!!なにやってんの!?」

席には、シルクハットにタキシード姿のゴーヤーンが座っている。
身長1メイル程度のちんちくりんな体で席につき、長い緑色の頭をシルクハットで隠しサングラスをかけている。
「ミズ・シタターレ殿、これはこれは、また、寒そうな格好ですな。」
「やかましい!『色っぽい』といいなさい、『色っぽい』と!!」
「いや、どうみても無理してますよ。『お肌の曲がり角』とか気にした方がいいのでは?」
「う・る・さ・い!!あんた、わたくしが生まれたときからこの姿なのは知ってるでしょが!!
 …それで、わざわざ何しにきたのよ?」

「はい、今日はミズ・シタターレ殿に報告に参りました…。
 ドロドロン殿が『伝説の戦士プリキュア』に倒されました。
 そして、今朝、満殿と薫殿が『緑の郷』へ出陣なされました。
 次は、あなたの番です…。
 いつでもダークフォールに帰れるよう、準備をしておいてください。」
ゴーヤーンは、シタターレをじっと見ながら、ゆっくりと宣言した。

ミズ・シタターレは、しばらく黙っていたが、馬鹿にしたように笑って口を開いた。
「満と薫が出て行ったのなら、それで勝負がつくんじゃないの?
 おっちょこちょいのカレハーンや、お調子者のモエルンバや、ドジで陰気なドロドロンに比べたら、
 あいつらの方が、ずっといい仕事しそうよ。
 なんてったって、ずる賢いんだし…。『力』はともかく、けっこう抜け目なくて残酷よ。あいつら。」
「それなら、いいんですけどね…。満殿と薫殿の最近の言動には、少々気になることがありまして…。
 まぁ、彼女達が勝つにしても負けるにしても、もうすぐミズ・シタターレ殿の出番が来ます。
 この世界でのお遊びは、そろそろ終わりにして下さいませ…。」
サングラスの下で光る目に、じっと見つめられたシタターレは、顔を横に向けた。
「前にも言ったでしょ。アクダイカーン様のお呼びなら、すぐに戻るって!」
「はい、お伺いしております…。」

ゴーヤーンはそう言って、シタターレの持ってきたメニューをめくり始めた。
「…ところで、ゴーちゃん。あんた、お金持ってるの?」
「いやー、『緑の郷』にはちょくちょく行くので、そちらなら持ち合わせもあるんですが、
 『この世界』は、ほぼ、はじめてでして…。」
シタターレは、持っているワインをテーブルに乱暴に置いた。
「これ飲んで、さっさと帰れっ!!」



284 :水の使い魔Splash☆Star 第17話(4/6):2008/06/26(木) 22:22:46 ID:WTuBO1jA
ルイズは、向こうのテーブルで聞こえる声に耳を澄ませていた。
…ミズ・シタターレが帰る…?
…あの変な奴、だれ…?


ミズ・シタターレが席を離れたところで、ルイズは急いでおしぼりとグラスを用意し、その席に向かった。
「いいいらっしゃいませ。お注ぎ…しましょうか。」
「あ、どうもすみません。」
ルイズはグラスにワインを注ぎながら、前の生き物をじっと見つめた。
緑色の肌に、1メイル位の身長、…てか、尻尾あるし、座ってるようで浮いてるし…。
どうみても、こいつ人間じゃない!!

そして、その生き物は、全身からぞくぞくするようなオーラを放っている。
前にタルブでシタターレから感じた悪寒、あれを何十倍も強くしたような…。
「お客様、お名前は?」
「ゴーヤーンと申します。」
「あの…、うちの店のミズシタちゃんと、同じ生まれとか…さっき言ってましたけど。」
「はい、ずっと、『ダークフォール』に住んでおります。
 ミズ・シタターレ殿が生まれたときから知っておりますよ。
 あのお方は、最近『こちらの世界』がお気に入りのようですが…。」
ルイズは背すじにゾクリとする感覚をおぼえた。だが、どうしても知りたい気持ちがそれを押し殺した。

「あ、あの…彼女が故郷に帰るとか…、えと…。」
ゴーヤーンはじろりと目の前の少女を見つめた。
ルイズはその視線にビクっとすくんだが、すぐに前に乗り出す。
「ミズ・シタターレ殿は、滅びの郷『ダークフォール』の戦士です。
 偉大なるアクダイカーン様により、全ての世界を滅ぼすためだけに生み出された存在。
 アクダイカーン様のご命令があれば、彼女が逆らう理由など、どこにもありません。」
ゴーヤーンはそれだけ喋った後、グラスになみなみと注がれたワインを一気に飲み干した。

ルイズはゴーヤーンの言葉を呆然と聞いていた。
『滅びの郷』?、『世界を滅ぼす』?、何を言っているのか訳がわからない。
ただ、『アクダイカーン』や『ダークフォール』という言葉には聞き覚えがある。
目の前のゴーヤーンは、間違いなく彼女の仲間なのだろう…。
そして、彼女に『帰れ』という命令が下された…ということだけは、なんとなくわかった。

視線を落としたルイズの後頭部を何者かが小突いた。
「なにすんのよ!」
ルイズが振り向くと、そこにはミズ・シタターレがいた。
「そいつ一文無しよ。こんなところにいたってチップの1枚も出ないわよ。
 それより、あっちのテーブルで『チェンジ』がかかったから、いくわよ、おチビちゃん!」
シタターレはルイズの腕を掴んで奥のテーブルに引っ張ってゆく。
テーブルに一人残されたゴーヤーンは、残ったワインを手酌で注いで飲み干した。
「あら、意外に美味いですな…。
 今度は『この世界』のお金を工面してから来ましょうかね。」



285 :水の使い魔Splash☆Star 第17話(5/6):2008/06/26(木) 22:23:23 ID:WTuBO1jA
「いや、何回見てもミズシタちゃんの芸は見事だねぇ。」
「ほんとに『杖』を持ってないのか?もしかして…この胸の谷間に隠してたりして…」
「やーだ、お客さんたら〜。」
シタターレは、チェンジで席についてから、すでに銀貨で何枚かのチップをもらっている。
ルイズは、そんな彼女を見ながら、心ここになく座っていた。
客が何を話しかけても生返事…。あきれて、客が別の女のところに行っても全然気にしていない。


そのとき事件が起こった。
チュレンヌ徴税官が、部下を連れて店に訪れ、「こんなに流行っているなら、もうちょっと税金を取らなければならんな」と客を追い出し、店を独占したのである。

「だれか、女王陛下の徴税官に酌をするものはおらんのか!」
相手は「チップ1枚払ったことがない」と評判のある徴税官。こんな奴につこうなんて物好きは誰もいない。
『妖精』たちは、逃げるように席を立ち店の奥に入ってしまう。
目端が利くシタターレなど、いの一番に裏方に引っ込んでいる。
だれも出てこないのに憤慨した徴税官は、隅の席に座っているルイズに目をつけた。


「おお、ちょうどいい。お前、女王陛下の徴税官であるワシに酌をしろ!」
「なによ…あんた。」
そんなことしてる気分じゃないのよ。とルイズは不機嫌そうに目を向けた。

「おお、よく見ればなかなかかわいらしい顔ではないか?
 だが、この店は、男を働かせておるのか?いや、ただの胸の小さい女か。」
「…っ!」
「あまりに平べったいから男かと思ったわい、どぉれ、どのくらいの大きさかこの私が確認してやろう」
徴税官はわきわきと手を動かしながら、ルイズの胸に手を近づけた。
「ふっざけないでっ!!!」
ルイズの蹴りが徴税官の顔面にヒットした。


チュレンヌ徴税官は顔を真っ赤にして怒り出した。
「この、平民の分際でよくも足蹴にしてくれたな!この店にも特別重い税をかけてやるから覚悟しろ!!」
「へー!女王陛下の徴税官が勝手に税金をかけていいの!?」
「そんなもの、ワシの力を使えば何とでもなるわ!」
ルイズは太腿にくくりつけてあった『杖』を引き抜いて、短く呪文を唱えた!
徴税官の目の前にある地面が『エクスプロージョン』で消滅し、大きな穴が空いた。
「き、きき、きさま、貴族か!?」
ルイズは無言でポケットに入っている許可証を取り出し、徴税官につきつけた。
「へ、陛下の許可証!?」
「わたしは女王陛下の女官で、さる由緒ある家柄を誇る家系の三女よ。
 あんたなんかに名乗る名前はないわ!」

「し、失礼しましたっ!!」
チュレンヌ徴税官は肥えた体を折り曲げて地面にはいつくばった。
「あんた、今、言ったわね。『女王陛下の徴税官は勝手に税金をかけられる』って!!
 この耳で、確かに聞いたわよ!ぜひとも女王陛下にそんな法があるのかお尋ねしなきゃね。」
徴税官は、財布を取り出してルイズの方に放ってよこした。
「な、なにとぞ、これでお見逃しをっ!!」
「『贈賄罪』も追加……っと。あんた、10年は監獄行きね!!
 王宮から正式に沙汰がくるまでおとなしくしてなさいっ!!」
ルイズは足元の財布を忌々しそうに眺めると、拾って徴税官に投げつけた。
チュレンヌ徴税官と部下は、真っ青になって店の外へ走り去った。



286 :水の使い魔Splash☆Star 第17話(6/6):2008/06/26(木) 22:24:00 ID:WTuBO1jA
ルイズが、ふんと鼻息を立てて手をパンパンと払ったところで、店の中から割れんばかりの拍手が起こった。
「すごいわ、ルイズちゃん。」
「あのチュレンヌの顔ったらなかったわ!」
「胸がすっとした、最高!!」
スカロンが、ジェシカが、店の女の子たちが…一斉にルイズを取り巻いた。

その後ろにいるミズ・シタターレの姿を見たルイズは、店長のスカロンに向かって話し始めた。
「さっきも言ったとおり、この店で働く『ルイズ』は、世を忍ぶ仮の姿なの。
 こうやって、世にはびこる悪人達を懲らしめているのよ。
 …だから、あの…、正体がばれちゃったから、帰らなきゃいけないの!!
 …お世話になりました。それじゃ…!!」
そう言って、シタターレの手を引いて店を出ようとする。
「そんなの関係ないのに…。ルイズちゃんが貴族なんて、みんな気づいてたわよ。
 人の過去を詮索したり、喋ったりするような子は、ここにはいないわ。」
「いや、そういうことじゃなくて…とにかく、もういいのっ!!」


ルイズは2階の部屋で着替え、自分の荷物をまとめると給金も受け取らずにシタターレと店を出た。
「ど、どうしちゃったのよ、おチビちゃん。いきなり『出て行く』なんていいだして。」
「帰る…。」
「女王様の任務はどうするのよ。」
「もういい…、今日のことは報告するし、使った活動費は何とかお金を工面して返す。
 だから、すぐにトリステイン魔法学院に帰るわよ!」
「ちょっと、わけわかんないわよ…。あ、チップレースで負けそうになったから勝負をうやむやにする気ね!
 あの徴税官の財布をチップ代わりにもらってたら、おチビちゃんの勝ちだったのに…。」
ルイズはものすごい剣幕で振り向き、シタターレを睨みつけた。
「な、なによっ!?」
「チップレースなんか、どうでもいいわ…。」

ミズ・シタターレがもうすぐ帰る…。
ルイズの頭の中はその言葉だけがぐるぐると回っていた。
『帰る』と言い出したのは、急に学院が懐かしくなったからだ。
夏期休暇中の学院になんて用事はない、…でも。
あと、どれだけの時間を一緒に過ごせるのだろう…。
ルイズは、シタターレに本当のことを言えない自分自身がたまらなく歯がゆく思っていた。



287 :水の使い魔Splash☆Star:2008/06/26(木) 22:24:39 ID:WTuBO1jA
今回はここまでです。支援ありがとうございました。
残りはあと3話です。

土曜日の休みを勝ち取れたので、なんとか今月中に完結できそうです。
…こうなると、にちあさまでに終わらせたくなるのが人情なんだけど…。
こっから先でミスしたりすると悔やむに悔やめないので、推敲に時間がかかるだろうから…。
何とかがんばってみますね。


ちなみに、この時点で本編の第21話と同じ時間軸のつもりです。
つまり、彼女に残された時間は…。

288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:30:15 ID:ysLAB7Pl
残された時間 乙〜;;  そして彼女たちは・・・涙

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:39:49 ID:+GIQv4HD
GJ〜
ゴーヤさん、またも出現w

290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:40:36 ID:DZZzjyoG
鋼&水下さん乙〜

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:45:28 ID:S+CjFXib
何だかwikiが重いんだが…

292 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/26(木) 22:56:11 ID:gJx83zxv
>>87
すまん、思いついて五分で書いた。
元ネタ書き忘れたのは授業の合間だから…

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:18:26 ID:KhM2gCxC
私も書きたいと思ってるけどデルフを登場させるかどうかで悩んでます。やっぱ登場させたほうがいいんでしょうか?

>DQUn79OCQEさん
ゼロの魔龍伝。ゼロガンダムは好きなキャラなのでこれからも楽しみにしてます。

294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:19:08 ID:KhM2gCxC
>>293
登場させることに悩んでるというのはそのキャラに合ってるかどうかということ。

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:22:01 ID:QZ0xogH+
かなり無理やりにデルフが登場して違和感が出ちゃってる作品多いからなぁ
無理に出さなくてもいいと思うんだ

296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:23:37 ID:+Nav3A4E
水の使い魔の人、乙
別れの予感にルイズが不安定になってきているのがよくわかります。

それにしてもすごい更新速度。1、2週間に1回の投下が限界の私はうらやましい限りです。

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:26:33 ID:aDUODms3
いっそのこと刻まれるルーンも平凡なものにすればいいんじゃね?

298 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:30:59 ID:J+O34COA
夜分失礼します。先日帰国しました

・・・

二度とインドには行かない。絶対に行かない
もう、あんな国、頼まれたって行くもんかぁ!

インド=食中毒、と聞いてはいたが、まさかここまでお約束だったなんて・・・



まぁ、そんな事はいいんですよ
予約もないし気を取り直して、投下します

ただ、SS書いててちょっと問題が発生しまして
最終話まで書き上げられず

しかも今から投下する分、中途半端な長さになってしまいました
また前後半に分けるつもりなんですが、もしかしたら前半がwikiに一まとめ出来ないかも


ああ前ふりまで長い。
とにかく投下しますね

299 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:31:53 ID:J+O34COA
 ジョアン・レベロ。
 元は同盟の最高評議会議員の一人で、財政委員長だった。
 宇宙暦798年/帝国暦489年8月〜翌年5月までのラグナロック(神々の黄昏)作戦で自
由惑星同盟が銀河帝国に敗北(5月25日バーラトの和約)した以後は最高評議会議長に就
任していた。
 敗戦前においては有能な政治家であり、ヤンと協力すれば最高の組み合わせであろうと
言われていた。が、敗戦後という混乱期を乗り切れなかった。同盟の存続に固執する言動
をとり、視野の狭さを露呈した。帝国高等弁務官レンネンカンプの干渉に抗しきれず、自
分に似合わない権謀に手を染めてしまった。

 ヤンを暗殺しようとした。

 レンネンカンプはヤン・ウェンリー退役元帥を反和平活動防止法違反容疑で逮捕するよ
う同盟政府に「勧告」した。この「勧告」には、証拠も法的権限も何もなかった。だがレ
ベロは、帝国の怒りを買って同盟を危機に陥らせるより、ヤンを犠牲にして同盟を救う事
を考えた。
 逮捕すれば反帝国派が暴発、帝国軍が彼等を一網打尽にして同盟を完全支配。逮捕しな
ければバーラト和約違反で帝国の再侵攻。ヤンが国家を蔑ろにして、いずれは独裁者にな
るのではないか…そんな不安を抱いてもいた。なら帝国軍の介入を受ける前にヤンを始末
しよう…この策謀をレベロは命じた。ヤンは逮捕され、中央検察庁へと身柄を移された。
秘密裏に暗殺するために。
 国民的英雄であり、気の良い友人でもあった上官への暗殺を察知した彼の部下達は、陸
戦隊ローゼンリッターを筆頭に集結。同盟政府に叛旗を翻した。部下達への監視者と追撃
者を尽く返り討ちにし、レベロを誘拐し、中央検察庁で暗殺されかかっていたヤンを救出
した。その上、帝国高等弁務官府が置かれたホテル・シャングリラを襲撃、レンネンカン
プを人質にして脱出した。
 レンネンカンプ誘拐後、一気に心身とも憔悴したレベロ。最期は第2次ラグナロク作戦
の際、自己保身を図った軍部に射殺された。かつてヤンに対して行った事を、次は自分が
受けた。彼は自分が歴史上の悪役になった、と自覚していた。己の最期もヤンを謀殺しよ
うとした報いと受け入れた。
 ヤンはレベロへ怒りを向けたりはせず、同情すらしていた。それがレベロの私利私欲で
なく、同盟存続の為の行動であり、そのような立場に追い込まれたのは彼のせいではない
と理解していた。


 そして今日、アンリエッタは国を捨て、自由を求めて逃げた。
 望まぬ結婚から、王の重責から、城という牢獄から、逃げた。



    第25話   その頃、舞台裏では



 自分と何が違う?ヤンは考える。
 客観的には違いすぎる。でも主観的には変わらない気がする。

 ヤンは暗殺。それは民主主義国家、法治国家では許されぬ暴挙。
 アンリエッタは政略結婚。貴族社会では当然の倣わし。
 当人にとっては死、または死に等しい。少なくともアンリエッタは恋人を忘れられず、
見知らぬ中年男との家庭を築く気になれなかった。それは人生の放棄であり未来の死と感
じたろう。
 …ゲルマニアの皇帝がどういう人か詳しく知らないが、極めて有能だろうし、それほど
異常な人ではないはずだ。幸せな家庭を築くチャンスはあったろう。ただ、その意思が無
かった。



300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:32:52 ID:2jqcz1ZN
インド人を右に!
ザンギュラのスーパーウリアッ上
支援

301 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:34:31 ID:J+O34COA
 ヤンは同盟存続のための生贄。だが同盟は既に滅亡へのカウントダウンに入っていた。
カウントを少し送らせても滅亡という結果に変わりはない。無意味な行為。
 アンリエッタは軍事同盟のための生贄。これが為れば両国はレコン・キスタの侵攻に対
し強固な防衛体制を築ける。有意義な行為。
 当人にしてみれば、同じ生贄。どうして自分が犠牲にされなければならないのか?小を
殺して大を生かす?殺される方が黙って殺される理由はない。だからヤンもアンリエッタ
も逃げた。
 …アンリエッタには「生贄になりたくない」と主張する機会くらいはあったんじゃない
かなぁ?でも他人の言うなりになるよう育てられたし、彼女の意見なんか誰も聞かなかっ
たろう。

 ヤンが逃げた後、同盟は滅んだ。彼はイゼルローン要塞を再奪取。民主共和制の芽を未
来へ残すために帝国軍と渡り合い、皇帝を和平交渉の席に着かせる事に成功した…が、ヤ
ンは暗殺された。
 アンリエッタはどうするだろう?まず、ウェールズと結婚する。ハヴィランド宮殿で蝶
よ花よと大事にされる。たまに城や馬車の窓から手を振って、アルビオン国民の人気を取
る。トリステインは滅ぶ。レコン・キスタとゲルマニアが蹂躙し尽くした荒野に降り立ち
「苦難の時代は過ぎ去りました。これからは始祖への真の信仰を胸に、共に聖地を奪還し
ましょう!」と宣言する。アンリエッタがいればトリステイン王家の芽は残る。トリステ
インは復活する。傀儡国家として。
 両方とも国を滅ぼし、更なる戦乱を起こし、死者を山と築くのは変わりない。王家の血
筋と民主共和制、それぞれの時代と社会に置いて一定の価値を持つものだ。

 あ、ここは大きく違うな。
 皇帝ラインハルトとの和平交渉が為れば永きにわたる戦乱が終結する、はずだ。アンリ
エッタはトリステインを滅ぼしてからハルケギニア全土も戦火に沈めるんだ。悲劇の主人
公を演じる涙と共に。
 僕が求めた和平交渉が上手くいけば、未来に平和が来る可能性がある。でもレコン・キ
スタがハルケギニアを統一出来ても、今度はエルフとの絶望的戦争が待っている。しかも
聖地には召喚の門を中心としたクレーターがあるだけ。
 そうそう、このことも考えなきゃ。聖地の消失は『虚無』の暴走が原因なんて、ハルケ
ギニアの人々は絶対認めないだろう。「エルフが原因だ!」と決めつけ、信じ込もうとす
る。結果、エルフとの抗争は果てしない泥沼へ突入し、力量差から人間側の壊滅という形
で終結する。

 はぁ〜…今になって、ホントにレベロの気持ちがよく分かるよ。
 小を殺して大を生かす。でも小は死にたくない。同じく大だって死にたくないさ。
 そして今回の結果は簡単。大は小に逃げられた。だから大が死ぬ。
 トリステイン、ハルケギニア、ひいては貴族制度という大は、アンリエッタという小に
逆襲されたんだ。


「僕は民主共和制、アンリエッタはウェールズとの幸せな家庭…か。
 ま、ここまでやったんだから、しっかり幸せになりなよ。僕は、ちょっと祝福出来ない
けどね」
 ヤンは右手にデルフリンガー、左手に祈祷書を持ち、そんな事を考えていた。
 血だまりの中に浮かぶ王女の右手をぼんやりと見下ろしながら。
 今や大を構成する一員になってしまったヤンとしては、アンリエッタに声援を送る事は
憚られた。




「ヤン…もしかして、それが例の指輪かい?」
 背後からロングビルの声がした。彼女は濡れるのも気にせず水たまりの中に立ち、冷た
い目で王家の右腕を見つめている。
「ああ、そのようだね。ほら、祈祷書もあるよ」
 そういって左手の古い本を示す。
 ロングビルはフンッとつまらなそうに鼻を鳴らし、ヤンの横に立つ。


302 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:36:47 ID:J+O34COA
 そして無造作に、まだ暖かい右腕を拾い上げた。

「王家の秘宝、『水のルビー』…ハッ!何が王家だよ!やっぱり学院でひっくり返った時
に、トドメ刺しときゃ良かったのさ!」
 毒づきながら、血で朱く染まったオーガンジーグローブで包まれた指から指輪を引き抜
いた。そしてポイッと用済みの肉塊を背後へ投げ捨てた。
 ビチャッと水音を立てて水たまりに落ち、泥水にまみれた。

 ヤンはロングビルの行為を咎めなかった。別に何の感慨も湧かなかった。人としての良
識だの、王家への敬意だの、そんなものは姫自身が捨てた。なら彼女の腕の扱いも気にす
る必要は無いと感じていた。
「そうかもしれないね。僕も甘かったよ」
「ホントだ。あんたは甘過ぎだよ。…といっても、もうどうしようもない話だね」
「おめーら、結構ひでえなぁ」
 右手のデルフリンガーが率直な感想を漏らす。
 緑髪の美女は、ふぅ…と指輪の血をハンカチで拭きながら溜め息をつく。
 真昼の太陽にかざすと、キラリと陽光に輝く。さっきまで王家の血に濡れていたのが嘘
のように。

 水音を立てながら、シエスタもやって来た。そして水溜まりの中に落ちていたティアラ
に目を向ける。
「これ、どうしましょう?お城に返しましょうか」
 この状況では、随分と的はずれなセリフかも知れない。ロングビルにフフンッと笑われ
た。
「んな必要は無いだろ?もうトリステインは滅ぶんだから。もらっちまいなよ」
 遺失物取得を勧められたシエスタは、眉をひそめてしまう。
「ん〜。でも元々が血まみれの斧なんですよね。こんな騒ぎがあったし、縁起悪いなぁ。
とりあえずほったらかしも何だし、持っておきますね」
 シエスタは拾い上げてハンカチで水気を拭き取り、懐に収めた。

 そして三人は聖堂の方を見る。
 そこには、未だに茫然としている貴族達が残っていた。演技ではなく、本当に呆けてし
まったかのようなオスマン。ひっくり返って気絶したままのグラモン家親子。肩を落とし
て膝をつく公爵夫妻。その他、狼狽したままの司教や失神したままの淑女等、王家を支え
て来た人々がいる。
 そして、地面にしゃがみ込んだルイズ。うつむき、肩を落とし、小さな体がますます小
さく見える。
 ヤンは左手の祈祷書とロングビルの指輪を見た。
「それじゃ、やろうか」
 ロングビルは頷いた。
「最後の仕上げ、かい?」
「けじめってやつかもよ」
 デルフリンガーもツバを鳴らす。
 シエスタは黙って事の推移を見守る。


 ルイズは、何も考えられなかった。考えたくなかった。
 ずっとゼロとバカにされてきた。一人前のメイジになりたかった。ヴァリエールの名に
相応しい立派な貴族になるのが夢だった。
 友達はいなかった。優しくしてくれたのはワルド子爵とちい姉さまだけ。みんな私を可
哀想な出来損ないと見下し、同情し、無視し、鬱陶しがってた。
 でも姫さまだけは、私をおともだちと言ってくれた。
 トリステイン貴族として王家に忠誠を誓っていた。姫さまのためなら、本当に地獄の釜
でも竜のアギトの中でも行くつもりだった。


303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:36:47 ID:WTuBO1jA
提督さんお帰りなさい 支援

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:37:00 ID:grUI0ZiG
キター!!
ガッツリ支援するぜい!

305 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:38:44 ID:J+O34COA
 その姫さまが、逃げた。
 トリステインから、逃げた。
 おともだちと呼んだ私の話を聞かずに、逃げた。
 聖堂の貴族達へヘクサゴン・スペルを放った。皆殺しにしようとした。
 民を捨てた。王家を捨てた。レコン・キスタやゲルマニアに滅ぼされるのを百も承知で
国を捨てた。始祖から授けられた王国を戦争の業火へ投げ捨てた。
 自分一人が幸せになるために仕えてきた貴族を、平民を、トリステインを、ハルケギニ
ア全部を放り出した。


 小さな少女の前に三人の影がさす。
「ルイズ」
 優しい男の声が彼女を呼んだ。でも、顔を上げる元気もない。
 男は片膝をつき、少女の右手を取った。自分の薬指に指輪がはめられるのを、まるで他
人事のようにボンヤリと眺めていた。
 次に男は左手を取り、古い本を乗せてくれた。少女は、やっぱりボンヤリ眺めているだ
けだ。

「開いてごらん」

 声に促され、のろのろとページをめくる。ただの紙切れなのに、重い。紙ってこんなに
重かったのかな…そんな事を考えてると、指輪と祈祷書が光り出した。
 ルイズは光の中に文字を見つけた。


 序文。
 これより我が知りし心理をこの書に記す。この世の全ての物質は、小さな粒より為る。
四の系統はその小さな粒に干渉し、影響を与え、かつ変化せしめる呪文なり。その四つの
系統は、『火』『水』『風』『土』と為す。


 少女の小さな手は、のろのろとページをめくった。


 神は我にさらなる力を与えられた。四の系統が影響を与えし小さな粒は、更に小さな粒
よりなる。神が我に与えしその系統は、四の何れにも属せず。我が系統はさらなる小さな
粒に干渉し、影響を与え、かつ変化せしめる呪文なり。四にあらざれば零(ゼロ)。零す
なわちこれ『虚無』。我は神が我に与えし零を『虚無の系統』と名づけん。


「虚無の系統…。やっぱり、私は虚無の系統だったんだ…」
 虚ろに呟いてページをめくる。自分の系統が分かったと言うのに、伝説の虚無だという
のに、胸に何も湧き上がらない。


 ルイズの前に立つ三人は、けだるそうにページをくるルイズを黙って見下ろした。
 生気の抜けた顔は俯いたままだ。
 ただ、その青ざめた唇から、弱々しい声が漏れてくる。祈祷書を朗読しているらしい。

「・・・これを読みし者は、我の行いと理想と目標を受け継ぐものなり。またそのための
力を担いしものなり。『虚無』を扱う者は心せよ。志半ばで倒れし我とその同胞のため、
異教に奪われし『聖地』を取り戻すべく努力せよ。『虚無』は強力なり。また、その詠唱
は永きにわたり、多大な精神力を消耗する。詠唱者は注意せよ。時として『虚無』はその
強力により命を削る。したがって我がこの書の読み手を選ぶ。たとえ資格なきものが指輪
を嵌めても、この書は開かれぬ。選ばれし読み手は『四の系統』の指輪を嵌めよ。されば、
この書は開かれん。
 ブリミル・ル・ルミル・ユル・ヴィリ・ヴェー・ヴァルトリ」


306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:40:49 ID:ISJ2gE1X
リアルタイムktkr支援です

307 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:41:25 ID:J+O34COA
 ヤンとロングビルは顔を見合わせ、頷きあった。シエスタも目の前で行われている事を
把握した。
 やはり予想は正しかった。ルイズは虚無の系統であり、指輪が鍵であり、祈祷書が呪文
書であること。そして、ブリミルが歴史に名を残すに相応しい程の、神話級バカだという
こと。
 注意書きまで封印したら、注意書きの意味がない。おかげで虚無の系統に関する知識は
散逸し消失した。歴史上、どれだけの虚無の使い手が封印を解除出来ず、失意と絶望を胸
に苦難の人生を生きねばならなかったか。


 ルイズがゆっくりと立ち上がった。
 左手に祈祷書を開いたまま、右手に杖を取り出す。
 その口からは、変わらぬ調子で言葉が漏れていた。
「以下に、我が扱いし『虚無』の呪文を記す。
 初歩の初歩の初歩。『エクスプロージョン(爆発)』」

 水に濡れたピンクのドレスは肌に張り付き細身のラインを露わにする。ピンクの髪から
は雫がしたたり落ちる。そんな自分の姿にも気付かないかのように、ルイズの口からは低
い詠唱の声が漏れ続けた。


    エオルー・スーヌ・フィル・ヤルンサクサ


 体の中をリズムが駆けめぐる。神経が研ぎ澄まされる。


    オス・スーヌ・ウリュ・ル・ラド


 何かが生まれ、行き先を求めてそれが回転していく感じ・・・。


    ベオーズス・ユル・スヴュエル・カノ・オシェラ


 ルイズは、ゆっくりと杖を上げた。そして、何かに導かれるように一点を指し示した。


    ジェラ・イサ・ウンジュー・ハガル・ベオークン・イル…!


 長い詠唱の後、呪文が完成した。その瞬間、ルイズは呪文の威力を、理解した。

 そして、感じた。

 今、自分が何を求めているのか。
 何をしたいのか。

 杖は、真っ直ぐに掲げられていた。
 トリスタニア中央広場、この騒乱ですら荘厳にして神秘的な佇まいを見せる、ひときわ
大きな建造物。
 サン・レミ聖堂へ、真っ直ぐに。



308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:42:44 ID:0KPNBsD2
提督の人が・・・・キターッ!!!支援

309 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:43:04 ID:J+O34COA
 広場に残っていた全ての人が、見た。
 トリスタニアの街にいる人々、大急ぎで荷物をまとめていた婦人も、荷車を引っ張って
きた小麦商店の店主も、金貨を詰め込んだ袋を馬の背に乗せていた両替商も、慌てて走る
母に手を引かれた子供達も、城へと走っていた騎士達も、早くしろと侍女達を怒鳴りつけ
ていた貴族達も、空を見上げた。
 ヤンもロングビルもシエスタも、見上げた。

 中央広場上に突如現れた、太陽を。
 光が、聖堂を包み込んだ。
 音はない。純粋な光だ。

 目を焼く程の光が消えた時、聖堂は無かった。
 周囲の建物には何の変化もなく、ただ聖堂だけが消えていた。
 トリスタニアのブリミル教徒が集う信仰の中心サン・レミ聖堂は、吹き飛び、砕け散っ
て、塵へとかえったのだ。
 姫の暴挙に呆然としていた人々は、今度はサン・レミ聖堂の消失に呆然とした。


「・・・ふ」
 ルイズの口から、息が漏れた。
「ふふふ、ふふふふ・・・」
 それは、どうやら笑い声だったらしい。ただ、自分が魔法を使えるようになったことを
喜ぶ笑いには聞こえない。

  バシィッ!

 祈祷書は、地面に叩き付けられた。
  ドスッ!
 さらに踏んづけられた。
「こぉんの…このっ!バカァーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
  ドスドスドスドスドスドスッッ!!!!
 祈祷書は、これでもかと言わんばかりに何度も何度も踏みつけられた。
 ボロボロの表紙は千切れ、泥水に汚れ、それでもさらに踏みつけられる。
「何が『虚無』よっ!!何が『聖地』よっ!!そんなの、そんなもの…千年前から無いの
よっ!とっくに消えちゃったのよぉっ!!
 あんたの、あんたのせいで!!今まで、どんだけ!辛い思いをしてきたかっ!!」
  ドスドスドスドスドスドスッッ!!!!
 血走った目はつり上がり、こめかみに血管を浮かべ、汗を飛び散らせ、長い髪を振り乱
す。生気の抜けた視線が集まる中、怒りに我を忘れて始祖の秘宝を、虚無の呪文書を踏み
つけ続けた。

 茶色くくすんだ紙が散乱した足下、肩で息をするルイズ。
 薔薇の蕾のように愛らしかったはずの口から、耳障りな歯ぎしりが広場に響く。
 小刻みに震える手が、さらに天を突く。ルーンの叫びと共に、足下に散乱した祈祷書と
千切れたページへ向けて振り降ろす――




 ――祈祷書へ向けられようとしていた腕は、男の手に掴まれて止められた。
「離してっ!」
 男の右手は優しく、だがしっかりとルイズの腕を止めた。
「離してよ!ヤン、あんただって…あんただって!このバカのせいで!!」
「よすんだ、ルイズ」
 ヤンは、ルイズをしっかりと抱き寄せた。
 小さな主は執事の腕の中、しばらくは怒りに身を任せて逃れようとしていた。
 しばらくして疲れたのか、もがくのをやめた。

「・・・うぅ・・・ふぇ、ううう・・・」


310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:43:14 ID:prwn2xOd
支援カキコ

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:43:36 ID:WR1rjsZz
支援する

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:44:18 ID:WR1rjsZz
全力で支援

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:44:37 ID:fM8d/kVo
今支援しなくてどうするんだ!

314 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:45:03 ID:J+O34COA
 ヤンの腕の中から、押し殺した嗚咽が漏れてくる。
 噴水の水と汗で濡れたルイズの顔を流れ落ちる雫が、さらに彼女を濡らす。
 怒りに震えていた彼女の肩は、今は鳴き声と共に震えていた。
「うぁ、ああ、ぐす・・・うああ・・・」
 小さな手でヤンの燕尾服に縋り付き、男の胸に顔を埋め、声を殺して泣いていた。
 ヤンは彼女の背を、優しくさすり続けた。

 シエスタは淡々と、散らばり泥まみれになったページを拾い集める。
 水と泥を払い落とし、トントン、と一纏めにする。
 メイドの手に束ねられた書を、ルイズは見ようともしない。

 そんなルイズへ、シエスタはぎこちない笑顔を向ける。
「…サヴァリッシュの書は、タルブを豊かにしました。でも、同時にタルブを滅ぼしうる
危険な書です。
 これ、虚無の呪文書ですよね?これも同じだと思います。使い方さえ間違えなければ、
きっとミス・ヴァリエールを助けてくれます。怒るのは分かるけど、怒りにまかせて本を
焼いたりしたら、必ず後で後悔すると思うんです」
 だが、ルイズはシエスタの言葉に何も答えず、ただ泣き続けた。

 ロングビルは腕組みしながら三人の姿を見ている。何も言わず、哀しい瞳で。
 鞘に戻されたデルフリンガーは、ヤンの背で静かにしている。


 そんな彼等の所へ、ようやく立ち上がった公爵夫妻がやって来た。
 二人とも青ざめ、足取りも覚束無い。
 公爵は、小刻みに震える唇から必死に声を絞り出す。
「る、ルイズ…ルイズや。ウェンリーも…今のは、今の、聖堂が消えたのは…?」
 公爵夫人も、あの苛烈を極めた眼光を失い、一気に老け込んだかのような張りのない声
をかけた。
「まさか、ルイズ…?魔法が…でも、あんな大魔法は…一体、何の?」

 まだ嗚咽が続き、口を聞く事が出来ないままヤンの腕の中で泣くルイズ。彼女に代わっ
てヤンが答えた。
「我々の調査の結果、ルイズ様の系統は『虚無』であり、封印された状態にあると判明し
ました。それが魔法失敗と爆発の原因です」
 ウェールズに続いて飛び出した『虚無』の言葉に、公爵夫妻は目を見開く。
「ここにある王家の秘宝、『水のルビー』と『始祖の祈祷書』が解除の鍵でした。聖堂を
消した魔法がルイズ様の得た魔法です」

 青ざめていた二人の顔に、生気が戻る。
 老人の様に老け込んでいたかのような姿に力が戻る。
 公爵は、今度は喜びに震えたまま、ヤンに抱きつくルイズへ手を伸ばす。
「ルイズ…魔法が、使えるように、なったのだね?」

 その言葉にルイズはヤンの胸から顔を上げた。
 涙と鼻水でクシャクシャになった顔を父へ向ける。
 そしてぎこちなく、小さく首を縦に振った。
「おお…ルイズ、ルイズや…」
 公爵はルイズを優しく抱き寄せる。
 ルイズも、今度は公爵の胸に顔を埋めた。
 そしてカリーヌもルイズの頭を抱きしめた。
「よかったわ・・・全てを無くしたかと思いましたが、そうではなかったのですね…」
 母の喜びの言葉、だがルイズは再び激しく嗚咽しだした。
「こんな、うぐっ、こんなの!『虚無』なんかいらないっ!うぅええん…何が魔法よ!何
が、何が王家よ!!何が始祖よぉ・・・ふぇえぇえええっ・・・」

 絶望に泣くルイズ。
 それでも公爵夫妻は、魔法に目覚めた娘を祝福した。その瞳に涙を浮かべて。


315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:45:39 ID:Mc2jw1/i
インドならカレー支援

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:46:11 ID:7LALCgar
支援中

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:46:46 ID:b69hiJ3Q
支援

318 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:46:52 ID:J+O34COA
「よいのだルイズよ。これで、お前は一人のメイジとして生きていけるんだ」
「そうですよ。母はあなたの、メイジとしての新たなる旅立ちを祝福します」
「何言ってるのよぉ…もう、もうヴァリエール家は終わりなのよ!これで、もう、トリス
テインも、全部終わりなのよぉ・・・うええん、もう、遅いのよ!意味無いのよぉ!うわ
あああん」
 ルイズは完全なる絶望で、両親は絶望の中の希望を喜び、涙を流した。

 今まで、ずっと腕組みしたままロングビル。
 だが、その整った口元をようやく開いた。申し訳なさそうに、だが目の前の五人をせか
すように。
「さて、泣くのはこのへんで終わりにしておくれ。
 そして、これからどうするか、急いで考えようじゃないか」
 デルフリンガーもヒョコッと飛び出してツバをせわしなく鳴らす。
「大急ぎで逃げた方がいいんじゃねえか?すぐアルビオンとゲルマニアの艦隊が来るだろ
うからよ!
 あ、ゲルマニアは地上からも来んのか?東西から大変だな、こりゃ」
 その言葉にヤンもシエスタも、抱き合って泣いていたヴァリエール家の三人も顔をあげ
た。そして不安と困惑で彩られた視線をぶつけ合う。








 同時刻、縦横40m四方、高さ30m程の巨大な空間の中。
 鋼鉄で包まれた空間を見下ろす高みに司令席、大きなデスクはそのまま三次元ディスプ
レイと操作卓を兼ねている。デスクを前に、素っ気ないが機能的な椅子に座っていた金髪
の青年が座っている。横には美貌の秘書、部屋の壁には警護兵達が整列している。
 金髪の青年は立ち上がり。マイクを通さずとも広い部屋全体に響く声を発した。

「我らは何をすべきか、急ぎ答えを出さねばならん」

 青年が問いかける先、下に見下ろす部屋の中央には、巨大な立体モニターが浮かんでい
た。その下の投影装置をぐるりと囲むように、床を埋め尽くすモニターと端末を前にした
オペレーター達が幾重にも並んでいる。さらにその周囲には、大勢の人間達が映像を食い
入るように見つめていた。
 真正面の壁面を埋める平面巨大モニターには、別宇宙へうち上げた観測衛星からの映像
が、即ちトリステイン王国中央広場で顔を見合わせるヤン達を高度数百キロから撮影した
画像が表示されている。
 他にも各種センサーが得た、室内に大量に設置されたモニター全てを使用しても表示し
きれないほどの大量のデータが、肉眼では捕らえきれないほどの速度で表示されスクロー
ルしている。これらのデータは青年が立つ司令席の下方、床から一段高い場所で低い唸り
を上げ続ける三大の巨大コンピューターへ送られる。三角形に並んだ機械の頭脳は、高速
で衛星から送られてきた情報の収集・分析・記録・表示等の処理をし続けていた。


 ところで、それが本当に同時刻と言って良いのか、現段階ではこの場の誰にも分からな
い。何故なら、時間の流れは均一ではないのだから。
 重力の強さと時間の流れの速さは反比例する。例えばブラックホールの極大重力下では
時間の流れが停止していると言っていいほど遅い。地上と周回軌道上の衛星でも重力差か
ら時差が生じるため、常にこの時差を修正する必要がある。同一宇宙内ですら時間の流れ
に差が出る。良く知られている事だが、物体を光速近くまで加速すると時間の流れが遅く
なる。
 異なる宇宙間で同一時刻という概念が存在しうるのか、いまだ調査を始めたばかりの彼
等には、結論を出せてはいない。



319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:47:06 ID:0zlUcfcS
支援。
日本人が病的に綺麗好きという可能性がある。日本と大差ない水準の欧米でも普通に食中毒はあるし。

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:48:12 ID:pq2Q1TWo
今まさに佳境だな支援

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:49:22 ID:UQq6bQfB
誕生日の最後の最後で何というバースデープレゼント!

