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あの作品のキャラがルイズに召喚されました part146

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 02:32:58 ID:DegD8Iat
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。

前スレ
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part145
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1213657666/

まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/
避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/

--------------------------------------------------------------------------------

    ___            ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
    〃  `ヽ  .    ・ここはあの作品の人物がゼロ魔の世界にやってくるifを語るスレッドよ!
    l lf小从} l /   ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,.    ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
  ((/} )犬({つ'     ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
   / '"/_jl〉` j,    ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
   ヽ_/ィヘ_)〜′    ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
              ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!

--------------------------------------------------------------------------------

     _        ・議論や、荒らしへの反応は、避難所でやるの。約束よ?
     〃  ^ヽ      ・クロス元が18禁作品であっても、SSの内容が非18禁である場合は本スレへの投下で問題ないわ。
    J{  ハ从{_,     ・SSの内容が18禁な展開をする場合はクロス元に関わらず本スレではなく避難所への投下をお願いね。
    ノルノー゚ノjし     ・クロス元が型月作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。
   /く{ {丈} }つ      やめておいてね。
   l く/_jlム! |     ・作品を初投下する時は元ネタの記載も忘れずにね。wikiに登録されづらいわ。
   レ-ヘじフ〜l       ・作者も読者も閲覧には専用ブラウザの使用を推奨するわ。負荷軽減に協力してね。

--------------------------------------------------------------------------------

   ,ィ =个=、      ・お互いを尊重して下さいね。クロスで一方的なのはダメです。
   〈_/´ ̄ `ヽ      ・1レスの限界最大文字数は、全角文字なら2048文字分(4096Bytes)。
    { {_jイ」/j」j〉     これ以上は投下出来ません。
    ヽl| ゚ヮ゚ノj|     ・行数は最大60行で、一行につき全角で128文字までですって。
   ⊂j{不}lつ     ・不要な荒れを防ぐために、sage進行でお願いしますね。
   く7 {_}ハ>     ・次スレは>>950か480KBからお願いします。テンプレはwikiの左メニューを参照して下さい。
    ‘ーrtァー’      ・重複防止のため、次スレを立てる時は現行スレにその旨を宣言して下さいね。
             ・クロス先に姉妹スレがある作品については、そちらへ投下して盛り上げてあげると喜ばれますよ。
              姉妹スレについては、まとめwikiのリンクを見て下さいね。
             ・一行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えます。
              SS文面の区切りが良いからと、最初に改行いれるとマズイです。
              レイアウト上一行目に改行入れる時はスペースを入れて改行しましょう。

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 02:34:12 ID:DegD8Iat
ルールじゃないけどマナー上しておく方が良い事・システム上の注意事項
投下時はタイトルをコテハンとする、トリップ推奨
予告でクロス元他必ず説明する(一発ネタ等でばらすと面白くないならその旨明示)
 ※過去「投下してもいい?・投下します」等の予告から
  最低の荒らし投稿を強行した馬鹿者が居たため同類認定されるリスク極大

1時間に一定量超える投下は「さるさん」規制に遭うので注意
連投規制には有効な支援レスもこれには何の役にも立たない
文章量(kB)と分割予定数の事前申告をしておけば、規制に伴う代理投下をしてもらいやすい
投稿量カウントも規制も正時(00分)にリセットと言われている
他スレでの実験により規制ボーダーは8.5kBらしいという未確認情報あり

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 02:36:11 ID:DegD8Iat
500KBで埋まってしまったようなので立てておきました。
確認はしましたが、重複あったらごめんなさい。

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 02:36:12 ID:mo3NwoVW
>>1
前スレは投下が多かったんだねー

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 02:39:28 ID:ktk6VtLc
>>1乙 
5GET

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 02:42:44 ID:EWLYkMAc
>1乙

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 03:20:35 ID:obH4PxH1
>>1乙です。
前はどういうわけかちょっとしたお祭り状態だったからな

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 03:36:30 ID:dtJzQYBO
容量限界が近いから慌ててスレを立てようとしたんだろうに
テンプレ貼って500kbにしちまうとか、どこまでドジっ子さんなんだかw
そもそも変更が無いんだから、引継ぎ用にテンプレを貼る必要もないし。

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 03:40:22 ID:l+APy4Kv
>>1
乙です

>>7
>前はどういうわけかちょっとしたお祭り状態だったからな

なんかMMRの「人類の集団無意識によるものだ」って画像を思い出した。
きっとSS職人の集団無意識が同調して同時多発的にSSを大量投下させたに違いない。

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 03:49:45 ID:o9cE5eHF
>1乙



11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 04:03:59 ID:B1UUX+TL
人類の無意識が週末を望んでいるのですね?わかります。


12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 05:14:36 ID:cLbZ/spo
つまり、ゼロ魔の女性キャラ全員に眼鏡をかけさせろというわけですね。
わかります。

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 05:54:52 ID:coTWcq+x
何はともあれ新スレ乙。
変なテンプレ張られる前に、投稿作が来れば完璧ですね。

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 06:25:59 ID:RDyAEm8K
まだキチガイは来てないな。
誰か投下を!遅筆の俺では間に合わん。

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 08:58:12 ID:X2I7nr4h
メタルダー呼ぼうぜ

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 09:01:41 ID:k0sqsBIB
自分で書け

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 09:14:32 ID:wKDmt4yZ
>>11
大佐自重(w`

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 09:26:07 ID:iOl+YaVs
お、鯖復活したか

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 10:43:04 ID:CM1dL/2/
>>1

誘導間に合わなかったか。

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 12:18:42 ID:t9DKS/fV
新スレ乙

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 12:25:34 ID:GCcgwFLZ
このまま馬鹿が来ないといいなぁ

今のうちに言っておこう
「これ以上テンプレは不要! テンプレらしきもの投下はすなわち荒らしとして宣戦布告と認識する!」

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 12:26:15 ID:aHGY3BM8
「当方に迎撃の用意あり!」

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 12:38:19 ID:GCcgwFLZ
「機神兵団」の機神たちならハルケギニアでも運用できるのではなかろか
まあコルベールが死むかもしれんが

過労死or嬉死 どっちかな

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 12:48:18 ID:jXwwqw8e
ルールじゃないけどマナー上しておく方が良い事・システム上の注意事項
投下時はタイトルをコテハンとする、トリップ推奨
予告でクロス元他必ず説明する(一発ネタ等でばらすと面白くないならその旨明示)
 ※過去「投下してもいい?・投下します」等の予告から
  最低の荒らし投稿を強行した馬鹿者が居たため同類認定されるリスク極大

1時間に一定量超える投下は「さるさん」規制に遭うので注意
連投規制には有効な支援レスもこれには何の役にも立たない
文章量(kB)と分割予定数の事前申告をしておけば、規制に伴う代理投下をしてもらいやすい
投稿量カウントも規制も正時(00分)にリセットと言われている
他スレでの実験により規制ボーダーは8.5kBらしいという未確認情報あり

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 12:48:45 ID:jXwwqw8e
157 :削除申請:2008/02/14(木) 20:56:50 ID:kMFXiYvI
管理人様
以下自作品の削除をお願いします。
(本人証明として、自ブログの方も削除致しました)

長編:1編
「ゼロのgrandma」
短編:2編
「色鮮やかな空へ」
「四系統だけど」

色々とご迷惑をお掛けしました。以降、忘却願います。






夜天の使い魔 第一部
夜天の使い魔 第二部

http://rein4t.blog123.fc2.com/

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 12:49:06 ID:jXwwqw8e
やる夫が小説家になるようです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-244.html

完結:やる夫が小説家になるようです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-245.html

やる夫が「売れっ子」ラノベ作家を目指すそうです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-284.html

やる夫が同人小説家になるようです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-371.html

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 12:49:32 ID:jXwwqw8e
このぐらいまで単純化できそうな気がする。

爆発召喚
キス契約
「ゼロ」の由来判明(教室で爆発)
使い魔の能力が明らかに(ギーシュ戦)
デルフ購入
フーケ戦
舞踏会

最近はその流れでいかに飽きない話を作るかに凝りがち>>16

爆発
平民プゲラ
コルベール問答無用さっさと汁
キス契約
フライに唖然とする
説明はぁどこの田舎者?
何者であろうと今日からあんたは奴隷
二つの月にびっくり
洗濯シエスタと接触
キュロケフレイム顔見見せ
みすぼらしい食事厨房でマルトー
教室で爆発片付け
昼食シエスタの手伝い香水イベント
オスマンコルベール覗き見
ギーシュフルボッコ場合によって使い魔に弟子入り
キュルケセクロスの誘いしかし使い魔はインポテンツか童貞w
ルイズ寝取られの歴史を切々と語る
休日街でデルフ入手 キュルケタバサがついてくる
ルイズが爆破訓練宝物庫破壊フーケ侵入お宝げっと
この段階でフーケは絶対つかまらない
翌朝捜索隊保身に走る教師一同
教育者オスマン犯罪捜索を未熟な子供にマル投げ
小屋で破壊の杖ゲットフーケフルボッコしかし絶対死なない
オスマンから褒章 舞踏会 終わり

途中飛ばすけど、

 対7万戦と再召喚(一度使い魔契約が切れ、まっさらな状態からルイズとの関係を再構築)

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 12:49:35 ID:P7C0sqYI
鉄人兵団と誤認したっ!
とゆわけで爆発起こすたびにザンダクロスのパーツが召喚されるということで

それはそうと>>1乙っ!

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 12:49:53 ID:jXwwqw8e
このぐらいまで単純化できそうな気がする。

本スレに1人か2人の荒らしが登場
「うぎゃああああ荒らしがでたああああ
 本スレのやつら民度が低いから触りまくってスレが荒れるにちがいねええええええ」×20
本スレでスルー
「本スレの奴等も少しはマトモになったようだなプゲラ」×5
今までの流れが本スレに貼られる→スルーか一人二人が「肥溜めにカエレ」
「ここを肥溜めとか言う奴は上から目線のお子ちゃま。むしろ俺たちの方が大人」×10
いぬかみ投下
「まったくよー、本スレの奴等、嫌いなSSならあぼーんするかスルーしろってんだよなwwwwww
 ちったあ俺達を見習えよwwwwww
 ・・・ナニ? いぬかみ投下? ぎゃあああああ何でここまで叩いてるのに投下できるんだああああ
 お前らもっと叩こうぜえええええ   何? スルー? ここはお祭り好きな奴等の集まりだから良いんだよw」
以後ダラダラと「ぼくののうないのこんごよそうされるいぬかみのてんかいのひはん」×50

以降無限ループ



このぐらいまで単純化できそうな気がする。

本スレに1人か2人の荒らしが登場
「うぎゃああああ荒らしがでたああああ
 本スレのやつら民度が低いから触りまくってスレが荒れるにちがいねええええええ」×20
本スレでスルー
「本スレの奴等も少しはマトモになったようだなプゲラ」×5
今までの流れが本スレに貼られる→スルーか一人二人が「肥溜めにカエレ」
「ここを肥溜めとか言う奴は上から目線のお子ちゃま。むしろ俺たちの方が大人」×10
提督投下
「まったくよー、本スレの奴等、嫌いなSSならあぼーんするかスルーしろってんだよなwwwwww
 ちったあ俺達を見習えよwwwwww
 ・・・ナニ? 提督投下? ぎゃあああああまたビッチ談義でスレが埋め尽くされるううううううううううう
 お前らもっと叩こうぜえええええ   何? スルー? ここはお祭り好きな奴等の集まりだから良いんだよw」
以後ダラダラと「ぼくののうないのこんごよそうされるていとくのてんかいのひはん」×50

以降無限ループ

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 12:55:21 ID:GCcgwFLZ
するなって行ってるの理解できんのかね?
そこまで低脳かjxwwqw8e

阿呆はスルーと判ってはいるがここまで最低最悪の超ド阿呆だとスルー出来ん

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 12:58:20 ID:P7C0sqYI
しかしよく考えてみたらリルルってすごい高性能だよなぁ…
召喚したら当たりかもしれんね。

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 13:20:55 ID:MN7CscT9
>>30

 キチガイは「気が違っている」からキチガイなのです

 キチガイは怒ろうと貶そうとしても喜ぶだけなので放置が一番
 もしくは運営に通報

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 13:34:22 ID:fj11fIXq
つーか来てもいない奴の話題をあれだけ連呼するとか、もう待ち望んでるとしか思えん

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 13:55:57 ID:b2ujEQm/
ツンデレってやつですな

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 14:28:43 ID:eUs9Wr6V
黒蟻きてたー
ゼロ魔世界でシュラムッフェンは反則すぎるだろと思いつつ、乙

>「!!!!」
>タバサは叫んだような雰囲気を出した。
になんか笑った

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 14:56:29 ID:k96Hdf4i
トライガンからナイブズ召喚。
本編終了後の彼なら人類殲滅しようとはしないだろうから大丈夫だろう。
あー、でも召喚されていきなり使い魔(下僕)扱いされたらルイズ殺すかなぁ。
ハルケギニアが実は地球の移民船団が不時着した星で、貴族がプラントだった、という設定ならアリだろうか?

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 15:02:42 ID:oQprgldN
>>24〜29
これらが無くなれば あとSSの1本や2本の追加が・・・・。

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 15:07:20 ID:eFFvSwiD
>>36
最終回のナイブズはただ単に旅へ出たのか林檎を実らせて消滅したのかどっちの解釈が正しいんだ?

39 :サーヴァント・オブ・ゼロ ◆f0ncrej9Os :2008/06/20(金) 15:12:20 ID:KWvn3BoI
どうもです。
前スレで指摘された箇所(タバサのリアクション)を追加、誤字・脱字を修正致しました。
とりあえずタバサの出番はこんな感じで。まだ出てきてないキュルケはそのうち出てきます。
避難所の方でも述べましたが、ID:eCziGqX2氏、どうもありがとうございました!

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 15:26:14 ID:k96Hdf4i
>>38
解釈は人それぞれだけど、自分は死んでいないと思う。どこかでヴァッシュと人類の行く末を見守っていると。
林檎を実らせた後、消滅して死んだとは思いたくないので。

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 15:26:40 ID:jG/GulFy
ジョゼフがREDからブルーを召喚
同じ痛みを味わいたいキの字同士で意気投合

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 16:15:25 ID:/iETbT63
FF[からラグナ召喚を見てみたい
あの人柄だから馴染めるかなぁ・・・

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 16:19:57 ID:LruD7etS
原作がエロゲの場合は避難所投下が望ましいのかな?

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 16:20:49 ID:LruD7etS
ああ、でもテンプレ的にはおkなのか。

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 16:21:13 ID:b2ujEQm/
エロ要素ないなら別に構わないと思われ

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 16:23:27 ID:eFFvSwiD
>>40
うん、まあ自分も前者であってほしいね

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 16:42:56 ID:5kF3KSnR
とあるエロゲからヒロインの一人+αを召喚というのは考えたことはあるな

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 16:58:36 ID:Liew/3me
前スレ、ちゃちゃのルイズは新しいな。

今までも使い魔から異世界の魔法を教わって得意満面ってのはあったけど、
ハルケでの魔法、貴族のアイデンティティになってる魔法ってのは、
始祖から授かった魔法を指すのであり、即ち系統魔法だけなんだよな。

異世界の魔法を使えるようになった、でもやっぱり系統魔法を使えないと駄目って考えをするルイズってのは初めてじゃないか?

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:14:35 ID:mCBrv+nj
>>系統魔法つかえないとダメ
黒蟻でもやってたけど、「系統魔法以外の魔法を使う」ってのは異端審問拷問ツアーかアカデミー解剖コースだからなぁ。
「系統魔法=始祖の末裔の証」「先住等のそれ以外=始祖の敵」だし。
韻獣ならともかく、人間が系統魔法に属しない物をハルケみたいな宗教世界で使ったら
「エルフが化けている」「人間の裏切り者」「始祖の教えを捨てた背信者」で……あわわ

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:23:57 ID:cPO+x9of
そう考えると教皇が異世界の異能キャラ呼ぶのはやばいんだよなあ
姉妹スレのプッチ神父はその能力故にいくらでもごまかせるだろうけど
もう一人の右手、ヴィンダV3なんかどうなんだろう?

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:35:28 ID:wBqXw7W9
>>50
「異界の亜人でありながら深くブリミルの教えに帰依し、私に仕えてくれているのです」

むしろ一番ヤバいのは「とある魔術の禁書目録」の上条さんですな
「ブリミルの教えに沿った力の発現を打ち消すとは」とか言われそうだ

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:39:30 ID:LuFNIKWL
”先住魔法を使う亜人です”で解決でしょ


53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:44:17 ID:eFFvSwiD
ヒッカツのショータを召喚
回復打撃でちい姉さまの病気も完治だ

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:44:59 ID:9cZQWsB/
157 :削除申請:2008/02/14(木) 20:56:50 ID:kMFXiYvI
管理人様
以下自作品の削除をお願いします。
(本人証明として、自ブログの方も削除致しました)

長編:1編
「ゼロのgrandma」
短編:2編
「色鮮やかな空へ」
「四系統だけど」

色々とご迷惑をお掛けしました。以降、忘却願います。






夜天の使い魔 第一部
夜天の使い魔 第二部

http://rein4t.blog123.fc2.com/

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:47:04 ID:9cZQWsB/
やる夫が小説家になるようです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-244.html

完結:やる夫が小説家になるようです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-245.html

やる夫が「売れっ子」ラノベ作家を目指すそうです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-284.html

やる夫が同人小説家になるようです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-371.html

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:47:36 ID:nzIo9CYz
もうこのスレしたらばに移そうぜ

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:47:36 ID:9cZQWsB/
このぐらいまで単純化できそうな気がする。

爆発召喚
キス契約
「ゼロ」の由来判明(教室で爆発)
使い魔の能力が明らかに(ギーシュ戦)
デルフ購入
フーケ戦
舞踏会

最近はその流れでいかに飽きない話を作るかに凝りがち

爆発
平民プゲラ
コルベール問答無用さっさと汁
キス契約
フライに唖然とする
説明はぁどこの田舎者?
何者であろうと今日からあんたは奴隷
二つの月にびっくり
洗濯シエスタと接触
キュロケフレイム顔見見せ
みすぼらしい食事厨房でマルトー
教室で爆発片付け
昼食シエスタの手伝い香水イベント
オスマンコルベール覗き見
ギーシュフルボッコ場合によって使い魔に弟子入り
キュルケセクロスの誘いしかし使い魔はインポテンツか童貞w
ルイズ寝取られの歴史を切々と語る
休日街でデルフ入手 キュルケタバサがついてくる
ルイズが爆破訓練宝物庫破壊フーケ侵入お宝げっと
この段階でフーケは絶対つかまらない
翌朝捜索隊保身に走る教師一同
教育者オスマン犯罪捜索を未熟な子供にマル投げ
小屋で破壊の杖ゲットフーケフルボッコしかし絶対死なない
オスマンから褒章 舞踏会 終わり

途中飛ばすけど、

 対7万戦と再召喚(一度使い魔契約が切れ、まっさらな状態からルイズとの関係を再構築)

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:48:25 ID:9cZQWsB/
このぐらいまで単純化できそうな気がする。

本スレに1人か2人の荒らしが登場
「うぎゃああああ荒らしがでたああああ
 本スレのやつら民度が低いから触りまくってスレが荒れるにちがいねええええええ」×20
本スレでスルー
「本スレの奴等も少しはマトモになったようだなプゲラ」×5
今までの流れが本スレに貼られる→スルーか一人二人が「肥溜めにカエレ」
「ここを肥溜めとか言う奴は上から目線のお子ちゃま。むしろ俺たちの方が大人」×10
いぬかみ投下
「まったくよー、本スレの奴等、嫌いなSSならあぼーんするかスルーしろってんだよなwwwwww
 ちったあ俺達を見習えよwwwwww
 ・・・ナニ? いぬかみ投下? ぎゃあああああ何でここまで叩いてるのに投下できるんだああああ
 お前らもっと叩こうぜえええええ   何? スルー? ここはお祭り好きな奴等の集まりだから良いんだよw」
以後ダラダラと「ぼくののうないのこんごよそうされるいぬかみのてんかいのひはん」×50

以降無限ループ



このぐらいまで単純化できそうな気がする。

本スレに1人か2人の荒らしが登場
「うぎゃああああ荒らしがでたああああ
 本スレのやつら民度が低いから触りまくってスレが荒れるにちがいねええええええ」×20
本スレでスルー
「本スレの奴等も少しはマトモになったようだなプゲラ」×5
今までの流れが本スレに貼られる→スルーか一人二人が「肥溜めにカエレ」
「ここを肥溜めとか言う奴は上から目線のお子ちゃま。むしろ俺たちの方が大人」×10
提督投下
「まったくよー、本スレの奴等、嫌いなSSならあぼーんするかスルーしろってんだよなwwwwww
 ちったあ俺達を見習えよwwwwww
 ・・・ナニ? 提督投下? ぎゃあああああまたビッチ談義でスレが埋め尽くされるううううううううううう
 お前らもっと叩こうぜえええええ   何? スルー? ここはお祭り好きな奴等の集まりだから良いんだよw」
以後ダラダラと「ぼくののうないのこんごよそうされるていとくのてんかいのひはん」×50

以降無限ループ

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:49:04 ID:jjKSs2a9
>>52
それって一歩間違うと、
エルフみたいなものを呼び出した、
と異端審問行きになっちゃうんじゃないかな。

60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:50:28 ID:9cZQWsB/
前スレ黒蟻の使い魔グッジョブでした
毎回楽しみにしています
作風が再構築系に近いのが面白いですね

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:53:36 ID:o9cE5eHF
ロマリアで異端審問を行うのか聖堂騎士団なのかな。

62 :松下:2008/06/20(金) 17:55:28 ID:oe2+9yto
……ああ、ようやく地球と繋がった。二週間ぶりですか、松下です。
昨夜は大量投下祭りがあったようで、結構ですな。
こちらでは武器商人でヒトラーの息子の悪魔使いがガンダールヴとして教皇に呼ばれちゃってますが、特に問題はないです。
ええ、何も。

じゃあ、10分後ぐらいに千年王国の続きを投下しましょうか。
今回の主人公はタバサですが。

63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:56:06 ID:aHGY3BM8
>>59
「まさかの時の、ロマリア宗教裁判!」
ですね、分かります。

64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:57:15 ID:mCBrv+nj
ナショナルに大切なお知らせです。
私怨。

65 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:57:16 ID:5TmLv+Ie
>>51
ビアージオ乙

66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:58:02 ID:jjKSs2a9
なんだかわからないふわふわしたものを
カリッと揚げてお待ちします。

67 :復活・使い魔くん千年王国 第二章 罪と罰 1/5:2008/06/20(金) 18:03:55 ID:oe2+9yto
さて、投下開始。


《彼らは神でない者をもって私(神)に妬みを起こさせ、偶像をもって私を怒らせた。
 それゆえ、私は民でない者をもって彼らに妬みを起こさせ、愚かな民をもって彼らを怒らせよう。
 私の怒りによって火は燃え出で、陰府(よみ)の深みにまで燃え行き、
 地とその産物を焼き尽くし、山々の基を燃やすであろう》
  (旧約聖書『申命記』第三十二章より)


アルビオンでの大敗北、そしてゲルマニアとガリアの両大国による侵略開始の急報。
流言蜚語の飛び交う首都トリスタニアでは、ついに暴動が勃発した!
一方『雪風』のタバサ――否、オルレアン公女シャルロットは、ガリア王ジョゼフへのクーデターを企図。
彼女はトリスタニアに降り立ち、女王アンリエッタとの協約を取り付け、反乱勢力の根城・高等法院に突入した……。

時刻は未明。立ち塞がるのは燃え盛る炎、狂乱する人間たち、ひしめく悪鬼や妖魔、亜人ども。
だが、今やスクウェア級メイジに迫る実力を備えたシャルロットの敵ではない。
魔法衛士隊最後の一つ・マンティコア隊に事情を話し、協力して暴動の鎮圧に取り掛かる。

マンティコアや竜は高等法院の上空に群れ集わせ、悪魔どもの逃げ道を塞がせておく。
暴れまわる人間たちには、隊員が『眠りの雲』を放ち無力化。消火と人命救助活動には消防メイジ隊が対応する。
シャルロットは大きな杖に、鋭利な回転する『風の刃』を纏わせて長柄の矛とし、素早く振り回して敵を仕留めていく。
急所を狙い、最小限の動きと魔力で、確実に敵を殺す。その美しく滑らかな動きは、まるで妖精の舞のようだ。

ごつい体に髭面のド・ゼッサール隊長が、ヒュウと思わず口笛を吹いた。
「なかなかやりますな、シャルロット殿下! 流石はあのオルレアン公の御姫君!」
「まだまだ。武芸は未熟だし、父上には及ばない。私はまだ……トライアングル級に過ぎないから」

ド・ゼッサールとて、トライアングル級メイジにして魔法衛士隊の隊長。あのワルドほどではないが、魔法戦闘のプロだ。
しかしシャルロットの父シャルルは天賦の才があり、僅か12歳であらゆる系統魔法を操る域に達したという。
「目指すは、この悪鬼どもを指揮する親玉。頭を潰せば……」

一行が高等法院庁舎の奥、大ホールへと駆け込むと、燃え盛る炎と煙の中に異様なものがいた。
「ははははは、人間どもにしてはやる方ではないか!
 だが、所詮土くれに過ぎぬ人間には、我ら悪魔は殺せん!」

毒蛇にまたがり、手に火のついた松明を執り、両肩に猫と蛇の頭を生やした、髭面で毛むくじゃらの大男。
ソロモン72柱の魔神の一で、26の軍団を指揮する『火炎公』アイニ(ハボリュム)だ。
彼は法律に詳しいが放火を楽しみとし、炎に興奮した人々を煽動して、この世に混乱を撒き散らすのだ!

68 :復活・使い魔くん千年王国 第二章 罪と罰 2/5:2008/06/20(金) 18:05:55 ID:oe2+9yto
ごおう! とアイニが三つの頭から地獄の劫火を吐く!
「おお、出たな悪魔!」
シャルロット達は魔法の盾を張り、火炎を防ぐ。どうやらこいつが暴動を煽っていた元凶のようだ。
炎を操るという点では、以前出遭った、メンヌヴィルに取り憑いていた悪魔アモンと似たようなタイプらしい。

《悪魔》。
神の優れた被造物でありながら、神と人類に敵対する、悪意によって行動する邪悪な精霊、あるいは魔神。
地獄の貴族にして、悪鬼の軍団の首領ども。古代の堕落した神々ないし天使。
シャルロットが悪魔と戦うのは、これで三度目になるか。

妖魔ならまだしも悪魔と出遭った者は、このハルケギニアでも数少ない。
ブリミル教では、始祖ブリミルと争ったエルフも悪魔扱いしているが、実際は違う。
様々な書物やマツシタから得た知識によれば、彼らはサハラではシャイターンと呼ばれ、エルフからさえ恐れられている。
それにエルフにとっては始祖ブリミルこそが、異郷の蛮人に崇拝される恐るべき大悪魔だ。
なにしろ、始祖が降臨したとされる聖地は『悪魔(シャイターン)の門』と呼ばれているそうだから。

彼ら悪魔の魔力は戦争や天変地異を引き起こし、過去と未来の事柄を知り、たやすく人の心を操るという。
なによりも、霊的生物である彼らは不死だ。
その強靭な肉体は魔力によって形成された仮初のものであり、重傷を負わせても煙のように再生する。
たとえ全身を粉微塵にしても霊魂は不滅で、いずれ地獄にいる本体から復活するという。
……なに、それならば全力をもって、こいつを屠ればよいのだ。

「シャルロット殿下、こいつに遠慮はいりません! 思い切り魔法をぶち込んでやりましょう!」
「承知。悪魔は地獄へ送り返すのが一番」
強力な魔法を温存しておいて正解だった。
二人は呼吸を調えて呪文を唱え、感情を震わせて精神力を練り上げ、氷のような殺意で魔力に変換する。

「『ウィンディ・アイシクル』!!」
「『ライトニング・クラウド』!!」

旋風が起こり轟音とともに稲光が閃き、無数の氷の矢と稲妻が悪魔の体を貫かんと迫る!
「なぁんのこれしき! 来たれ我が下僕ども!!」
悪魔は無数の悪鬼を盾にして魔法を防ぎ、さらに激しく火炎を吐く!
手練のトライアングルメイジと十数人のマンティコア隊を向こうに回し、悪魔は一歩も引かない。

双方が激戦を繰り広げるうち、ホールの天井が焼けて崩れ落ち、逃げ遅れた亜人どもを下敷きにする。
これで風の魔法が使いやすくはなったが、火の勢いも増した。長居は出来ない。

69 :復活・使い魔くん千年王国 第二章 罪と罰 3/5:2008/06/20(金) 18:08:46 ID:oe2+9yto
「雪風使いの小娘よ、お前の瞳にも業火が見えるぞ!
 憤怒と復讐と殺意に心の内が燃えておるのだろう!? 俺がさらに煽ってやろうか?
 なに、その結果はやはり、罪業によって民草もろとも、永劫の火に赴くだけだ!!」

シャルロットの心を悪魔が見抜き、嘲笑う。
だがそんなことは、悪魔に言われるまでもない。とっくに《血塗られた修羅の道》を進む覚悟は決めている。
反乱を起こし王になるということは、ジョゼフとイザベラだけを殺せばカタがつくというものでもない。
旧勢力の粛清、諸侯の懐柔、そして各国との外交問題。
ことによればガリア王国を二分し、ハルケギニア全土を終わりのない戦乱に叩き込むかもしれないのだ。

―――マツシタなら、どうするだろうか。
《選ばれた非凡人は、新たな世の中の成長のためなら、社会道徳を踏み外す権利を持つ》を地で行く、あの精神的奇形児は。


時刻は、日の出前。
曙光の拡がる中、東の空に巨大な有翼獣の影が現れた。獣は物凄い唸り声をあげると、高等法院の真上に向かう。
獣の背中には、マントを翻す細身の騎士の姿があった。

うち跨るは、老いて巨大な幻獣マンティコア。獅子の体と人面に、翼を備えた獰猛な怪物。
纏うは、その幻獣の刺繍が縫いこまれた黒いマント。被るは魔法衛士隊の隊長職を表す、羽飾り付きの帽子。
桃色がかったブロンドの髪、眼光鋭く涼やかな目。堂々たる威風が辺りを払い、強大な魔力が漲っている。
……そして、鉄のマスクが美しい顔の下半分を覆う。

「どきなさい!」
騎士の声に気圧され、高等法院上空の幻獣や竜たちが道を開ける。
マンティコア隊員たちもただごとならぬ気配に気づき、悪魔の周囲から一時退避する。
「そこな少女。何者かは知りませんが、風の扱いはなかなかですね。
 ですが! 地獄の劫火を消す風は、こうでなくてはなりません!!」

騎士が呪文を唱えて杖を振るや、ぶるろぉぉぉおおおっ! と竜巻が起こり、悪魔アイニを火炎ごと上空高く吹き飛ばした!
「ぐえっ、ぶっ、ぐぎゃああああああああああ!!?」

びしびしびしッ! と、悪魔の肉体を何かが撃ち叩き、粉微塵になるまで削り取る。
高度200メイルにも達する竜巻の中には、炎を掻き消す真空の刃と、拳のような雹が無数にあるのだ!
悪魔を覆っていた火炎はたちまち剥ぎ取られ、真空によって消し飛ばされる!
「蝋燭の火をガラス瓶で覆い、しっかり蓋をしておけば火はすぐ消える……。
 いかなる火であろうと、『空気』がなくなれば消えます」

その凄まじい有様を見上げていたド・ゼッサールはガタガタと身を震わせ、若者のような大声で叫んだ。
「『雹嵐』の魔法だっ!! か、カリン隊長のお帰りだ!!」

70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 18:10:40 ID:mCBrv+nj
しえーん

71 :復活・使い魔くん千年王国 第二章 罪と罰 4/5:2008/06/20(金) 18:10:53 ID:oe2+9yto
《モーセが天に向かって杖を差し伸べると、主は雷と雹を下され、稲妻が大地に向かって走った。
 主はエジプトの地に雹を降らせられた。雹が降り、その間を絶え間なく稲妻が走った。
 それは甚だ激しく、このような雹が全土に降ったことは、エジプトの国始まって以来かつてなかったほどであった。
 雹は、エジプト全土で野にいるすべてのもの、人も家畜も残らず打った。
 雹はまた、野のあらゆる草を打ち、野のすべての木を打ち砕いた》
  (旧約聖書『出エジプト記』第九章より)


『烈風』カリン。30年前までトリステイン王国を守護していた、伝説的メイジ。史上最強の『風』の使い手。
ただ一人で有力貴族の反乱を鎮め、オーク鬼に襲われた都市を救い、火竜山脈ではドラゴンの群れを退治し、
その武名は出陣の噂だけでゲルマニア軍を逃走させたという。煌びやかな武功、山のような勲功、貴族と庶民の憧れの的。
―――先代マンティコア隊隊長にして、現ラ・ヴァリエール公爵夫人。
そしてエレオノールとカトレアとルイズの母、カリーヌ・デジレその人であった。

遂にアイニの肉体は粉砕されて滅び、霊魂が鬼火のように漂って逃げ出す。
カリンはすっと再び杖を振り、悪魔の霊魂を凍結させ、懐から取り出した壷の中に封印してしまった……。
そしてマンティコアを降下させ、地上に降り立つ。

「久しぶりですね、ド・ゼッサール。この程度の悪魔に苦戦するとは、天下のマンティコア隊も質が落ちたのではなくて?」
「もっ、申し訳ございません、カリン隊長!!」
びしっと気をつけの姿勢をとり、ド・ゼッサールは大汗を掻き、新兵のように敬礼する。
というか、悪魔をひとひねりできるような人類は彼女以外にほとんどいないのだが……、
彼女が隊長だった時代のモットーは『鋼鉄の規律』だ。上官に口答えは許されない。
すればビビビンと強烈なビンタをかまされたりする。彼も若い頃随分絞られたものだ。

「王宮からの急報を受け、馳せ参じましたが……誇り高い我が国も随分なめられたものですね。
 ま、たかがこの程度の侵略など、歴史的には危機のうちにも入りませんけれど。
 さて、この見覚えのない少女は何者です? 名乗りなさい!」
鋭い視線がシャルロットに突き刺さる。びくっとはしたが、ここは包み隠さず毅然と答えるのが一番だろう。

「……私はシャルロット・エレーヌ・オルレアン。ガリア王国の王位継承者。
 このたび義勇軍を結集し、父シャルルを殺害したジョゼフに叛旗を翻した」
「ほう!?」
「先ほど女王陛下と枢機卿から、相互協力条約を取り付けた。まもなくガリア国内でクーデターが開始される。
 今は義に従い、首都の暴動鎮圧に協力していたまで」

カリンはそれを聞き、鉄仮面を外して愉しげに笑みを浮かべる。
この少女は、勇気と知恵と実力を兼ね備えた頼もしい味方であり、トリステイン王国存亡の危機を救う切り札ということか。

72 :復活・使い魔くん千年王国 第二章 罪と罰 5/5:2008/06/20(金) 18:13:23 ID:oe2+9yto
「いいでしょう。気に入りました、応援いたしますシャルロット殿下。
 私はラ・ヴァリエール公爵夫人カリーヌ・デジレこと、『烈風』カリン。
 国外の騒動には手出ししませんが、我が国に降りかかる火の粉は尽く、私が払いのけてみせましょう!」


首領たる悪魔の死により、悪鬼の集団も地獄へ散り散りに逃げ去り、高等法院の猛火もようやく収まりはじめた。
カリンは後始末をド・ゼッサールらに任せ、シャルロットとともに早朝の王宮へ飛ぶ。
そしてマリアンヌ太后と女王に謁見すると暴動の鎮圧を報告し、続けて上奏した。
「アンリエッタ女王陛下。アルビオン遠征の際には出兵いたしませんでしたが、
 我がラ・ヴァリエール公爵家、及びその周辺の諸侯一同は、この『国家防衛戦争』に参加いたします」

アンリエッタは顔を紅潮させ、カリンの手をとって笑う。
「おお、まことに心強いことです! 貴女が伝説の『烈風』カリン殿であったとは!
 貴女がたの参戦の報を聞けば、アルビオンばかりかガリアやゲルマニアの弱兵たちも逃げ惑うことでしょう!」

太后も枢機卿も安堵した。小国トリステインの強みは、メイジ人口比率の多さと質の高さだ。
天下に武名を轟かせたカリンならば、ことによると本当にガリアやゲルマニアの大軍を押し返せるかもしれない。
無論、国境を守る公爵家の参戦はこの上なく心強いものである。国内の主要貴族にも今のところ離反者は少ない。

ただ…………。

「……時に、ひとつお聞きいたします。
 アルビオンに出征した我が三女ルイズ・フランソワーズは、タルブ伯爵マツシタとともに生死不明と聞きましたが?」
カリンの静かな声に、びくん! とアンリエッタが怯えた。まずい、危険だ、怒っている。
猛獣に睨まれたような恐怖に震える女王にかわり、鉄面皮のマザリーニ枢機卿が答える。
「はい。書面に記したとおり、両大陸間の通信はゲルマニア軍により現在途絶しており、
 彼女たちのアルビオンでの動向について、詳しいことは未だ不明です。母親としてご心配でしょうが……」

ふ、とカリンは息をつき、眼を閉じて肩をすくめる。
「私も家族も、勿論心配してはいますが……なに、私どもの娘がそうそう死ぬはずはありません。
 この母には分かります、あの子には、誰にも及ばない強い命運があると。
 無事に帰ってきますよ、必ず。そうしたら罰として、お尻のひとつも叩いてやりましょう。
 ……マツシタはどうだか知りませんが、生きて帰ったら手合わせしてみましょうかね。
 あの『悪魔くん』とやらと」


(つづく)

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 18:15:30 ID:jjKSs2a9


燃える展開ですな。

74 :松下:2008/06/20(金) 18:18:35 ID:oe2+9yto
投下終了、支援感謝。
アイニは一応「世紀末大戦」とアニメ版にも出演してますな。
まあ、カリン様なら悪魔も敵いませんよ。ワルドやカステラはどうか知りませんが。

あと先日、NHKの「知るを楽しむ」とかいう番組に松下がちらっと出たらしいです。
お元気ですなあ水木センセイも。

では、また。

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 18:24:05 ID:mCBrv+nj
乙ー。
手合わせにも期待。
松下がどんな風に手合わせを望むカリンさまをあしらい、遺恨を残さぬよう、しかし松下に手を出すのはまずいと思い知るようなやり取りをするのか……

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:03:03 ID:0LMOjMVk
まともに続いてるのゼロの提督かこれくらいじゃね?

http://fuugatei.xsrv.jp/zemirindex.htm

77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:06:17 ID:qkSJ6vfU
ひだまり荘の住人でも呼ぼうかと思ったけど
宮子とシルフィがあまり変わらない気がしてきた

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:08:18 ID:suVOs5oL
ちなみに前スレのチャチャ召喚の奴、
器に水を満たす魔法はあるでよ。

確か酔っ払ったアンアンが酔い覚ましに魔法で水を出してた。

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:08:48 ID:Dd7zhMRL
>>76
駄作だけどな

80 :前スレちゃちゃの人:2008/06/20(金) 19:15:53 ID:eW/hsfAk
感想感謝です。

>>78
アンアンが水を出したのは、系統魔法の水魔法ですね。あれは多分、器の種類に関係なく水が出てくると
思いますが、しいねちゃんの魔法はあくまでも洗面器に水を汲んでくるだけの魔法、系統魔法ではないチキューの
魔法です。

なんていうか、ゼロ魔世界の住人もチャチャの世界の住人も思い込み激しいですから、その辺の共通点には
気づきもしません。

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:19:40 ID:MoxqNjgY
>>76
(注)15禁
「Bad Boy,Wind Girls」

(ゼロの使い魔 オリキャラ転生)

オリキャラ、英字題、15斤
三倍満きたw
漲ってきたさっそくよんでみるぜ!

82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:35:28 ID:Dd7zhMRL
オリキャラ介入のSSって総じて駄作な気がするけど違うの?
好きな作品同士のクロスならまだ理解できるけど、オリキャラとか自分の分身を出してクロス先蹂躙してるだけだろ?

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:36:49 ID:XwS2vEv6
>>41
俺も考えた事あるけど、村を焼かれて一人生き残ったアニエスが主人公になっちまう
アンアンがヘイトソング召喚してアニエスに貸与と

84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:37:42 ID:jjKSs2a9
言いたいことはわからんでも無いが毒吐きでやってくれ。

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:41:22 ID:Dd7zhMRL
>>84
ごめんなさい。吊ってきます

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:42:45 ID:sBG99sLN
アニエスはメイジじゃないからしょうがないとはいえ、アニエスが召喚されたキャラ、もしくは召喚者の近い立場にいるクロス作品ってないのかな?

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:45:51 ID:CM1dL/2/
>>83
銃士隊の装備がリボルバーになりそうだな。
アニエスだけヘイトソングで。
統一規格の銃弾を作るのは無理としてもリボルバーくらいなら複製できるよね。

ルイズに召喚させるとしたら、シルバーリングあたりならどうだろうか?
もしくはガブリエルとか。

レッドとかもそうだが、復讐を目的として生きているキャラクターは呼びづらいんだよなぁ。
たいてい復讐を達成した後には死んでるし。

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:53:35 ID:wFQwdMIo
FFTのディリータ召喚して成り上がり物語とか思いついた
アルビオンでわざとワルドを見逃しウェールズ王子を殺させて、アンアンを篭絡し最終的にはトリスティンを我が物に
ルイズはラムザポジションで、ハルケギニアを我が物にしようとするルカヴィを討伐するけど
真実が明るみにされたら都合が悪い教会から異端者扱いされて、仲間共々消息不明になる展開で

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 20:04:35 ID:5kF3KSnR
ルイズ「コルベールをやっつけろ♪」
こうですね。わかります。

90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 20:17:37 ID:JmxcRVB7
>>86
ヘルシングの神父が何故かハルケギニアに来たって展開の短編があった気がする。

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 20:52:35 ID:8pcGxOym
復讐者ねえ、ハンターナイトツルギは……だめだ喚んだとたんに宇宙に行っちまう。

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 20:56:25 ID:8fprvIDU
復讐者と言えばパニッシャーのフランク・キャッスルだろう

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 21:00:12 ID:Bcoi1U22
中島愛 Part3  ランカちゃん最高
http://ex24.2ch.net/test/read.cgi/voiceactor/1213702598/

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 21:03:22 ID:ukQZz5ji
松下と山田の会合とか見たいな
カリスマ抜群で本人の能力もそこそこだが、召喚した悪魔は役立たずどころか害悪しかもたさなかったロソンしか召喚できなかった松下
本人の能力は普通だが、最強レベルの使い魔メフィストを召喚した山田
……なんか気が合いそうにない!