支援させていただきますよ!


322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:50:31 ID:k5H8X3mT
支援

ジーク・マインカイザー!

323 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:50:59 ID:J+O34COA
 各種ディスプレイを見上げていた者達やオペレーターたちは、司令席から立ち上がった
人物、他に類を見ない程の美貌を持つ若き主君を見上げる。彼等の何人かが意見を述べる
べく口を開こうとした。
 だが部屋の右壁際、金髪の青年を主として戴かぬ人が先に声を上げた。
「考える必要はありません!我らが向かいます」
 声を上げたのは、まだ少年のあどけなさを残す若い兵士。その周囲には同じ服を着た人
々が歓喜と焦りを顔に浮かべていた。

 青年と、彼を主とする人々は、黒を基調として各所に銀色を配した服。そして若い兵士
と、彼の周りに集う人々は、白のスカーフを仕込んだ黒いジャンパーと白のスラックス。
彼等は二種類の制服に身を包む。
 それは銀河帝国と自由惑星同盟の軍服。

 指令席に立つ青年は、メイン立体ディスプレイの前で操作卓にかじりつく細身の男にア
イス・ブルーの視線を送る。
「シャフト」
 名を呼ばれた禿の男は、知的好奇心に目を輝かせたままディスプレイを凝視し、主の呼
びかけに答えない。かつてはビアホールの店主のように恰幅の良かった人物は、すっかり
痩せた体を手持ちの端末やコンソールの操作に集中しきっていた。

「シャフト!」
「はっ!はいっ!」
 大声で呼ばれ、ようやくシャフトは慌てて、汗を飛び散らす程の勢いで振り返り、顔を
司令卓へ向けた。
「帰還方法は見つかったか?」
「い、いえ…件のゲート、『アインシュタイン・ローゼンの橋』は一方通行です。エネル
ギーのみ双方向で」
「そんな事は分かっている!平行宇宙の座標算定は未だ不能、ゆえにワープによる帰還は
不可能、ゲートを一度通過したら、二度と戻れない。
 だからお前に特例をもって恩赦を与えて監獄から呼び戻したのだ!」
「はいっ!しょ、承知しております。皇帝陛下の寛大なるご処置には感謝の言葉も」
「おべっかなど使っている暇があったら、さっさと帰還方法を考える事だ。それが出来な
いのであれば、再び己の罪を監獄で償わせるのみ」
「は、はいぃっ!」
 シャフトは再びディスプレイにかじりついた。ただし、今度は知的好奇心ではなく、自
らの命運を賭けた決死の覚悟を目に秘めて。


 アントン・ヒルマー・フォン・シャフト。
 元は技術大将で科学技術総監。工学博士と哲学博士の学位を有している。指向性ゼッフ
ル粒子の開発責任者。かつてガイエスブルグ要塞に1ダースのワープ・エンジンを搭載さ
せ要塞ごとワープさせる事に成功。イゼルローン要塞にガイエスブルグ要塞をもって対抗
させた。
 ただし技術力より政治力に長け、策謀にてライバルを追い落とし、ゴールデンバウム王
朝から続けて科学技術総監部のボスに君臨した。横領・収賄・特別背任・軍事機密漏洩等
の罪状で逮捕投獄されていた。
 今回の作戦では、ワープの専門家が必要とされた。そこで若き皇帝が記憶の端からたぐ
り寄せたのは、彼がかつて直々に逮捕を命じ、「くずがっ!」と吐き捨てた人間だった。


 皇帝は、同盟の軍人達を見下ろした。先ほどのシャフトに対する冷酷な視線ではなく、
敬意と冷静さを湛えた目だった。その視線を受ける同盟軍人に対し、長年に渡り帝国と鉾
を交えた優秀な軍人として、少なからず敬意を抱いていた。
「ミンツ司令官、そして同盟軍士官達よ。卿らの気持ちは分かる。いや、予とて同じ気持
ちだ。だが、それは許さん。これ以上の被害者を出すわけにはゆかぬ。帰還方法が確認さ
れるまで待て」
 被害者。その言葉を放つ時、皇帝は少なからず苦々しさを含んでいた。


324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:52:12 ID:WR1rjsZz
ぜひ支援したい

325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:52:28 ID:LLpkgnIe
まとめを読み終わった日にくるなんて!
神祖よ感謝します

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:53:44 ID:0KPNBsD2
>>325
「神祖」じゃバンパイアハンターDになってしまう、


327 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:53:54 ID:J+O34COA
 だが、ミンツと呼ばれた若者は引き下がる気配を見せない。
「構いません!提督が、ヤン提督の生存が確認されたんです!帰還方法は後々考案して戴
ければ結構です。まず、我らが提督の身柄確保に向かいます!」
「そうだ!あんなものぐさでも、俺達にゃ大事な上司なんでな!」
「これからの人生を楽しく生きるためにも、ヤンは必要なんでね。それに、俺は独身だ。
別にあっちの世界でも構わないぜ」
「そうですな。なにせ、あのヤン提督ですら二ヶ月も生存できた世界です。私なら無事に
天命をまっとうできるでしょう」
 居並ぶ士官達は、誰一人として救出の意思を翻そうとはしない。彼等の活力と歓喜に満
ちた声は、この中央司令室全体を震わさんばかりだ。


 そのうち一人がシャフトに声をかけた。
「おーい!シャフト博士よ、要はワープ・インとワープ・アウトの座標が確認出来ればい
いんだろ?それと、その近くに大きな重力源が無い事。
 だったら、俺たちは提督を救出してくるから、そっちはゆっくり座標算定とかしてくれ
ればいいんじゃねえか?艦を貸してくれれば、提督を助けてから勝手に重力圏を離脱する
からよ」
 その軽い調子の言葉に、シャフトは著しく気分を害したようだ。禿げた頭がみるみる赤
く染まり、憤慨した目が向けられた。

「君は、ポプラン中佐だったね?」
「おう!同盟の撃墜王だ。空戦でも、ベッドの上でもな」
「数だけだ。質では俺に及ばん」
 隣の立派な体躯を持つ美男子からかけられた言葉を、ポプランは故意に無視した。
「で、どうなんだ?時間さえあれば出来るんだろ?」

 シャフトの内包する憤怒は、一気に爆発した。不良生徒の無知で無責任で後先考えない
言葉を叱責する生活指導教師のように。

「そんなわけがあるか!一体、何度説明したら分かるんだ!
 いいか、そんな簡単な話なら、とっくにあの平行宇宙の原始惑星の空を、銀河帝国の大
艦隊が覆い尽くしている!
 たとえあの星の住人が、我らの偵察機や無人探査機を数千機、尽く破壊しつくす気象兵
器を持っていようが、分身の術を使うニンジャだろうが、大陸を何故か大気圏内に浮かし
続ける重力制御技術を持っていようが、一瞬で建造物を原子の塵に変える超能力者だろう
が!
 宇宙戦力を持たない以上、栄光ある銀河帝国の敵ではない!」
 シャフトの形相は凄まじく、歴戦の勇者であるはずのポプランも科学者というより政治
屋兼犯罪者の矢継ぎ早な言葉に口を挟む隙を見いだせなかった。


 彼等は見ていた。中央広場での戦闘を。
 竜がブラスターで撃墜された。
 人間が五体に分身した。
 突然竜巻が起こった。
 手に持った棒で人間の首を切り落とした。
 突風をぶつけ合った。
 地面から盛り上がった土の塊が人型になり歩き出した。
 水の竜巻が人型を削り溶かした。
 ヤンと隣の少女がブラスターで分身を撃ったら幻のようにかき消えた。
 その二人は竜に乗った男が杖を向けると突風で吹き飛ばされた。
 マントを着た人々が宙を飛んでいった。
 とどめに、広場に面した教会らしき建造物は、少女が杖を向けると光に飲み込まれて消
えた。


328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:54:01 ID:vdUidzvO
ゼロのトランスフォーマー9にあるスタスクの憎い相手って誰? あんまり詳しくないので

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:55:12 ID:8bpZHpRa
支援ー

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:56:48 ID:SFg2TQ/Q
支援!支援!!支援!!!
久々の提督だ!!!!支援しまくるぜェエエエエエ!!!!

331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:57:29 ID:CPOy8YJ3
支援だっ!!

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:57:46 ID:OJpMDlwo
皇帝陛下なのか!?支援

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:57:54 ID:ZX89Gj6G
オイオイ主要人物全員来ちゃったのかよ支援!

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:58:08 ID:00W6LH31
遅かったじゃないか・・・、地上最後のレイヴンとして支援させてもらう。

335 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:58:30 ID:J+O34COA
 管制室の人々は、開いた口が塞がらなかった。ヤンの生存に一瞬は驚き喜んだが、次々
に起きる異常現象に目を奪われた。
 皇帝が立ち上がり声を響かせるまで、誰一人として口をきくことができなかったのだ。
 その前から火山周囲を飛び回る竜の群れや、宙を飛ぶ巨大大陸に驚嘆した。だが、これ
ら映像に示された現象が生む驚愕は、そんな比ではなかった。

 シャフトは近くのオペレーターがデスクの上に置いていた水をひったくって一気に飲み
干す。荒い息づかいに上下する肩をどうにか押さえ、真っ赤な顔はそのままに、科学者と
して話を続けた。


336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:58:54 ID:U4Pq0c4O
無人偵察機で覗いてるんだろ支援

337 :ゼロな提督25:2008/06/26(木) 23:59:17 ID:J+O34COA
「そもそも平行宇宙とは、五次元空間という海の中に浮く四次元時空という名の島なので
あり、平行宇宙間を移動出来るのは重力子だけなのだよ!君とて学校で習っただろう!こ
の宇宙、4次元時空に存在する根源的な4つの力と、それを伝える粒子だ。
 陽子と中性子を結びつけ原子核を作る『強い力』と『グルーオン』。中性子のダウン・
クォークをアップ・クォークに変えて陽子に作り替えたりする『弱い力』と『ウィークボ
ソン』。電子と原子核をまとめ物質を作る『電磁気力』と『光子』。そして『重力子』、空
間の歪みが生む『重力』を伝える粒子だ!
 これら粒子は1cmの10のマイナス33乗の長さしかない紐の形状で、常に振動して
いる。このうち最初の三つ、『グルーオン』『ウィークボソン』『光子』は『開いた状態』
にあり、この4次元時空、『ブレーン』と呼ばれる宇宙に両端が付着してる。本来離れる
事は出来ない!この宇宙を離れて別世界、平行宇宙へ移動出来るのは、粒子の紐が『閉じ
た状態』にある『重力子』だけだ!輪を描く粒子である『重力子』は常に、無の空間であ
る平行宇宙の狭間、五次元空間へ漏れている。巨大な惑星の重力下、小さな磁石が砂鉄を
吸い上げれるのはそのためだ。『重力子』が別次元へ漏れているため、小さな磁石の生む
磁力に負けるほど重力は極めて微弱だ。
 そして平行宇宙を移動することは、これらの粒子を宇宙から、『ブレーン』から無理矢
理引きはがす事を意味する!当然、その瞬間に移動しようとした物体は支えを失い崩れ去
る!純粋なエネルギーへ戻り、次元の狭間に無となって、虚数の海を漂う一滴となってし
まうんだ!
 本来、ワープだって別次元を通過する事で宇宙をショートカットするものだ。だがワー
プ・エンジンによってワームホールを造り、強引に『ブレーン』の任意の場所2点を繋げ
る事でエネルギーへ還る事を防いでいる。厳密には異次元を通過せず、この宇宙の中を移
動しているんだ。
 本来、座標の算定が不十分な段階で、空間が大きく歪んだ場所からワープすればどうな
るか?時空の歪みに巻き込まれて次元の狭間に落ちる!しかも今回は平行宇宙だぞ!両宇
宙がどこにあるのか、どう並んでいるのか分からない、のではない!そんな概念が存在し
ない五次元、高次元空間だ!どんな高性能のコンピューターを搭載していても移動は理論
上不可能!何故なら、移動する先を計算出来ないから、どこにワームホールを繋げればい
いのか分からないからだ!
 よしんば座標の算定に成功したとしよう。それでも!本来はワープによる移動は出来な
い!我らは一万光年のワープすら出来ないんだぞ!?今回は一万光年どころじゃない、別
銀河ですらない!別『ブレーン』だ!!本当なら、まともに考えれば出力が足らないと分
かるだろう?全人類のワープ・エンジン全てをかき集め、全て同時に稼働させても無理か
もしれないんだ!
 幸い、今回はあの『アインシュタイン・ローゼンの橋』、1600年も前にアンドレイ・リ
ンデ博士が存在を予言した、ブレーン間を繋ぐ『時空のくびれ』という基準点がある。ど
ういうワケかブラックホールでもないのに一方通行な、奇妙奇天烈摩訶不思議な、あの謎
のゲートだが、それでも座標の計算は不可能ではない。それに、既にゲートが通じている
という事は、両『ブレーン』を繋ぐワームホールを造る為のエネルギーは意外に低く済む
可能性がある。
 だがそれでも!座標の算定は困難を極めるんだ。何故なら、あのゲートの出入り口は両
方とも、重力圏内にあるからだ!入り口はイゼルローン回廊、出口は惑星の地上…何故か
惑星の自転・公転に完全同期している…おまけに巨大な衛星が二つもある!例えれば、数
人がかりで力の限り掻き混ぜられている池の水面上の小さな泡の一つを基準にするのと同
じだ!
 私とて科学者のはしくれ、この現象に知的好奇心を抱かないわけがない。自分の自由の
ためでもある。必ず算定は成功させてみせる!だが、すぐには無理だ!全力は尽くすが、
いつとは言えん。
 それまではこれまで通り、見ての通り、全宇宙から艦船をかき集めて、改造ワープ・エ
ンジンを交代でフル稼働させて、ゲートを固定させ続けるしかない!」


338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:59:46 ID:7RPdLORK
可能性なんてクソ食らえでしょう支援

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:00:12 ID:DcWZ9ht9
今こそ支援するべき

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:00:54 ID:pq2Q1TWo
日本語でおk支援

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:00:59 ID:PMr3RSUi
支援支援×5

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:01:19 ID:00W6LH31
ドミナントであるこの私が支援しよう。

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:01:26 ID:32zoCgOq
あれおかしいな。ファンタジーを読んでたハズなんだが支援

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:02:13 ID:OJpMDlwo
シャフトさん何言ってるか分からねーです支援

345 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:02:53 ID:oYT01IJZ
 シャフトは一気に語り終えた。肺の中の空気を全て使い切って、肩の上下運動だけで鉄
の床を揺らすほどに。一体何度目なのか、何百人に同じ説明をしたろうか、あまりに同じ
事を繰り返したため、これほどの長い説明を詰まりもせず一気に出来てしまった…と、う
んざりしながら。
 そして改めて目の前の、軽口を叩いて科学者としての矜恃を傷つけた男を見てみる。

 見なかった方が良かったろうか?これだけ力を込めて、本人としては可能な限り分かり
やすく説明したにも関わらず、どうみても右耳から左耳へ素通りしたとしか思えない顔な
んて。いやポプランだけではない。帝国同盟通じて、かなりの数の軍人がぼんやり呆けた
顔をしていた。
 もっとも彼等は職業軍人であり、科学者ではない。自己の専門外な知識に関して完全に
理解しろ、というのは酷というものだろう。

「もうよい、シャフトよ。そう簡単に解決できるものでもない事は承知している。今は時
間が惜しい。作業に戻るのだ。追加のコンピューターもエル・ファシルから調達される予
定だ」
「はっ!」
 皇帝に命じられ、獄中生活の間に痩せてしまった男はモニターへと視線を戻した。
 次に皇帝は元同盟軍士官達を見下ろす。
「卿らも、気がはやるのは理解する。だが、千年に渡る怪奇現象、あの『橋』による数多
の失踪爆発事件を解決に導くべく我らは集結したのだ。独断専行も蛮勇も事態を悪化させ
るのみと心得よ」
 ユリアン達は明らかに不満と反発を示していたが、ここで暴発するほど浅はかなではな
かった。視線を衛星からの映像に戻しつつ、ヤンの救出手段について協議を続けた。

 そしてラインハルトも視線をデスクの立体モニターへと向ける。立体モニターの中には
多数の映像と文書、メインコンピューターからのデータ等が綺麗に整理されて表示されて
いる。
 映像の中に、宇宙空間に浮かぶ鏡のようなものを映すものがあった。光りを放つ鏡の背
後に、艦船の舷側が見えている。
 その映像の隣には、鏡周囲に同盟と帝国の戦艦・巡洋艦が十隻ほど円を描いて並んでい
る光景が映し出されていた。それは鏡に向けてワープ・エンジンを稼働させ、『門』を固
定する艦船だ。艦船に比べて鏡は極めて小さく、モニターでは星のような微小の光点にし
か見えない。
 そしてさらに隣の映像には、鏡を囲む艦船を上下左右前後、全方位から取り囲む艦船数
千隻が存在していた。そしてその宙域に急遽設置され、今も建設改造の途上にあるステー
ション、『アインシュタイン・ローゼンの橋』監視観測司令所も映像の端に映っている。
数々の観測機器を搭載し、鏡を包囲固定する帝国・イゼルローン含めた全艦船への司令所
であるステーションの司令室に、銀河帝国皇帝ラインハルトはじめ帝国と同盟の高官達が
集結していた。

 加えて別の映像では、鏡の一番近くに存在する有人惑星も映している。ただしそれは、
直径60kmの人工天体。流体金属で覆われ銀色に輝くイゼルローン要塞だ。
 ステーション建築資材を運搬する多数の輸送船が出航し、オーバーヒート寸前までワー
プ・エンジンを稼働させた戦艦の列が補給と整備のため帰港する。ただし、帝国同盟の区
別無く。

 難攻不落の要塞イゼルローンは、今や、『門』を捕獲し管理するイゼルローン共和政府
と銀河帝国の前線基地として機能していた。









346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:03:14 ID:CPOy8YJ3
支援ワープ

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:04:39 ID:Khd86ZXH
一番喜んだのはラインハルトじゃない?
支援。

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:04:53 ID:2ulI2ZuT
こーいう科学設定大好き

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:05:13 ID:eJ8F5cfV
指向性ゼッフル粒子の開発者支援

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:05:18 ID:J4FuJZX2
だから門が広がったのかな?
支援。

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:05:19 ID:GcebXrXR
支援


352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:05:45 ID:5xCILL1m
シャフトはやれば出来る子支援

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:06:01 ID:DcWZ9ht9
イゼルローン回廊かよ支援


354 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:08:14 ID:oYT01IJZ
前半ここまで

もしかしたら、前半だけでwikiに入らなくなったかも
その時はゼロ魔世界→銀英世界の場面転換で区切りお願いしますm(_ _)m
で、00:15くらいから後半投下します




なお、シャフトさんが言いたいのは
「ワープ技術があるからってパラレルワールドにも行ける、なんてわけがねーんだよ!」
と言う事です

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:08:34 ID:uTDpulFm
ちなみに異次元の存在実証実験が今年の秋に行われるそうだ
マジで

しえん

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:09:18 ID:y2B2Cddv
>344
ワープするには座標を厳密に測定する必要があるけど、向こうの座標は沖に浮いてるブイを海岸から望遠鏡使っての目測だけで計算するみたいな物だから無理ぽ

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:09:28 ID:2ulI2ZuT
クレシンだと平行空間に移動できるアクション仮面のアトラクションがあったな

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:09:34 ID:yo/WeOj+
提督乙です

アンアンのことは後半でどうでもよくなった。

シャフトキター!!!!
あの犯罪者、小物だけど天才や!!

>失踪爆発事件を解決
皇帝もちゃんと考えていたんだな。
ヤンを救出したら二度と召喚事故が起こらないように聖地を封印か破壊する必要があると思うが
そっちの処理もシャフトが活躍しそう。
ついでにハルゲキニアに謝罪と賠償も請求してくれww

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:09:40 ID:J4FuJZX2
ここで切られるのかと思ってちょっとあせった。

しかし、ここでヤンが生きていたとしたら、ラインハルトはもっと長生きできるんだろうか?

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:10:16 ID:Qejgyofo


なんかしらんがシャフトに萌える

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:10:27 ID:Khd86ZXH
>>354
乙。ですが……もう少し我々愚民にも分かりやすい説明をしてくだされ……(バタリ)。

後世の教科書がアンリエッタをどう記録するか見ものですな。記録抹消刑になることも考えられるけど。

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:10:39 ID:YhexCWUe
投下乙でした!
次の投下までにトイレを済ませて全裸で待機しています。


マチルダ姉さんのことで冷やかされるヤンが見られるのかなw
wktk

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:11:15 ID:4s2DAB4r
苦戦しているようだな。支援しよう。

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:11:38 ID:1FsgA9LI
提督さん乙です。ルイズ壊れたな〜w

>>355
マジで? kwsk。

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:12:46 ID:DcWZ9ht9
ブリミル特製ゲートが呼ぶ槍、次の標的はイゼルローン要塞のトールハンマーかもしれん

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:14:54 ID:X8trKMpr
魔法を超能力と呼ぶのは新鮮でいいな

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:15:00 ID:2ulI2ZuT
>>361
平行世界に行くには座標位置を特定しただけじゃムリポ
とりあえず計算がすむまで艦隊集めてワープ装置使って穴を開けとくしかねーべ

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:15:06 ID:nh0V67dv
>365
それやったらロシュ限界で共倒れするがな。

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:17:16 ID:UEPFc9NM
>>362
フレデリカがハマーン様になるだけだろjk

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:17:43 ID:2v43dMAv
リアルタイムきたな、コレ!!
全力で支援させていただきますよぉw
それにしても、かなりマニアックな言葉や理論が出て来たものだな…。

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:17:46 ID:y2B2Cddv
>361
中国なら諡は歯P(罪なき者を多く殺した)とか幽姫(若くして即位するがまともな政治を行えない)だな、間違いなくw

372 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:18:30 ID:oYT01IJZ
さるさん規制、もうすぐ外れるかな?

では、5分後に投下で

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:20:01 ID:2v43dMAv
>>375
楽しみにしてまつ!

374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:20:16 ID:+qkvP0++
首筋が寒い人物と同じとはとても思えないシャフトのおっさん支援

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:21:30 ID:wx4elI9k
シャフトよ、重力子放射線射出装置を作るんだ

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:22:17 ID:jojBpFXz
支援だ

377 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:23:37 ID:lJHMsxM4
 話はヤンが銃撃された直後である宇宙暦800年6月1日午前2時55分、ビーム銃で左
大腿部の動脈を損傷し出血多量を起こした時まで遡る。

 ヤンがローゼンリッターの斧から推理した通り、いきなり鏡に吸い込まれて消失しつつ
あるヤンを引き戻そうとして失敗した人がいた。彼はヤンと共にヘッドが消失した斧の柄
を手に、呆然としていた。
 彼はユリアン・ミンツ中尉。ヤンの被保護者であり、ヤンに憧れ軍人への道を歩んでい
た18歳の若者。ローゼンリッター隊員ではないが、彼の身を案じ巡航艦『レダU』号へ
乗り込んできていた。
 現在『レダU』号の周囲には同盟軍の戦艦が6隻存在していた。

 ユリアンは目の前で起きた事態を理解しようと、必死で思考を巡らせていた。だが、い
くら考えても理解出来なかった。ヤンに師事し、人並み以上に聡明な彼だったが、それで
もつい先ほど生じた異常現象を理解出来なかった。
 通路に倒れていたヤン・ウェンリーは、鏡に吸い込まれて消えた。手には切断された斧
の柄、ブラスターは提督と共に鏡の向こう、床には多量の出血が生んだ血溜まり。一体、
あの鏡は何だったのか?何の目的で提督を吸い込んだのか?ブラスターや斧のヘッドと共
に、どこへ消えたのか?
 いくら考えても、思い出せる全ての記憶を引き出しても答えが出なかった。

 そもそも、提督は本当に死んでいたのか?よく考えたら、自分は呼吸も脈拍も確認して
いない、という事実に思い至った。彼は、ヤンが流血の池の中、眠るように片膝を立てて
座り込んでいるのを見ただけだった。床の血も未だに暖かい。出血量は致死的だが、緊急
に輸血・気道確保・心臓マッサージ等の蘇生術を加えれば助かる段階だったのではなかっ
たろうか?
 だとすると、鏡のようなものがヤン提督を吸い込んだのは・・・


 誘拐?


 そうだ、死体なんか運び去っても意味はない。ヤン提督は生きてこそ、その頭脳を発揮
してこそヤン提督なのだから。なら、これは本当に誘拐だ!それも見た事も聞いた事もな
い方法で!!
 それは、希望と絶望を併せ持つ結論だった。ヤン・ウェンリーは死んではいない。だが
誘拐されてしまった。よりにもよって皇帝ラインハルトとの会見を前にした、この大事な
時に!


 この時、ユリアンの背後には5,6人の帝国軍の軍服を着た男達が近づいて来ていた。
彼等は、ある意味不運であったが、同情には値しないだろう。彼等がヤンの暗殺など目論
み実行しなければ、ヤンの誘拐犯という誤解を受ける事は無かった。それに、誘拐も暗殺
も恥ずべき重犯罪だ。
 またミンツ中尉は、ローゼンリッター第13代連隊長ワルター・フォン・シェーンコッ
プより白兵戦技術を学んでいた。加えて、彼の養父であり師であるヤンへ危害を加えた者
へ理性と打算をもって対応する事が出来るほどの生ぬるい怒りを、殺意を彼等に抱いては
いなかった。
 瞬く間に死体の山が出来上がった。口を割らせるため半死半生の状態で生かされた一人
を残して。

 ほどなくして彼は、同じくヤンの救助に来ていた者達と合流した。そしてヤンが鏡に吸
い込まれて消えた事、襲撃者が帝国軍でなく地球教徒であったことなどを報告し合った。
激しい戦闘の末、可能な限り多くの襲撃者を生かしたまま捕らえた。何としてもヤンを取
り戻すために。





378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:24:34 ID:J4FuJZX2
待ってたぜ支援

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:25:55 ID:DcWZ9ht9
支援

380 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:26:16 ID:lJHMsxM4
 乗ってきた戦艦『ユリシーズ』はじめ6隻の戦艦内では激しい論議が巻き起こった。
 彼等は今、早急に何をすべきか。この事実をどう捉えるべきか。イゼルローンは、帝国
は、旧同盟では、地球教は、エル・ファシル政府は・・・。
 いやそもそもヤンは今、一体どこでどうしているのか?
 捕らえた襲撃者に対して、合法非合法問わず、あらゆる手段で尋問が行われた。民主共
和制の為に戦う彼等だが、この時は人権思想の為には戦っていなかった。だが、見るべき
情報は得られなかった。


 ユリアン達が出した結論は、常識的なものかもしれないし、現実逃避とも言えるものか
もしれない。それは、この一件を「地球教によるヤン・ウェンリー誘拐」として全宇宙に
公表することだ。なにしろ6隻の戦艦がセンサーに捉えた記録から、人類の科学的知識か
らかけ離れた「召喚ゲートの開閉」がデータとして残されてもいたのだから。これを無視
し、全てを地球教の仕業とした。もっとも、彼等としては他に思考の選択肢も希望の種も
無かったのだが。
 そしてこの事実は銀河帝国・旧同盟領・旧フェザーン領・エル・ファシル政府、果ては
ヤン暗殺を謀った地球教にいたるまで震撼させた。
 地球教にしてみれば、とんでもない言いがかりだ。だが帝国軍に追われ地下に潜伏する
彼等に弁明の機会は与えられない。そしてそれ以外の人々にとっては、まさに恐怖の象徴
たりうる事件だった。

 地球教がヤンを麻薬で洗脳し、その知謀を狂信的テロリズムに最大限活用する。
 それは、悪夢としか言いようのない未来像。

 イゼルローンからの情報に、皇帝ラインハルトは激昂した。その怒りは熾烈を極めた。
報告者は美貌の主席秘書官ヒルデガルド・フォン・マーリンドルフ伯爵令嬢。聡明さと強
固な意志を併せ持つがゆえに主席秘書官の地位を与えられている彼女ですら、皇帝の怒り
を前に心胆を寒からしめた。
 この年の4月には爆弾テロによりローエングラム王朝初代工部尚書ブルーノ・フォン・
シルヴァーベルヒを失っていた。犯人は未だ不明ながら、地球教徒という見方が強い。そ
して今回は明らかに地球教による、自らが武力により打ち倒す事に固執した宿敵、ヤンの
誘拐。
 おのれ地球教め。予の命のみならず、予の部下、宿敵までも奪おうというのか。予から
全てを奪い、唾棄すべき策謀とテロにより銀河の覇権を巡る戦いを穢そうというのか。な
らば、お前達がそんなに神と共に在りたいというのなら、お望み通り神と共にあの世で暮
らすがいい!
 皇帝は周囲の目も憚らず怒声をまき散らし、身を焦がす怒りが大気を揺るがさんばかり
だった。

 ラインハルトは即座に遠くフェザーンにある軍務尚書パウル・フォン・オーベルシュタ
インへ通信回線を開き、冷徹なる義眼へ二つの命令を下した。地球教徒を最後の一人に至
まで狩り尽くせ、そしてヤン・ウェンリーを奪還せよ、と。
 感情より効率・能率を優先させるマキャヴェリズムを体現した男は、皇帝の逆巻く憤怒
にも眉一つ動かすことなく命令を受諾した。同時に怒りで我を忘れかけていた皇帝を淡々
と諫め、ヤン・ウェンリー誘拐事件の捜査について進言した。

 オーベルシュタインは確かにヤンを探す気はあったろう。ただ、生死を問う気があった
かどうか、については幕僚達は一様に「もし生きて発見したら、改めて謀殺する気だ」と
見ていた。
 嫌われ者の奴には地球教徒狩りがお似合いだ、我らはとにかく件のペテン師を探そう。
この戦いをこんな形で終わらせるなど、自分たちに苦杯を飲ませ続けたヤンを狂信者の誘
拐で失うなど、しかもその頭脳をテロに利用するなど、絶対に認めない。こうして皇帝の
部下達もヤンの身柄奪還に乗り出した。それも、あの義眼より早くヤンの身柄を確保すべ
し、と。
 そしてイゼルローン側にしても、銀河帝国の協力が必要だった。なにしろ地球は銀河帝
国領内、実行犯の地球教徒は帝国軍内部で暗躍している。誘拐手段が亞空間転移では、ヤ
ンの身柄が既にイゼルローン回廊から遙か彼方の地へ運び去られた可能性が高い。



381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:26:31 ID:DcWZ9ht9
支援だ

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:26:42 ID:+qkvP0++
あいた口が塞がらないという類の支援

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:26:55 ID:2v43dMAv
支援に…乾杯!

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:27:12 ID:mV6vI8RO
しえーんッ!

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:27:49 ID:Khd86ZXH
地球教徒の皆さん「バカ、俺達じゃないるれ……」

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:28:00 ID:qXSpP3ah
>>359
ラインハルトの病気は基本的にヤンと関係ないと思う
そして銀英世界では治癒不能で皇帝崩御

・・・しかし水の魔法なら直せるかも?

ところで>>337を俺に三行で説明してくれ

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:28:50 ID:J4FuJZX2
オーベルシュタインなら確実に死体で帰すな。
支援

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:29:00 ID:okEE3Fax
>>384

>>354

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:29:51 ID:okEE3Fax
ミス

>>386

>>354

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:29:52 ID:2v43dMAv
原作でもラインハルトはヤンの喪失を聞いた際には、激しく感情を吐露していたな支援

391 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:30:01 ID:lJHMsxM4
 かくて両陣営暗黙の了解のもと、事実上の一時休戦と両首班の会見延期、そして合同捜
査態勢が成立した。


 なお、政治上も幾つかの変化が生じた。
 ヤン一党が身を寄せるエル・ファシル独立政府が脱落、政府を解散し帝国に降伏した。
もともと政府とはいっても誕生して間もない烏合の衆であり、ヤン・ウェンリーの軍事的
才幹と名声に頼っていた便乗派にすぎない。政府をまとめ上げていたロムスキー医師も『レ
ダU』号で殺害された。ヤンの生死は不明ながら、指導的立場にある二名を失い、もはや
組織の体裁を保てなくなるほどに動揺してしまったのだ。
 ヤンの部下達はフレデリカ・グリーンヒル・ヤンを指導者としてイゼルローン要塞に共
和政府を樹立、ユリアン・ミンツ中尉が中尉のままで司令官となって「イゼルローン革命
軍」を組織し直した。ただ、当人達はヤンが発見されるまでの暫定的地位であることを明
言していた。
 彼等は自分たちの英雄が生存する事を信じ、脱落者を出すことなくヤンの捜索へ注力し
た。宿敵であった銀河帝国軍に対しても、最初は疑念と不信をもって、しばらくして立場
を超えた個人的信頼関係をもって捜査に協力した。


 かくして犯行現場である『レダU』号とイゼルローン要塞には、同盟軍のみならず帝国
軍からも多くの人間達が訪れた。現場検証と地球教徒への尋問のため、若き勇将ナイトハ
ルト・ミュラー上級大将が憲兵達を引き連れてやってきた。6隻の戦艦が捕らえた亞空間
ゲート開閉のデータもコピーを受け取り、これを未だに怒りが収まらぬ皇帝の元へと送っ
た。
 事件への見解と捜査方針は、両勢力とも一致していた。ヤンは出血多量であり生存可能
性は低いが、ゼロではない。速やかに適切な医療処置を施せば助かりうる状況だった。だ
が誘拐実行犯が地球教徒である可能性は限りなく低い。彼等は明らかに暗殺に来ていたの
だから。
 なにより、戦艦のデータ・ユリアンの目撃証言・消失した斧のヘッドという証拠品から
読み取れるのは、未知の技術による小型ワームホール。イゼルローン回廊という本来ワー
プ出来ない宙域内で形成された、艦内の人間一人だけをピンポイントに転移させる、常識
はずれの技術。

 ここに来て、捜査方針は大きく転換した。地球教の洗い出しから、未知の亞空間転移技
術調査へ。このような特殊極まりない技術なら、それを研究・開発する人間は極めて限ら
れる。ならばそこから使用者たる実行犯とヤンの足取りも追える、と。

 なお、この時点で銀河帝国軍内部での地球教徒狩りも凄惨を極めていた。フェザーン側
のオーベルシュタインとイゼルローン側のラインハルト陣頭指揮による捜査は情け容赦が
なく、証拠の有無すら問わず地球教徒を追い立てた。そして地球教徒は逮捕を逃れ得ぬと
悟るや、次々に自決自爆し、追跡者たる優秀な軍人・警官達を死への旅路に巻き込んでい
た。
 ヤン暗殺犯が使用した駆逐艦のうち一隻、逃亡の途にあった地球教徒達も6月上旬に発
見。帝国軍に補足され、停船命令を無視し砲撃。強行接舷されそうになるや、近寄った帝
国軍艦ごと自爆した。
 捜査方針が転換したからといって地球教徒狩りの手が弱まる気配もなかった。信者洗脳
に利用していた麻薬と、その販売ルートも摘発される。幾つものマフィアが壊滅させられ
た。




392 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 00:31:01 ID:voWSQELJ
0035に長編投下。
BIO3の最強ジル。

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:31:38 ID:DcWZ9ht9
自業自得な地球教徒 支援

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:33:42 ID:2v43dMAv
>>392
取り敢えず提督の投下が終わってからにしろ支援

395 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:34:00 ID:lJHMsxM4
 しばらくの後、帝国本土へ送られた亞空間転移データについて検証が勧められた結果、
極めて奇怪な事実が判明した。まず判明した事実の出所からして奇怪だった。科学技術総
監部の記録から過去の論文や研究者が洗い出されるかと思いきや、全く検索にヒットしな
かった。かわりに、廃棄寸前の古ぼけた記録装置に同様の現象がデータとして残されてい
たのだ。
 それは帝国首都ヴァルハラ星系惑星オーディンの演習場。30年程前、地上に突然ワー
ムホールが発生、装甲輸送車が一輌巻き込まれて失踪したのだ。装甲車と共に失踪した乗
員の中には、グレゴール艦隊第12工兵隊所属ヨハネス・シュトラウス准尉の名も含まれ
ていた。
 次に見つかったのはクロイツ艦隊所属空母『シュヴァルツシルト』のデータ内。といっ
ても当該空母は50年程前に戦闘で大破、その後廃棄されている。廃棄前に、記録された
データは軍のデータバンクへ移された。そのデータの中に、オイゲン・サヴァリッシュ中
尉の乗るワルキューレが突然発生したワームホールに吸い込まれて失踪したデータが残さ
れていたのだ。

 その後も帝国旧同盟問わず、同様のデータが軍のデータバンク各所から大量に発見され
続けた。ただ、大半は謎の爆発事故として記録されていた。それらは奇妙な爆発だった。
なにしろ、進行方向に対して前方の爆発が存在しない、後ろの半球だけしか確認されない
爆発なのだから。
 これらに対しては一応の調査がなされていた。共通するのは「自然発生したワームホー
ルに突入してしまった。前方はホールの向こう側に飲み込まれ、この宇宙から消失。ホー
ルに突入しなかった後方部分は、ホールの出口側で何かに接触した前方部分に、慣性の法
則に従い『衝突』して圧潰爆発した。この時、前方へ向かうはずの爆発部分もワームホー
ルに飲み込まれて消えた。残った爆発の後方部分だけが半球の形状で確認された」という
見解だ。

 だが、この現象が奇妙なのは爆発の形状ではなかった。それは、人類が亞空間跳躍航法
を手にして宇宙進出を果たした千年前、宇宙歴2700年頃から定期的に確認されていると
いう事だった。
 最も奇妙なのは、千年に渡って発生頻度が一定している、という事実だ。人類の活動範
囲が半径百光年でも数年に一度。半径千光年に拡大しても数年に一度。現在の版図まで広
がっても数年に一度。どう考えても、この現象は人類の活動範囲拡大に発生域を同調させ
ている。
 では、人類が亞空間跳躍航法を手にして宇宙進出を果たす前はどうだったのか?この現
象がデータとして記録されたのは、亞空間跳躍技術を手にしたたためワームホールを観測
出来たからだ。なら、もしかして、観測手段が存在しない時代から、人類が地球という一
惑星のみで暮らしていた時代から、数年に一度は必ず起きていたのではないか?

 そして、これらのデータに共通する、あまりにも人為的すぎる要素も明らかとなった。
失踪するのは装甲輸送車や単座式戦闘艇、小型武装商船、ミサイル、爆弾等兵器類ばかり
だったのだ。当然、兵器類は軍が主に管理している。故にこれら『小型兵器類だけを狙っ
たワームホール』に関するデータは軍のデータバンクに大半が集中していた。

 これらのデータはこれまで、各々が個別の事故として処理されていた。どの時代でも、
自然発生したワームホールに巻き込まれたものとして、それ以上の調査がなされる事はな
かったのだ。
 しかしヤンの失踪事件から、これら全てが明るみになった。単なるワームホールへの接
触事故などではなく、何か正体不明の存在が起こす事件であると認められた。それも、人
類に千年以上も取り憑き続け、人の血肉を喰らい兵器を奪わんとする異次元の化け物によ
るものだ、と。
 この推理について、正直なところ、帝国では半信半疑というところだった。調査結果を
伝えられたイゼルローンでも、子供向けTVじゃあるまいし…という、半ば呆れたような
感想が各所から漏れてきた。それに、ヤンは兵器ではない。魔術的知謀を持っているが、
知略を兵器と言うには無理がありすぎる。

 それでも帝国内では、過去のデータの洗い出し・地球教徒狩り・ヤンの捜索が続けられ
た。イゼルローンでも犯行現場たる回廊の調査捜索が、鬼気迫る執念をもって行われてい
た。



396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:34:13 ID:pOzlzziz
ジークカイザー!!!!!!!!!!