そーいや実写版メフィスト役の俳優さん体長悪くして弟に後を託すという設定でメフィスト役交代してたんですな

95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 21:11:41 ID:eFFvSwiD
米寿司が召喚されてガンダールブになったとしたら刺身包丁でも発動するかな?
ウオノメ症候群+ガンダールブで無双の強さに

96 :アオイツカイマ:2008/06/20(金) 21:21:25 ID:YvxIq37A
予約ないなら21:30から3話投下いいかな。

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 21:25:02 ID:6WPT8khh
支援する!

98 :アオイツカイマ 1/4:2008/06/20(金) 21:30:29 ID:YvxIq37A
 虚無の曜日というのは、地球で言う日曜日の事だと考えて間違いはないだろう。それでも学院の使用人の朝は早い。
 生徒達は好きなだけ寝過ごしても許されるが、生徒達の全てが遅くまで寝ているわけではない以上、早起きの生徒のための朝食の準備を欠かすわけにはいかない。
 というわけで、悪ければ誰も手をつけることなく捨てられる食事の用意を済ませ、自分の朝食を摂り洗濯。をしようとしたところでルイズに捕まった。
「何してるのよ。あんた」
「何って、洗濯」
「今日は剣を買ってあげるから街に出かけるって言ったでしょ」
 言ったわね。同意した覚えはないけど。それに街に行く予定があろうとなかろうと使用人の仕事は休みにならない。
「あんたは使用人じゃなくて私の使い魔でしょ!」
 使い魔として役に立たないから雑用をするように言ったのは誰だったかしら。
 早くも、そういうことは言うだけ無駄だということを理解してしまった私は口には出さなかったのだけれど。



 学院から馬を走らせること三時間。そこにブンドルネ街があった。
「お尻が痛いわ」
「情けない。馬にも乗ったことないなんて。これだから平民は……」
 はいはい。平民で、ごめんなさいね。
 ぼやきながらも城下町だという街を見回す。
 五メートルくらいの道幅の両端にはテーマパークのような白い石造りの建物。道端には露店を広げた人々。
「ほら、キョロキョロしない。スリが多いんだから! あんた、上着の中の財布は大丈夫でしょうね?」
 私の懐には、下僕が持つものだと渡された金貨の詰まった財布がある。待ち逃げされたらどうするのかしら。しないけど。
「大丈夫よ。こんな重いもの盗られたらすぐに分かるわ」
「魔法を使われたら、一発でしょ」
 そう言われると、魔法でどれだけのことが出来るのか知らない私としては沈黙するしかない。というか魔法なんか使われたら注意しててどうにかなるものかしら。
「魔法を使えるのって貴族だけでしょ? 貴族がスリなんてするの?」
「貴族は全員がメイジだけど、メイジのすべてが貴族ってわけじゃないわ。いろんな事情で、勘当されたり家を捨てたりした貴族の次男や三男坊なんかが、身をやつして傭兵になったり犯罪者になったりね」
 なるほどね。だけど、それって家督を継げなかったメイジはカタギの職につけないって事?

 ルイズに案内されて行った武器屋は、路地裏を抜けた四辻にあった。
 店の中は日の光が射し込まないらしくて、薄暗く壁や棚に乱雑に詰まれた剣や槍をランプの灯りが照らしている。
 店の奥には、パイプをくわえた壮年の男性がいて、じろりとルイズを睨みつけた。
「貴族の旦那。うちはまっとうな商売してまさあ。お上に目をつけられるようなことなんか、これっぽっちもありませんや」
 男性にルイズが「客よ」と答えると、この店の主人なのだろう、その男性は驚きと共に愛想笑いを浮かべ、何故驚くのかと問うルイズに答える。
「いえ、若奥様。坊主は聖具をふる、兵隊は剣をふる、貴族は杖をふる、そして陛下はバルコニーからお手をおふりになる、と相場は決まっておりますんで」
「使うのはわたしじゃないわ。使い魔よ」
「忘れておりました。昨今は貴族の使い魔も剣をふるうようで」
 いや、ふるわないでしょう。使い魔の人間なんて私しかいないらしいんだから。
「剣をお使いになるのは、この方で?」
 店主が私を見ると、ルイズは頷き自分は剣の事は分からないか適当に選んでくれと答えた。
 私の使う剣なら私に選ばせるべきじゃないのかしら。もっとも、剣が欲しいかというと本当のところ木刀ならともかく真剣なんていらないんだからどうでもいいのだけれど。

99 :アオイツカイマ 2/4:2008/06/20(金) 21:32:04 ID:YvxIq37A
「……こりゃ、鴨がネギしょってやってきたわい。せいぜい、高く売りつけるとしよう」
 呟きつつ店主は奥の倉庫から細身の剣を持ってくる。ルイズには聞こえなかったみたいだけど伝えるべきかしら。
「そういや、昨今は宮廷の貴族の方々の間で下僕に剣を持たすのがはやっておりましてね。その際にお選びになるのが、このようなレイピアでさあ」
 どういう事かとルイズが主人の持ってきた剣を見ながら尋ねると、『土くれ』のフーケという盗賊が貴族の宝を盗んで回っていると教えてくれた。
 しかし、盗賊には興味がないらしく、それ以上は聞かないでこの剣はどうかと尋ねてくるルイズに私は首を振る。
 剣道しか知らない私は、片手で持つ突くための剣など使えない。振り回して折ってしまうのがオチだ。
 そのことを話すと、ルイズはもっと大きくて太いのが欲しいと要求した。間違ってはいないけど、こっちの言ったことがちゃんと伝わってない?
「お言葉ですが、剣と人には相性ってもんがございます。男と女のように。見たところ、若奥様の使い魔とやらには、この程度が無難なようで」
「大きくて太いのがいいと、言ったのよ」
 言われ、店主は一度頭を下げてまた奥に行って今度は、ルイズの身長ほどもある長さの大剣を持ってきた。奥に引っ込んだときに「素人が!」と言ってたけど聞こえなかったふりをしよう。うん。
「これなんかいかがです?」
 油布で拭きながら持ってきたその大剣は、ところどころに宝石が散りばめられ鏡のように刀身が輝く、美術館にでも飾っておくべき剣だった。
「店一番の業物でさ。貴族のお供をさせるなら、このぐらいは腰から下げて欲しいものですな。といっても、こいつを腰から腰から下げるのは、よほどの大男でないと無理でさあ。やっこさんなら、背中にしょわんといかんですな」
 店一番という言葉にルイズは気に入ったようだが、私には美術品を振り回すような勇気はない。自分で捜すからと店のそこここにある剣を見て回る。
 また勝手な事ばかりと怒るルイズと憮然とした顔になった店主が何か言っているが聞こえないふりをする。
 そして、珍しい剣を見つけた。
 長さはさっきの剣と同じくらいで、刀身は細く片刃の日本刀に近いという他にはない形状をしていて、しかも。
「錆びてるじゃない」
 こんなものを売り物として並べておいてどうするつもりなんだろうか。
「うるせえ! 剣もまともにふれねえような小娘のくせに人の事をガタガタ言うんじゃねえ! おめえにゃ棒っきれがお似合いさ!」
「え?」
 突然の、しかも目の前の剣から聞こえた罵声に驚いている間に、今度は店主から剣に客に失礼なことを言うなと罵声が飛び、ああこの剣が喋ったのかと遅ればせながらも理解した。
 この世界には、インテリジェンスソードという剣があるのだそうだ。さすが魔法の国。
 と、その剣に手を伸ばしてみたのは何かに引かれたのか、単にボロ剣なら過って折ったり傷をつけても弁償しなくてもすむだろうという打算ゆえか。
 なんにしろ、その剣を手にしたとき左手のルーンが輝き剣が「おでれーた!」と声をあげた。
「見損なってた。てめ、『使い手』か」
「『使い手』?」
「ふん、自分の実力も知らんのか。まあいい。てめ、俺を買え」
「そうね。ルイズ、これにするわ」
 私の呼びかけに何事かと私の左手を見ていたルイスが嫌そうな顔になった。
「え〜〜〜〜。そんなのにするの? もっと綺麗でしゃべらないのにしなさいよ。さっきのとか」
「あんなの使えないわよ。それに『使い手』って何なのか聞きたいし」
 そう言うと自分も、さっきのルーンの輝きのことが気になったのかしぶしぶと同意した。
「あれ、おいくら?」
「あれなら、新金貨百で結構でさ」
 手をひらひらさせる店主に私は財布の中の金貨を百枚数えカウンターに置いた。
 正直、こんな錆びてボロボロの剣がそんなにするのかとか、最初に店主が鴨が来たとかいってたわねとか思わなくもなかったのだけど、私はここの物価を知らないしルイズも文句はないようなので何も言わないことにした。
「毎度。どうしても煩いと思ったら、鞘に入れればおとなしくなりまさあ」
 分かったと、私は鞘に入り静かになった剣、デルフリンガーというらしいそれを受け取った。
 その帰り、ついでにと服も何着か買ってくれた。でも、何故メイド服?




100 :アオイツカイマ 3/4:2008/06/20(金) 21:35:44 ID:YvxIq37A
「ゃあぁーーー!!」
 裂帛の気合と共に振り下ろされた剣は空を裂き。
「どおぁーーーっ!!」
 横なぎに振られた剣もまた風を斬る。
「やっぱり運動能力が大幅に上がってるみたいね」
 呟き、私を驚いた様子で見ているルイズに向き直る

 街で剣を買った後、ルーンの事が気になっていた私とルイズは中庭に移動し、剣を抜いてみたところルーンの輝きと共に体が軽くなり力が湧くのを感じた。
 ルイズにそのことを教えたところ試しに素振りをしてみるよう言われたのだが、その剣は私の能力を大幅に超える鋭さをみせたのだ。
「すごかったのね、あんた。剣を振ったと思ったら魔法でも使ったみたいに移動してるんだもん。ビックリしたわ」
 珍しく賛辞を述べる。それほどのものだったかしらと首を傾げる。確かに体が軽く踏み込みも速かったと自覚してはいるが、目にも止まらぬというほどのものでもなかっただろう。
「それほどのものだったわよ」
 その声は、いつの間にかやってきて、こちらを見ていたらしい2人連れの1人、キュルケのものだった。
「何よ? キュルケ、覗き見なんてはしたないわね」
「中庭で、堂々とやっておいて覗きも何もないでしょ」
 自意識過剰なんじゃないの。と聞こえよがしに呟くキュルケに、顔を真っ赤にするルイズ。まあ、さっきから寮に帰る生徒達が何人も近くを通ってるしね。
 それはともかく、今はルーンの事だ。忙しく言い合う2人はアテにならぬとキュルケの連れ、タバサに尋ねてみる。
「使い魔は、契約したときに特殊能力を得ることがある」
「特殊能力って?」
 短く答えるタバサにどういうことかと問うと、例えば黒猫を使い魔にすると人の言葉を話せるようになることがあるらしく。また、話すところまではいかなくても人の言葉を理解するだけの知能を得るらしい。
 つまり、元々人間である私は話せるようになる代わりに、身体能力が上がるということか。でも、剣を抜いたときだけっていうのもおかしな話よね。身体能力が上がったからってどれだけ役に立つのか分からないし。
「だったら、試してみれば?」
 ルイズをからかうのを中断したらしいキュルケが、通りかかった少年を呼んだ。
「なんの用かな? 僕はそんなに暇な人間じゃないんだが」
 金色の巻き髪のフリルのついたシャツを着た少年は、気取った仕草で薔薇を弄んでいる。
「ゴーレムを作ってショウコと手合わせをしてほしいのよ。得意でしょ『青銅』のギーシュ」
 ウインクをしてみせるキュルケだがギーシュは渋面になる。
「僕に平民と決闘しろって言うのかい?」
「ただのお遊びよ。お遊び。」
 ね。と、しなだれかかるキュルケにギーシュは鼻の下を伸ばして同意する。男の子って……。
「見たまえ、僕の美しきゴーレム『ワルキューレ』をっ!」
 ギーシュの持った薔薇の花びらが一枚、宙を舞い甲冑を着た女戦士の形をした青銅像になって私の前に立った。
 つまり、コレと戦えと? まあ、いいけどね。
 なんだか、ルイズが「何ご主人様に断りもなく勝手なことしているのよ」と怒っている声が聞こえたけど気のせいだろう。


101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 21:36:12 ID:jZez51JD
支援!


102 :アオイツカイマ 4/4:2008/06/20(金) 21:38:06 ID:YvxIq37A
 ワルキューレを前に正眼に構える私に、ギーシュは先に攻撃してくるように言う。向こうは斬られても痛くもかゆくもないけど、こちらは殴られでもしたら大怪我をするかもしれないのだから当然の申し出だろう。
青銅の塊が斬れるかどうかはともかく。
「ゃあぁーーー!!」
 さび付いた刀身が折れるかもしれないという事は考えず遠慮なく振り下ろされた剣は、藁を切るほどの抵抗もなくゴーレムを真っ二つにした。
「弱っ」
「お遊びにもならなかったわね」
「役立たず」
 何が起こったのか理解が追いついていなかったギーシュはルイズ、キュルケ、タバサの言葉に我を取り戻す。
「いや、今のは油断……。いやいや、わざとやられてあげただけだよ。次は、僕の実力をみせてあげるよ」
 薔薇の花を振り舞う二枚の花びら、一枚はさっきのと同じワルキューレに、もう一枚は一振りの剣に変わる。
「今度はこちらから行くよ」
 ギーシュの宣言と共にワルキューレの握った剣がふるわれる。しかし、
「遅い!」
 横薙ぎの剣が、やはり容易くワルキューレの胴を断つ。
「そんなバカな!」
 更に薔薇をふり今度は一度に五体ものワルキューレを作り出し私を包囲させるギーシュに、さすがに慌てた様子のキュルケが制止の声を上げようとするのが見えた。
 だけど、その前に私は五体のワルキューレを切り裂いていた。
 多対一の戦闘に慣れていない私が五体もの青銅の戦士を一瞬で打ち倒せるなんて、とんでもないわね。
「君は何者なんだ? この僕の『ワルキューレ』を倒すなんて……」
 信じられないものを見たと驚愕しているギーシュに礼と共に、ただの平民だと答えると、ただの平民にゴーレムが負けるわけがないと言われた。
「それじゃあ、そうね。ルイズの使い魔だから『ゼロの使い魔』かな」
 実際そうとしか言いようがない。ルイズの使い魔の証であるルーンの力がなければ、あそこまでの事はできなかっただろうから。
「とんでもない当たりを引き当てたんじゃない? ゼロのルイズ。あんたには不相応なくらいに」
「俺の相棒なんだぜ! 当然だろ!」
 キュルケの声にデルフリンガーが答える。何故、相棒だと当然なのかと尋ねたが、デルフリンガーは忘れたと答えるだけだった。

 そして、このとき私は自分の失言に気づいていなかった。
 ルイズの顔をチラリとでも見れば気づいていたはずのなのに。

103 :アオイツカイマ:2008/06/20(金) 21:41:25 ID:YvxIq37A
以上投下終了。
wikiで2話の最初が改行ミスそのままでちょっとへこんだ今日この頃。

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 21:46:06 ID:wFQwdMIo
投下乙です
決闘イベント(厳密には違うが)が原因でルイズとの仲が険悪になるというのは珍しい展開だ

105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 21:46:37 ID:ysYb90TR
>>82
駄作ばかりじゃないぞ?
作品こそ違うが某所のTHE FOOLみたいな原作を超えたといわれるような物だってある。

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 21:53:48 ID:dtJzQYBO
作者乙。
巣に帰れ。

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 21:54:05 ID:ViLLeebq
>>105
はぁ?

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 21:54:16 ID:t9DKS/fV
THE FOOLは原作がだめすぎて…

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 21:57:20 ID:c9djnjoi
ジャンル違うが某銀凡くらいか?憑依で高評価なのって

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:00:16 ID:aNtHY8WM
マツシタ読んでて「アクメくん」と「河童の3P」というのを突然思い出した
特撮AVだったっけか

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:00:16 ID:oe2+9yto
乙でやんす

ブンドルネ街…あながち間違ってないような

112 :アオイツカイマの人:2008/06/20(金) 22:05:02 ID:YvxIq37A
>>111
素で間違えてる
恥ずかしー

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:11:22 ID:32J/KbTQ
御法度の型月だが、よりにもよって最強のギルに憑依するSSがワリと評判良かったかな。未完だが。

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:17:46 ID:ukQZz5ji
憑依系でクロスかあ…商業化されたやつで憑依系というと…

115 :割れぬなら……(0/8):2008/06/20(金) 22:17:47 ID:XQuUZoQQ

投下予告。

10時30分から作品を投下します。
もしも蒼天版曹操を召喚したら。

今回は頑張りました。

116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:21:48 ID:P/G0NuFO
憑依って要するに名前だけパクったオリキャラだろ
面白かろうがこのスレじゃスレ違い、理想郷かNTあたりでやってくれ

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:23:18 ID:obH4PxH1
>>114
モモタロちゃんしか思い浮かばないな

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:25:42 ID:aNtHY8WM
古典SFで時代や場所を超えて色んなヤツに憑依しては大成功するが
それに耽溺しようとする直前でいつも離れてしまい、悔しがるという短編集があったな

119 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/20(金) 22:26:50 ID:9FBe7Re8
>>51
上条か……原作でもそんなこと言われてるからな……

とあるの人続き待ってます!!

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:27:37 ID:eFFvSwiD
>>114
初期のシャーマンキング

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:27:47 ID:YqvF7M+3
チョコボの不思議なダンジョンからチョコボを召喚

なぁ、デルフがツメってのもありかい?

122 :割れぬなら……(1/8):2008/06/20(金) 22:30:10 ID:XQuUZoQQ
116 :月下斬舞(1/8) :2008/06/20(金) 22:30:00 ID:XQuUZoQQ

敵は7万、こちらは1人。
それを戦争だと言い張れる者がいるだろうか。

ルイズは死ぬつもりだった。
味方を逃がすために、1人でも多く生き延びさせるために、ルイズは7万の敵にありったけの魔法を浴びせて死ぬつもりだった。
……しかし、ルイズはそれを果たせなかった。

幾重にも幾重にも連なる敵兵達を掻き分け、突き抜け、白馬に乗った一人の武人が飛び込んできたのだ!

「チョウウンッ!?」

……趙雲子龍、ルイズが呼び出した虚無の使い魔。
ルイズは趙雲に撤退を命じていた。
しかしこの男は命を破り、ルイズを救いに敵中を突破してきたのだ。

「遅くなりました」

敵兵が茫然としている中で、趙雲はゆっくりとルイズの前に進み、鋭い殺気と共に敵を睨みつける。

「ルイズ様。
 この趙雲の後ろは、いかなる敵も手を出せぬ処」

返り血で真紅に染まった槍を振り上げ、さらに敵を威嚇する。

ルイズには、趙雲の意図がすぐにわかった。
自分が敵を食い止めている間に逃げろという事だ。

ああ……いつだって私は護られてばかりだ。
いつだってチョウウンは私を護り続けてくれた。
どんなに辛く当っても、どんなに窮地に立たされても。

チョウウンを殺しちゃいけない……絶対に!!

「チョウウンッ!!」

武人は答えない、全身全霊の力を前に……ルイズが居ない方向に向けている。

「私の命は護られて生き存えるものじゃないわ!
 チョウウン、撤退なさい!」

武人は動かない。
微動たりしない。
ルイズは敵の乗っていた馬を奪い、一足先に撤退を始める。
それを見た敵兵達は、逃がすものかと駆けだした。


123 :割れぬなら……(2/8):2008/06/20(金) 22:31:24 ID:XQuUZoQQ
117 :月下斬舞(2/8) :2008/06/20(金) 22:31:00 ID:XQuUZoQQ

まだまだ童と決めつけておりましたが……

「御意!」

趙雲が敵に背を見せた。
同時に振るった槍は、一度に7人の男を葬った。

「チョウウン! 雌雄を決するのはまだまだ先よ!」

「仰る通り、だが敵はあなたが推し量るほどに甘くはございません」

趙雲の言葉に呼応したかのように、無数の敵が退路に殺到していた。

「よろしいですか。
 目を閉じ、身を深く沈め、力と呼吸を馬と合わせることに専心なさいませ」

趙雲が2頭分の手綱を握る。
そして一気に体を深く深く沈める。
趙雲の体は馬の胴体よりも低くなり、手綱が引きちぎれんばかりに引っ張られる。

疾走する2頭の馬は、ありえない角度で曲がった。

退路を塞いでいた者達が驚愕するも、曲がった先にも敵兵が押し寄せている。

同胞の仇を相手に沈着苛烈なこの用兵。
これがミョズニトニルンというものか!
しかし……

凄まじい勢いで詰められる包囲。
殺到する無数の兵士。

趙雲が2頭の馬に乗った。
跨っているのではなく、乗っている。

「曲乗りに惑わされるな! 挟みあげい!」

敵の指揮官らしき男……ミョズニトニルンが叫ぶ。
さらに勢いを増す敵兵。

趙雲が跳ぶ。
落馬をした訳ではない、逃げるのを諦めた訳でもない・
鞍からのびる綱一本を頼りに、全身を馬から投げ出したのだ。


しかし、主君の命をあずかっているこの地と
我が身命の置き場となったこの天の狭間は……趙雲の武がまさに勇躍する処ぞ!!



124 :割れぬなら……(3/8):2008/06/20(金) 22:32:35 ID:XQuUZoQQ
……窓から日の光が差し込み、小鳥が木の上でさえずっていた。
肌に触れる感触は、少しばかり湿った布団。
心なしかかび臭い。
そして相変わらず自分を包む石畳、鉄格子。
ルイズは慌てて飛び起きる。

「え? 牢獄? なんで!?」

もう一度周りを良く見てみる……何度見ても牢獄にしか見えない。

「ま、まさか……戦闘中にここまでテレポートしてしまったの!?」

ルイズは愕然とした……自分のあまりにもアホらしい考えに。
もし本当にテレポートしたとしても、趙雲と合流するまでに負った傷が一瞬で消えるなんて不自然だ。
それによく思い出してみると、ルイズが召喚したのは趙雲ではなく、曹操の筈だ。
第一、テレポーテーションなんて非現実的すぎる。
つまり……

「……夢?」

ルイズは疲れていた。
とにかく、使い魔召喚の儀式からレコン・キスタと正面衝突するまでの、全部を夢で見たのだ。
何度も襲いかかる辛い出来事に、チョウウンに護られながら、私自身もボロボロになって戦った。
「何度やめようか、逃げようかと思ったことか……
 だけど、その度にチョウウンは傷つき、血反吐を吐きながら私に仕えてくれた。
 しかもウェールズ殿下の事が好きだとばかり思っていた姫様が、実はチョウウンが好きだと打ち明けてきて、
 チョウウンは3日間苦しみぬいたあげくに……
 妻なくとも武士の勤めは行えます。拙者は武士として名分の立たぬことのほうを恐れますと。
 何も言わずにただうつむいていた姫様と、たった1人で月を眺めていたチョウウン……
 抱きしめてあげたかった。
 小指と小指を絡ませて、腕の中へ引き寄せてあげたかった。
 こんな駄目な主は放っておいて、チョウウンはチョウウンとして生きてほしかった。
 せめて誰かの役に立って死のうと、敵軍の足止めに志願したら、そんな処にまでチョウウンは助けに来て……
 それが、それが……それが全部夢ぇっ!!?
 現実ではあんなへっぽこ謀反疑惑が使い魔で、あんなにカッコ良くて綺麗で強い使い魔が夢?
 ええい!! 文字通り夢を見せやがってコンチクショウッ!!!」

怒りにまかせて空のボトルを蹴り飛ばす。
ボトルは壁に激突して砕けた。

「ソウソウの馬鹿……こんな時くらい、助けにきなさいよ……」


125 :割れぬなら……(4/8):2008/06/20(金) 22:33:47 ID:XQuUZoQQ

「ぷっ」

人の声がした。
おおよそ24時間一度も聞けなかった人の声がした。
振り返ると、鉄格子の外に人が居た。

キュルケとワルドとコルベールと曹操。

「いつから居たの?」

「『テレポートしてしまったの?』の辺りから」

皆を代表してキュルケが答えた。
ルイズは死んだように硬直した。
キュルケがニコニコと……訂正、ニヤニヤしている。
ワルドは必死に笑いをこらえている。
コルベールは誰とも視線を合わせないようにしている。
曹操の表情はややわかりにくいが、彼も笑いをこらえている。
その状態のまま何秒かが過ぎる。
しかし、その危うい均衡はすぐに崩れ去ってしまった。

「もう……無理……」

その言葉を最後に、キュルケが爆発した、決壊した、吹いた。
わかりやすい言い方をするのなら、笑い出したという事だ。
ほぼ同時にワルドも曹操も止めていた息を盛大に噴き出した。
コルベールはオロオロしている。

……ルイズがキレた。

しかし、今の彼女には杖が無い。
鉄格子から1メイルも離れれば、もうルイズの手は届かない。

「チョウウンの100分の1でも良いから私に優しくしなさいよおおおぉぉぉぉーーー!!!」

その悲痛な叫びは、3人分の笑い声によってかき消された。


126 :割れぬなら……(5/8):2008/06/20(金) 22:35:12 ID:XQuUZoQQ
その頃……降臨祭の日にガリア大使としてトリステインに来訪してきた男が、グラン・トロワにてジョゼフ一世と謁見していた。
いや、謁見と言うには少しばかり語弊が生じるかもしれない。

まず、その部屋には2人の他に人間は存在しない事。
2人は机を挟んで交互に盤面上の駒を動かし……はやい話、チェスをしているのである。

「殿。ラドクリアン湖の増水の件、私も参りましょう」

男が黒い駒を動かし、ポーンを殺す。

「何故だ?」

ジョゼフが純白のナイトを自陣近くまで後退させる。

「先日、トリステインにてガンダールヴを見て参りました」

漆黒のポーンがクイーンへと昇進した。

「続けろ」

白のキングとルークの位置が入れ替わる。

「かの国に放った密偵からの報告によりますと、ガンダールヴは例の小娘に執心の様子だとか」

黒のビショップがナイトを殺す。

「ほう……しばらく目を離した間に、ずいぶんと育ったものだな」

白のルークが先のビショップを殺す。

「生かしておけば、後々ガンダールヴを釣り上げる餌となりましょう」

ルークが抜けた穴に、黒のクイーンが切り込む。

「あえて行動を共にするのは、餌と魚から針を隠すためか」

白のキングが退く。

「この賈言羽にお任せください」

黒のナイトが退路を断ち、白のキングが囲まれた。
どう動いても、4手後にキングは殺される事だろう。

「……よかろう、好きにするが良い、我が使い魔よ」


127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:35:21 ID:YvxIq37A
支援
書くの早いなあ

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:36:09 ID:t9DKS/fV
shienn

129 :割れぬなら……(6/8):2008/06/20(金) 22:36:23 ID:XQuUZoQQ

「……では、我らがご主君の厄介払いを祝して」



 「乾杯」



ワルドの音頭に合わせ、皆が杯を合わせる。
先日の上奏の後、曹操は『シュヴァリエ』の称号を与えられ、ゲルマニアとの国境近くに小さいものの領地を与えられた。

……昇進の名を借りた厄介払いである。

リッシュモンは死罪、彼の息がかかった者達もなんらかの処分を受けた。
処分を免れた他の宮廷貴族達が、曹操に糾弾されるのを恐れて、中央から遠ざけようとしたのだ。
曹操はこれを承諾。
明日にでも与えられた領地に向かう予定である。

その日、王都トリスタニアにある酒場にて、曹操の出世……もとい、厄介払いを祝う宴会が催された。
参加メンバーは曹操、ルイズ、キュルケ、タバサ、ワルド、コルベール、副官、そしてアニエス。

では、そんな彼等の心温まる宴会風景を見てみよう。



曹操とタバサの場合。

とてつもなく苦いサラダの栄養学について、延々と語りあっていました。
以上。


130 :割れぬなら……(7/8):2008/06/20(金) 22:37:39 ID:XQuUZoQQ

ワルド、コルベール、アニエスの場合。

「本当になんと言ってお詫びをすれば良いのやら……」

アニエスは酒を飲み、ひたすら暗くなっていた。
曲がりなりにもダングルテールの同胞達の無念を晴らしてくれた曹操は大恩人であり、
知らなかったとはいえ、その大恩人を射殺しようとした自分は鬼畜にも劣るらしい。
さっきから、そんな話題が何度も何度も何度も何度も繰り返されていた。

ちなみに、曹操はその件について全く気にしていない。
アニエスが恩返しを申し出ても「好きにするといい」としか答えない。
降臨祭の日から数日、アニエスは一度も恩返しらしい事をしていないため、自責の念が捨て去れないのだ。
もっとも、一度や二度の功績で清算しきれるほど、アニエスの感謝感激の念は薄くはないのだが。

「はっはっはっはっは、はははははははははは!」

逆にワルドは極めて明るい。
ここまで楽しい思いをするのは、彼の人生で初めての事かもしれない。

「いやぁ〜、それにしても我らがご主君の啖呵は実に見事!
 リッシュモンの慌てふためく顔は実に痛快!
 トリステインは大激震!
 まさに天下の謀反人の所業だぁ!」

そんな爆弾発言を、大笑いをしながら言ってのける。

「何をいわれます! ソウソウ殿は国を憂う気骨の士。まさに真の大忠臣!」

アニエスが発言の撤回を求め、ワルドに食って掛かる。

「いやいや、アニエス君は若いし、ご主君と出会ってから日も浅い。
 ご主君の本質は謀反人、奸雄と言い換えても良い」

「いいえ! ソウソウ殿は憂国の士。これからのトリステインに無くてはならない国家の柱石となりましょう」

「はっはっはっは、乱世の奸雄だ!」

「治世の能臣です!」

「まあまあ、まあまあ……」

殴り合いになる前に、コルベールが仲裁する。
この男、さっきから一杯も飲めていない。


131 :割れぬなら……(8/8):2008/06/20(金) 22:38:55 ID:XQuUZoQQ

ルイズ、キュルケ、副官の場合。

「乱世の奸雄!」

「治世の能臣!」

幾度となく勃発する曹操論を、ぼんやりとルイズは眺めていた。

ルイズを牢獄に閉じ込めたのはワルドで、それを指示したのは曹操だった。
曰く「念のために」だそうだ。
ルイズは曹操から信用されていなかった。
そう考えても怒りは湧かず、むしろ悲しかった。

悪いのは私だ……と、ルイズは思う。
考えてみたら、私はソウソウに何もしていない。
むしろ、顔を合わせる度に叱るか、怒るか、止めようとしていた。
ソウソウを遠ざけていたのは、私の行動だった。
だったら……

「なぁ〜に暗い顔してるのよ、ル・イ・ズ!」

がばぁ、という擬音と共に、キュルケが抱きついてくる。
酒の匂いはしない。
しかたなくルイズは考えを止め、ちょっとした質問をキュルケにしてみた。

「ねぇキュルケ、そういえば貴方はどうしてソウソウを探していたの?」

「え? ああ、報告よ」

「報告?」

「ええ、ここに私とダーリンの愛の結晶が……ぽっ」

そう言うとキュルケは顔を赤らめ、そっとお腹をさすった。

いくらルイズでも、妊婦は攻撃できなかった。
怒りの矛先は、とりあえず副官に向かった。

……合掌。



キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー、寿退学。
翌年、第一子『曹昴』誕生。


132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:39:31 ID:t9DKS/fV
支援二回目

133 :割れぬなら……(9/8):2008/06/20(金) 22:40:23 ID:XQuUZoQQ
前言撤回。

もしも蒼天版曹操と賈言羽とあの人が召喚されたら。

ルイズ学生編終了。
スパロボはまだ箱から出していません。

……「賈?」が2chで書き込めるかテスト。
書けたら次回からこっちを使います。

次回、月曜日10時投下予定


134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:42:26 ID:afn0Cp0g
乙、そういや公孫サンなんかもサンが表示されないんだったか。

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:42:54 ID:bJTTtdZQ
乙かr…キュルケー!?

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:43:42 ID:sMCzFh82
げぇ!曹操がキュルケ孕ませやがったwww
召喚キャラとしては初の快挙と言うべきか

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:44:34 ID:oe2+9yto
し、子修ー!
し、子龍ー!

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:50:44 ID:32J/KbTQ
おおぅ!
このスレ始まって以来の快挙!!
とりあえず、元気な子供がうまれますよーにw

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:54:49 ID:JmxcRVB7
乙したー。
カクかぁ、ある意味孔明や司馬懿より厄介なのが敵に付いたなぁ。
にしても、「曹昴」ってまたカクに殺されそーな名前を(==;

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:55:44 ID:JmxcRVB7
アマネカ「王族や貴族に生まれた以上、馬鹿であることは罪だ!」
トアラ「はい、僕もそう思っています」

……アマネカを召喚したら色々エライことになりそうだなー。
まあ意外と打たれ弱いアマネカがオーギのサポートなしでやっていけるかはともかく。

141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:01:46 ID:8Giu07Wa
げえっ、乙!

142 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:02:54 ID:unj3wfbJ
ツェルプストーパパ、いいんですか?
しかし妊婦を攻撃しないとは意外に冷静?

>>140
某姫には耳が痛いか、それとも自分の事とは思わないか?

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:04:05 ID:c9djnjoi
乙。キュルケ食っちまうまではない事もなかったが孕ませはゼロ魔クロスSS史上初か?
さすが曹操だw

コッパゲ先生はまあ・・・研究に生きる人生も悪くないだろうし

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:07:26 ID:32J/KbTQ
タバサ母を治せるキャラ召喚をつらつら考えてる最中に思いついてしまったキャラ。
サフィズムの舷窓からアン・シャーリー・バンクロフト・プリンスエドワード・モンゴメリー召喚。

とりあえず召喚シーンの名前の長さ対決でルイズと戦える。
本人以外にはたまーにしか見えない精霊ボゲードンも憑いてくる。
「この世にはよく効く良いお薬と、効かない悪いお薬の二通りしかないのよ」
のセリフの元、アンシャリーのお薬でタバ母が明るく元気になる事請け合い。

まぁタバ母の視線がどっち向いてるか怪しかったり、妄言しか吐かなくなるのも請け合いだが。

145 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:09:09 ID:U18MH2C6
>>121
時忘れの迷宮のラファエロなら考えた事あったな。ED後に飛空挺ごと召喚。
本人ラスボス戦で魔法剣使ってたから一段階小さくなっててもガンダ補正でなんとかなりそうだし。

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:11:02 ID:94mf2L2/
サフィズムでライアーを連想して思い出した。
TRPG系ではここ、そこそこ作品があるよな。
カードゲームはMTGがコンスタントに話続けてるし、ゲームブックではソーサリーも続いてる。

なのに、何でメールゲームは無いんだろう。

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:13:34 ID:ItnEqJR/
>>144
>アン・シャーリーry

おそうじだ
いまだひっさつ
アッパーだ

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:14:22 ID:eFFvSwiD
ワルドなら加速装置発動状態のサイボーグ009や002にも対応できる?

149 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:15:24 ID:c9djnjoi
タバサ母の絵って外伝の漫画でちょっと出てきただけだよな?

150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:23:08 ID:32J/KbTQ
タバ母はアニメにも登場してるのでムックには載ってるね。

メールゲームは世界観やら裏設定を網羅するのが困難だからじゃね?
TRPGやゲームブックなら、とりあえず本一冊で済む。

加速装置に魔法的な何か無しで対応できるんならワルドは人間じゃないよ。たぶん。

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:24:56 ID:iUJEsSJv
>>146
ライアーはそもそもメールゲームの蓬莱学園とかやってた会社が
社名変更だか何だかした会社じゃなかったっけ?

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:28:39 ID:BK84mTJq
>>148
…ムリじゃないか?

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:31:00 ID:q+EyoEvw
>>147
足の生えたマグロを召喚するんですね

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:31:32 ID:M+cEhgB2
タバ母ってどういう状態で心身喪失状態なん?
精霊の呪なら術者関連の人物くるのがいいが
毒物が体に残っているみたいなとかラリってる状態なら基礎代謝あげて毒物を発散する
東洋医学系の知識と腕をもった人物を呼べばいい気がするんだが?
むしろカトレア向きかな?

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:31:45 ID:JYOtDzgk
>>148
ガンダールヴに匹敵する剣術を持つワルドでも流石に加速装置はw
遍在を囮にして相手が一瞬油断したところを狙うとか

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:31:47 ID:94mf2L2/
まあ、平たく言うと蓬莱学園で読んでみたいな
という話なんだがな……そんなにマイナー?

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:33:59 ID:eFFvSwiD
>>152
いや、でもガンダールヴのサイトに互角だったし、何といっても通り名が閃光だよ
きっとマッハ5で動く009でも反応でるでしょ
>>155
ワルドを過少評価しすぎだ

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:35:49 ID:8Vz2yalq
>>148
無理だろー特に009はさー(棒)
あれって描写的にも動きが早くなるだけじゃなくて思考も加速されてるっぽいしー(棒)
つ例宇宙トネリコ

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:38:18 ID:aNtHY8WM
ワルドの反射速度と詠唱時間の素早さはあの世界随一だぞ
ウェールズが咄嗟に唱えはじめてからの後出しで詠唱はじめても勝つくらい早い

160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:38:50 ID:32J/KbTQ
前スレで瞬間的に盛り上がったぞ>蓬莱学園
ただし聖マッスルだのカダフィーだの南条だの危険なヤツの名前ばっかり出てたが。

たまには魔法学院の皆で魔法の月ロケット飛ばすとかほのぼのした話をだなぁ……

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:39:31 ID:qBRDzyqw
自分で答えを決めているのに他人に答えを求めるとはこれいかに

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:40:16 ID:JYOtDzgk
だってマッハ5だぜ?マッハ5
秒速1700m、人間の反射限界超えているって

生身の人間との早撃ちだったらまず負けないとは思うけどさ

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:40:32 ID:32J/KbTQ
でたぁー!
ワルドさんの1秒間に10回遍在詠唱だあぁぁ!

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:42:51 ID:94mf2L2/
>>160
マジか。
何でその時居なかったんだ俺……orz

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:46:00 ID:yI+DrUgQ
生身鍛えたくらいで加速装置についてこられたらサイボーグの立場がないw超能力なら別だろうが。

自分も平成版アニメのサイボーグ009でプロット立ててたな。
ヨミ編直後の002と009の加速装置持ち二人が居ない状態で残り七人召喚。
ルイズが003と、コルベールとキュルケが004、シルフィードが005、タバサが006、アンリエッタが007、ギーシュが008と
それぞれ親交を深めていく、みたいな話。
敵方にはブラックゴーストの影が見え隠れ、人同士の悲しい戦争は嫌だが002と009のためにも奴らには負けないぜ!とか。


166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:48:24 ID:eFFvSwiD
それでもワルドならワルドならきっと

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:49:13 ID:8Vz2yalq
009は自分と同じ加速装置持った奴3体相手にしても勝てるぜ
あくまでも人間の魔法の達人(銃の早撃ち名人)程度でどうこうできるもんじゃない
不意討ちで光線銃とかで急所撃ち抜いて確実にしとめない限りな

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:49:19 ID:jUm3zIBI
>>157
奴の通り名は「線香」
段々薄くなって、いつの間にか消えてしまう

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:52:20 ID:dcjfq16t
>>151
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8A%E6%BC%94%E4%BD%93
一番下

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 23:57:59 ID:MoxqNjgY
いまいちぱっとしないメーカーだよな
垂れ流し紙芝居ばっか作るメーカーと違い手は抜いてないと思うんだが

171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 00:08:28 ID:Mu4cXgd3
「広く一般に受けるようなゲームは作りたくありません」的な事を言っちゃうメーカーだ。
パッとするはずがない。つーか本人たちもパッとしたくないんだろう。

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 00:29:04 ID:Lo3MkO2p
よい精神だ

173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 00:33:52 ID:h50qg76/
ぶるまー2000や行殺!新撰組みたいな狂ったゲームばっかり作ってるところ?>ウソツキソフト

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 00:40:49 ID:gCUVG1gt
>>173
”CANNONBALL〜ねこねこマシン猛レース”は、スペオペ真っ向勝負!って感じで、かなり面白かったぞ…インストールはえらく大変だったが(w


175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 00:45:12 ID:ZDccfHaC
とあるジャンルをとことん追求するメーカーといえばCAGEだろ。
CAGE社員と仕入れ業者の電話の遣り取りはもはや伝説。

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 00:52:38 ID:Lo3MkO2p
そうなん?

177 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:00:16 ID:ZDccfHaC
OHPのスタッフ日誌より抜粋

「はいこちら株式会社ルーンです」
「もしもし、わたくしクジ電気秋葉原店の久慈川と申しますが。何時もお世話になっております」
「何時もお世話になっております」
「CAGEのミルクぷるんについてお聞きしたい事があるのですがご担当の方はいらっしゃいますか?」
「えーっと今担当者が席を外しておりまして、私でお答えできることであれば」
「それでは、えっとこのゲームなんですけどヒロインは3人とも男の子?なんですか?」
「はい」
「フタナリとかそういう類でもなく」
「はい」
「それでは一般の美少女ゲームではなくショタ向けという」
「いえいえ、そういう訳でもないんですが。あくまで普通の美少女ゲームと同じように製作しています。
まあ、好きになった娘にたまたま付いていた(←上手いこと言ったつもり)とかそういう感じで」
「そうですか……。この4人目のメイドというのは女の子なんですか?」
「いえ」
「えっそれじゃ全員?」
「やだなぁ、こんな可愛い子達が女の子な訳ないじゃないですか」

178 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:06:33 ID:7elDGPiQ
でもCAGEは親会社だかが倒れたらしいね

179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:08:12 ID:CaatLRzF
くるってるな だがそれがいい
…ゼロ魔のヒロインキャラたちについてたら大問題だが

180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:11:19 ID:66v83C1i
才人「わぁい」

181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:14:23 ID:zfm/UOY6
教皇が物欲しげにショタを見つめています

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:16:03 ID:66v83C1i
ジュリオで我慢しなさい

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:23:49 ID:ZWV0Na/5
>>179
ひゃあ がまんできねぇ

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:25:34 ID:7elDGPiQ
ゼロだ!