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:35:32 ID:Khd86ZXH
>>395
始祖ブリミルの大迷惑ですな。
支援。

398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:35:44 ID:+qkvP0++
亜空間ではなく阿鼻叫喚でもなく亞空間の支援


399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:36:12 ID:wWQWxKfB
帝国やら提督やらでヤンがどんどん屑にされてくな

400 :絶望の街の魔王、降臨-0 ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 00:36:39 ID:voWSQELJ
 ジル・バレンタインは困惑していた。



 アンブレラが倒産、何もかもが終わったと思ったらまたバイオハザード。そしてその事件に反アンブレラ
組織とアンブレラ残党と合衆国政府等が関与していると知り、反アンブレラ組織に協

力する形で行動していた。



 それは、組織からの幾つかの依頼をこなし、報告の為の帰還の最中であった。
「……ええ、ウェスカーと会ったわ。忌々しいけど、まだ生きてるわ」
 かつてアンブレラが建造した地下施設への搬入線路。その鉄道車両に揺られながら、通信機で口頭による
簡易報告をしていた。武装は解いていない。まだ後部貨物車両には化物の入ったイン

キュベータが幾つもあるのだから。
 組織は彼女を人間扱いしてないフシがある。回を重ねるごとに『実験体(タイラントベース)を生け捕れ
』だとか『汚染された街で、全ての死者・突然変異種・BOWを殲滅し、可能ならば生

存者を救出せよ』だとか、人数や補給が必要なミッションを一人でやれと伝えられる。いい加減愛想を尽か
せ、もう独自行動でどうにかできないものかと思案していた。
「……そうね。明日には戻れると思う。判った。アウト」
 必要な事を全て伝え、通信を切る。
 もう暫くしたら、組織の輸送隊との合流地点だ。これだけ大量のBOWを運ぶのは精神的に疲れる。いつT-0
02の様に硝子を破り飛び出てくるか判らない。デザートイーグルのグリップを握り、

即時対応できる様に警戒している。早く着かないかと願うが、自動運転の貨物列車は加速する気配が無い。
 窓から外を見れば、延々と砂漠が続き、退屈しのぎにもならない。装備のチェック、現地で得た書類の整
理、そして回復。既に全て終わり、残りの数分間をどう過ごすか思案していた。

 異変はその時始まった。

 目前に、鏡が現れたのだ。
 突然の事に警戒を更に強めるジル。アンブレラが開発した何か。そう判断して、鏡の前から飛び退く。あ
の会社の作る物は、ロクでもない物ばかりだ。BOW鎮圧用に開発した兵器を、紛争中

の政府に売り付ける、平然とそんな事をやってのける。この宙に浮いている鏡も、何かしらの装置、もしく
は兵器なのだろう。
 この場合、一瞬の判断が命を左右する。鏡が何らかのアクションを起こせば、即刻50口径の弾丸を浴びせ
るつもりだった。しかし、それまでは何も刺激しないようにするしかない。
 ……動かない。
 どれだけ待っても、鏡に動く気配は無い。
 無害と判断するにはまだ早いが、ジルはそれに調べてみる事にした。彼女の勘が、危険ではない、と囁い
たのだ。



 大型輸送ヘリが3機、砂漠に舞い降りた。輸送隊である。
 彼等は砂漠で停車している列車を調べたが、中に彼女は居なかった。
 扉から吹き込んだヘリのダウンウォッシュが、少ない座席に置かれたファイルを捲っていた。


401 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 00:37:35 ID:voWSQELJ
はやとちりした。
すまん

402 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:38:15 ID:lJHMsxM4
 ヤンが失踪して一ヶ月ほど経ったある日、事態は大きく進展した。
 イゼルローン回廊内で調査を続けていた戦艦ユリシーズが、再び同様の現象を捉えたの
だ。今回はスパルタニアン一機がワームホールに巻き込まれ、爆発した。半球形に飛び散
る光と破片を残して。
 ここに至って、イゼルローンも帝国も重大な事実に気がついた。
 今、帝国軍は戦力をイゼルローン回廊に集中させたままだ。反帝国勢力であるヤン艦隊
の戦力もイゼルローン要塞に集結。なら、兵器類を狙うワームホールもイゼルローン要塞
周辺で発生する可能性が高い、ということだ。
 しかも、これまで数年に一度しか確認されなかった現象が、僅か一ヶ月で再び現れた。
これまでは本当に数年に一度しか発生しなかったのが、今は月一回のペースで発生してい
るのか。単にセンサーで捉える事ができたのが数年に一度なだけで、実際は更に高頻度で
生じていたのか。
 ともかく、今後イゼルローン周辺で三度目の発生を早期に確認出来る可能性が高い…。

 帝国軍とイゼルローンは共同作戦を立てた。
 故意に、大量の小型兵器類を浮遊させる。ワープ・エンジンを搭載した艦船周囲を、極
めてゆっくりと。そして本来は搭載する艦船に向けられるワープ・エンジンを、艦の外へ
向けるよう改造する。何かをワープさせるためではなく、発生した亞空間ゲートを固定さ
せるために。
 この罠をはるため、両陣営から大量の艦船が動員された。廃棄寸前のワルキューレから
新品の荷電粒子ビームライフル、ローゼンリッター隊員のキスを受けたトマホークにいた
るまで。あらゆる『兵器』と呼べるものが各艦の周囲を、まるで水中を漂うクラゲのよう
にゆっくりと放たれた。
 そして、数千隻の艦艇は全センサーを稼働させて待ち続けた。謎の亞空間ゲートが今一
度開き、ゆっくりと漂う兵器を鏡面にゆっくりと吸い込もうとする、その瞬間を。そして
ワープ・エンジンを改造していない艦船は全機能を停止させ、将兵達は息を潜めて獲物が
罠にかかる事を祈り続けた。
 なお、この頃シャフトが牢獄からイゼルローン回廊へ移送され、ゲートの謎を解く事と
引き替えに恩赦を受ける事が皇帝から告げられた。


 そして、その時は来た。


 敬愛する上官を取り戻すべく不眠不休でセンサーにかじりついていたイゼルローン艦隊
のオペレーターは、とうとうその執念を実らせた。乗り込んでいた駆逐艦周囲を漂うハン
ド・キャノンを取り込もうとしていた亞空間ゲートを捉えたのだ。即座にワープ・エンジ
ンを出力全開で稼働させ、真空の空間に開いた不自然極まりない時空の穴を、不自然なま
ま固定させた。
 ハンド・キャノンを取り込み終えたゲートは、その口を閉じようと、駆逐艦の生み出す
不可視のエネルギーに抵抗した。だが、それは既に無駄な抵抗でしかなかった。駆逐艦か
らの情報は即座にイゼルローン回廊に存在する全艦艇へ伝えられたのだ。駆逐艦周囲にい
た全ての艦が即座にゲート周囲へ殺到し、次々とワープ・エンジンをゲートへ向けて稼働
させた。

 偉大なる神、始祖ブリミルの強大なる魔力『虚無』が生み出した召喚ゲート。
 それはかつて古代地球において、十字架上へ釘ではりつけられた聖なる人物のごとく、
宇宙空間へワープ・エンジンをもってはりつけられた。

 帝国軍本営でもイゼルローンでも歓喜の叫びが響き渡った。そして早速ゲートの調査が
両陣営合同で開始された。
 両勢力の物資量・人的資源の差から調査の主導権は自然と銀河帝国側がとることになっ
た。だがイゼルローン側は彼我の力の差を承知していたし、皇帝はイゼルローン側の人員
を軽んじたり疎んじたりしなかったので、不満は訴えなかった。


 皇帝ラインハルトが、ユリアンが、ミュラーが、ヒルデガルドが、ポプランが、すっか
り痩せこけたシャフトが。
 事実を知った全ての人が、首を捻った。


403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:38:21 ID:Khd86ZXH
>>400
>>394を読め。

404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:38:41 ID:yv4Hr4Qf
まさかバイド支援

405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:38:48 ID:bfUiC3BZ
コレハヒドイ

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:40:04 ID:Khd86ZXH
ラインハルトがアンリエッタに会ったらどうなってしまうのか心配。
支援。

407 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:41:45 ID:lJHMsxM4
 鏡のようなゲートが一体何なのか、全く分からなかった。
 目の前にあるのに、全艦艇の全センサーが実在を示しているのに、実在のものとは信じ
られなかった。


 見た目はキラキラ輝く楕円形の鏡。人間一人がくぐれる程度の大きさ。
 イゼルローン回廊内という、ワープ不可能な程に時空としては歪んだ宙域内にあって、
見事に安定した平面の形で『空間の穴』を維持している。この時点で観測者全てが自分の
目と常識を疑った。
 ありえない。どう考えても有り得ない。科学的に存在するはずがない。

 表面を乱反射する光を分析したところ、ゲート向こう側から届く光が混じっている事が
判明した。
 ならばと乱反射する光を取り除き、ゲート向こう側の映像を確認した。それはどこかの
惑星上。草一本生えない、だだっぴろい荒野だ。そして荒野の10km程彼方、何か土手の
ような地形上に人間らしき姿を複数確認出来た。望遠拡大すると、確かに人間だ。総じて
見目麗しい、不自然に耳の長い人種。彼等はゲートを指さして何事かを相談しているよう
だった。
 人類の歴史上、存在しなかったはずの人種。人類以外の知性体をついに発見したのか、
それとも独自進化を遂げた新種の人類か。管制室も、この宙域に集結した全ての人も興奮
に沸き立った。
 人智を超えたゲートは後回しにして、彼等とコンタクトを取ることにした。が、迂闊に
ゲートへ侵入するわけにはいかない。まずは通話から、と考えた。

 FTL(超光速通信)を試した。あらゆる言語、モールス信号にしてまで送った。
 …無反応。

 電波通信も試した。
 …応答無し。

 強力な光源を使い、光を彼等へ送ってみた。向こう側が夜になるのを待って、映像や文
字を雲に投影したりもしてみた。
 …逃げていった。気付いてくれない。向こう側の地域は乾燥地帯らしく、雲は少なく小
さいので映像が目立たない。

 立体映像を投影してみようとした。
 …上手く投影出来ない。ゲートの向こう側も光を乱反射しているらしく、また、ゲート
そのものの僅かな揺らめきが干渉してしまう。

 一体彼等は何を話しているのかと、映像に映る人々の唇の動きから会話内容を読み取ろ
うともしてみた。
 …暗号解読班からの回答は期待に沿うものではなかった。「古代地球において使用され
た言語に共通点が見られるが、データ不足で解読不能」というものだった。

 だが「古代地球」という単語に観測者達はひっかかった。
 映像に映る人々の服装は、まさに古代地球の服装だ。砂漠を渡るキャラバンが着ていた
服装に似ている。また、彼等は全く機械類を所持していない。このようなオーバーテクノ
ロジーによるとしか思えない亞空間ゲートを生成する人々にも関わらず。
 向こう側から届く映像を分析したところ、大気組成は地球と同じ。重力も1G。自転・
公転速度は少々の差がある。衛星は二つある。
 どうして向こう側の大気は宇宙空間に吸い出されないのだろう、と調べてみたら、なん
んと物質は一方通行だった。エネルギーは双方向なのに、物質は向こう側に行くばかりで
帰って来れない。「ふざけてる!」と誰かが叫んだが、それは全ての人々の心からの感想
だった。



408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:42:25 ID:+qkvP0++
シャフト召喚もとい召還記念支援

409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:42:31 ID:wx4elI9k
プロジェクトXだぜ支援
作者は企業人だな

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:43:25 ID:fLOkejHJ
ハルケギニアのみなさーん、戦争なんかしてる場合じゃないぞ。
支援、支援、支援

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:43:26 ID:DcWZ9ht9
shien

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:44:25 ID:qXSpP3ah
きれいなシャフト支援

413 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:44:27 ID:lJHMsxM4
 この頃になって、イゼルローン共和政府の面々がしびれを切らした。
 我らの当初の目的を忘れるな。我々はヤン・ウェンリー捜索のために集結したのだ。謎
のワームホール、人類が宇宙進出を果たして以来の悲願である異種知性体とのファースト
コンタクト、確かにそれらは極めて重要だ。だがまずは人類に平和をもたらすのが先だ。
その第一段階として、ヤンとラインハルトの会見が必要なのだ。ヤンが向こう側にいるか
どうか、急ぎ確認すべし。
 この進言にラインハルトと幕僚達も同意。無人探査機を送り込む事とした。

 …破壊された。

 ゲートを通過させたとたん、『何か』が無人探査機を叩き潰した。
 破壊された映像をよく調べるが、やはり首を捻るばかりだ。なにしろ、大地が触手のよ
うに伸び上がり、無人探査機を押し潰して地中深くに飲み込んだ、としか見えない映像な
のだから。
 もしかしてゲートの向こうは、惑星上に見えるが、何かの生物の口の中なのか?巨大な
珪素生物か何かで、人類の兵器を食糧として取り込んでいる??そんなバカな!…と叫び
たいが、もはや目の前の事を事実として受け入れるほか無い事を、いい加減、彼等は思い
知っていた。

 次はマニピュレーターを遠隔操作して、ファイバースコープをゲートに入れてみた。
 …やっぱり盛り上がった土の塊に潰された。

 思いっきり頑丈に強化したスコープを突っ込んでみた。
 …大量の岩と土が降り注ぎ、へし折られた。

 爆弾で大地の触手を吹き飛ばしてから小型探査機を送り込む事にした。
 …次々とわき上がる岩の指が、爆弾で破壊し尽くされる前に探査機を握りつぶした。

 土の触手を破壊し尽くしてから探査機を送る事にした。
 …いくら破壊されても触手は怯む様子も何もない。機械的にゲートから侵入してくるも
のを淡々と破壊して地中に飲み込んでいく。


 鏡に飲み込まれたヤンも、こうやって叩き潰されて地の底へ?いや、今まで千年の遭難
者達も、全員が!?
 全ては、あの耳が長い連中の仕業なのか!??


 観測者達、特にイゼルローンから来ている人々の胸中には冷たくざらついた感覚がわき
上がっていた。彼等の不安は怒りへと変換された。怒りは耳の長い人々へ、そして目の前
にある理不尽極まりないゲートに対してぶつけられた。
 さすがに向こう側は大気圏内であるため、熱核兵器等の戦術級兵器は使用しなかった。
だがそれ以外の、ゲートを通過出来るサイズのあらゆる爆弾・機銃掃射・質量兵器を触手
破壊手段に使用した。『無人探査機を送り込むための隙を作る』という目的が、半ば忘れ
られるほどに。


 この頃シャフトが、ある可能性を提示した。
 ゲートを捕獲するワープ・エンジンを増やし、それら全てを完全同期させる。かつてガ
イエスブルク要塞をイゼルローン回廊にワープさせた手段を応用して、ゲートを拡大する
というものだ。土の触手が届かないほど巨大化したゲートから、観測機や無人偵察機を送
り込む、と。
 ガイエスブルク要塞ワープに使用したのは、専用のワープ・エンジン1ダースによる通
常距離のワープ。今回は急遽改造した艦船のワープエンジン1000以上による別ブレーン
へのゲート維持と拡大。技術上の困難は大きいし、そのような巨大な時空の穴を開けた際
の影響についてはデータが乏しい。間に合わせの改造ワープ・エンジンで耐えうるか?そ
もそもゲート自体が謎の塊だ。
 それでも、軍人達はシャフトの案を採用した。



414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:44:31 ID:pOzlzziz
支援一点集中砲火!!!!!

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:45:30 ID:woJtm/hC
S 始祖ブリミルの
F 不思議な魔法

支援

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:45:48 ID:2nsvpBYb
(シ・エ・ン)

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:45:50 ID:Khd86ZXH
異文化間コミュニケーションの難しさですな。
支援。

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:46:03 ID:pbDHNFQG
>>358召還され治療を受けたからヤンは死なずにすんだ。賠償どころか謝礼もんだよ。

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:46:34 ID:zZLtX1bv
シャフトのビックリドッキリ発案支援

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:46:41 ID:okEE3Fax
寝れないじゃないか 支援

421 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:47:29 ID:lJHMsxM4
 かくして、急造かつ建設途中である『アインシュタイン・ローゼンの橋』監視観測司令
所に、帝国とイゼルローンの首班と高級士官達が集まった。
 ゲートを包囲し捕獲する多くの艦船がシャフトの指揮命令に従い、ワープ・エンジンを
同調させた。強引にゲートを、時空の穴を大きくこじ開ける。もし拡大しすぎた時空の穴
が制御不能な状態となり、際限なく拡大し始めたら…。そんな不安を胸に、人々は窓やモ
ニターから推移を見守った。

 結果は、見事成功。

 多くの艦船がワープ・エンジンを焼き付かせ、持ち場を他の艦船に任せてイゼルローン
へ修理に向かったりもした。オペレーターや技術者達の胃にも穴が開きそうになった。指
揮を執ったシャフトは、さらに痩せたかのように見えた。その甲斐あって、ゲートは直径
300mまで拡大した。
 多くの観測機を破壊した土の触手は、予想通りゲートの下方にしか触手が届いてない。
ラインハルトは今までのお返しとばかりに、大量の大気圏内用偵察機や無人探査機の射出
を命じた。

 ところが、今度は大量の巨大竜巻と雨の如く降り注ぐ雷が襲いかかってきた。送り込ま
れる探査機を次々と破壊し、地面へ叩き付け、地中に飲み込んでいく。

 これを見たラインハルトは『あの気象兵器を貫ける観測機を送り込め!』と、命を下し
た。技術者達は「ゲートの向こう側は惑星なのだから、衛星軌道上から観測すればいいの
ではないか?いくらなんでも、惑星の重力圏を離脱すれば気象兵器の攻撃は受けないだろ
う」と考えた。
 昔懐かしい多段式衛星打ち上げ用ロケットが倉庫から引っ張りだされ、大急ぎで抗電磁
処理とロケットのパワーアップ、そして本体の強化が加えられた。


 かくして、四つの観測衛星は打ち上げられた。
 衛星からの写真で、かの惑星が地球と瓜二つだと確認された。つまりゲートの向こう側
が別宇宙、パラレル・ワールドの地球だと判明したのだ。暫定的に、第二地球と命名され
た。
 観測したブラスターのエネルギーから、トリステイン王国中央広場の映像を捉えた。
 ブラスターを持つ少女の隣に立つヤンの姿も確認された。

 そして、現在に至るわけである。




「フロイライン。あなたならどうする?」
 ラインハルトは、横に控える主席秘書官へ問いかけた。
 少年のように髪を短くした女性は、珍しく少々の興奮を交えた口調で答えた。
「まずは、ヤン提督と連絡を取りましょう。再度あのゲートを拡大させ、外装とエンジン
を強化した降下艇を無人で射出するのです。衛星からのナビゲーションで問題なく届けら
れるはずです」
「有人である必要は?あの男は現地で何らかの紛争に巻き込まれている。無人機ではイゼ
ルローンの将兵が黙っていまい」
「時期尚早です。二重遭難の危険を冒すべきではありません。それが例え死を覚悟した志
願者であってもです。
 機体には通信機に加え十分な量の食料と武器弾薬に医薬品、コンピューターにはこれま
での帝国とイゼルローンでの経過、そして陛下からのメッセージを載せておければよいで
しょう」
「ふむ、そうだな…」


422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:47:35 ID:aNKIVk+m
シャフト輝いてるぜ支援

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:47:35 ID:2v43dMAv
斉射三援!!

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:48:30 ID:yv4Hr4Qf
シャフトがこんなに活躍する日が来るとは…支援

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:48:53 ID:wx4elI9k
>>418
ヤン以外に何万人も死んでるだろ

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:49:49 ID:DcWZ9ht9
期待大だ支援

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:50:27 ID:+qkvP0++
頑張るんだシャフト支援

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:50:29 ID:pOzlzziz
あのお坊ちゃまくん見たいなやつがねぇ・・・・・・・・・・

429 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:50:30 ID:lJHMsxM4
 主席秘書官の意見は常識的なものだ。だが、それを聞いている皇帝は、不満げに考え込
んでいた。ただ彼女には、皇帝が不満を抱いている理由は政治的なものでも軍事的なもの
でもなく、もっと子供っぽい理由のように思えていた。そう、例えるなら。玩具売り場を
前にしてオモチャをねだる子供のような。

「…陛下」
 皇帝の瞳が、深い信頼を置く女性を顧みた。
「もしかして、ご自分が行きたいのですか?」
 その言葉に、若き皇帝は少なからず動揺した。その姿に秘書は溜め息をついたりせず、
むしろ微笑んだ。

 ファンタジー世界など子供の頃に読み聞かされるお伽話、異世界冒険譚など視聴率を手
軽に稼ぎたい立体TVのシチュエーションに過ぎない…ラインハルト自身そう考えていた
し、分別ある大人なら同じように考えるものだ。だが本当に異世界を目の前にした時、誰
しも夢に描いた超常現象や超能力や魔法が実在する世界を発見した時、何を感じるだろう
か?
 人跡未踏の地が広がる。未知の技術が転がっている。子供の頃に憧れた幻獣達がいる。
人類が永きにわたり探し求めた、エイリアン達までいる。知的好奇心を、征服欲を、冒険
心を刺激されない人がいるだろうか?
 ましてや、皇帝ラインハルトは既に銀河の大半を手にしている。新たなる情熱の対象を
求めるのは至極当然だ。
 加えてフロイライン・マリーンドルフは、戦いを好む皇帝の資質に少なからず懸念を有
していた。ヤンとの会見がなり、宇宙に平和が訪れた時、皇帝の心は何によって満たされ
るのか、と。

 すぐ心の平静を取り戻したラインハルトは、少し笑って秘書官に語りかけた。
「まったく、あなたの前にあっては、予が皇帝の地位にある事が疑わしい」
 そう言って、視線をコンソールへ向けた。ピアニストのように美しくボタンを弾き、必
要なデータを指揮卓のスクリーンへ表示させていく。
 そして、オペレーターの一人へ通信を開いた。
「次のゲート拡大まで、どれほどの時間がかかるか」
 質問されたオペレーターの女性は即座に計算結果と予定表を皇帝のモニターへと送っ
た。
「現在、オーバーヒートを起こした艦を順次交代させています。また、前回のデータをも
とに新たなプログラムを作成しましたので、このダウンロードと各艦の再調整も必要とな
ります。
 次回同調まで48時間が必要となります」
「よし、カウントダウンを開始せよ。新たな観測衛星と、強襲降下艇も手配せよ」


430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:50:41 ID:qL+e8OCb
十分な量の食料と武器弾薬って、、、ハルゲニア滅亡フラグ支援

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:51:10 ID:J4FuJZX2
ここからどうやって最後までもってくのやら……。
支援

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:51:22 ID:Khd86ZXH
<ハルケギニア終了のお知らせ>

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:52:20 ID:Ltg7WKmR
支援三連!

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:52:24 ID:2v43dMAv
ハルケギニア滅亡よりも、ハマーンとおマチさんの修羅場が見たいね、オレは支援w

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:52:28 ID:J4FuJZX2
強襲降下艇ということは……。


有人か!?

436 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 00:52:31 ID:lJHMsxM4
 皇帝の命に従い、司令所の二次元スクリーンには次回作戦までのカウントダウンが表示
された。刻々と減少していく時間に追われるかのように、オペレーター達の声も大きくせ
わしないものになっていく。
「ミッターマイヤー艦隊、高速戦艦千隻がワープ・エンジン改造を終了しました。現在、
予備艦艇としてゲート入り口へ向かっています」
「ゲート出口付近に待機する人数が増加しています。言語解析のため、暗号解読班への人
員拡充を要請します」
「メックリンガー上級大将より緊急通信。第二地球への学術的調査と異種文明特別保護宙
域化について急ぎ皇帝陛下へ上奏したき議あり、との内容です。陛下のコンソールへ送り
ます」
「ビッテンフェルト上級大将より入電。『我、第二地球調査隊に志願する。彼の地に銀河
帝国の旗を打ち立てる大役と栄誉、他の者に譲る意思無し』…帰れないって言ってるのに
なぁ、この人…ゴホゴホ!しっ失礼しました」
「アッテンボロー中将より報告、エル・ファシルより徴用したサーバーが届きました。第
2,第5,第12技術班は急ぎ接続作業に入って下さい」
「イゼルローン要塞より報告です。ヤン婦人が情報工学技術者37名と共に戦艦ユリシー
ズにて観測所へ向けて航行中との事です」
「同盟…失礼、新領土総督、ロイエンタール元帥からの追加報告です。過去六百年に渡る
新領土でのゲート衝突事故、全データの解析作業終了。地球教徒狩りは継続中、今少し猶
予を頂ければ、ご命令通り最後の一人まで刈り尽くして見せましょう…。ハイネセンより
の報告、以上です」
「観測所に接近中の同盟軍輸送艦隊へ。衝突の危険あるためその場で停船して下さい。
 グルック工部尚書、イゼルローンよりのタングステン鋼追加分が届きました…はい、は
い、承知致しました。順次、第四ポートへの接舷を指示します」
「第五居住管区へお伝えします。当該区域は気密作業終了しました。二時間後よりエア・
ボンベを開放します。現時刻より火気厳禁、注意して下さい」

 オペレーター達は続々と飛び込んでくる情報の処理と各部署への指示に没頭していた。
観測所の外でも次のゲート拡大へ向けて、帝国とイゼルローンの艦隊が些かぎこちなくと
も衝突事故など起こさず艦船の交代と艦列の配置を進めている。
 皇帝は司令席に腰を降ろし、一通り報告に目を通した後、次のゲート拡大についてユリ
アン達と意見交換をすべくマイクのボタンに手をかけようとした。
 この時、指揮卓上の映像に目を、そしてその映像に関するオペレーターからの報告に耳
を向けた。一瞬指の動きが止まった。
「ヤン提督が移動を開始しました。その…えと、竜、らしき生物の背に多数の人間と共に
乗り込み、城…とおぼしき建造物へ向かっています」
 即座にラインハルトは指揮卓上の映像を拡大した。

 そこには、確かに竜の背に乗るヤンがいた。

 燕尾服を着た彼は、背にデルフリンガーを担ぎ、ヴァリエール家の人々やシエスタやロ
ングビルなど、何人もの男女と共にシルフィードでトリステイン城へ向かっていた。


               第25話   その頃、舞台裏では   END

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:52:35 ID:+qkvP0++
ようやく時系列が一致支援

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:53:42 ID:zZLtX1bv
銀河の歴史がまた1ページ



439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:54:02 ID:Khd86ZXH
>>436
どいつもこいつも馬鹿共め(w

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:54:27 ID:+qkvP0++
投下感謝! 次回も期待してまーす。


441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:54:47 ID:yv4Hr4Qf
ビッテンww

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:55:12 ID:j3m+MX0C
ヤンがかかわると平和だなぁwww
乙w

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:55:18 ID:DcWZ9ht9
いつもながら最高です

444 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 00:55:30 ID:voWSQELJ
もうひとつだけ。
やらせてください。0100時から。

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:55:46 ID:pOzlzziz
お、終わってしまった・・・・・・・・・つづきが・・・・発作が・・・・・・・・

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:55:58 ID:AF3sBan3
お帰りなさい。そして投下乙。
舞台裏は兎も角として、ヴァリエール家の方々とヤン達は、今後どうなるのやら。

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:56:04 ID:kHh0uGVs
ヤン逃げて──────!

屋外でマチルダと×××したり、ルイズに○○○したり、シセスタに△△△されたりしたら、
全宇宙に見られてしまうw

448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:56:13 ID:qZ2wrG9x
なんという乙・・・眠れないジャマイカ

449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:56:21 ID:2v43dMAv
乙です!!
ビッテン自重www

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:56:24 ID:j3m+MX0C
やったぁあああああああああああああああ

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:56:54 ID:wqSenkC4
乙です!

ビッテンらしいなw

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:57:25 ID:32zoCgOq
乙したー!
いやー、盛り上がってきましたね。
続きをワクテカしながら待ってます。
それにしてもビッテンを筆頭に馬鹿ばっかりだなぁ(ほめ言葉

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:57:38 ID:5xCILL1m
投下乙!
修羅場に超wktk

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:57:42 ID:mV6vI8RO
あはは……。
ビッテンらしい猪突猛進ぶりに、乾杯。
そして、GJでした。次も楽しみにしております。

455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:57:43 ID:wx4elI9k
グッジョブでした
あらゆる行動をモニターされてるとも知らずに
ヤンがうっかりなことしないか心配だぜ

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:57:50 ID:sB62LTSI
ビッテンフェルトからの通信受けた通信兵、ナイス突っ込みww
投下乙です。

457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:57:53 ID:qL+e8OCb
ヤン婦人が情報工学技術者37名と共に戦艦ユリシー ズにて観測所へ向けて航行中
ヤンにとんでもない死亡フラグがたったな。

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:58:28 ID:32zoCgOq
後うっかり本音を漏らしたオペレーターにちょっと萌えたのは俺だけか?

459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:58:42 ID:YhexCWUe
投下乙です。
ヤンの一挙手一投足が実況されててバロスwww
下手なことした日には冗談抜きで帝国のデータバンクに残される訳で(ry


>>441
あの猪、懲りることを知らないからw

460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:59:17 ID:Kfgk+t+g
GJ!!!
シャフトがこんなに輝いているSSを読めるのは、ゼロな提督だけ!

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:59:51 ID:Kfgk+t+g
ゴメン、下げ忘れた。

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:00:21 ID:TCJjuVe6
提督氏乙
明らかにヤンに修羅場という名の死亡フラグが立ってるw

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:00:37 ID:qXSpP3ah
>>435
無人と書いてるが・・・
イゼルローンに知られたら密航者で降下艇がすし詰めだなw

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:00:42 ID:uTDpulFm
>>364
「ワープする宇宙」という本に詳しい
タイトルはアレだが中身はちゃんとした学術書だ

どっかのでかい加速器で実験するそうだが、うまく実証されればパラレルワールドの存在も有り得るらしい
ハルケギニアにマジ行けるぜー

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:00:59 ID:XozwAo8T
これはだめかもわからんね(ヤンの生命的な意味で)

466 :絶望の街の魔王、降臨-1-1 ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 01:01:19 ID:voWSQELJ
 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは最早数えるのも馬鹿馬鹿
しい程の失敗を繰り返していた。
 彼女はこの『春の使い魔召喚』の儀式に全てを賭けていたと言っていい。使う魔法が例外
無く爆発する、故に着いた渾名が『ゼロ』。魔法が使えない『ゼロのルイズ』、と他の生徒
に馬鹿にされていた。彼等を見返す為にも、この召喚だけは成功させなければならない。
 ところが時の流れは無情なもので、担当のコルベール師はもう時間が無い事を理由に、次
の召喚が最後と告げた。ルイズの努力を知っている彼にその宣告は心苦しいものだったが、
彼女一人の為にこれ以上の時間を割くわけにはいかない。
 そしてルイズは、最後の呪文を唱える。心の中では泣いていた。
 詠唱が終わり、また爆発が起こる。しかし……今回は規模が違った。今までのより遥かに
、軽く3倍は越える被害半径を誇り、ルイズの背後でからかっていた生徒や使い魔逹をも巻
き込んだ。爆風により薙ぎ倒され、煙が晴れても立っている者は居なかった。空中を浮遊し
ている使い魔は遥か遠くに飛ばされ、地を這うものは白眼を剥き気絶していた。しかし、死
傷者はいない。
「な、何よこれ!」
 ルイズが叫ぶ。彼女はあの爆発の中、平然と立っていた唯一の例外であった。
 その彼女が見たものは、爆心と思われる場所で咳き込む、一人の女だった。



 地面にはクレーターができ、そこに居た見慣れない格好の女は、ルイズの前に歩いてきて、
「あの鏡は何?アンブレラの作ったもの?ここは何処?何が目的?」
 矢継ぎ早に質問を繰り出した。
「か、鏡とかアンブレラとかは知らないわ。ここはトリステイン魔法学院で、何だか判らな
いけど、貴女は私が使い魔召喚で喚び出したの」
 女の持つ異様な迫力に負けじと、強気を保ち答える。
「喚び出した……?」
 あの鏡を思い出す。鏡面に触れた途端、強い力で吸い込まれ、暫く気持ち悪い浮遊感を感
じた後、ここで煙に包まれていた。
「あの鏡は貴女の仕業ね」
「だから!鏡なんて知らないわよ!」
「あー、ミス・ヴァリエール」
 不意に名前を呼ばれ、振り向くとコルベールが居た。あの爆発で意識を保っていた、数少
ない人間だ。
「この方を、喚び出したのか」
「ミスタ・コルベール、サモン・サーヴァントのやり直しをさせてください!平民を喚ぶな
んて、これは失敗です!」
 ルイズの要求に、コルベールは首を振る。
「それは出来ません。春の使い魔召喚の儀式は神聖だ、そう簡単にやり直しはできないのだ
よ。彼女と契約しなさい」
「……判りました」


467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:01:55 ID:32zoCgOq
しかし感想コメ見てると、ビッテンに全部持って行かれた感があって笑った(苦笑

468 :絶望の街の魔王、降臨-1-1 ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 01:02:11 ID:voWSQELJ
 置いてきぼりを食らったジルは立ち尽くして二人が話す様子を見ていた。契約だとか使い
魔だとかは判らないが、どうも雲行きが怪しい。そのうち話が終わり、桃色の髪をした少女
──『ヴァリエール』とか呼ばれていたか──がこちらに近づいてきた。
「ちょっと、しゃがんでもらえる?」
「それよりまだ訊きたい事があるのよ」
「それは後でゆっくり聞くわ。今は時間が無いの」
 確かに、周りには目の前の少女と似たような格好の少年少女が煤けて倒れている。見た事
の無い動物も転がっている。まさか、ここでもバイオハザードが起きたのか、と考えが至り
、時間が無いという『ヴァリエール』の言葉で、彼女に従う事にした。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司る
ペンタゴン、この者に祝福を与え、我が使い魔と為せ」
 突然キスをされた。
「何をするの!?」
 反射的に緊急回避を行い、『ヴァリエール』から離れる。ハッシュパピーを抜き、相手
に向ける。
 今回はBOW捕獲用に麻酔弾を装填していた為、子供相手でも銃口を向けられる。
 現状は把握できず、話は判らず、行動も理解できない。セーフハウスで拉致されて、いき
なり任務に駆り出された時より酷い。ブリーフィングの有り難みを噛み締める。
「訳の判らない事ばかりね。今度妙な事をしたら、眠ってもら────」
 突然、左手に痛みが走る。今まで感じた事の無い痛み。撃たれたり、化物に噛まれたりす
る痛みとは別の……一番近いのは、酸で焼ける様な痛み。
「貴女、私に何を……」
「つ、使い魔のルーンが刻まれているだけよ。すぐ治まるわ」
 ハッシュパピーが転がっている。いつの間に落としたのだろうか?
「ふっ……」
 最早余裕が無くなり、タクティカルベストからベレッタを抜く。これは実弾が装填してある。
 それを『ヴァリエール』に向け────安全装置を外す前に、意識を失った。

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:02:17 ID:3ca1mmQr
提督乙っす
そして投下しえん

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:02:35 ID:2v43dMAv
今日はこんな平日の夜時間に投下祭だな支援

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:02:36 ID:wqSenkC4
>457
フーケと仲睦まじいところをシッカリと「観測」されて
送り込んだ艦のメッセージデータに
「別に帰ってこなくてもそちらでどうぞお幸せに! 妻より」
ですね

472 :絶望の街の魔王、降臨-1-1 ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 01:02:53 ID:voWSQELJ
終了です。

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:03:48 ID:jojBpFXz
wktkがとまらねぇ


474 :ゼロな提督25:2008/06/27(金) 01:04:18 ID:lJHMsxM4
投下終了

以上、ようやく舞台裏を描けました。あースッキリした


ところで、どうにもラストが伸びに伸びて、書き直しまで加えて、結局延々と書き続けてる有様です
すんません。まだしばらくお付き合い下さい OTZ



決してインドの食事を口にしてはならぬ・・・
と思って韓国人に勧められた韓国料理食ったら、大当たりでしたよチキショーメ




なお、余談ですが
『アインシュタイン・ローゼンの橋』はアメリカの物理学者アンドレイ・リンデ博士だけでなく
京都大学の佐藤勝彦博士、高エネルギー加速器研究機構の小玉英雄博士、早稲田大学の前田恵一博士
彼等の共著である「宇宙の多重発生」(1982発表)でも予言されているそうです

詳しくはインフレーション宇宙論に関する本に記されています

475 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 01:04:31 ID:voWSQELJ
0で御迷惑をおかけしました。
すみません。

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:04:56 ID:2ulI2ZuT
投下乙
この強襲艇が降下すると言うことは、脳味噌ファンタジーのびっちをぶっ殺すことが出来そうですね

>>455
すでに結婚式場に行く前にフーケとちゅーしとるがな

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:05:24 ID:mV6vI8RO
>>467
だってビッテンがビッテンしてんだもんw

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:05:36 ID:jojBpFXz
絶望の街の魔王、降臨
感想書くまでまてよ

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:06:16 ID:woJtm/hC
韓国…そりゃアレだ、「法則発動」の一種だぜ

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:06:18 ID:uTDpulFm
>すでに結婚式場に行く前にフーケとちゅーしとるがな
ブラスターの発射が切っ掛けで発見されたのでまだその時は大丈夫だろ

481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:06:57 ID:32zoCgOq
>>474
ああ、その、なんだ。お大事に。
そういう板じゃないから自重するけど。

もちろん最後までつきあいますともさ、サー。
それにしても、聖地の「門」拡大の引き金引いたのってある意味ルイズだよな、コレ(苦笑


482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:07:07 ID:mV6vI8RO
>>474
> 決してインドの食事を口にしてはならぬ・・・
> と思って韓国人に勧められた韓国料理食ったら、大当たりでしたよチキショーメ
……それは、お気の毒に。
てか、ある意味、自業自得?
等と言ってみる私はハン板住人でもあります、サーセン……。

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:08:10 ID:jR3KsBHI
汁焦りすぎ。
他人のこと考えないやつはこういう馴れ合いスレでは嫌われ者第一位にあがるよー

484 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 01:08:50 ID:voWSQELJ
次は夜はやめて過疎ってる昼くらいにします。

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:08:59 ID:kHh0uGVs
>>477
でもメックリンガーもメックリンガーしてるぜw

ガイエスブルグを攻め落としてまず最初にやったのが美術品の確保、なおっさんの面目躍如。

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:09:13 ID:2ulI2ZuT
>>480
あぁそうだった
>>483
一度の失敗でそう咎めんなよ

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:09:51 ID:5xCILL1m
次からはとりあえず落ち着いて、ゆっくり投下してね!(AA略

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:11:46 ID:0Fs0KdBY
>>484
期待してる。焦らずにな

489 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 01:12:18 ID:voWSQELJ
すまねぇ……ありがとぅ…(つAT)

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:12:45 ID:lDcZ0QAh
>>484
別にその必要はないが、他の人の作品が投下された直後(しかも投下後の挨拶すら待たずに)はよろしくない。
10分から20分様子を見てから投下するべし。テンプレを見て譲り合いの精神を大事にな。

491 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 01:16:06 ID:voWSQELJ
Yes sir!
ほんとすいませんした

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:16:11 ID:2v43dMAv
これからの展開がスゲー楽しみですww
果たして、ヤンはこれからどーなることやら…。
そうそう、韓国という国に関しては、文化や異性を含めて関わらない方が良いです…。
一人の人間としてならともかく、その周囲はロクなモンじゃありませんから(実体験済)

ソレは置いといて、とにもかくにも続きを楽しみにしております!!


>>484
次からはちゃんとリロードして投下すれば大丈夫さ!
バイオ好きなので、楽しみにしてるよw

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:16:47 ID:YhexCWUe
>>489
いや、次から気をつければいいと思うよ。
それと、作品については短編や中編ならともかく、ちょっと急ぎ足かつぶつ切りな気がする。
1回の投下分を倍ぐらいに増やして、場面場面をもう少し長い尺で読ませてくだせえ。
文章自体は丁寧で読みやすいと思うんで。

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:18:43 ID:hUD7nby7
>>489
ガンガレ、超ガンガレ

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:21:00 ID:ERcMu9PE
提督の方、乙です
インドから帰国してゼロ魔のSS投下とはとは、ひょっとして高度なネタですか?


で、感想ですが、面白かったのですが正直な話、少し銀英側に注力し過ぎなような気がします
ここはあくまで、ハルケギニアを舞台にしたSSを書く場だと思ってるんで。

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:21:42 ID:RL+RFZLp
バイオかー
小ネタでタイラントかなんか喚んだルイズは当然といえば当然だが、悲惨だったな

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:22:32 ID:YhexCWUe
>>495
>第25話   その頃、舞台裏では


君の読解力のなさには心底うんざりさせられる……。


498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:22:53 ID:vFLLMw9B
最近のタイラントはロケットランチャー一発で死なないからな
破壊の杖でも危ないかも

499 :MtL:2008/06/27(金) 01:24:29 ID:RODn3/9Z
うーん、ちょっと時間も遅いのですが、投下よろしいでしょうかー

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:24:53 ID:oT3TMil6
提督お疲れ様です。

これでゆっくり眠れる?、それとも眠れない?

>>495
それはちょっと仕方ないかも。

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:25:59 ID:ERcMu9PE
>>497
何というか、この話事態余計とまで行かなくても、もう少しコンパクトにするべきではなかったのか?と言ってるつもりなんだがね……

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:27:41 ID:kHh0uGVs
>>501
それを読み取れと言うのは無理な話だな。

>で、感想ですが、面白かったのですが正直な話、少し銀英側に注力し過ぎなような気がします
>ここはあくまで、ハルケギニアを舞台にしたSSを書く場だと思ってるんで。

この文章からでは。


503 :MtL:2008/06/27(金) 01:28:58 ID:RODn3/9Z
と思ったら12時30分でなくて1時30分……素直に来週出直してきます。
お騒がせしましたー。

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:29:24 ID:DcWZ9ht9
>>499 どうぞ空いてますよ

505 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 01:39:15 ID:voWSQELJ
>>498
パラケルススの魔剣再び、ですよ。
だいぶ後に出すつもりですが。

破壊の杖候補が多すぎる……

四次元アイテムボックスがいたるところにある不思議設定とか、
全武器無限化アイテムも装備とか、さすがにせこいですかね?

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:41:21 ID:2ulI2ZuT
バイオで最強の装備っつたらナイフに決まってんだろうが
コードベロニカ限定だけど

杖じゃなくてもいいんじゃね
提督は壷だったし

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:42:05 ID:DcWZ9ht9
>>505 それは反発を覚悟の茨の道になりますよ。

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:44:09 ID:dPhljRts
提督の人、GJ!
ところで、女性キャラじゃきゅいきゅいの次に、
アン様がスキなんだが、『隻腕の毒百合』とかちょっと萌えない?

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:44:49 ID:aS0KXTHG
>>505
大分前に装備満載でバイオやったヤツがいたが散々な扱いを受けてた。

510 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 01:45:47 ID:voWSQELJ
昔みたbioのssにかなり影響受けてます。

ミサイルやロケット弾やレールキャノンを受けて即死しない、
ネメを突き落とす、
マグナムリボルバーを片手で撃つ、

そんな姿から大魔王ジルという設定が生まれたとかなんとか。


511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:46:06 ID:cdF3FDgt
>>505
あんまりチートだとゼロ魔レイプって叩かれるぞ。
それでもうまくやれるなら止めはしないが、無茶しないほうが・・・・。

512 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 01:46:36 ID:voWSQELJ
はなっからギャグでいけばよかったかな……

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:48:30 ID:RL+RFZLp
>>508
『毒百合』に『ポイゾナスリリー』という脳内ルビをふってしまった。
ぷその人がよく投下してるせいだな。

514 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 01:49:41 ID:voWSQELJ
今の装備品構想では

ナイフ
サムライエッジ
ハッシュパピー
M4A1
サンドグローブ
あとはハーブやスプレー

一応所持品八個制限はしようかと。

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:52:46 ID:0Fs0KdBY
>>512
まだ間に合う!徐々にギャグ臭を出してけばおk

516 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 01:54:47 ID:voWSQELJ
シリアスときどきGAGといきますか。

蛇だって無限バンダナ持ってるし!

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:55:19 ID:IeCQWleg
取りあえず◆6RW/qJehaMはもう引っ込んだ方がいいと思う。
投下するでもないのにいつまでもコテで自己主張するのは無駄に嫌われる元だよ。
特に基本的に名無しの2ちゃんはそう言う風潮があるから。
しかも、言いたかないがただでさえ色々ポカミス犯した直後でこれじゃあ、ねぇ。


518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:58:52 ID:ERcMu9PE
>>512
スクエニ発行のファンタジー漫画の伝統
『シリアスシーンでの唐突なギャグ』をつかうんだ!

…まぁ、これはうまくやらないとグダグダになるし、うまくやってもテンポが悪くなるから嫌いって人が出てくるけどな……

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 02:00:26 ID:aS0KXTHG
>>518
ハーメルンのバイオリン弾きの事ですね、分かります。
中盤までは面白かったのになぁ…

520 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 02:06:46 ID:voWSQELJ
rom入ります

521 :鋼の人 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/27(金) 02:13:48 ID:kpD8DeGp
んー、なんかスレが混乱気味?
実は幕間が完成しているんだけど、どうしようかな。
もうちょっと見直ししてからにしようか・・・・・・。

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 02:16:24 ID:dPhljRts
>鋼
不安なら一度目を通して、大丈夫ならGO!だ。

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 02:19:51 ID:RL+RFZLp
俺もエターナルダークネスの書を召喚したルイズが、書と契約したせいでエターナルモードに、
なんてことを考えたなぁ。
よくよく考えたら弾薬無限だわ基本不死身だわ魔力減らんわで戦闘面だけでもズルすぎる。
心を狂わせる秘薬を飲ませても発狂しなくなってるから無効だろうし、どう考えても悪いギャグにしかできそうもないんで止めてしまったけど。

524 :鋼の人 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/27(金) 02:24:31 ID:kpD8DeGp
>>522
とりあえずチェックして、問題ない感じで収まったので、投下するよ。
おっと、幕間だから但し書き

※これは「鋼の使い魔」本編の内容を保管するストーリーである。
したがって本編の登場人物が一部、あるいはまったくでないものである。
以上を踏まえて上で、読んでください。

525 :鋼の使い魔 幕間 ヘンリーの日記 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/27(金) 02:25:52 ID:kpD8DeGp
1205年8月17日:オート候領キドランドから
私は先日までニーナとポールを連れてオート候領北部にある『石の森』と呼ばれる場所へグヴェルを掘りに行っていた。
そこは事前に仕入れた情報どおり、ハンの廃墟などとは明らかに異なる遺跡だった。
ハンのそれが地下に入っていくような複雑な構造をしていたのに、ここは真逆だ。
遺跡としての部分が殆どむき出しで、地下にもぐる様な施設が殆ど無い。
私達は森の中を丹念に探索し、一人当たり五つほどのツールを手に入れることに成功したが、我々は更なる収穫を目指して森の奥へ向かった。
森の中には遺跡として石敷きの小道が無数に張り巡らされていて、森に覆われた遺跡にしては歩きやすいと思ったことをここに記す。
やがて遺跡の中心らしき開けた場所を発見した。そこには石敷きと同じような材質で出来た2,3階程度しかない塔のようなものが建てられていた。
我々は塔の中に入り探索をはじめ、2つほどのグヴェルを見つけることに成功した。
その後、塔の深部に入り他の収穫が無いかを探す中で、最上階に設けられた祭壇のような部分を見つけた。
私は祭壇に手を置いて、なにか持ち帰れるものは無いか丹念に調べていた。
覗き込みながらそろそろ遺跡を出ようと急かしていたポールと、それを笑っていたニーナの声を思い出す。

結局私は祭壇で何も収穫する事は無く、そのまま塔を降りて森を出ることを決めた。
塔を降りて出口の方角へ歩き出す。ニーナが「また砂漠にいきたい」と言っていたから、次回の探索は南に行ってみようかと考えていた時。
我々は石の塔を中心としたタイルが拭かれたような広場に立っていたが、広場の地面全体が光り輝いている。
我々は危険を感じて急いで森を出ようと走り出したが、足元が揺れるように動いて前へ進むことが出来ない。
手を突いて倒れた時、遺跡が、いや、森全体が塔を中心にぐるぐると回転しているかの様に動いていると感じた。
そして塔が篝火のように明るく光り輝き、その光で私の視界が真っ白になる。
ニーナとポールが私を呼ぶ声がして、私も二人を呼んだが、次に何かに弾き飛ばされるような衝撃を受けて、気を失った。

次に目を覚ました時、私は巨大な樹木の根が作るくぼみの中に挟まっていた。
石敷きの地面もなくなり、樹木の茂り方が気絶する前と変わっていた。
ニーナとポールの姿も見えない。私は立ち上がり二人を探すことにした。
周囲の状況を確認する。怪我はない。手に持った杖も壊れていないのが幸いだった。

森の中を暫く歩いた。森は気絶する前とはまるで別の場所のような様相で私を迎えている。
木々の茂り方は元より、深く立ち込める霧が私の行く手を阻んだ。動物らしいものもあまりでてこなかった。
どこまで歩いても人影どころか遺跡の断片すら見窺うことができなかった私は、近くの木に上って高いところから森を覗こうと思い、太い樹木の幹を上った。
樹木の張り出した枝に足をかけて下を見たとき、突如突風が吹いて霧が切り裂かれていくのが見えて、払われた霧の中に老人が一人立っているのを見つけた。
その人は手に指揮棒のようなものを持っている。
私は近くの村の人かと思って声をかけようかとした時、上空から奇声を上げて飛ぶ翼竜が爪を立てて降りてくるのが分かった。その爪は下にいた老人に向かっている。
私はとっさに木から飛び降りて翼竜を杖で打ち据えた。視界の外からの奇襲を受けて翼竜がひるむ。
老人は翼竜に驚いて倒れていたので声をかけて手を伸ばし、立ち上がらせていると、再び翼竜が低空を飛びながら爪を立てた足を向けて飛び込んでくる。
私は杖を構えて術を使った。手に持った杖と周囲の樹木からアニマを引き出し、私の体内で混ぜ合わせる。
デルタペトラと唱えると私の思い通り、私の前に光の石壁が立って、光球が翼竜に向かって発射される。
翼竜はかわせずそれを受けて昏倒し、立ち上がろうとしたが、術の効果で体を徐々に石に変えていき、やがて全身が石に変わった時、自重に耐えられず砕け散った。

526 :鋼の使い魔 幕間 ヘンリーの日記 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/27(金) 02:26:37 ID:kpD8DeGp
振り返った老人は何かを言おうとしていたかに見えた。あのような凶暴な魔物がいるのに老人は身を守るものを何も持っていないようだった。
私は手に持っていた杖を渡し、懐から石剣を取ろうとした時、再び立ち込め始めた霧の向こうから私を呼ぶポールの声を聞いた。
そこで私は、老人に一礼してその場を立ち去って声のほうへ歩いていった。
霧は先ほどのように切れてくれず、私は声がかれるまで叫んで二人と呼び合った。
そうして私は、気絶する前に居た場所と良く似た場所に立つ二人を発見し、再開を喜び合った。
二人に聞くと、どうやら私だけが離れた場所に行ってしまって、今まで呼びながら探していたらしい。

そこは気絶する前とは良く似ていた。足元は少し似ている石敷き、タイル敷きで、空がすこし見えるほどに開けている。
しかし石の塔らしきものは見当たらず、その代わり開けた場所の中心に、人が一人か二人は入れる程度の小さな祠が立っている。
我々はここは塔のあった場所と近いが、このままでは帰ることが出来ないと判断し、この祠を調べた。
祠の中には何もなく、ただ石版のようなものだけが置かれていて、石版には拳大の宝石が半球状に埋め込まれていた。
ポールとニーナがどうするか議論していたのを横目に、私はその宝石にそっと触れてみた。

次の瞬間、我々全員に強烈な頭痛と吐き気が襲い、まずニーナが倒れた。そしてポールもうめき声を上げてその場に倒れた。
私は頭痛と吐き気に耐えながら、一心に帰るにはどうすればいいのかを考え、石版に書かれた文字らしきものを読み取ろうとしたが、やがて気を失って倒れた。

気が付いたとき、私は今居るキドランドの宿屋のベッドに居た。
主人に聞くと、我々三人は近くの街道から離れた所、つまり森の出口付近に折り重なるように倒れていたのだという。
主人の娘でキャサリンという女性が、私がいつまでも起きない事を心配して付きっ切りで看病していたと、ポールが話してくれた。

我々が入った石の森とは、一体なんだったのだろう。
私はもう一度森の前まで行ってみて初めて分かったのは、我々が森だと思って、木だと思っていたものは、木では無いということだ。
木に限りなく似せて作られた別のものだったのだ。恐らく本物の木もあったのだろうが、巧妙に、あるいは偶然なのか、森全体に数多くの「偽の木」が生えている。
これはどういうことなのだろうか。私はポールと話し合って考えた。

結論としては、あれは森全体が一つのメガリスだったのではないか、ということだ。
森の中の木々と、石敷きの地面と、石塔で一つの機能を持った、巨大なメガリス。
我々は偶然それを起動させてしまい、メガリスの力でどこかに移動し、また戻ってきた。
しかし我々がメガリスによって移動した場所は、一体どこだったのだろうか?あの老人は一体なんだったのだろうか?最早我々にはうかがい知ることは出来ない。
あの老人に手渡した杖の感触だけが生々しく手に残っている。

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 02:26:55 ID:Jy/GGCjQ
みなおしてからでもいいけど、投下はしてほしいぜ!

つまり、支援ってことさ。

528 :鋼の人 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/27(金) 02:29:16 ID:kpD8DeGp
投下終了。幕間だから短いです。
登場人物は全部フロ2から。地名だけロマサガ3から(ニーナとポールだから)
オート候領なのは、サガフロ2本編で地名とかが出なかったから適当でいいかな、という理由。
んー、でも、ゼロ魔SSに混ぜるにはゼロ魔分少ないなー、幕間という事勘弁してください。
次回からはちょっとおやすみ。プロットとライブラリをたくさんこさえて帰ってくるよ。
では。

529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 02:29:58 ID:DcWZ9ht9
乙 です

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 02:31:34 ID:Khd86ZXH
提督みたいに裏側からのお話ですか。
最近はザッピングストーリーがトレンドなのかな?

531 :鋼の人 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/27(金) 02:32:18 ID:kpD8DeGp
追伸。
実は幕間2のほうが先に書きあがってたりしたのさ。

532 :”IDOLA” have the immortal servant 0/8 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/27(金) 03:10:41 ID:R2Q+aXtO
みなさん乙です。
予定がなければ20分ぐらいから6話目、投下します。

533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 03:14:42 ID:lexwmHwR
キター
どんと来い

534 :”IDOLA” have the immortal servant 1/8 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/27(金) 03:20:22 ID:R2Q+aXtO
 目の前の光景に、ルイズは立ち上がることができなかった。
「う、そ……」
 どうして?
 どうしてこんな事になった?
 だってここ最近はずっと楽しかった。
 フロウウェンがやって来て、最初は確かに平民を召喚してしまったと落ち込んだ。
 けれど、あの嘲笑を受けていたばかりの日常に変化があって。
 フロウウェンは決してわたしを笑わなかった。
 わたしに色々な話をしてくれた。
 わたしの名誉を守るためにギーシュと戦ってくれた。
 昨日だって今日だってわたしに……
 それを―――
「あ……」
 こんなの、嘘だ。
「あ……ああああああああっ!!」
 ルイズは叫んだ。叫んで杖を構える。
 ―――そこから! そこからその足を今すぐどけろ!
 ゴーレムの足に意識を集中させる。
 ルイズは昨日グランツを放った時の思考を無意識になぞっていた。


 振りかぶった拳を外壁に命中させる瞬間、それを鉄の塊に変える。鈍い音が響いて、宝物庫の壁が砕けた。フーケの口元が薄い三日月のような笑みを形作る。
 ゴーレムの肩から宝物庫の中に飛び降り、ご丁寧にお目当ての品名が書かれた箱を見つけ出した。
 それを持ち上げる。意外に軽いので驚いたが、急いでゴーレムの肩に飛び乗った。
 振り向きざまに杖を振って、自分の犯行声明文を壁に残す。
 フーケの犯行であるという目印のようなものだ。彼女にしてみれば、最初はほんの悪戯心の産物だったのだが、何時しかこれを残すのがポリシーになっていた。
『浮遊の蟲、確かに領収いたしました。土くれのフーケ』
 宝物庫の壁に大書されたその文字に満足げに頷いた次の瞬間、それは来た。
 カァンという耳慣れない音と閃光。
 次の瞬間、土ゴーレムが大きくバランスを崩す。
「な……!?」
 ゴーレムの右膝の辺りが奇麗に吹っ飛ばされていた。傾いでいくゴーレムに寄り掛かりながら、フーケは状況を正しく把握すると、すぐさま大地から土を補給し、右足を再生させてバランスを立て直す。
「な、何よ今の! 何の魔法!?」
 忌々しげにフーケが舌打ちする。
 だが原因を特定している暇も、折角の気分に水を注された事への意趣返しをしている時間も無い。目当ての物は頂いたのだから、とっととここから立ち去るべきだ。


 全力で放ったグランツを当てても、ゴーレムには然したるダメージも無かった。
 確かに、右足を半ばから吹き飛ばしたが、すぐさま盛り上がって再生してしまったのだ。
 眼前の光景にルイズの心を絶望が塗り潰していく。
「やめて……! そこから……すぐに足をどけてっ!」
 目に涙を溜めながら、再度グランツを放とうとしたその時だ。
「ルイズ!」
 男の声は上から聞こえた。
「ヒ、ヒース!?」
 見上げると上空からタバサの風竜の背に乗せられたフロウウェンの姿があった。
 間一髪でシルフィードが救っていたらしい。タバサが杖を振ると、ルイズの身体が『レビテーション』で浮かび上がった。そのままシルフィードの背に乗せられる。
「すまん。助かった」
 こくり、と頷くタバサ。
「あ……だ、大丈夫なの? 怪我してない!?」
 ルイズは我に返るとフロウウェンに詰め寄る。
 まだフロウウェンの額には脂汗が浮かんでいた。
「……歳かもな。ルイズも怪我がなくて何よりだ」
 と、小さく笑うも、すぐに真剣な面持ちになる。
「ところで、奴は何をして行った? あの壁の穴から出てきた時に何か箱を抱えていたようだが」
「あれは宝物庫」
「賊か……」
「派手なやり口じゃねーか。ありゃフーケって奴かもな」
 デルフリンガーが言う。

535 :”IDOLA” have the immortal servant 2/8 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/27(金) 03:21:07 ID:R2Q+aXtO
 シルフィードが幾度がゴーレムへの接近を試みるが、その度に煩そうに巨大な手が接近を阻む。タバサがウィンディ・アイシクルを肩のメイジに向かって放つが、それも巨大な手によって遮られた。
 タバサ達がいてもいなくても変わらぬように、魔法学院の壁を悠々とまたいで、地響きを立てながら草原を歩いていく。
 フロウウェンはする事がなくなったので、あのメイジはどうするつもりなのかと考えていた。
 まさかあんな巨大なゴーレムに乗ってどこまでも逃走するつもりではあるまい。
 いずれはあのゴーレムを乗り捨て、姿を晦まさなければならない。
 周囲は見渡す限りの草原だ。
 遠くに見えるあの森まで歩かせるつもりか? あの地点が目標なら先回りしてそこで迎え撃てば逃走を阻止でき―――
 そこまで考えた所で、フロウウェンははたと気付く。
「しまった! 今すぐ学院に戻るんだ!」
 だが、既に遅きに失していた。
 突然、ゴーレムがぐしゃっと潰れる。
 フロウウェンは見た。ゴーレムの肩にいたメイジの姿も、ゴーレムと同じようにただの土くれとなって崩れるのを。
(土の人形。ではやはり、陽動……やられたな)
 囮であるゴーレムが用済みになったという事は、賊は既に自分の身の安全を確保した、という事だ。
 今更戻って探し回ったところで、二の足を踏んだ自分達が賊を見つける事は出来ないだろう。
 自身の最大の武器であり、盾であり、道具であるゴーレムで派手な盗みを働く。
 盗みが済めば、今度はそれ自体を囮にし、自分はどこかで土人形と入れ替わり、悠々とノーマークで脱出を図る。
 なるほど。盗賊として名を馳せるだけの事はある。
 フロウウェンは敵の手際に賞賛を送ると共に、歯噛みした。


 翌日。
 トリステイン魔法学院では昨晩からの大騒ぎが続いていた。
 何せ秘宝の『浮遊の蟲』が盗まれた。その手口も大胆極まりなく、この上なくセンセーショナルだった。
 トリステイン魔法学院の誇る宝物庫の外壁が力技でやぶられた、というのも何とも聞こえが悪い。
 噂という形で外部に漏れるのは時間の問題だ。それが王宮に届く前に、何とかしなくてはならない。
 事態は思った以上に重大かつ深刻。
 それゆえ主だった教師達が中庭に顔を揃えて、誰からともなく始められた即席の会議は紛糾していた。ルイズ達も目撃者という事で強制参加である。
 といっても喧々諤々。教師達は口々に好き勝手な事を言っているばかりで一向に話は進んでいなかった。
「ミセス・シュヴルーズ。当直はあなたなのではありませんか!」
 一人の教師が言った。『疾風』のギトー。生徒達からの評判が芳しくない教師だった。
 シュヴルーズに居並ぶ教師達の視線が集まる。
 オスマンが来る前に責任の所在を明らかにしておこうという事だろう。フロウウェンはその光景に眉を顰めた。
 今話し合うのは善後策であって、責任を擦り付けることではあるまいに。
「も、申し訳ありません」
 シュヴルーズが泣き崩れる。
「泣いたってお宝は戻ってこないのですぞ! それとも『浮遊の蟲』を弁償できるというのですかな!」
「わたくし、家を建てたばかりで……」
「これこれ。女性を苛めるものではない」
 そこにオスマンが現れた。
「しかしですな! オールド・オスマン! ミセス・シュヴルーズは当直なのに部屋でぐうぐう寝ていたのですぞ!」
 ギトーの剣幕にも怯まず、オスマンは言う。
「ミスタ……なんだっけ」
「ギトーです!」
「そうそう。ミスタ・ギトー。君は怒りっぽくていかん。さて、この中でまともに当直をしていた教師は何人おられるのかな?」
 オスマンが見回すと、教師達は恥ずかしそうに顔を伏せる。名乗り出るものはいなかった。
「つまり、そういう事じゃ。我々全員がメイジであるが故に油断し、賊に入られるなどとは夢にも思ってもおらんかった。責任を問うなら我々全員にあるじゃろう」
 その言葉に感極まったのか、シュヴルーズがオスマンに縋りつく。
「おお、オールド・オスマン! あなたの慈悲に感謝します!」
「うんうん。ええのじゃよ。ええのじゃよミセス……」
 と目を潤ませるシュヴルーズの尻を撫でるオスマン。
「ヒース」
「何だ」
「前に学院長の髭のが立派って言ったけど、あれ取り消すわ」
「そうか」
 一部の者の冷たい視線に気付いたオスマンがわざとらしく咳払いする。
「で、犯行の現場を見ていたものは誰だね」
「この三人です。オールド・オスマン」
 コルベールがルイズ達を指差す。使い魔であるフロウウェンは数に入っていない。
 ルイズは少しだけ不満げな表情を浮かべたが、何も言えなかった。

536 :”IDOLA” have the immortal servant 3/8 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/27(金) 03:21:56 ID:R2Q+aXtO
「ふむ……君たちか」
 言いながらも、オスマンの視線はフロウウェンに注がれる。
 人間の使い魔が珍しいのだろう。もうこの頃にはすっかり好奇の視線に晒される事に慣れていたフロウウェンは、そう判断した。
「詳しく説明したまえ」
 ルイズが一歩前に出る。
「あの、突然大きなゴーレムが現れて、ここの壁を壊したんです。肩に乗っていた黒いメイジが、宝物庫から箱を持ち出していました。
その……『浮遊の蟲』が入った箱だと思いますけど……ゴーレムは城壁を越えて、最後には崩れて土の山になってしまいました」
「それで?」
「後には何もありませんでした。ヒース……わ、わたしの使い魔が言うには、ゴーレムを囮にしてどこかのタイミングで逃げたのだろうと」
「ふむ……」
 髭を弄りながらオスマンは呟く。
「後を追おうにも手掛りは無し、か……」
 それからオスマンは、この場に自分の秘書がいない事に気が付いた。
「ときに、ミス・ロングビルはどうしたね?」
「それがその、朝から姿が見えませんで」
 そんな風に噂していると、そこへ折良くミス・ロングビルその人が現れた。
「ミス・ロングビル! どこへ行っていたのです! 大事件ですぞ!」
 わめくコルベールとは対照的に、落ち着き払った様子のミス・ロングビルは、オスマンに告げた。
「申し訳ありません。朝からの騒動がフーケの仕業と知り、急いで調査をしておりました」
「仕事が早いの。ミス・ロングビル」
「恐れ入ります。フーケと思われる者の噂を耳にしたので、報告に上がった次第です」
「な、なんですと!?」
 コルベールが頓狂な声を上げた。
「誰に聞いたんじゃね。ミス・ロングビル」
「はい。近在の農民に聞き込んだところ、最近近くの森に黒ずくめのロープの男が出入りしているのを見かける事がある、という者がいました。
その森の小道の奥には古い木こり小屋がある、という事です。恐らく彼はその廃屋を塒にしているのではないかと」
「黒ずくめのローブ? それはフーケです! 間違いありません!」
 ルイズが叫んだが、フロウウェンは怪訝そうな表情を浮かべた。
「そう言い切ってしまってもよいものか? ローブの色だけでは判断材料になるまい」
「しかし、他に手掛りがないことも事実じゃ。調査はする必要があろう。そこは近いのかね?」
「はい。徒歩で半日。馬で四時間ほどでしょうか」
「すぐに王宮へ連絡しましょう!」
 コルベールの提案に、しかしオスマンは目を向いて怒鳴る。
「ばかもの! 王宮なんぞに知らせているあいだにフーケは逃げてしまうわ! それに、我らの問題を我ら自身の手で解決できぬようではとんだ恥晒しじゃろうが! 当然我らだけで解決する!」
 オスマンは一呼吸置くと有志を募った。
「捜索隊を編成する。我こそは、と思う者は杖を掲げよ」
 誰も杖を上げない。困ったように顔を見合わせるだけだった。
 教師達のメイジとしてのクラスは高い方ではあるが、あくまでも彼らは教職であり、クラスの高さがそのまま実戦での強さ、とはならないのである。
 ましてや相手は、魔法学院に単身で乗り込んでくるような相手だ。
 作ったゴーレムのサイズから見積もって、少なくともトライアングル以上の実力を持つ事も疑いようが無い。
「おらんのか? おや? どうした! フーケを捕まえて名を上げようという貴族はおらんのか!」
 その様子にオスマンは少なからず落胆した様子だった。
 コルベールは悔しそうに俯いた。本来ならば杖を掲げるべき場面だ。自分にはそれだけの力がある。
だがもう、二度と『火』の力を破壊の為には使わないと、二十年前から決めていた。それは誓いと言っても良い。
 ―――自分のようなものがフーケのような実力者と戦えば、きっと殺し合いになる。
 それがコルベールに、二の足を踏ませていた。
 その時、一人の杖が上がる。
「ミス・ヴァリエール!?」
 シュヴルーズが驚いて言った。
 毅然とした表情のルイズが杖を掲げていたのだ。

537 :”IDOLA” have the immortal servant 4/8 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/27(金) 03:22:36 ID:R2Q+aXtO
 コルベールは思わず声を上げた。
「馬鹿な! どうして君が! 君は生徒だろう!」
「誰も掲げないじゃないですか!」
「……っ」
 そう言い放つルイズは、コルベールにとって眩しかった。真っ直ぐで嘘を知らない。貴族の誇りという言葉に疑いを持たず、また、そうあらんとしている。そんな太陽のような輝きを秘める少女だった。
「仕方ないわね」
 キュルケが、ルイズに続いて杖を掲げた。
「ツェルプストー……君もか」
「ヴァリエールには負けられませんわ」
 キュルケとルイズを見てタバサも杖を掲げる。それから、言った。
「二人が心配」
 キュルケとルイズはタバサの言葉にいたく感動したらしかった。
 知らず、それを見ていたフロウウェンの口元に笑みが浮かぶ。
 フロウウェンも、コルベールと同じ思いで自分の主を見ていたのだ。
 そう。大事な事は力があるかないかではない。動こうとする、その意思だ。
 オレは、ラグオルでは誰も救うことのできなかった無力な男だ。だが今度こそは……手の届く範囲にいる人間ぐらいは守って見せる。オレがここにいる事に意味があるのだとしたら、それなのだろうから。
 
 
 さて、それから十分後。
 オスマンの裁定により四人は希望通りフーケ捜索隊となった。
 それからミス・ロングビルが現地までの案内役を兼ねて馬車の御者を買って出て、一行は目的地に向けて出発した。
 キュルケがフロウウェンにベタベタする度にルイズの眉毛がキリキリと吊り上がる。が、勝負に負けたルイズにできる事は歯軋りしながら睨むぐらいだった。
 最も、フロウウェンとしてはあまりキュルケに立ち入る気が無い。
 養子のアリシアと弟子のリコはあまり仲が良くなかった……というよりアリシアが一方的にリコを苦手としていたのだが、どうやら彼女は、自分がリコを指導するのを見て父親を奪われたように感じていたらしい。
 自分に、女心はよく分からない。どうもオレは朴念仁のようだ、と今更になってフロウウェンは思う。
 それを踏まえて……ルイズとキュルケは元々仲が悪いようだが、タバサとの仲はぎこちないものにならないよう、気を付ける必要があるだろう。
 やがて、馬車は鬱蒼と茂る森の奥へと入っていった。
「ここから先は歩きで行きましょう」
 ミス・ロングビルに促された一行は馬車を降りて森の小道を進む。フロウウェンが先頭に立ち、タバサが殿を買って出た。
暫く行くと開けた場所に出る。
 真ん中に、廃屋がある。朽ち果てた窯らしき残骸と、物置小屋が隣に並ぶ。どうやら元々は木こり小屋だったらしい。
「わたくしの聞いた情報だと、あの小屋のようです」
「さて、どうするか、よね。まだフーケと決まったわけではないし」
「考えがある」
 とタバサ。
 一行は廃屋から目に付かないよう木陰に隠れながら、タバサの考えを伺う事にした。
 タバサが地面に杖で絵を描きながら説明する。
 偵察兼囮役が小屋の中の様子を伺う。
「この時、フーケがいたら腕でマル。フーケがいなかったらバツの合図を送る。フーケがいればカマをかけてこれを外に誘き出す」
「フーケならば外に出てくるわね。フーケの武器はゴーレム。土のない室内では力を発揮出来ないわ」
 タバサは頷いた。
「出てきたところを集中砲火」
 何もさせずに、一気呵成に仕留めて一丁上がり、というわけだ。
 シュヴァリエとやらの称号を持つだけあって実戦慣れしているな、とフロウウェンは感じた。しかし、タバサの年齢を考えるなら、それは悲しい事だ。
 昨日の、彼女の瞳の奥にあった物を前提に考えるなら、有能さを裏打ちする背景が、決して明るいものではないであろう事を物語っている。
 フロウウェンはその思考を今は忘れる為に小さく頭を振ってから
「斥候役はオレがやろう」
 と申し出た。異存が出ようはずもない。

538 :”IDOLA” have the immortal servant 5/8 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/27(金) 03:23:29 ID:R2Q+aXtO
「フーケがいなかった場合でも、こちらへは来るな」
「どうして?」
「小屋に入っていく所を確認されて、外からゴーレムで潰されて見ろ。反撃もままならずに全滅する」
 そう告げると、一同が青い顔になる。
「この状況では、小屋の主がいない事の方が遥かに危険度が高いと思うこと。
オレがフーケでここに塒を作るならば、この開けた場所が監視できるような位置取りで、地下に隠れ家を作る。土メイジが『錬金』を駆使すれば容易い事だろう?」
「でも『ディテクト・マジック』が使えないあなたでは、魔法の罠を感知できない」
「……では、誰もいない場合はタバサだけこちらへ来てくれるか? あの狭い室内でキュルケの炎はまずい」
「わかった」
「もし、ゴーレムが出現したらすぐにルイズの爆発を使う事。爆音を聞いたら無条件で外に飛び出す」
 タバサはこくりと頷いた。
「失敗魔法っていうのが不本意だけど……仕方ないわね」
 詠唱が短くて済み、大きな音が出る……というのがこの状況では最適だったりする。
 フーケに爆音で守勢に回らせる効果も期待出来るだろうか。
 フロウウェンはデルフリンガーを抜き放ち、姿勢を屈めて一足飛びに小屋まで走る。
 窓からそっと小屋の中を覗く。
 どうやら一部屋しかないようだ。一見して、人の気配は無い。
 埃の積もったテーブルと、その上に転がる酒瓶。倒れたままで放置された椅子。崩れた暖炉。積み上げられた薪と、木で出来た箱。
 ……それだけだった。人が隠れられるような場所はない。
(―――これが隠れ家だと?)
 フロウウェンは表情を曇らせた。
 ここ最近の間、人が使っていた形跡すらない。つまりここは隠れ家として使われてなどいない。
 フロウウェンは隠れている仲間に向かって腕を交差させて合図を送った。
 誰もいなかった場合のサインだ。
 こちらへやってきたタバサが扉に向けて『ディテクトマジック』をかける。
「罠はない」
 フロウウェンが扉を開け、室内に入っていく。タバサも続いた。


「―――わたくし、思ったのですが」
 小屋の中に入っていく二人を見ながら、ミス・ロングビルが言った。
「私達がこうやって固まっている事も、まずいのではないでしょうか。巨大ゴーレムが相手なら、目標が分散していた方が良いかもしれません」
「それもそうね。茂みに隠れて散会しましょう」
 
 
 タバサは真っ直ぐ部屋の中へ足を運んだが、フロウウェンは戸口にしゃがみこんでいた。
 床には薄っすらとタバサのつけた足跡が残るだけ。そうタバサ一人分の足跡が残るだけだ。
 森にもそれらしい足跡は見受けられなかった。
 これはミス・ロングビルが外れの情報を掴まされたのかも知れないと、フロウウェンは思った。
 だがタバサが木箱を覗いて、意外な事を口にした。
「『成虫』二匹に『幼虫』四匹。オールド・オスマンの言ってた数と同じ。見つけた」
 そう言って無造作に『幼虫』の一匹を箱から摘み出した。
「あっけねーな」
 と、デルフリンガー。
 フロウウェンはその『幼虫』に、目を丸くした。
「これが『浮遊の蟲』だと?」
 フロウウェンは木箱に近付いた。
 なるほど。確かに『浮遊の蟲』だ。これが『幼虫』というなら『成虫』は何だというのだ。
 箱を覗き込んで、眩暈を覚えた。
「……何故だ」
 これがここにある事も理解出来ないが、フーケが、自分の使ってもいない小屋に魔法学院を襲撃してまで手に入れた物を無造作に放置していた事も理解出来ない。
 森の小道を先頭に立って進んだ時に調べていたのだが、残されていた足跡は馬一頭のものだけだった。
 通常、メイジは『フライ』か、タバサのようにシルフィードのような使い魔がいれば、それを移動手段に用いる。
 恐らくフーケにはゴーレムの派手な立ち回りをした事で、長距離を飛ぶ精神力が残されていなかったに違いない。ゴーレムを乗り捨てた後、用意していた馬でここまでやって来たのだろう。『浮遊の蟲』がここにある以上、それは疑いようが無い。
 小屋の中に足跡が残されていない事は……戸口から『レビテーション』でも使って安置したのだとすれば説明が付く。
 説明は付くが、何故そうしたのか? 足跡も残さないよう慎重に立ち回っているのか、何となく横着をしただけなのか。
 違和感と矛盾が合った。フーケの実像を正しく結ばせない。
 何故、足跡を残さないように立ち回る。何故、折角盗んだ宝を放置していくのか。
 フーケの行動に齟齬を出さないようにする為には、フーケの意図を正しく読み解く必要があろう。

539 :”IDOLA” have the immortal servant 6/8 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/27(金) 03:24:00 ID:R2Q+aXtO
 そこまで考えて、フロウウェンの脳裏に閃くものがあった。それは悪い予感だ。
 宝を分かり易い場所に放置していく……?
 待て。それは『アレ』がした事と同じではないか。美味しいエサをちらつかされて、我々はのこのことラグオルまで行ったのではないか。
 フロウウェンの脳内で断片的に散らばっていたピースがあっという間に組み合わさっていく。
 足跡を残さないのは、それを目にした者によって正体が割れる可能性があるからに他ならない。今この場で、か。或いは後になってこの話を不特定多数の者に語る事で、かは解らないが。
 ただ、前者―――この場にいる者が、足跡で察する可能性があるというのを前提にするならば、犯人の目星がつく。緊急性と危険度の高い事柄である為に、フロウウェンは思いつきや妄想、疑心暗鬼の類と看過する事ができなかった。
 足跡から判別できる事は多岐に渡る。
 歩幅からその体格を。沈んだ深さでその者のおおよその体重を。大きさから性別、もしくは年齢の判別がつく。男であるか、女子供かの判別だ。それから残された跡自体でどんな靴を履いているか分かる。
 こちらが持つ「フーケらしき者の情報」は黒のローブを纏ったメイジの男であるという事だけ。
 その証言と矛盾する点がある。黒のローブを纏ったメイジという部分は矛盾しない。何故なら昨日この目で見ているから。
 だから「彼女」は、誘き寄せる者の素性を予め予期していればこそ、足跡を残さなかった―――
 フロウウェンは簡潔に、結論だけ言おうと口を開こうとした。
「タバサ。フーケは―――」
 それと、失敗魔法の爆音が響くのが同時。
「!」
 タバサは地面を蹴って飛ぶと同時に、フライで加速して、小屋から飛び出した!
「ちっ!」
 フロウウェンは箱の中の『成虫』を掴んで、小屋の外に飛び出した。そして、見る。
 土が盛り上がり、巨大なゴーレムがその威容を現す。
 タバサが杖を振り、巨大な竜巻を作り出し、それをゴーレムに叩きつけていた。森の木陰から飛び出したキュルケが、続いてゴーレムを炎に包み込む。
いずれもトライアングル・スペルなのだが、痛覚が無く巨大な質量を誇るゴーレムには一向に効いた様子がなかった。
「無理よ、こんなの!」
「退却」
 タバサは『フライ』で空に舞い、キュルケはまた森の木陰に逃げ込む。
 フロウウェンは周囲に視線を巡らして、ルイズの姿を認める。今まさにグランツを仕掛けようとしている場面だった。
「じーさん、まずいぜ!」
「ルイズ!」
 フロウウェンが叫ぶのと、ゴーレムの腰の辺りに光の矢が突き刺さり、弾けるのが同時。
「ヒース!」
 こちらに気付いたらしい。そうこうしている間にも、グランツで抉れた部分が見る見るうちに盛り上がって再生していく。
「何をやっている! 逃げろ!」
 ルイズのグランツでは、このゴーレムを戦闘不能に追い込むのは無理だ。フロウウェンはそう結論を出した。
 しかしルイズは
「いやよ!」
 と、なおも杖をゴーレムに向けた。
 ゴーレムは逃げた二人より、ゴーレムに幾ばくかの損害を与えられるルイズを脅威と見て取ったようだ。ルイズの方に向き直る。
「わたし、もうゼロじゃない! こうしてグランツも覚えた! ここで逃げたら前と同じゼロだもの!」
「ルイズ……!」
 説得は無理だ。フロウウェンは走りだしていた。
「わたしは貴族よ。魔法が使える者を貴族と呼ぶんじゃない! 敵に後ろを見せないものを貴族と呼ぶのよ!」
 叫んで再度グランツを放つが、そっくり先程の焼き直しになるだけだ。ゴーレムがゆっくりと足を持ち上げる。あれで踏みつける気らしい。
 ルイズの視界にゴーレムの足が広がる。それが少女を潰すより早く、フロウウェンが彼女を抱えて走り抜けた。
「馬鹿なことを!」
 フロウウェンが怒鳴った。
「だ、だってわたし……!」
 フロウウェンに抱きかかえられたルイズの瞳から、涙がぽろぽろと零れる。
「…………」
 努力への正当な報酬という形で、グランツを覚えさせたつもりだった。
 それが、ルイズの心を焦らせ、命を危険に晒してしまった。フロウウェンは強く唇を噛んだ。