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:31:09 ID:v6P4mYw5
OPテーマは超兄貴の「兄貴と私」
EDテーマはハニー・ナイツの「オー・チン・チン」になるわけですねw


186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:40:09 ID:IQv/mEXw
来津輝だ!
……誰だそれ

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:48:48 ID:myDJ+++T
>>131
曹昴ってことは曹操に馬を渡して自分死んでまうやんw
そのイベントがあれば是非とも見てみたいがw

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:49:53 ID:SpXm6l51
この流れ・・・・つまり、ルイズが並行世界より男の娘のルイズを召喚するのか。


疑問なんだが並行世界から自分を召喚した場合、
実家の人々はどう思うのだろうか?
家族が一人増えたと考えるのか考えたらきりがないぜ!!

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:55:30 ID:svlsAxLm
一度魚屋の勇者で考えたけど俺には無理だった。
フグ毒妖精が武器扱いでルーン反応とか。

190 :紙袋の使い魔:2008/06/21(土) 01:56:14 ID:f0wDnHmc
どうも。大分遅くなってしまいましたが

第4話投下します。

いいデスかねぇ?

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 01:57:28 ID:SpXm6l51
支援開始!!

192 :紙袋の使い魔:2008/06/21(土) 01:59:13 ID:f0wDnHmc
日夜問わず、患者を求め旅をする男。

彼の名は、ファウスト。かつて世界最高の名医と称された男。
かつて彼は、とある事件で狂い・・・そして罪を犯した。

正気を取り戻す事が出来た彼に残されたモノは・・・自分の犯した数え切れない
”罪”だけであった。

彼は自ら命を断つ決意をした。

だが彼に取っての死は苦痛を与えるモノでは無く、逃げでしか無いと彼自身が
一番よく分かっていた。

死ぬ事も出来ぬ日々。そんな中、かつて自分を狂わせた事件が人為的なものだと知った。

事件の真相を解明する日まで、彼は顔を隠し、可能な限りの命を救っていく事を己への生きる
証と考えた。

そんな中、彼は異世界であるハルキゲニアへと召喚されたのである。

そこで一人の少女と出会う。

少女の名はルイズ。

彼が救えなかった娘の面影を持つ少女。

困っている少女を前に彼は自分がどんな状態に晒されているかも理解せぬまま契約を行った。

少女は喜び、その様子を見た彼も嬉しかった。

そう・・・あの娘の笑顔を見ているようで・・・。




ルイズの使い魔として彼女を助け、この異世界にいる、自分を必要としている患者を助ける事を
決意したファウストは異世界での初めての朝を迎えるのであった・・・。





そう。彼のハルキゲニアでの救済の日々は幕を開けたのだ。


193 :紙袋の使い魔:2008/06/21(土) 02:00:06 ID:f0wDnHmc
「ヌメっと爽快!!う〜んいい朝ですねぇ。この世界はブラックテックに汚染されていない様です・・・
 実に空気が美味しいですヨ」
 彼は目覚めがいい。と、いっても彼自身は完全に寝むる事は少なく、どんな状態でも意識は覚醒状態でいる
 事が出来る。
「うふ!それは私が”達して”いるからであって皆さんは真似しちゃダメですよ。絶対!」
 常人には出来ないから安心して頂きたい。

「私ッたら誰と話をしているんでしょうねぇ〜。まぁ、イイです・・・さて、ルイズさんを起こすとしますかねぇ。

 彼は昨晩作った自室の扉をそぉ〜〜〜〜〜っと開けた。
 ドッキリ番組の様にルイズの部屋へ入り彼女の元へ近づいた。

「アラヤダっ!ルイズさんったらおへそ丸出しで寝てるじゃありませんか!風邪をひいてしまいますよぉ・・・」
 彼は法力にて、部屋の気温を少し上昇させ、彼女を起こす事にした。
「おっはーーーー!ルイズさん!朝ですヨ!起きて下さいぃ」
 その音量に驚いたルイズは、布団を蹴飛ばし跳ね起きた。
「何事!?ハルキゲニア最大の危機!?」
「おっはーーですルイズさん。目は覚めましたか?」
 ファウストに問いかけられてから数分。
 落ち着いたルイズは目を充血させファウストへと食いかかった。

「ちょっとファウスト!朝っぱらから何て声出してるの!?それに何よその”おっはーー”って!?」
「ウフフ。それはですね・・・。私の世界ではナウなヤングにバカうけな朝の挨拶なんですよ!」
「ナウ・・・?ヤング・・・?何処と無く古の響きがする言葉ね・・・まぁいいわ。次からはもっとやさしく
起こして頂戴」
「ルイズさんのイケズぅ・・・。お、怒らないで!?」
 軽く目が据わったルイズ。昨日のしおらしさは何処へ言ったのやら・・・。これがツンっ期ってやつなのか?

「・・・朝からあんたのそのテンションには付き合いきれないわ。さて、学校へ行く準備でもしようかしらね」
「何か私に手伝える事はありますか?」
 ルイズは少し考えるとクローゼットへと指をさし・・・。

「服」
 とだけ告げた。

「ハイハイ。服ですね・・・。どうぞ」
「ん・・。ありがと」
 ルイズはネグリジェを脱ぐと洗濯籠へと投げ捨てた。
「次は下着を取って頂戴」
「下着ですね・・・・・って・・・ハイィ〜!?下着もですかぁっー!?」
「いいじゃないの。モノはついでよ」
 何を持ってついでというのかは分からないが、少々悩んだ末、ファウストは下着をルイズへと手渡した。
 紙袋の外から見ても彼の照れる様子が分かった。

 ルイズはそんなファウストを見ると一つ悪戯を思いついた。

194 :紙袋の使い魔:2008/06/21(土) 02:00:41 ID:f0wDnHmc
「じゃあ後は着せてくれるかしら?ここまで来たら最後までお願いね?」

 当初、服だけ取ってもらって自分で着替えるつもりであったが、ファウストの年甲斐(?)も無く照れる
 様子を見ると朝驚かされた仕返しとばかりか、彼を困らせてやろうと思ったのだ。

「男は度胸。何だってやってみるもんよ?って本にも書いてあるらしいわ」
 ファウストは目を回し、挙動不審(それはもともとだが)な態度をしている。

 悩むに悩んだ末、ルイズの正面へと向いた。

「・・・・・・・・・・分かりました。朝のお詫びです。ルイズさんの悪戯心を満たす為に、私も誠心誠意努力
しましょう」

 ルイズの悪戯は顔に出ていたらしく、ファウストに見破られたようだ。
「(さすがにバレたらしいわね・・・。フフ・・・でもそんな様子でどうするつもりなのかしら・・・?)」
「では闇医師ファウスト・・・推して参る!!」

 ファウスト右手でルイズの上着を取り、左手でルイズの下着を持ち・・・・そして右手でルイズの体を固定し、左手で
・・・・・・。

「ちょっーーーーーーーと待ちなさいよ!?う、う、う、腕が四本あるじゃないのよぉー!!」
「これはこれで便利なんですよ?手術の時なんかでも自分で全部出来ますからネ。一人で出来るモンっ!ってやつですよ」
「それにあんた紙袋被ってるから気付かなかったけど首が真後ろ向いてるじゃないのぉーーー!?」
「さすがに直視しては私が爆発しちゃいますよぅー」

「・・・・あんた本当に人間?」

「あじゃぱー!?」

 ファウストは見て分かるほどに凹んでいる。ホントはお医者様じゃなくてリアクション芸人なんじゃないかと思う。

「ルイズさんのイジワル・・・私は悲しいのですよぉ・・・」
「そんなん朝から見せ付けられたらそうも言いたくなるわよ・・・それも法力ってのでやってるの?だとしたら何でもありね」

「ここまで出来るのは私くらい”達した”人間だと思いますよヨ。まぁ、上半身の筋肉が肥大した巨漢の戦士や自分の10倍以上は
ありそうな錨を使う少女なんかも知り合いにいますが・・・」

 その光景を思い浮かべようとしたが全く想像が出来ない。人間、自分の理解が出来ない想像なんかは出来ないように
 なってるらしい。

「すごい世界ねぇ・・・あんたの世界って・・・」
「ルイズさんも私の様になりたいのですか?」
「・・・法力には興味はあるけど、それは遠慮しとくわ・・・」
「ウフフ・・・残念です。気が変わったらいつでもお教えしますよ・・・」


195 :紙袋の使い魔:2008/06/21(土) 02:01:48 ID:f0wDnHmc
「・・・さて準備も終わったし、まだ学園へ行くまで少し時間があるから自分の部屋で待っててくれるかしら?
 また後で声をかけるわ」
「そうですカ。それではまた後でお呼び下さいね」

 ファウストは自室へと戻ると自らも、就寝用の白衣からお出かけ用の白衣へと着替えていた。

「おはよう。ルイズ。今日はちゃんと起きてるかし・・・・」

 急に扉が開かれると赤い髪の女の子がそこに立っていた。

「(はて・・・確かに鍵をかけた筈なんですが・・・・まぁここは王道的に・・・)いや〜ん!まいっちんぐぅ〜!」
「あ、あらごめん遊ばせ・・・?へ、部屋を間違えた様だわ・・・!」
 
 赤い髪の女の子、キュルケは自室と、今自分が入った部屋の位置関係を確認していた。

「(私の部屋の隣はルイズの部屋の筈・・・それは間違いないわ・・・。なら今、中にいた男は誰・・・?
胸に5つの傷を持つ男・・・・・・。まぁいいわ。もう一度とにかく入って見るわ)」

 キュルケが再度ドアを開いたとき・・・。
「ど、どうしたのファウスト!?今の叫び声は!?」
「ル、ルイズさん・・・アタシ汚されちゃった・・・アタシ・・・アタシ・・・そこの女の人に・・・」
「キュ、キュルケ!!人の使い魔に何したの!?アンタったら朝から盛ってるの!?」

 この物言いに呆然としていたキュルケは我に帰ると。
「盛ってたったどんな言い草よ!そもそも私の部屋の隣は貴方の筈でしょ!?何でこんな男がいるのよ!!」

 そうだった。昨晩ファウストが自分用の部屋を隣に作ったのは私しか知らないのだ。キュルケが部屋を間違えたのでは
 ない。そもそも自室の部屋と隣の部屋の間に、新しく部屋ができていたなんて思う筈もないのだ。

「こ、こいつは私の使い魔のファウスト・・・。人間を召喚したなんて初めてだって言ってコルベール先生が部屋を空けて
くれたのよ。私の部屋は、もう一つ向こう側に移動したのよ」
「へぇ・・・そういえば貴女ったら人間らしいモノを召喚したんだったわね・・・」

 ふぅ・・・とりあえずは誤魔化せた様だ。だが、キュルケの目はファウストを見つめている。
 コラそこの紙袋。頬を染めるな。見えないが私には見える。見えるのだ。

「あっはっは!本当に人間じゃない!すごいじゃないの!」

196 :紙袋の使い魔:2008/06/21(土) 02:02:23 ID:f0wDnHmc
 くぅ・・・口惜しい・・・。ファウストは只の人間じゃないのに・・・。そんじゃそこらの使い魔より
 凄いのに・・・。

「サモン・サーヴァントで人間を召喚するなんてさすがじゃないの。ゼロのルイズに相応しいわね」

 ゼロ、という言葉にルイズは両手を握り締めた。

「そ、そんなの私にかかれば簡単よ」
「あたしも昨日、使い魔を召喚したのよ。誰かさんとは違って、一発で成功したけどね」
「あっそ」
「どうせ使い魔にするなら私のこの子みたいじゃないとねー。いらっしゃいフレイム!」
 キュルケの声に真赤で巨大なトカゲが現れる。
「ほう。これは興味深いですねぇ・・・・おや?」
「あら?貴方はフレイムを見て驚かないのね?」
「キュルケさんと仰いましたか?よろしければ、このフレイム君。少し舐めさせて貰ってもいいですか?」
「えぇ。良いわ・・・え!?」

 キュルケの驚いて声を上げた時にはファウストはその大トカゲを舐めまわしていた。
「ちょっと貴方!人の使い魔に何をするのかしら!?」
 キュルケは杖を掲げ、今にも魔法を唱えようとしている。
「キュ、キュルケ!?ちょっと待って!ファウストも急に何してるのよ!?」

 一瞬即発の空気にルイズはキュルケとファウストへと問いかけた。
「いえ。少々気になる事がありましてね。キュルケさん。昨日の晩、フレイム君がくぐもった泣き声を上げていません
でしたか?」
「え?ええ。確かに上げていたわよ。何でそれを貴方が知っているのかしら?」
「やはり・・・。キュルケさん、フレイム君は喉を怪我しているようですね」
「!?何でそんな事が分かるのかしら!?」

 ファウストはポケットから虫眼鏡を取り出すとキュルケへと差し出した。
「キュルケさん、ここを見てください。棘の様な物が刺さっているでしょう?召喚の際に何処かで引っかかった
んでしょうな」
「ホントだわ!大丈夫フレイム!?」
「少々お待ち下さいね・・・こうして・・・抜いた後は、秘伝の薬を塗って・・・出来ましたよ」
「大丈夫なのフレイム?」
「きゅるきゅる」

 フレイムは嬉しそうにキュルケとファウストの顔を舐めまわした。
 ここで完全に置いてけぼりであったルイズがキュルケへと話しかけた。
「フフフ。ファウストはお医者様なのよ!それもすごい高位のね!」
「貴方にはお礼を言わなきゃいけないわね・・・・。ミスタ・ファウスト」
「私は私の成すべき事をしたまでですよ。キュルケさん。これからもフレイム君を大事にしてあげて下さい」

 キュルケはフレイムの頭を一撫でするとルイズ達の方を一瞥し。
「ルイズ。先ほどは失礼したわ。貴女の使い魔、ミスタ・ファウストは私のフレイムの恩人よ。そんな人を召喚するなんて
なかなかやるじゃない?」
「べ、べべ別にアンタに褒められる為に召喚した訳じゃないわ!」
 滅多に聞けないキュルケの賛辞にルイズは顔を真赤にしてしまった。

「それじゃあ。ルイズ。ミスタ・ファウスト。また後で会いましょう。失礼するわ」




「ファウスト。・・・・ありがと・・・・」
「何ですか?何か仰いましたか?」
「何でも無いわ!私たちも行きましょう!」
「ウフフ・・・照れ屋さんですねぇ」

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 02:02:56 ID:cIPdaVRg
>>188
異世界から呼び出した女の子を鞭で調教しようとする鬼畜野郎召喚ですか?

それはそうと紙袋氏支援

198 :紙袋の使い魔:2008/06/21(土) 02:03:58 ID:f0wDnHmc
今回はここまでです。

毎日一話ペースで書けたらいいなーと思ってます。

明日も仕事終わって気力が残ってたらこの時間くらいに

現れるかもしれません。

それでは・・・。

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 02:04:36 ID:Q89xCmiJ
彼の世界では幽霊に憑かれた一般人がギアを倒せますよ。支援

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 02:08:41 ID:ZDccfHaC
大勢のお兄さんに道を踏み外させた魔性の女装っ娘もいますよね支援

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 02:09:07 ID:cIPdaVRg
紙袋氏乙

202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 02:11:30 ID:arrEA0E4
乙&GJでした。

>>189
もしリプリィ呼んだらエルフだと騒がれるなw
確かハーフエルフだからテファと仲良くなれるだろうけど。

>>200
準にゃんのことかー!

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 02:37:48 ID:FjKSkoeV
性格も良くて極めて有能なのに、なんでこんなに疲れるんだろう?
しかしこうして見るとギルティギアの世界って奇人変人の巣窟ですな。

204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 02:53:56 ID:84NbY69W
紙袋かぶった変人にしか見えんのにファウスト先生可愛い

楽しみにしてますね!

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 03:07:20 ID:scjklf1w
GJです。

続き楽しみにしてます。しかしこの人にかかると直らない病気がなさそう。

206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 03:16:07 ID:k2QWpYDC
ザッパの霊媒体質は治療出来なかったけどな

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 03:16:15 ID:ZDccfHaC
>202
いや、ブリジットのことっすよ。準にゃんも好きだが。
思えば女装少年&ショタ属性に目覚めたのは鰤だったぜ…
ってかこのキャラを切っ掛けに目覚めた人は多いんじゃなかろうか。

>少し舐めさせて貰ってもいいですか?
むしろ舐めしゃぶってくださいファウスト先生

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 03:28:29 ID:yzHKdsa8
ファウスト先生のこれからのはじけっぷりに期待
そういや槍術の使い手でもあるんだよな。っつーことはデルフは槍かな?

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 03:31:13 ID:OHvcckYi
>>208
いや〜、さすがにそれは……
あ、もしかかして槍(メス)に改造されちゃうとか・・・・・・・
デルフ逃げてえええええええぇぇぇぇぇぇ!!!!!!(って逃げられないか)

210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 03:42:42 ID:ivKPh+Nz
ルイズはファウスト先生のテンションに付いて行けるのか、
慣れるのか染まるのか切れるのか、この先の展開が非常に気になるw

>>197
もの凄く見たくなったじゃないか、どうしてくれる

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 04:05:41 ID:IQv/mEXw
前スレ>>754
なんでさ

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 05:55:32 ID:ovrlgrcb
つまりルイズを奇人変人にしちまう訳か…

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 06:50:52 ID:5N90uHoU
それ元かじゃね?
「今夜はあなたがご主人様にゃん」なんて、並の精神じゃ実行できん。

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 07:25:11 ID:mpe7SYZC
だれも突っ込まないから一応言っておく
>>188、「男の娘(おとこのこ)」を変換するような辞書を使ってるお前は平行世界以前に自分自身が異次元人だw

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 07:58:10 ID:Mc3uLAZv
「男の娘(おとこのこ)」は誤変換じゃなかろ
>175から
「男の子(おとこのこ)」ではなく「男の娘(おとこのこ)」の話をしてるじゃないか



216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 08:23:11 ID:mpe7SYZC
ああすまん、「男の娘(おとこのこ)」を一発変換するように辞書に登録してるのかと先走っただけだ。


……そんなことないよな?

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 09:06:45 ID:VnjOoXSK
そういやファウスト先生、公式設定だと身長282pなのに体重は55kgしかないんだよな。これってゼロ魔だと誰くらいだろ


デルフがメスの代わりってことは…
「あの」超必に使われるのかなあ。だとしたらご愁傷様としか言えん…

218 :鋼の使い魔(前書き) ◆qtfp0iDgnk :2008/06/21(土) 09:23:35 ID:CL90Live
あー、なんだか眠れないぜベイビー。
まぁそれはさておいて、5話目(エピ別だと3話目?)が完成したけど、投下してよろしいかな?

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 09:27:28 ID:mpe7SYZC
支援→支援→支援

220 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/21(土) 09:29:52 ID:CL90Live
んー、反応があんまりないけどいいのかな?んじゃ、投下します。
----------
 ヴェストリ広場は本来、野外で行う実習等のために設えられた場所で、四方を学院の壁に仕切られてはいるものの、それは
かなり広く場所がとられている。
敷石が広場の地面を覆い、部分的に植え込まれた樹木が影を作っている。
昼食後の和やかな時間。本来であればヴェストリ広場にもそのような時間が訪れるが、今日は熱気を伴った野次馬が
輪を作って何かを期待している。そして、その輪の中心にギーシュが立っていた。ご丁寧にパイに塗れたシャツを着替えている。
キュルケもまた、他の野次馬と同じように『ルイズの使い魔とギーシュのやり取り』に興味を持ち、広場にやってきたのだが、
野次馬の中に混じることはなく樹木の陰に寄りかかり、騒がしい喧騒を眺めていた。
キュルケの傍には空色の髪を短く揃えた少女が座り、自分の身長よりも長い立派な杖を樹木に立てかけ、静かに本に目を落としている。
彼女の名は、タバサ。キュルケとは友人の誼を持ち、この度もギーシュの騒ぎについてくるようにキュルケに引っ張り出された次第だ。
彼女はこのとき、ギーシュのやり取りにも、ルイズの使い魔の男にも興味がなかった。彼女にはそんなことに時間をとられたくは
なかったのだが、他ならぬキュルケの頼みであれば無碍にも出来ないのだった。
やがて広場に一人の人影が入ってくる。華奢な体躯に流れるチェリーブロンドが誰の目にも、それがこの騒動の一端を担う
ルイズ・ヴァリエールであることが知られた。
「ハァイ?」
 キュルケは野次馬の団体にルイズが飲み込まれる前に声をかけて呼び寄せた。キュルケからすればあの野次馬と化した生徒たちは、
無粋に過ぎてつまらない。それくらいなら自分でルイズの相手をする。そう考えるのだ。
「随分な騒ぎになっちゃったわね。使い魔の彼は?」
「知らないわよ!聞く耳持たないんだもの」
 ルイズとて本当は気が気ではないのだ。ギュスターヴは明らかに激昂していた。それはギーシュに見下されていた私や、
無抵抗のまま言葉に打ち付けられたシエスタを庇い、守ろうとしたことが原因であると思っていたから。
もしこのままギーシュにギュスターヴが殺されかねないようなことがあれば、ルイズは身を挺してギュスターヴを守るつもりだった。
何も出来ない主人としては、それくらいしか出来ないという後ろ向きな理由もあった。

 広場出入り口から人影が二つ。一方はうつむいたまま歩くメイドと、その後をついて歩く男の二人。
「ごめんなさい……」
「気にするな」
「ごめんなさい……」
 シエスタはただただ謝った。それはギーシュに対してなのか、ギュスターヴに対してなのかわからない。
 広場の中心に達した二人。ギーシュは手で払ってシエスタを下がらせる。シエスタが観客の輪から締め出されると、いよいよ待ちに待ったと
観客の生徒たちが沸き上がった。
「逃げずに来たことを褒めてあげよう平民の使い魔君。準備をするらしいと聞いていたけど、まさかその腰のものでどうにかしようというのかね?」
 ギュスターヴは食堂を出てルイズの部屋に行き、自分の部屋から短剣を引っ張り出し腰のベルトに挿していた。
鎧は付けず、布服のままだった。
「さて、ただ弄りつけられるのも不愉快だろうから、ルールを決めようじゃないか。簡単なことだ。僕から参ったといわせるか、
杖を奪うかできれば、君の勝ち。どうだね?」
「お前の勝ちはどうやって決めるつもりなんだ」
 憤怒のまま話すギュスターヴが滑稽だとばかりに観客から笑い声が沸き起こる。
「平民がメイジに勝てるわけがないだろ!」
「生意気な平民を懲らしめろ、ギーシュ!」
 ギーシュは観客の声を後に冷淡に答える。
「そういうことさ。貴族の前で出しゃばった真似をしたことを後悔するといい」

221 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/21(土) 09:31:36 ID:CL90Live

 ギュスターヴは深く息を吸い、吐き出す。今、心静かに屹立する。亡き大将軍ネーベルスタンは、怒りの剣を諌め、剣を振るう時は
無心にならねばならないと、嘗てギュスターヴに話していた。
腰の短剣に手をかける。持ってきてはいたが、これを本当に抜くかどうかは未だ決めかねていた。こちらの魔法とはアニマの術と大きく違う。
アニマのそれであれば鋼の刀身を盾として間合いを詰めればよいが、ハルケギニアの魔法が戦闘でどのように使われるのか、
ギュスターヴはまだ知りえていないのだから。

「では、始めようか!」
 あくまで格好付けて構えるギーシュの声に、観客が応える。
 対してギュスターヴは構えない。
「僕は魔法を使う。君がその腰の剣を使うようにね。文句はないだろう?」
「一向に構わん」
 ギーシュが手の造花を振ると花弁が敷石に落ちる、すると敷石が花弁と共に盛り上がって人形を成していく。
「僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュ。君の相手は僕のゴーレム『ワルキューレ』がお相手しよう」
 ワルキューレと呼ばれた青銅の人形は、甲冑を固めた女性の姿をし、拳を構えて素立ちのままに見えたギュスターヴに突進した。
恐らく重さにして普通人の3倍はあるだろうワルキューレの拳がギュスターヴの鳩尾を狙って振り込まれる。
ワルキューレの拳がギュスターヴの前方一歩半まで迫った時、ギュスターヴは動いた。左足を踏み込み腰を落とし、握りこまれた
ギュスターヴの素拳が無防備に晒されたワルキューレのわき腹に叩き込まれる。
攻撃に失敗したワルキューレは、ギュスターヴから受けた打撃により吹き飛ばされ、2メイルほどの距離を開けたが、たたらを踏むように
よろめくも踏ん張った。その腹にはギュスターヴの拳の痕がくっきりと残っている。
(『カウンター』ではしとめられないか……)
 ギュスターヴはギーシュが『自分は青銅を使う』と暗に示し、ゴーレムを精製した時に剣を抜かずに仕留めることを考えた。
以前よりギュスターヴは剣技を補う程度の体術を師シルマールから習っていた。青銅の人形が一つ程度なら剣を抜かずに
倒すことができると踏んだのだ。

 ついに始まったギーシュとギュスターヴの決闘――いや、本質的には私闘(リンチ)であるが、ギーシュも、観客の生徒たちも
そのような自覚はなかった――を、少し離れた場所から見ているキュルケ、ルイズ、タバサ。キュルケは決闘から視線を外すと、
広場の出入り口の影に隠れるようにしている若草の髪を見つけたが、興味もなかったので視線を戻した。
「彼、どうして腰の剣を抜かないのかしら?まさか素手でメイジに勝てると思ってるわけ?」
「知らないわよ。ギュスターヴは荷物のことでなにも教えてくれなかったし」
 以前からルイズはギュスターヴの身に着けていた品々についてギュスターヴに聞いてみたことがあったが、いくつかの貨幣らしき
コインを見せてくれたくらいで、身に着けていた武具、特にあの短剣については、何も聞き出すことが出来なかったのだ。
「きっと何か特別な武器なのね。切り札を残して戦うなんて余裕があるのね」
 そうだといいんだけど。ルイズにはそうは見えなかった。

222 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/21(土) 09:34:14 ID:CL90Live

ギュスターヴとワルキューレが何合か打ち合って、既に決闘開始の声から数分が経過した。
ギュスターヴは突進してくるワルキューレに対してその重さを利用するように『カウンター』を何度か叩き込み、その度にワルキューレは
弾かれてよろめくのだが、痛み感じぬ人形であるがために何度も同じように突っかかり、また同じように弾かれてを繰り返していた。
そのためワルキューレは既にギュスターヴの拳でぼこぼことへこみを体のパーツのあちこちに作っていたが、それ以上に
ワルキューレを操っているギーシュを苛つかせた。
(なんなんだこの男は…武器を持ってきたかと思えば、ワルキューレに素手で戦い、しかも持ちこたえている)
 本来なら弄りに弄って気分爽快といきたかったのに。予想外のフラストレーションが溜っていく。そしてそれが徐々にワルキューレの
操作を単調な大振りなものに変えていくのだが、ギュスターヴはそれを見逃さなかった。
 三度ワルキューレの突進。今度は助走距離が長い。振りかぶった拳は石壁を易々と砕き、五体に当たれば最悪死が待っているだろう。
しかしそれゆえにそのモーションは単純過ぎた。ギュスターヴは初めて自分から接近した。初めてだからこそ、ワルキューレは対応できずに
そのまま動いた。青銅の拳が虚しく宙を斬り、振り切った上体が戻るまで全身を無防備に晒した。
「……『正拳』!」
 間合いはまさに乾坤一擲の距離。握りこんだギュスターヴの拳がワルキューレの胸を突く。戻りかけの上体の運動が合さり、
『正拳』の威力によってワルキューレの上体が吹き飛んだ。既に数度の『カウンター』を受けてワルキューレを構成する青銅自体が
脆くなっていたためである。吹き飛んだワルキューレの上半身は小さな放物線を描いて落下、その衝撃で粉々に砕け散った。
一拍置いて残された下半身がどさりと倒れる。
 おお、とどよめく観客。何も出来ぬ平民が素手でゴーレムを倒したことに率直な驚きが巻き起こった。
「これで勝負あったな」
 ギュスターヴの言葉にすこし笑い声が反応として観客から返ってくる。訝しむギュスターヴ。
その証左にギーシュの目から戦意が消えていない。むしろ静かに、燃えていた。
「……いやぁ。ご苦労ご苦労。平民の分際で、しかも素手で僕のワルキューレを破壊するとは。正直驚いているよ。しかしだ……」
 ギュスターヴは嗅ぎ取った。さっきまでの洟垂れ小僧とは少し様子が変わった。今までの遊んでいた気分がなくなり、目に鋭さが混じっている。
「それもここまでだ。言い忘れていたが、僕が連続で作り出せるワルキューレの数は1体だけじゃない。したがって……」
 ギーシュは始めと同じように造花を振るった。落ちる花弁は三枚。即ち。
「次は3体でお相手しよう。まぁ、頑張りたまえ。平民君」


 オスマンはその時、学院長室のデスクで食後の一服を肺腑に行き渡らせながら書類の字列を眺めていた。書類は在校生、及び卒業生の
親元へ届ける授業料の督促状に関するものだった。貴族というのはとかく外見を気にかけ、そのために財政を逼迫、没落させることも珍しくない。
煌びやかな見た目とは裏腹に生活は慎ましいものだったりするが、組織経営のためには無慈悲といわれようと厳格に徴収せねばならない。
でなければ、所詮公機関のひとつでしかない学院の中立性は財政支援の美名に損なわれてしまう。
 そんな具合にオスマンが灰色の頭脳を巡らせていると、部屋のドアをドンドンと激しく叩く音がする。オスマンの脇にいて
応対等雑務を担当している秘書、ミス・ロングヒルが尋ねた。
「ここはトリステイン魔法学院で最も静かでなければならない場所です。そこを不躾に問い叩くものは誰ですか」
「コルベールです。火急の用件です。どうか中へ入れてください」
 どうしますか、というロングヒルの視線に応えるオスマン。
「入りなさい。コルベール君、火急の用事とはなんじゃね」
 ばったん、と勢い良く両開きのドアが開かれ、息切って駆け込むコルベール。その広くなった額には玉の汗が浮かんでいる。
「ヴェストリ広場で生徒たちが決闘騒ぎを起こしています!教師達が『眠りの鐘』の使用許可を貰いたいと言って来ております」

223 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/21(土) 09:35:48 ID:CL90Live
「子供の喧嘩如きで何を騒いでおるのかのぅ、コルベール君。それよりも、授業料を滞納する親達からうまい具合に財布を開かせるための
名文句の一つでも考えてもらいたいもんじゃ」
 オスマンは興味無さ気に言うと、再び書類と向き合おうとした。教師達は概ね優秀だが、いかんせん魔法の力を過信しすぎる面、自らの属性を過大評価する面があり、
そういった意味でオスマンはコルベールを買っていた。
 そのコルベールが所在無くデスクの前に立っている。気のいい彼のことだ。何らかの言質が無ければ他の教師達から非難されるのは間違いない。
オスマンはコルベールから言葉を引き出す。
「しょうがないのぅ。で、決闘騒ぎの中心は誰じゃ?」
「2年のギーシュ・ド・グラモンです」
 はぁ、と口から煙を吐いてげんなりとした様子でオスマンは言う。
「グラモンの子倅か。あそこの一族は色恋が好きな連中じゃからのぅ。おおかた女の取り合いか何かなんじゃろ。相手は誰かね」
「そ、それが……」
 言葉を濁すコルベール。その視線はオスマンとロングヒルを往復しながら、額の汗が増えていく。
「ミ、ミス・ヴァリエールの……使い魔です…」
 少し震える声で答えるコルベールの言葉に、オスマンの眉尻が上がった。
「ほぅ。例の彼か」
「はい。……それで、『眠りの鐘』は…」
 それっきりオスマンは少し黙りこんだまま、パイプを何度か吹かした。パイプを置いて肺の中の煙を吐き出すと、ロングヒルの目を見て言った。
「ミス・ロングヒル。教師たちに伝えてきてくれんかの。『眠りの鐘はひとまず使わぬ』と。コルベール君。君はここに残りなさい」
「はい」
「わかりました」
 ロングヒルは立ち上がって学院長室を出て行き、それを見送るオスマンは杖をとり、ドアを閉めた。
「ミスタ・グラモンはドットとはいえ同じレベルでは優秀なメイジです。魔法の使えぬ彼では危険です」
「しかし彼はガンダールヴである『かもしれない』といったのは、君じゃったろう」
 しかし、と言葉を続けようとしたコルベールを制止して、オスマンは部屋に飾られた鏡に向かって杖を振る。
 鏡はやがて像を結ぶが、それは部屋の風景ではなく、ヴェストリ広場を比較的近くから鳥瞰するものだった。
「彼がガンダールヴかそうでないか。それがわかるかもしれぬ。それを判断してからでも『眠りの鐘』は遅くはあるまいて。違うかの?」
オスマンの深い瞳に、言葉の出ぬコルベールであった。


 ヴェストリ広場で始まった決闘は、一度はギュスターヴに勝利が握られたかに見られたが、観衆の予想通り、ギーシュのワルキューレ3体が
ギュスターヴをいたぶる光景になろうとしていた。
 ギーシュが精製した新たなワルキューレ3体の内、一体は始めと同じ素手だったが、一体は槍を番え、一体は棍棒を握っていた。ギーシュは学習した。
あの男は並みの平民より強い。そして恐らく頭もいい。であれば、こちらは手数で攻めてしまえばよいのだ。たとえ多少腕に覚えあろうと
三対一の連携攻撃を受け続ければ疲弊の果てに無防備な肉体を晒し、彼が倒した最初のワルキューレのように吹き飛ばすことができる。
 ギュスターヴは迫り来る三種の攻撃を避け、すり抜け、捌く。何度か『カウンター』を決めるが、その度に視界の外側から迫り来る他二体のワルキューレの攻撃を
紙一重でかわす。それが次第に蓄積し、つい一瞬前には棍棒の先端が腋を掠って布生地を持っていった。
 鬱陶しい。平民の分際で。この僕を虚仮にした罰だ!
「やれ、ワルキューレ!『槍』と『棍棒』の連携だ!」

224 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/21(土) 09:38:17 ID:CL90Live
 槍を水平に構えたワルキューレが、敷石を打ち鳴らして突進する。槍の重さを合わせればまさに恐怖すべき威力がそこに秘められている。
(立ち止まると危険だ!)
 ギュスターヴも駆けた。短剣を抜けば勝機はある。しかし抜いて構えるまでこの小僧は待ったりなどしないだろう。ならばこちらから踏み込んで
少しでもダメージを減らすしかない。
 槍がギュスターヴの腹を狙って飛んでくる。ギュスターヴは斜めに飛び、速度を殺さずに避けようとしたがその時、槍のワルキューレの影から飛び出してきた
棍棒のワルキューレが上体を捻って構えているのが見えた。
フルスイング。棍棒のヘッドスピードは槍の威力にも負けないだろう。ギュスターヴも速度が乗っている状態、姿勢が安定しない。『正拳』で肩を叩けば
スイングに負けてワルキューレが明後日の方向に飛ぶ筈だが、上半身が浮き上がっている今は無理だ。間合いが足りないのを承知してギュスターヴは拳を握って
『カウンター』を突き出す。
 衝撃音が二つ。一つはギュスターヴの拳が棍棒のワルキューレの頭部を打った音。しかし間合いがわずかに足りず、ワルキューレの顔が無様にへこんだのみ。
もう一つは、ワルキューレが振った棍棒がギュスターヴのわき腹を打ち据えた音だ。柔らかい何かが詰まった袋を叩いた音の中に硬いものが砕けた音が混じる。
幸いだったのは、『カウンター』で踏み込んだため、加速の乗った先端をかわしたことだろう。
「ぐぅ!」
 ギュスターヴの口から呻きが漏れた。その時ギーシュ・ド・グラモンは、湧き上がる黒い喜びに耐えられず。嗤った。そして傍に控えていたワルキューレを動かし、
腰を折ったギュスターヴに蹴りを入れようとするが、とっさにギュスターヴが飛びのき、それは不発に終わった。
後ろへ飛んだギュスターヴ。それに合わせて輪を作る観衆が退き、輪が乱れる。飛んだ先には壁だ。いよいよと差し迫ったかと余裕を浮かべ、ワルキューレの陣形に
守られたギーシュが近づく。
「君も強情な男だ。参ったといえば許してやろう。それとも、腰のものを抜いてまだやるかね」
「……お前のような糞餓鬼に、使うものじゃない」
「なら、なぜこの場に持ってきたのだい」
「……ごろつきと会わなきゃいけない時の、お守りだからさ」

 なんて、男だ。

ギュスターヴは笑った。まるでなんて事は無い、というように。
それがギーシュの、高ぶった黒い感情を逆撫でた。この男はこの場において尚、僕に、貴族に怯んだりしていない。
苛々する。
「魔法も使えぬ平民如きが、これ以上貴族を馬鹿にするなら、命を覚悟してもう!」
 三体のワルキューレが構える。もう一度連続で攻撃すれば、もはや物言うことも叶わぬだろう。
 ギュスターヴも呼吸が苦しいものの、黙って攻撃されるつもりもない。拳を握って構えるが、不安げな空気が漂う。
と、張り詰めた二者の間に小さな影が飛び込んでくる。なびくチェリーブロンド。
「もうやめなさい!ギーシュ、もう気は済んだでしょ?」
 ルイズはもう、我慢の限界だった。このままではギュスターヴが死んでしまう。自分が呼び出した無二の使い魔がなぶり殺しにされてしまう。その一念が
ルイズの体を跳躍させ、二人の視界に割って立つ。
「おや、ゼロのルイズ・ヴァリエール。お気に入りの使い魔が傷つけられてご立腹かね?」
「そんなんじゃ……ないわけでもないけど、弱者をいたぶるなんて貴族のすることじゃないわ」
 ギーシュは顔のぬくもりが引くような気がした。
「それは違うぞ、ヴァリエール」
 ちっちっち、と指を振る。
「これは『懲罰』さ。平民は貴族を敬うべきであり、軽蔑や、あまつさえ軽視の念を持つようなことは許されないのさ」
 もっとも、と冷ややかな目で、
「魔法の使えない君に貴族の何たるかを問うのは、無駄かも知れないがね」
 観客から起こる笑い声。観客となった生徒達は、どこまでも無責任な気持ちでギーシュに追従した。屈強な平民が斃れるのを期待していた。

225 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/21(土) 09:40:12 ID:CL90Live
 湧き上がる声の中、言葉がでないルイズ。何が体を張って守るだ。私は何も出来ない。
本当にただの、ゼロ……。
 がさり、とルイズの背後から聞こえる。肩に置かれた大きな手。そこに血の通ったぬくもりが感じられる。
「ギュスターヴ!」
「下がっていろ、ルイズ」
 ギュスターヴは腰を伸ばしてすっくと立っていた。
 彼にも意地がある。もとよりこんな小僧に負ける気など最初から無かったが、目の前に少女が身を出して自分の身を案じてくれた。それがたとえ『使い魔と主人』だから、
という理由だったとしても、彼の矜持はますます負けられないと、燃えている。
 右手で短剣を握る。左腕は動かすと叩かれたわき腹が呻って苦しい。鞘から抜き取り、斜に構える。そしてルイズに離れろと目で言った。
「やっとやる気になったかね?精々、平民が精一杯鍛えた牙で抗うがいいさ!」
 ギーシュにしてみれば、今更短剣一本でどうにかなるものではあるまい。主人の前で格好付けやがって、と大いにたかをくくっている。

 ルイズが飛び込んだことで、観衆の輪が裂けた。木陰に腰掛けていたタバサの視界に、ギュスターヴの姿が初めて映る。
「……鉄の、剣?」
 タバサの目に入り込んだのは、不安に腰砕けんか、というルイズの表情でも、ギーシュのゲロ以下の匂いがするような笑い顔でもなく、ギュスターヴの握る、
研ぎ上げられた鋼の刀身だった。正午を過ぎた陽光に照らされて、その光沢は磨かれた鏡の様だ。

「行け!ワルキューレ!」
 ギーシュの号令にワルキューレはどこまでも忠実だ。三体のワルキューレは半包囲の形でギュスターヴに飛び掛ったが、構えたギュスターヴもまた、
短剣を構えて飛ぶように駆ける。
「『払い抜け』……」
 正面にいた棍棒のワルキューレとニアミスしたかとギーシュには見えた。しかし棍棒のワルキューレは飛び上がったまま着地できなかった。
『落下』と同時に分断されていた人形は、受身が取れるわけも無く砕け散った。
 そして振り返ったギュスターヴは、2体のワルキューレが体勢を立て直す前に飛びつく。槍のワルキューレは辛うじて身を守ろうと槍を構えたが、
袈裟斬りにて槍が折れ、絶え間なく二度目の袈裟斬りで胴が割れた。
「『切り返し』……」
 残された素手のワルキューレは、自身の間合いに持ち込むべく飛び掛かるが、ギュスターヴは構えを変え、縦横に剣戟を振ると、ワルキューレは
着地する前に砂礫のようになって崩れた。
「『みじん切り』だ」
 鍛え上げられたギュスターヴの短剣はまるでバターを切るように青銅の人形に滑り込んでいく。しかしその感覚にギュスターヴはわずかな違和感を覚える。
(青銅にしては当たりが軽すぎる……)
 若い頃から剣技の修練を絶えず続けてきたギュスターヴの経験は、かつてこれほどたやすく金属を断った事が無いことを知らせるのだった。
 一方、ギーシュは目の前に起こった出来事を認識するのに数拍を要した。先ほどまでの勝利気分が嘘のように、自慢のゴーレムは跡形も無く崩れ去った。
それは最初のワルキューレが倒されたのとはまったく比較にならないほど、完璧に。
「な……なかなか、やるじゃないか……だが、まだだ!」
 ふたたび落とされる三枚の花弁、敷石を喰い作り出された青銅人形の手に握られたのは斧、槌、そして剣。
 ギュスターヴは踊りかかるワルキューレ達の攻撃を剣で受け、側方へ素早く流した。矢継ぎ早に連携を繰り出すギーシュだったが、ワルキューレの攻撃は
どの方向からギュスターヴを襲おうとも、ギュスターヴの握る短剣から逃げられず、その力を散らして虚空を抜けた。
 剣の防御技『ディフレクト』でいなし、ギュスターヴは徐々に移動する。それを追いかけるようにワルキューレが迫るが、短剣に阻まれ二度と
ギュスターヴに傷をつけることは無い。
「おい、糞餓鬼」
 ワルキューレとギーシュは少しずつ追いやられた。壁際まで追い詰めていたものが、また広場の中央まで戻ってきてしまった。
いや、既に……ギーシュの背を見守る観衆のすぐ後ろには、反対側の壁があったのだ。