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 03:24:11 ID:lexwmHwR
支援

541 :”IDOLA” have the immortal servant 7/8 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/27(金) 03:24:45 ID:R2Q+aXtO
 ゴーレムから充分距離を取り、ルイズをそこに降ろす。
「ルイズ。これは貴族が命を賭ける場面ではあるまい? お前のような奴の命はな」
 ゴーレムに向き直って、フロウウェンが言う。
 大きな、背中だった。
「もっと、大きな舞台で輝かせる為のものだ」
 その肩にふわりと、『成虫』二匹が付き従う。デルフリンガーを構える。
「だから……ここはオレが行く……!」
 フロウウェンが颶風を纏い、ゴーレムに向かって猛然と突進した。
 ルイズの身体が不意に、ふわりと浮いた。そのままこちらへ飛んできたタバサの風竜の背中に乗せられる。
「ヒースが!」
「わかってる」
 タバサが頷く。風竜が力強く舞い上がった。
 フロウウェンの身体ギリギリの所を巨大な拳が通り過ぎていく。一瞬遅れて風圧が顔に叩きつけられた。
 その拳が、鋼鉄の塊に変化しているのを見て、彼は苦笑を浮かべた。
 ―――老いぼれ一人を相手に大層な歓迎ぶりだ。
 そのまま走りぬけてゴーレムの背後を取ると、破壊力を鈍らせるテクニックであるジェルンと、耐久力を落とすテクニック、ザルアを続けざまにかける。赤と青の燐光が、ゴーレムの体から零れ出す。
 ゴーレムは振り向きもしない。肩と腕の関節が逆方向を向いてそのまま攻撃を仕掛けてきた。では、背後を取る事に意味は無いという事だ。
これを可能性の一つとして予期していたフロウウェンは迷うことなく後ろに跳んだ。一瞬遅れて、拳が地面にめり込み、大きなクレーターを穿つ。
 ジェルンがかかっていてもその質量は驚異的だ。当たればただでは済むまい。
 ただ、動きは決して早くは無い。巨大な質量を持つが故に大きく避けなければならないが、フロウウェンは全力で動き回ろうと一向に疲れを感じなかった。
(やはり―――)
 自分の抱く敵意や戦意。そういった意思に、この胸のルーンは反応し、周囲からフォトンを体内に取り込んでいる。
 昨晩は思わぬところで強大な敵と対峙し、加減を間違えて過剰なフォトンを一気に取り込んでしまったが―――
 大丈夫だ。これは制御できる。
 ゴーレムの拳とすれ違いざま、鋼鉄に変化していない部分に斬り付ける。
 ザルアで柔らかくなった土など、熱したナイフでバターを切り分けるようなものだ。
「こりゃおでれーた。やるなあ、じーさん」
 デルフリンガーが言う。
 横から腕で地面すれすれを凪ぐような攻撃。前方に身体ごと飛び込んで懐に潜り込む。
 斬撃。デルフリンガーの半ばから先が見えない。
「じーさん!」
 手の平を返して四、五、六回。ゴーレムがその足を持ち上げるまでの間に斬り刻んでいた。
「何だ!」
 ゴーレムは掌を広げて振り上げ、そのまま平手で叩き潰す形の攻撃を仕掛けてくる。
 後ろに大きく跳んで、頭上から降ってきた指の一本を切り飛ばし、その間の空間に入ってやり過ごす。
「奴さん斬る傍から再生してやがるぜ!」
 デルフリンガーが呆れたように言う。
「知っている!」
 蚊でも潰すかのような動作。左右から飛来する鋼鉄の壁。
「ジリ貧だぜ! 打つ手はなんかあるのか?」
 インパクト寸前に大きく垂直に跳躍して掌に飛び乗ると、間髪を置かず再度跳躍しながら上腕部に落下の衝撃を加えて切り裂く。
「ある!」
 ボールでも蹴飛ばすように、巨大な右足が迫ってくる。
「じゃあ、とっととそれ、やっちまえよ!」
 デルフリンガーを構える。
「その前に……お前に言っておく事がある!」
 構えたまま大きく後ろに跳躍。
「なんだい、じーさん!」
 デルフリンガーをゴーレムの足に突き立て、衝撃を殺すとともに蹴り足に乗って更に後方へ飛ぶ。
「6000歳のお前に、爺さんなどと言われるのは心外だ!」
 二十メイルはあろうかという距離をジャンプして、中空で身体を一転させて着地。
「ちげーねーや!」
 デルフリンガーが楽しそうに笑った。フロウウェンも肩を震わせて笑った。

542 :”IDOLA” have the immortal servant 8/8 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/27(金) 03:25:37 ID:R2Q+aXtO
 
 
「……笑ってるわ。とんでもないわね」
 草陰に隠れるキュルケが呆れたように呟く。そして、見ていることしかできない自分に歯噛みした。
 キュルケとタバサの魔法はゴーレムへのダメージにならないのだ。
 せめてもと、もしフーケが油断して姿を見せたら即座に燃やしてやるつもりでいたが、出てくる気配は一向にない。
 ルイズのグランツは、ある程度を抉り飛ばす事が出来るが、効果が限定的且つ、距離が遠くて使う事が出来ない。
 昨晩ルイズがフロウウェンに質問した所、覚えたてのグランツは大体15メイルほどの射程距離だと言われていた。シルフィードの飛ぶ高度からでは遠すぎる。
 さらに捕捉すると、シルフィードが少しでも近付くと無茶苦茶に腕を振り回すので、タバサも間合いに入れない。
 それでもタバサはゴーレムの腕の間合いギリギリを堅持して飛ぶことを支持する。
 ゴーレムの腕と、フーケの注意が此方に向けられれば、その分だけフロウウェンへの攻撃が散漫になるはずだ。
 けど、駄目だ、とルイズは感じていた。
 斬るだけではその部位の再生もその部分を繋ぐだけで済む。フーケが使う精神力も決して大きくは無いはずだ。
 フロウウェンの動きに衰えは見えない。だけどただの一発が命取りになる。なってしまう。
 フーケは一撃を当てるだけでいいのに、フロウウェンは何度切りつければゴーレムを倒せると言うのか……!
「ヒース……!」
 ルイズは血が滲むほどに唇を噛んだ。そして深呼吸する。
 旋回してシルフィードが一旦間合いを離したその瞬間。
「タバサ! わたしに『レビテーション』をお願い!」
 言うなり、ルイズが宙へと身を躍らせる。
「ちょっと!? あの子!?」
 それを遠くから目にしたキュルケが悲鳴を上げ、慌ててタバサが詠唱を始める。
 万有引力に従って自由落下しながら、ルイズは精神を集中させた。途中でタバサの『レビテーション』がかかって落下速度が落ちる。
 ふわり、と地面に降り立つと同時に、グランツをゴーレムの右足に解き放つ。
「っ!」
 右足へのグランツの閃光を見た瞬間、フロウウェンが走った。左足へ向って。
 グランツが炸裂するのと、フロウウェンが一太刀叩き込むのがほぼ同時。
 グランツで吹き飛ばされた右足を再生しようと土が盛り上がるが、フロウウェンの次の行動の方が、早く完了した。
 ぐりんっ、と打ち込んだデルフリンガーを捻り、『く』の字を描くように左足を大きく切り飛ばした。
 二点を同時再生する事はできないのか。はたまた操るフーケの状況判断が追いつかなかったのか。
 いずれにせよ再生が追いつく前に両足は破壊され、巨大な質量を支えきれ無くなったゴーレムの上体が後ろに大きく揺らぐ。
 それを確認する事もせず、フロウウェンはゴーレム右後方に降り立ったルイズの元へと走り出していた。
 ルイズが駆け抜けたフロウウェンに掻っ攫われ、次の刹那、そこにゴーレムの上体が落ちてくる。
「やったわ!」
 使い魔の腕にしがみ付いたルイズが歓喜の声を上げるも、フロウウェンは冷静な声で
「まだだ」
 と、告げた。
 そう。まだ終わってはいない。支えを失ったが、ゴレームは健在だった。すぐにでも両足を再生させて向ってくるだろう。
「ほんとにしぶてーな。相棒。どうするんだい?」
「いや、これでどうにか間に合ったようだ。だいぶ狙いも付けやすくなった」
 ルイズを地面に降ろす。
 それから、ぐっと体を屈めた。
「伏せていろ、ルイズ」
 瞬間、フロウウェンの足下に光で作られた円形の魔方陣が広がる。
「え……え!?」
 フロウウェンが大きく身体を伸ばし天に手を掲げる。頭上の空間にもう一つ、鏡映しのように魔法陣が出現する。
 その頭上の魔法陣の、更に上に―――異形が出現した。

543 :”IDOLA” have the immortal servant  ◆GUDE6lLSzI :2008/06/27(金) 03:26:29 ID:R2Q+aXtO
以上で8話目投下終了です。
支援ありがとうございました。

544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 03:36:12 ID:R8T67uCC
乙です。
踏まれてどうなることか…と思ったら脱出できてたんですね。
しかし今回もいいところで次回に…PSOやったことある人ならお馴染みのアレですな。
次回も楽しみにしてます。

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 03:38:52 ID:lexwmHwR
何ぃここで終わるのかw
最近は豊作続きだが、どの作品もいいトコで“続く”になりやがる・・・
寝れねーじゃねぇかw

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 03:44:29 ID:lexwmHwR
連スマソ
>>544アレといったらマイラ4人チェイン。今ではいい思い出。

547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 04:33:04 ID:lDcZ0QAh
マグナツカシス。モノメイト確保に苦労したもんだ……。

548 :”IDOLA” have the immortal servant  ◆GUDE6lLSzI :2008/06/27(金) 04:57:25 ID:R2Q+aXtO
さるさん規制引っかかってました。
>>543で8話目とか言ってますけど、8分割してたからそう書いてしまっただけで6話目の間違いです。

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 05:05:27 ID:1iApG2JI
乙でしたー!
今日の投下ラッシュは失禁物。

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 05:20:56 ID:/jqBsz1/
IDOLAの人 GJGJ!

しかしまたこんな引きなのかっw 次に wktkしてお待ちしてます。


551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 07:27:36 ID:hnToEGjK
読みふけって遅刻するかと思った、早起きしてよかったわw
みなさんGJ!!

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 07:33:49 ID:2XhtGVbL
昨晩はえらく豊作だったんだな。作者の皆様方GJ&乙です

>>377
>>瞬く間に死体の山が出来上がった。口を割らせるため半死半生の状態で生かされた一人
を残して。

装備のうち、トマホークは半壊、ブラスターは消失してるんですが…提督の後継者は化け物か!(w


553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 07:37:16 ID:bYhwm4yP
ゼロの提督、昨夜更新されていたのか。
状況からそうだと思っていたけど、
あのトマホークとブラスターはやっぱりユリアンのものだったのですね。
銀英側がこのあとどうハルケギニアに関わってくるのか、続きが楽しみです。

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 07:40:38 ID:L6jideWC
夜勤から帰ってきたら提督の方が来てるとは!
外地からの無事なご帰還、乙であります!
…まぁ、何やらいやな経験をされたみたいですが…

帝国とイゼルローン、協力してたうえにラインハルトが元気すぎw
原作同様発症しても、水魔法なら治せちゃうかも?
そしてストーキングされてるヤン、いと哀れ
うっかりマチルダにキスとかしたらその映像が…www

次回はトリステインサイドかな
そろそろジャゼフとジャゼフの命を受けたタバサが動くかな?




555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 07:51:32 ID:dPhljRts
>552
モトネタを知らない者ですが、
残ったトマホークの柄がそれなりに鋭く・長く、凶器として使用可能なものだったりしたのかも。

556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 08:10:21 ID:fLOkejHJ
提督 GJです。
“注意書きまで封印したら注意書きの意味がない”
まさにそのとおり、ここの始祖は王女以上の大バカそのものですな。

メルカッツ提督はイゼルローンで留守番でしょうか。まあ停戦しても出て来にくいでしょうしねえ。

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 08:20:02 ID:4AYQ/dmX
>>552>>555
ローゼンリッターと一緒に来てるんだな、これが
アニメ版だと、ローゼンリッターの強化装甲服を着込んでるのよ、しっかりと
つまり、ビーム兵器も小火器も効果無し

残った柄だけで殴り殺せますw


提督さん、ここを書き忘れたな

558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 08:41:12 ID:1iApG2JI
>>552
アニメ見てるとユリアンって、
なにこのバーサーカー、頭だけじゃなく戦闘までこのレベルかよ化け物めって状態で屠りますよ?

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 08:47:32 ID:9xBAqVkS
>>556
>"注意書きまで封印したら注意書きの意味がない"
原作じゃルイズに
「ちょっと抜けてんじゃないの?」
なんて言われてるんだぜ

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 08:53:10 ID:kCtzOR95
>>552
暗殺者の方も、ヤン提督を撃ってから生死の確認もせずに狂喜乱舞して走り去ったり
兵士としてちゃんとした訓練を受けているとは思えない節があるからね
そんなチンピラレベルなら5,6人どころか1ダースくらい、シェーンコップ中将の
お墨付きを貰ったユリアンなら数秒でイナフだと思う

561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 08:55:18 ID:zZLtX1bv
>>560
サイオキシンを盛っていそうな地球教徒だからしょうがない

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 09:08:12 ID:UvaPlB4B
夜勤明けの乙を提督の人に送る。
なんかビッテンが最後を持ってった感があるが、
この混乱のキワミの中でも娘の成長を喜ぶ公爵夫妻の愛に全俺が泣いた。

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 09:14:37 ID:4fprZ57E
提督乙であります!
しかし、ラインハルト陛下、異様に元気そうですがあんた本当に病人か?

注意書きの封印とかは
個人的な見解ですがその箇所を封印したのはジブミルではなく初期の王族がやったんではないかと時々勘ぐってしまいます・・・
『虚無』の使い手であるジブミルの力を継承した普通のメイジに王位継承権を与えたくなかったから注意書きを封印したとしたら・・・
口伝えで注意書きを継承すらされて無いのがどうも作為的ならないんですよねぇ・・・
まあ、これ以上は議論スレ逝きなので終わります

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 09:25:52 ID:1iApG2JI
プリミルは「蛮人すいません」とエルフの尻に敷かれるお茶目さんなのを忘れてはいけない。

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 09:27:37 ID:VPkO1tDY
>>564が言いたいことを全部言ってくれた

566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 09:34:43 ID:L6jideWC
>知的好奇心を、征服欲を、冒険 心を刺激されない人がいるだろうか?

つオーベルシュタイン

「くだらぬな…」
の一言で済まされそう
ていうか、表面上はいつも通りでも、内心では刺激されまくってるオーベルシュタインなんて想像もつかないw



567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 09:37:32 ID:IbcBmR5A
>>564
うむ、そのへタレぶりならブリミルではなくプリミルでいいな。

568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 10:17:51 ID:qnraxKSI
>560
ユリアン・ミンチですね、わかります

569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 10:31:48 ID:/kTjVOdt
>>563
色々事情があったり、誤解があったりするにせよ、そんなことはこれっぽっちも考慮せずに
可能な限り、権力や体制を罵倒するのが銀英伝クオリティ

570 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 10:32:38 ID:UvaPlB4B
ルイズを前面に出して、真なるブリミルの後継者、虚無の使い手ここにあり、とかやられたら
アンアンと愉快な仲間達にとっちゃ面倒だよなぁとかふと思った。クロさんがアルビオンにやったのと同じに。
まあトリステイン滅亡のお知らせの回避にはあんま意味なさそうだけど。


571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 10:36:47 ID:1iApG2JI
普通にそれやるんじゃないの?原作でも次席の王位継承権のフラグあるし。
まあ、あんま予測するもんでもないな。

>>567
ずっとプだと…orz

572 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 10:38:34 ID:UvaPlB4B
>>571
確かにそりゃそうだ。無粋な真似失礼した。

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 11:10:16 ID:15EMNuFV
夜明けの使い魔の人乙です!
復帰を待ってましたよ!

ログを読んで飛び上がったのは久しぶりでした。
ここしばらくで一番のニュースです。

次も頑張ってください、応援してます。

574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 11:16:51 ID:IezrPBGl
麻薬漬け狂信者の血まみれの斧。無一文のヤンに富みを与え、国家間の結婚式
で姫が暴挙に走った際に身につけていたティアラ。
後世に残ったらホープダイヤ並みの呪いのアイテムとして語り継がれそう。
ユリアンが聞いたらどんな顔するのか見てみたい気も。


575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 11:36:54 ID:teiF6hR8
アンリエッタの切断された腕も呪われそう。その後どんな炎でも焼けないので厳重に封印して廃棄とか。

576 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 11:37:13 ID:hitVL1Gi
昼休みなのでのぞいたら提督来てるー!
おもしろすぎるわ、乙

577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 11:47:12 ID:YkztEqUL
>>575
いやそれは……(苦笑
なんとなくだが、野ざらしにされそうな気はするけど。
「葬る価値もない」という意味で。
(文化によっては、「埋葬されない」というのは大変な不名誉だったらしい)

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 11:57:39 ID:UvaPlB4B
>>577
そして酢漬けにした後に乾燥させたアンアンの手は
それを手にした人をことごとくファンタジーにする
呪いのアイテムとして後世に語り継がれる事に……

579 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 11:58:35 ID:F/74KgtI
>>577
大概の国では野ざらしというのは究極の不名誉で
鳥葬や風葬のある国でもそう。
でもほっとくと呪いのマジックアイテムの材料にされそうだしw
猿の手みたいな・・・

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:03:13 ID:FjHcEAti
どうやらこの話では、アンリエッタ「元」王女は、自害しているところを発見されることになりそうだな。

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:03:53 ID:1iApG2JI
生きてるから墓が作られるわけでも無し、普通にこっそり処分されるだろう。
いつまで残しておいても精神衛生上よろしくない。

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:04:38 ID:m0o6LU7I
そこで禁忌の箱の鍵ですよ

583 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:08:42 ID:RL+RFZLp
きっとアンアンの手はそのうちひとりでに動くようになるよ。シャカシャカーって。

それか姉妹スレの手首大好きな殺人鬼にあげよう。

584 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:10:04 ID:2Ly1Fb10
こんな事を書きたくはないが、もうそろそろ避難所の雑談スレ辺りでやって欲しい
延々と銀英関連の雑談でスレを消費するのはちょっと…と思うんだが

で、ハルケ世界には既に一般的にショーツと呼ばれる近代的な女性用の下着があるわけだが
ブラジャーはあるんだろうか。ブラジャー以前から胸から腰部を補正するファウンデーションの類いが
あったけど、ブラジャーは1914年が初出だし。

585 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:11:25 ID:LFoYPN9K
固定化かけられてマリコルヌの手に渡るわけですね。わかります。

586 :大使い魔17:2008/06/27(金) 12:13:47 ID:6pSwdiei
投下予告。
今回はワンエイトが出ますぜ。

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:15:30 ID:WMFZX4Dm
>>584
「甘い生活」から江戸伸介を召喚せよと申したか

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:16:43 ID:RL+RFZLp
ブラジャーか。
あってもいいだろうけど、もしないなら召喚されたキャラが現代女性だったりしたら
そこから広まっていくかも。
っていうか、ないならアニエスさんとかどうしてるんだろうな。
さらしみたいなのしてるのか、それとも揺らし放題なのか。
激しく動くから、腰を押さえつけるような下着類はしなさそうだし……うーむ。

589 :大使い魔17:2008/06/27(金) 12:16:45 ID:6pSwdiei
だがだん♪ だがだんだがだん♪
「大使い魔ー、ワーンセブーン!!」

オゥオオー オゥオオー 彼こそは〜
オゥオオー オゥオオー 大使い魔〜ワンセブ〜ン

燃える真っ赤な太陽
ギラリ輝く装甲
見よ! 右手の虚無のルーン 

風の唸りか雄叫びか〜
イザベラ企画の大殺戮

立て! 要塞ワンセブン
防げる者は他になし

オゥオゥオゥ オゥオオー オゥオオー 彼こそは〜
オゥオオー オゥオオー 大使い魔〜ワンセブ〜ン

吼えて逆巻く荒海
ザバリ砕いて鋼鉄
見よ! 怒りに輝く眼

波のうねりか血飛沫か〜
ガリア国軍大艦隊

行け! 戦闘ワンセブン
迎え撃つのは神の笛

オゥオゥオゥ オゥオオー オゥオオー 彼こそは〜
オゥオオー オゥオオー 大使い魔〜ワンセブ〜ン

オゥオゥオゥ オゥオオー オゥオオー 彼こそは〜
オゥオオー オゥオオー 大使い魔〜ワンセブ〜ン

割れた荒野の大砂塵
ユラリ動いた黒影
見よ! 巨大なヴィンダールヴ

渦巻きのぼるは竜巻か〜
ハスラー・ロボット大侵略

飛べ! 飛行ワンセブン
世界の終わりの救世主

オゥオゥオゥ オゥオオー オゥオオー 彼こそは〜
オゥオオー オゥオオー 大使い魔〜ワンセブ〜ン


第十二話「救世主、ワンセブン」(大砲ロボット2号、戦艦ロボット2号、プロトハーケンキラー、ハーケンタイガー登場)

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:17:01 ID:L6jideWC
>586
支援だ!


591 :大使い魔17:2008/06/27(金) 12:17:43 ID:6pSwdiei
「兄さん!!」
兄、01の登場に面食らったキカイダーは思わず声を上げた。
「話は後だ、まずはこいつらを蹴散らすぞ!」
01はそう叫び、レコン・キスタの兵士たちを蹴散らし始めた。
「01カッター!」
首を切り飛ばされた者は首が大空を高く舞い、頭を縦一文字に切られた者は衝撃で首から下まで真っ二つになった。
「ぐあー!」
「うげ!」
「へべぇー!」
悪には絶対に容赦しない01の猛攻は苛烈を極めた。
「01ドライバー!」
兵士たちが断末魔を上げながら無残なバラバラ死体になっていく様は、兵士たちはおろかカッパマンをも戦慄させた。
兵士たちが我先にと逃げ出すが、もう一人の正義の戦士がそれを許さなかった。
「エレクトロ……ファイッヤァーッ!」
草原を電撃が走り、兵士たちを次々と黒コゲにした。
「おいおい、そっちが攻めてきたんだろ? 今更逃げるなんて無粋な真似はさせないぜ」
行くも地獄、逃げるも地獄、恐怖に駆られた兵士たちは無我夢中で突撃し始めた。
その内の10人が、嵐に切り捨てられた。
「ここから先には進ませない!」
「おのれ、化身忍者までいるとは!」
「おいカッパ、よそ見する余裕があるのか?」
背後から聞こえた声にカッパマンが振り向くと、そこには仮面ライダー2号がいた。
「ライダーパァンチッ!」
横っ面を殴られ、カッパマンは盛大に吹き飛ばされた。

一方、魔法学院。
学院長室で、オスマンはルイズに状況を説明した。
「先ほど、アルビオン軍がタルブ郊外に降下した。よって、王宮からの要請に従い、禁足令を出した」
「レコン・キスタが……」
「ミス・ヴァリエール、頼みがある」
「何でしょう?」
「……ワンセブン坊がいるにも拘らず、彼奴らはこの国への侵攻を開始した。恐らく、向こう側はワンセブン坊と同じサイズのロボットを、複数保有しておるのじゃろう。もしそれらが出てきた時のために、お主とワンセブン坊には至急タルブへ向かってもらいたい」
「分かりました」
オスマンの頼みを了承したルイズは、既にワンエイトヘルをかぶっていた。

王宮。
会議室は混乱の中にあった。
アンリエッタが単独で出撃したのに気付き、貴族たちは激しく動揺していたが、マリアンヌの一声でどうにか落ち着きを取り戻した。
「アンリエッタなら大丈夫です。あの子には、ジローがついています」
アンリエッタが出撃した直後、異変を感じたジローがすぐにアンリエッタの後を追ったのだ。
「しかし、ジローだけで侵攻を押さえ切れるのか?」
ジェームズの不安を隠さない発言を、ウェールズが見下した態度とバカにしきった口調で切り捨てた。
「心配にはおよびませんよ、陛下。既にドルフィンII世号が発進しました」
「ウェールズ……」
未だに己の実父を憎み蔑む甥の姿に呆れながら、マリアンヌは声を上げた。
「至急、軍の編成を。家名に泥を塗りたくない者は出陣の支度を急ぎなさい」

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:18:08 ID:0ugfqGd9
支援いたす

593 :大使い魔17:2008/06/27(金) 12:18:33 ID:6pSwdiei
ドルフィンII世号のコックピット。
「008、まだ着かないのかよ」
ジェットの一言をあしらうように、ピュンマは淡々と返した。
「落ち着け、出発したばかりだぞ」
「008の言うとおりだ、愚痴るヒマがあったら009みたいに銃のチェックでもしていろ」
アルベルトは銃の手入れをしているジョーを見てから、ジェットにそう言った。
(……嫌な予感がする。レコン・キスタは、他に戦力を隠しているはずだ……)
ジョーは銃の手入れをしながらそう考えた。

再びタルブ郊外の草原。
アルビオン艦隊旗艦、レキシントン号の甲板では、地上での光景を見たサー・ジョンストン司令官を始めとする各々が戦慄していた。
「我々の地上戦力は三千人強。それをたった5人で圧倒するとは……」
「あの5人が強すぎる。ということでしょう」
ボーウッドは戦慄しつつも冷静に答えた。
それに答える代わりに、ジョンストンは命令を下した。
「……『キュラード号』に連絡を入れろ。『五つの決戦兵器』を全機、起動させよ、と!」
「はっ……」
数分後、連絡を受けた特殊銃装甲輸送艦キュラード号から、五台の巨大ロボットが起動、降下して行った。
轟音と共に地上に降り立った五台の巨大ロボットを見たキカイダーと仮面ライダー2号は驚愕した。
「巨大ロボットだと!?」
「まさか五台も出してくるとはな……。おい、胸に「18」って書いてあるヤツ、見たことないか?」
「間違いない。“アイツ”だ」
大砲ロボット2号と戦艦ロボット2号の十字砲火を掻い潜りながら、嵐は敵を斬っていた。
しかし、急に視界が揺らぎ始めた。
「これは!?」
嵐は、勘で巨大ロボットのどれか一体の仕業だと気付いた。
広範囲にわたって蜃気楼を起こす、蜃気楼ロボット「ハーケンタイガー」の仕業である。
01とストロンガーは、プロトハーケンキラーの槍を掻い潜り幾度となく反撃したが、その度にプロトハーケンキラーは回避したり、受身を取ってダメージを軽減した。
「素早い!」
「持久戦になりそうだな」
十字砲火と蜃気楼、更に今度は五台目が発射したミサイルが飛んできた。
キカイダーは紙一重で回避、エアークラフトで上昇して爆風も避けた。
そこを、プロトハーケンキラーは槍で突こうとしたが、何処からか飛んできた破壊光線をまともに食らい、ダウンした。
そして、バイオリンの音色が鳴り響き、次にジローのものとは違うギターの音色が響いた。
サブローと、レイであった。
プロトハーケンキラーをダウンさせた破壊光線は、レイのダブルネックギターに内蔵された、ブラスターから発射されたものであった。
「よし、神通力の注入完了」
「サンキュー、カミタマン」
カミタマンと例のやり取りを見ながら、サブローは破壊剣をかざしてチェンジした。
「チェンジ……ダブル・オーッ!!」
変身回路が内蔵されていないレイは、かつての根本君よろしく、カミタマンに神通力を注入されることでチェンジ可能となるのだ。
「風の如く颯爽と現れる、レコン・キスタ撃退の切り札。その名は無敵のハカイダー!!」
「完全な良心回路と悪魔回路の青と赤……。俺はキカイダー00(ダブルオー)!!」
「サブロー、レイ!」
「まさかの再会だな、イチロー兄貴」
「久しぶり、イチロー兄い」

594 :大使い魔17:2008/06/27(金) 12:19:14 ID:6pSwdiei
十字砲火の中、カッパマンはキカイダーたちが五つの決戦兵器に手間取っている隙を突き、アンリエッタを人質にしようとしたが、突如吹き荒れた一陣の風に阻まれた。
「あれはなんだ!?」
ドルフィンII世号から、三つの人影が飛び降り、その内の一つが空を飛んだ。
空を飛んだ方の人影、ジェットはハーケンタイガー目掛けてスーパーガンの弾を浴びせた。
「アレはジェット・リンク! なぜ……」
最後まで言いきる前に、カッパマンはまたも吹き飛ばされた。
態勢を立て直したカッパマンが見た者、それはサイボーグ009であった。
「ジョー・シマムラだと!?」
「加速装置!」
加速装置を発動したジョーのキックの直撃を受け、カッパマンは更に遠くへ吹き飛ばされた。
「聖人ジョー……」
「今の内に、ここからなるべく離れるんだ」
「兄上を、お願いします」
ジョーのその言葉に従ったアンリエッタは、サイドマシーンMk-IIに乗り、避難した。
「さてと……」
「で、どうする?」
「加速装置で敵をかく乱する。004は巨大ロボットたちの相手を」
そう言って、ジョーは加速装置を発動させた。
「無茶なことを言う」
そういったアルベルトの顔は、笑っていた。

レキシントン号の甲板。
状況を見ていたワルドの表情は苦々しいものであった。
「五つの決戦兵器をもってしても、こうも苦戦させられるとは……!」
そして、ワルドはこの作戦が失敗に終わると確信させられてしまう。
視界に、飛行ワンセブンが入ったからだ。

飛行ワンセブンは大砲ロボット2号と戦艦ロボット2号の砲撃をものともせずそのまま着地、要塞ワンセブンを経て、戦闘ワンセブンへと変形した。
ミヨンミヨンミヨン、ヨヨヨヨヨ、キュピーン! バギィィィィン!!
「……!!」
ワンセブンの姿を見た、決戦兵器の五台目が、突如としてワンセブン目掛けて走り出した。
ワンセブンもまた、五台目の姿を見て驚愕した。
そして五代目は、ワンセブンの隣でストップし、攻撃対象をレコン・キスタに変更した。
「よくも僕を騙したな、レコン・キスタ!!」
クロムウェルがロマリアから強奪したロボットにして、決戦兵器の最後の一体の正体は、ワンエイトであった。
「ワンエイト……」
「兄さん。よかった、また会えた……」
「言いたいことはあるだろうが……」
「うん、後回し」
「「今はレコン・キスタを蹴散らすのが先だ!!」」

595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:19:50 ID:RL+RFZLp
しえーん

596 :大使い魔17:2008/06/27(金) 12:20:42 ID:6pSwdiei
「ワンセブンが来たか」
「ジロー、思ったとおり、ありゃワンエイトだったな」
「ああ」
キカイダーと仮面ライダー2号が、ワンセブンとワンエイトを見上げていた。
「ワンセブンさん……」
「ワンセブンが来たということは……」
「ルイズも来ているね」
嵐、ハカイダー、00も然り。
「あの巨体を見るのも久しぶりだな」
「全くだ」
01とストロンガーも。
「なかなか壮観だな」
004も。
「この戦い、向こうの勝ち目は無くなったな」
「根拠は?」
「俺たちとワンセブンがいるからさ」
008と002も。
「ワンセブン……」
009も。
みんな、ワンセブンとワンエイトが、一緒にレコンキスタを迎え撃とうとする姿を見ていた。

「ワンセブン、ロボットたちの相手は頼んだわ」
「任せろ、ルイズちゃん!」
自分の肩に乗っているルイズの声に、ワンセブンは呼応した。
「兄さん、その子は!?」
「説明は後、後! 今はあいつらをどうにかする方が先よ!」
「うん!」
ルイズに気圧され、ワンエイトは思わず復唱した。
ワンセブンのナイキ級ミサイルとミサイルパンチの同時発射と、ワンエイトのミサイルの雨により、兵士たちは次々と爆風の中に消え、ロボットたちも反撃しようがなかった。
騎士を乗せた竜も、ジェットの攻撃で落とされ、運良く接近できてもワンセブンとワンエイトに瞬く間に叩き落された。
「ジェラ・イサ・ウンジュー・ハガル・ベオークン・イル……」
ルイズの詠唱が続く中、戦艦の中にもミサイルの餌食になるものが出始めた。

「……エクスプロージョン……!!」

刹那、光の球が残った戦艦を根こそぎ包み込んだ。
アルビオン艦隊は、ルイズの『エクスプロージョン』によってキュラード号以外は、帆と甲板を燃やされ、風石を消し飛ばされ、大地に着地させられた。
残るキュラード号も、ワンエイトのミサイルの直撃により爆発、炎上した。
「バカな……、ルイズの魔法だけで、これだけの艦隊が……!!」
爆風で吹き飛ばされ、ワルドはそのまま彼方へと消えていった。

「こ、こんな筈では……」
「こんな筈ではない事ばかりですよ、世界は」
カッパマンが、自身の呟きに対する返事に気付いた直後、視界に光が走り、更に刀が深々と刺さった。
「秘剣、鏡写し!」
嵐が刀をカッパマンから引き抜いた直後に、更にキカイダーが止めを刺した。
「デンジ・エーンド!!」
パリーン!
「だんぱ!!」
断末魔を上げ、カッパマンは爆発した。

597 :大使い魔17:2008/06/27(金) 12:21:45 ID:6pSwdiei
「「「キカイダー・トリプルサークラインッ!!」」」
01、ハカイダー、00のトリプルサークラインで、大砲ロボット2号が粉々になった。
「「ライダー!」」
「卍!」
「超電子ドリル!」
「「ダブルキィィィーーック!!」」
戦艦ロボット2号も、2号の卍キックと、ストロンガーの超電子ドリルキックの同時攻撃で粉砕された。
プロトハーケンキラーも、ジョー、ジェット、アルベルト、ピュンマによって頭部の制御コンピューターを破壊され、機能を停止していた。
ハーケンタイガーもワンセブンとワンエイトの兄弟コンビネーションの前に追い詰められ、最終兵器の餌食になるときが来た。
「ワンセブン!!」
「兄さん!!」
二人の声に呼応するかのごとく、ワンセブンは必殺技を放った。
「グラビトォオオオン!!!」
パキューン、パキューン、パキューン、バギィィィィン!!
ファキィーン! シュピィーン! ヴァァァァア!!
シュビビビビ〜! バゴーン! ズギャァーン!! ドォッカァァァ―――ンッ!!!
グラビトンの直撃により、ハーケンタイガーは圧縮、爆破解体された。

それから少しして、王軍が来たが、既に戦闘が終わったことを知り、肩透かしを食らっていた。
「おっとり刀にも程があるぞ」
ジェットをなだめるように、ピュンマとアルベルトが返した。
「仕方ないさ、俺たちやワンセブンがいたんだから」
「それでも、奴さんたちの手は借りたいな。この草原の掃除は時間がかかりそうだ」
一方、ジョーはワンセブンの方を見ていた。
「この世界でも、戦いは続いている……」
それぞれの家へと帰る村人たちを手伝う、嵐とアンリエッタもワンセブンを見ていた。
「ミス・ヴァリエール……」
「私のルイズ……」
ハヤブサオーとジローは、嵐とアンリエッタの方を見ていた。
“じろー、オ前ノ妹ハマサカ……”
「ずっと前から、知っていたさ。しかし、シエスタもルイズのことが……」
“人間ノ心ハ複雑スギテ分カラン”
イチロー、サブロー、レイは村人たちの歓声の中、話し込んでいた。
「もう王宮に戻るのか?」
「そろそろ帰らないと、ご主人が心配するんでな」
「おれも、テファに黙って来たから」
「そうか」
隼人と茂は、倒れたままのプロトハーケンキラーの頭に座っていた。
「一体どうやってこの世界に来たんだ?」
「知蘭博士たちが開発していた、次元跳躍装置が完成したのさ。それを使って、俺とイチローはこっちに来たんだ」
「なるほどな……」
「まさか、こっちの世界に来た途端にドンパチする羽目になるとは思わなかったけどな」
そこに、ワンエイトが来た。
「どうした?」
「兄貴の側にいなくていいのか?」
「兄さんは、ルイズちゃんと大事なお話があるみたいだから、ちょっと席を離れただけ」
ワンセブンは、傾き始めた太陽を背に、ルイズを掌に乗せていた。
ルイズは顔を真っ赤にしながらも、満面の笑みであった。
ワンセブンも、ルイズも、伝えたいことは同じであった。

598 :大使い魔17:2008/06/27(金) 12:22:40 ID:6pSwdiei
「愛しています。君がアルビオンにいくと決めたあの日から」
「愛しています。貴方がニューカッスル城で助けてくれたあの日から」


When you wish upon a star
All of your dreams come ture
Will never give up again
I look up shooting star

すれ違うこの国の中 不安や孤独感を
感じたまま立ちすくみ uh…

力の使い方が 分からないままでも
見失わないように uh…

あの日 約束した 君を護ると
今でもそう言えるから

包み込んでいたい 大きなこの両手で
伝わるさ思いは どんな時でも
分かり合うために 私と君は出会った
ずっと愛していると 誓える BRIGHT! our Future

歩き出す今その先に 無限の希望だけを
信じたまま突き進む uh…

守るべき君をきっと 暗闇の中でも
見失わないように uh…

あの日 大好きな 君あきらめないと
今でも そう言えるから

飛び続けたい 広がるこの大空で
みんなの声援 体で感じて
見詰め合うために 私と君は出会った
ずっと愛していると 誓える BRIGHT! our Future

愛すべきこの世界を守るために勇者たちが
それぞれの悲しみを仮面に秘め 戦い続ける
Ishimori Pro SPIRITS!

包み込んでいたい 大きなこの両手で
伝わるさ思いは どんな時でも
分かり合うために 私と君は出会った
ずっと愛していると 誓える BRIGHT! our Future
ルイズちゃんと BRIGHT! our Future

When you wish upon a star
All of your dreams come ture
Will never give up again
I look up shooting star

When you wish upon a star
Will never give up again…

「グラビトォオオオン!!!」

599 :大使い魔17:2008/06/27(金) 12:28:19 ID:6pSwdiei
投下終了。
前回&今回の元ネタは以下の通り。
カッパマン:「ジャッカー電撃隊」の未登場怪人、「デビルスイマー」(ほぼそのまんま)。
キュラード号:「アクマイザー3」の未登場怪人、「キュラード」から名前を拝借。
大砲ロボット2号&戦艦ロボット2号:それぞれ大砲ロボットと戦艦ロボットの没デザイン。
ハーケンタイガー:蜃気楼衛星タイガーが頭部になっているハーケンキラーだと思ってください。
プロトハーケンキラー:没企画、「マジックドール」の主役ヒーロー(これも、ほぼそのまんま)。

600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:35:33 ID:15EMNuFV
投下乙です!

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:52:37 ID:RL+RFZLp
あ、ありのままに今起こったことを話すぜ。
俺はファンタジーのSSを読んでいたと思ったら、いつのまにか石森作品のSSを読んでいた。
な、何を言ってるのかわからねーと(ry

投下乙!
そして別に今に始まったことじゃないがワルドの空気ぶりに涙を禁じえない。

602 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:54:50 ID:GHOcdAtN
>>584
君の言いたい事はわかる、確かにそうだろうな、銀英伝好きばかりじゃないからね。
…が、別の話題を振るならもうすこしマシなネタを出せ。

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 12:58:58 ID:1USCirBt
>>584
その話題はジョジョスレ向きだな。もっと言えばジャン向けだな。

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:03:59 ID:x812BKLC
>>584
ハルケギニアにはブラジャーは存在しません。
詳しくは4巻参照のこと

605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:17:55 ID:0Fs0KdBY
>>604
なん・・・だと・・・?

606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:18:06 ID:teiF6hR8
桜田ジュン君が作っていたな>ブラジャー
あれって20世紀になってようやく現れた代物だから、相当技術アクシオムが高くないと無理。
それまではコルセットやバストガードルを着用して、昔のコカ・コーラのガラス瓶みたいなくびれ体型を作っていたらしい。

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:22:47 ID:K9XYPpK1
そこで採寸無しで立体縫製のブラ要らずコスを作ってしまう
げんしけんの総市郎先輩を

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:24:28 ID:3/qoXOKh
シエスタと入浴とかアン様と濃厚なキスとかルイズ押し倒したりとかルイズ自殺未遂とかシエスタと一晩中キスしてたりとか
そういうのはサイト以外はしないんだなぁ
でもサイト以外だと最後までいって18禁になりかねないか

609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:26:46 ID:15EMNuFV
>シエスタと一晩中キス
これって何だっけ?

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:27:41 ID:uEk8GSEY
二つ目と三つ目はご立派様とクラウザーさんが通過済みだね

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:31:51 ID:3/qoXOKh
>>609
7巻の7万の直前

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:43:13 ID:a1GTHSXK
小ネタ投下していいですか?

まぁたいしたモノじゃないけど、
オチは出さないでおきたいので控えておきますが。

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:43:54 ID:ERcMu9PE
>>608
>でもサイト以外だと最後までいって18禁になりかねないか
これもあるだろうけど、召喚されるキャラのいた世界に恋人を残していたり、そもそも興味が無かったりってのもあるんじゃないか?

614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:49:53 ID:3/qoXOKh
>>613
そりゃそうだけどねー
なんだけど読んでると金玉をどこかに置き忘れてきたような感覚になる

615 :小ネタ:2008/06/27(金) 13:50:04 ID:a1GTHSXK
返事もないので書き逃げ投下


万を超える刃が彼に襲いかかる。
しかしそれを彼は盾で受け流し、左手に持つ剣で払い、身に纏う鎧にて受け止める。
仲間達を護ることが自らの役目であったが、
常に戦う理由は何かを得るためだった。
だがハルケギニアの地に喚び出されてから彼は始めて
何かを護るため戦うということが、その理由が出来た。

そしてまた彼に無数の刃が襲いかかる。
しかし彼は見事な剣捌きでのその凶刃を受け流す。
メイジがいたのかそれともマジックアイテムを持つ者でもいたのか、
炎の塊が、氷の塊が、岩の槍が襲いかかる。
だが彼の持つ剣は伝説の魔剣。
その全てを受け止め、そして打ち消す。

護りに徹していればそこに攻め手を見いだすことが出来る。
彼は右手に持つその大きな盾を振りかぶり目前にいた相手に振り下ろす。
何もかもを吹き飛ばす様な轟音共に振り下ろされたそれは
哀れな敵兵を挽肉の塊へと変える。

7万の軍勢相手にたった一人で相対する彼の左手から不思議な光があふれ出る。
虚無の使い手の護り手、神の盾ガンダルーヴ。
まさに彼を呼ぶに相応しい称号であろう。


それはいいんだけどよぉ…
俺ぁ一応剣だぜ!?
もうちょっと剣として使ってくれてもいいんじゃねぇか?
相棒は自分が力が無いとか言ってるけどよぉ。
そりゃぁ相棒の知り合いと比べた場合であって、
他から見たら十分力持ちなんだからよぉ。
たまには切るとか刺すとかに使ってもしてもいいんじゃねぇか?
だいたい俺で受けたり払ったり受け流したりして、
盾でぶん殴るってなんか根本的に使い方間違ってねぇか!?
なぁ相棒!!