226 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/21(土) 09:41:27 ID:CL90Live
 ギーシュは完全に形勢が逆転しているのを認めなかった。認めたらどうなるか判らない。
散々追い立てた。無慈悲に攻撃した。その報復の影をギュスターヴに感じてならない。それはどこまでもギーシュの妄想でしかないのだが。
「な、なんだ、平民」
 ワルキューレがギーシュを守る。密集し、ギュスターヴとギーシュの間に立つが、ギュスターヴは既に相手にする気がない。次の一手が、詰みだからだ。
「お前は魔法に頼りすぎだ……『残像剣』!」
 技独特のステップを踏む。闘気が作り出す半実の残像がワルキューレを翻弄する。その光景は、ギュスターヴが幾人にも増えてギーシュには写った。
「へ、遍在?!」
 ギーシュの情報処理能力がパンクする寸前、瞬間に全てのワルキューレが唐竹割りに真っ二つになる。
「ひぃ!」
 無防備になった恐怖がギーシュを襲う。残像が消えたと同時にギュスターヴが迫る。
 とっさにギーシュは手に持つ造花の杖で庇うように腕を伸ばす。ギュスターヴの覇気がギーシュの目に巨大な風を吹きつけるように感じられ、目を瞑った。
 ヒュン、鼻先を鋭い風が触れた。
 ぽとり、と何かが落ちた気がした。造花を持つ手が軽くなった気がする。
 一拍待って、ゆっくりと目を開けたギーシュに写ったもの。それは断ち切られた造花、剣先を突きつけるギュスターヴ。
 そして地面に落ちた切り落とされた小指。高ぶった肉体と鋭利な断面は、ギーシュに切断の痛みに泣く瞬間すら奪い取った。
 声が出ない。肺がまるで膨らんでくれる気がしない。静かに剣を向けているギュスターヴの瞳をじっと見て、やっと紡げた言葉一つ。
「ま……まいった」

 観衆から地鳴りのように湧き上がる声。それはメイジの敗北に驚く声と、平民の健闘を賞賛する声が交じり合った不思議なものだった。
 目の前の恐怖が去ったことを認識して、ギュスターヴにルイズが駆け寄ってくる。
「ギュスターヴ!」
「ああ、ルイズ……」
 ルイズの姿を見て、短剣を収めるギュスターヴ。
「こんな騒ぎになってしまって、すまなかった」
「へ?」
 何を言ってるんだろうこいつは?ギュスターヴの言葉にルイズは即答できなかったが、一拍置いて怒鳴りつけた。
「あ、あんた!騒ぎの殆ど終わってからそういうこと言うわけ?!謝るなら最初からするんじゃないわよ!」
 いきなり大きい声を叩きつけられて困惑するギュスターヴは、ほろりと微笑んで
「すまない」
と、一言だけ。

 勝者とは一転、緊張の解けたギーシュを最初に襲ったのは、切断された小指の痛みだった。鋭利な切断は本来より与える痛みをいくらか減じているはずなのだが、
そのようなことはギーシュに窺えるわけもない。
落ちた指を恐る恐る拾って広場を後にしようとするギーシュを、後ろからルイズが引きとめた。
「待ちなさい、ギーシュ」
「……なんだね」
 ギーシュは振り返らない。ゼロの使い魔に負けたということは、その主人に負けたと同義と見ていい。顔を見せることができようものか。
「負けた以上、あんたには色々と責任をとるべきことがあるんじゃないかしら」
「何のことだか判らないな」
 精一杯の虚勢で嘯く。
「とぼけないでよ。発端はあんたの浮気とメイドへの責任転嫁でしょ。ケティって子とモンモランシー、あとシエスタってメイドに謝ってきなさい」
「……分かったよ。敗者に断る道理はないさ……」
 とぼとぼと広場を後にする。反故には出来ない。証人が多すぎる。それにもう色々と懲りたギーシュは、これでモンモランシーの溜飲が下がってくれることを祈りつつ、
医療室へ歩いていった。
それを見送ると、ルイズは振り向いてギュスターヴを見上げた。
「それにしてもギュスターヴ。あんたって、強いのね。ドットとはいえギーシュがあっという間だもの」
 そう、それだけがルイズの誤算だった。精々剣の腕があるくらいだと思っていたルイズは、ギュスターヴが先刻見せた剣技の一部始終に最も衝撃を受けていた。
「まぁな。……これで、少しは使い魔らしい働きになったか?」
 ギュスターヴは少し困ったような顔をしている。ギュスターヴにしてみれば、今回の騒ぎは自分から飛び込んだようなところがある。
一応、主人の名誉を守るという大義名分があったにせよ。
「……そうね。礼を言うわ。これからも至らないだろうけど」
 ルイズは笑った。私は魔法が使えない。どこまでも至らない貴族だけど、遣わされた使い魔の彼は、誰にも負けない『可能性』を携えていた。
 そのやり取りを、ギュターヴの左手の刻印が、仄かに光って見守っていた……。

227 :鋼の使い魔 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/21(土) 09:42:12 ID:CL90Live


 覗き鏡から広場を見ていたコルベールとオールド・オスマン。
彼らにとってはギーシュが負けた程度のことは正直どうでもよかった。杖は直せる。切り取られた指も然り。問題はいかにしてギュスターヴが勝ったか、それだけだ。
「さて、勝っちまったのぅ、彼」
「はい」
 オスマンの杖が再び覗き鏡に振られる。鏡は像を崩し、やがて戻った時は室内の風景を写しこんでいた。
「やはり彼はガンダールヴなのでしょうか」
 パイプを手に取ろうとして葉を切らした事に気付き、皿の上に戻してオスマンは、どうかのぅ、と一言言ってから、
「ガンダールヴはあらゆる武器を扱う事が出来るという。平民でありながら彼はドットメイジとしては優秀な部類のギーシュ・ド・グラモンを下した。となれば、
ガンダールヴと見て恐らく間違いはないじゃろうな」
「しかし彼は左手に武器を持ちませんでした。もしかしたら、あれは彼の本来の実力である可能性もあります」
「その場合は、優秀なメイジ殺しを学院内に住まわせている、と言う事になりゃせんかね?ミスタ・コルベール」
 コルベールの仮定に突きつけられたものは意外にして背筋を寒くする。
メイジ殺しとは4大魔法に寄らずにメイジに匹敵する戦闘能力を持ちえた人間の呼称であるが、メイジが畏怖をもって呼ばれるのに対し、メイジ殺しはそうではない。
特に後ろ暗い事情を持っている貴族やメイジにとっては先住魔法を使うエルフ以上に現実的な脅威であり、その多くが傭兵であることから、金さえ積めば
教皇すら手にかける、などと揶揄されるアウトローの世界の住人達である。
「どちらにしてもこの件は宮廷には伏せておく。ガンダールヴであれば彼奴等は彼を政治利用するじゃろう。メイジ殺しとあれば生徒父兄から非難が来よう。
ヴァリエール公と他の貴族達の暗闘の矢面にわざわざ立つなど、するまでもあるまい」
 口寂しいオスマンはデスクの引き出しから友人用に備え置いているナッツを摘み口に放り込んだ。
「少なくとも彼がいかなる人物なのか、もう少し探ることになりそうじゃな。頼んだぞコルベール君」
「はい」

 陽の高い時間が過ぎ、少しずつ日光が赤らんで、窓から差し込んでくる。
「しかし、ガンダールヴとはな……」
 オスマンの目は窓を遠く見ていた。窓の先には学院をなす塔の一つが望めている。

228 :鋼の使い魔(後書き) ◆qtfp0iDgnk :2008/06/21(土) 09:45:06 ID:CL90Live
投下終了。ギーシュ決闘フラグ決着。
今回はバトル描写がほぼ初めてだったのでこれで面白いと思ってもらえるかふあんですねぇ。
『体術も使えるけどどうするのか』という問題に関しては、とりあえず両方使ってみた、という感じです。
あとはギーシュの『小指をもらうっ!』とか。
あと幕間を一本書けば、破壊の杖編前までは終了です。その後はまたプロットを練り始めるので時間があくと思われます

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 09:49:19 ID:SpXm6l51
何時も思うんだがこの学院、教育によくないだろ。
生徒の指導が間違ってないか?

それと投下おつかれさま


230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 09:52:56 ID:mpe7SYZC
支援のつもりが読んでる間にターン終了したw

さて「青銅を斬ったには手ごたえが軽い」とは如何に……
ガンダ補正で身体能力が上がったのではなく、鋼がゴーレムを形成する魔法を減衰させたってことかな?
どういう鉄とアニマ、ギュスの体質をどういう設定にしているのか期待。


231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 10:34:09 ID:vEN2Px9Q
>>229
子供が犯罪や事故を起こしても校長や教育委員会が頭を下げる今の日本の学校もかなりおかしいと思う。
自分のやった事の責任を自分がとるのではなくて、他人に責任を押しつけることを教えているのかと邪推しちゃう。

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 10:56:50 ID:bf4lPYcx
鋼の使い魔グッジョブ!
理不尽な展開のない戦闘描写はなかなか良かった。
ガンダールヴ補正は、もとから強いキャラが召喚されたクロス作品の面白さを半減させる毒だと思う。
これからのギーシュの成長も楽しみです。

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 11:14:39 ID:ivKPh+Nz
鋼の使い魔乙!
右手に持つことでガンダ補正発動しないという展開は、
初めて見るかも。

そして、読んでいて何気に思ったこと。

>僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュ。
ギーシュがいつも言っているセリフではあるが、
「青銅のギーシュ」と「鋼のギュスターヴ」じゃ、
二つ名の時点で勝ち目無くてワロタwww

234 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 11:25:02 ID:yzHKdsa8
ギュス様から滲み出るダンディズムがたまらん
最近抱かれてもいいようなおっさんキャラが多くてたまらん

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 11:38:50 ID:7elDGPiQ
頭に電球が点灯して新たに技を閃いたりはするのかしら?

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 12:00:50 ID:4tTGEazs
頭上に閃く電球を目撃したコルベール
この瞬間こそがハルキゲニアの光源革命の幕開けである

237 :ゼロの虫憑き:2008/06/21(土) 12:02:07 ID:Q94pEKGr
プロローグ
俺は,先ほど任務を終えて帰ろうとしていた。そんな俺の目の前に
「・・・なんだ,これ?鏡?」
とつぜん巨大な鏡が現れた。虫憑きの仕業かと疑ったが,例え罠だろうがその罠もろとも打ち破ればいいと考え,おもむろに鏡に近づき鏡に触れた,その瞬間,
「うお!!」
鏡の中に引きずり込まれた。


そして気づいたら
「あ,悪魔?」
目の前に少女がいて怯えた目で俺を見ていた。

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 12:05:19 ID:ODjwW395
>>235
ワルドとの力試しで技を編み出します、サガフロ2的に考えて

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 12:18:06 ID:R6KJjkKB
>>237
理想郷でボロカスに言われてるヤツをここに持ってきてどうしたいのか

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 12:32:14 ID:dcmntLXL
鋼の人乙でした。
水彩画タッチのゼロ魔キャラが目に浮かぶようだ。

焼殺ってコルベール先生にぴったりな名前だよな。

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 12:44:42 ID:eBuht8fQ
>>238
ためる  斬る
ためる  払う
ためる  けさ斬り
けさ斬り 斬る
のどれかでやられる姿しか見ねぇw

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 12:50:44 ID:i/0d5z2p
>>187
骨組かよ……

>>160
ロケットって言っても2001年の時点であいつらは完全な科学方式の方がメインだしな。
それに、基礎技術がハルケギニアにないから、どうしても多人数召喚でしか事態を動かせないってのもある。
一人で出来そうな狂科は完全にゼロ魔レイプになりそうだし。
使い易いのは一人でロケット作ってた楓嬢くらいかな?

でも楓嬢よりその親父の方がルイズには当たりだな。

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 12:52:41 ID:i/0d5z2p
アンカミス
×>>187
>>186

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:06:16 ID:mdZLHAVV
ギャバン呼ぼうぜ

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:09:10 ID:KNKxAPX1
>>240
そんなこと本人に言ったら、また一人思い悩んで毛がdでいきそうだけどねw

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:09:49 ID:5R/3iVfR
そもそもあの世界の上空の状況わからんしな
宇宙が我々の知る既存の宇宙かどうかもわからん

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:22:14 ID:ICvLgAEO
何故か空気があって宇宙船に旗がはためくような宇宙だとでも?

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:25:16 ID:KtmVGfaq
それってなんて螺旋宇宙?

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:29:13 ID:SZis26BV
>>241
デュエルだとそれ何の技になるのか忘れた・・・

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:30:51 ID:SZis26BV
>>247
銀河戦国群雄伝ライ?

ドキドキスペース?

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:48:34 ID:RJC0JHE4
ふたりぼっち伝説より

「やろうども弓を射掛けろ!」
「おおー」

ひゅんひゅんひゅん
「マルチナなんとかしなさいよ!」
「わかったよ」

剣を振り回し全て跳ね飛ばす
もちろん全てワルドに刺さっている

ぐさぐさぐさ
「ぎゃあああああああ」
ついでにギーシュは足とか腕に刺さっている
「ぎゃあああああああ」

「大丈夫、こんなの抜いてつばつければすぐに直るさ」
ぬっぽし ぴゅー
「ぺろり、うん鉄の味だ☆」
血が出すぎてギーシュがらりった

全身ハリネズミ状態のワルドはさっきから死んでいるのでスルー

「こうなったら肉弾戦しかないわっ!」
「いいね」
親指でグッドを決める骸骨を腕ごと捻じ切る
「バットじゃあああああああああ」
「うわああああああぼくちんの鋼の肉体がああああ」
「粉々にしてやるっ!」
ぼっきり ごりごり すさふぁー
文字通り粉々にしてやっと戦闘終了

そして宿
「ホラーチックホテルにようこそ☆」
「またおまえかー」
飛びつき頭をひねり折る
「ぎゃあああぼくちんのイケメンフェイスが大変な事に!」
「きさまいいかげん成仏させてやるっ!」
「まってまって、ここに虚無の秘宝があるからこれを差し上げるからゆるしてちょー」

箱を空けたら毒ガスが噴出しルイズたち一行は体が麻痺

「ふはははバーカバーカ、やーいひっかかってやんの!」
しかし遅れて付いてきたヴェルダンデが骸骨を地下に引きずり落とす

もう話が始まらないので船をチャーターしてアルビオンまで向かった

「この船の積荷はいただいた!女はメイド服を着させて一生こき使ってやる!うっひょー俺ってバイオレンス」
「何がバイオレンスよこの骨骨ロック!」
強烈な突っ込みが骸骨の肩甲骨を粉砕する
「うわああ、なんてね、腕なんて飾りなんです!」
「じゃあ足も折るか」
「うわああああ」ガクガクブルブル
「アルビオンの秘宝のオルゴールと指輪を渡すから見逃してくれよー」
「ったく骸骨はしょーがねーなー・・・ってだまされると思ったか!」
オルゴールを踏み潰し指輪を外に投げるルイズ
「うわあああああああ始祖の秘宝があああああ」
「え、ほんもの?」

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:50:33 ID:ptkCCVLk
153 :この名無しがすごい!:2008/06/17(火) 20:43:27 ID:rO0adUgN
中近世欧州の身分階層は、だいたい上から

天主(ゴッド)

教皇(パパ):枢機卿(カーディナル)から選ばれる宗教上の最高指導者
皇帝(エンペラー):帝王、諸王の王(ハルケギニアでは国王の下らしい)
国王(キング、レックス):王様
大公(アーキデューク):小国の首長、皇太子、副王

公爵(プリンス、デューク):王太子、総督、将軍、元老・公卿・宰相・元帥
侯爵(マーキス):国持大名、辺境伯、城主
伯爵(カウント、アール):中小藩主、殿様

子爵(バイカウント):公卿の分家筋、家老、代官、副伯爵、大佐
男爵(バロン):代官、中佐・少佐
準男爵(バロネット):奉行、大尉
騎士(ナイト):勲爵士、旗本、御家人、士官
郷紳(ジェントリ):地主、旦那

中産市民(シチズン、ブルジョワ):資本家、富裕層の商人、参政権を持つ層
平民(コモナー、ピープル):庶民、一般大衆、使用人
貧民・蛮人・被差別層

こんな感じ
聖職者(大司教・司教・修道院長・司祭など)は並みの貴族より権威があり裕福


253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:52:36 ID:8fTleLIu
>>249
ためる 斬る→× ためる 払う→×
ためる けさ斬り→スマッシュ けさ斬り 斬る→×

多分記憶間違いで入力したと推測
作中描写のは
けん制 払う→払い抜け けさ斬り けさ斬り→切り返し
斬る 払う けさ斬り→みじん切り

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:56:18 ID:7gNT4dLb
>>253
>>241は横に入力じゃなくて縦に入力じゃない?

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:59:19 ID:ODjwW395
どう考えても縦です、本当に(ry

>>249
右がマルチウェイ、左がベアクラッシュだな

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:59:53 ID:8fTleLIu
>>254
そうか、だがそれだと剣技2強だからオーバーキルもいいとこだな

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 14:01:03 ID:6OLv9G5S
斬る、払う、けさ斬り、斬る マルチウェイ
払う、けさ斬り、払う ファイナルレター
ためる×3 けさ斬り ブルクラッシュ

位しか覚えてねぇw

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 14:10:30 ID:OUrzMAOG
>>247
アレってワイヤーか何かで動かしてたのでは?

開発者談「様式美ってやつですよ」

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 14:33:46 ID:TDSiWZbq
>>258
無駄な努力だな。MSを赤に塗るくらい無駄だ。

260 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 15:42:17 ID:ZWV0Na/5
>>237
テンプレも読んでいない、投下予告もしない。まぁ何というか・・・しねぇ!!!

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 16:39:12 ID:7elDGPiQ
大江戸ロケットよりお空さんを召喚

月まで届く花火を作ってもらおうと頼んだら月が二つで、さあ、てえへんだ

262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 16:39:55 ID:Mc3uLAZv
>260
アルカディアのその他SS投稿掲示板からの
コピーですがな

263 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔:2008/06/21(土) 17:04:22 ID:MxFC2Zbr
たまにはこんな時間に投下してもよろしいですかね?
第10話
最初はフーケ戦終わるとこまで完成させてから投下と思ったけどそれだと長くなりそうだし、
書き溜めれば書き溜めるほど筆が遅くなる性質があるので、フーケ編は3話ぐらいに分けて投下しようかなと

と言うことでよろしければ、第10話投下しまする

264 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第10話(誰もいないかな?):2008/06/21(土) 17:08:01 ID:MxFC2Zbr
箱を開けるとそこには一匹の巨大な蜘蛛。
この箱をプレゼントだなどといって渡せば随分な嫌がらせになる。
そんな益体のないことを思いながら、フーケはその蜘蛛に手を伸ばす。
それは本物の蜘蛛ではない。蜘蛛の彫像。かなりリアルなつくりではあるが、本物と見分けがつかないと言うほどの物ではない。
だが、フーケの手がその蜘蛛に触れた瞬間、まるで本物のようにその8本の足が動き出す。
その脚がフーケの手に絡みつき捕らえる。
そしてその尻からするすると、糸を吐き出すように細身の刀身が伸びてくる。
これが蜘蛛の魔剣か。
フーケはその顔に満足げな笑みを浮かべる。
取り敢えず最悪の事態だけは回避できたようだ。
蜘蛛の魔剣に付き纏う多くの曰く。その中には、これがマジックアイテムでもなんでもないという話すらあった。
メイジの巣窟である魔法学院に忍び込んで、ただの彫像を掴まされたというのでは、あまりに報われない。
そんなただのガラクタかも知れない物より、もっと確実に価値のある物を盗もうかとも思ったが、マジックアイテムではないという説さえ無視すれば、明らかに魔法学院の宝物庫の中で異彩を放っている。
曰く、無数の風の刃を生み出すマジックアイテム。
この魔剣は、今からおよそ30年前、ガリアとの国境付近のある村で、旅の途中のオスマンが発見したという。
その『ある村』。今は存在しない。
この魔剣が発見された時、その村には生きた人間は一人もいなかったという。
そもそも人間の形をしたものも一つしかなかった。
一人を除いてすべての死体は原形をとどめないほどに切り刻まれていた。
そのただ一人、人間の形をした死体こそがその事態を引き起こした張本人。
それは粉挽きの男だったらしいが、村人すべてがバラバラに刻まれた後、事のあらましを遺書にしたためて首を吊った。
その遺書によると、偶然拾った蜘蛛の魔剣をいじっていたら、突然、視界の内にいる村人たちがバラバラと刻まれていったという。
そして、剣を持っている彼を問い詰めようとした村人も切り刻まれ、遠巻きに見ていた村人も切り刻まれ、それを見て逃げようとした村人も切り刻まれ、彼一人が残った。
無数の風の刃を飛ばすマジックアイテム。粉挽きは遺書の中でそう考察していた。
不可視の刃。そして、遠くのものすら切り刻まれるという点を考えれば、それが正解だろう。
発見者であるオスマンもそう考察している。
並々ならぬ魔力が込められており、非メイジの粉挽きではそれを制御できず、暴走させてしまった結果、村一つ全滅するという事態が引き起こされた。
それがオスマンの出した結論。
そしてその粉挽きも、そんな事態を巻き起こしてしまったことに耐えられず首を吊った。
そうして、その村は地図からその名を消した。
フーケは魔剣にディテクトマジックをかける。
その瞬間、フーケの全身から汗が吹き出る。
尋常ではない。信じ難いほどの力が込められているのを感じる。
ディテクトマジックをかけたことを思わず後悔するほどの禍々しい力。
フーケは杖をしまうと、額の汗をハンカチで拭き、一息入れる。
「では早速……」
フーケはルーンを唱える。
エア・カッター。
風の刃を飛ばすというのであれば、この魔法だろう。
だが、蜘蛛の魔剣は何の反応も示さない。
杖のようにそれを持ちルーンを唱えて発動するのかと思ったが、違うようだ。
そもそも、ルーンなど知りもしないだろう粉挽きが暴走とはいえ発動させたのだ。ルーンは必要ないか。
ならばと、次はルーンは唱えず風の刃が出るイメージを浮かべる。
しかしそれも反応がない。
風の刃をイメージしながら魔剣を振ってみるが、やはり反応がない。
「…………」
何か特殊な手順が必要なのか?
尋常じゃない力が込められているのは確実。ならば、村の一つ皆殺しにしたという逸話も事実だろう。
しかし、その力を発揮できないのでは意味がない。
「くそっ! もう一度学院に行く必要があるか……」



265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 17:11:33 ID:jmbXGrl2
しえん

266 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第10話(ひゃあがまんできねえ):2008/06/21(土) 17:12:04 ID:MxFC2Zbr
「ミセス・シュヴルーズ。昨夜はあなたが当直だったでしょう!」
「そんな、私は……」
教師たちが責任の押し付け合いをしている。
フーケの現れた翌朝、ルイズたち3人はその目撃者として院長室での教員たちの会議に呼び出されていた。
だが、会議と銘打ってもただの責任の押し付け合い。見苦しいことこの上ない。
キュルケなどは露骨に欠伸をしてみせている。
そもそもの経緯を考えれば、ルイズ達にも責任の一端はあると言えなくもないのだが、そこは教師同士で責任を押し付けあってくれているのでわざわざ名乗り出たりはしない。
それに、やはりタバサの言うとおり、皹などなくてもあのゴーレムなら壁を抜くなどたやすいだろう。
うん。そうに違いない。
「阿呆共が! ミセス・シュヴルーズを責めてよいのはきちんと当直の仕事をやっているものだけじゃ! 真面目に当直の仕事をやっている者は誰かおるか? おらんだろう!」
オスマンが一喝すると、口論を続けていた教師たちがみな口を噤む。
「ふう……」
オスマンは一つため息を吐くと、ふと思い出したように辺りを見渡し、
「ときに、ミス・ロングビルはどうしたね?」
と、誰にともなく聞く。
その言葉に、ルイズも室内を見渡してみるが、確かにロングビルの姿が見えない。
「それがその……朝から姿が見えませんで」
教師の一人がそれに答える。
「ぬぅ。この非常時に、どこに行ったんじゃ?」
そんな風にロングビルのことを話題にしていると、そのロングビルが慌しくドアを開けて入ってきた。
「何をしておったんじゃ!」
「申し訳ありません、朝から急いで調査をしておりまして」
「調査?」
「はい、『土くれ』のフーケの情報を」
その言葉にオスマンは「ほお」と嘆息する。
「して、何か分かったかの?」
「はい。フーケの潜伏場所が」
ロングビルの言葉に周りの教師たちもどよめく。
「目撃者がいました。森の廃屋に黒いローブを纏った男が、何か箱を抱えて入っていったと」
ロングビルが説明する。
「ふむ、黒いローブの男、な。どうじゃね? お主ら」
オスマンがルイズたちに水を向ける。
「はい、確かに黒いローブを着ていました」
ルイズはシルフィードの上から見たフーケの姿を思い出しながら答える。
キュルケとタバサもそれに頷く。
「ふむ、信憑性は高そうじゃの」
オスマンはそう言ってうんうんと頷くと、教師たちを見て、
「うむ。では、これより捜索隊を編制する」
そう宣言した。
「え、王室に知らせて兵を出してもらわないのですか?」
教師の一人が言葉を挟む。
「バカモン! そんな事をしとる間に逃げられてしまうわい! 第一、自らの不始末の尻拭いができんで貴族を名乗れようか! それにアレは……いや、まぁいい。兎に角! 我こそはという者は杖を掲げよ!」
鼻息荒くオスマンは呼びかけるが、それに応える者はいなかった。
フーケは昨夜のゴーレムの巨大さを鑑みれば、間違いなくトライアングル。下手すればスクウェアであるかもしれない。
教師たちもトライアングル程度の実力を持ったものが多いとはいえ平和な教職に就いている者に、そんな危険な敵に挑む気概のあるものなどいない。
そんな教師たちを、ルイズは苛立ちの目で見ていた。
彼らは自分よりよほど優れた魔法の力を持っている。それなのに危険を前に怖気づき、すべきことをしようとしない。
弱き者の上に立つ代わりに弱き者を守らねばならないように、特権を得る者には果たさなければならない責務がある。
教師たち、学院で禄を食む者が学院の危機に立ち上がらないのでは、その責務を放棄してるも同然だ。
終にルイズの苛立ちは頂点に達し、ルイズは杖を持つ手を高々と掲げた。

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 17:13:03 ID:TDSiWZbq
sien

268 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第10話(投下しちまえ):2008/06/21(土) 17:13:04 ID:MxFC2Zbr
「ミス・ヴァリエール! 何をしているのです! あなたは生徒ではありませんか! ここは教師に任せて……」
「誰も杖をあげないじゃないですか!」
ルイズを諌める教師も、そう言われると言い返せない。言い返せば「ならお前が行け」という話になる。
「ならば私も行きますわ。ヴァリエールにだけいい格好はさせられませんもの。それに、この私から逃げおおしてそのままのうのうと生かしておくなど出来ませんわ」
それを横目に見ていたキュルケが、胸元から杖を引き抜きそれを掲げて言った。
「何よ! あんたは来ないでいいわよ」
ルイズが顔を赤くして言うが、キュルケはどこ吹く風。
「あら? あなたに許可を取る必要があって?」
そんなことを言い、ルイズを軽くあしらう。
「お主も参加するのかの? ミス・タバサ」
そんな二人の頭上を跳び越して、オスマンが言った。
その言葉にルイズとキュルケが後ろを振り返る。
そこにはやはり背丈ほどの木でできた杖を軽く持ち上げたタバサがいた。
「心配」
タバサがぼそりと呟く。
「ありがとう、タバサ! 心の友よ!」
キュルケが感動してタバサに抱きつく。
結局、3人以外に杖を掲げるものがいないことを確認すると、
「では私も現地に案内しなくてはならないことですし」
と言って、ロングビルが控えめに杖を掲げた。
「ふむ、生徒まかせとは情けない限りじゃが……頼まれてくれるかの」
オスマンが重々しくその口を開く。
「「「杖にかけて」」」
3人は声を揃えて言った。

「あー、待て待て。出発の前に一つ言っておきたいことがある」
ルイズたちが意気揚々と部屋から出ようとするその背中に、オスマンが声をかける。
「どうしました?」
ロングビルが聞き返すと、オスマンは神妙な面持ちで、少し間をおいた後口を開いた。
「もし、フーケが盗んだ物を持って現れた場合……兎に角逃げなさい。戦おうなどとするんでない」
オスマンの言葉にルイズたちは目を丸くする。
「何を仰りますの? オールド・オスマン。敵に背を向けるなどできるはずありませんわ。少なくとも私の国の貴族は、戦いもせずに逃げ出す者などいませんわ」
キュルケは、馬鹿にしたような調子で言う。
だが、そんなキュルケの態度も意に介さず、オスマンは改めて言う。
「兎に角逃げるんじゃ。相手の視界から逃れるまで只管にの」
その態度にキュルケも何か感じるものがあるのか、ごくりと唾を飲み込む。
「そんなに、危険なものなのですか?」
ロングビルが質問する。
「うむ。おそらくの」
だがオスマンの答えはいまいち不明瞭なものだった。
「おそらくって……」
ルイズは思わず突っ込みを入れる。
「いやのう。わしもあれが使われるところを実際に見たことはないんじゃ。じゃがな、使われた跡はこの目に焼きついておる。……まさしく地獄じゃ」
やはり神妙な面持ちを崩さずに言うオスマン。
「地獄」と言う単語に、居合わせたもの全ての表情が強張り、沈黙が流れる。
「『使われるところを見たことがない』。それは使ったこともない、ということ?」
タバサが沈黙を破る。
「うむ。はっきり言ってしまえばの使い方が分からんのじゃ。じゃから、フーケもまず使えないだろうとは思う。そうでなければおぬしらを行かせはせんよ。ただ、もし箱から出してアレを構えているようなら絶対に戦ってはならん」
オスマンは答える。
使い方の分からない宝物という単語は拍子抜けしてもおかしくないようなものだが、それでも神妙な面持ちを崩さないオスマンの態度がそうはさせない。
「兎に角。貴族として、フーケ討伐に名乗りを上げたお主らの勇気には賞賛を惜しまん。だが、この学院の院長として言わせてもらえば、宝物などよりお主らの方がよっぽど大切じゃ。無茶はしてくれるな」



269 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第10話:2008/06/21(土) 17:14:53 ID:MxFC2Zbr
「あんなオールド・オスマン、初めて見たわ」
ルイズはフーケの発見現場へと向かう馬車に揺られながら言った。
「『地獄』ね……。よっぽどだったんでしょうね」
キュルケが応える。
「…………」
タバサは持ってきた本に目を落としたままだが、耳は傾けているようだ。
オスマンのあの態度を見てしまった結果、馬車の上にはどうにも緊張した雰囲気が流れている。
「ミス・ロングビル。盗まれた秘宝って、一体どんな物なんですの? ご存知?」
キュルケは御者台のロングビルへ声をかけた。
ロングビルは出発の際、当然のように御者台に座った。聞くと、ロングビルは貴族の位を失っているらしい。
先程の態度といい、ロングビルのような貴族の位を持たぬ者にも分け隔てなく接したりと、オスマンの人柄と言うものをルイズたちは初めて知った気分だ。
院長と言う直接教鞭を振るう立場でない為、よく目にしてはいても、今まであまり馴染がなかった。
ロングビルがちらりと荷台を振り返り、そしてすぐ視線を前に戻すと口を開く。
「私の知る限りでよろしければ」
「ええ是非」
ロングビルはどこから説明したものかと少し考え、口を開く。
「そもそも何が盗まれたかご存知でしたかしら。フーケが盗んでいったのは蜘蛛の魔剣というものなんですが」
「蜘蛛? 魔剣?」
『蜘蛛の魔剣』と言う単語にルイズは微妙に引っかかるものを感じる。初めて聞く単語であることは確かなのだが、蜘蛛と魔剣という二つの語の組み合わせが、何かとんでもなくまずいことのように思える。
「ん? 魔剣だと?」
しかし、そんなルイズの思いなどどこ吹く風と、デルフリンガーが頓狂な声を上げた。
ルイズは、どうせまだ自在に振るうことも出来ないのだから持って行くつもりはなかったのだが、デルフがうるさく持ってけと言うので、仕方なく馬車に積んである。
「あら、ルイズ。最近魔剣づいてるわね」
キュルケがルイズをからかう。
「ケッ! 俺をそんなどこの馬の骨とも知れねえ魔剣と一緒にするんじゃねーや」
「アンタは喋る以外何かできるのかしら。あっちの魔剣はなんか凄いらしいけど」
デルフの言葉にルイズが突っ込む。
「あー。そのうち思い出す。たぶんなんか出来る」
「なんか出来る、ねぇ。期待しないで待ってるわ」


270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 17:15:47 ID:hYNNBo0f
支援

271 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第10話:2008/06/21(土) 17:16:08 ID:MxFC2Zbr
ルイズたちのそんなやり取りが終わると、ロングビルが説明を始めた。
発見の経緯。オスマンが旅の途中で、全滅した村で見つけたこと。
粉挽きの遺書。
そしてそこから想像される機能。無数の風の刃を発生させるということ。
そうして一つの村が地図から消えたこと。
「村一つ皆殺し、ねぇ」
聞き終えたキュルケが口を開く。
「平民しかいない村でしたら、その程度のことが出来るマジックアイテムは幾らでもあるとは思うけど……」
「オールド・オスマンの口振りからして、相当だったんでしょうね。原型をとどめないほど切り刻まれた、とのことですけど、それがどれだけのものなのかは実際に見た人間にしかわかりませんし」
「風のスクウェアの、カッタートルネードぐらいの力があるのかしら。それだけの力を持ったマジックアイテムともなれば、確かにお宝ね」
キュルケとロングビルが蜘蛛の魔剣の力について論議する。
タバサも興味があるのか、論議に参加をするわけではないが、視線は本から上げている。
そんな中、ルイズただ一人、俯き加減で押し黙っていた。
キュルケたちはそんなルイズの様子に気づくことなく論議を進める。
「ただ、蜘蛛の魔剣にはいろいろと曰くがあるんですよ。村一つ滅ぼしたと言うのも十分過ぎる曰くなんですけど、オールド・オスマンが回収した後にもいろいろと曰くがありまして……」
ロングビルは論議の中、そんなことを言う。
「回収した後?」
キュルケが相槌を入れると、ロングビルは少し困った顔をする。
言うべきかどうか迷っているような顔だ。
しばし考えた後、意を決したように口を開いた。
「蜘蛛の魔剣は、実はマジックアイテムでもなんでもないのではないかという説があるんですよ」
「何それ。どういうこと?」
キュルケが疑問をはさむ。
ロングビルはまた、少し言い淀む。
どうもあまり大きな声では言いにくいような話らしい。
「そうですね……。マジックアイテムではないと言うのはあくまで噂ですので、まず、事実の部分から説明します」
そう前置きをおいて、
「蜘蛛の魔剣。アレは事実上オールド・オスマンの私蔵品なんですよ」
そう言った。

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 17:16:45 ID:Dammg6/0
支援

273 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第10話:2008/06/21(土) 17:16:47 ID:MxFC2Zbr
キュルケとタバサが驚く。
魔法学院の宝物庫に入っている物は当然魔法学院の物、ではあるのだが、魔法学院がトリステイン王室の出資により成り立っている以上、トリステイン王室のものと言っても差し支えない。
そんな王室の秘宝をしまう宝物庫に、私物を一緒に入れておくなど職権濫用だ。
だが、職権濫用などどこでもある話。それは然程の問題ではない。
問題の本質は、いくら発見者とはいえ、村一つ滅ぼしたマジックアイテムをそのまま懐に入れるなどということはあり得ないという点だ。何がどうなれば、王室に献上せず、そのまま私物とすることができるというのか。
「事実上、ですよ。名義的には王室の物でそれを学院で預かり保管していることになっています」
ロングビルが言う。ならば、宝物庫にしまう事自体には問題はない。
「ただ、オールド・オスマンがその村で拾ってから、蜘蛛の魔剣が王宮に引き渡されたことはただの一度もないんです。オールド・オスマンは蜘蛛の魔剣を誰にも渡さず、宝物庫にしまいこんでしまったのです」
「そんなことって有り得るの? いくらなんでも、そんな強力なマジックアイテムを拾ったもの勝ちになんて出来ないでしょうに。王宮から、何か言われたりしなかったの?」
キュルケが疑問を投げかけるが、それは想定していたと言わんばかりにロングビルは一つ頷くと、補足の説明を行う。
「当然ですが、王室からの督促は幾度となくあったそうです。しかしオールド・オスマンはそれを悉く拒否しました。蜘蛛の魔剣は世に出してよいものではない。王宮にあれば当然アカデミーが調査をしようとするはずだ。
そして、いずれ戦争にでも引っ張り出すだろう。仮令戦争でも、使ってはいけない力というものがある。……そんな風に言って断固渡さなかったそうです」
ロングビルの言葉にキュルケは息を呑む。
「終には、オールド・オスマンは、どうしても蜘蛛の魔剣を欲しいと言うのなら自分はトリステインを出て行く、とまで言ったそうです。それで流石に王宮も諦めたそうです。『偉大なる』オールド・オスマンを失うという人的損失には換えられないということで」
ロングビルは最後に「ここまでが事実の部分です」と付け加え話を締めくくった。
流石のキュルケも想像もしていなかった話の流れに呆気にとられる。
が、すぐに次の疑問が頭に浮かび、それを言葉にする。
「だけど、今の話のどこが蜘蛛の魔剣がマジックアイテムではないなんて話につながるのかしら? むしろ、とんでもない力を持ったマジックアイテムだとしか思えないけれど」
「それはオールド・オスマンが真実を言っていると言う前提の話なんですよ」
ロングビルが間髪いれずに答える。
「オールド・オスマンが清廉な人物であり、忌まわしき力が戦争に使われることを避けるため王宮にすら歯向かった。これなら美談ではあります。しかし、オールド・オスマンを疑う者もいたという事です。あくまで少数ではありますが」
ロングビルはそこまで言うと、言葉を切り、一つ呼吸を入れる。
ここから先こそが、大きな声では言えない理由らしい。
「オールド・オスマンが清廉な人物ではない。ならば、なぜ蜘蛛の魔剣を王宮に渡さなかったのか。それがどれだけ力を持ったマジックアイテムだろうと、王宮に逆らい地位を捨ててまで手元に置こうとする価値はあるのか。
……実は蜘蛛の魔剣など何も力を持っていないのではないか。村一つ皆殺しにされた真相を蜘蛛の魔剣に押し付けているのではないか、と」
キュルケはロングビルの言わんとすることを察する。
「つまり、村を皆殺しにしたのは……」
キュルケは察したそれを口に出そうとするが、途中で言い淀む。確かにそれは軽はずみに口にしていいことではない。
「えぇ。そういうことです」
ロングビルが頷く。
「オールド・オスマンはその村で何か魔法の実験でも行った。その結果を、未知のマジックアイテムと哀れな粉挽きに押し付けたのではないか。……それが、疑う者たちの主張です」
ロングビルの言葉に馬車の上に重々しい沈黙が流れる。
「流石に、それを信じるものは殆どいませんでした。トリステイン貴族の殆どが、若き日に学院でオールド・オスマンの薫陶を受けた者ばかりですし、今ではそんな話も風化して、そんな疑惑があったことを知るものも殆どいないでしょう。
勿論私もオールド・オスマンのことを信じております。秘書として一番近くにいるつもりですから」


274 :虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 第10話:2008/06/21(土) 17:17:23 ID:MxFC2Zbr
「聞けば聞くほど……とにかく、蜘蛛の魔剣は一筋縄じゃいかないってことね。何事もなく取り返せればいいけど。ねぇ、タバサ」
キュルケの言葉にタバサはコクリと頷いた。
「あの……ミス・ロングビル」
ここで今まで黙り込んでいたルイズが口を開いた。
「その、蜘蛛の魔剣ってどういった形をしているんですか?」
ルイズの質問にロングビルが答える。
「私も見たことはないのですけれど……なんでも蜘蛛の彫像なんだけどそれを手に持つと、お尻から糸を出すように細い刀身が伸び出てくるとか……」
(最悪だ)
ロングビルの答えを聞いたルイズはそう思った。
(だけど、なぜあんなものがこっちに?)
続いてルイズはそんな疑問を抱く。
蜘蛛の魔剣。その特徴に、ルイズは思い当たるところがあった。
いや、モッカニアには思い当たるところがあった。
モッカニアの世界にあるはずの物。
それが何故、ハルケギニアにあるのか。
オスマンが地獄と称したのも頷ける。持つものが持てば、地獄を作り出すなど容易いだろう。
(粉挽きか……)
その粉挽きはどうしてそんな地獄を作ろうとしたのか。
本当に蜘蛛の魔剣がアレなら、暴走などではないはずだ。
「どうしました? ミス・ヴァリエール。何か思い当たる点でも?」
思わず考え込むルイズにロングビルが声をかける。
「え、えぇ。ちょっと、以前読んだ『本』に似たようなものが出てきたような……まぁ、違うと思いますし気にしないでください」
ルイズはしどろもどろに言う。
違っていて欲しい。そんな物、あってはならない。
ルイズは必死に己の思い付きを否定する。
しかし、もはや思い付きなどとは言えない。あまりにも特徴が似通いすぎている。
「あら。私も宝物庫の目録を作るときにいろいろ調べたことがあるのですが、蜘蛛の魔剣について載っている本は終ぞ見つけられませんでしたのに。もしよろしければ教えていただけませんか? 似ていると言うだけでヒントになるかもしれませんし」
ロングビルはそう言うが、ルイズはぶんぶんと首を振る。
「いえいえいえ。きっと違いますし……」
ルイズはそこで言葉を切り、声のトーンを落として続きを言う。
「もし違わなかったら、オールド・オスマンの言う通り、逃げるしか出来ませんもの……」
ルイズはそう言うと口を噤み、考え込んでしまった。


常笑いの魔刀シュラムッフェン。
蜘蛛の魔剣の特徴からルイズが思い浮かべたもの。
それはモッカニアの世界に有るはずの物で、追憶の戦器という、創造神の作った武器の一つに数えられる。
そして、モッカニアはその最後の戦いにおいて、この武器によって敗北をもたらされる。
これさえなければ、少なくともあの女との戦いだけは勝利を収めることができたはずだ。
あの女。ハミュッツ・メセタを葬り去っていたはずだ。
だが結局、ハミュッツに勝とうと負けようとモッカニア自身の結末は変わらなかっただろう。
だからシュラムッフェンはモッカニアにとって脅威になど成り得なかったとも言える。
しかし、ルイズにとっては脅威以外の何者でもない。
ハルケギニアにそんな物が有るわけがない。そう己に言い聞かせる。
そんなものを相手に出来るはずがない。
そんなルイズに一つの疑問が浮かぶ。
(使い方が分からない? 本物だとしたら、使い方なんてすぐ判るようなものなのに)

275 :くろありー:2008/06/21(土) 17:18:44 ID:MxFC2Zbr
以上
十話終了です。
支援してくださった方ありがとう御座います
今度から少し一回の投下量減らしてまめに投下したいなと思ってたり

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 17:20:13 ID:hYNNBo0f
乙&GJです。先が楽しみだ。

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 17:35:01 ID:CJuYXOP4
違うとこで見つけたのでだします。
http://fuugatei.xsrv.jp/tkindex.htm
はやくアクマがこんにちわの続き見たい

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 17:56:23 ID:cqLW5Bor
PSOの人、続き書いてくれ。密かに楽しみにしてるんだよー

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:04:41 ID:Tp+Pf0tY
おお。黒蟻だ
いつも深夜だしこないだ投下があったばっかだし不意打ちだあ
投下ペースは自分のやりやすいようにやればいいんじゃない?
とにかく乙アンドぐじょぶ

280 :”IDOLA” have the immortal servant 0/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/21(土) 18:18:14 ID:hYNNBo0f
では折角ですので5分後に第二話投下しようかと。

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:20:14 ID:NLokrYgA
乙&GJ!