世界樹の迷宮シリーズよりパラディンを召喚しました。

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:54:36 ID:2v43dMAv
確かにブラジャーの歴史は20世紀に入ってからだ。
それまではノーブラ当たり前…というか、夏のヨーロッパやカナダなどに行ってみ。
今でもノーブラの若い娘さんとが町の中を歩いたりしてるぜ。

617 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:55:28 ID:5KkPwmkA
どこの厨スペックキャラだと思ったら
シールドスマイトに不意打ちくらった

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:55:47 ID:QU2AZ1jv
みなさん乙です。
最近ラインハルトの顔を思い出そうとするとボルテスのリヒテルの顔になる。
「この貴族の恥さらしめ!そこになおれ!」とか言って首はねようとするイメージが・・・


619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:58:09 ID:3/qoXOKh
KY

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:05:55 ID:fLOkejHJ
>>618
キレたラインハルトは神より怖い。地球教の皆さんご愁傷様。

>>615
乙、やっぱこれでもデルフはこんな役か。

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:17:05 ID:sUq+WHgx
>>575
その腕を移植して移植された人は姫様に精神のっとられるんですね
声優は銀河万丈で

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:28:03 ID:YkztEqUL
>>615
シールドスマイトは単体攻撃系としてはかなり攻撃力高いからなぁ。
色々間違ってる気はするけど(苦笑

623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:29:17 ID:MYDA2bNy
>>621
ガイバーの右腕を思い出した

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:32:19 ID:UvaPlB4B
>>615
世界樹ファンとしては乙と言わざるを得ない。
もちろんこのししょーは1の頃のししょーで
ガンダ補正で全スキルMAX(アイスシールドを除く)だよな?

625 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:32:37 ID:1iApG2JI
>>607
平民の冴えない男と侮っていたら、お針子として活躍しだして革新的なデザインと
技術力でハルケギニアのファッションを塗り替える使い魔に。戦闘、何それ?

626 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:43:05 ID:ERcMu9PE
針を持つたびに、何故か左手が光ったりするんだな

627 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:45:53 ID:1iApG2JI
左手光ったらもうゴッドハンドの域だなw

628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:48:18 ID:XiRo9nfy
ゴッドハンドと聞いて黒い剣士さんがこっちを見つめています

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:49:53 ID:MYDA2bNy
ゴッドハンドと呼ばれてどこぞのお医者さんが現れました

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:51:03 ID:0Fs0KdBY
ゴッドハンドスマーーーーーッシュ!

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:54:36 ID:RL+RFZLp
『神の左手を持つ男』が現れました。
インターネットが無いので役に立ちません。

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:00:39 ID:/aYJlRp5
寺沢武一のゴクウもネットワークが無いから戦力半減だな。

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:01:43 ID:RL+RFZLp
ハルケギニアは実はネットワークの中の仮想現実だったんだよ!!

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:03:06 ID:7wgcLaKY
黒い剣士か・・・・せいぜい俺は雀だな

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:06:27 ID:UBkvYFVm
投下したいけどいいですかね。
メガテン系だけど、ちょっと微妙なところがあるから心配ですが。

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:13:17 ID:ERcMu9PE
大丈夫だと思うけど、
もし心配なら避難所のほうに投下したらどうだろう?

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:14:11 ID:UvaPlB4B
>>635
エログロとキャラヘイトが過ぎなければOKなんじゃね?
メガテンは好物だからばっちこい。

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:14:26 ID:MYDA2bNy
ネットがないと戦力半減なキャラ・・・・・・
「小さな国の救世主」より天山龍也
「機動戦艦ナデシコ」のマシンチャイルド三人

他にどんなん居るかな?

>>635
デジデビは判りませんが全力で支援させて貰うのですよー

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:16:30 ID:3gk8h20d
ルイズの薄茶色のアヌスからにゅるにゅるとなめらかなうんちが
ひりだされているところを凝視したら・・・、もうちんぽがはちきれそうで
また、気が狂いそうなほど興奮するんだろうねえ・・・。
もう排便中のルイズを押し倒してうんちをぶちんともぎとって、ばぐばぐ
たべる。そんな僕におびえているルイズをためらわず抱きすくめて、肛門
を一心不乱に、舌で刺激する。おもわずルイズは・・・残りのうんちを
排泄してしまうんだあ・・・。


640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:21:21 ID:UBkvYFVm
 喧騒の只中にあるヴェストリの広場、そこで有象無象の野次馬のなかに、ぴりぴりと遠目からでもひどく憤慨していらっしゃるとわかってしまう淑女らしからぬ様子の女子が一人。名はルイズ。
 彼女が視線を向ける先には一人の男性と、彼を取り囲むようにしている複数の生徒たちがいた。
 どうしてこんな状況になっているのか、それは自分の使い魔が二回目の決闘を受けてしまったからなのだ。
 進級試験でもある使い魔召喚の儀式、ルイズが呼び出したのは見るからに平民といった男だった。怪我だらけだったので治癒をしたのだが、顔にはいまも痛々しい切り傷の跡が残っている。
 服装は真っ黒なコートを羽織って学生のような出で立ちであったが杖などもっておらず、腰に差していた木の棒は剣であった。
 それは教師であるコルベールも見たことのない非常に珍しい打ち方をされたものだったが。
 先日のギーシュという男子生徒が生み出したゴーレムはその剣、彼曰く『葛葉』の銘をもつ刀であっさりとばらしてしまったのだが今回はそれとは話が違っている。
 そもそも今回の原因はというと、一般的に見たら馬鹿馬鹿しいと一笑に付してしまうが、当人にとっては重大な男の沽券をかけるもの。要は女のとりあいだった。
 ギーシュとの決闘が終えた日のこと。その圧倒振りに例のごとく魅入ってしまったルイズの仇敵であるキュルケがその使い魔である彼を部屋に呼び込み、性交渉をいたしましょうと迫った。
 だが、それより先に約束していた幾人とも鉢合わせてしまい、そのことごとくをキュルケはぺいとゴミのようにそげなく扱った。
 はてさて、結局は妙な物音に怪しく思ったルイズが感づき性交渉は行われなかったのだが、問題は終わっていなかった。
 キュルケにあっけなく振られた男たちは全員がそこそこ高貴な身分でもあり、プライドだけは人並みに持っていた。
 そんな彼らが平民のそれも魔法が一つも使えない劣等生、落ちこぼれ、胸無しのそれも使い魔に男として敗北したなど認められるわけがなかった。
 そういうわけで彼ら五人だか六人だかはそろって朝っぱらからそのキュルケの心を掴んだ使い魔に決闘を申し込んだのだった。
 どう見てもリンチだが体裁は最後まで立っていたやつがキュルケのお相手になるというバトルロイヤル。
 そんなもん断ればいいとルイズは言ったのだが、そうしたら次はさすがゼロの使い魔だと小ばかにされる。
「それは許せないからって、なんでそんな変に頑固なのよ」
 がしがしと足踏みをする。苛立ちが押さえきれないでいる。近くから聞こえてくるキュルケの黄色い声も彼女の精神をかき乱した。
 ばかばかしい。昨日のやつは奇跡だ。勝てるわけがない。
 そう思っているのに、ルイズは無理やりにでも決闘を止めなかった。
 それは使い魔の言葉と行動が、うれしかったからだった。

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:23:31 ID:RL+RFZLp
もしやライドウさんなのか!?
支援せざるを得ない!!

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:26:11 ID:UBkvYFVm
 やがて誰か、ルイズが名前も知らない男の一人が杖を掲げて開始の合図を出した。
 直後、全員がいっせいにルイズの使い魔に向けて魔法を放った。
「――なによそれ!」
 ルイズはそのとき走り出そうとした。使い魔を助けるために、自分がいかに無力なのかも忘れて。
 しかし、それが遮られた。ぐいとマントを引っ張られて首が絞まってつんのめった。
 おかげで彼女は無事だったが、使い魔は女をとられた恨みを晴らそうという男たちの魔法、風や炎、氷に襲われた。
 いくら情けなくても力はある。水蒸気と土ぼこりが舞い上がり、使い魔の姿を隠してしまっていた。
 しかし、煙が晴れたところで、次に現れるのは無残な姿に違いない。彼らは全力ではなかっただろうが、威力のほどは死んでいてもおかしくないものだった。
「大丈夫」
「え?」
 ルイズが背後に振り向く。そこにいたのは、自身のマントを掴んでいる少女だった。
 クラスメイトだったが話をした覚えはない。
「大丈夫ってなにがよ」
「見ればわかる」
 その少女は魔法を唱えた。
 強い風を送り、煙を吹き飛ばす。そうして、その後に現れたのは自身の刀を構えた無傷の使い魔だった。見物人がどよめいた。
 先日のギーシュとの戦いは白兵戦だった。確かに魔法を使ったとはいえゴーレムを生みだしただけ。平民同士の戦いと似ている。
 しかし、これは違う。特権ともいえる魔法を防いだ。なかったことにしてしまったのだ。
「な、なにをした平民!」
 一人がもう一度魔法を放った。火の系統のファイアーボール。まともに当たれば重度の火傷を負ってしまう。

 それを、使い魔は刀でかき消した。
 己に降りかかる火の粉は自分で払う、なんて言葉があるが、そのとおりだった。
「ちょっと! あんたそんなのができるなんてなんで教えなか――ぐえ」
 激昂しているルイズの頭の上に一羽のカラスが降り立った。
「なにすんのよゴウト!」
「黙ってみていろルイズ」
 ゴウトと呼ばれたカラスは小声でささやいた。
 この鳥は召喚の際に使い魔と一緒にやってきた。当初ルイズはこのカラスを使い魔にしようとしたのだが、すばやく逃げ去られてしまったのだ。
 その後、ゴウトはたびたびやってきて目の前の使い魔と話をしていた。なんとなくおもしろくなかったが今ではもう使い魔にしようという気はない。
 ルイズはなんでしゃべっているのか気になって尋ねると、元は人間だったと答えが返ってきた。あまりに嘘くさかったがとりあえずそういうことにしている。もちろんこのカラスが喋ることは周囲に秘密にしていた。
 ルイズは小声で、周りに聞こえないように意見を言った。
「ゴウト、黙って見ていられないわよ。もうあいつら本気になっちゃったじゃない」
「だからなんだ。あんな子供、話にならん。修羅場をくぐってきているのだ。それも、途方もない数のな」
 そうこう会話している間にも戦闘は続いている。男子生徒たちはその刀にさえ当たらなければいいと、全方向から攻撃することに決めたようだ。
 再び囲みだした。前後左右、逃場はない。
「やっぱり無理よ。メイジ、それもあんなにだなんて」
「そうだな。確かに、一人では難しいかもしれん。だがな、ルイズよ。あいつには仲魔がいる」
「仲間? 妙にアクセントがおかしいけど」
「仲魔だ。あいつの本来の職業を教えてやる」
 使い魔が懐から細い管を取り出した。それは出会った初めの日、ルイズが彼から奪おうとしてもかたくなに拒否されたもの。
 生徒たちはいぶかしんだ。なにせ彼が構えている刀は魔法を弾いてしまうという特性があったのだ。
 もう一つおかしなものがあるんじゃなかろうか。使い魔は魔法を避けながらその管の口を天に向けた。

 右手が光る。
 その数秒後、ルイズも見物人たちも遠くから覗いていた教師たちも、なにより戦っている生徒たちも驚愕した。

643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:28:07 ID:UvaPlB4B
鬼畜猫使い支援

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:28:14 ID:UBkvYFVm
「出て来い。ケルベロス」
 ぼそりと、使い魔が言った。
 管から光が迸る。それは空へと舞い上り、やがて形をつくり地に落ちる。
 すぐさま輝きが消え、形だけが残った。
 そこにいたのは白き毛皮に覆われた巨大な一頭の犬。
 獣と呼べるものではない。
 この世界で、幻獣と呼ばれているものだった。
「アオ――――――――ンっ!」
 咆哮が響く。
 大気を震わせる。
 それは人の、生物の本能を刺激し、生命の危機に陥ったときの感情を生み出させた。
 すなわち――恐怖。
「なああああ! なああ、なんあなんなななああああ!」
 生徒の一人があわてて火球を放つ。しかし、それはケルベロスから外れて見物人へと飛んでいった。
 あわや被害が出るかと思われたが、何もおきなかった。ケルベロスがかったるそうにそれを尻尾ではじいたのだ。
「軽くやってくれ。殺したら駄目だ」
「ウウ、ワカッタ」
 喋った。誰かがそのことを指摘するとまたしてもどよめきが大きくなった。
 言語を理解する獣、韻獣とはそれだけ珍しいのだ。
 だからこそゴウトがしゃべることは秘密にしている。
 ケルベロスはぶるると身体を震わせたあと、怯えきっている生徒に飛び掛った。
「喰われるぞ!」
「誰ガ喰ウカ」
 ケルベロスは目にも止まらぬ俊敏な動きで魔法を避けながら体当たりをかましていった。
 生徒たちは宙を舞い、壁に叩きつけられ、次々と動けなくなっていった。
 そしてほんの十秒も経たないうちに、メイジたちはみな動けなくなっていた。
 使い魔はそのうちの一人、意識が残っているものを起こして尋ねた。
「まだやりますか」
 その生徒は涙をこぼしながら首を振るった。
 参った。その意志を示した。
 ルイズはそこまで見届けてからゴウトに尋ねた。
「あいつの本来の職業ってなに?」
「――悪魔召喚士。それが、葛葉ライドウだ」
 先日ならここで爆発したかのように拍手喝采だったが、見物人たちは怯えた目でその使い魔を見ていた。
 例外は、
「ダーリンやっぱりすごいわー!」
 ひゃっほーいと抱きつこうとするキュルケと、主であるルイズぐらいだった。

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:30:30 ID:RL+RFZLp
投下! 支援せずにはいられない!

646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:31:14 ID:CesV2vCL
ライドウかっけええええ支援

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:32:52 ID:/nHu4qWQ
パラディンはまさにメイジ殺しだろww
三色ガードで相手の属性攻撃で回復とか鬼畜すぎwデルフいらない子に・・・
真竜の剣+ガンダで全ステータス+20どころじゃないな、ますますデルフがいらない子w

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:35:46 ID:UBkvYFVm
 その夜、ルイズは寝室で使い魔もとい葛葉ライドウを床に正座させて問い詰めた。
「あんた、一体なにもんなのよ!」
「悪魔召喚士です」
 あっさりとライドウは答えた。
「ゴウトもそういってたけどなによそれは! 説明しなさい!」
「言葉のとおり、悪魔、ここでは幻獣なんていわれてるものたちと契約して、共に戦うものたちのことです」
「……戦うって、あんた、なにをしてたのよ」
「前に言いましたが東京という街を守ってました」
 ルイズは唾を飲んだ。
 確かに、メイジを五人も相手にしての立ち回りからそれぐらいはできるだろうとルイズは思った。トーキョーなんて聞いたこともない田舎、そこらの盗賊からなら楽

に返り討ちにできるだろう。
「でも、その契約って、あんたにコントラクト・サーヴァントなんてできたの?」
「できません」
「じゃあどうやって?」
「戦って勝つことです」
 ルイズは絶句した。その乱暴な手段にもだが、あのケルベロスが従っている結果だ。
「じゃあ、あんた、あれに勝ったってこと?」
「はい」
 またあっさりと答えた。
「嘘じゃないのよね」
「本当です。ちなみにあいつだけじゃありません」
 ライドウは懐から管を何本も抜き出した。
「一番左がケルベロス、次からリャナンシーにジークフリート、ヤマタノオロチ、モー・ショボー、スサノオ、リリス、ネコマタ」
「わかった。わかったわ。けど、なんであんたそのこと教えなかったのよ」
「……信用できませんでしたから」
 ルイズは鞭を振るいたくなったがぐっと我慢した。
 落ち着け。話を聞け。
「いきなり変なところに呼び出されて警戒してましたから」
「そりゃまあそうね。けど、あんたなんで今日になってケルベロスだっけ。あいつを出したのよ」
「や、ルイズさんがいい人だとわかりましたから。ギーシュの件で」
「はあ?」
「あのとき、怪我するから危ないからって言ってくれましたよ。平民が死んで新しい使い魔を呼ぶいい機会だったのに」
「それは――」
 少しも考えなかったといえば、うそになるかもしれない。けれど、そんなつまらないことで人が死ぬのも、まがりなりにも自分の使い魔が死ぬのも許せられるもので

はない。損得抜きにして、それは駄目だと思ったからだ。
「それでゴウトと相談して、教えてもいいだろうと結論が出ました」
「どういう議論があったのよ」
「口は悪いけど心根は優しいみたいだって」
「……そう」
 ルイズはライドウにおざなりな返事をしてベッドに腰掛けた。嘘をついたときにしばいてやろうと思って握っていた鞭も放り投げた。
 頭を抱える。顔に背中にふつふつと汗がわいてきた。

 嫌な汗。吐き気がする汗だ。これが出るのは二度目。一度目は初めて魔法を使ったときだった。なにをしても爆発にしかならない。
 魔法が、使えないのではという怖気にわいてきた汗。
 ――心根が優しい。
 そういわれたのはうれしかったが、だからなんだというのか。
 彼女の心情は複雑。頼もしすぎる使い魔。トーキョーという街を守ってきた幻獣を従える使い魔。
 劣等感に蝕まれる。病のように全身が凍える。
 なんだそれは。なんだそれなんだそれなんだそれなんだそれ。
 ルイズは願っていた。強い使い魔を。
 父に母に、姉に、誰にも自慢できるものを。
 ところが実際に引き当ててみるとどうだ。
 複数のメイジをあっけなく打ちのめす。目となり耳となること、秘薬となる材料を探し出すことといった基本的なことはできずとも主人を守ることに関しては文句がない。
 なさすぎる。それが恐ろしい。

649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:38:10 ID:UBkvYFVm
 ルイズはいま、ようやくこの言葉を理解した。
 『メイジを見るなら使い魔を見ろ』
 使い魔が弱いのならまだいい。強すぎるとどうなるか。
 メイジ自身がつぶされる。重いのだ。己の足が、つぶれてしまうのだ。
 震える声、弱弱しい声でルイズは尋ねた。
「ライドウ、あんた、どうして私の使い魔なの?」
「どうしてって、無理やりにやられたんですけど。不満ですか?」
「違う。そんなのない。ないわよ。けど、あんたなら外へ出ても生きていけるでしょう。私の庇護なんか必要ないじゃない」
「それはそうですね」
 肯定しやがった。
「ぶっちゃけここにいるより外へ出て金を稼いだほうがいいもの食えますし、床の上で眠ることもない。着替えの手伝いもしなくてすみます」
「……なんか私がひどいことしてるみたいに聞こえるんだけど」
「いや、事実を並べてるんですが」
 ぐうの音も出ない。
 こうまで言うのなら、もう次に出てくる言葉は予測できる。ああ、それでいい。そうするのが当たり前だ。理に叶っている。所詮、自分なんかのところに落ち着くようなものではない。
 もっと大きなところ、国に仕えればその強さのまま魔法が使えなくとも出世するだろう。
 それがいい。それが、彼が生きるべき道なのだ。自分は彼の、葛葉ライドウの通る道に転がっている石ころに過ぎない。
「ルイズ様。それでですね、お願いがあるんですが」
 ほらきた。
「なに。もうなんでも言いなさい」
 ルイズは明日からどうするか考えていた。また使い魔を呼ぶか、いや、呼んでも失敗する。だから、もう、いっそのこと退学するかと。もう平民に混じってしまおう

か、そんなことさえ考えた。
 ところが、ライドウの口から出てきたのは予想とは全然違うものだった。
「使い魔やめて仲魔になりません?」
 ――わかった。許すわ。
 なんて言葉が出そうになったが意味がわからなかったのですんでのところで止まった。
 はて、この男はなんていったのだろうか。
「もっかい言って」
「使い魔やめて仲魔になりません?」
「一言一句間違ってなかったわ。私の耳が間違っていたわけじゃないのね。え、意味がわからないんだけど」
「いや、確か召喚されたときにも言っていたような気がしますけど。使い魔じゃなく、仲魔ならいいって」
 そういや言ってたような気がしないでもないような気がする。
「え、んじゃ、私もその管んなかに入れってこと?」
「まさか。そんなこといいません。要は、いまみたいな奴隷とご主人みたいな関係やめましょうってことです。持ちつ持たれつでいきましょう。お金もマグネタイトも

いりません。週一の大学芋で請け負います」
「勝手に話し進めないでよ。誰も仲魔にするとはいってないんだから」
 仲魔になりたそうな瞳で見てきても知らないわよと、小さくつぶやいた。
「まあそうですけど」
「でも、仲魔ね。考えてやってもいいわ。あんた使い魔のくせして勝手に決闘なんかやらかしたりするんだもん。知り合いにこいつが私の使い魔ですだなんて恥ずかし

くて言えやしないわ」
「すいません」
「ふん……」
 ルイズはライドウに背を向けてベッドにもぐりこんだ。顔を見せられなかった。
 覚悟していたのに、それが無駄になって、どうしてもほころんでしまっている。
 ライドウが声をかけてくる。
「どうしますか。結局」
「……べ、別にいいわよ。そんな、名前が変わるだけでたいした違いはないんだから。もう正座をやめてもかまわないわ」
「ありがとうございます」
 ルイズはライドウの言葉を聴いて、すっぽりと頭を毛布の中に隠してしまった。膝を抱えて胎児のように丸まる。
 夢の中に入る直前、明日からまともな寝床を用意させようと思った。
 これからは使い魔じゃなくて仲魔なんだから。

650 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:40:14 ID:UvaPlB4B
さすがにベル様はおられないようだけど仲魔が凶悪過ぎるだろjk……

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:41:43 ID:UBkvYFVm
というわけで葛葉ライドウからライドウさんでした。
気になっていたのはゴウトがカラスでいいのかどうかってところです。それらしい演出はあったけど明言はされてなかったので悩んでました。
タイトルは『ゼロの仲魔』です。小ネタじゃないんで、続きます。

652 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:42:19 ID:i40gseed
プルミル
ぷよぷよカルテット
ゲッペルス

ここ試験に出るぞ


653 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:45:04 ID:MYDA2bNy
>>649
乙でした    コンゴトモヨロシク

最近のは違う台詞なのかな?

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:45:16 ID:oKk4AwRk
>>638
マシンチャイルドって二次創作用語だろ?

655 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:45:53 ID:nXnK2zNo
乙です。
つい「ワタシ、ルイズ。コンゴトモヨロシク」とか、一瞬浮かびましたよ。

656 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:47:07 ID:RL+RFZLp
GJ&乙
新ジャンル「管ルイズ」……これは新たな萌えだな。

あと、投下するときにメインタイトルを名前欄に入れておくとwiki登録してくれる妖精さんたちが
わかりやすくて助かるらしいよ。

657 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:48:56 ID:UvaPlB4B
>>651
乙です。
ゴウトの件は、まあいいんじゃないかと。
鬼畜ぬこ使いが鬼畜からす使いにジョブチェンジするだけだし。
ルイズのコンプレックスとどう折り合いを付けていくのか楽しみにしています。
後、改行はもうちょっとなおした方がいいと思いますよ。

658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:49:34 ID:awaJSWTc


505 名前:名無しさん 投稿日:2008/06/27(金) 12:18:36 [ m7zUUvqw ]
もう本スレの流れについていけん
流れを変えようと積年の疑問を書いてみたが、直後に大使い魔がくるし…



659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:49:50 ID:EaOrNT0F
テンパって管に入ってる自分を想像しているルイズを想像して萌えた

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:53:04 ID:/aYJlRp5
なーに、悪魔合体の調整槽の壁を叩いているルイズを想像するよりマシさ

661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:56:50 ID:0s/gtT4R
>>638
龍也って、半減どころかゼロだろw

サイトほど馬鹿じゃないぶん、開き直るのも遅いだろうし。

662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:01:08 ID:teiF6hR8
信じるようになったきっかけに納得しました。
今後ともよろしく。

663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:10:56 ID:YkztEqUL
乙したー。管って管狐が由来?
コンゴトモヨロシク。

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:21:47 ID:15EMNuFV
ライドウ!ライドウ!

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:22:37 ID:dBk35aw3
小説だとゴウトは過去鯢だったみたいだしな
つか何回罪おかしてんだw

666 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:26:05 ID:fLOkejHJ
>>638
「電光超人グリッドマン」のグリッドマン
「コレクターユイ」の3人のコレクターズ

半減どころか存在もできん。

667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:33:12 ID:GIftMTXp
いつもながら提督が投下された後の毒吐きスレはヲチし甲斐があるよなあ。

相変わらず嫉妬心丸出しの低脳な書き込みが一杯で読み応えがある。
今回はお得意の「アンアンヘイトだ!」ってのが叫べなかった分よけいに腐った書き込みがいっぱいw

「原作で死んでる筈のヤンを生きたまま元の世界に戻したら原作レイプだ」
「たかがSSを書く為に宇宙論やワイン醸造を勉強する作者はアホだ」
「銀英伝を知らない俺は蚊帳の外じゃねえか、コメントできねえぞ」
「俺が付いていけないからゼロの提督はスレを去れ」


おもろすぎるwww



668 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:36:38 ID:1iApG2JI
>>667
カエレ

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:39:50 ID:8OorACi0
元の世界よりも戦力半減なキャラか。


ボーグマンなんてどうだろ?
転送装置無しだとほとんど身一つ、ソニックガンしか武器が無いし。

670 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:41:08 ID:ki3DNDrU
そんなことをおもしろく感じるなんて
よほど娯楽に乏しい人生を送ってきたんだな
強く生きろよ

671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:43:40 ID:lmHOwL3N
>>654
小説のナデシコでルリがモノローグの中でマシンチャイルドって言ってた気がする

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:45:04 ID:yb/XnIeu
>>667
>>「たかがSSを書く為に宇宙論やワイン醸造を勉強する作者はアホだ」

ここはむしろ感心できると思うがな

673 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:47:09 ID:a1GTHSXK
マシンチャイルドって日本のスペオペ、SF用語の一つで。
次世代ネットワーク、システムなどに遺伝子レベルで適応させた
人工、もしくはそれに準ずる人間の子供のこと。

だと思ってた。

674 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:49:40 ID:ERcMu9PE
>>672
たしかにそこは素直に感心できるし、見習いたいとも思うな。

>>667
世の中にはもっと面白いことがいっぱいあるんだから、もっと外の世界に出てみたらどうだ?

675 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:51:40 ID:UvaPlB4B
っていうかここに書いてる時点でヲチじゃねえし。

676 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:53:13 ID:Aogn3dgK
>>667
特に銀英伝のアンチって訳じゃないけど、何で毒吐きのネタこっちに持ってくるの?
皆あんたみたいな趣向じゃないんだから自重してよね。

銀英の作りこみは凄いと思うけど、それを毎度毎度皆でワッショイなんてしてるからこんな事になる、ファンの方々も自重しようね。

677 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:56:05 ID:df194oCh
>>672
アンチに言わせれば、

銀英伝サイドでゼロ魔世界を蹂躙させたくて、その為に宇宙論を勉強するキモい奴ってことになる。

678 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:59:55 ID:/kTjVOdt
そろそろおっぱいの話をしようか

679 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:01:07 ID:3/qoXOKh
アンチも信者も避難所でやれ
目障りだ

680 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:02:13 ID:9lOu8iiX
遅ればせながらギュス様の人に乙を。
ヘンリー……ウィルの父親の人だっけ?(若干うろ覚え)

うーむ、面白くなってまいりました。期待してます!

681 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:03:28 ID:Y7uGPSIz
>>678
それがやつの最後の言葉だった


682 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:05:34 ID:5YoMgXn9
そういや提督も決闘回避のせいでギーシュの出番が無いな
ゼロ魔SSで3番目くらいに楽しみなのはギーシュの成長なんだよね

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:07:14 ID:lmHOwL3N
乳エルフのおっぱいって、絶対寝てるとき子供に吸われてるよね
俺なら吸う

684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:07:30 ID:aNKIVk+m
その代わりにフーケとシエスタの出番が多めだな>提督

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:09:31 ID:ylmCPdvK
一番は………………………………………………
いかん、「きゅいきゅいとの異種間にゃんにゃん」と
「なんだかんだてフラグの立ったイザベラ様をジョゼフからかっぱらってからの初夜」
が甲乙付けがたい……

686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:09:59 ID:/kTjVOdt
ルイズのおっぱいを大きくできるキャラはどんなのが居るかな?
姉妹スレになら何人か該当がいるが

687 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:10:02 ID:9lOu8iiX
おマチさんの出番が多いと俺が喜びます。

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:11:18 ID:kWZpHY5b
>>687
やあ同胞。

689 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:11:36 ID:0wUmOBsu
>>686
回復打撃で貧乳を直す


690 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:15:36 ID:kWZpHY5b
>>689
それを なおすなんて とんでもない。

某オタ女子高生みたいに開き直った娘のは
ステータスじゃないし希少価値も無いが
ルイズみたいに大いに気にしてるのはステータスで希少価値ですぞ。

691 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:17:45 ID:2Q2lxucM
微乳は控えめな胸を愛でるもの
貧乳は足りない胸を気にする娘を愛でるもの

とは誰の言葉だったか

692 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:18:19 ID:3/qoXOKh
フーケは敵だからこそいい派
ヤッターマンのドロンジョが味方になっても萎えるぜ?

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:19:29 ID:peGvIHra
>>692
グランディス姐さんを馬鹿にするな!

694 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:20:06 ID:MYDA2bNy
まあとにかくアレだ

クロスオーバーSSなんてモンは根本からして原作レイプだってこと判ってない人が多過ぎる
クロスオーバーと原作レイプの違いは甘いか下手か、面白いか面白くないか

ただそれだけだ

695 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:20:17 ID:UvaPlB4B
>>692
ナディアのグラ様という例もありますぜ?

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:20:38 ID:UBkvYFVm
>>692敵だといないことになってしまうので味方がいい派

697 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:21:37 ID:RL+RFZLp
>>686
バステト女神を召喚して胸ポケットに鉄製品を入れておくんですね、わかります

698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:24:23 ID:IbcBmR5A
なに想像してんのさ

699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:25:24 ID:tGgqKGvU
今日はアンアンレイプした♪
明日はルイズを掘ってやる♪

クラウザーさんはもう呼ばれてるんだっけ

700 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:26:12 ID:peGvIHra
>>686
アーニャが怪しげな薬を作ってくれます。

701 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:27:45 ID:kWZpHY5b
>>700
風船おっぱいか……南無

702 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:27:57 ID:3/qoXOKh
グランディス姐さんか・・・あれはいいものだ

703 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:29:03 ID:BI9mRHl+
秘伝書を召喚して秘剣・魔乳乳流れを習得したルイズ。
人を切らずに乳を切り、切った相手を貧乳にして自分の胸を増やす恐怖の剣。
キュルケ(の乳)を切り、フーケ(の乳)を切り、シェフィールド(の乳)を切る!

ルイズの没後、デルフリンガーは「乳切りデルフ」と恐れられるのであった。

704 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:29:23 ID:1iApG2JI
グランディスさんよりその部下の方が優秀なのも萌える

705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:29:56 ID:yb/XnIeu
ルイズが神楽天原のお姫様を召喚したらどうなるかな?

706 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:30:53 ID:r2JHhUf8
>>618
亀&スパ厨乙だが、ボルテスはハイネルだぞ。
リヒテルはダイモスだ。

707 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:34:01 ID:RL+RFZLp
ありゃ、sageになってなかった……スマン。

豊胸キャラ……ツララ御前を召喚して『豊胸氷風』を習うタバサ。
……『おきらく忍伝ハンゾー』の敵ゲストキャラなんて知ってる奴いないか。

708 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:35:50 ID:2XhtGVbL
>>673
”マシン(・)チャイルド”って言葉を最初に見たのは、永野護の『フール・フォー・ザ・シティ』(1985)だったなぁ
ファルク・U・ログナー さんが起源か?それとももっと前があるのかな?

709 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:40:29 ID:kWZpHY5b
>>707
懐かしいな、そのくノ一。
ただな、タバサが超冷え性かどうか分からんし、第一振り回す乳が無いわけで。






…………キュルケが『豊胸熱風』とか喚きつつ、
乳振り回して恋敵やフった男を丸焼きにする光景を
夢想しちまったじゃねえか馬鹿野郎w

710 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:42:56 ID:xBJRt/XN
>>708
お前のせいですえぞう召還という電波が
……役に立たないな 鶏だし

711 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:47:56 ID:1iApG2JI
MH召喚しても美しいだけで原作テンプレートの場合シナリオ的に使い道ないしな。

712 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:48:25 ID:2juK9j1k
>>685
>「きゅいきゅいとの異種間にゃんにゃん」
それが出来そうなキャラって本スレだと『左手』の才人くらいしかおらんような

713 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:57:15 ID:MYDA2bNy
>>712
なにげにシルフィードって「便利な移動手段」扱いが殆どだからねぇ

714 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:01:44 ID:MZSggCY2
>>713
だってメンタリティが子供なんだもん

食う寝る遊ぶしか頭にないんだからしょうがないw

715 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:02:38 ID:3/qoXOKh
使い魔呼ぶ要員フレイムを馬鹿にするなー
すごいんだぞ、炎とか

716 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:03:01 ID:uEk8GSEY
「交尾しましょ!きゅいきゅい!」とか色々アウトだしね

717 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:03:41 ID:nh0V67dv
召喚キャラに感化されてガンガン変な方向に突っ走っていくのもそれはそれで!

BL読んでん〜ん〜…や…やらしいとか言ってるシルフィード

718 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:06:34 ID:1iApG2JI
>>715
ワルド以上の空気っぷりに全使い魔が泣いた

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:06:50 ID:xBJRt/XN
むしろきゅいきゅいには原型で頑張って欲しいが無理ですねすみません
スピノザでも召喚しないと相手がいないしなぁ やっぱ人型になるしか無いのか

720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:07:38 ID:kWZpHY5b
>>717
誰だ喚ばれたのはw
厨房にしちゃ乳のデカいゴキブリか?
デコの広い豆狸か?

721 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:08:06 ID:2v43dMAv
くノ一忍法帖の女忍者を召喚すれば良いんだよ!!
「火炎乳」とか言って、乳からファイヤーしたりするぞw

722 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:12:14 ID:MZSggCY2
>>720
何気にゴーレムを作れる腐女子同人作家の早乙女ハルナで

723 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:12:19 ID:XozwAo8T
>>713
いっそタバサがCH-47とか召喚して、それにシルフィードって名前付けたらいいんじゃね?

724 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:15:00 ID:MZSggCY2
>>719
アトルシャンを召喚すればルイズ・キュイキュイで無理なく三角関係できるぞ

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:15:44 ID:a1GTHSXK
>>717

珍しくオスマンによばれたサイト。
何か悩むオスマンに異世界よりもたらされたと言う書物を見せられる。
それはテラハードなBL本だった。
一瞬色々なものの危機を感じたサイトだったが、
オスマンはその本の内容があまりにお恐ろしいため扱いに困っていただけだった。
そこでサイトはその本をすぐにでも始末すべきだと提案しオスマンも同意する。

だがこっそり聞いていたフーケ、ルイズ、キュルケ、タバサはその内容に興味を持ち、
何とかしてその本に書かれている内容を知ろうと暗躍する。


とまで浮かんだけどスレ違いだな。

726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:19:05 ID:1iApG2JI
>>724
また随分と懐かしいものを。
デルフが何故かヴェンディダードだったりするんだな?

727 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:19:14 ID:kWZpHY5b
>>725
よっしゃ、ifスレに行こうぜ。楽しそうだなそりゃ。








…………つーか発酵の乙女化した三人娘&貴腐人化したおマチさん萌えww

728 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:19:15 ID:nh0V67dv
>720

zetubouした!ドクター秩父山ネタが通用しないこのスレにzetubouした!

729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:22:27 ID:MZSggCY2
>>725
ってか、それってサイトを適当な召喚キャラに変えれば、
なんかのSSのいちエピソードとして挟めるな。

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:24:38 ID:0wUmOBsu
流れは異種姦でBLだな?
それならパプワくんのイトウくんとタンノくんを喚んでギーシュと

731 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:27:59 ID:woJtm/hC
げんしけんの大野や荻上でも呼ぶのかね?

732 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:28:39 ID:VPkO1tDY
ある意味ヘイトだな

733 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:32:17 ID:pjdP2Ev6
>>707
ハンゾーからなら邪鬼丸召喚で
契約のキスで石になるとか見たいw
あと上様召喚なんかも楽しいかもしれない
平民の男を呼んだと思ったら異国の王族?的な人で
実は女の子で、とかw

734 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:37:30 ID:kWZpHY5b
>>733
じぞう君かww
マジモードにならなければ大丈夫そうだな。
ただ、どっちかっつーとテファやシエスタ辺りに懐きそう……。

>>732
何故に?










はいはい、腐女子・オタク娘萌えなんてゲテモノ喰いだよ、
分かってるよド畜生orz

735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:39:48 ID:MYDA2bNy
>>728
通用しますよー
「表紙以外存在価値が無い」とまで称された『コミック劇画村塾』
で連載されてたあの漫画ですね
秩父山の声が神谷明だったのには心底ビビった


736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:47:05 ID:+FoQvPhG
>>719
竜堂兄弟って手もあるぞw

上の二人はどうしようもないけど、下の二人なら交渉しだいでなんとかなる。
特に終なら、上手い飯を食わしてればたぶん大丈夫だ。

737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:53:07 ID:xBJRt/XN
>>736
待てwww
余は確かにアレかも知れんが強さと大きさがおかしいからwwww

シロンぐらいがちょうどいい……のか?

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:57:25 ID:P5An8sAu
>>719
エメドラのアトルシャン召還

739 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:58:51 ID:BI9mRHl+
シルフィは性格が子供だから、フォーチュンクエストのシロちゃん辺りと
なのなのでしでし、お子様カップルしてりゃあイイと思うのよ。


740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 18:59:11 ID:+FoQvPhG
>>738
ルイズが魔法を失敗して爆発させる度に「アトルシャンが悪いの!」ってキレるわけですね。

741 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:04:35 ID:yPIw8zD3
毒島とかDS辺りは擬人化さえしてればシルフィードも食っちまいそうだな

742 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:04:58 ID:vT4b1KzO
今さらだけどライドウの人乙!
ライドウはプレイしてないけど神話上の怪物や悪魔がが好きな俺としては続きを待たざるをえない

743 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:06:30 ID:vpmXUXXF
>>719
BOFからリュウとか?

744 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:09:07 ID:+FoQvPhG
聖伝から龍王を召喚。

確か死んだんだよな?

745 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:09:35 ID:nh0V67dv
巣ドラの野郎キャラ召喚ですね、わかります


とはいえ、最弱のはずの主人公でもこっちに持ってくると最強ランクなんだよねぇ。アレ。

746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:10:29 ID:kWZpHY5b
竜の類は、長生きなせいでやたら偉そうだったりボケかかったりしてるか、
無邪気ながらもバイタリティー溢れてるかどっちかかねぇ。
あと間をとって、
意外と気さくだがちとアレなタチなのもいるか。

二番目か三番目の性格で、
なおかつシルフィと似たレベル(精神・能力)の竜系キャラっているかな。

747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:12:45 ID:/nHu4qWQ
FE蒼炎からクルト王子を召喚
竜石なしでも変化できるし人格者だからなんとかね?

748 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:14:19 ID:0wUmOBsu
ブレスオブのリュウは?
シリーズによって違うけど
いっそWの王様呼ぶとか

749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:15:11 ID:nh0V67dv
パフ・ザ・マジックドラゴン召喚



誰だ、AC-47なんか連れてきた奴は!

750 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:15:37 ID:pns1y6wJ
女神転生シリーズでもゲームギア版から呼ばれていたら・・・

「誰かこのルイズと一緒にフーケを倒すものは居ないのか!」
広場でルイズが呼びかけると道化師が仲間になった

装備>外す
道具屋>売る
仲間>別れる

最初に戻る

これぞ無限金増殖!

751 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:16:32 ID:AwxdOUEM
ドラゴンランスからパイライトを
おまけにフィズバンつけて

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:17:49 ID:UvaPlB4B
>>745
それ、一応完結済みの長編がある。賛否両論だけど。

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:19:27 ID:deueAaFv
自由人ヒーローの龍人の三兄弟なんかいいかもな
リュウなんか呼ぶと酒ばっかり呑んでて悲惨な事になるけど

754 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:24:23 ID:tGgqKGvU
某鬼畜王なら擬人化きゅいきゅいなんて余裕で範囲内だろ
奴ならゼロ魔女性キャラほぼ全員食っちまってハルケギニア征服とかやりかねんぞ

755 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:24:58 ID:NuPMI/Tk
>>746
「紋章の謎」のチキを召喚した長編があるな
なかなか印象的な終わらせ方だった

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:25:16 ID:oKk4AwRk
カエルの絵本から、ちびドラは?
基本後ろについて来るだけだから俺tueeeにはならない。

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:40:23 ID:9xBAqVkS
>>746
エルマーとりゅうのりゅうは?

758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:40:34 ID:kWZpHY5b
>>755
作家になったルイズが、チキやカトレアさんと仲良く暮らして行くってアレか。
あのルイズ&チキの義姉妹のやりとりは微笑ましくて大好きだったなあ。

759 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:41:35 ID:lGbNUBqj
>>748
Wの王様は短編であったはず。

760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:45:46 ID:BfhNBw1J
ドラゴンに乗るならパンツァードラグーンのソロウイングがお勧めw

761 :紙袋の使い魔:2008/06/27(金) 19:49:15 ID:g7LB337J
とりあえず、9話の投下をしてみたりなんかして。

いいですかねー?

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:49:37 ID:DvhcaI/J
お前等・・・実は異種族間恋愛好きだろ。俺も好きだが。

763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:50:01 ID:0wUmOBsu
>>759
あるんだ


764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:50:48 ID:UvaPlB4B
>>761
ばっちこーい。

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:51:00 ID:DvhcaI/J
断る理由は何もない、こい!!

766 :紙袋の使い魔:2008/06/27(金) 19:51:09 ID:g7LB337J
 フーケ。土くれのフーケ。その名で呼ばれる者は今のトリステインには一人しかいない。
 貴族専門の盗賊であり、そしてメイジでもある。その盗み方は、繊細に屋敷に忍び込んだかと
 思えば、別荘を粉砕して盗みだしたり、白昼堂々と王立銀行を襲ったかと思えば、夜陰に乗じて
 邸宅に侵入をする。

 行動パターンが全く読めないその手口に、トリステインの貴族は日夜震える毎日を過ごしている
 という。フーケ対策として強力なメイジにより、宝物庫に「固定化」の魔法をかける貴族もいた。
 しかしフーケの魔法は強力で、大抵の場合は「固定化」の魔法を物ともせずに自らの「錬金」によって
 壁や扉を土くれへと変えてしまう。

 ただでさえ強力な錬金の魔法を使うの加え、フーケの恐ろしさを別にある。忍び込むばかりではなく
 力任せに屋敷を破壊する時には、巨大な土のゴーレムを使うのだ。その大きさは30メイルはあるとも
 言われている。

 城さえも壊せそうな巨大で強大なゴーレム。魔法衛士達の連隊を蹴散らし、白昼堂々と盗みを行った
 事もある。

 正体は不明。性別さえもわかってはいない。分かっている事といえば、その錬金の魔法と巨大なゴーレム
 から察するに、トライアングルクラスを越えるメイジである事。貴族にしか狙いを付けない事。奪い去った
 財宝等を売り払い、平民達に分け与えているらしいとの事。貴族達からすれば憎き盗賊なのだが、一部の
 平民達からは絶大な支持を受けているらしい・・・。

 そして、犯行を行った後、現場に残していくメッセージ・・・。そのメッセージの内容は貴族達の怒りを
 さらに煽るには申し分ない内容なのである。

 ただ、ちょっとした金銀財宝より、マジックアイテムの類の宝物に狙いを定めている事が多い。
 その日も、フーケは狙いを定めた秘法の許へとやって来ていた。



767 :紙袋の使い魔:2008/06/27(金) 19:51:38 ID:g7LB337J
 巨大な二つの月が五階に宝物庫がある魔法学院の本搭を照らしている。
 二つの月の光がその前に立ちすさんでいる人影を浮かび上がらせていた。
 そう、土くれのフーケである。フーケは、本搭の外壁を調べ、その感触に
 舌打ちをした。
「さすがは天下に名高い魔法学院だね・・・。強固な固定化がかかっているわね。そして私へのあてつけの
様に厚い壁。これでは私の錬金でも、ゴーレムですら敗れそうにないね・・。」

 そう呟くと腕を組み考え込むフーケ。
 苦労して目的の物の近くまできたが、これではどうしようもない。

「さて・・・どうしようかねぇ・・・苦労した分、諦めが付かないね・・・。あの「爆炎の鎌閃」。
私のプライドにかけて奪ってやるさ・・・」

 月の光を雲が隠したその一瞬。再び照らしたそこには、もう誰も居なかった。






 その日も、ルイズとファウストはルイズの魔法についての研究を行っていた
「ルイズさん。今までの実験等で分かった事が一つあります」
 そう呟くと、ルイズの反応を待つファウスト。 
「何なの?もったいぶらずに話してよね」
「ハイ・・・どうやらルイズさんの魔法は、失敗して爆発するという結果になっているのではなく
爆発するべく、構成が組み合わさっているようデスね」
 不可解という表情を浮かべるルイズにファウストは鞄から黒板を取り出す。
 チョークを用い、図を書き記しだした。
「つまりは、今まで一度も、貴女は失敗してはいなかったのですよ。ルイズさん。貴女の唱えた呪文の
構成は全て爆発するという結果を導き出す様に編まれていたのです」
「それって私の魔法はどうあっても爆発するって事じゃない・・・」
 ファウストの話に顔を青くし、今にも泣き出しそうな表情を浮かべるルイズ。

「誤解しないで下さいルイズさん。これはこの世界の魔法ではありえない事なのですよ。そのような話、調べた
結果何処にも書いてありませんでした。即ち、今までに前例が無かった・・・そう・・・貴女の魔法は既存の
系統魔法では無い可能性があります」
「それって・・・・もしかしたら・・・失われた虚無・・・という事なの?」
「あくまで可能性ですがネ・・・。しかし今の所他に手がかりがない以上、そういう仮説を立てるしか無いようですね
。ただ、虚無に関しても何の手がかりもありません。とりあえず、貴女の魔法は爆発に特化した物とし、その方向で
アプローチをしていきましょう」

 ファウストのその仮説に、ルイズは度肝を抜く。今まで教師にさえ不可解だった自分の魔法に対し、異界の魔法を
 使う自分の使い魔は大胆な発想をする。
 今の所、彼の言うとおり自分の魔法に対して知っていくしかあるまい。

「では早速、いつもの場所にて練習を行いましょう」
「そうね。悩んでいてもしかた無いわ。爆発してしまう魔法?ならその道を極めてやるわ!他は二の次よ!」

 本搭の壁の前で立ち尽くしていたフーケは、誰かが近づいてくるのを感じ身を隠した。
 少ししてそこに現れたのはルイズ、ファウストであった。

「ではルイズさん。準備はよろしいですか?」
「ええ。いつでもいいわ」
「ルイズさん。貴女の魔法の構成は、収束している力が最後に広がってしまっています。これを最後まで収束した形に
出来れば、爆発をある程度は制御下における筈です。それではまず、いつものように魔法を唱えて下さい
私がそれを修正していきます」

768 :紙袋の使い魔:2008/06/27(金) 19:52:18 ID:g7LB337J
 ルイズは、集中し呪文の詠唱を行う。気合を入れて杖を振った。
 ドーンッ!!自らの背後から爆発音が聞こえた。
 もう一度、とファウストはルイズへと指示を行う。それに従い再度詠唱を行うルイズ。
 詠唱途中、ファウストがルイズの呪文の構成を軽く弄る。

「あいやっ!?」
 爆発はファウストの前で起こった。壁際の方へ吹き飛ぶファウスト。
「だ、大丈夫なのファウスト!?」
「えぇ・・・余裕ッチですよ。ルイズさん。今ので大体感じが分かりました。次で成功させます
その感覚を体で覚えて下さい」

 本搭の壁に的のようなものを描き、そこに集中して魔法を唱えるようにルイズへと言った。
 ルイズは、意識を集中させると先ほどと同じように魔法の詠唱を行う。ファウストはそこに
 法力による修正を行う。

 ズドーーーーーンッ!!!という爆発音と共に、壁の的もろとも周囲にヒビが入った。
「やったわよファウスト!狙った通りできたわ!」
「グッド!!その感覚を忘れないようにして下さいネ。後は練習あるのみです」
「この調子でこれ以外の魔法を使えるようにして行きたいわね・・・・」



 土くれのフーケは、その様子を一部始終見ていた。詳しい会話までは聞こえなかったが、ルイズの
 起こした爆発で宝物庫の壁にヒビが入ったのを見届ける。
 強固な錬金ですら防ぎきれない程の爆発。そのような魔法は聞いた事も見たこともない。ましてや
 学院の生徒であるルイズがそれを使うなどとは想像も出来なかった。

 フーケは考え込んでいたが、頭を振った。このチャンスを逃す事は出来ない、と。
 フーケは呪文の詠唱を行った。長い詠唱が終わると、杖を大地に向けて振り薄く笑みをうかべた。

 大地が音を立て盛り上がる。土くれのフーケが本領を発揮したのだ。

 魔法を成功させ、喜びに浸っていたルイズだが、その背後にて地面が音を立てて盛り上がる。
 そう。土くれのフーケのゴーレムだ。
「!?ルイズさん!私の後ろに!!」
 気付いたファウストは、急いでルイズを自らの後ろへとやる。
 が、目の前の巨大なゴーレムは2人を無視しすると、その巨大な拳を振り
 本搭の壁をぶち破った。その拳から全身をローブで隠した人物が降りたち、
 何かを手に取ると、去っていった。去り際に壁に向かって杖を振っていく。

「一体なんだったんでしょう・・・。私たちに危害を加える様子は感じなかったのですが・・・」
「そうね・・・でも何かを持っていったわ。あそこは学院の宝物庫の筈だわ・・追わないと!」
「待ってくださいルイズさん。すでにあのゴーレムの姿はありません。それに、何も考えずに
追うのは危険ですヨ」

 悔しそうな表情のルイズを宥め、彼女を連れて部屋へと戻った。

 翌朝、トリステイン魔法学院では朝から蜂の巣をつついたような騒ぎが続いていた。
 巨大なゴーレムを使い、壁を破壊するといった大胆な方法で、秘法である「爆炎の鎌閃」
 を盗んでいったのだ。
 宝物庫の前には学院の教師たちが集い、その惨状を呆然と見上げていた。

 壁には土くれのフーケの犯行声明が刻まれている。

「爆炎の錬閃、確かに領収いたしました。土くれのフーケ」
 教師たちは、皆好き勝手に喚いていた。

769 :紙袋の使い魔:2008/06/27(金) 19:52:56 ID:g7LB337J
「この魔法学院に対してこのナメた事をしてくれたな!見つけ出して成敗!!してくれる!!」
「衛兵は何をしておったのだ!」
「衛兵よりも、その日の当直の教師は何をしていたのだ!!」

 ミスタ・ギトーは震え上がっていた。昨晩の当直は彼であった。まさか魔法学院に盗賊が現れるとは
 夢にも思っていなかったのだ。昨日も当直室にひきこもり、自身が作曲している、最強たる風 の作詞
 を行っていたのだ。本来なら学院の敷地内の巡回を行わなければならないのに。
「ミスタ・ギトー・・・昨夜の当直は貴方でありませんでしたか?」
 ミセス・シュヴルーズがふとした疑問を口にだした。
 周囲の教師たちはそれを聞きつけると、ミスタ・ギトーへとまくし立てた。

 ミスタ・ギトーは顔を真っ青にしながら呟きだした。
「最強たる我〜それは風〜・・・」
「何をブツブツと言っているのですか!?今は秘宝が盗まれた事に対して・・・」
「皆さん!少し落ち着いて・・・」
 ミスタ・コルベールが皆を落ち着かせるべく話をしていると
 そこにオールド・オスマンが現れた。

「皆の者今は責任を追求している時ではない。そもそもこの中でまともに当直をしたことがある者はいるのかね?」
 教師たちは顔を見合わせると、顔を伏せた。
「これが現実じゃ。たまたまミスタ・キトーの時に事が起こっただけじゃ。責任があるとすれば我々全員じゃよ」
「キトーではなくギトーです・・・オールド・オスマン」
 ギトーは、自らを庇ってくれたオスマンげと熱視線を浴びせた。

「ワシをそんな目で見つめるでない。止めなさい・・・」
「オールド・オスマン・・・ポッ(///)]
「だぁー!?やめろっちゅうに!!話を戻すぞ。賊は大胆にもこの魔法学院へ盗みに入った。誰が魔法学院に好き好んで
盗みにはいる者がおるかと思っておったがそれは間違いじゃった。現に奴は、我々の裏をかくように、「爆炎の錬閃」
を盗んでいきおった」
 オールド・オスマンは周囲の様子を見渡し告げた。

「で、犯行の現場を見ていたのは誰だね?」
「ミス・ヴァリエールと、その使い魔のミスタ・ファウストです」
 コルベールが歩み出て、後ろに控えていたルイズを指し示す。

「君達か・・・」
 オスマンは興味深そうにファウストを見つめると、ルイズへと視線を移した。
「では、ミス・ヴァリエール。説明してくれたまえ」
 ルイズは歩み出ると、見たままを説明した。
「ほう・・・すると奴は、君たちには目もくれず秘宝だけを奪い去っていったのじゃな?」
「その通りです。申し訳ありません」
「いいのじゃよ。君は何も悪くは無いのじゃよ。そうか・・・後を追おうにも手がかりは無しか・・・」

 それからオールド・オスマンは気付いたようにコルベールに尋ねた。
「そういえば、ミス・ロングビルの姿が見えんのじゃが・・・」
「はい・・・朝から姿を見かけません・・・」
「この非常時に、どこに言ったんじゃろう・・・」

 そんな噂をしていると、ミス・ロングビルが現れた。
「遅れて申し訳ありません。先ほどまで調査をしておりましたので」
「調査?」
「はい。件の土くれのフーケに関してです」
「さすがはワシの秘書。仕事が早いのぅ・・・それで何か分かったかね?」

770 :紙袋の使い魔:2008/06/27(金) 19:53:20 ID:g7LB337J
「フーケと思わしき人物の目撃情報が掴みました」
「「な、なんだってー!?」」
「ほう。それで何処までわかったのじゃね?」
「情報によりますと、近くの森の廃屋に入っていく人間を目撃したそうです。全身をローブで覆っていたため
よく覚えていたそうです」

 ルイズが叫んだ。
「それがフーケです!昨日私達が見た人間も全身をローブで隠していました!!」
 オールド・オスマンは目を鋭くして、ミス・ロングビルに尋ねた。
「そこは近いのかね?」
「徒歩で半日、馬なら4時間といったところです」
「そうか・・・。ならば探索隊を編成し、フーケを捕まえようと思うものは杖を掲げよ」
 


 誰も杖を掲げない。皆、お互いの顔を見ては困った顔をしている。
「何じゃ?皆、口ばかり達者なようじゃのう?フーケを捕まえようと思う貴族はおらんのか?」
 ルイズは教師たちの様子を見つめていたが、すっと杖を掲げた。
「ミス・ヴァリエール!?君は生徒じゃないか?いくら目撃者とはいえ・・・」
「そんなこと関係ありません!学院の窮地に立たずして何が貴族といえますか!!それに今回の原因は・・・」
 まくし立てるルイズをファウストは後ろへとやった。
「ルイズさんの使い魔のファウストと申します。今回、盗賊が押し入る前、私があの搭の壁にヒビを入れてしまった
のです。それが無ければあの壁を破られる事は無かったかもしれません」
「ファウス・・・」
 怒鳴ろうとしたルイズへと小言で告げた。
「シッ・・・アレは秘密にしておいた方がいいと思います・・・・・・。学院長さん、今回の件、我が主と共に私も
参加させて頂きたいデス」

「あの壁を・・・君が・・・かね?」
 暫くファウストを見つめたオスマン氏であったが、納得したかのようにファウストへと話かけた。
「直接の原因ではなかったかもしれぬが・・・行ってくれるのかね?」
「ええ・・・もちろ・・・」

 部屋の扉が勢いよく開けられたかと思うと、中に生徒が2人入ってきた。
 キュルケとタバサである。

「お待ち下さい学院長!その任。私も参加させて頂きたいですわ!」
「キュルケ!?どうしてアンタが・・・」
「貴女が朝から学院長室へ入っていくのを見かけてね・・・。面白いことかと思って覗いてたのよ」
 そういい、自らの杖を掲げた。
 タバサも彼女に習うように掲げる。
「タバサ。貴女はいいのよ?関係ないのだから」
 キュルケがそういうと、タバサは答えた。
「心配。それにこの子も行きたがってる」
 ひょこっとちびファウスト君が前にでた。ファウストと見つめあっている。
 キュルケとルイズは感動した面持ちで、タバサにお礼を言った。
「ありがとう・・・」
 その様子をみたファウストはオスマン氏の方へと向き合う。
「よし。それでは君達にフーケを捕まえる任を与える。ミス・ロングビル。彼女等を案内してやってくれ」

 分かりましたとミス・ロングビルは告げ、ルイズ達を馬車へと案内した。


771 :紙袋の使い魔:2008/06/27(金) 19:54:59 ID:g7LB337J
とりあえずここまでです。時間がなかったので短いのはご了承下さい。

はやく、ゴーレム戦のネタを忘れない前に書き上げたいと思います。

それでは。

772 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 20:01:24 ID:Scm3tVHd
GJです!
ファウスト先生は本当にいい人ですねぇ・・・
しかしギトーは自重しろwww

773 :紙袋の使い魔:2008/06/27(金) 20:10:06 ID:fJL24/tk
携帯で見直したら誤字の嵐ですね…。すいません。とりあえず脳内で変換しといて下さい。

後日、まとめサイトの修正を致しますので…。

774 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 20:11:53 ID:1FsgA9LI
紙袋の人乙です。
ええ人やな〜ファウスト先生。最近稀に見る良心溢れるお方だ…

>>739
フォークエ世界のドラゴンは大体が人化できるしね。
BJとかシロちゃんの一族とかもみんな。

775 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 20:13:25 ID:au0BCJHZ
>>703
魔乳秘剣帖かよww

776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 20:25:12 ID:woJtm/hC
乳を切り取って増やす・・・とな?
ttp://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/24/ArtemisEphesus.jpg

777 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 20:56:40 ID:q2/Z6nTg
>>771
紙袋さん乙です。毎回楽しみにさせてもらってます。

きゅいきゅいはポケモンのレッド召喚してレッドのポケモンに惚れたのが長編にあったな。

778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:04:36 ID:+6LW1J6k
>>705
ルイズ「あんたの胸、なにやったらそんなに大きくなるのよ。」
神夜 「牛乳飲めばすぐ大きくなりますよ〜。」
ルイズ「そんなんで大きくなったら苦労はしないわよ!」

ルイズ(……牛乳か)
タバサ(……牛乳か)
モンモランシー(……牛乳か)

こうですか?わかりません><

779 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:07:57 ID:pns1y6wJ
アメリカのバイオレンスゲームは必ずと言っていいほど
ファック キル ダムン シットを連呼するな・・・



780 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:10:02 ID:ERcMu9PE
あの胸囲100前後に注目されがちだが、実は身長170前後という女性にしては大柄なお姫様かw

781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:14:00 ID:p0bU1OAt
バスト90代までは夢の数値だと思うが三ケタいくと萎えるのは俺だけか。

782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:16:52 ID:qXSpP3ah
問題はトップとアンダーの差だろ?

783 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:17:26 ID:kWZpHY5b
紙袋さん乙ー。

>>781
気持ちは分かる。何かそこまでいくと老若関係無しに垂れてしまってそうで…………(((;゚Д゚)))

784 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:25:00 ID:RL+RFZLp
なんか都築栞とイハドゥルカの名前が脳裏をよぎった。
バスト103cmとか、ルイズが見たら脳血管が破裂するかもしれん。

785 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:30:32 ID:n2DeQwd7
理想郷に接続できねェ。なぜだ。

786 :アオイツカイマ:2008/06/27(金) 21:32:08 ID:bLawXYDq
皆さん、こんばんは。予約がなければ5分くらいしたら投下したいと思います。

787 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:32:42 ID:0Fs0KdBY
>>785
なんでだろう。俺もできねぇ

788 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:34:16 ID:yPIw8zD3
おっぱい?九龍から咲重様でも呼ぼうか
ワルド戦が一瞬で終わりそう

789 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:36:59 ID:pBbFt5Ii
>>778
そういやそれにテファ出てたな

790 :アオイツカイマ 5話 1/4:2008/06/27(金) 21:38:25 ID:bLawXYDq
 二つの月の一つ、赤の月が照らす屋敷の中庭を、わたしは逃げ回っていた。
「ルイズ、ルイズ、どこに行ったの? ルイズ! まだお説教は終わってませんよ!」
 迷宮のような植え込みの陰に隠れている時に聞こえてきた追っ手の声に、これは夢なのだと私、小山内梢子は理解する。
「ルイズお嬢様は難儀だねえ」
「まったくだ。上の2人のお嬢様はあんなに魔法がおできになるっていうのに……」
 心無い言葉に歯噛みし、使用人たちが植え込みを捜し始めたので、わたしはそこから逃げ出した。
 そうしてたどり着いたのは、うらぶれた中庭にある池に浮かぶ一艘の小船。
 わたしは、小船の中に忍び込むと用意してあった毛布に潜り込む。その途中、水面に映ったわたしの姿は、やはりルイズで、今より幼かった。
 そうしているうちに、中庭の島にかかる霧の中から、つばの広い羽根つき帽子を被りマントを羽織った少年が現れた。
「泣いているのかい? ルイズ」
 優しい声にわたしは胸を熱くする。
「子爵さま、いらしてたの?」
「今日はきみのお父上に呼ばれたのさ。あのお話のことでね」
 子爵の言葉にわたしは頬を染めて俯く。
「まあ! いけない人ですわ。子爵さま……」
「ルイズ。ぼくの小さなルイズ。きみはぼくのことが嫌いかい?」
 芝居がかった言葉に、わたしは首をふって、まだ幼い自分にはよくわからないのだと答えた。
 そんなわたしに、子爵は帽子の下でにこりと笑い手を差し伸べてくる。
「ミ・レィディ。手を貸してあげよう。ほら、つかまって。もうじき晩餐会が始まるよ」
「でも……」
「また怒られたんだね? 安心しなさい。ぼくからお父上にとりなしてあげよう」
 島の岸辺から小船に差し伸べられた大きな手に、わたしは頷き立ち上がり……。

「人の初恋なんて体感するものじゃないわよね」
 ぼそりと呟いた自分の声に目を覚ました私は、上体を起こし窓から射し込む二つの月の光を見て。
「寝なおそう」
 もう一度、布団に潜り込んだ。
 けれど、一度覚めた頭は、なかなか眠りが訪れなくて、ようやくうとうとし始めた頃にドタドタと廊下を走る音がして、ルイズが部屋に駆け込んできた。
「なんで、あんたなのよ!」
「はあ?」
「なんで、あんたがでてくるのよ!」
 なんのことだか分からない私にルイズは説明もなく怒り続けて、その声を子守唄に私はもう一度眠りに落ちた。




791 :アオイツカイマ 5話 2/4:2008/06/27(金) 21:40:44 ID:bLawXYDq
 私がこの世界に来て三週間もの日々が過ぎていた。
 それだけいれば、ここの生活にも慣れるわけで、今ではメイド仕事をしながら使い魔としてルイズに付き従うこともできるようになっていた。
 どちらかというと、ルイズが私について回っていたような気もするけど、口にするとルイズが怒る。
 もちろん。まだまだ元の世界に帰ることをあきらめてはいないのだけど、その辺りは学院長に任せてある。
 そんなわけで、授業を受けるルイズに付いて教室に入るわけだけど。
 直前までメイド仕事をしていた私は着替えていなくて、常にデルフを携帯しているものだから、背の低い少女に付き従う、身長ほどもある長剣を背負ったメイドという図が出来上がってしまう。
 何故か『メイドさんと大きな剣』という言葉が頭に浮かんだ。意味はわからないけれど。
 今日はギトーという長髪で黒いマントを羽織った、すぐに怒る人気のない教師の授業だった。
 大人気もないようで、自分が得意とする風の系統魔法こそが最強であると主張し、火が最強だろうと答えるキュルケに魔法を使わせ、その魔法ごとキュルケを吹き飛ばしさえした。
 更に、風が最強であると証明しようとギトー氏が何かの呪文を唱えようとしたところで、教室の扉を開けてコルベール先生が入ってきた。
 最初、私はその人がコルベール先生だとはわからなかった。
 頭には、ロールした金髪のカツラをかぶりローブはレースの飾りや刺繍。仮装?
「あややや、ミスタ・ギトー! 失礼しますぞ!」
「授業中です」
 ギトー氏が睨むけど、コルベール先生は意に介さない。
「おっほん。今日の授業はすべて中止であります!」
 重々しい調子で告げる話によると、この国のお姫様が他の国に訪問した帰りに学院に寄るので、歓迎式典の準備をするから今日の授業は中止にするらしい。
 その話の間にコルベール先生のカツラがとれたりタバサが先生の頭禿げ上がった頭を指差して「滑りやすい」と指摘して教室を笑いの渦に巻き込んだけど、その辺りの話はしなくていいだろう。
 私も一緒に笑ってしまった事を誤魔化そうと思っているとかは関係なく。




792 :アオイツカイマ 5話 3/4:2008/06/27(金) 21:42:30 ID:bLawXYDq
 私から見て右手側の敵が上段から振り下ろした木剣を、手にした木刀で受ける。左手側の敵がその隙を狙って突いてくる、槍に見立てた木棍を、剣を受け流しながら後ろに下がることで避けた。
 二対一のそれは、一対一が原則の剣道に慣れた私には、相性の悪い戦いであり、楽に勝てた事のない試合なのだけれど。
「動きが鈍い!」
 一息に踏み込み、まだ剣を振り下ろしたままの右手側の敵の胴を薙ぎ、慌てて突いてくる左手側の相手の棍を木刀で逸らし、返す刀で面を打つ。
 これで、おしまい。私の勝利だけど、そこに高揚などなく。
「ちょっと、真面目にやってよ! ギーシュ」
 叫んだ先には、心ここにあらずといった感じで、ぼんやりとこちらを見ている金髪の少年が1人。
 三週間もいれば交友関係も広がるし、欲しい物もいくつかは手に入る。ちなみに『我らのメイド』とは呼ばれていない。意味は無いけど。
 私は、一週間ほど前からギーシュに鍛錬に付き合ってもらっている。フーケのときのような事件はもう二度とごめんだけど、ないとは限らない。
 だから、一応は顔見知りであるギーシュに頼み、彼の方もゴーレムのコントロールの修練の必要があるという理由で快く受け入れてくれた。代わりに、モンモラシーと、よりを戻すのに協力してほしいと頼まれたけど。
 私が真剣を使わないのは、ただでさえ<<鬼>>の身体能力を持つ私がガンダールヴのルーンが発動させてしまうと、ギーシュのゴーレム『ワルキューレ』では七体同時に相手をしてもらっても練習にならないからで、
『ワルキューレ』に木剣を持ってもらっているのは、この身の何割かが<<鬼>>だとはいえ青銅の拳で殴られたりしたら私の体がもたないからだ。
 最初の日はデルフリンガー以外にルーンが反応するとは思わなくて、木刀ではなくギーシュの作った剣を使ってみて、『ワルキューレ』七体がまるで相手にならなくて困ったのだけど、それはさておき。
 この一週間の戦績は、一対一なら私の全勝。二対一なら今日で五勝二敗で勝ち越している。とはいえ楽勝とは言えない。<<鬼>>の身体能力がなければ二対一での勝利は一度もなかっただろう。
 だけど、今日の試合は私の楽勝で、何故簡単に勝利したのかと言えば。
「無理無理、今の坊主の頭はお姫様の事でいっぱいだぜ!」
 楽しげに叫ぶのは、少し離れた地面に突き立てられた片刃のインテリジェンスソード、デルフリンガー。
 六千年も生きているのなら、なにかしらのアドバイスをくれるかと鞘から抜いてあるのだけど、役に立つことを言われたことは一度もない。
「まったく」
 頭痛をこらえるようにギーシュから視線を少し横にずらすと。そこには、やはりぼんやりと焦点の定まらない眼で夕暮れの空を見つめているルイズがいる。



 この国の王女一行が学院の門をくぐったのは、今日の昼過ぎのことである。
 正門の先、本塔の玄関で学院長の出迎えを受けて馬車から降りたのは、髪も髭も白くなった老人に手を引かれた美しい少女。
 白髪の老人がこの国の政務を取り仕切るマザリーニ枢機卿であり、少女がアンリエッタ王女だとは、その時に知った。
 多くの生徒や教師が王女の美しさを褒め称える中、キュルケが自分の方が美人じゃないかと不満を漏らしたが、残念ながら同意してくれるのは少数派だっただろう。
 もちろんキュルケが美人だという事実を否定する気はないのだけれど。

793 :アオイツカイマ 5話 4/4:2008/06/27(金) 21:44:01 ID:bLawXYDq
 そんな中、ルイズは王女より馬車の周囲を固める王室直属の近衛隊であるという魔法衛視隊の1人を見つめていた。
 上半身が鷲、下半身が獅子という不可思議な姿の幻獣に騎乗し、胸にその幻獣をかたどった刺繍が入った黒いマントを纏い羽根帽子を被った口ひげの青年である。
 その時、理由もなくその青年が今朝の夢に出てきた子爵だと私は理解した。
 気がついたら、キュルケもルイズと同じような表情で子爵を見つめていて、その隣で唯一人王女一行に興味を示さずに座って本を読んでいたタバサがふと私を見て「同類?」なんて呟いたけど、それはどうでもいいだろう。
 なんにしろ、それからずっとルイズは、ぼけっとしていて。ギーシュの方もモンモラシーが怒って去っていっても気づかないほどの重傷で。
 集中力のないギーシュに付き合ってもらっても鍛錬の意味はなく。
「今日はもう終わりにしたほうがよさそうね」
 切り上げることにした。
「で? 今日はいつものはやらないでいいの?」
 いつものとは、ギーシュの作る剣でガンダールヴのルーンを発動させてのワルキューレとの七対一の試合だ。
 こちらはギーシュが七体のゴーレムを同時に操るための鍛錬なので、ルーンなしの私では役に立たない。もちろん、ルーンを発動させた私が攻撃を繰り出せばすぐに勝負が決まってしまうので、こちらは防御と回避に専念する。
 何故、デルフリンガーを使わないのかといえば、私が<<剣>>に耐性があるとはいえ、それと同種の剣をあまり使いたくなかったからだ。
 最初、その事をデルフに話した時「耐性? なんだそりゃ!」と答えが返ってきた。
 なんでも、ガンダールヴのルーンにはデルフリンガーを制御する能力があって、だからこそ私にしかデルフリンガーは使いこなせないのだという。
 元々<<剣>>に耐性がある上にルーンまであれば、剣に飲まれる心配はまずない。だから自分を使えとデルフは言う。
 だけど、やはり<<剣>>の根源が何かを知っている私にはむやみやたらと使う気にはならず、結局鍛錬ではギーシュに作ってもらう剣を使っているのだった。
 そういえば、この修練を始めてから気づいたというか思い出したことなのだけれど、<<剣>>にはただそこにあるだけで、普通の人なら昏倒し鍛えた人間でも体調を崩させる力がある。聞いた話だけど死んだ人もいるらしい。
 ある程度の耐性をもつ私でもルーンの力がなければ体が少し重くなるのに、この世界の住人はまったく影響を受けない。
 なら、この世界の住人は<<剣>>に耐性があるのかというとそうでもなく、実際ルイズは一度『破滅の剣』を使ったときあっさりと剣に飲まれかけた。
 それが何を意味するのか今の私にはわからないのだけれど。



 そして、その日の夜。
 何を言っても生返事しかしないギーシュを置いて、同じような状態のルイズを部屋に連れ帰って着替えさせて、もう自分の部屋に戻ろうと部屋を出ようとしたところで、扉をノックする音が聞こえた。
 一応ルイズの了解を取ってから開いた扉の向こうには、真っ黒な頭巾をかぶった少女がいて、ルイズの了解を得ずに部屋に入ると後ろ手に扉を閉じた。
「……あなたは?」
 ルイズが上げた驚いた声に、少女は口元に指を立てて杖を取り出し呪文を唱える。
「ディティクトマジック?」
 ルイズの問いに少女は頷き、部屋に聞き耳を立てる魔法や覗き窓がないかを確認し、そして頭巾を取った。
「姫殿下!」
 慌てて膝を突くルイズに、トリステイン王女アンリエッタはにっこりと笑って言った。
「お久しぶりね。ルイズ・フランソワーズ」

794 :アオイツカイマ 5話:2008/06/27(金) 21:47:19 ID:bLawXYDq
以上投下終了。
あれです。
右手通常時の梢子の身体能力って鬼でいいのかな? と今頃になって悩んだりしました。

795 :Jackal00 ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 21:56:16 ID:nWA+NTCK
2200時に長編投下予定です。

796 :絶望の街の魔王、降臨-3 1/3 ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 22:00:53 ID:nWA+NTCK
 眼が覚めると、知らない場所だった。
「……く、ここは……」
 妙に豪華な部屋。薄暗い。少なくとも、組織に助けられた訳じゃないらしい。ベッド
に寝かされ……
「……無い」
 装備の全てが無かった。バックパックもサイドパックもタクティカルベストも。ベル
トに通していたポーチも、ベルトごと無くなっていた。
「最悪ね。ラクーンシティより酷いかも」
 一人、呟く。
 記憶はしっかり残っている。桃色の髪の子供──確か『ヴァリエール』だった──に
何かされて、左手に異変が起きて……
 そこから先の記憶が無い。
 こうしてベッドで寝こけていたから、意識を失っていたのだろう。化物の巣から帰っ
てくる途中でこれだ。かなり疲労も溜まっていたのだろう。
 デルタフォースを修了していても、所詮対人戦闘のプロを育てる課程だ。規格外の化
物を相手にするストレス。それに耐え続けるのは容易な事ではない。ダメージ、肉体的
疲労、精神的疲労、全てが相当なものだ。
 毎回の任務は、カルロスに貰った『全武器無限化アイテム』があったからこそ成功し
たと言えよう。理論や構造等はどうでもいい。要は鞄の空きが増え、リロードの隙や弾
切れの危機が無くなれば、ブラックボックスであっても構わない。細かい事に構わない
と生き残れないが、必要で無い事に構わないのも生き残る為の秘訣だ。
 さて、ここがどこだとかはどうでもいい。あの状態で倒れ、拘束せずに寝かせている
のならば、身の危険は無いだろう。監視や人の気配は……いや、あった。
 『ヴァリエール』が、ジルの寝ていたベッドに寄り添って眠っていた。少しばかり身
構えるが、その無防備な姿に、肩の力を抜く。
 これはもう警戒する必要は無いと、完全に警戒を解く。途端に、疲労が重くのし掛か
ってきた。意識を失うまではいかないものの、全身が脱力し、重くなる感覚が襲ってく
る。
 そこでジルは気付いた。自分の傷が手当てされている事に。
 今回はゾンビこそ少なかったが、BOWやイレギュラーモンスターの数が酷く多かった。
いつもなら腕や肩に集中する傷も、全身にほぼ均等に散っていた。
 行く先々にあるグリーンハーブやレッドハーブ、アンブレラ社の唯一とも言えるまと
もな製品だった救急スプレーで応急処置を行い、どうにか傷は塞がっている状態だった。
 帰ったら暫く遊び歩こうと、そんな事を考えていたが、これでは初めから無理だ。暫
く療養で缶詰だっただろう。
「悪い子じゃ、なさそうね……」
 意識を手放す前に、一言、呟き。
 そして、有り得ない物を見た。

797 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:02:21 ID:7KAU7Wjd
今日はちゃんとしてるな、支援

798 :絶望の街の魔王、降臨-3 2/3 ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 22:05:26 ID:nWA+NTCK
 朝。ルイズが起きると、医務室のベッドの上にいた。
「え……どこ……」
 いつもとは違う天井。そこはルイズの部屋ではなかった。
「ここよ」
 女はルイズの隣に座っていた。ルイズに勘違いの返答を寄越し、言葉を続ける。
「手当て、してくれたんでしょ?どんな魔法を使ったのか知らないけど、殆んど傷は無
いし疲れも取れたから、いつまでもベッドを占有してるのは悪いと思って」
「貴女、誰なの?」
 未だ寝惚けているルイズは、自分が喚び出した使い魔の事を忘れていた。
「まずは自分から名乗るべきじゃないの?」
 再び勘違いが起こる。ルイズは『何者か』を訊きたかったのだが。
「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ」
「そう、いい名前ね。私はジル。ジル・バレンタイン」
 寝惚けていて、いつもの理不尽なまでの気丈な態度が取れないルイズ。大人しく名乗
っていた。
「起きなさい。遅くまで私を看ていたんだろうけど、もう昼よ」
「何よ……」
 ルイズは上半身を起こし、頭を振る。まだ眠かったが、昼まで寝る訳にはいかない。
もう既に午前の授業はサボってしまったが、まだ午後がある。
「ここは……?」
「知らないわ」
 だんだん頭が冴えてくる。
 そう、ここは医務室で、この美女──ジルは昨日私が喚び出した使い魔だ。そして今
日は臨時休講だ。何でも昨日の爆発が学院の建物に傷をつけたらしい。幾つか窓が割れ
ていたので、教師総出で何処かに変な傷が無いか調べているのだ。
「……頭が痛いわ」
「だとしたら、寝不足か寝過ぎね」
「そうじゃなくて!」
 使い魔に平民が喚ばれた事。その平民がよく判らない物をゴチャゴチャと身に付けて
いた事。更に深い傷だらけで倒れ、医務室付のメイジに『過労』と診断された事。傷は
魔法を使っても全治一ヶ月で、数日は動けない筈だった事。
 それらの疑問を捲し立てた後、ジルが冷静に答える。
「使い魔召喚……やっぱり貴女の仕業だったのね」
「そうよ。本来なら竜とかサラマンダーとかが喚ばれる筈だったのに、何で平民が、し
かもこんな……」
 ジルの胸に視線をやる。そして溜息を吐く。
「取り敢えず、貴女の勝手な都合で喚び出された訳ね」
「貴族に向かって、何よその言い方!無礼よ!」
「私を勝手に喚び出すのは無礼でなくて?」
「平民のくせに……」
 ジルの言葉に、切り返す言葉が見つからず唸るルイズ。
 ルイズの唸りは無視して、ジルは続ける。
「傷の手当ては感謝するわ。組織なら確かに全治一ヶ月はいってたわ」
「だから、どうしてそんなに回復が早いのよ!?全治一ヶ月よ、一ヶ月!」
「私は頑丈なの。これくらいで動けなかったら、敵に喰い殺されちゃうわ」
「敵って……何よ?あの傷も敵にやられたの?」
「そうよ。流石に回復薬が無いと死んでたわ」

799 :絶望の街の魔王、降臨-3 2/3 ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 22:06:15 ID:nWA+NTCK
 タイラント亜種と交戦した時、緊急回避が間に合わず背中を抉られたり、物陰や天井
からの奇襲で傷を負ったり。
 ルイズは治療されるジルを見て、猛獣に襲われたのかと推測した。歯形らしき傷や、
太い爪痕の様な抉られた痕、どうやってついたのか判らない傷。それが全身にあったか
らだ。
「一体どんな猛獣よ……」
「知らないなら、知らないままの方がいいわ。あれは悪夢以外の何物でもない」
 その異様な迫力に、ルイズはそれ以上の追及を躊躇った。
「後、私の持ってた物は武器よ。この世界じゃ、馴染みの無い物でしょうけど」
「……この世界?」
 ジルの言葉の中の妙な単語を、ルイズは聞き逃さなかった。
「ええ、この世界。私の世界には、月は一つしか無かったわ。365日、一秒たりとも二つ
に分裂したりしないわ」
「そんな馬鹿な話、誰が信じるのよ?」
 その言葉に、ジルは不敵に笑う。
「知らないわ。取り敢えず、私を元の場所に返して貰わないと。私にはまだやるべき事
が残ってるの」
「無理よ」
 ジルの要求は、一蹴された。
「何故?」
「そんな魔法、無いのよ。使い魔は普通、主か使い魔が死ぬまで解放されないから」

800 :絶望の街の魔王、降臨-3 ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 22:08:06 ID:nWA+NTCK
終わりです。
きのうはすいませんでした。


801 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:09:25 ID:7KAU7Wjd
がんばれ

802 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:11:49 ID:MNjIg3qt
頑張れ
バイオは好きだから応援

803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:15:21 ID:7KAU7Wjd
昨日のアレはアレで、微笑ましかったぞ
ミスを反省して

804 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:17:43 ID:ERcMu9PE
1話の次がいきなり3話になってるぞw

805 :絶望の街の魔王、降臨-3 ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 22:19:52 ID:nWA+NTCK
あ、ほんとだ

806 :絶望の街の魔王、降臨-3 ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 22:20:20 ID:nWA+NTCK
ミスりました

807 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:28:37 ID:vT4b1KzO

弾丸系キャラが異世界で陥りそうな「弾切れ」の恐怖を、「弾MUGENアイテムがあるから」で無理やり解決しているのは、
メタルギアソリッド2で、弾は平気なのかと聞かれたスネークが「無限バンダナだ」と答えたシーンを思い出した。
きっとこのジルは実力も「Sランク」なんだろな。
原作の設定を捻じ曲げてしまう事になるが、ガンダールヴの力によって弾丸が∞、でも良かったかも。

弾丸系キャラ、それも実弾を使うキャラで、弾切れの恐怖がないキャラってどのくらいいるんだ?
例えば「キノの旅」のキノだと、他のキャラに「(キノの銃は)いざとなったら弾を自分で作れる利点がある」と言われている。

808 : ◆6RW/qJehaM :2008/06/27(金) 22:31:32 ID:nWA+NTCK
リロードツールをどっかで手に入れてもよかったかも

809 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:35:24 ID:woJtm/hC
        , --- 、_
       /ミミミヾヾヽ、_
    ∠ヾヾヾヾヾヾjj┴彡ニヽ
   / , -ー‐'"´´´    ヾ.三ヽ
   ,' /            ヾ三ヽ
   j |             / }ミ i
   | |              / /ミ  !   落ち着きたまえ◆6RW/qJehaM君
   } | r、          l ゙iミ __」
   |]ムヽ、_    __∠二、__,ィ|/ ィ }
   |    ̄`ミl==r'´     / |lぅ lj
   「!ヽ、_____j ヽ、_  -'  レ'r'/
    `!     j  ヽ        j_ノ
    ',    ヽァ_ '┘     ,i
     ヽ  ___'...__   i   ノ
      ヽ ゙二二 `  ,' /
       ヽ        /

810 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:35:58 ID:0wUmOBsu
SAMURAI7のクロスはまだ誰も書いてないよね?
カツシロウか死んだ4人の誰かをと考えてるんだけど


811 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:36:19 ID:7WE1DVBG
ゼロ魔世界は銃の性能がヘッポコすぎて技術の有るキャラでも材料が無くて弾を作れないからなぁ

812 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:37:08 ID:l9MC5GrC
なあに
いざとなったらコッパゲが一晩でなんとか・・・

813 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:39:07 ID:RL+RFZLp
>>807
バーチャコップとか、ああいう系統のシューティングゲームはたいてい無限リロードできるな。

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:39:57 ID:nh0V67dv
シェスタの曾爺さんを職人にしてしまえばいいのですYO!