 粉挽き職人が遺書を書き遺せるほどに教養があったのか疑問に思ったが、
きっと母親が没落貴族で、その程度の教養は有ったのであろうと妄想補完。

282 :”IDOLA” have the immortal servant 1/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/21(土) 18:23:06 ID:hYNNBo0f
「ルイズ」
「え……あ、あんた誰よ!」
 目を開けると、そこに見知らぬ老人がいた。元来ルイズは朝が弱いのだが、すぐに眠気が吹き飛ぶ。
「ヒースクリフ・フロウウェンだ」
「あ、ああ。そ、そう。使い魔ね。昨日召喚したんだっけ」
「周囲が賑やかになってきたようなのでな。そろそろ起きる時間なのだろう?」
 言って、椅子にかかっていた制服を取ると、ルイズに手渡す。
 ルイズは下着も取ってもらおうとして、それを口にする事を止めた。昨晩の話が頭に引っかかっていたからだ。
 自分は、コーラルの連中なんかとは違う。
 平民などを召喚してしまった自分も大概運がなかったが、それはフロウウェンも同じだ。彼には非がないし、使い魔で構わないと言っている。ある程度は誠意を持って接するべきだ。そう考えを改めたのだ。


 身支度を整えたルイズがフロウウェンを従えて部屋を出ると、隣の部屋からキュルケが出てくる。
「おはよう、ルイズ」
 ルイズはあからさまに嫌そうな表情を浮かべるが、キュルケは楽しそうに笑みを浮かべていた。
 何となく、犬猿の仲という単語がフロウウェンの脳裏をよぎった。その直感は間違ってはいない。
「おはよう、キュルケ」
「あなたの使い魔ってこのおじいさん? ほんとうに人間なのねえ。さすがゼロのルイズだわ」
「うるさいわね」
「ヒースクリフ・フロウウェンだ。以後、よろしく頼む」
「キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーよ。んー、あと二十年若ければねえ。残念」
 そのキュルケの態度に何か思う所があったのか、ルイズは二人の間に割って入って怒鳴る。
「何考えるのよ! あんたも! キュルケなんかに挨拶する事ないわ!」
「あら、随分ねえ。そうそう、あたしの使い魔も紹介しておくわ。おいで、フレイムー」
 のっそりとした動作で、キュルケの腰ほどもある巨大な赤色のトカゲが姿を現す。熱気を全身から発していた。
「ほう」
 フロウウェンが感心したように声を漏らした。ハルケギニアの原住生物には多少興味があったのだ。
「これって、サラマンダー?」
「そうよー。これだけ鮮やかで大きな尻尾は、きっと火竜山脈のサラマンダーね。好事家に見せたら値段なんかつかないわ。火属性のわたしにぴったり。『微熱』の二つ名にも相応しいと思わなくて?」
「ふん」
 世辞を言う気も起きないのか、顔を背けるルイズ。
「じゃあ、お先に失礼」
 赤い髪をかき上げ、キュルケは颯爽とした足取りで立ち去っていった。
「くやしー! なんなのよあの女! 自分がちょっと火竜山脈のサラマンダーを召喚したからって!!」
 嫉妬丸出しで癇癪を起こすルイズにフロウウェンは苦笑した。
「まあ、いいではないか。召喚されるものは運次第なのだろう?」
「そうだけど! メイジの実力をはかるには使い魔を見ろって言われてるぐらい重要なものなのよ!」
「人間は万物の霊長、という者もいるが。他に人間を召喚した者がいないのなら、レア度だけは高いぞ」
「そんなの何の慰めにならないわよっ」
 やれやれ。この娘を宥めるのは骨が折れそうだ。
「ふむ。ところで、あの娘はゼロと言っていたが、それは二つ名であろう? あの娘の微熱というのは解りやすかったが、ゼロの由来はなんだ?」
「知らなくてもいいことよ」
 ルイズはますます柳眉を逆立てる。
 フロウウェンは話題を変えようとして地雷を踏んだ事を悟った。昨日も今日も、他の生徒達はゼロのルイズ、という言葉を嘲笑と共に使っていたのだ。意味は分からないが彼女にとって不名誉な事なのだろう。
「……オレは、白髭公と言われていたな」
「学院長の白髭の方が立派だわ」
「ほう、そうかね」
 学院長ならばいずれ目にする事もあるだろう、とフロウウェンは思った。

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:24:19 ID:NLokrYgA
支援

284 :”IDOLA” have the immortal servant 2/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/21(土) 18:24:24 ID:hYNNBo0f
 
 
「なるほど。有名な学院だと言うだけのことはあるな」
 食堂の装飾と、テーブルに並べられた食材の豪華さに、フロウウェンは舌を巻いた。
 コーラルは食料の安定供給に難儀していたし、パイオニア1は移民船。ラグオルは開拓地だ。どこでも節制を強いられ、贅沢を言っていられる状況になかった。きっと、この国は平和なのだろう。
「トリステイン魔法学院は魔法だけを教える場じゃないわ。メイジはほぼ全員が貴族だから、それに相応しい教育を受けるの。
この食堂もそれを体言したものよ」
 ルイズが得意げに言う。
 テーブルに近付くも中々座ろうとせずに視線を送ってくるルイズに、フロウウェンは一瞬怪訝そうな顔をするが、
(ああ、そういう事か)
 貴族が出てくる映画などでは、従者が主人の椅子を引いていた。人前であれば、主人に恥をかかせない為にもそうすべきなのだろう。
 フロウウェンが椅子を引いてやると、やっとルイズが腰掛けた。
「で、オレはこの後ルイズの食事が終わるまで後ろに控えていればいいのか? 軍の作法ならともかく、貴族のマナーなど何も知らんのだ」
「別にそこまでしなくてもいいわ。食事を取ってもいいわよ。でも、このテーブルは貴族の席だから座っちゃ駄目。使い魔は本当はこの食堂に入れないの」
「では床に座って食べればいいわけか」
「そ、そんなわけないじゃないのっ! ちょっと、そこのあなた。こっちへ来なさい」
 いくらなんでもそんな事するものか、とルイズは憤慨した。
 もう少しフロウェンが若くて、反抗的ならそうしたかもしれない。と、少しだけ思って……いやいや、そんな訳が無いと心の中で即座に否定するルイズ。
「何でしょうか、ミス・ヴァリエール」
 呼び止められた黒髪のメイドが、こちらに向かってくる。
「彼に何か食べさせてやって」
「はい。ではこちらへいらしてください」
「食べ終わったら戻ってきなさい」
「了解した」


「あ、間違っていたら済みません。もしかしておじいさんはミス・ヴァリエールの使い魔になったっていう……」
「ああ。もう広まっているのか?」
「ええ。なんでも召喚の魔法で平民を喚び出してしまったって、噂になっていますわ」
 メイドはにっこりと笑う。
 人間を召喚する、というのはそれだけ特異な事例なのか、とフロウウェンは理解した。正確には、あのゼロのルイズが召喚したのがこれまた平民だった、と言うのが面白おかしく伝えられているだけなのだが。
「オレはヒースクリフ・フロウウェンだ」
「私はシエスタっていいます」
 シエスタに連れられて向かった先は、食堂の裏にある厨房だった。コックやメイドが忙しそうに料理を作っている。
「ちょっと待っていてくださいね」
 厨房の中へ消えていくシエスタ。次に戻ってきた時にはスープの入った皿を抱えていた。
「賄いですけど、良かったら食べてください」
「感謝する」
 スプーンですくって口に運ぶ。
「美味いな、これは」
 フロウウェンは正直な感想を口にした。天然の素材はコーラルやラグオルではそれだけで高級食材なのだ。
 従って、彼の目から見て賄いのスープはかなりのご馳走だった。
「よかった。おかわりもありますから言ってくださいね」
 シエスタはニコニコしながら言った。
 見た目は厳しそうだが、話してみれば穏やかそうな人だ。話に聞く曽祖父が生きていれば、こんな感じだったのろうか。
「シエスタは平民、なのか?」
「はい。貴族の方々をお世話する為にここでご奉公させていただいてるんです」
「そうか」
 貴族の世話、か。自分と同じだな、とフロウウェンは苦笑する。
「そうだ。シエスタに頼みがあるのだが、聞いてもらえるだろうか?」
「私に? なんでしょうか」
「オレはこの国に来るのは初めてで、勝手が分からなくてな。色々教えてもらえると有り難い。その、基本的な常識や貴族と接する時に気を付ける事なんかからな。
大した礼は出来ないが、君らの仕事を手伝うぐらいはしよう。こうやって、働きもせずに飯にありつくのは心苦しいしな」
「それぐらいでしたらお安い御用ですよ。でも、ミス・ヴァリエールに呼ばれてましたよね」
 異国の話に、シエスタも興味が無いわけではなかったし、彼女にしてみれば、世間話の相手が増える程度の認識だった。
「そうだったな。では昼過ぎにまたここでと言う事で良いだろうか」
「はい。じゃあ、お待ちしていますね」


285 :”IDOLA” have the immortal servant 3/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/21(土) 18:25:14 ID:hYNNBo0f
 
 
 主人に続いて教室に入ると、生徒達の視線が集まる。好奇の視線で見てくる者、クスクスと囁きあって笑う者。
(やれやれ。貴族と言っても子供は子供だな)
 こうした陰湿な空気はどこにでもある。軍ですら爪弾きにされる者はいたし、未熟な子供達の集団なら尚更だ。
 横目でルイズを見やるが、彼女は慣れているのか、彼らを歯牙にもかけずに教室の中を進んで自分の席につく。フロウウェンは椅子にも床にも座らず、彼女の少し後方に立って控える。この辺りは軍人らしい律儀さ、というべきか。
 それに気付いたルイズが言う。
「座っていても良いわよ。でも机はメイジの席だから、床にね」
「了解した」
 言うなり、フロウウェンの腰の辺りから風船を膨らますように白いソファが出現した。
「ちょ、ちょっと! 何よそれ!?」
 ルイズの言葉に、注目が集まる。教室がざわついて「何だあれは」「先住魔法か」などと囁き合う声が聞こえた。
「フォトンチェアーだが。オレの国ではこういう道具が実用化されている。この国の魔法ではこういう事は出来ないのか?」
 フロウウェンには決して注目を集める気はなかった。魔法が使えるのだから、フォトンチェアーぐらいどうという事は無いに違いないという意識だっただけだ。ただ、ルイズや他の生徒の反応を見る限り、これは失敗だったらしい。
「出来ないわよ! い、いえ。錬金なら出来ない事もないと思うけど……こ、こんな見た事もないような材質の……な、何なのこれ?」
 物珍しげに、しかし恐る恐るフォトンチェアーに触れるルイズ。柔らかい。しかも肌触りがいい。
「フォトンだ」
 フロウウェン達の文明ではフォトンは大気中に存在する、万物の元となるものと定義されている。
 加工が可能で、椅子や机などの家具にまで利用される程普及している。
 ソファーのように柔らかくする事も可能だが、刃状にも出来るし弾丸にもなる。生体フォトンのある者、つまりアンドロイド以外ならば、テクニックとして火炎を放ったり人の傷を癒すという使い方も可能だ。
「す、座り心地は良さそうね。後で私にも座らせなさい」
「それは無理だ。ジャケットの腰部辺りに発生用の装置が組み込まれているからな」
「そ、そう……残念だわ」
 聞き耳を立てていた他の生徒達も、魔法ではないらしいと判明すると落ち着きを取り戻していく。基本的に彼ら貴族、特にトリステインの貴族は魔法技術以外には興味を示さない傾向にある。
 それゆえ、コルベールは正当な評価をされず、変人扱いされているのであるが、その話は割愛する。
「さすが、ゼロのルイズの使い魔は変わってるわね」
 とキュルケが言うと笑いが巻き起こる。ルイズはすぐさま噛み付いた。
「うるさいっ!」
 舌戦が始まるのかと思われたその時だ。扉が開いて、紫のローブを纏った中年の女が入ってくる。
 教員なのだろう。賑わっていた教室が静けさを取り戻していった。
「ふむ」
 落ち着いた所で、フロウウェンは他の使い魔達の観察を始めた。フロウウェンの常識の範囲内のフォルムの動物もいたが、宙に浮かぶ一つ目のような、訳の解らないものもいる。なるほど、確かに人間を召喚したのはルイズだけのようだ。
「皆さん、春の使い魔召喚は大成功のようですわね。このシュヴルーズ、こうやって春の新学期に様々な使い魔を見るのがとても楽しみなのですよ」
 にこやかな顔で教室を見回していたシュヴルーズの視線が、ルイズとフロウウェンのところで止まる。
「おやおや。変わった使い魔を召喚したものですね、ミス・ヴァリエール」
 シュヴルーズに悪気は無かったのだろうが、その言葉に教室は笑いに包まれた。
「ゼロのルイズ! 召喚できないからってその辺のじいさんを連れてくるなよ!」
「違うわ! きちんと召喚したもの!」
「嘘付くな! 『サモン・サーヴァント』ができなかったんだろう?」
(やれやれ)
 フロウウェンからすると低レベルな口ゲンカにしか見えなかった。自分が召喚された事は疑いようもないし、ルイズもそれが分かっているのだから、それでいいではないか、と。
 だが、ルイズにとっては沽券に関わる事だ。
「ミセス・シュヴルーズ! 侮辱されました! かぜっぴきのマリコルヌがわたしを侮辱したわ!」
「かぜっぴきだと!? 俺は風上のマリコルヌだ! かぜっぴきじゃない!」
 尚もぎゃあぎゃあと口喧嘩を続けようとする二人をシュヴルーズが嗜める。杖を一振りすると、二人がすとん、と着席させられた。
「二人ともみっともない口論はおよしなさい。お友達を侮辱するのは貴族のする事ではありませんよ」

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:25:44 ID:NLokrYgA
しえん

287 :”IDOLA” have the immortal servant 4/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/21(土) 18:25:55 ID:hYNNBo0f
「ミセス・シュヴルーズ。僕のかぜっぴきは中傷ですが、ゼロのルイズは事実です」
 マリコルヌの反論に、教室のあちこちからクスクスと笑いが漏れる。
 シュヴルーズが厳しい顔で杖を振るうと、今度は笑っていた生徒達の口に赤土が張り付いていた。
 それを見ていたフロウウェンが感心する。
(口の周囲にあったフォトンを遠隔操作で粘土に変えたのか? 装置も無しに面白いことができるものだ)
 どうやら魔法という一点でのみ言うなら、フロウウェン達の文明よりも遥かに多彩な事が出来るらしい。大気中のフォトン濃度の高さが、魔法の発達に一役買っているのだろうか。
 その分、科学技術はかなり遅れているようだが。
「私の二つ名は『赤土』。『赤土』のシュヴルーズです」
 授業が進む。四大系統と虚無、土属性の有用性などをシュヴルーズは語っていた。
 フロウウェンにしてみても興味深い話だ。彼女の講義が事実ならば科学技術も魔法で補っている、と言う事になる。メイジが支配階級であるのは、この社会では当然の事なのだろう。
 教官の話の腰を折る事は失礼にあたるから黙っていたが、ルイズに後で色々聞いて見ようとフロウウェンは考えていた。
「それでは、錬金のおさらいをしましょう。基本は大事ですからね」
 シュヴルーズが杖を振るうと、教卓の上にあった小石が金色に光る金属に変わっていた。
「……ほう」
 ハルケギニアに来てからというもの、驚かされる事が多い。これはフォトンに様々な性質を持たせて加工する技術そのものだ。これだけ便利であれば、確かに科学を必要とはしないだろう。
「ゴゴ、ゴールドですか? ミセス・シュヴルーズ!」
 身を乗り出すキュルケに、シュヴルーズは首を振った。
「真鍮です。ミス・ツェルプストー。ゴールドを錬金できるのは『スクウェア』クラスのメイジだけです。私はただの『トライアングル』ですから」
 また知らない単語が出た。察するにメイジの実力を示すランク分けなのだろうが、何を以って判断材料とするのかが分からない。いずれにせよ後でルイズにするべき質問が増えた。
「さて、誰かにやってもらいましょう。そうですね……ミス・ヴァリエール」
 シュヴルーズの目がルイズに留まる。
「え? わ、わたしですか?」
「ええ。そうです。ここにある石ころを、望む金属に変えてごらんなさい」
 促されるも、ルイズは立ち上がらなかった。明らかに狼狽している。
「ミス・ヴァリエール?」
「先生」
 訝しむシュヴルーズに、キュルケが言った。
「やめておいた方がいいと思います」
「どうしてですか?」
「危険です。先生はルイズに教えるのは初めてなんですよね?」
 生徒達が頷きあう。
 何か問題でもあるというのだろうか。当然、フロウウェンにも解らない。
「錬金に危険もなにもないでしょう。さあミス・ヴァリエール、気にしないでやってごらんなさい」
 シュヴルーズは笑う。
「やります」
「ルイズ、やめて」
 ルイズが立ち上がり、キュルケの顔が青褪める。
 ややぎこちない動作で、強張った表情のルイズが前に出て行った。
 前の席に座っていた生徒達が机の下に避難を始める。
 何だというのだ。あれではまるで、爆風から身を守るような―――まさか!?
 迷わずフロウウェンは床を蹴って飛び出していた。
 そしてルイズがルーンを唱えて杖を振り下ろした瞬間、光に包まれた石ころが机ごと大爆発した。
 驚いた使い魔達が暴れ周り、生徒達が悲鳴を上げる。教室の中は蜂の巣を突いたような大騒ぎになっていた。
「だから言ったのよ! あいつにやらせるなって!」
「ヴァリエールは退学にしてくれよ! 命が幾つあっても足りやしない!」
「ラッキーが! 俺のラッキーが食われた!」
 シュヴルーズとルイズは……少し衣服が破けていたが無傷だった。
「二人とも怪我は無いな?」
 気がつけば、フロウウェンに抱えられていた。俗に言うお姫様抱っこと言う奴だ。
「え? え? あら?」
 シュヴルーズが呆気に取られた顔で、ルイズとフロウウェンを交互に見やる。
「あ、あんた、大丈夫、なの?」
 ルイズは爆風と自分の間にフロウウェンが割って入ったのだと気付く。
 とすると、背中であの爆発を受けた、という事になるが……
「ああ。怪我はないようだ」
 フロウウェンはそう答えた。石ころと机は原形も留めず爆発したはずなのだが、破片が少なかったので殺傷力も大した事は無かったのだ。
 爆発……というより、対象物そのものが爆発のエネルギーになって消滅した、と言った方が良いのかもしれない、とフロウウェンは分析した。

288 :”IDOLA” have the immortal servant 5/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/21(土) 18:27:01 ID:hYNNBo0f
「そ、そう。なら、離して」
 フロウウェンがルイズを下ろす。そして、ルイズはマントの埃を払って、教室をゆっくりと見回してから一言。
「ちょっと失敗したみたいね」
「ちょっとじゃないだろう! ゼロのルイズ!」 
「いつだって魔法成功の確率ほとんどゼロじゃないか!」
 なるほど。それでゼロか。と納得する。
 だがフロウウェンはそんな事よりも、これだけの騒ぎを起こしながら泰然自若としたルイズの大物然とした態度に、感心していた。胆力がある。実力が伴ってくれば、きっと彼女は名をあげるだろう。


「おおおおうおおう。ミス・ロングビ、ロロロロングビル、やめてとめてやめてとめて。なんかはみ出しそう、はみ出しそう」
 さて、我に返って教室の惨状に激怒したシュヴルーズに、ルイズが教室の片づけを命じられているその頃、学院長であるオールド・オスマンは日課となっているセクハラ行為―――秘書の尻を五回撫で回し、おまけに胸まで三回揉んだ―――に及んでいた。
 その報復として秘書のミス・ロングビルにジャイアントスイングでぶん回されているのだが、まあこれは自業自得であろう。
「オールド・オスマン」
 そこにコルベールが入ってきた。
「あっ!?」
 急な闖入者に驚いたミス・ロングビルが、うっかり手を離してしまう。放物線を描いて飛んだオスマンは、『フライ』も『レビテーション』も間に合わずに頭からコルベールに突っ込んだ。
「ぬおおっ!?」
「ぐはっ!?」
 老人と中年は一つの塊になって廊下に転がる。
「ぐ……おお。な、何してるんですかオールド・オスマン」
「な、なに。あ、新しい魔法の実験をちょっと、な」
 と言いながらも立ち上がってくるが、振り回されていたオールド・オスマンの足下はおぼつかない。
 どうやらコルベールは飛んできたオスマンに気を取られてロングビルの蛮行には気付かなかったらしい。彼女は机で書き物をしている振りをしながら胸をなでおろした。
「そ、そうですか。まあそれはそれとして、少しオールド・オスマンのお知恵を拝借したい事がありまして」
 コルベールは書物を手渡す。
「ふむふむ。『始祖ブリミルの使い魔たち』? なんじゃこんな黴臭い本を持ち出して。えーっとミスタ……なんじゃっけ?」
「コルベールですっ! オールド・オスマンは今年の使い魔召喚の儀式で人間が召喚されたことはご存知ですか?」
「ふむ。そうなのか」
 悠長な事を言っているオスマンに、コルベールはフロウウェンの胸に浮かんだルーンのスケッチを渡し、言った。
「これを見てください。私は、これを始祖ブリミルの使い魔ではないか、と思ったのですが」
 そういわれて、オスマンの表情が険しくなる。
「……ミス・ロングビル。ちょっと席を外してくれんかの」

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:27:13 ID:NLokrYgA
しえん

290 :”IDOLA” have the immortal servant 5/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/21(土) 18:27:39 ID:hYNNBo0f
 
 
 それにしても、とフロウウェンは思う。
 先程の爆発はなんだったのか。発生のプロセスとしてはラフォイエの爆発に似ているが、どうも違和感があった。
 あの爆発に一番近い物を探すなら―――パイオニア1のクルーが取り込まれたときのあれ……か? 対象は石ころと机ではなく、パイオニア1のクルー。『アレ』は彼らを何らか方法でエネルギー化して、それを吸収したのだ。
 ルイズは言った。使い魔を見ればメイジの実力がわかる、と。サラマンダーを召喚したキュルケは火属性だという。ならば、この自分を召喚したルイズの属性は?
「―――まさか、な」
 考えすぎだ、と思う事にした。
 ラグオルでの大爆発とルイズの爆発では規模も違うし、あの力を、人間が使えるとは思えない。
 何より、あの力は相当に忌まわしいものだ。それと似ていると言っても、きっとルイズは喜ばないだろう。
 机を拭いているルイズの姿を伺う。
 表情は暗い。かなり落ち込んでいるようだ。
 それも詮方無い事だろう。ゼロのルイズと揶揄されるのも、魔法が爆発してしまう事が原因なのだから。
 彼女が必要以上に周囲に気を張っているのも、それが原因に違いない。
「そういえば、本当に大丈夫なの? あの爆発、背中で受けたんでしょう?」
 視線が合うと、そんな事を言ってきた。
「背中は煤だらけにはなったが、先程も言った通りだ。怪我はしておらんよ」
 ルイズの纏っている服よりは遥かに頑丈な作りをしている。表面が煤で汚れたぐらいで済んだ。
「……その、さっきは助かったわ。でも、わたしの魔法が爆発するって知ってたの?」
 あのタイミングで助けに入れるというのは、爆発する前から知っていた、としか思えない。
「いや。他の生徒達の様子がおかしかったから、爆発でもするのではないか、と思っただけの話だ」
「そう」
 実はこの平民、かなり強いのではないだろうか。状況判断が的確で早いというのは軍人として優秀である証拠だ。
「ルイズに言っておきたい事がある」
「慰めもお説教もいらないわ」
「そうではない。まあ……見せる方が早いか」
 フロウウェンは右手を片付けたゴミの山に向けると、意識を集中させた。途端、氷の礫がフロウウェンの掌から放出され、ゴミの山を氷漬けにしてしまった。
「せ、先住魔法―――!?」
 流石に度肝を抜かれたらしく、ルイズが飛び退る。その目には怯えの色が含まれていた。
 魔法使いの前で魔法モドキを使っただけで、幾らなんでも過剰反応しすぎだと思う。フロウウェンは笑った。
「違う違う。魔法ではない。テクニック、と言われるオレの国の技術だ」
「だだだだだってだって! 杖も詠唱も無しに魔法を使うなんて!?」
 この国ではそれほどまでに恐れられる事なのか。まあ、見せたのがルイズだけで良かったとすべきだろう。
「それはそうだ。これはやり方さえ知っていれば誰にでも使える」
「だ、誰にでも?」
 そう聞いてルイズから怯えが少しだけ消える。代わりに、好奇心を刺激されたらしい。
「ああ。オレの国では魔法は廃れてしまったが、その原理を解析し、科学で再現したんだ。だから正しい知識と生体フォトンさえあれば誰でも使う事が出来る。だからこれは魔法ではなく科学だ」
 フロウウェンは言う。全く同じ条件下なら誰が何度やっても同じ結論に達する。それが科学だと。
火打ち石を叩き付ければ火花が出るのと同じように。水が低い方に流れるのと同じように。テクニックは、そうなって当たり前の事が幾つも組み合わさっただけなのだ、と。
「カガク……は分かったけど、その、フォトンっていうのは?」
「大気中にある万物の元となるものだ。火や雷といったエネルギーだけではなく、圧縮する事で家具や武器の刃、弾丸にも加工できる。先程ルイズが見た通りだ」
「……滅茶苦茶だわ」
 と思わず零すルイズに、フロウウェンは首を横に振った。

291 :”IDOLA” have the immortal servant 7/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/21(土) 18:28:13 ID:hYNNBo0f
「先程『錬金』ならばフォトンチェアーが作れると言ったのはルイズだろう。その直感は当たっている。恐らくこの世界の剣や銃も『錬金』で作ったものではないのか?」
「あ」
 ルイズは目と口を丸くした。それから真剣な顔に戻る。
「空気と同じで見えないけれど、そこら中に何かがある、という事ね?」
 風と同じだ。無色透明で目には映らないが、そこに空気は存在する。
「ああ。その事から、ルイズ達の使う魔法もオレ達の言う所のフォトンを操作することで色々な現象を起こしていると仮説を立てる事が出来る。専門家ではないから詳しく講義出来ないが……
フォトンの話はともかく、科学的に考えるなら、爆発の原因を特定しそれを条件下から除外してやれば、ルイズの魔法も失敗しない、という事だ」
「だ、だけど、呪文も手順も間違っていないのよ!? それに誰もわたしの爆発の原因は分からなかったわ!」
「そうだろうな。オレがこの場で考え付いた対策ぐらい、とっくに自分で考え抜いていただろう。オレが言いたいのは、諦めなければいつか道も拓ける、という事だ。魔法が使えなくて肩身が狭い思いをするわけだろう?
 魔法を成功させるまでの気休めが必要なら、オレの技術を教えてやってもいい。ルイズにも使えると思う」
「ほ、本当?」
 きっと自分にも使える。簡単だ。出来て当たり前。
 そんな言葉に何度も裏切られている為に、ルイズはまだ懐疑的だったが、異なる世界の技術には興味が湧いた。
「その気があるのならな。魔法ではないから根本的な解決にはならないだろうし、この世界の魔法ほど多彩な芸があるわけではないが」
「充分よ。もし習得できなかったとしても、爆発の原因を特定するヒントがそこから見つかるかも知れないわ。ゼロの名前も返上してやるわ」
 その姿勢は見上げたものだ。
「オレがいる事が、ゼロでない事の証明だろう」
 そう言うと、ルイズは照れくさそうに笑ったのだった。先程までの落ち込みは、もう既にどこかに消え去っていた。
 ―――初めて、この少女の笑顔を見た。
 フロウウェンは自分の娘を見るような穏やかな目で、ルイズを見やるのだった。

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:28:31 ID:RJC0JHE4
POSATAL2からポスタルさん

「使い魔くんの実力を見たくてね」
「決闘か?」
「ああ中庭に来てくれないか」
「いいだろう」

「じゃあはじめようか」
「ああ」
しゅぽ

あらかじめ撒いておいたガソリンにマッチを放る

「あ”あ”あ”あ”あ”あああああああああああああああ」
決闘する場所がわかっていたので前もって油を撒いておいたのだが
この世界の住民は何故かそれを気にしない傾向にある

焼け死ぬと問題なのでしょんべんをぶっ掛けて火を消す
しょぼぼぼぼぼ
「ふうう(笑)おーいえー」

「げぇえええええええ」
ワルドのアホがしょんべんを飲んで気持ち悪くなって
オレンジ色の下呂を吐いた
それを見てルイズも吐いた
タバサも吐いた
キュルケも吐いた
ギーシュも吐いた
きゅいきゅいも吐いた
ヴェルダンデも吐いた
フーケも吐いた

遠い地のジョゼフもつられて吐いた
遠い地のウェールズも吐いた
遠い地のアンリエッタも吐いた
遠い地の教皇も吐いた
ついでにテファも吐いた


いい加減うっとうしくなったのでハンドガンでワルドを撃ったら死体が消えた
そしてまた ルイズが吐いた(略)

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:28:54 ID:NLokrYgA
しえn

294 :”IDOLA” have the immortal servant  ◆GUDE6lLSzI :2008/06/21(土) 18:29:16 ID:hYNNBo0f
以上で投下終了です。
そこそこ書き溜まってるので加筆・修正などしたらまた投下しに来ようかと思います。

295 :”IDOLA” have the immortal servant  ◆GUDE6lLSzI :2008/06/21(土) 18:33:23 ID:hYNNBo0f
ていうかまた番号が5/7→5/7ってミスってますね。申し訳ない。

296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:34:32 ID:4+gPTR4Y
>294
投下乙であります!

ジャイアントスイングって… おマチさん、元気すぎwww
フロウウェンの教えがルイズにとっていい方向に進むきっかけになってほしいですね

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:36:02 ID:NLokrYgA
若い娘(ルイズ)と、おじ様(フロウウェン)のやり取りは、何だか良いなぁ。


乙&GJ!

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:46:25 ID:cqLW5Bor
きたぁぁぁぁ
乙です。待ってたよー

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:47:05 ID:CaatLRzF
ID:RJC0JHE4

300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:57:24 ID:7ER6hWLT
フロウウェンの人GJ&乙。
この爺さんいい人だ、
すげえ真っ当で格好良い人だ。
と思いながら読ませていただきました。次回も期待してます。

>>297
やあ同志。
んでこの手の性格や年格好の被召喚キャラと
触れ合うルイズはどうしてこうも愛らしいんだろう。

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 19:02:02 ID:zEGwSbni
仮面ライダー剣から橘さん(ギャレン)召喚。多分7万相手にしても死なない。
その前にアルビオン辺りでルイズが生贄になりそうだが。

302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 19:03:12 ID:dyRlwkao
あぁ、いい爺さんだ。

どうしてこうも爺さん召喚系は燃えるのが多いのか

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 19:09:20 ID:f2Dg4Yrh
>>301
駄目、橘さんはハルケニキアと相性が悪すぎる!

フーケ、ワルド、ETC…

「橘さん、また騙されている…」

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 19:15:48 ID:6s/M9oc1
ルイズがフォースならメギド習得可能?恐ろしい。

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 19:33:02 ID:cqLW5Bor
甲斐甲斐しくルイズの世話をするフロゥ爺さん萌え。続きが楽しみだ。

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 19:34:13 ID:W2o1hlAA
ETCってエトセトラのことなんだろうが、一瞬高速道路の料金システムのアレかと思い
『機械にまで騙されるのか橘さんは』と勘違いしたじゃないかw

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 19:37:20 ID:/dIfUn3G
つか、1話読み返してみたら胸ルーンかよ。下手すりゃオルガ化?

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 19:47:50 ID:cIPdaVRg
美少女いんぱらのキャラ召喚、と思いついたが、

テファに「お姉様」と慕われ女運の悪さを悩む次原と、
無能王との平林の極悪コンビが浮かんだが、
4人目が思いつかない。
真性マゾ娘か童顔小柄子持ち昭和生まれバツイチか。

友谷もガンダにするとしてもステゴロが趣味というタイプだからなんとも。

ちなみに友谷はこんなキャラ。
ttp://ranobe.com/up/src/up279417.jpg

帯の下はコノザマ等でどうぞ。

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:00:07 ID:SonNr9b6
仮面ライダーも色々いるけど定期メンテのいるスーパー1は難しいかな。
けど中国拳法の達人だからワルキューレくらいなら変身しなくてもなんとかなるか。

いやいかん、それじゃまたデルフが役立たずだ。

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:01:11 ID:SpXm6l51
>>307
ルイズが泣く泣くオルガ化したフロウウェンをメギドで倒すって光景が見えたぜ


311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:01:38 ID:R6KJjkKB
改造人間なら変身しなくてもメンテナンスは必要なんじゃなかろうか。

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:02:47 ID:QhglNQdi
>>294
乙です
原作は知らないけどまたお気に入りが増えるヨカーン
次も期待しています

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:03:28 ID:dj7NEFX3
エトセトラは「 etc. 」だ
小文字前提、ピリオド必須

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:07:52 ID:7ER6hWLT
>>312
原作知らなくても面白いってのは良作の証だと思う。
むしろ原作を知っていると
思い入れや知識がある分色眼鏡で見てしまうのかもしれないね。

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:12:01 ID:F3MdPlUP
IDOLA乙ー
原作知らなくても読めるのは凄いな

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:19:46 ID:G1Tmst5J
>>308
ルイズに鞭でしばかれて恍惚としている伊勢谷が目に浮ぶぜ。

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:30:48 ID:F3MdPlUP
サイボーグやアンドロイドのメカ系は技術力がないとメンテナンスが出来ないから
そこら辺をどうするかがネックか

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:34:47 ID:Iovr/lkz
>>308
だが蒼は日本刀にも興味津々なのだw

たぶんデルフも、たまには使って貰えるだろう。

319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:39:31 ID:BRz2bNEW
>>317
サイボーグGちゃんなら自分でメンテできるぞ。
コッパゲが弟子になりそうな気がするけどなw

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:40:14 ID:Iovr/lkz
>>319
当たり前だが、絶対に戦争なんかには加担しないぜ?

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:41:08 ID:CaatLRzF
改造教師コッパゲの誕生である
「科学的根拠がない!」

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:41:13 ID:G1Tmst5J
声優繋がりでりぜる召喚したら爆発コンビ誕生とか思ったけど、
りぜるもメンテいるんだっけ?

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:41:16 ID:6s/M9oc1
キリークの旦那

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:46:11 ID:F3MdPlUP
Gちゃんを召喚しちゃうと有る程度の科学力を普及させた後ルイズたちがサイボーグにされちゃうよ

325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:50:27 ID:cIPdaVRg
>>318
日本刀を持った相手の攻撃にどう対処するか、
に興味津々じゃなかったっけw

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:53:12 ID:ot/nazSs
>>309
最終話で稲妻電光剣を分捕って使ってたりするからデル公振り回すスーパー1もありなんじゃね?

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:54:07 ID:Iovr/lkz
オスマンにアプローチする平林とか

おそらく茶々のストライクゾーンど真ん中だぞw

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:00:34 ID:7elDGPiQ
009もメンテが難しいか
平成版の中の人がギーシュと同じなんだけどなあ


329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:09:53 ID:SpXm6l51
この流れ的に超人デンジロウを召喚するのか?
誰か岸和田博士を呼ぶんだ!もちろんオスマンが長官ポジションになるのだろうな

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:27:11 ID:IBXWObyp
サイボーグっつーなら、パステリオンから発明おじさんなんかどないだ。
きっとルイズを優しく、そして厳しく、導いて(鍛えて)くれるぞ。

メンテも自分で出来そうだしな。

331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:27:44 ID:NLokrYgA
>>320
じつは、Gちゃんで小ネタを書いているのだよ。

確かに信念の人だから、戦争には加担しないが、
“戦う理由”を思いついたので書いてる。

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:28:15 ID:SonNr9b6
>>326
でもスーパー1はメンテに専用設備がいるからな。
スーパー1自身はまだしもファイブハンドが使えないと痛い。

けどゆくゆくはテファのところの子どもたちがジュニアライダー隊に!

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:30:18 ID:WR/Yc9j2
奴は弟子を止めるためなら異世界にある敵本拠地に一人で殴り込みかけてラスボスをボコったりする化け物だぞw

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:35:22 ID:3dZswTg0
スーパー1は「科学の申し子だから魔術の類が効かない」というトンデモ設定があったはずだ
あとRXほどじゃないが相当なトンデモスペックだぞ

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:44:41 ID:JBR5MjzR
確かBlackと同等くらいだったはず>スーパー1
そりゃもうあいつ一人でいいんじゃないかなとか言われちゃうわけですよRX

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:45:45 ID:hKrkAB2a
>>334
なんだその理論はw
しかしライダーシリーズは人気が高いね。

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:47:03 ID:I8j6AHrl
ちなみにあのチェックマシン、沖一也自身が部品から自作したんだそうな。
テックレベル格差をどうにかすれば、ひょっとするとハルケギニアのショット・ウェポンになれるかも?

338 :ルイズの魔龍伝ゼロの魔龍伝 ◆DQUn79OCQE :2008/06/21(土) 21:58:41 ID:D8ZJMOB5
こんばんわ、22:05あたりに投下したいのですが
大丈夫ですか?

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:05:55 ID:cIPdaVRg
龍騎士殿支援

340 :ルイズの魔龍伝 ◆Gcct8JyqDY :2008/06/21(土) 22:06:39 ID:D8ZJMOB5
あ、名前ミスった… orz
4.白昼の決闘!無(ゼロ)の雷

「ほーんと、毎日変わり映え無く本当に退屈じゃのぅ…
じゃが、ミス・ロングビルの素晴らしいお尻は毎日触っても飽きんわい」
「そろそろ止めていただけませんかこのクソジジイ」
「嫌よ嫌よも好きの内、どぉれどれワシのゴールドフィンガーがはごぉっ!」
机に向かって書類をしたためていた院長秘書・ロングビルのお尻に
後ろに立っていた院長であるオールド・オスマンの手がいやらしく伸びようとしたその時、
顔色一つ変えずロングビルの左肘が一瞬にしてオスマンの鳩尾に突き刺さった。
しかも羽ペンを持った右腕は全く変わりなく書き物を続けている、ある意味特技の領域にまで入っている芸当である。
「オールド・オスマン?退屈ならこの書類に目を通して判でも押して下さいませんか」
自分の机によろめくオスマンに向かって羽ペンを振ると
ロングビルの机に置かれた山積みの書類と判が宙に浮きすっ、とオスマンの机まで移動した。
「おぉぅ…と、年寄りに血も涙も無い暴力を振るうとは……」
ちゅぅ、と白いネズミがロングビルの机の下から突然現われたかと思いきや
素早くオスマンの肩まで駆け上がりオスマンの耳元でちゅうちゅうと鳴いた。
「モ、モートソグニル…大丈夫、大丈夫じゃよ、ちょっと婚期の遅れたお姉さんに小突かれただけじゃ」
その言葉がロングビルの心にちょっとした殺意を芽生えさせた。
「ほぅ…そうかよしよし、今日のミス・ロングビルの下着も地味な木綿の白パンツじゃったか」
モートソグニルの言わんとした事を聞き取ると、自身のポケットを探り
そこに入っていたナッツを一粒取り出すとモートソグニルへと差し出した。
こうしてオスマンはモートソグニルを使って覗き見してはその褒美として
好物のナッツを与えていたのだ。およそ巨大な学院を束ねる院長らしからぬ好色ぶりである。
「しかしのぅ…木綿の白パンツなんちゅう地味なものを穿いておるから婚期を逃すと思うんじゃ」
オスマンの呟きにちゅう、ちゅうと答えるモートソグニル。
ロングビルは無表情、いや、無表情に見えるが纏う雰囲気は下手な氷の魔法より冷たい。
「もっと大人の風格漂う…そう、シルクの黒や扇情的なTバックもええのう」
そう言いながらロングビルに近寄るとロングビルは書き物を止めスッ、と立ち上がった。
「おほ、今度は胸か、おっぱごふぁ!」
胸に伸びようとしていた手を払いのけると、オスマンのボディーにロングビルの拳がめりこんだ。
「わかった…ワシが悪かっふげぇ!」
崩れ落ちようとするオスマンの肩を掴んで自分の顔ぐらいの高さに引き上げ、続けざまに
その顔に平手を打ち込んだ。
勢いで床に倒れるオスマンに容赦無く襲い掛かるロングビルの足。
老人を踏みつけるとは倫理観が疑われそうな行為ではあるがこのオスマンとロングビルの間では
もはや日常の一部にまで昇華していた。心なしか踏まれるオスマンの顔が嬉しそうである。

「オールド・オスマン!至急お話したい事がありまして!」

突然学院長室のドアが開かれ小脇に本を抱えたコルベールが駆け込んで来る。
その急な来訪にも関わらずオスマンはいつの間にか威厳たっぷりに机に座り髭を撫でており
ロングビルもいつの間にか机に向かって先ほどの書き物の続きをしていた。
彼女がこの学院に勤め始めて2ヶ月たらずでのこの連携もちょっとした妙技である。
「どうした事じゃミスタ……スベールじゃったか?」
「コルベールです!今頭を見ながら言ったでしょう学院長!!」
「おぉすまんすまん。コルベールよ、そんなに急いては事を仕損じる」
「至急、お耳に入れたい事がございまして」
「さては学費の滞納かの?まったく近頃の貴族は口ばっかりでいかんて…」
「違いますオールド・オスマン!これを見てください、ある生徒の使い魔に現われたルーンなのですが…」
そう言うとコルベールは手にした本を広げそのページの横に紙に書いたスケッチを置いた。
ゼロの右腕に現われたあのルーンの模写である。
「『始祖ブリミルの使い魔』?なんとまぁ古臭いものを…」
そのスケッチと本を眺めたオスマンの顔に真剣味を帯びた皺が浮かんだ。
「ミス・ロングビル、すまないが席を外してくれんか?」

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:07:08 ID:VnjOoXSK
支援

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:07:16 ID:O0xXrLvc
支援

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:08:09 ID:ec71Fdad
>>334
スピリッツ版のスーパー1なら
ワープ効果の魔法陣に入って行きましたが・・・(汗)

344 :ルイズの魔龍伝 4話 2/7 ◆DQUn79OCQE :2008/06/21(土) 22:09:43 ID:D8ZJMOB5
アルヴィーズの食堂、食事もあらかた終わった生徒達は
配膳される食後のデザートを堪能していた。

「おいギーシュ!今誰と付き合ってるんだよ!」
「そうだぜ、俺達にこっそり教えたっていいじゃないか!」
「何を言っているのかな?僕にはそのような女性はいないよ。
薔薇は皆の目を楽しませるもの、誰か一人の為に咲くものではないのさ」
周りの友人に囃し立てられながら自分に酔っているかのような台詞を吐くのは
明らかに学院の制服ではないフリルのついたシャツを着ている
巻き毛の金髪の少年、ギーシュ・ド・グラモン。
「まぁ、世の女性が薔薇に見とれてしまうのは無理もないけどね」
気障ったらしい台詞と妙なポーズを決めたその時、ポケットから小瓶が落ちた。

その小瓶に気づいたのはたまたま近くでデザートの配膳をしていたシエスタであった。
恐らくは貴族様の大事な小瓶、誰かが踏んづけて割ってしまってはいけないと思い
「あの…失礼しますが、これを落されたのは…」
小瓶を拾ってそうギーシュに話しかけたのが良くなかった。
「何?そのような小瓶、僕は知らな「ギーシュ!これってモンモランシーの香水じゃないのか!?」」
ギーシュの友人が小瓶を手に取り頭上にかざす。
「マジかよ!自分で作った香水を自分以外の奴に持たせてるって事は…」
「ぼっ、僕はそのような事を…」

「ギーシュ様っ!」
ギーシュの後ろで声がする、声の主は栗色の髪をした素朴な感じの顔の女生徒であった。
「やはり…ミス・モンモランシーとお付き合いをしているという噂は本当だったんですね…」
「違うんだケティ…これは!」
「さらばですギーシュ様!私は貴方の友人ではいられない!」
涙目でそう言うと彼女は走り去ってしまった。
「…やれやれ、薔薇の美しさを理解できないとは、ね」
なんとか平静を装うとしていたギーシュにまた別の女生徒が歩いてきた。
「モ、モンモランシーだ!」
「ギーシュどうするんだよ!」
ギーシュと付き合っていたそのモンモランシーは無言でギーシュの目の前に立っていた。
その怒気を孕んだ顔にギーシュが弁解の言葉を口にする。
「違うんだモンモランシー!彼女とはただ僕と一緒に馬に乗っただけで…
いや僕に乗ったとかそういう意味じゃ無くてね!あぁモンモランシーそういう顔をしないでおくれ…
薔薇のような君の姿だけが僕の心を繋ぎとめてるというのに…」
「見損なったわギーシュ、貴方とはこれっきりね」
そう言うとギーシュの顔に一閃、平手をかましてその場を後にしてしまった。
「……そこのメイド」
「は、はい!」
恋の急転直下な展開にその場に立ち尽くしていたシエスタがギーシュに呼ばれた。
「君が機転を利かせさえすればこの事態、避けられそうだったんだかねぇ」
「私は…その…これを拾っただけで」
「口応えかい?平民」
「すっ、すみません!私とした事が!」
思わず地に伏していわゆる土下座のポーズになるシエスタにギーシュの言葉が降り注ぐ
「そこまで謝っているならその気持ちを汲んでやらない事もないねぇ」
「何なりと…全ては私が…私が悪く」

「いい加減にしなさいよ」

声の主はギーシュの近くの席で食後のデザートを食べていたルイズだった

345 :ルイズの魔龍伝 4話 3/7 ◆DQUn79OCQE :2008/06/21(土) 22:11:40 ID:D8ZJMOB5
「自分の失態を下の立場の人に押し付けようだなんて貴族が聞いて飽きれるわ」
「誰かと思ったらゼロのルイズじゃないか…よしたまえ、君には関係ない話だ」
「目の前でナルシストが二股かけて馬鹿やらかしてる様を見ながらデザートを食べるこっちの身にもなりなさいよ」
「当たり前だギーシュ!」
「ゼロのルイズにまで言われてるようじゃお笑い草だぞ!」
ギーシュの友人達が一斉に笑い、ギーシュは顔を真っ赤にしていた。
「今日の授業で失態をやらかした君に言われる筋合いは無いね」
「確かに失敗したけどそれはそれ、これはこれ。
アンタ自分のミスを誤魔化すのに人のミスも笑うのね、平民以下だわ」
「ぐっ…魔法も使えない貴族以下の貴族に…!」
自分の言い訳にポンポンと反論するルイズに、ギーシュは苦々しい顔をするしかなかった。
「という訳だからそこのメイド、顔を上げて仕事にお戻りなさい。」
「は、はい…」
ルイズに言われてスッと立ち上がったシエスタがそそくさとその場を立ち去ろうとするが
それをそのまま見ているギーシュではなかった。彼女を逃すまいと腕を握り締めるギーシュ。
「きゃっ!」
「ゼロのルイズは全くの部外者だ、ならば彼女の処分については僕が――」

「少年、それ位にしておけ」

「ゴーレムさん…!」
シエスタの視線の先にはゼロの姿があった。
「“ヴァリエールの小さなゴーレム”か、使い魔もルイズも出る幕じゃないんだ。大人しくしてほしいね。」
「ガンダム…」
「昼食を取りに来たらちょっと見知った顔が妙な奴に絡まれていたからな。
まぁいい、しかし女性にそういう事をするのは感心しないな」
「貴族に無礼を働いてしまった平民だ、仕方がないじゃないか」
「この世界の貴族というのは下衆を指してそう呼ぶらしいな」
ルイズにも、そしてその使い魔にも馬鹿にされたギーシュにとってもはやこの場で気が収まるはずも無かった。
「…主が主なら使い魔も使い魔、か。いいだろう、じゃあ決闘しようじゃないか!」
「決闘って…貴族同士の決闘は禁じられているはずよ、ギーシュ!」
「なぁに、僕が決闘をするのは君の使い魔さ。決闘で君の方が勝ったらこのメイドと君に謝るよ。
ただし君が負けたら僕のやる事には文句を言わない事と、僕自身にも君に謝ってもらおう。
ゼロのルイズ、それでいいかい?」
「わ、私は…」
ルイズはちらりとゼロの方に目をやる。仮にゼロの話が本当だとしても
剣の腕が立つ騎士がメイジに勝てるのだろうか?
しかし目の前のギーシュを見ていると「こいつの鼻を明かしてやりたい」という気持ちが猛烈に強くなる。
貴族としてしてはいけない立ち振る舞いをしたこの男に、引いてはならない。
「ルイズ、どうするんだい?」
「やるわ、この決闘」
「決まりだな!場所はヴェストリの広場、今から行えば次の授業までに決着は付くだろう
僕は先に行っているよ!はっはっはっは!」
ギーシュとその友人達は笑いながら食堂を後にしていった。


「あ…あ…」
シエスタは自分のしでかした事に戦慄していた。小瓶を拾っただけで
貴族と、その使い魔の決闘騒ぎに発展してしまったのだ。勝敗がどうであれ
もう自分に明日は無いのではないかと考えると目の前が真っ暗になりそうだった。
「そこのメイド」
「はははははいっ!」
「名前」
「シッ、シエスタと申します!」
「シエスタ、別に私は貴女を取って食おうって訳じゃないからそんなに怯えないで。
単にギーシュの態度が気に入らなかっただけだから言ってやっただけよ」
「でも…」
「2度も言わせないで、貴女は悪くない。行くわよガンダム」
そう言い放つとルイズとゼロも続けて食堂を後にした。

346 :ルイズの魔龍伝 4話 4/7 ◆DQUn79OCQE :2008/06/21(土) 22:12:47 ID:D8ZJMOB5
「ルイズ」
「何よガンダム」
「はねっかえりだけの娘かと思ったが言うじゃないか」
「だっ、誰がはねっかえりよ!!いい加減使い魔らしくねぇ…んもう!」
そんなやり取りをしつつヴェストリの広場へと足を踏み入れた二人。
既に人だかりが出来ており、そこに割り入って歩く中
観衆による数多くの好奇の視線と心無い会話が飛んでいだ。
「(ゼロのルイズ、使い魔を呼べたって話本当だったんだな)」
「(アレが使い魔かよ…小さいゴーレムだな)」
「(今日も授業で失敗しちゃったんでしょ?ギーシュ様の前で恥かくのがオチよ)」
しかし二人は気にも留めずギーシュの元へと歩みを進める。

「やぁゼロのルイズ、そしてその使い魔。逃げずに良く来たね」
「…御託はいいわ、始めるなら始めてちょうだい」
「そうかい、ならそこの小さなゴーレム君。前に出たまえ」
ゼロがギーシュと相対し、ルイズは後ろに下がった。
彼の言葉を一応信じてはいるがいざとなるとやはり不安がよぎる。

「諸君!決闘だ!」
その言葉と共にギーシュが持った薔薇を掲げるとギャラリーの反応が一気に盛り上がった。
「相手は“ヴァリエールの小さなゴーレム”だー!」
「壊しちまえギーシュー!」
ギーシュは掲げた薔薇をゼロに向かって突き出す。
「僕の名前はギーシュ・ド・グラモン。珍しく喋れるようだし、君も名乗ってみたらどうだい?」
「俺の名は…ゼロガンダムだ」
そう言いながら剣を抜きギーシュに対して構えるゼロ。
「ハハハッ!こりゃあいい!ゼロのルイズが召喚したのはゼロか!何ともお似合いだ!」
ギーシュは手にした薔薇を振るうと、地面に散った薔薇の花びらから光があふれ
それはたちまちに2メイルに届こうかという青銅の甲冑人形へと変化した。
「僕の二つ名は“青銅”。よって青銅のゴーレム、ワルキューレがお相手しよう。
ルールはどちらかが参ったと言うか、君が僕の杖を落とすか、君が僕に壊されるかだ」
ギーシュは薔薇を再びゼロの方向へ向ける。
「さぁ!決闘開始だ!」


「“ヴィンダールヴ”…」
「そう、あの始祖ブリミルの使い魔と言われる伝説のヴィンダールヴ!そのルーンなのです!」
その頃、学院長室ではコルベールがルイズの呼び出した謎の種族不明の使い魔と
使い魔の手に刻まれたルーンについて説明をしていた。
「しかし…ヴィンダールヴはともかくその、ユニオン族というその使い魔の種族の方が謎じゃな」
「えぇ、見た目はゴーレムのような…それでいて生きている種族なんて初めてです」
「その言いようじゃと『フェニアのライブラリー』でも徒労じゃったか」
「尽力の甲斐も虚しく」

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:13:13 ID:idtlVR+S
スーパー1は当初設備がないと変身できなかったのに、赤心少林拳を学んで自力変身が可能になった男だからなあ。
赤心少林拳を極めていくことでメンテ不要とか言い出しそうな・・・
それ以前に赤心少林拳極めれば生身の人間でも怪人を倒せるという。
まあ戦力的にはメンテできなくてボロボロになっていくことでバランスが取れるんじゃなかろうか。

そういえばRXは意外とないなあ。小ネタに一つあるだけで。
チートすぎるか、遠距離攻撃可能なロボ。
設定見る限り防御不可能なリボルクラッシュ。エルフの反射もなんのその。
それ以前に光線系は体をすり抜けて無効。毒に対しても抗体を自力精製可能。
炎に弱いが、他の形態と比べてであり弱いなんて耐火温度じゃねえぞ。
ゲル化すれば雷も炎も物理攻撃も無効化して事実上どんな攻撃も効かない。
どんな狭い隙間にも侵入でき、テレポートした敵にも余裕で追いつく移動能力を持つバイオライダー。
どの形態からでも一瞬でチェンジする脅威のチートライダー・・・誰も勝てない。

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:13:17 ID:NsvEZc5K
支援

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:14:48 ID:idtlVR+S
すまん投下中だったか・・・支援。

350 :ルイズの魔龍伝 4話 5/7 ◆DQUn79OCQE :2008/06/21(土) 22:14:49 ID:D8ZJMOB5
「ジジ…えー院長?ちょっとよろしいですか?」
扉をゆっくり開けて様子を伺いながらロングビルが入ってきた。
「む?」
「ヴェストリの広場で騒ぎがあって、それがどうやら決闘だとか…
騒ぎを聞きつけた教師達から“眠りの鐘”の使用許可を求められています」
「たかだか子供の喧嘩に秘宝まで使わんでええわい、教師達に取り押さえるよう言っとけ」
「それが…観衆の生徒達が多くて中には仲裁を邪魔する者もおり、とても割り入れないとの事で」
「放っておけ放っておけ。一応大事にならんよう治療出来る者はその場で待機じゃ」
「ではそのように」
「あーそうじゃ、今回の決闘をしとる馬鹿は誰じゃ?いい機会じゃし学費ふんだくらんと」
「話によるとギーシュ・ド・グラモンと…」
「グラモン家の色ボケ息子か、まーったく親に似て女性の事となるとどうしようもないのぅ…」
「ですが…相手はミス・ヴァリエール…」
「ミス・ヴァリエール?」
「の、使い魔です」
「使い魔じゃと!?」
「えぇそうです。貴族同士は禁じられていますからこうしたのかと…」
「むぅ…まぁええわ、さっきの要領で頼むぞい」
「分かりました」
ミス・ロングビルが退室した後、オールド・オスマンは立てかけてあった自身の杖を持つと
かけてあった大きな鏡に向かって杖を振う。
鏡に写る像がぼやけるとそれは段々と違う像を映し出していた。
「その使い魔がどういったものか、ヴィンダールヴのルーンと合わせて見極めねばならんな」
鏡に映っていたのは、観衆に囲まれたギーシュとゼロの決闘の風景であった。



「ゴーレム、突進!軽くひねってしまえ!」
ギーシュのその声と共にゴーレムがゼロへと突進していく。
「ハァッ!」
突進してきたゴーレムに対し、ゼロはゴーレムの脇を目がけ横薙ぎに剣を振った。
ゼロの剣はゴーレムの上半身を斬り飛ばし、地面に斬り飛ばした上半身がめり込む。
開始から即座に一体のゴーレムはただの青銅の塊になり、魔法が解けて元の土に還ってしまった。
その様に一瞬周囲が静まるが、間を置かずして周りが再びざわつき始める。
「ギーシュ何やってんだよー!」
「遊びすぎだぜー!」

「ふぅん、あのゴーレム中々やるじゃないの。ゼロのルイズが呼んだ使い魔にしては上出来じゃない?」
燃えるような赤い髪をかきあげながらキュルケが隣の少女、タバサに話しかける。
「…」
何も言わずにタバサは手にしている本を読んでいた。
彼女達二人はというと、タバサの使い魔である風竜シルフィードの背中に乗って
観衆達の上空よりこの決闘を見守っていたのである。
「ま、この分だと意外と善戦しそうね」
「…力が、渦巻いてる」
「え?」
タバサはいつの間にか本を閉じゼロの方を見ていた。

「ハ、ハハッ!今のはほんの小手調べさ!」
と、ギーシュは余裕のある態度を見せてはいたが
内心ゴーレムがあっけなくやられてしまって少々焦りを感じていた。
「くっ…小さくてもゴーレムはゴーレムだったか!だが僕のワルキューレは!」
ギーシュが楽団の指揮でもするかのように薔薇を振るうと
何枚もの花びらが宙を舞い、そして先ほどのようにゴーレムが生まれ出る。
「これだけいるのさ!」
しかし先ほどと違いその数は六体、そして全てのゴーレムがその手にランスを手にしていた。

351 :ルイズの魔龍伝 4話 6/7 ◆DQUn79OCQE :2008/06/21(土) 22:18:05 ID:D8ZJMOB5
「ギ、ギーシュのゴーレムがこんなに…」
整列した六体のゴーレムを見てルイズは息を呑んだ。
最初のゴーレムを倒した時には思わず声を上げたが、同時六体となっては
流石に腕の立つゼロも危ういとルイズは思ったのだ。
この戦いはもう駄目かもしれない。
素直に言う事聞かないわ使い魔の分際で主人を慰めようとするわ
(ルイズからしてみれば)かなり不適格な使い魔。
…だが自分が成功した唯一の魔法の証をこんな形で失いたくは無い。
「俺を信じろ」という使い魔の言葉。
そしてギーシュに毅然と言ってのけた貴族としてのプライド。
駄目だと思う気持ちを押しのけて自然とルイズの口が言葉を発していた。

「勝ちなさい、ガンダム!!」
「応ッ!!」

その瞬間、手にしているゼロの剣に紫電が走る。
「再度突撃!くっ、串刺しにしてしまえぇぇ!!」
ギーシュが薔薇を振るうと、ゴーレム達が一斉にランスを構えゼロ目がけて突撃してきた。
だがゼロは顔色一つ変えずそこから一歩も動かない。
彼もまたギーシュのやり方は好かなかった。
ならば見せてやる、お前が馬鹿にする使い魔の放つ、正義の雷を!
ゼロが剣を振り上げたその時、剣が稲光を帯びて眩い光を放った。
「受けるがいい…我が雷!」

「雷鳴斬(サンダーバリアント)!!」
迫り来るゴーレムに対しその剣を振り下ろした瞬間、剣から雷の奔流が炸裂する。
それはゴーレム全てを包み込み、あっという間にゴーレムは稲光の中ボロボロと崩れ去ってしまった。

「青銅の騎士よ、“無”(ゼロ)に……還れ!」


ゴーレムがいた場所は雷の一撃によりえぐれており、その中心部には
そのゴーレムだったと思しき黒く煤けた金属の塊がゴロゴロと転がっているだけであった。
その金属にかかった魔法の効力も切れ、その塊もやはり一瞬で元の土に還ってしまった。
「なんだよ…なんなんだよ…」
ギーシュは目の前で起きた事態を飲み込めなかった。
突撃させた瞬間稲光がゴーレムを包みこみ、残ったのはゴーレムだった金属塊。
そして、その雷を発したと思われる“ヴァリエールの小さなゴーレム”は
抜き身の剣を持ったままこちらへ歩いてくる。
周囲の観衆は静まり返っており固唾を呑んでこの様子を見ていた。
「くっ、来るなよ!来るな!」
迫るゼロにギーシュは後ずさりをした、だが後ずさり損ねて尻餅をつく。
しかしゼロは無情にもギーシュへと歩きその目前までやって来た。
その威圧感に軽くパニック状態になり無闇に薔薇の花を振り回すギーシュをよそに
ゼロは手にした剣を振り上げた。
「わかった!僕の負けだ!参ったから!やめてくれーっ!!!」

「…え?」
振り下ろされた剣はギーシュの目前に切っ先を向けてぴたりと止まった。
「参ったと言ったな。俺の勝ちだ」
ゼロが剣を鞘に収めた瞬間、勝負が決したのを告げるように午後の授業を知らせる鐘が鳴った。
「ルイズの使い魔が勝った…」
「な、なんだあの雷は!」
「あのゴーレム、只者じゃないぞ!」
「ギーシュ様が負けるなんて!」
堰を切ったように沸き起こる観衆の声の中
ルイズとゼロ、そして腰を抜かしたままのギーシュだけがその場に立ち尽くしていた。
「あれが…雷龍…剣…」
「(いかんな、つい観衆の前で雷龍剣の技を、しかも派手に使ってしまった……まだまだ未熟!)」

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:18:05 ID:QhglNQdi
シエンガンダム

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:20:07 ID:NsvEZc5K
支援頑駄無

354 :ルイズの魔龍伝 4話 7/7 ◆DQUn79OCQE :2008/06/21(土) 22:20:48 ID:D8ZJMOB5
「…勝ちましたね」
「うむ」
オスマンとコルベールは神妙な顔で鏡の映し出す風景を見ていた。
「あの雷は一体…魔法の類でしょうか」
「呼んで参れ、一刻も早くあれを知らねばなるまい」
「分かりました」
コルベールが退室した後、オスマンは宙を仰ぎ見て大きく息を吐いた。
「よもや30年前に会ったあの者達と同じ様な姿形を持つ者に会うとは…」
オスマンの誰に向けたでもない独り言にちゅう、と机の上のモートソグニルが返事をした。

「ならばあの者達との約束は、果たさねばなるまいて」

355 :ルイズの魔龍伝  ◆DQUn79OCQE :2008/06/21(土) 22:22:47 ID:D8ZJMOB5
投下終了です、今まで投下した中で一番長くなりましたが皆さんの支援に感謝します
ルイズが割と決闘にノリノリでしたけどまぁギーシュがギーシュなのとゼロガンダムが非人間型だという事でひとつ

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:28:34 ID:5DTV/6VS
支援


357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:41:18 ID:ZDccfHaC
>323
キャスト/キャシールは基本的にメンテナンスフリーだっけ?

同じネトゲのRFonlineZのアクレシアは大丈夫そう。
基本的に生体と同じ機能を持った機械の身体(放って置けば自動修復)だし。
おまけに浮遊大陸とか、地理的条件が似通っているからハルケギニアは
未来の惑星ノバスということにすればおk。更にフォースなんていう魔法も
あるしね。破壊の杖は族長だけが使用可能なクリティカルボム(核ミサイル)の
起動キーという事にすれば……

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:03:37 ID:QmyH9V08
ゼロガンダムいいなあ。
こりゃあ更に召喚したとき凄い事になりそうでワクワクしてしまうわい

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:23:58 ID:dEe4bamd
>>357
ほぼ生体部品で作られてるから機械のかたちをした生物扱い
レスタやメイト系でしっかり回復するのはそういうことらしい

360 :零狼伝説:2008/06/21(土) 23:26:48 ID:66v83C1i
神々のあとは気が引けるが……投下してもOK?
今回はルイズじゃなくてイザベラ様が主役の外伝的お話です。

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:29:01 ID:Iovr/lkz
君は堂々と投下すべき人間だ

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:30:00 ID:CaatLRzF
イザベラ様が主役と申したか

363 :零狼伝説:2008/06/21(土) 23:30:40 ID:66v83C1i
ではお言葉に甘えて……


 ガリア王国王都・リュティス――
 ハルケギニア大陸の内陸部に存在するそれは、人口三十万をかかえるハルケギニア最大の都市である。
 その王都の東端に、王権の象徴たるヴェルサルテイル宮殿は存在する。
 先々代の王、ロベスピエール三世の命により築き上げられたこの壮麗華美な荘園の中心には
大理石で組まれたグラン・トロワという、ひときわ大きな宮殿が青き威光を放っている。
 この建造物こそガリア王政の中枢であり、現王・ジョゼフ一世がその王錫を以って采配を振るっている場である。
 そのグラン・トロワの一角、薄桃色の小宮殿プチ・トロワ。
 代々の王女の宮殿とされるそこに、現王・ジョゼフ一世が息女イザベラ・ド・ガリア王女もまた主として身を置いている。
 ――イザベラ・ド・ガリアはその日、いつにもましてイラだっていた。
 己の従姉妹であるタバサ――本名をシャルロット・エレーヌ・オルレアンという――は若干15歳にしてトライアングルクラスの
優れたメイジである。
 それに比べて自分はどうだ? 水の魔法が少しばかり使えるだけではないか。なんと惨めなことか!
 魔法先進国たるガリアにおいて、魔法の才はそのまま人望を表すと言ってもいい。
 シャルロットは才あるがゆえ、人望もまた厚い。自分には才がなく、それゆえに人望も無い。
 彼女に人望が無い理由は決してそれだけの理由ではなく、普段の行ないなどの積み重ねでもあったのだが、少なくとも
イザベラにとってはそれが真実だった。
 才能も人望も無い自分に、いつ従妹が取って代わるか――常にそのことに怯え、いつしかイザベラは心を歪めていった。
 その結果、人心はますます遠ざかるという悪循環。
 嫉妬や疑心から視野狭窄となりそれに対して無自覚であったのも拍車をかけた理由の一つだろう。
 従妹には才能も人望もある。そのことはよく理解している。だが理解が即納得につながるとは限らない。
 その日、イザベラは侍女たちの陰口を耳にした。不機嫌の理由はそれだ。

「どいつもこいつも口を開けばシャルロット、シャルロット、シャルロット!
 なんで、なんでなんでなんでなんでなんでアイツばかり!!」

 憎かった。悔しかった。妬ましかった。そして何より――羨ましかった。
 自身の内を荒れ狂う、綯い交ぜとなった感情の行き場を求めて自室の調度品や家具類をメチャクチャにして暴れまわる。
 どうせいつもの癇癪とでも思われているのだろう、誰も駆け込んでくる様子はない。これこそ人望のない証だ。
 そう思うとますます感情は荒れ狂い、それは破壊そのものとなって撒き散らされた。
 そうしてどれだけの間暴れまわったのか。
 ひとしきり暴れたことで落ち着きと疲労が出てきたのか、乱暴にベッドへ身を投げ出した。
 酸欠と疲労でぼうっとした頭が、今はむしろ心地よい。
 ――だからだろうか、イザベラの脳裏に閃くものがあったのは。
 誰が言ったか知らないが、格言にいわく『メイジの実力を見るには使い魔を見よ』
 使い魔はメイジの属性と実力を象徴するものだ。つまり自分の使い魔がシャルロットのもの以上であればよいのだ。
 そうであれば、必然的に自分の実力は彼女以上ということになる。
 なぜこんな単純なことに今まで気がつかなかったのだろう――
 本来であれば王族たる彼女はきちんと手順を踏み、しかるべき儀礼と準備を行なって初めて召喚に臨めるのだが、
この場に彼女を止める者もなければ、もとよりそのようなことを気にする性格でもない。
 思い立ったら独断専行と言わんばかりに、さっそくイザベラは召喚のための呪文を詠唱する。

「五つの力を司るペンタゴン……我の運命に従いし、“使い魔”を召喚せよ――!」

 銀に輝く、召喚のゲートが開く。
 呪文の詠唱を終えたときイザベラはどんな魔法を使っても感じることのなかった昂揚と力強い“手応え”を感じていた。
 いや増しに輝きを増してゆくゲート。ついには目が潰れんばかりの爆発的な輝きが室内を蹂躙する。
 と、不意にその輝きが収まった。召喚が完了したのだ。おそるおそる瞼を開く。そこには――


 その日、イザベラは見事に使い魔を召喚した。
 シャルロット――タバサが学院にて伝説の風韻竜の幼生を召喚する、数日前のことであった。

364 :零狼伝説 Special:2008/06/21(土) 23:35:29 ID:66v83C1i
『零狼伝説 Special』 〜Lacrimosa and Dies Irae〜


「それで、ちゃんと吸血鬼は退治できたんだろうね?」

 イザベラの問いかけに、タバサは無言で首肯した。

「そ。じゃあ下がっていいわ」

 そう言って、あっさりとタバサを下がらせる。
 以前のイザベラからは考えられないことだった。それまでならば必ず嫌味の一つや二つは言っていたはずだ。
 侍女たちはタバサに危害が及ばなかったことに安堵しながらも、そんなイザベラの様子にどこか不気味なものを感じていた。
 ――イザベラ・ド・ガリアは変貌した。
 高貴で、品位があり、感情をそのままぶつけるような真似をしなくなった。
 以前に比べれば、格段の進歩といえるだろうそれは、果たして『よい変化』だったのか――
 侍女や部下たちは素直に喜ぶべきことなのか、と戸惑っていた。彼女の変化はそれだけではなかったからだ。
 一言で言うならば、纏うオーラとでも言うべきものが変化し、彼女はより美しくなった。
 王女らしい気品と温和さのある美しさではない。
 いうなれば死神の刃を前にして、その輝きに見惚れるような感覚。
 その前に立てば跪かずにはいられない、死そのもののような畏怖すべき美しさ。
 それは意志ひとつで生死を決める、帝王の纏うオーラだった。
 いっそ以前の下品に笑うイザベラのほうがまだ親しみを持てたというものではなかろうか。
 臣下の中にはそんなことを言う者さえいたほどである。
 なぜ彼女がそんなほとんど変身と言ってもいいような変化を遂げたのか。
 様々な噂が流れたが、けっきょく誰にも真実はわからなかった。
 わかるものがいるとすればそれはイザベラ本人だけである。
 あの日――召喚を行なった日、彼女は生まれ変わったのだ――


 彼女が召喚した物。それは丁寧な装飾が施された典雅な巻物だった。それを見た瞬間、彼女の全身から力が抜けた。
 視線は茫洋とし、乾いた笑いが漏れる。
 それでも、彼女は諦めきれなかった。もしかしたら、失われた魔法を記した魔法書かもしれない。
 よろよろと這いずるように歩み寄り、巻物を手に取って開いた。
 そして、今度こそ絶望した。
 彼女は腐っても王族だ。それなりの教養がある。古代ルーンなど言語に関する知識もそれなりに持っているのだ。
 そんな彼女をして、なお解読不能な未知の言語で巻物は記されていた。
 ――ふざけるな。
 頭に血が上り、何も考えられなくなる。怒りと憎悪が体を埋め尽くしていく。
 その感情のままに手に持った巻物を床に叩きつけようと振りかぶり――体に紫電が走った。

「あ、ああ、あああああああああああああああああああああああああああああっ!!?」

 痛い。苦しい。
 それは体ではなくもっと奥深いもの――いわば意識、精神といったものを直接襲う痛み。
 自分の中に自分でない誰かが入り込む、あるいは自分こそが誰かの中に入り込む、そんな異質なものが溶け合うような
異様な感覚。
 感じるのは痛みや苦しみばかりではない。その“誰か”の持つすべてが流れ込んでくる。
 それは知識、経験、記憶、精神、意識、人格――身体以外のすべてだ。
 おかしくなる。狂ってしまう。壊れてしまう。変わってしまう。
 誕生、闘争、そして死。
 それは永遠にも匹敵する一瞬。
 その果てにイザベラは理解した。この使い魔は、自分の召喚した物は、間違いなく大当たりだ。
 シャルロットがどんな使い魔を召喚しようと、目ではない。
 イザベラは歓喜しながら使い魔を、巻物を完全に己のものとすべく、そっと巻物に口づけをした――

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:38:22 ID:CaatLRzF
すぃえん

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:39:03 ID:ot/nazSs
もしや帝王拳の秘伝書か?
支援

367 :零狼伝説 Special:2008/06/21(土) 23:39:36 ID:66v83C1i
 王都リュティスより離れた森の中に、その忘れ去られた闘技場の廃墟は存在した。
 歴史に忘れられ、時の流れとともに崩落し、苔むし、森の中に完全に埋没しつつある。
 人の行ないなどどれだけ偉大に見えようと、結局は自然の脅威の前には姿を消していく――そんな無常感すら漂うそこに、
今ひとりの少女の姿があった。
 イザベラ・ド・ガリア、その人である。
 彼女の身を包むものは宮廷で纏うドレスのような愛らしいものではない。
 肩鎧、胴鎧、ベルト、手甲、具足――いずれも重厚な鋼鉄製だ。
 布地部分とマントはガリア王家を象徴する青に染められている。
 黄金により華美な装飾を施された闘衣は、一点物の特注品である。
 本来なら少女になどに似合うべくもない――だが彼女の持つオーラが告げている。
 彼女に真に相応しい召し物はドレスではなく、この武骨な鎧である、と。
 夜風に青いマントがたなびき、揺れる。
 瞑目して腕を組んだまま微動だにしないイザベラ。彼女は今、父であるガリア王ジョゼフ一世のことを考えていた。

 イザベラに変化をもたらした“誰か”の記憶によると天才というものは全力を出さずにはおれず、それゆえに孤独なものだ。
 血に餓えた狼のごとく常に獲物を、目標を、強敵を探し続けなければならない。
 そうしなければ、何事も成し遂げられることへの退屈により精神が死んでしまうのだ。
 そんな天才だった“誰か”の記憶を持った今ならわかる。
 ――ガリア王・ジョゼフ一世は間違いなく天才だ。
 真の無能ならば魔法の才なき“無能王”の身でありながらガリアで、ハルケギニアで権力を維持し続けることなど不可能だ。
 そして今ひとつ理解したことは、彼は天才ゆえの孤独に耐え切れず狂ってしまったのだろう、ということだ。
 彼が弟を殺してしまったのも、きっとそのためだ。
 王弟オルレアン公シャルルはいつだってジョゼフに味方していた。だがきっと、彼は味方が欲しかったのではない。
 自分の全力を傾注できる敵こそが必要だったのだ。
 唯一その目にかなった人物であったシャルルを、すでにジョゼフは殺してしまった。
 嫉妬か憎悪か、あるいは敵にならないなら価値はないと断じたか――イザベラには殺害に至った理由までは判らない。
 わかるのはその時より彼が一匹の餓狼となったということ。
 彼は最高の獲物を探している。
 彼にとって今や万事は無聊を慰める道具に過ぎないのだろう。
 その過程で獲物が、強敵が出現することを何よりも渇望している。
 別にそれはかまわない。自分だって退屈なら何らかのゲームを行なうからだ。
 “誰か”の記憶を持った今ならば、その傾向はより強まっているだろうことは想像に難くない。
 だが、天才であると同時に王でもあった記憶を持つがゆえにジョゼフを真の天才、真の王とは認められない。
 帝王とは、天才とは、絶対的な孤独に身をおくもの。孤独にさえ屈したりはしない。ましてや狂うなど――
 孤独に耐えられなかったジョゼフはしょせん『器』ではなかったのだ。
 狂いし狼など不要。しかるべき準備を整え、機を見て奴を――父を殺す。
 この身は――この身に宿った“Wolfgang(高貴なる狼)”は、それを望んでいる。

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:44:55 ID:VnjOoXSK
支援

369 :零狼伝説 Special:2008/06/21(土) 23:45:11 ID:66v83C1i
 と、そこまで考えを巡らせたとき――不意に、イザベラの眉がぴくりと動いた。

「王女を待たせるなんていい度胸じゃないの、“地下水”」

 宵闇の中にそう声をかける。
 その闇の中から、ぬぅっと男が姿を現した。

「はっ、申し訳ありません。しかし、なにぶん相手は吸血鬼。こうしてこの場に引き連れてくるだけでも一苦労でして」

 “地下水”と呼ばれた男が答える。
 吸血鬼。先住魔法を使い、ゾンビを操る恐るべき妖魔である。
 太陽の光には弱いが、それも滅ぼすまでには至らない。牙を隠し、探知魔法でも正体を見分けられない。
 ここ、ハルケギニアにおける妖魔の中でも最悪の部類だ。
 何年か前には一晩のうちに村ひとつ滅ぼされたという記録もある。
 目の前の男は、その凶悪な妖魔を連れてきたと言った。
 しかし、男のほかには何の姿も見えない。ならば吸血鬼はどこにいるのか――?

「はン。まぁいいわ。命令は果たしたんだ、不問にしておいてやるよ」

 そう言ってイザベラが傍らの侍女に顎をしゃくって指し示す。
 侍女はしずしずと男に歩み寄り、その手からナイフを受け取る。

「ご苦労だった、“地下水”。褒美に私の闘いを見せてやる。よく目に焼きつけておくんだね」

「俺には目なんざありませんよ」

 侍女の受け取った『ナイフ』が軽口を叩く。イザベラはそれを当然のように無視した。
 “地下水”の正体は、インテリジェント・ナイフである。
 もちろんただ喋るだけのナイフではない。
 それ自体が魔力を有し、持ち手を操り、魔法を行使する魔の短剣――それが“地下水”だ。
 今、侍女の手にあるナイフこそ、その“地下水”であった。
 さて、イザベラの命令で“地下水”は吸血鬼を連れてきた。そして“地下水”はナイフである。
 ならば“地下水”を持っていた男は――

「……ここ、は…」

「気がついたみたいね、吸血鬼」

 イザベラが男に声をかける。
 男はとっさに飛び退り、イザベラから距離をとることでそれに答えた。

「ここはガリアのリュティス。その郊外にある闘技場跡よ」
 わざわざお前の先住魔法が活かせる場所を探してやったのよ。感謝なさい」

「……なにが目的だ」

 男の問いに、イザベラはきょとんとして、そしてくつくつと笑い出した。

「お前は私に選ばれたの。私の力を試す獲物としてね。
 おしゃべりは終わりよ。Let's party!」

 余裕たっぷりに手招きをするイザベラ。
 その挑発に男は屈辱と怒りで顔を歪め、牙をむき出しにして唇をかみ締める。

「人間が……なめるなァッ!」

 女王と吸血鬼の血闘が始まった。

370 :零狼伝説 Special:2008/06/21(土) 23:48:13 ID:66v83C1i
「炎よ――!」

 男が声を張り上げる。すると、男の周囲に無数の火の玉が生まれた。
 それはまるで男の怒りを表すように燃え盛り、揺らめいている。
 先住魔法――精霊魔法とも呼ばれる、エルフなどの亜人などが用いる詠唱のみで神秘を行使する技。
 系統魔法が自身の魔力のみで行なわれるのに対し、先住魔法は別名のごとく精霊を使役することで行なわれる。
 精霊の助力を受けているのだから、その威力もまた系統魔法の比ではない。

「絡みつく焦熱の舌よ。彼の者を焼き尽くしたまえ!」

 男がそう呪文を唱えると、炎の弾丸がイザベラへと殺到する。
 それに対しイザベラは不敵な笑みを返すだけで無防備なまま構えようとすらしない。
 着弾。
 爆音とともに一瞬にして彼女の全身を炎が包み、燃え上がる。
 ――どうせなら、血を吸えるような殺し方をすればよかったか。
 怒りに任せて炎の魔法など使うべきではなかった。
 どうせならじわじわといたぶって、じっくりと恐怖を味わわせてから血を吸って殺すべきだったのだ。
 見たところ、どこかの貴族の子女だったのだろう。ゾンビにして操れば面白い見物となっただろうに。
 いや、それよりも今は優先すべきことがある。

「次は貴様だ。二度も不覚はとらんぞ」

 そう言って離れて二人の様子を見守っていた侍女を――正確には、その手に握られたナイフを睨みつける。

「はっはっはっはっはっはっ! 笑える冗談だぜ、吸血鬼。
 アレがこのくらいで死んでるならな、俺がとっくに殺してるよ!」

 男の言葉がよほどツボに入ったのだろう、“地下水”は腹を抱えて――ナイフにそんなものはないが――笑い続ける。
 戯言を――男がそう言おうとした時、横合いから声がかかった。

「“先住”の炎も、しょせんはこの程度なの?」

 その声とともに、イザベラを覆いつくしていた炎が弾ける。
 炎の中からイザベラが姿を見せた。総身、いずこも無傷である。
 ただ、マントは焼け落ち、炎とともに肩と胴の鎧も弾き飛ばしたため今では薄手ながらも非常に頑丈な
青いボディースーツと、手甲と具足だけである。

「ロウソクの火のほうがまだ勢いがあるわね。炎の弾丸とは――こういうのを言うのよ」

 言うや否や、イザベラの右手に気が収束し、赤々と燃え上がる炎に姿を変える。
 先住魔法!? いや、詠唱した様子はなかった。ではあの炎はいったい――混乱する男。

「――ブリッツボール」

 イザベラは無造作に右手を振るった。
 静かに告げられた技の名に、混乱していた男の意識が復帰する。
 転がるようにして横に飛び、飛来する火球を回避。
 人外の反射神経を以ってしても、なお凄まじいと感じる弾速と迫力。
 それがさらに続けて二発放たれる。

「くっ!」

 無様に転げまわりながら、それらも何とか回避する。
 標的を見失った火球たちは廃墟の石壁や木々に着弾、それらをことごとく粉砕した。
 自重を支えきれなくなり崩落する壁。人の胴よりも一回りほどある幹を完全に吹き飛ばされ、倒れる樹。
 その凄まじい威力を見て遠距離戦で勝機はないと悟ったか、一気に男が距離を詰める。

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:50:35 ID:ec71Fdad
宜しい、ならば支援だ!