815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:42:14 ID:iXNh2RRd
>>807
メタルスラッグの連中のハンドガンもバリバリ撃ちまくれるね。
一応6発撃って攻撃止めるとリロードの仕草があるけど止めなくても撃ち続けられる。
原理?知りませんよそんなの

816 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:42:36 ID:TR9I5BAO
虚無狼のウルフウッドは最近1000発入手したけど展開によっちゃすぐ無くなるな
ロケット弾は流石に生産不可だろうな…

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:43:31 ID:sm12EI/t
シェスタの曾爺さんを戦士の銃の所有者にしちまえばいいんだよ

818 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:45:07 ID:ERcMu9PE
>>810
キクチヨとか読んでみたいな
あの7人の中で唯一の平民(農民)だし、明らかにゴーレムだし、きっとコッパゲ先生大はしゃぎだしw

819 :MtL:2008/06/27(金) 22:48:55 ID:6xvF8xkQ
あ、タイピングオブザデットから召喚ってのを思いついた。

820 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:50:57 ID:6xvF8xkQ
あああああああ

オレハ サ゛カリテ サ゛ッサ゛ッサ゛ッ  ザカリテ
オレハシンダorz

821 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:52:29 ID:a1GTHSXK
>>819
 . .... ..: : :: :: ::: :::::: ::::::::::: * 。+ ゚ + ・
        ∧ ∧.  _::::。・._、_ ゚ ・    
       /:彡ミ゛ヽ;)(m,_)‐-(<_,` )-、 *
      / :::/:: ヽ、ヽ、 ::iー-、     .i ゚ +
      / :::/;;:   ヽ ヽ ::l  ゝ ,n _i  l
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄E_ )__ノ ̄

新作まってました!

822 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:53:24 ID:bMEvXdoI
キャラじゃないがPSOの実弾系武器は弾切れないな

823 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:53:57 ID:woJtm/hC
落ち着きたまえMtL君(AA略)

824 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:56:35 ID:R8T67uCC
パニッシャーの連射力から言って1000発くらいすぐになくなりそうだよな…
リアルの機関銃だって分速500発前後なんだし…

825 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:56:46 ID:0wUmOBsu
>>818
キクチヨだと身体が壊れたらどうするかが難しいんだよね

826 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:59:30 ID:mP+yAqXn
今回の「ゼロな提督」、かなり意味深なこと言っていますな。「注意書きまで封印してしまったら、注意書きの意味が無い」
確かにその通りなのだが、これははたしてブリミルのミスなのか? 「虚無を巡っての争い」を回避するための、深慮遠謀
じゃないのか?

それと気になるのは、ゼロ魔の原作者は「注意書きまで封印してしまったら、注意書きの意味が無い」ことに気づいていたのか?
まあ、注意書きが封印されていなかったら、ストーリーが全く別物になってしまうのだが。

827 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:02:35 ID:8+zJKyKb
>826
>ルイズは呆然として呟いた。
>「ねえ、始祖ブリミル。あんたヌケてんじゃないの? この指輪がなくっちゃ『始祖の祈祷書』は読めないんでしょ? その読み手とやらも……、注意書きの意味がないじゃないの」

828 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:05:04 ID:kHh0uGVs
>>826
原作も読んでない奴は帰って欲しいのですが

829 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:06:12 ID:sm12EI/t
4000年のあいだに虚無の使い手が現れなかった理由を考えると
王家で魔法が使えない>じゃぁ殺しとくか
って感じで闇に葬られてきたんではと。
ルイズの場合は両親の愛のおかげで助かったんだろうなぁ…

830 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:07:39 ID:1R9RlPqK
実際14巻で出てきたブリミルはかなりヌケてたよな

831 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:07:51 ID:mP+yAqXn
>>827 >>828
失礼、原作を確認したら確かにその文章があった。

832 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:08:03 ID:teiF6hR8
フルオートマチックは弾丸の消費が激しいからなあ。
スコープドッグやベルゼルガを召喚してもヘビィマシンガンの弾丸はフーケゴーレム相手に使い果たしちゃって、以後は大剣か長槍を使ってそう。

833 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:10:38 ID:mP+yAqXn
>>829
はて、原作でビダーシャルが、虚無の担い手は過去何度も現れていると言っていますよ。

834 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:11:20 ID:h3NDCulz
虚無の担い手の坊さん、略して虚無僧。

835 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:12:01 ID:IeCQWleg
>>825
つーか、死亡直前召喚だともうその時点で脚が壊れているのが確定だからなぁ。
SAMRAI7の方で死亡してるのが確定したのって、戦闘終了後、戦場に足首だけが
残っていたのが発見されたからだし。


836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:14:20 ID:woJtm/hC
六千年の歴史の間に、何度か「四つの虚無」は揃いそうになった
つまり虚無の担い手と使い魔は以前にも出現していたが、
ルイズの時代には伝説上のものとして忘れられていただけだ

ルビーと秘宝が伝わっているのは四大王家(教皇含む)で、
虚無の担い手が生まれるのは始祖直系の王族からのみ。担い手には最も手に入りやすいところにある

…まあ、こういう話はロマリア以外じゃあ失伝してたんだろうな
アンアンなんかほいほい始祖のルビーを売り渡そうとしてたし

837 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:15:40 ID:CQ9ijFjZ
>>833
6000年もあれば、血が拡散してって潜在的(王家の手の中にない)な虚無の担い手が
未覚醒のまま四人揃うってことは何度もあったろう。
で、その中の一人が使い魔を偶然召喚してイーヴァルディの勇者が生まれた可能性が高い。
 
はっきり、この会話はスレ違いだから避難所の設定スレに行こうぜ。 



838 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:18:55 ID:SenyqOSl
冷静に考えると、始祖由来の宝物であるルビーを路銀の足しにしてくれと渡すアンリエッタ姫……ウェールズのルビーと反応したから役に立ったものの、本当に何も考えていなかったんだろうか。

839 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:20:44 ID:8+zJKyKb
あんりえった

かしこさ:10
うんのよさ:256

ですから

840 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:23:20 ID:ERcMu9PE
>>835
あ〜、そういえばそうだったな。
キクチヨならフーケのゴーレムの攻撃を、一度位なら受け止められそうな気もするんだけどな〜

しかしそうなると、すでに埋葬されたゴロベエも難しいのか?

あと、破壊の杖が紅蜘蛛の持ってる鉄砲だとした場合、色々と問題があるな。特にサイズとかw

841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:26:33 ID:0Fs0KdBY
>>837平民全員虚無の使い手かもな

ほら、魔法使えないジャン

842 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:33:23 ID:YE8ifdyD
>>807
戦場の狼ってゲームは説明書にわざわざ劇画調の漫画で
「武器のマシンガンは弾が切れることは無い。理由は不明だがそういうものらしい」
って言うようなセリフで設定がされてた

違うゲームと間違えてたかな?

843 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:35:41 ID:lz0aOE5q
>>840
破壊の杖のポジションは漫画版の対戦車刀なんてどうだろう
メイジじゃ絶対に扱えないって意味で

844 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:36:11 ID:TMPI3BCk
>>838
そうなるようにアリシア人によって方向付けられていたのだ

エッドールかもしれんが

845 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:36:55 ID:0wUmOBsu
>>840
破壊の杖は人間サイズの鉄砲にしてしまえ
サムライならゴーレムぐらい斬れるし
ついでに竜の羽衣は斬艦刀の戦闘挺に

846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:38:58 ID:32zoCgOq
前に話題に出たが、REDの伊衛郎なら狭間筒の弾火薬は
ハルケギニアの技術レベルで十分補充可能だと思う。

847 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:39:33 ID:GYq98s/j
サムライ7ねぇ。漫画版が二つあるが、一つは>843ので、もう一つは
レディコミか少女漫画かと思ったぜ。
ってか漫画版のキュウゾウがガチムチ兄貴過ぎて吹いたwwww
キュウゾウはあのバレエダンサーのような体型だから格好良いのに。

848 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:40:45 ID:h3NDCulz
全てはフリーメイソンリィの陰謀だよ!

849 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:41:02 ID:1FsgA9LI
テガミバチの心弾銃も空薬莢あれば撃てるな。
物理的効果があるかが不明なシロモンだが。

850 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:42:56 ID:yPIw8zD3
>>833
ビダーシャル「例えルイズが死んでも第二第三のルイズが(ry」
ということか

851 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:47:42 ID:Ahuorl32
>>837
イーヴァルディの勇者かあ
>双月光条例
ルイズが頭にどんぶり鉢かぶった亜人の娘を召喚し…
ハルケギニアの”おとぎはなし”の代表者というべきイーヴァルディの勇者も…
って言ってもイーヴァルディの勇者の代表的なストーリーよくわからんしなあ

852 :夜明けの人 ◆Chaos55.a2 :2008/06/27(金) 23:48:06 ID:avh9ObRg
投下の予定とかは無いようなので、五分後ごろに投下します

853 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:51:24 ID:lwkd85vu
月光条例を召還するなら、一発ネタで「月打」を召還
狂ったみんなをルイズが吹き飛ばす話

854 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:51:47 ID:0CUueODJ
ここはサイコメトラーエイジ召喚でいろいろok

855 :夜明けの使い魔 1/4 ◆Chaos55.a2 :2008/06/27(金) 23:51:49 ID:avh9ObRg
 駆逐艦粉雪。それはハルケギニアにおける富嶽の母艦であり、織田信長の所有艦である。
 ふらりとあちこちを見て回る信長のせいか、その姿は多くの人々に知られている。
 粉雪は今、トリステイン南部のとある山脈へと向かっていた。
「信長様。メタビーストは増殖を続けているものの外部への襲撃は一切停止。山中に営巣地を作ってる模様です」
「ここもか。グレズ統合意識から切り離されたせいだか知らんが、なんでまたそんなことしてんだかなぁ」
 部下の報告を受け取り、信長は畳敷きの艦長室の中で首を傾げた。
 ちなみに、いつも通りの着崩した和服スタイルだ。
 ひとまずはその報告に納得したのか部下を追い出し、それからおもむろに室内に向けて口を開く。
「そういやよぉ」
 室内には連れてこられたサイトとルイズの姿。
 サイトはフォーリナーで、ルイズには爆発がある。どちらも、対グレズとして有効だという理屈らしい。
 更に言えばデルフリンガーは鞘の中に完璧に収められ、いないも同然。
 またなにかとんでも無いことを思いついたんじゃ、と警戒しながら、サイトはおそるおそる口を開く。
「なんだよ?」
 けれど、信長は問いかけたサイトを意に介す風もなくルイズを手招く。
 わたし? 首を傾げたルイズは畳の上を靴下のみで歩くことに違和感を覚えるのか、少しまゆを寄せて少しばかり信長に近付いた。
「そうそう、お前お前。ルイズ、お前魔法使えないんだって?」
 それがたいしたことでもないように、信長は問いかける。
 一瞬、ルイズはぴしりと固まった。無論サイトもだ。
 デルフリンガーが鞘から解き放たれていたならば『おいおいそりゃストレートすぎだろ』と窘めたことは想像に難くない。
 それは言わばタブー、のようなものだ。それも一つの要因として、ルイズは一度ダスクフレアと化したのだから。
 ダスクフレアを知らないトリステイン魔法学院の生徒達ですら、ルイズを魔法が使えないとして嘲ることを止めたのだ。
 そして、その言葉を告げたならばルイズは頭から湯気を上げて怒って然るべきなのだが――
「そう、ね」
 どこか沈鬱な表情で、ルイズはこくりと頷いた。
 そのコンプレックスが原因となって、自身がダスクフレアと化したことはルイズ自身が一番よく分かっているのだろう。
 ルイズの反応を確かめもせず、信長は満足げに頷く。
「けどよ、ルイズ。お前はダスクフレアになった。そうだろ?」
 グレズコアの助けを借りて――とは言えな、と言葉を紡ぐ。
 こくりとルイズが頷いて、サイトはどうしたものかと途方に暮れた。
 ルイズを傷付けるようなことを言うな、と言うべきなのだろうかと思う。
 けれど、信長が意味もなくこんなことを言うことはないだろう、とも思う。
 そもそもにして、ルイズがダスクフレア化した事件の時だって、信長には迷惑を掛けたのだ。
 どうしたものかと逡巡して、サイトはとりあえず黙っておくことに決めた。
「グレズコアに侵食されてダスクフレアになる奴、ってのはひとつ決まりがあるんだ」
「どんな決まりよ」
 少しいじけたようにトゲのあるルイズの声。
 けれども、信長が何を語ろうとしているのかについてはどうしても興味があるらしい。
「ああ。基本的にな、莫大なフレアを内包してるんだ」
 ルイズとサイトはきょとん、とその言葉を聞いた。
 サイトはフォーリナーである。そもそも自身が莫大なフォーリナーを有するが故にそれのどこが凄いのかよく分からない。
 ルイズの方は単純に自分がそうだとは思えないのが原因だろう。
 どちらにせよ、それはたいした情報ではない。そう思われた。
 だが、信長はそうした二人の反応を見、楽しげに肩を揺らして人差し指を立てた。
「とりあえずこれが基本だ。憶えとけよ?」
「それくらい憶えられるわよ」
 言われるまでもないことだ。
 ルイズの返事を受けて、よしと機嫌良さそうに頷いた信長は、更に言葉を続ける。
「そしてな、莫大なフレアを有する連中ってのは十中八九カオスフレアだ」
 ま、ルイズは違うみたいだがと断って、言葉を紡ぐ。
「だが、カオスフレアじゃなくても基本的にフォーステイルって奴の可能性が高い。そのフレアを特殊な力として扱うことができるんだ」
 どうよ、と尋ねる。
 フォーステイル。特殊な力。
 サイトはフォーリナーで、その上カオスフレアである。
 サイトも莫大なフレアを有する存在だが、特殊な力――武器に、根源から溢れる力を付与することができるのは、自身がカオスフレアだからだと感じている。
 端的に言うと、信長がどういう位置に結論を持って行くつもりなのか分からなかった。

856 :夜明けの使い魔 2/4 ◆Chaos55.a2 :2008/06/27(金) 23:55:12 ID:avh9ObRg
「たとえばアレだな。うちの忍者。生身の人間が目を合わせるだけで攻撃を跳ね返したり、分身したり、真っ当な芸当じゃないだろう?」
「そりゃそうだよな。出来るわけ無い」
「そうね。ハルケギニアじゃ見たことないもの」
 二人の反応に気をよくしてか、信長は楽しげに頷いた。
「そうそう。ま、ハルケギニアじゃってのはミームだかの話になっちまうんで今回は割愛しとくが、そういうのは全部フォーステイルだからできることなんだよ」
「なるほどー」
 つまりフォーステイルでない人間というのはそもそも地球にいたときの俺みたいに凄い芸当が何もできない人間のことか、と納得してサイトはどこか悲しくなった。
「だからどうしたっていうの?」
 気が急くのか、ルイズが信長に続きを促す。
 自分の心の痛いところを突かれたのだ、せめて意味のあることを言って貰わなければ困る、と言うかのように。
「まあま、慌てんなよ」
 落ち着きな、と身振りで制動されて、ルイズは少しだけ落ち着きを取り戻す。
 茶釜から湯飲みに茶を注ぎ、信長はルイズに差し出した。
「魔法、ってのはフォーステイルの力の発露なんだよ」
 湯飲みを受け取って、その緑色の飲み物を飲んだものかどうかと躊躇っていたルイズは、その言葉を聞いた瞬間目を輝かせて顔を上げた。
「どういうこと?」
 さあ早く、早く教えなさい、と口にはせずとも動きがそれを表している。
 思わず、サイトは少し吹き出した。
 幸いにもルイズは気付いていないらしく、信長に注目の視線を向けている。
「そうだ。よし、整理するぞ?」
 いいな、と言って信長は懐から硯と紙を取り出し、置いた。
 更に袖口から取り出した筆に墨を付け、紙にさらさらと文字を書き記していく。
 『るいず』『だすくふれあ』『ふれあ』『ふぉーすている』『魔法使い』。
 ひとつ書くごとにルイズにも分かるよう読み上げる。
「まずルイズはダスクフレアになった。つまり莫大なフレアを持っているってことだ」
 こいつは水測長にも確認を取ったんだがね、と言って『るいず』と『ふれあ』を結ぶ。
 うんうん、とルイズは肩に力を入れて頷いた。
「次に! 莫大なフレアを持ってるルイズはカオスフレアである可能性が高いんだが……まぁ、どっちかは分かってねぇ」
 新しく『かおすふれあ』と紙に書き入れ、上にぐちゃぐちゃと模様を入れる。
「で、カオスフレアじゃないとしても……ほぼ確実にフォーステイルだろ。な?」
 『るいず』『ふれあ』を結んだ線から更にすうと『ふぉーすている』へと伸びる一本線。
 流石にここまで来ればサイトにも分かる。
 つまり、信長はルイズが魔法を使えるようになる方法について語ろうとしているのだろう。
「フォーステイルなら、特殊なことができるはずだ。だがルイズは魔法を使えない。つまり……」
 どんな言葉が飛び出すのか。
 顔を真っ赤にしてひとことも聞き漏らさないようにと意識を傾けるルイズにつられて、気付けばサイトも興奮していた。
 どきどきと心臓が高鳴る。魔法を使えるようになる方法がもし苦しく難しいものでも、ルイズを手助けしようと思った。
 す、と信長の筆が動く。
 ぐしゃぐしゃと、『魔法使い』と言う単語が塗りつぶされた。
 読み上げながら書かれていたためにその文字が何を表すのか理解していたルイズは、小さく息を漏らした。
「どういう、こと?」
 信長は気付いていないが、その手は膝の上で固く握りしめられ、今や蒼白だ。
 目尻には涙が浮かびかけ、唇はなんとか噛みしめているような、そんな状況。
 最悪の事態を想像しているのは間違いないだろう。けれど、サイトはまだ信長を信頼していた。
「ああ。ルイズ、お前は魔法使いじゃなくて戦士だとか盗賊だとか吟遊詩人とかに適正があるかもしれないってことだ!」
 どうだ、と意気揚々、喜色満面に信長は宣言する。
 ルイズの最悪の想像が合致した形であり、サイトの信頼がぽっきりと折れた形でもある。
 信長本人は気付いていないが――むしろ、ハルケギニアのメイジを基調とした文化にそれほど目を向けていないせいか、その言葉は酷くルイズのプライドを傷付ける。

857 :夜明けの使い魔 3/4 ◆Chaos55.a2 :2008/06/27(金) 23:56:13 ID:avh9ObRg
「わ……」
 ルイズの肩がぷるぷると震えはじめた。
「わ?」
 自分の結論に満足したのか、満面の笑みのまま信長は聞き返した。
 多分、それがいけなかったのだろう。
「悪かったわね、魔法が使えなくて!」
 怒鳴り、立ち上がり、畳のせいですべりそうになりながらルイズは駆け出した。
 艦長室を飛び出して、違う部屋へ。
「おい待てよ!」
 サイトも慌てて立ち上がり、ルイズを追おうと手を伸ばす。
 ひとり訳の分からないという顔の信長が、首を傾げた。

 そもそも爆破と言う魔法を使えている以上ルイズが魔法使いであることは自明の理であり、さらに自らの言動にルイズが傷ついた理由を信長が悟るまで、その後四半刻を要した。



「ま、とりあえず信長に連絡さえできりゃフォーリナーは確保できるだろ」
 腕を組んで、イリアはひとりうんうんと頷いた。
 手帳を覗いていたミステルが少し難しい顔をしながら首肯する。
「ええ、確かに。……どうやら一悶着ありそうですが、メタビーストの撃退に成功すればすぐ戻ってくるはずですわ」
「一悶着?」
 小首を傾げてタバサが問う。できればあまり大げさなことにならなければ良い。
 いつ、海の底へと降りたアポルオンが暴れ出すかも分からないのだ。できるかぎり時間を掛けず、必要なことのみをしたい。
 困りましたわね、と呟くミステルはその手帳を閉じ、タバサへと笑いかけた。
「問題ありませんわ。すぐ片の付くたぐいの諍いですもの」
「それなら良い」
 こくりと頷き、タバサは引き下がる。
「あとはアレだな。アタシとミステルでアポルオンの情報を富嶽の連中やここの連中に回しとくよ。だからお前はお前で動きゃ良い」
 再度こくりと頷き、分かった、と言いかけてタバサは少し逡巡する。
 ――せめて、もう少し戦い方の指標を。
「ん、どうした?」
 何気なく顔を覗き込み様子をうかがうイリアに、タバサはもう一度はっきりと頷きかける。
「アポルオン相手の有効な戦術を知りたい」
 その存在をよく知るらしいイリアにだからこそ尋ねられる言葉だ。
 これがもしアムルタートの人々であれば、ほぼ間違いなく「真っ正面からブチのめす!」という返答が帰ってくるだろう、という予感が、なぜかタバサにはあった。
 例外として、富嶽のことを教えてくれたラハブという龍将ならまた別かもしれないが――それはそれで、あてになるのかどうか。
 タバサの問いにうーむと唸り、こつん、と額を叩いてイリアは口を開いた。
「そうだな。とりあえず夜に戦うのは避けた方が良い」
「夜に?」
 月明かりのみが照らす中で立ち上がるあの陰を思い出す。ぶるり。思わず背筋が凍った。
「ああ。そもそも黄泉還りってのは夜がメインテリトリーでよ。確実に効果があるっちゃ言えねぇが、場合によっちゃお日様の光でなんとかなる」
 お日様に――そのあたりは吸血鬼と似たようなものだろうか、と考えてタバサは頷いた。
 日の光の下では、あの巨体も恐ろしさを僅かなりとも減じているだろうか。
 怨嗟の表情を浮かべた無数の顔は、その姿を消しているだろうか。
「ま、だが過信すんなよ。結局光でなんとかなんのも気休め程度なもんだ。……アポルオン本体はどうにもならねぇってのが困りモンだよ」
「それは仕方ない」
 もし日の光がアポルオンの絶対的な弱点だというのなら、そもそもアポルオン自身が太陽であるという話はなりたたない。
 少なくとも、タバサの知る限りにおいては自らのブレスで焼けこげて死ぬドラゴンは存在しないのだ。
「ま、アポルオン自身はどうにもならなくてもその周りに湧いて出るのは多少はマシになるはずだ。やらねぇ手はないな」
「分かった」
 敵の弱点を突くのは、戦いにおいて必須の思考だ。イリアの言う通り、やらない手はない。

858 :夜明けの使い魔 4/4 ◆Chaos55.a2 :2008/06/27(金) 23:57:25 ID:avh9ObRg
「とりあえず、雑魚を排除して本体へ向けて一斉攻撃ってのが一番正しい戦い方かな。できりゃ相手に攻撃をさせる隙を与えんな?」
「……それは、無理だと思う」
 アポルオンのあの巨体なら、明確な攻撃でなくともただ転がるだけで圧倒的な威力を誇る。
 なにしろタバサはそれを見ているのだ。それをさせるな、などと。アリにワインボトルを持ってこいと言うようなものだ。
 けれど、違う違うとイリアは手を振る。
「転げ回らせるなたぁ言わねぇよ。そうじゃなくて、アイツは口から火ぃ吐くんだ。それを喰らわないようにしろって話さ」
「火?」
 ドラゴンのブレスのようなものか。けれど、それがあの巨体から吐き出されるところを想像してみると良い。
 そんなもの、避ける手があるのだろうか。可能な限り水の使い手を集め、それでも防ぎきれるかどうか。
「火と言いましても、恐らくタバサ様が想像しているのとは違うでしょう。どちらかというと……熱線でしょうか」
 でしょうか、と首を傾げながら言われても、タバサには熱線というものが何なのか分からない。
 首を傾げるミステルと一緒に、首を傾げる。
「ああ、違います。そうですね、火柱を口から放つとお考えください。その前にはこの世に存在するあらゆるものが灰と化すと理解してくだされば」
「つまり、それを使われる前に散開しておけということ?」
「ですわ」
「分かった。伝えておく」
 あれだけ大きい口だ。狙いはよく分かるだろう。それを伝えておけば適切な指揮を執られるに違いない。
 ばさりと大きな音がして、振り返るとシルフィードがつまらなさそうにタバサを見つめていた。
 しばらく放っておいたのが原因だろう。できればまだ聞きたいことはある。
 シルフィードだけでどこかに遊びに行ってもらおうか、と逡巡していると、ぽんと肩を叩かれた。
「ま、あんま長い間ここでぐだぐだしてるってわけにも行かないだろ。とりあえず今んとこ分かってる情報だけでも必要な連中に伝えとけ」
 あ、それと、とイリアは言葉を付け足す。
「アイツはダスクフレアと同じ、まっとうな攻撃をほぼ無効化しちまう能力を持ってる。
 根源の力を引き出せるフォーリナーがいりゃ話は別だが、そうでもなきゃあれだけの巨体を削りきるのに火力が足りねぇ。どんだけ兵隊がいてもな」
 分かるな、と問いかける瞳。
 グレズ襲撃の際、事態を打破したルイズの使い魔か、あるいはそれに類した存在がいない限り、勝ち目は無いということだ。
「無茶はしない。充分な戦力が整うまで、出来る限り手出しはしない。……向こうがこちらの意図を汲んでくれるとは思えないけれど」
「ま、そいつは仕方ねぇさ。そんじゃ、この話をアムルタートの戦馬鹿にも伝えといてくれよ。あいつらが勝手に手ぇ出して暴れ出したとか言われちゃ適わねぇ」
 自分で言った言葉が愉快だったのか、イリアはくすくすと肩を揺らし、それからタバサの背中を力強く叩く。
「頑張れよ、こっちはこっちで手、尽くしてやるから」
 笑顔でサムズアップを決めるイリアに、タバサのありがとうと言う言葉が聞こえた瞬間にはもう、タバサはシルフィードの背に飛び乗っていた。


「きゅいきゅい。ところでお姉様」
 騎乗の人となったタバサへ、イリアやミステル達に声が届かぬ位置になったと考えたシルフィードが声をかけた。
 シルフィードの翼は一撃ちごとにその速度と高度を上げ、風切る音がタバサの耳に轟々と響く。
「なに?」
 シルフィードの耳にちゃんと届くよう、かがんで耳元に囁く。
 髪が舞う剛風――自らが速度を出している以上は仕方がないものだ。
 問いかけられたシルフィードは、きゅいと一鳴き。首を僅かにめぐらせて問いを発した。
「アムルタートを知ってる人たちなら、シルフィが喋っても変に思わなかったんじゃないの?」
「……あ」

859 :夜明けの使い魔 5/4 ◆Chaos55.a2 :2008/06/27(金) 23:58:11 ID:avh9ObRg
以上、投下終了です。

860 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:00:15 ID:dRGP4qhG
乙〜
次スレ立てますね〜

861 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:09:01 ID:dRGP4qhG
立てられませんでした(´・ω・`)

862 :ブレイブストーリー/ゼロ:2008/06/28(土) 00:11:02 ID:8UwbeCjE
こんばんは。
間が開いてしまいましたが、次が出来たので投下してもよいでしょうか?
よければ10分後から開始します。

863 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:11:46 ID:FZSRU1f+
容量的に大丈夫だろうか?

864 :ブレイブストーリー/ゼロ:2008/06/28(土) 00:12:47 ID:8UwbeCjE
厳しいですか?
次スレが立つまで待ったほうがいいでしょうか。

865 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:14:12 ID:K3qByhz9
残り15kやからねぇ。取りあえずいってくらー。

866 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:16:44 ID:K3qByhz9
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1214579774/

うし、ミッションコンプリート。

867 :ブレイブストーリー/ゼロ:2008/06/28(土) 00:17:22 ID:8UwbeCjE
866さんGJです。

868 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:19:30 ID:jQGt+RyL
では埋めますかな

869 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:24:05 ID:BeJ9bTIL
500kbならムスカ召喚

870 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:24:49 ID:2+mRKv7u
ID:tPCdiCPRが死にますように

871 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:27:42 ID:V1J4XOlt
埋め立てついでに愚痴るが
なんでこう粘着するんだろうねぇ。
触らないで放かっておくのが一番なのは解るけど触りたくなる。

削除依頼通かな?

872 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:28:35 ID:mJUdJ3wq
500kbならアニメ三期が空前の大ヒット

873 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:29:42 ID:d0JFi/Zm
500kbなら変態兄弟召喚

874 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:31:10 ID:oLYQltYv
ファウスト>>乙です
封炎剣を、常人が扱えるのか?
尚も法力すら扱えぬ人間が
気になる所

875 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:31:17 ID:XoaXBNsr
500kbなら、おれがなんか書く

876 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:33:47 ID:2+mRKv7u
ID:tPCdiCPRってさあ…生きてて楽しいの?
なんか辛いこととかあったら、家族や友人に相談してごらん?

877 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:35:42 ID:K2yAOMrH
埋めついでに質問

携帯での投下って避難所のほうがいい?

878 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:37:12 ID:BeJ9bTIL
>>877
まぁその方がいいかもしれん
取り敢えず、無用なトラブルを避ける為に
練習スレで投下してから反応を見たほうがよろし

879 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:41:54 ID:K2yAOMrH
おk把握

携帯だとどうしてもレス数が多くなって…

880 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:42:21 ID:48N6Ytms
500ならアニメ版紅から真九郎召喚

真面目でいい奴だし、あくまで常人に毛が生えた程度の強さだから俺Tueeeにならないし
結構いいと思うんだ

881 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:43:27 ID:V1J4XOlt
>>877
PCのようにある程度書きためてからまとめて投下
って出来ないからこちらでやるのは止めておいた方が良いと思う。

882 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:45:26 ID:7B6JWT/8
埋めついでに
いい加減テンプレ荒らしはどうにかできないのかねー?
荒らしにはスルーが一番だとはわかってるんだが、最近は目に余る行動に出始めたし

883 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:47:09 ID:ukwcL1JC
>>871
湧く度に依頼出しとけば余りにもタチが悪い場合アク禁にしてもらえるかもしれんぜ

884 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:48:24 ID:2svJpLKI
埋め

885 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:50:39 ID:V1J4XOlt
>>883
とりあえず依頼は出しておきました。

>>882
少し前のスレの依頼も出てましたが、
こういった手合いはルールに則り辛抱強く対応するしかないでしょうね。
むやみに触ったり、強硬手段に出るのは同類になるって事ですしねぇ。

886 :夜天の使い魔 ◆Rein4tm63s :2008/06/28(土) 00:52:38 ID:bA0kLGTK
>>885
ちなみにうちのブログ、2chと避難所へのアドレス晒しは禁止してるので有効活用してください。
自分で決めてて今まですっかり忘れてたとか言うのは秘密だけどNE。

887 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:53:26 ID:K2yAOMrH
THE大量地獄から水咲エリカ召喚

召喚された事によってあの地獄から抜け出せたエリカ、ルイズに「ありがとう!ありがとう!」
と何度も感謝の意を述べ、ついには泣き出してしまう
目の前の平民の意外すぎる反応に戸惑うルイズ。落ち着いた頃に事情を聞いてみる。

ルイズ「で、アンタ何処から来たの?」
エリカ「……………地獄よ…」
ルイズ「じ、地獄!?」
エリカ「そう…犬位の大きさのネズミとかカエルとかムカデとかゴキブリが足元から這い上がってきて…」
ルイズ「ひいいいいっ!?もういい!!もう話さないで!!」ゾワゾワッ

888 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:55:53 ID:vOfMxkbO
web上でリンク禁止・リンクフリーになんの法的根拠も無いけどなw
削除GLに違反したURL書き込みでもないし。

889 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 00:58:45 ID:7B6JWT/8
>>885

たとえアク禁にできなくても、このやりとりが抑止力になればいいんだけどねぇ

890 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:00:05 ID:K2yAOMrH
できるます。


うめたりかいたりどせいさんです。

891 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:00:11 ID:SSU3Ulws
500KBなら今書いてるやつが書き上がる。
書き終わんねー

892 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:03:58 ID:K2yAOMrH
THEお姉チャンバラから彩召喚


人間の返り血でも暴走するんだっけ?

893 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:19:00 ID:K2yAOMrH
THE落武者から明智光秀召喚


実はくの一「渓」の子孫がシエスタで、7万戦で↓この格好で光秀と共に戦ったり
ttp://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20070404/om04.jpg

894 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:30:26 ID:haR692x2
>>710
タルブ戦でルイズとシエスタが身投げして、すえぞう成体化・他の4体も召喚、と浮かんでしまった。

895 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:34:34 ID:vYK2ZzVi
500KBならクゥネ艦長召喚。

896 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:39:02 ID:yvi96omK
あそいくwwwwwww

897 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:44:51 ID:7B6JWT/8
>>886
応援してます
粘着に負けずに頑張って下さい

898 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:48:49 ID:H84nRByr
埋め支援
テファが王ドロボウ召喚

899 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:52:11 ID:vYK2ZzVi
ルイズが「金色のガッシュ!」からMJ12の紅一点を召喚。

900 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:53:26 ID:K2yAOMrH
紅一点「イェーイ!!」ボインボインボインボインボインボイン…

901 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:54:43 ID:vYK2ZzVi
>>900
ルイズ「それは私に対する挑戦と受け取っていいわね?」

902 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:58:55 ID:pwW32ytA
ピカード艦長召喚

……誰だ、呼ぶまでも無くコルベールの頭がピカードだなんて言う奴は

903 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 01:59:47 ID:SSU3Ulws
アルシャードから最強のレベル3の男を召喚

904 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 02:01:20 ID:bREfFcWK
フォンブレイバー7とバディごとを召喚
…ネットも電力無いから、役に立たない…

905 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 02:09:37 ID:CIzkYAvb
500KBなら中の人スーツ召喚。スーツだけ。

906 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 02:36:34 ID:88//FMhE
【芸能】釘宮理恵と日野聡が婚姻届を区役所に提出した事をホームページで発表 [080627]
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/liveplus/1214587760/

907 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 02:46:15 ID:H84nRByr
名探偵うさみちゃん召喚
マリコルヌ「僕もまた輪転機に回されたブタの一人だったのさ」

908 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 02:54:31 ID:sXgCmh2j
>>902
>ピカード艦長
ブラクラのレガーチを思い出した

909 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 03:01:06 ID:NmueJJ0p
>>902
艦隊の誓いの為に別世界から来た事は最後の最後まで隠そうとするんだな。
アルビオン行きやタルブ戦も可能な限り回避しようとするだろうね。


910 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 03:22:56 ID:BN0psRuA
ワープ可能な技術以前の文明との接触は慎重になるだろうな
そして一人でまたQの仕業かとQを呼んでみたりする奇行

911 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 03:30:50 ID:UzbN/Z4r
DS9のオドーはどうかな?
いや、水の精霊と一つになるネタぐらいしか思いつかないけど

912 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 03:36:51 ID:gmccPXPc
>>907
ttp://www35.atwiki.jp/anozero/pages/989.html

913 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 04:25:17 ID:DbyZbGxc
>>911
創設者が何になるかな。
あの世界観はQがいるから何でもありって言えば有りだから、話はすんなり組めそうだな。

エルフはどう見てもバルカン人です、本当にあ

914 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 05:03:52 ID:USxN2ish
デカブレイク召喚。

「召喚?ナンセンス!!人を喚ぶのは誘拐と一緒だ!犯罪者は特キョウの誇りにかけて逮捕する!!!!」

915 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 06:48:19 ID:HKlIdWSo
500Kbならプラネテスのハチマキを召喚。

916 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 07:50:56 ID:+DBYfCv6
500kbならプラネテスの男爵を召喚。

917 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 07:54:04 ID:QqimSu2G
500kb?

918 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 07:55:41 ID:+DBYfCv6
あと6kb

919 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 08:10:21 ID:USxN2ish
500kbなら最終回後の電王ご一家召喚。

920 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 08:13:39 ID:tmH3Wlvt
500KBならギャグマンガ日和のハリスさん召喚

ハリス「トリステインと日米修好くぁせdrftgyふじこダッカルビ条約結びに行ってくる」

921 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 08:21:15 ID:FolawyNF
500kbならドラクエ3からオルテガ召喚

922 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 08:47:29 ID:kkd0KInF
500kbなら地ならし機を召喚

923 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 09:03:51 ID:VNV3uRdC
500kbなら龍が如くから桐生さん召喚

924 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 09:04:36 ID:x8QjVRl6
500kbならピタゴラ装置召喚

925 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 09:16:57 ID:K3qByhz9
500KBならフィールー召喚

926 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 09:17:17 ID:K3qByhz9
やっちまったorz

927 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 09:41:42 ID:qhf6oMbD
500kbならピコピコポンからガルガリ博士召喚

928 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 09:42:22 ID:4rONa79r
500kbなら今日中に続きUp

929 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 09:44:23 ID:K2yAOMrH
500kbならデスピニス&エレオス召喚

930 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 09:48:56 ID:uwTnIV8E
500kb行くのか
それとも1000行くのか

931 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 09:49:58 ID:owFDIAXO
そういや最近1000まで行ってないな

932 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 09:50:10 ID:owIhgldc
一文字レスで埋め立てれば1000行くか?

933 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 09:50:32 ID:yBltuLT5
500kbなら今日中に書き上がる
全然書き上がらねー

934 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 09:57:07 ID:K2yAOMrH
ティス→ギーシュ問答無用でフルボッコ
デスピニス→マルトーに気に入られて楽しくお料理?
ラリアー:キュルケとフーケがショタに目覚める

935 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 10:12:44 ID:vpiymoG0
500kbなら喰いしん坊から大原満太郎召喚

936 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 10:13:08 ID:tYDkMw13
500KBなら何か書け
>>900-1000

937 :水の使い魔Splash☆Star:2008/06/28(土) 10:25:11 ID:m08W2R+q
朝5時からがんばって書いてる

938 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 10:26:49 ID:UzbN/Z4r
500kbならSAMURAI7を書く

939 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 10:44:24 ID:sXgCmh2j
>>937
正座して待ってます

500kbならガングレイヴO.D.からRBを召喚
あの音楽は理解されるのか?

940 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 11:04:43 ID:NRkfFBLt
500kbなら半年間止まっているSSの続き書く

941 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 11:46:34 ID:FZSRU1f+
500kbならみつめてナイトRからクリストファー・マクラウド召喚
あの暗さはヤバイ

942 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 11:59:54 ID:K2yAOMrH
「う〜、使い魔使い魔」
今使い魔を求めてサモン・サーヴァントを繰り返す私は
どこにでもいる魔法学院の女子生徒
しいて違う所をあげるとすれば魔法をうまく使えないってところカナ
名前はルイズ(以下略)

そんなわけでゥン回目の召喚を行ったわけだ
ふと見ると、そこには変わった服装の平民がたたずんでいた

「ウホッ いい平民…」

するとその平民はおもむろに服を脱ぎだし(ry

「(コントラクト・サーヴァント)やらないか」

943 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:03:57 ID:VNV3uRdC
500kbなら
プロット書きを始める

944 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:06:07 ID:+9/9zEqQ
500kbなら
フレイザードが召喚される

945 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:07:12 ID:oe0JAZsj
500kbなら
巨神兵を召喚

946 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:09:08 ID:K2yAOMrH
サイト「何ィー今度は7万だァー!?お前俺をガンダールヴと勘違いしてるんじゃねーか!?」
ルイズ「しーましェーん!!」
サイト「まあいいさ、たまには絶望的な戦力差に挑むのもまたオツなもんさ」
ルイズ「えェー!?」


こうして私の初の使い魔召喚はくそみそな結果に(ry

947 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:09:47 ID:SRdAZpn0
500kbならHEROSからヒロ・ナカムラ召喚

948 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:12:51 ID:6cbEFaEk
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