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:51:10 ID:7ZNrva66
レッグトマホーク 支援

373 :零狼伝説 Special:2008/06/21(土) 23:52:41 ID:66v83C1i
「シャアアアアアアアアッ!」

 達人の振るう槍のごとき貫手が、連続して放たれる。
 そのどれもが必殺の威力を秘めており、速度もまた並の人間には一つとして回避不可能だろう。
 しかし――それでもなおイザベラには通用しなかった。受け、逸らし、躱される。
 貫手が十発を超えようかという時、腕が伸びきった一瞬の隙を見切って手首を取る。
 その瞬間、男はまるで全身が自分の物でないような奇妙な感覚を味わい、よろめくようにイザベラと立ち位置を変えた。
 男にわかったのはそこまでだった。次の瞬間、強烈な衝撃が顎から脳天を突き抜けたからだ。
 『デンジャラススルー』――相手を振り回すようにして立ち位置を入れ替えつつ姿勢を崩させる技だ。
 一見、力技のようだが、そうではない。
 相手が無意識に使っている力を上手く利用して行なう合気にも似た高度な技である。
 男はこの技で姿勢を崩され無防備になったところへ首がもげんばかりの強烈なアッパーカットを叩き込まれたのだった。
 細身の体から繰り出されたとは思えない一撃に男の体が宙を舞う。
 しかしイザベラは男に空中浮遊の楽しみを与えてやる気など毛頭なかった。

「ハァッ」

 鋭い呼気とともに、いまだ宙にある男の体を掴み、地面に投げつける。
 二、三度バウンドして仰向けに横たわる男に、さらにダイビングエルボーを叩き込んだ。
 突き抜けた衝撃が苔むした石畳に蜘蛛の巣状の亀裂を走らせ、陥没させた。

「ぐは……っ」

 内臓を潰され、吐血する男。
 しかし、それでも人外の生命力が男を支えている。
 刃のごとき鋭さを持つ爪を伸ばし、腹に肘を突き立てているイザベラに向かって振るう。
 必殺を期したそれすらもイザベラは飛び退いて回避した。
 だが、男の攻撃はまだ終わりではない。

「枝よ、伸びし森の枝よ! 彼の者の腕を掴みたまえ!!」

 イザベラが着地した瞬間、石畳を割って出現した木の根が彼女の足に絡みつき動きを封じる。
 同時に廃墟のあちこちに育っていた木から伸びた枝が、何重にも両腕を縛る。
 彼女は両手両足を大きく広げた格好で縛り上げられ、拘束された。

「殺った! 死ねぃ!!」

 イザベラの膂力と技を考えれば拘束を破られる可能性もある。
 男はそう考え、一瞬の間も置かずにイザベラへと跳躍した。動けぬうちに勝負を決める気なのだ。
 風を捲いて、男が疾る。
 イザベラは動かない。
 再度放たれた男の貫手。全力で放たれたそれは、威力も速度も段違いに跳ね上がっている。
 砲弾にも匹敵しようかという威力を持つそれを前にして、イザベラは静かに告げた。

「I'll chisel your gravestone. Sleep well.」

 男の耳にその声が届いたかどうか、定かではない。直後に、轟音を伴ってイザベラの全身から気が噴出したからだ。
 爆発的に膨れ上がった気が紫電となって全身を駆け巡り、イザベラを拘束する枝を粉砕する。
 のみならず迫る貫手を、いまだ跳躍し宙にある男の体もろとも吹き飛ばした。
 弾き飛ばされる男の体に、イザベラが獲物を狙う狼のような眼光を向ける。

374 :零狼伝説 Special:2008/06/21(土) 23:54:29 ID:66v83C1i
「カイザァァァァ……」

 紫電となった気が両掌へと奔り、収束。光球へと姿を変えて輝きを増していく。
 闇に満たされた森の廃墟を、真昼のような明かりが照らし出していく。
 あとはもう、これを解き放つだけだ。

「……ウェーブ!!」

 裂帛の気合とともに一歩踏み込み、両手を突き出す。
 解き放たれた気の奔流はイザベラの身長の二倍はあろうかという巨大な紫の光弾へと姿を変えて男に向かっていく。

「……!!」

 男の断末魔すら呑み込んで、巨大な気弾は夜空の彼方へと消えていった。
 後に残されたのは、気弾の駆け抜けた余波で薙ぎ倒された木々。
 そして抉られた石造りの客席と、上部を大きく吹き飛ばされた石壁だけだ。
 射線上のものはすべて例外なく、跡形もなく吹き飛ばされている。男の姿など一片も残されていない。
 もしこれが斜め上に放たれたものでなかったら、壁を撃ち抜いた気弾は森の木々をも薙ぎ倒し、数十メイルにわたって
その爪痕を残したことだろう。

「……っ」

 あらためて目の当たりにした己の主の凄まじさに、“地下水”は思わず息を呑んだ。
 彼の使ういかなる魔法でもここまでの威力は出せるかどうか。

「……ダメね。まだまだ“あの男”には及ばないわ」

「――!?」

 これでまだ足りないってのか――再度、“地下水”は驚愕した。
 一度たわむれに彼女の体を乗っ取ろうとしたとき、支配の魔法を強制的に弾き飛ばされたことがあった。
 イザベラの強烈な気が、意識が、“地下水”の魔力を以ってしてもなお支配を許さなかったのだ。
 その時を上回る驚愕と恐怖。己の主がいかに常識外れな存在であるか、改めて実感する。
 ――これは確かに契約どおり退屈しそうにねぇや。
 “地下水”は、吼えたける狼のように月を見上げる主を見て刀身を歓喜に震わせた。


 のちの歴史書にはイザベラのことはこう記されている。
 王弟オルレアン公が息女シャルロット・エレーヌ・オルレアンは非道の王としてジョゼフ一世を討ち果たした。
 ジョゼフ王の息女イザベラも魔法とは異なる強大な『力』を以って従妹姫に助力し、その働きにより命脈を繋ぐことになる。
 以後、イザベラは表立った権力、支配力はほとんど失ったものの裏ではなお絶大なる権勢を誇り続けた。
 それゆえ人々はこう噂した――
 この国に女王陛下は二人おられる。
  一人はシャルロット様。非道を討たれた光輝の女王。
 一人はイザベラ様。父王殺しの闇の女王――と。



 餓狼伝説より“秦の秘伝書”およびそれに残された
 ヴォルフガング・クラウザー・フォン・シュトロハイムの気の残滓(=記憶など)を召喚。

375 :零狼伝説 Special:2008/06/21(土) 23:58:41 ID:66v83C1i
 以上です。支援ありがとうございました。
 イザベラ様の口調って難しい。外伝一巻を読み直してみたけど乱暴なんだか普通なんだか……
 どうも感情が露になったり素になったときに乱暴になるみたいだけど、よくわからない。
 今作では普通のけっこう口調が多めになっちゃいましたが、落ち着いてるからってことでひとつ。
 あの口調じゃなきゃイヤだい!って人はごめんなさい。

 あと>>372
 レットマホー使わなくてごめんなさい。

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:04:23 ID:gVDIxJKo


ノボルが統一できてないだけだろうから気にしないで・・・こんな時間に誰だ

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:04:29 ID:ncGCN/Oo
クラウザーか。


378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:05:40 ID:iGc4swZV
餓狼か・・・
ロックが召喚されたらなんてすこし考えたことがあるな

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:05:53 ID:TusPvd8r
「ただしカイザーウェーブもせんべいで消える」

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:07:20 ID:500sq2Qn
>>377
「さん」は付けるなよ!

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:07:32 ID:l6+i/m+H
零狼伝説乙!
面白がったです!
ただ、最後の所は闇の女王ではなく、闇の女帝の方が迫力があるかと

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:08:02 ID:hWQyjIx6
はおうしょうこうけん を つかわざるを えない

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:10:38 ID:BYMHvXfS
零乙

「メイジなら魔法一つで勝負せんかい!」と叫ぶのはやっぱりルイズなのか…?

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:21:04 ID:P4q6q1sI
餓狼のコミックだと石川賢版のビッグベアか、天獅子悦也版のブルー・マリーが好きです。

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:22:08 ID:6Db7UU1N
中平版リュウの召喚をいろいろと考えてるがやっぱり難しいね
RYU FINAL最終回後のリュウだと達観してて風の拳やその概念も扱いきれないし
ストZERO最終回のリュウならまだ難易度は低いかな?

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:24:45 ID:smxBAP0W
中平版さくらに光の拳でも使わせてなさい

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:26:51 ID:2o/gEMID
山崎召喚したとしたら契約した後に
コルベールに左手を掴まれた瞬間大暴れしそう。

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:32:33 ID:d/8NLYIO
最初に言っておく。
ゴメンねギーシュ!

という感じの小ネタが出来たのですが、40分ぐらいから投下してもよろしいでしょうか?


389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:33:00 ID:cm3cqBBM
山崎とコルベール…蛇つながりか
「ヒヒャヒャヒャ、クソがァ、いっぺん死んでこい!」
「かかってこいやぁ……イテェだろうがよォ!」
「しゃらくせぇ、この…ド素人がァ!!」
とか言うコルベール……イヤすぎる

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:38:11 ID:vr0NyYDn
>>388
なぜか「帯をギュっとね」に見えた

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:40:17 ID:eWZIXSo8
ぐわ、そう言われたらそうとしか見えなくなった!<帯ギュ

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:41:46 ID:d/8NLYIO
では、投下いたします。


やあ、全ての女性の味方、ギーシュ・ド・グラモンだ。
さっそくですまないんだがね、
……誰か助けてください!
え? 何を言ってるのかって?
ではこれまで経緯を説明しよう。

それは昼食の時間の事。
ボクはいつものように友達との雑談を楽しんでいた。

「なあギーシュ、お前は今誰とつき合ってるんだ?」
「つき合う? 僕にはそのような特定の女性はいない。薔薇は多くの人を楽しませるために咲くのだからね」

決まった……
この最高のセリフを決めたときはまさに最高の気分だったよ。
だが、そこに彼女が現れた。

「すみません、この香水はあなたの物ですね」

振り返るとそこにいたのは、今までに出会った事のないほどの美人だった。
青い服と帽子に身を包み、いつも分厚い本を抱えている、銀髪金眼の絶世の美女。
先日、サモン・サーヴァントでルイズが召喚した使い魔だ。
その容姿は女神に例えても差し支えない。
近くで見るとその美しさがなお際立っている。

「失礼しました。先ほどあなたがこの香水を落とすが見えたもので。
すぐに言おうと思ったのですが、私の主が中々放してくださらなくて今まで渡すタイミングを逃してしまいました」

……はっ!
つい見とれてしまった。
うむ、この状況はまずい。
もしもこの香水の事をケティにでも知られてしまったら……!



393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:42:51 ID:d/8NLYIO
「これは僕のビンじゃない。君は何を言っているんだね?」

頼む、察してくれ。
これはボクのでは……

「いえ、確かにあなたのポケットから落ちるのを見ました。こう見えても私、視力には自身がございますので、見間違える事はありません」

だが、その願いは相手に届く事はなかった。

「おい、これ、モンモランシーの香水じゃないか? この色は間違いないよ。
 という事はギーシュ、君は今モンモランシーとつき合ってるのか!」

マリコルヌ、キミも黙っててくれ!
ここで誤魔化さなければボクは……!
と、考えているうちに後ろから声をかけられた。

「ギーシュ様……やはりミス・モンモランシーと……」

あああああああああ!
よりによって一番聞かれてはいけない相手に!

「け、ケティ違うんだ。彼等が勝手に誤解しているだけで、僕は――」

その続きはワインを頭からかぶせられた事で遮られた。
……冷たい。

「その香水が何よりの証拠です! さよなら!」

泣きながら彼女は走り去っていった。
うう、どうしてこんな事に……
だが、神様はボクには悲観に暮れる暇さえくれなかった。



394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:43:55 ID:d/8NLYIO
「ギーシュ、やっぱりあの一年に手を出してたのね!」

ああああああああああああああああああああああああああああ!!!!
モンモランシーまで!!!

「誤解だモンモランシー! 彼女とはただラ・ロシェールの森へ遠乗りをしただけで――」

今度のボクの言葉を遮ったのは強烈な張り手だった。
ワインで濡れた髪から飛沫が飛び、ボクの体は宙を舞い、そして転がり落ちた。

「嘘つき!」

そういって彼女はケティと同様に走り去っていった。
ああ、今までに築き上げてきたモンモランシーとの絆が……
はっ!? み、見られている!
周囲の視線が痛い。
とりあえず格好だけは付けておかねば!

「ふっ、彼女達は薔薇の存在する意味を理解していないようだ」

例えどんなに惨めだろうとも、ここで取り乱したらグラモン家の名が廃る。

「あの……私は何かまずい事をしてしまったのでしょうか?」

そうだ、キミさえ少し気を利かしてくれればこんな事には!

「当然だ。ボクはさっき――」
「いえ! あなたは何も悪くありません!」

ってマリコルヌ!?
キミは一体何を……!?



395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:44:37 ID:d/8NLYIO
「全部コイツが悪いんです! この色ボケ男が浮気したのが原因ですから、あなたのような美人が悪いわけがないじゃないですか!」

まっ、まさか……
惚れたのか!?
マリコルヌ、キミという男は……!
普段から女の子に縁がなくきっかけすら作れないからといって、なにもここでアプローチしなくてもいいだろ!

「“浮気”……というと、人々の純粋な思いを踏みにじり、辱め、時には殺害されても止むを得ないとされているあの恐ろしき大罪」

ちょっと待て。
殺されても止むを得ないって……

「なるほど。あなたの“浮気”が原因で先ほどのようなことが起こったのですね。確かに、それならば原因は私にはございませんね。
むしろ、その程度の被害で済んだのはとても幸運な事ではないのでしょうか?」

こ……この女……!

「ふん、どうやらキミは貴族に対する礼儀というものを知らないようだな」
「はい。私はここに召喚されてまだ間もないものでして、こちらの世界での常識、礼儀作法などに関する知識は全くございません」

こいつ……涼しい笑顔でいけしゃあしゃあと……!!

「いいだろう、ボクがその礼儀作法というものをキミに叩き込んであげよう。決闘だ!」






396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:45:22 ID:d/8NLYIO
やってしまったあああああああああああああああああああああああああああああ!!!
ボクは何て事を!
ついカっとなってしまったとはいえ、女性相手に決闘だなんて!!
グラモン一族始まって以来の大恥だ!!!
ならば今すぐ止めるか?
……いや。
一度自分から申し出た決闘を再び自分で無かった事になんてしたら、それこそ恥の上塗りだ。
クソ!
約束の決闘の時間まであと僅か。
ボクは……ボクはどうしたら……!?
……落ち着くんだ、クールになれギーシュ・ド・グラモン。
ようは相手を傷つける事無く穏便に済ませる事が出来ればいいんだ。
そうだ、相手は平民。
ワルキューレで適当にあしらえば、こちらから手を出す事無くそのうちに負けを認めるだろう。
そうなれば……

『参りました……やはり私如きではあなた様には敵いません』
『いや、この勝負はボクの負けだ』
『え? なぜ……?』
『先ほどはあんなことを言ってしまったが、やはり悪いのはボクだ。勝負というのは常に正しい方が勝者と決まっている。
それに、キミのような美しい女性を傷つけるなんて、ボクに出来るわけがないじゃないか』
『ギーシュさま……(ポッ)』

ふっふっふっふっふっふ。
マリコルヌ、どうやら彼女を狙っているようだが、キミでは彼女の美しさには不釣合いだ。
彼女のハートはこのボクが頂いていくよ!






397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:46:41 ID:d/8NLYIO
「諸君、決闘だ!」

ボクの高らかな合図がヴェストリ広場に響き渡った。
ギャラリーの声援がそれに木魂するように返ってくる。
そんな中に、彼女は臆する事なくやってきた。
先ほどからの美しい笑顔を崩さず、緊張している様子もない。
腋に抱えた本もそのままだ。
どうしてここまで余裕なのだろう?
相手は仮にもメイジたるボクだぞ?
そこで決闘を申し込んだ時の彼女の回答を思い出す。

「“決闘”ですか? その手の類でしたら私も多少の心得がございます。いいでしょう。
その“決闘”、お受けいたします」

あの時はハッタリだと思っていたが、
なるほど、あの余裕を見るとあながちそういうわけではないみたいだ。
人は見かけによらないらしい。
だが所詮は平民。
メイジに敵うはずがない。

「ボクの二つ名は『青銅』、青銅のギーシュだ。従って青銅のゴーレム『ワルキューレ』がキミの相手だ」

ボクの錬金で薔薇から落ちた花びらをワルキューレへと変化させていく。
よし、相変わらず惚れ惚れする出来だ。
だがボクのワルキューレが平民などに遅れを取る事などあってはならない。
念には念を。
ボクはさらに錬金でワルキューレをもう一体作り出し、それを守りの為に自分のすぐ近くに置いた。

「なるほど。そのワルキューレとやらが、あなたの身代わりということですね」


398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:47:11 ID:d/8NLYIO
「その通り。ボクはメイジだ。だから当然魔法を使わせてもらう。
が、それではあまりにも不公平だ。そこでだ、ボクはキミに一切手を出さない。だがキミはどんな風に攻めてきてもいい。
 武器に何を使っても構わないし、どんな策を練ろうとも卑怯だとは言わないよ」

ふふ、これでいい。
あとはワルキューレを破壊されないように気をつけながら立ち回ればいいんだ。
万が一、一体目を切り抜けてもこのもう一体がボクを守ってくれる。
うん、失敗する要素はない。
完璧な作戦だ。
が、彼女はなぜか不思議そうな表情をして首を傾げている。
彼女に有利な条件なはずなのに。

「あの……それは私が先攻ということなのでよろしいのでしょうか?」
「ん? 当然じゃないか。何を言っているんだ」
「そうですか。私、普段このような場合は相手に先攻をお譲りいたしますものでして、些か戸惑ってしまいました」

ふ……普段?
このような場合?
もしかして彼女はボクが思っている以上に戦い慣れているのだろうか?
いや、例えそうであってもボクにはこのワルキューレがある。
一対一の決闘で平民がメイジの魔法を打ち破る事などあるはずがない!

「ふん、お喋りはもうこの辺でいいだろう。いい加減そろそろ始めようじゃないか!」
「それもそうですね。では……参ります!」

彼女の瞳が真剣さを帯びる。
そう熱くならなくてもいいのに。
最終的な勝敗ならキミの勝ちということになるんだ。
そしてボクの胸へと飛び込んで来たまえ!
が、ボクに飛び込んできたのは思いもよらぬ光景であった。



399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:47:51 ID:cm3cqBBM
ギーシュはほんとうに色ボケだなぁ支援

400 :最強なる使い魔:2008/06/22(日) 00:48:35 ID:d/8NLYIO
「ドロー、ペルソナカード」

今まで聞いた事のない言葉と共に彼女が抱えている本の中からカードを取り出し、それを前方に掲げると、

「……は?」

赤銅色の肌と、炎の剣をその手に握った人型の怪物が現れた。
そしてその怪物から放たれた巨大な炎がワルキューレを飲み込み、ワルキューレは欠片も残さず燃え尽きてしまった。
……あれ?
ワルキューレは青銅のゴーレムだ。
炎の攻撃を受けたら砕けるかドロドロに溶けてしまうはずなのだが、それが跡形もなく消えてしまったという事は……
なるほど、気化してしまったという事か。
―――っておい!
ちょっと待て!!
あれだけの青銅を一瞬で気化させる炎なんて聞いた事がないぞ!?
何だ!? あいつはただの平民じゃなかったのか!?
その彼女はというと、未だ消えぬ炎の先で、決闘が始まる前と同じように笑っていた。
さっきまでと同じ笑顔なのに、今の彼女の姿はさらに美しく、そして恐ろしく映った。

「先ほども申しましたが私、このように幾らか荒事の心得もございます。どうかご遠慮なさらず、殺す気でおいで下さいませ」

その言葉でボクは我に帰った。
あまりの急な展開に放心してしまったようだ。
あの怪物も消えている。
クソッ! こんなはずじゃなかったのに……しかも殺す気で来いだと?
まるでボクを見下しているみたいじゃないか!
だが、彼女の力は今見たばかりだ。
実力で彼女がボクを上回っているのは一目瞭然。
つまり彼女の言う殺す気で来いというのは、本気で来なきゃボクがああなるという事では……

「わっ、ワルキューレエエエエエェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!」

ボクはさらに五体のワルキューレを作り出し、二体をさらに守りに付かせ、残りの三体に武器を持たせて突っ込ませた。

「デッキオープン」

先ほどと同じような意味不明な言葉が発せられ、再びあのカードが掲げられる。
今度は雪だるまに帽子を被せたようなふざけたモンスターだ。
そいつがくるりと一回転すると、一瞬で三対のワルキューレは氷漬けにされて、そのまま氷ごと粉々になってしまった。



401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:49:50 ID:cm3cqBBM
……まさかエリザベスさんか?支援

402 :最強なる使い魔:2008/06/22(日) 00:50:20 ID:d/8NLYIO
「どうして……こんなことに……」

彼女が降参して、ボクが非を認めて、それでハッピーエンドになるはずだった。
なのに、何故!?
どうしてボクが平民如きに!
……そうか。
ボクは最初から彼女をただの平民だと侮っていた。
しかし、どうだ?
実際はボクなんて及びもしないほどの力の持ち主じゃないか。
ただの平民という前程そのものが間違いだったんだ。
だがもう油断はしない。
残る僕のワルキューレは守りに残しておいた三体のみ。
単調に攻めるだけじゃ彼女には勝てない。
ならば攻め方を変えるまで!

「行け、ワルキューレ!」

ボクは一体のワルキューレを走らせる。
そして彼女が再びあのカードを取り出した。

「ペルソナ」

次に現れたのは、神話の軍神の如き雄々しき姿だった。
それが手に持った槍で天を突くと、鼓膜を突き破るような轟音が鳴り響いた。
これは……雷?
落雷を起こしたていうのかい!?
どこまで非常識なんだコイツは!
ボクのワルキューレはその直撃を受けて塵となってしまい、土煙の一部となった。
だが、これはチャンスだ!
この土煙がお互いの姿を隠してくれている。
ボクは迷わずもう一体を彼女に突進させた。
先ほどまでの戦いでわかったが、彼女があの怪物たちを召喚して、その次の召喚の間にはタイムラグがある。
その間を狙えばいけると思った。
さっきは落雷の音にビックリしてタイミングを逃したが、この土煙の中なら次のを召喚される前にたどり着けるはずだ。
そして思った通り、土煙が晴れた時にはワルキューレは彼女の目の前にまで迫っていた。
よし、後は一撃を加えるだけだ!
と思ってたんだがね。
彼女の能力はボクの考えのさらに斜め上を行っていたよ。
と言っても、別に特別な事をしたわけじゃない。
ただ単に、

「えい」

という可愛らしい掛け声と共に手に持った本でワルキューレを叩いただけだ。
そう、ただ本で叩いただけでワルキューレを砕き割ってしまったんだ。
何なんですか一体!?
その細腕のどこにそんなメチャクチャなパワーがあるんですか!?
それ以前にその本は何で出来てるんですか!?





403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:54:38 ID:+/mwDvtw
しえん

404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:56:17 ID:LQJOjpDT
べス様支援

405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:00:57 ID:JI9KqC1p
遅くなったけど零狼&魔龍乙でした

ゼロガンダムの雷鳴算と決め台詞が久々に見れてよかった

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:01:35 ID:JI9KqC1p
リロードし忘れ支援

407 :最強なる使い魔:2008/06/22(日) 01:06:44 ID:d/8NLYIO
……とまぁ、そんなこんなでボクのワルキューレが残り一体になるまでに追い詰められてしまったわけなんだ。
ホント、誰でもいいからこの女神の顔をした魔王にどうやったら対抗できるのか教えてください。
いや、本気で。

「そろそろお止めになってはいかがでしょうか?」

え?
なんだって……

「あなたと戦ってわかりました。あなたの力はまだ私に『答え』を下さるレベルには達しておりません。
 降参した方があなたの身の為かと思いますが」

……よくわからないが、つまりはボクでは彼女には敵わないから降参しろという事なのだろうか?
それなら願ってもない。
事実、ボクの体はその意見に大いに賛同し、すぐにでも手に持った薔薇を離そうとしていた。
が、ボクの心はそれを許さなかった。
震える体を、今にも離してしまいそうな手を気力で押さえ込み。さらに強く握らせた。
確かに、今のボクでは勝てないかもしれない。
決闘に勝敗が付くのは当然の事だ。
ここで降参しても誰もボクを卑下したりはしないだろう。
そのくらいにボクと彼女との差は圧倒的だった。
だが、ボクにはまだワルキューレが一体残っている!
どうせなら降参して負けるより、最後の奇跡を信じて全てを出し切るべきではないか。
ボクにだって誇りがある!
この体に流れるグラモンの血が、そしてずっと教えられ続けてきたグラモン家の家訓が、ボクの背を押すように滾り、鳴り響いた。

「まだだ……まだ決着はついていない! ワルキューレ!!」

錬金で槍を作り出し、それをワルキューレに持たせて再度の突進を試みる。
もはや小細工もなにもない、ただの『突撃』だ。
だが、ボクの精神力の全てを込めた最後の一撃でもあるんだ。
その速度は今までのとは比べ物にならない。
これならあるいは!

「わかりました。私も一度決闘を申し受けた身。
 最後までお付き合いいたします」

もう何を出してきても驚かないよ。
そグリフォンでもドラゴンでも何でもこい!
が、出てきたのはボクの予想に反して、白い鎧に身を包んだ戦士の姿だった。
その戦士が出てきた途端、大気が震えたかのような感覚が走った。
それはスクウェアを遥かに凌ぐ風の力。
土系統であるボクにもハッキリと感じ取れるほどにそれは巨大だった。
だがもう迷ってはいられない。
この巨大な風の力が発動する前にワルキューレを届かせる!

「行けええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

ワルキューレの槍を突き出し最後の一撃を試みた。
次の瞬間、大気が爆発した。
そうとしか思えないほどのとてつもない風が巻き起こったのだ。
その余波を受けてボクは地面を転がるようにして体を打ちつけてしまった。
立ち上がる事も顔を上げる事も出来ない。
こんな風は今まで見たことがない。
恐らくこの力は兄達や、さらには父をも上回るだろう。
随分と恐ろしい相手に決闘を申し込んだものだと、ボクは今更ながらに自分の無謀さに思わず笑ってしまった。

408 :最強なる使い魔:2008/06/22(日) 01:07:37 ID:d/8NLYIO
やがて風は収まり、ボクはゆっくりと立ち上がった。
周りのギャラリーも何人か同じ様に倒れている。
その中にはマリコルヌもいた。
大方彼女の姿を間近で見ようと前に出すぎていたんだろう。
そういえば決闘に集中しすぎてギャラリーのことなどすっかり失念してしまっていたな。
とはいえ今のボクにはもう決闘に対する集中力も、次のワルキューレを作り出す精神力も残っていない。
先ほど最後の突撃を繰り出したワルキューレも今では残骸となって広場に散らばっている。
ボクの負けだな。
ボクのワルキューレの槍は彼女には届かなかった。
結局、彼女の完全勝利になってしまったな。
ほら、彼女は相変わらず美しい姿で顔に赤い線が一筋……
え?
赤い線?
そんなものは先ほどまで彼女の頬にはなかった。
ではアレは、まさか血!?
そんな!
ボクのワルキューレは彼女には届かなかったはずだ!
と、彼女の背後にワルキューレの残骸の一部を見つけた。
それは槍の先端部だった。
そうか!
最後にワルキューレを突撃させたとき、ボクは槍を突き出させていた。
それがあの巨大な風の爆発が起きた時に砕けた槍の先端が風に乗って彼女の元まで届いたんだ!

「や……やったあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

手も足も出ないと思った。
殺されるかもしれないとも思った。
それほどの強敵だった。
ボクが出来たのは、まさに奇跡的としか言いようがない偶然によって与えたかすり傷のみ。
だが、それだけなのにすごく嬉しい!
本当に偶然だけど、それでも最後まで諦めずに粘って与えた一撃だ。
勝負には負けてしまったが、ボクにとってはこの上なく貴重な体験だった。
彼女にはお礼を言わなければいけないな。
その後はちゃんとケティとモンモランシーに謝ろう。
これが本当のハッピーエンドだな。




409 :最強なる使い魔:2008/06/22(日) 01:08:21 ID:d/8NLYIO
「ふっ、ボクの負け――」

と、言おうと彼女の方に向かったが、どうも様子がおかしい。
頬の傷に触れて呆然としている。
やはり顔はまずかったか……
確かに決闘とはいえ、女性の顔を傷つけてしまったのはボクとしても流儀に反する事だ。
まずはこっちから先に謝らなきゃな。
そして謝ろうとした時、彼女の表情に変化が起こった。
それは怒りでも悲しみでもない。
それは、喜び。

「まさか私を傷つける事が出来るなんて……先ほどの無礼をお詫びいたします」

無礼?
ああ、さっき答えがどうのとか言ってたあれか。

「いやそれは偶然だよ。ボクの実力じゃない」
「いえ、偶然であっても私に傷を与えたというだけでも十分です。私は力を管理するもの。
 故に力で私を上回る者に出会った時私は答えを得られる……。私を傷つける事が出来たあなたなら、私に答えを下さるかもしれない……。
あなたとの決闘の機会を与えていただき、ありがとうございます」

あれ?
それってまさか、まだ続けるって事?
ちょっと!
ボクはもう精神力も残ってないんだってば!
こんな状態でまだ続けるなんて――!

「本来でしたら対複数戦やある程度戦闘が長引いた時のみにしか使用しないのですが、あなたには先ほどの無礼のお詫びも兼ねて、ここからは本気でいかせていただきます」

なっ!
あれでまだ本気じゃなかったっての!?
そんな、まさか今度こそ本当にドラゴンとかそういうのとか出す気か!?

「では、参ります!」

ちょっと待って!
だからボクの負けだって!
そう言う間もなく彼女は新たなカードを取り出す。
そしてそのカードから出てきたのは、



410 :最強なる使い魔:2008/06/22(日) 01:09:11 ID:d/8NLYIO
「……え?」

彼女の体より遥かに小さな、羽根の生えた女性の姿。
そう、それはまるで妖精だった。
確かに今までと違って彼女に似合った美しい姿だが、これが彼女の本気?
今までで一番弱そうだぞ。
はっ、そうか!
彼女の力も無限ではないという事か。
今までの凄まじい攻撃の数々で力を使い果たして、今ではこれが限界に違いない。
これなら魔法の力がなくとも、素手でも何とかなるかもしれない。
そう、もしかしたら……勝てる!
ボクは一直線に走り出した。

「この勝負貰ったあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」













                   「メギドラオンでございます」














411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:10:01 ID:5ETf0r8i
死ねるわ! 支援

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:10:02 ID:SUVqqDnF
支援

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:10:01 ID:IhxPrDS5
メギドラオンでございます、支援

414 :最強なる使い魔:2008/06/22(日) 01:10:52 ID:d/8NLYIO
「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!……ぁぁぁ…………あ……あれ?」

ここは……ボクの部屋……だよな?
そしてここはボクのベッド。
で、ボクは寝巻き姿。
ええと、ボクは最後のワルキューレが破壊されて、
その後に妖精みたいなのが出てきて、
勝てそうだと思って突進して、
光に包まれて……
な……なんだか体が震えてきた……
ここから先は考えないようにしよう。
少し心を落ち着かせて、カレンダーの日にちを確認すると、

「今日は使い魔召喚の……」

そうだ、今日はサモン・サーヴァントの儀式の日だ。
となるとさっきまでのは……
夢?

「ふ、ふふふ……あ〜〜ははははははははははははははははは!」

生きてて良かった〜〜〜〜〜〜〜!!





ふう、サモン・サーヴァントの儀式も無事成功だ。
土系統のボクに相応しいグランモールだ。
ああ、なんてキュートなんだ。
よし、ヴェルダンディーと名づけよう。
と、後方で何度目かの爆発音が響き渡った。
ルイズだ。
ゼロのあだ名の通り、サモン・サーヴァントでも失敗ばかりか。
だけどボクは少しほっとしている。
別にルイズの失敗を喜んでいるわけではない。
……いや、まさか今朝の夢が現実になるとは思っていないが、やっぱりあんな夢を見た後だと怖いじゃないか。
ん? どうやら次が最後のチャンスみたいだな。

「宇宙の果ての何処かにいる私の僕よ。この世で最も神聖で、強く、美しい、最強の使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」

さっきよりもさらに大きな爆発が起こった。
これは大失敗なのか?
それとも大成功なのか?
そして少しずつ煙が晴れて、そこに何らかのシルエットが浮かび上がった。
まさか……まさかな。
周囲はルイズが成功した事に驚愕の叫び声を上げているが、ボクはもう気が気ではない。
この際何でもいい、たとえ平民の男だったとしてもルイズをバカにしたりはしません。
もう浮気もしません。
だから、だから彼女だけは――

「あの、ここはどこなのでしょう?」

あの声は……
特徴的な、透き通るような声。
夢の中で何度も聞いたあの……
そして煙が完全に晴れて、その姿がハッキリと映し出された。
ああ、確かにこの世で最も神聖で、強く、美しい、最強の使い魔だ。
あ……目の前が真っ白に……

415 :最強なる使い魔:2008/06/22(日) 01:12:03 ID:d/8NLYIO
「あんた、誰?」
「エリザベスでございます。お見知りおきを」




       前略
       お父様

       ついこの間知った事なのですが、
       浮気というのは死にも値する恐ろしい大罪なのですね。
       身をもって実感しました。
       今後は浮気などしないように心がけることにします。
       とりあえず、香水のビンを落とさないように気をつけることから始めようかと思います。

                                                   草々

416 :最強なる使い魔:2008/06/22(日) 01:13:45 ID:d/8NLYIO
というわけでペルソナ3のベス様こと、エリザベスを召喚しました。
一時的に規制にあってしまったので途中から代理の方に書いてしまいました。
ムダに代理スレに書いてしまい、申し訳ありませんでした。

あと余談でが、この後ギーシュ君は決闘イベントを意図的に回避するものの、
常にベス様に怯えながら学園生活を過ごす事になります。
え? おマチさん? ワの人?
黙祷してあげてください。


417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:14:36 ID:cm3cqBBM


浮気性が直って、モンモンも大喜びだw

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:15:01 ID:IhxPrDS5
たまにはアバチュの人たちも思い出してあげてください・・・

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:17:15 ID:iGc4swZV
>>418
あの人たち召喚しても餓えで死ぬでしょ

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:17:26 ID:BYMHvXfS
>418
決闘で変身して圧倒的な差に怯えたギーシュを

い た だ き ま す

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:18:34 ID:6Db7UU1N
>>418
サーフを召喚したら会話が続きません
ヒートを召喚したらギーシュがミートボールに

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:20:01 ID:IhxPrDS5
>>419
2ならなんとか・・・

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:21:19 ID:LqHY/EeZ
ヴェルダンデじゃなかったっけ?

ヴェルダンディーだと熱狂的信者のいた(いる?)女神様になっちゃうんじゃ

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:21:45 ID:NZmazi25
>>418
サラマンダー、シルフィード、その他大勢に黙祷

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:24:39 ID:9ASoRrJ+
>>419
普通の食事でも大量に食えばマグネタイトを補給できる捏造設定でもつければいい。
オバQよろしく毎回ゴハンをお櫃に8杯食べるとか。ドンブリだったか?

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:27:33 ID:LqHY/EeZ
どのメガテンか忘れたけど、生き物は大抵マグネタイトを持っているから、
何を食べるかによるけど普通の食事によりマグネタイトの補給は可能なはず。
ただ効率がかなり悪かったような。

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:29:11 ID:Cy9ON2Ri
まさかのベス様乙ww
メガテン系は止まったままだったから嬉しい限り
アクマの人も待ってるんだぜ

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:29:48 ID:vgY9pMVx
結構強いカオス側の英雄・ゴトウ(フンドシ姿)を召喚してルイズ涙目

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:38:55 ID:stPfy8+1
イタズラ魔王ロキ様とか・・・ブーメランパンツにマントだぞ

430 :最強なる使い魔:2008/06/22(日) 01:40:55 ID:d/8NLYIO
>>423
確認してみたらそうでした。
すみません……

あと当初の予定では

「メギドラオンでございます」

GAMA OVER

で終わる予定だったのですが、あまりにもかわいそうだったので夢オチに変更。
で、夢オチで思いついたネタがベス様に始まり今までに案がでていた

ベス様→レクター博士→赤屍→コッコ

の四段夢オチというネタにしようかと思いましたが、さすがにギーシュが精神的に死ぬのでボツに。
(これを想像しながら自分はドSなんだと気がつきました)

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:41:15 ID:9ASoRrJ+
IFのたまきちゃん(女主人公)とか。
もちろん数は数えられないしパンツははいてません。

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:41:25 ID:IhxPrDS5
メガテン系は中二臭いけど、それを補うかのごとくダークなのがとてもいい・・・

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:45:23 ID:l6+i/m+H
そういえば、カオスヒーローの人最近来ないね・・・

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:51:41 ID:iGc4swZV
いろいろとこなくなった人が多いなぁ・・・

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:53:49 ID:eWZIXSo8
でも数ヶ月くらい姿を見せなくても、突然帰ってきてまた何ごともなかったかのように再開したりするから困る

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:54:53 ID:IhxPrDS5
>>435
それがいいんじゃないか

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:55:32 ID:HvOhP/m0
ペルソナ2罪ED後のシバルバー召喚。

薬局サトミタダシに支配されそうだな>ハルケギニア

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:00:12 ID:+5lK7FBM
この流れはメガテンなのか・・・つまりルイズがマガタマを召喚するのですね。
ぼっちゃんに暇つぶしとしてマガダマ渡されてルイズの行動見て楽しむのか!

アームコンポかヴィジャイトークで「きゅいきゅいきゅい」(お姉さまマル齧りなのねきゅいきゅい)
なんていう光景が見えるぜ。


439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:01:30 ID:cm3cqBBM
>>423
ギーシュが鈴伊達男を召喚したと聞いて飛んできました。
薔薇つながりでペイオースでも可。

でも願い叶えたら帰っちゃう。

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:01:45 ID:p0Hli4OB
ルイズがケルベロス召喚とか。

441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:02:21 ID:why5BN91
つうか

ハーフエルフとか翼人くらいだったら
耳とか羽を手術すれば見分けが付かないから

混血とか進みまくっている気がする
それこそメイジの血以上に

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:05:39 ID:9ASoRrJ+
>>438
勿論上半身裸だよな。
そこは譲れん。

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:08:42 ID:IhxPrDS5
>>442
変体紳士めwwww

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:12:15 ID:BYMHvXfS
>>437
南条君よろしくジョセフがサトミタダシの歌にハマって
サトミタダシの歌(フルオーケストラver) サトミタダシの歌(歌劇ver)
と次々と開発されてハルゲキニアが洗脳ソングに支配されるんですね

445 :紙袋の使い魔:2008/06/22(日) 02:12:40 ID:wxESBnqK
5話書けましたけど投下よろしいですカ?

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:12:55 ID:IhxPrDS5
ヒットポイント回復するなら〜

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:13:16 ID:IhxPrDS5
おっと支援

448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:13:30 ID:ekxCGHTL
支援

449 :紙袋の使い魔:2008/06/22(日) 02:13:34 ID:wxESBnqK
トリステイン魔法学院の食堂は、学園の敷地内で一番背が高い塔の中にあった。
百人は優に座れると思われる空間が広がっている。
ルイズは、自分と同じ色をしたマントをつけた集団へと指をさした。

「あそこが私たち二年生の席よ。ただ・・・この食堂は貴族のみが使う食堂なのよ・・・
ファウスト。申し訳ないけど、食事を用意させるから何処か別の場所で食べてきて貰える
かしら?」
「はいぃ。何処でもいいですぉ。それよりも私ハラペコで・・・」
「ちょっと待ちなさいな・・・そこのメイド。少しいいかしら?」

 ルイズは、近くで給仕をしていた黒髪のメイドへと話しかけた。
「何でしたでしょうか?貴族様」
「一人前、別に食事を用意して欲しいのよ。私の使い魔のファウストの分を」
「使い魔・・・こちらの方でしょうか・・・?」

 少女は先ほどから気になっていた紙袋を被った男性へと視線を向ける。
「ファウストと申します・・・お嬢さん・・・お名前は・・・?」
「シェスタと申しますわ。ミスタ・ファウスト」
「シェスタさん・・・。ハラペコな私に救いの手を・・・どうか・・・」
「わ、分かりました。貴族様。私たち給仕の食べる賄いの様な物でしたらすぐにご用意できますが」
「そう。それでいいわ。ね?ファウスト?」

 ファウストを首を猛スピードで振り続けた。
「シェスタさん。貴女ホントいい人だぁー!!」
「それでは厨房に食べるスペースがありますのでこちらへ・・・」


450 :紙袋の使い魔:2008/06/22(日) 02:14:41 ID:wxESBnqK
 ルイズはそれを一瞥すると。
「それじゃあ、ファウスト。御飯食べ終わったら外で待ってて頂戴ね」
「分かりましたヨ!ルイズさん!ささ・・・シェスタさん。レッツらゴーですぅ!」

 食堂の裏手にある厨房へと案内される。
「ミスタ・ファウスト。少々お話をさせてもらってもよろしいですか?」
「えぇ。どうぞ。この紙袋に関してなら、これはオシャレということにしておいて下さい」
「い、いえ。何か事情がある事と存じ上げます。その事についてではなく・・・使い魔の事
なのですが・・・」
「あぁ〜。そうですね。私は本当にルイズさんの使い魔ですヨ。人間の使い魔ってのは他に例が
無いらしいですがねぇ」
「ではミスタ・ファウストは特別なんですね」
「いえいえ。何処にでもいるありふれた医者ですよ。たまたま使い魔になっただけです」

 医者という言葉にシェスタはハッとなると。
「ミスタ・ファウストはお医者様なのですか!?それは失礼致しました!!」
「そんなにかしこまる事は無いですよ。私は所謂ここでいう平民ってヤツですから」
「平民なのに使い魔でお医者様・・・。フフフ・・・変わってらっしゃるんですね・・・。
あ、すみません!私ッたら笑ったりなんかして・・・!」
「いいんですよシェスタさん。貴女はかしこまった顔をしているより笑っていた方がお似合いです」

 シェスタは少し赤みがかった顔で笑う。
「お上手なんですね!ファウストさんは!」

 この使い魔とお医者様は見た目に反してすごく親しみやすい。思わずシェスタもそう呼んでしまう。
「フフフ。あ、ここが厨房でになります。今コック長のマルトーさんを呼びますので」

 シェスタが声をかけると、恰幅がいい男が近づいてきた。
 「どうしたい!?シェスタ?」
 シェスタはファウストの食事を用意する事をルイズより承った事と、ファウストについて説明をした。

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:14:56 ID:rsISkAFl
非人間タイプの召喚ってあまりないよな?
ちょっち真剣に不思議なダンジョンのチョコボ召喚を考えているんだが。

取り敢えず支援

452 :紙袋の使い魔:2008/06/22(日) 02:15:20 ID:wxESBnqK
「へぇ!あんた平民のお医者様なのに貴族の使い魔にされちまったのか!?そりゃ災難だったな俺の名はマルトー。
ここのコック長をしてるもんだ。飯ならいくらだって食わせてやるさ!小食ぞろいの貴族に食わす位ならアンタに食べて
貰ったほうが俺も嬉しいぜ!」

そういうとマルトーは、ファウストの肩を叩こうと・・・。
「あんたデカイ体してんなぁ!?飯の作りがいがあらあなぁ!ちょいとそこで待っててくんな!」

 マルトーは厨房の奥へと戻ると、他のコックに指示を下した。間もなくしてファウストの下へと山盛りの食事が
運ばれて来た。

「どうだい?ハラペコなんだろ?さ!遠慮はいらねぇ!ガツンといってくんな!」
「それでは遠慮なく・・・・。おひょー!!これは美味!実に美味ですよ!マルトーさん!!」
「へへ!そうだろう、そうだろう!」
 見る見る内にファウストの前に並んだ皿は空になっていった。
「それにしてもいい食いっぷりだねぇ!惚れ惚れしちまうぜ!」
「グゥレイトォ!僕のようにでっかくなろう!!」

 またいつでも来いと言うマルトーへ感謝の意を伝えると。シェスタ、コック達へ一礼し。厨房を後にした。

 食堂の外で待っていると間もなくして食事を終えたルイズと合流した。
「ファウスト。お腹はいっぱいになったかしら?」
「えぇ。ありがとうございますルイズさん。皆さんいい人ばかりでまた来てもいいと言ってくださいましたよ」
「そう。なら次からの食事は大丈夫ね」
「はいぃ。ところでこれからどうなさるのですか?」

 ルイズは、食堂から離れた搭へと目を向けると。
「あそこで搭ががあるでしょ?。これからあそこで魔法学院の授業があるのよ。勿論使い魔も一緒でね」
「ほう。それは興味深い。魔法の授業ですか」
「じゃぁ行きましょうか」





 魔法学院の教室へと入ると、既に授業の開始を待つ生徒たちでいっぱいだった。
 ルイズが教室へと入って来た事を確認した生徒たちがくすくすと笑い始めた。

 少し離れた席に座っていたキュルケがこちらに気付くと、はぁ〜いとばかりに軽く手を振っていた。
 こちらも軽く手を振って対応した後、端の方の席へとついた。
「ファウスト。少し狭いと思うけど我慢して座ってね」
「大丈夫ですよ。私こう見えて判定小さいですから」

 ルイズの後に入ってきた生徒達が席について暫くするとがらりとドアが開き、先生らしい中年の女性が部屋へと入ってきた。

「皆さん。おはようございます。春の使い魔召喚の儀式は、皆さん大成功だったようですね。
このシュヴルーズ、こうして春の新学期に、様々な使い魔たちを見るのがとても楽しみなのですよ」
 そういって彼女は教室を見渡した。


453 :紙袋の使い魔:2008/06/22(日) 02:15:45 ID:wxESBnqK
「おやおや、ミス・ヴァリエール・・・とても変わった使い魔を召喚したのですねぇ」
 彼女のその一言を聞いた他の生徒たちが声を張り上げた。

「ゼロのルイズ!サモン・サーヴァントが上手くいかなかったからってそんなよく分かんない奴連れてくるなよな!」
「そうだぞ!ゼロのルイズ!いくら魔法成功率がゼロだからって、それは無いだろー!?」

「(そうですか・・・”ゼロ”とはそういう意味だったのですか・・・しかし・・・)お待ち下さい皆さん」
「お?ルイズの使い魔が喋ったぞー!?」
 ファウストは、自身に刻まれたルーンを高々と掲げると。
「これを見てください。これは契約の証のルーンです。これが刻まれているという事はルイズさんは契約の魔法を成功
させたと言うことです。」
 そういうと、大半の生徒は何も言わなくなったが、まだ一部納得のいかない様子の生徒達が居た。
 ファウストは彼らの方を向くと。

「皆さんは私が召喚された時に一緒に居たのですよね?ならばその時、あなた方の先生が何を言い、何をされていたかを
見ている筈です。そう・・・あの時いらっしゃった男性の先生は私のルーンを確認し、それに満足して授業を終えられたのです。
ルイズさんを疑うという事はあなた達の先生をも疑っていると言う事になるのですよ?」

 さすがに自分たちの恩師であるコルベールの話を持ち出されたのでは彼らには分が悪い。
 そんな様子を見ていたシュヴルーズは、コホンと席をすると杖を振った。
 机の上に石ころがいくつか現れた。

「私の二つ名は「赤土」。「赤土」のシュヴルーズです。これから一年、皆さんに「土」の魔法を講義致します」

「それでは、ミス・ヴァリエール、魔法の四大系統はご存知ですね?」
「はい。「火」「水」「土」「風」の4つです」
「はい、その通りです。以上の4つに、今は失われた系統、「虚無」をあわせて5つの魔法系統が存在する事は
皆さんもご存知の通りです」

「その5つの系統の中で、「土」は、最も重要な位置を占めると私は考えます。私が「土」属性のメイジだから
という身びいきではありません」
 そう言いながら彼女はおっとりとした微笑を見せた。
「「土」は、万物の組成を司る、重要な魔法です。様々な金属の製造や加工、家屋などの建築には欠かせない
魔法であり、農作物の育成や収穫などにも大きな役目を果たしています。「土」系統の魔法は、皆さんの生活
に密接に関係しているのです」

 彼女は先ほど出した石ころへと杖を向けると。
「今から、「土」系統魔法の基本である「錬金」の魔法を覚えてもらいます。一年生の時に既に覚えている人も
いらっしゃるかもしれませんが、基本は重要です。もう一度おさらいを致しましょう」

 彼女はそのまま呪文を呟くと石ころが光だした。
「ゴ、ゴ、ゴールドですか!? ミセス・シュヴルーズ!?」
「いいえ。これは真鍮ですよミス・ツェルプストー。ゴールドを錬金するには「スクウェア」クラスの実力が必要です
私は「トライアングル」にすぎませんから」

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:16:05 ID:IhxPrDS5
支援

455 :紙袋の使い魔:2008/06/22(日) 02:16:14 ID:wxESBnqK
「ルイズさん。彼女が言っているスクウェアやトライアングルと言う言葉は、魔法の実力のランク付けの事ですか?」
「その通りよ。大抵は学生は一系統使える「ドット」、ニ系統の「ライン」、極稀に三系統の「トライアングル」なんかもいるわね」

「そうですね・・・。実際に誰かにやって貰いましょう。それでは・・・・ミス・ヴァリアール。こちらへいらっしゃって下さい」
 シュヴルーズの一言に教室の雰囲気は変化した。

「先生!危険です!!」
「危険?何を言っているのですか?」

「先生はルイズを教えるのは初めてですよね?」
「そうですよ。彼女が努力家と言うことは聞いております。さぁ、ミス・ヴァリエール。気にしないでやってみなさい。失敗を
恐れていては前えと進めませんよ?それに失敗する事で得る物もあるのですから」

「どうなっても知りませんよ・・・」
「黙ってなさい。キュルケ。先生。やらせてください」

 ルイズが魔法の準備に取り掛かると、生徒たちは次々と椅子や机の下に隠れていった。
「ミスタ・ファウスト。あなたも隠れないと危ないわよ?」
「どうしてですか?私は彼女の使い魔です。彼女のやる事を見届けるつもりですヨ」

 ファウストがそう言ってルイズの方へと集中すると、彼女を中心に力の歪みが発生するのをファウストは目にした。
「!?イケない!ルイズさん!!」

 ファウストは法力を用い、彼女の元へと転移するとその歪みが生じた力場を自らの体で覆い隠した。
 間もなくその力場は爆発へと力を変わりファウストを包み込んだ。

「ファ、ファウスト!?」
 ルイズが魔法を唱えた瞬間目の前にファウストが現れ、錬金しようとしていた石へと覆いかぶさった。
 そして聞こえたのは大きな爆発音と、視界を覆う煙であった。

「大丈夫!?ファウスト!?ファウスト!?」

 煙が晴れてくると、ファウストは頭をアフロヘアーへと変え立ち尽くしていた。
「大丈夫ですか?ルイズさん。お怪我は・・・」

 その一言を聞いたルイズは意識を失った。
「ミス・ヴァリエール!?誰か!ミス・ヴァリエールを医務室に・・・」
 シュヴルーズが混乱し生徒達へと話かけていると、ルイズを抱えファウストは歩き出した。
「大丈夫デスよ。彼女は私が介抱致しますので」
「ですが今の爆発であなたも・・・」
「私ですか?頭が燃えただけですよ。それでは先生。失礼しますネ」


 彼女を抱え彼女の自室へと戻ったファウストは彼女が目が覚めるまで彼女の部屋で待っていた。

456 :紙袋の使い魔:2008/06/22(日) 02:16:39 ID:wxESBnqK
「・・・ん・・・?ここは・・・?」
「貴女の部屋ですよルイズさん」
「ファウスト!?怪我は無いの!?」
「えぇ。大丈夫ですよあの程度の爆発。いつも巻き込まれている物に比べれば軽いものです」
「・・・・そう。ごめんなさいね・・・。あんたが庇ってくれたお陰で私も先生も無傷ですんだわ・・・
フフフ・・・笑っちゃうでしょ?私はね、魔法を使うと爆発するのよ・・・成功したのはサモン・サーヴァント
とコントラクト・サーヴァントだけ。召喚したあんたが異世界の法力使いだってのに主である私は魔法もろくに
使えないゼロのルイズ・・・」
「ルイズさん。学生の本分は勉強です。失敗は付き物ですよ。これから頑張ればいいのですから。ただ、先ほどの
魔法の際、一つ気になった事がありますね」

「なにがかしら?」
「先ほどの先生が魔法を使った時と、ルイズさんが魔法を使った時とで力の流れが違っていたのですよ。同じ魔法を
唱えているのならその構成は一緒の筈です・・・。ですがそれが違った・・・」

 彼の言っている意味がよく分からず。ルイズはキョトンとした表情をしている。
「つまりですね。ルイズさんの魔法は普通の人と違うのは無いのでしょうか?そう・・・根源たる物が違う様な気がするのです
私はこの世界の魔法に詳しくありませんから現在は原因不明ですが、法力を使ってアプローチしてみれば原因が究明できるかも
しれませんね」

「私の失敗の理由が分かるの!?」
 自分の今までの失敗に何か原因があるのではないかと言うファウストに対し思わず声を張り上げてします。
「まぁそれには、この世界の魔法の事を私が理解し、ルイズさんには少し法力について学んでもらう必要が・・・」
「やる!やるわ!!魔法が使えるようになるんなら!やって見せるわ!こっちの魔法の事に関してなら実技は無理だけど
知識なら人より勉強した分あるわ!だから・・・」
「では、お互いに勉強と言うわけですね。お願いしますね。ルイズさん」
「こちらこそお願いするわ」

 それから2人はルイズの部屋でお互いの情報を交換する日々が続くのであった。



457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:16:40 ID:v493gRJ5
>大丈夫ですよ。私こう見えて判定小さいですから
足払いからエリアルされたりするキャラのセリフではないw

しえん

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:17:20 ID:iY+H3k8R
しえん

>>451
さすがに会話できないのは話を作りにくいからな…
犬とかいたけど。

459 :作者の都合により名無しです:2008/06/22(日) 02:17:41 ID:bq7YrDX+
ここのスレ面白いな^^

黒蟻とルイズ編が最高^^

もっとキャラ出して欲しいナーーーーーーー

ノロティ など 常笑いの魔女 

なんか 希望!    あと、サイトに似た生きたキャラも欲しいかも^^

460 :紙袋の使い魔:2008/06/22(日) 02:19:14 ID:wxESBnqK
とりあえずここまでです。

投下しておきながらあれですが、今回全く話進んでないですね・・・。

いろいろネタは溜め込んでるんですがそこまで行くのに時間がかかってしまう。

そろそろギーシュ君に出番をあげたいんですがネ。

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:22:12 ID:ekxCGHTL
GJ!
しかしファウストは良いきゃらだな

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:22:47 ID:LqHY/EeZ
紙袋氏乙

>>451
人間でなければ使い魔として「アタリ」だから話が作りづらいんじゃないの。

不思議なダンジョンのチョコボなんて道具は使える人の言葉は理解できる、
と大当たりのレベルだと思う。

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:28:40 ID:pIEyGVoM
GJ!!

しかし速いですね。無理せずがんばって下さい。

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:48:04 ID:G3l13F16
ボルトヘッドさんGJ!

>私こう見えて判定小さいですから
お前が言うなwww
ファウストかわええww

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:49:06 ID:5pO1Lze5
逆にアタリ臭いのにハズレな動物とか幻獣のキャラっているだろうか
性格のせいで凄い能力とか見た目が台無し、みたいな。
アマ公の場合は実は深いっぽい所があるし


466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:58:35 ID:iY+H3k8R
ダイの大冒険にでてたスライムとか高槻家(はいぱーあんなの)の犬とか。

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 02:59:14 ID:zH9wPXhR
変人だが実にいい人だなw乙

>>465
つご立派様

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 03:09:18 ID:uwLZjl8V
>>465
ナゾノ・ヒデヨシ。
ぶっちゃけ、こいつは身近な場所に置いてると大迷惑しか生み出さない。

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 03:09:57 ID:BYMHvXfS
>>465
地獄戦士魔王の田中魔王とかかね
業火の石板(実はホッカイロ)とかヘルズクロー(バーコード読み取り)とか
野獣の方がまだ戦いに向いている

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 03:19:46 ID:6Db7UU1N
>>469
パプワくんのイトウくんにタンノくん
とりあえずギーシュに迫ってワルキューレでボコボコにされる

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 03:31:18 ID:jikTqYc1
>>465
ファントムキングダムの覚醒前のミッキーとかどうだろう

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 03:34:16 ID:d/8NLYIO
>>470
柴田ワールドを文章で表現するのはかなり難しい。
ドキばくのお二方を召喚した人もいるがな。


473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 03:34:27 ID:ck4d7bm7
>>470
見た目でルイズにハズレ判定受けるだろ

474 :鋼の使い魔(前書き?) ◆qtfp0iDgnk :2008/06/22(日) 03:35:23 ID:StiTxpd5
どうも。前回の後書きで行った『幕間』が完成しました。
ただ、レーティングに微妙に掠るような、掠らないような、かなり微妙な展開をします。
(うp主はギャグで書いているつもりです)
投下してもいいのか・・・なぁ。

475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 03:36:31 ID:jikTqYc1
>>474
ギュス様ktkr
どんとこいや

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 03:38:23 ID:6Db7UU1N
>>473
いやあ、あの世界なら巨大な人語を解す鯛やカタツムリなら当たりと判断するだろ

>>474
どうぞどうぞ


477 :鋼の使い魔(前書き?) ◆qtfp0iDgnk :2008/06/22(日) 03:40:21 ID:StiTxpd5
では一応。但し書き。
注意:『幕間』は本編で書かれない場面(つまりゼロ魔本編中で掠りもしない場面)を書くもので、そのためルイズとギュスターヴが
全く出てきません。
また、展開上性衝動を喚起するような表現が出てきます。(勿論そのものずばりは絶対書いていません)
以上の事に注意して照覧される事を前提に投下します。

478 :鋼の使い魔『幕間』ギーシュの災難 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/22(日) 03:42:19 ID:StiTxpd5
 ギュスターヴとギーシュがヴェストリ広場で繰り広げた決闘から数刻。太陽は斜陽を向かえ、双月が虚空に姿を現し始めた逢魔が時。
決闘の敗者、ギーシュ・ド・グラモンは医療室で切断された小指を繋ぎ、学生寮女子棟に続く螺旋階段を上っていた。
学院内での怪我や病気に関する治療行為に掛かる費用は学生と学院で折半される。貴族の子女の教育を謳う学院としては、
学生達の自立性の尊重という名の元に経費の削減を行っていた。
繋がれた小指の感触を確かめながら、ギーシュは一段一段と上り、モンモランシーの部屋を目指していた。指の付け根には
うっすらと繋いだ傷が見える。切断面が鋭利だったこともあって治療自体は短時間に、かつお手軽な値段で済んだのだが、実家が決して
裕福とはいえないギーシュのポケットマネーは治療に使った秘薬の代金で綺麗さっぱり消し飛んだ。予備の杖は勿論用意してあったが、
切られた造花の杖の修理にかかる費用を考えると、ギーシュは気が滅入り始めていた。
(…いけない!頭を切り替えろギーシュ。モンモランシーに自分の不徳を謝りに行くんじゃないか。杖の代金は後で考えよう)
 そう。少なくとも決闘騒ぎに絡まる三人の少女、ケティ・モンモランシー・シエスタの三人に頭を下げてから他の事はじっくり考えればいい。
これを反故にすることは出来ない。
 1つに、ルイズと貴族の誓約として約束してしまったからであり、1つにそれを大勢の生徒達の前でしてしまったこと。そしてもう一つ。
(約束を守らなかったとすれば、もしかすればまた彼の怒りを呼び覚ますかもしれない……それはご免だ!)
 ギーシュは決闘の結果、ギュスターヴに対し骨の髄まで恐怖した。序盤からの立ち回り、追い込まれてもうろたえぬ精神、
そして最後に見せた剣技と覇気は、ギーシュの延びきった鼻面を粉微塵にした。軍人の家系であるグラモンの末席として、
ドットメイジとはいえそれなりの自信があった。しかしそれは所詮井の中の蛙もいいところで、現実には屈強な平民に安々と破壊される脆弱さ、
それはすなわち自分の弱さ……。
 ぐるぐると脳内を巡る自己否定的なスパイラルが続く中、ギーシュの足は一つのドアの前で止まった。既に何度も訪れた事のある、
女子寮の一室。
 無意識に切られた指とは反対の手でドアを叩く。三回。緊張のためか間隔がやけに狭く聞こえる。数拍置いて遠くから声が聞こえた。
「どちらの方?」
 枯れそうな声をギーシュはひりだした。
「モンモランシー。僕だ。ギーシュだ。昼間のことで許してくれないかもしれないが、どうか僕を中に入れてくれないだろうか」
 もしここで返事がなければギーシュは朝までここで立っている気でいた。約束の手前もあるが、事実ギーシュは
『本命』のモンモランシーに申し開きをしないではいられない気持ちだったから。
 再び流れる無言の時間。一秒が十秒に、三十秒が十分に思えてくる。
「入って」
 耳に聞こえたモンモランシーの声、わずかに軋みをあげてドアが細く開かれた。

479 :鋼の使い魔『幕間』ギーシュの災難 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/22(日) 03:43:48 ID:StiTxpd5


モンモランシーの部屋は、実はルイズの部屋と間取り自体は殆ど変わらない(寮であるのだから当然なのだが)。
しかし実家の経済力の差が、部屋を飾る文物の質に反映されている。
 特に机の隣に置かれた棚には硝子で作られたさまざまな形の瓶や管が並び、それらのいくつかには
人工的に作られたに相違ない色の液体が注がれている。
 ギーシュを招き入れたモンモランシーは、ギーシュを部屋に立たせたまま、自信は備え置きの椅子に座ってギーシュを見た。
その瞳は鋭くギーシュを刺す。
「何の御用かしら?ギーシュ。まさか逢い引きに来たなんて言うほど愚鈍でもないでしょう」
「昼間のケティとの関係の事について話にきたんだよ」
 ギーシュの声は硬い。浮気な男というのはこういう時どこまでも無防備である。対して裁判官となる女はまさに神の掌を眺めるように
冷ややかだ。もっともハルケギニア風に言えば『始祖の掌』というべきか。
「あら、ケティならここに居るわよ」
「え?」
 モンモランシーの予想外の言葉にギーシュは間抜けな声を上げる。
こっちにいらっしゃい、とモンモランシーが部屋の影に言う。陽が落ちかけて部屋全体が見通せないのだ。特に窓から遠く
物の影になるような所は。
ケティはそんな、光の届かぬ部屋影からすぅっと姿を現し、モンモランシーの隣に立った。まだ稚さが残る顔容のケティはしかし、
昼間食堂を飛び出していった時のように泣き崩れていたわけでも、モンモランシーのような冷たい目線も秘めていない。
目は開けているのに、どこかまどろんでいるような気がする。
「や、やぁケティ。ちょうどよかった。君にも話さなくちゃいけないんだ」
「はい……」
 状況に対応できずどこか軽い口調になってしまったギーシュとは対照的に、ケティは纏う雰囲気に合わせたような緩やかな返事をした。
「そういえば、平民と決闘騒ぎになって負けたと聞いたわ。本当?ギーシュ」
 一旦静かだったモンモランシーから降りかかった言葉に、ギーシュは一二もなく答える。
「ああ、負けたよ。貴族としての僕の面子は粉々さ」
 無様な僕を笑ってくれ、と断ち切られた指の傷を見せた。モンモランシーは秘薬作りに長けたメイジだ。傷口を見ればそれが
秘薬で繋ぎ直したものだとすぐに分かるだろう。それは詰まる所、彼女に対して自分の屈辱の証を捧げた様なもの。
 モンモランシーとギーシュ。二人の間に沈黙が横たわる。それを言葉なく見守るケティ。
 ふ、と声が漏れたモンモランシーをギーシュは見た。先ほどまでの冷たい目線は消え、穏やかな微笑みを浮かべていた。
「しょうがないわね。そこまでしたのなら私も怒る道理が無いわ」
「そ、そうかな?」
「ええ。浮気ごとはいつもの事とは思っても、今回は許さないつもりだったけど、いいわ。
なかったことにしてあげる」
 暖かに笑いかけるモンモランシーに、ギーシュは慈愛の余りに涙が出そうだった。
 感謝します始祖ブリミル!かのごとき試練の果てに彼女への愛をお認めになられたのですね!
沸き立つ身体を押さえて始祖へ精神の限りの感謝を捧げて、今度はその浮き立つ心身をぐっと引き締めた。

モンモランシーは納得してくれた。ではケティは一体どうだろう?このやりとりを全て見ていたはずのケティが、僕への恋情を
諦めてくれるのだろうか。
「……ケティ。見ていてくれただろう。僕との事は悪い夢だったと思って、忘れて欲しい。君を玩んだことは僕の不徳の極みだ。償えるものじゃないかも、しれないけど……」
 ケティの心に届いて欲しい。そして納得して欲しい。そうでなければ僕はどうなってしまうかまるで想像もできない。


480 :鋼の使い魔『幕間』ギーシュの災難 ◆qtfp0iDgnk :2008/06/22(日) 03:45:10 ID:StiTxpd5

 ギーシュの心配をまるで意に介していなかったかのように、一年生の少女は年相応な可憐さを振りまく眉をわずかにひそめ、首をかしげた。
「……あの、私は、別にいいんです」
「…いい、って?」
 イエスともノーとも受け取れる曖昧な返事を返すケティにギーシュが言葉を促す。
「ギーシュ様がミス・モンモランシをお慕いなされるのも、その証に私をお捨てになることもかまいません」
 自分の発言が『捨てる』と露骨な言葉になってギーシュに跳ね返ってくる。
「ミス・モンモランシとあれからずっとお話をしていたんです。ギーシュ様のこと」
「そ、そうだったのかい」
 なんと、どうやら自分がくるまでもなく、二人の間では話し合いの結果でケティが身を引くことが了解されたらしい。



と、ギーシュは壮絶な勘違いをしていたことをそのすぐの後に二人によって突きつけられた。


 汗交じりになって言葉を紡いでは自分やケティに一喜一憂するギーシュに、モンモランシーは耐え切れなくなって噴出してしまった。
「クスクスクス……ギーシュ。あのね。貴方があのばかげた決闘騒ぎを起こしている間に、たっぷりとケティを話す事ができたわ。私はね、
順序が大事だと思ってるの」
「順序?」
 そうよ、とモンモランシーがケティを手招き、後からケティの肩に手を置く。
「つまりこうよ。私が一番、ケティが二番。私がギーシュにとって一番であることは、貴方自信認めてくれるわね?」
「勿論だよ。始祖と杖に誓う」
「嬉しいわ。でね?ケティには私からたくさん言い聞かせて自分が一番じゃないことを理解してもらったわ。でもケティはね、
別に一番でもかまわないって言うのよ」
「それってどういう……?」
「そうね、つまり……」
 ケティの肩にかけられたモンモランシーの手が、ケティの襟を開いて首元をギーシュに晒す。年若い女性独特の肌理細やかな素肌が露になる。
そしてそのケティの首には、細いなめし革で出来ているベルトのようなものが巻かれている。装飾らしいものはほとんどなく、ベルトを締める金具に小さな鈴らしきものがついているだけ。
「私もケティが2番ならいいかな、って思って。似合うでしょ、これ」
「モ、モンモランシー……君は一体何を」
「なんでもないわよ。ねぇ、ケティ」
「はい、ミス・モンモランシ。いえ……お姉様」
 ギーシュとモンモランシー、二者の視線に焼かれるように仄かに朱がさすケティ。
「そういうわけだから、ギーシュ。貴方は果報者よ。一度に二人に愛されるんだから」
 ギーシュはこの部屋に来るときに想定していたものとは全く、180度考えていなかった別種の不安と恐怖を目の前の少女に感じ始めた。
二人がじわり、じわりと足を進めて棒立ちだった自分に近づいてくる。
 ガタン、と後の音に振り向くとドアが『ロック』で閉められた。すぐさまギーシュが『アンロック』をかけるが、慣れない予備の杖であるせいか
開くことが出来ない。
「どこに行くつもりかしらギーシュ。話は終わったけど、今度は三人でお話しましょう?」
 シャ、と今度は部屋のカーテンが閉められ、部屋に置かれた燭台のローソクに火が点く。
香水と同じ紫色の光がぼやりと部屋を包む。
「大丈夫。悪いようにはしないわ。私達の愛を受けなさい……」
「受け取ってください……」
 その声はどこまでも優しい二人に、ギーシュは抗いがたい意思を感じる。徐々に部屋に置かれたベッドに追い込まれる。
「い、や、その、ちょっと待って。その手のものは……ひっ!ちょ…あ゛ぁぁぁ〜〜〜……」





 サイレントで消された悲鳴が何を意味するのか。それは誰にも伺い知ることは出来なかったが、その日から色素の薄くなったギーシュと、肌つやのよくなったケティとモンモランシーが数日ごとに見かけられるようになったという。

481 :鋼の使い魔(後書き) ◆qtfp0iDgnk :2008/06/22(日) 03:47:47 ID:StiTxpd5
投下終了。ギーシュの言い訳する場面が書きたかっただけなのか?(自問)
そしてケティとモンモランシーの共闘(?)状態に。
本編の方でルイズとギュスがラブコメしないかもしれないのでその分ギーシュに降りかかると思いますのでご了承の程。
次回からまた本編ですね。これからも本編の他に補填するような投下を混じらせる計画だったり。では。

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 03:48:21 ID:hRiDfnLH
ギィーーーーーーシュwww

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 03:58:12 ID:S7muxMAH
おおっ! ギーシュよ・・・    ある意味“究極のアイの形”乙ww



484 : ◆qtfp0iDgnk :2008/06/22(日) 04:11:06 ID:StiTxpd5
ぬが。誤字が・・・・・・

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 04:24:50 ID:NZmazi25
>>435
困らねーよ

486 :水の使い魔Splash☆Star:2008/06/22(日) 08:45:39 ID:wMxS0fR+
1週分休みましたが、今日はYes!プリキュア5GoGo!の放送があります。
そういうわけで、放送終了後(9:00ごろ)に第13話を投下します

487 :水の使い魔Splash☆Star 第13話(1/7):2008/06/22(日) 09:00:06 ID:wMxS0fR+
アンリエッタ姫殿下との面会を終えたルイズは、ワルドの操るグリフォンに乗り魔法学院への帰路についていた。
学院の門をくぐってみると、そこには彼女の使い魔と、赤髪のクラスメイトが話していた。
ワルドにエスコートされて、グリフォンから降りるルイズをみて珍しそうに近づいてくる。

「あら、こちら素敵な殿方ですわね。『情熱』はご存知?」
シナを作って近づくキュルケを、ワルドはチラッと見つめて左手で押しやった。
「あらん?」
「ルイズのご学友かな?だが、あまり近づかないでくれたまえ。」
「なんで?どうして?あたしが好きって言ってるのに!」
取り付く島の無いワルドの態度だった。
今まで、キュルケはこんな冷たい態度を男に取られたことは無かった。
どんな男だって、自分に言い寄られたら、どこかに動揺の色を見せたものである。しかしワルドにそれは無い。
キュルケはあんぐりと口をあけて、ワルドを見つめた。
「婚約者が誤解するといけないのでね。」
そういってルイズを見つめる。ルイズは頬を染めた。
「なぁに、ルイズあんたの婚約者だったの?」
キュルケはつまらなさそうに言ってワルドを見つめた。
遠目ではわからなかったが目が冷たい。まるで氷のようだ。

「ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド子爵だ、魔法衛士グリフォン隊の隊長をさせていただいている。
 そして、こちらのルイズ・フランソワーズとは婚約者でもある。」
ワルドは帽子を取ると、目の前の二人に軽く礼をしながら自己紹介をした。
こういうときにはルイズが紹介するのが常道なのだが、当の本人は赤くなってモジモジしている。
「キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーよ。
 ド・ワルド子爵…ってことは、ご近所さんね。」
「フォン・ツェルプストー…、なるほど、ラ・ヴァリエール公爵家を挟んでお隣どうしだね。」
ワルドは相変わらず少し距離をとったままキュルケと話している。
キュルケは、彼の言葉に空々しいものを感じながら社交辞令を繰り返す。

「ミズ・シタターレよ。そこのおチビちゃんの保護者みたいなものね。」
「だ!だれが『保護者』よっ!!あんたはわたしの使い魔なんだから、逆でしょ、逆っ!!」
ルイズが顔を真っ赤にして怒鳴りつけた後、ワルドが横に居ることを思い出して小さくうつむく。
そんなルイズの様子も、シタターレはどこ吹く風だ。
「ああ、君が…。噂は聞いているよ。僕の小さなルイズがはるか東方の魔法種族を呼び出したとか。」
「ま、そういうことになってるみたいね。」
ワルドにまで『小さな』と言われてしまい、ルイズはむくれて横を向いた。

「そうか、『土くれのフーケ』を捕えたのは君たちだったのか。なるほど、それは頼もしい。
 では、これからもルイズのことをよろしく頼むよ。」
ワルドはいくつかの言葉を交わした後、別れの挨拶を交わしてグリフォンに飛び乗った。
「僕のルイズ、今日はこれで失礼するよ。次の機会はもう少しゆっくり会いたいね。」
こういい残して、ワルドが手綱を引き絞ると、グリフォンは王宮目指して駆け出した。



488 :水の使い魔Splash☆Star 第13話(2/7):2008/06/22(日) 09:00:40 ID:wMxS0fR+
それから数日後、魔法学院の東の広場のベンチに腰掛け、ルイズは一生懸命に何かを編んでいた。
今は昼休み、食事を終えたルイズはデザートも食べずに広場にやってきて、編み物をしているのであった。
ときおり手を止めては、作品を見つめて、ため息をついている。
ルイズの趣味は編み物である。小さい頃、魔法がダメならせめて器用になるようにと仕込まれたのだった。
しかし、天はルイズに編み物の才能は与えなかったようだった。
ルイズは一応、セーターを編んでいるつもりであった。
しかし、出来上がりつつあるのは、どう贔屓目に見てもねじれたマフラーである。
というか、毛糸が複雑に絡まりあったオブジェにしか見えない。
ルイズは、恨めしげにそのオブジェを見つめて、再びため息をついた。

つい、数日前に再会したワルドのことを思い出す。
『婚約者』なんて、親同士の気まぐれで、とうの昔に反故になったと思っていた…。
…でも、ワルドは『ルイズにふさわしい男になるために軍に入った』と言ってくれた…。
…でも、わたしって、本当にそんな価値があるんだろうか?

姫さまの言うとおり、わたしは『虚無』のメイジかもしれない。
ま、まぁ、顔だって、『かわいい』ほうよね…。
でも、背は低いし、む…むむ胸も、…えと、スレンダー…というか、なんというか…。
ま、まさか、あのときの『小さなルイズ』ってそういう意味だったんじゃ…。
あれは、明らかにキュルケとシタターレのほうがおかしいのよ。
そもそも、あいつら、胸元を開けて見せるようにしてるし、はしたないったら…。



489 :水の使い魔Splash☆Star 第13話(3/7):2008/06/22(日) 09:01:14 ID:wMxS0fR+
そんな風に作品を見つめて想像…というか、妄想にふけっていると、肩を誰かに叩かれた。
振り向くとキュルケがいた。ルイズはあわてて作品を隠そうとした。
「ルイズなにしてんの?」
キュルケはいつもの小ばかにしたような笑みを浮かべ、ルイズの隣に座った。
「な、なにもしてないわよ!」
「ふーん、じゃ、なに編んでたの?」
ルイズは顔を朱に染めた。
「な、何も編んでなんかないわ。」
「編んでた。ほら、ここでしょ?」
キュルケはルイズが横に隠した作品をさっと取り上げた。
「か、返しなさいよ!」
ルイズは取り返そうともがいたが、キュルケに体を押さえられてしまった。
「こ、これなに?」
キュルケはルイズの作品を見つめてポカンと口を開けた。
「セ、セーターよ!」
「セーター?ヒトデのぬいぐるみにしか見えないわ。それも新種の。」
「そんなの編むわけないじゃないの!」
ルイズはキュルケの手からやっとの思いで編み物を取り返すと恥ずかしそうにうつむいた。
「あなた、もしかして、愛しのワルド様にそのヒトデを贈るつもり?」
「そ、そんなんじゃないわよ。そ、そう、ただセーターを作りたかっただけよ!」
ルイズの目を覗き込むように、キュルケは尋ねた。
「あのねルイズ。あなたって、嘘をつくとき耳たぶが震えるの。知ってた?」
ルイズははっとして耳たぶをつまんだ。
すぐにキュルケの嘘に気づき、手を膝の上に戻す。

キュルケは、勝ち誇ったようににやっと笑うと口を開いた。
「ルイズ、今日の約束忘れないでよ。」
「街のお祭りに行くって話?なんでわたしが行かなきゃいけないのよ。」

トリステインの首都トリスタニアでは、アルビオンとの戦勝記念ならびに来月のアンリエッタの戴冠式を記念して連日祭りが開かれている。
キュルケは休みのたびに男とデートで出かけている。
だが今日はどういう風の吹き回しかルイズを誘っているのである。
「たまにはね、女だけで気楽に歩きたい気分になる時もあるのよ。
 タバサはどっか行っちゃっていないし、ミズ・シタターレがいれば移動も楽だしね。
 あなたの使い魔なんだし、あなたも行かないと格好つかないでしょ。」
「あんたもシタターレも、今までわたしに遠慮したことなんかないじゃない!」
ルイズはわめくが、キュルケは全く意に介さない調子である。
「んじゃ、午後の授業が終わったらすぐに寮に集合よ。」



490 :水の使い魔Splash☆Star 第13話(4/7):2008/06/22(日) 09:01:48 ID:wMxS0fR+
その日の夕方、3人はトリスタニアの大通りを歩いていた。
美少女二人と大柄な女性がハルケギニアでは見慣れない不思議な衣装を着ている。

木綿地の単衣に半幅帯、それは『緑の郷』では浴衣と呼ばれるものだ。
キュルケの浴衣は赤地に黄色のひまわりが咲いている。
ルイズのものは、白地に紫色の鳥が舞い乱れている。
シタターレは紺地に水色の渦が巻いている模様である。

「な、何でこんな格好しなきゃならないのよ。」
「『緑の郷』では、お祭りに行く時はこういう服を着るのよ。」
「ここはトリスタニアでしょう、だれもこんな格好してないじゃない!」
「それがいいのよ。『お祭り』なんだし、楽しまなきゃ。」
見慣れぬ原色の衣装を着た美少女+大きな女性である。目立たない理由がない。
道ゆく通行人はその姿に振り返り、彼女たちに視線を送っている。
そりゃ、注目されるのは悪くない。けど、この格好はないんじゃないの。
わたし達は貴族よ、これじゃ、今は亡き国王陛下にいただいたマントもつけられないじゃない。
『杖』も置いてきちゃったし、強盗にでも襲われたら危ないじゃない。
この服、軽いけど薄くて頼りないし、すそが絡まって歩きづらいし…。
髪だって、こんな結い方は誰もしてないし、そもそも何であのメイドがこんな服の着付けできるのよ…。
「こんな服きたくない」って言っても、そしらぬ顔で着せてくるし。
そりゃ、タルブの恩があるからシタターレの言うこと聞くのはわかるけど、
あのメイドが生きてるのはわたしのおかげなんだから、こっちの言うことも少しは聞きなさいっての…。
なんてことを考えながら小さくなって歩いていたが、だんだん慣れてきたのか周りの屋台に目が行きだした。
街はお祭り騒ぎで華やかだし、楽しそうな見世物や、珍しい品々を取り揃えた屋台や露店が道を埋めている。
地方領主の娘であるルイズは、こんな風ににぎやかな通りを歩いたことはない。
そんな中で自分は注目されているのだと思うと恥ずかしさはどこへやら、お祭り気分でウキウキしはじめた。

ふと前の二人が立ち止まった。
なによと、せっかくの楽しい気分に水を差された気になったルイズは前を向いて息を呑んだ。
キュルケとシタターレが、ワルド子爵と話しているのである。
「やけに華々しい格好をした人がいると思えば、君たちか。」
「あーら、おチビちゃんの婚約者じゃありませんの。」
「どうしたんです?こんな所で。」
「戦争からこちら、なかなかに王軍も人手不足でね。祭りの警備を手伝っているのだよ。
 僕も、まさか、こんな所でルイズに会えるとは思わなかったな。
 見たことのない衣装だが、そういう姿もかわいいよ。」
いきなり自分に話題を降られて、ルイズは真っ赤になった。
「お、おお、お勤めご苦労様ですっ!!」
動転したルイズは素っ頓狂な声を上げてしまった。キュルケとシタターレは吹き出している。
「ワルド様、こんな所で会えたのも何かの縁だから、今日は一緒にお祭りを見て回りたいわー!
 …ってルイズが言ってるわよ。」
「ちょ、ちょっとキュルケ!何を勝手なことを!!」

ワルドはルイズの方を向いた後、少し考えてから、時計を見て口を開いた。
「僕もそうしたいのは山々だが、こちらも今は公務中だからね…。
 2時間もすればヒポグリフ隊と交代で休憩に入るから、そのときなら何とかなるだろう。」
「んじゃ、あそこの店で待ち合わせってことで。」
キュルケはどんどん話を進めていく。
ルイズの思考能力が戻った頃には、2時間後にワルドと祭りを回ることが決まってしまっていた。



491 :水の使い魔Splash☆Star 第13話(5/7):2008/06/22(日) 09:02:28 ID:wMxS0fR+
それから約2時間後…
ルイズたちは、食堂の中でワインと軽い食事をとっていた。

「おチビちゃんよかったわねー。愛しの婚約者さんとデートよ、デート!」
「そ、そそれは、そっちが勝手に決めただけで…。」
ルイズは言われて始めて気づいた。
これってデートなのだ!しかもルイズにとっては記念すべき生まれて初めてのデート!!
それを、まさかこんな形で迎えようとは夢にも思わなかった。
こんなわけのわからない格好じゃなくて、もっとお洒落して貴族らしい格好で…
こんな雑多なお祭りじゃなくて、湖の周りを馬で追いかけっこするような…
女子中学生並の妄想だが、意識し始めると頭の中がくるくる回りだして飲んでるワインの味すらわからない。
ていうかこれお酒じゃん、デートの前にお酒飲んでどうするのよバカ、もうワルドが来ちゃうじゃないの。

ルイズが真っ赤になって茹っているのを楽しんでいるキュルケが、ニヤニヤ笑いながら話しかける。
「ルイズ、あのヒトデ持ってきたほうが良かったんじゃない?」
「え、なにそれ?」
「ルイズったら、愛しのワルド様にセーター編んでたのよ。
 でも、へったくそで、どうみてもヒトデよヒトデ。」
「わーわーわーっ!」
ルイズはあわててキュルケの口をふさごうとするが、慣れない浴衣の裾が邪魔してうまく立ち上がれない。
キュルケはそんな様子を見て笑いながら全部喋ってしまう。
「へー、おチビちゃん、そんなもの作ってたんだ。」
「そ、そんなんじゃないわよ…ただ、自分用に作ってみたかっただけで…」

ルイズが横を向いてふくれていると、食堂の扉が開き羽根帽子のワルドが入ってきた。
「やあ、僕のルイズ、待たせてしまったかな。」
「い、いえ、そ、そそそんなこと…」
「なんだかんだで楽しんでたみたいよ、おチビちゃんは。」
「そうか、それはよかった。では、ルイズを借りていくよ。
 ミス・ツェルプストーとミス・シタターレは、ここで、もう少し楽しんでくれたまえ。
 ご主人、ここのテーブルの払いは魔法衛士隊の詰所に持ってきてくれ。
 グリフォン隊のジャック・ド・ワルドといえばわかる。」
店の奥にいる店主にそう告げると、ワルドはルイズの手を引いて店の外へ歩いていった。
二人が出て行ったのを確認すると、シタターレとキュルケは店主に詰め寄った。
「私たちもすぐ出るわ。ちょっと着替えるから空いてる部屋を貸して。」



492 :水の使い魔Splash☆Star 第13話(6/7):2008/06/22(日) 09:03:04 ID:wMxS0fR+
頭の中で「デート」の文字が回っていたルイズだったが、ワルドと手をつないで歩くうちにウキウキしはじめた。
よく考えれば、ルイズは異性と手をつないで街を歩くなんてした事がない。
さっきまで露店や屋台を回っていたが、ワルドとの待ち合わせが気になってロクに見ていなかった。
ワルドに案内されながら見て回ると、実に色々なものが並んでいる。
ルイズはわぁっ!と声を上げて立ち止まる。その視線の先にある宝石商に目を止めたらしい。
立てられたラシャの布に、指輪やネックレスなんかが並べられている。
「見たいのかい」とワルドが尋ねると、ルイズは頬を染めて頷いた。

ふたりが近づくと、頭にターバンを巻いた商人が揉み手をした。
「おや!いらっしゃい。魔法衛士隊の旦那にお連れのお嬢さん。見てください珍しい石を取り揃えました。
 『練金』で作られたまがい物じゃございませんよ。」
並んだ宝石は、貴族がつけるには装飾がゴテゴテしていてお世辞にも趣味がいいとは言えない代物だった。
ルイズはペンダントを手にとった。
貝殻を彫って作られた、白いペンダント。回りには大きな宝石がたくさん嵌め込まれている。
しかし、よくみるとちゃちなつくりであった。宝石にしたって安い水晶だろう。
でも、ルイズはそのキラキラ光るペンダントが気に入ってしまった。
騒がしいお祭りの雰囲気では、高級品よりこういう下賎で派手なものの方が目を引くのである。
「欲しいのかい?」
ルイズは頷いたが、財布を使い魔に預けたままになっていることを思い出して困ったようにうつむいた。。
ワルドは商人の方を向いて尋ねた。
「いくらだ?」
「6エキューでさ。」
「少々高いな、4エキューでどうだ。」
「旦那にはかないませんな。4エキューにしときましょう。」
ワルドは懐から金貨を取り出すと、揉み手でにっこり笑う商人に渡した。
先々代の国王の肖像画が彫られた金貨4枚を受け取った商人は、ルイズにペンダントを渡す。

ルイズはしばらく呆気にとられたが、すぐに頬が緩んでしまった。
自分が欲しいといったら、ワルドは何も聞かずに買ってくれたのだ。
しばらく手でいじくりまわした後、ウキウキ気分でペンダントを首に巻いてみる。
商人がお似合いですよとお世辞を言う。
白い浴衣にペンダントは、取り合わせがいいとはいえなかったが、ルイズには何よりも綺麗な装飾に思えた。

ルイズはワルドに見て欲しいと思って袖を引っ張る。
「似合ってるよ、僕の小さなルイズ。」
「そ、その呼び方止めてください。もう、わたし小さくないわ。」
ルイズは頬を膨らした。
「僕にとっては、未だ小さな女の子だよ。」
「たしかに、わたしは背が低いし…む、むねも…えと…」
「だけど、君は誰にも負けない力を持っている。生と死を操る系統『虚無』だ。
 君は、もっと自分に誇りを持っていいんだよ。」

そういわれて、ルイズは思わず頬を染めた。こんな風に褒められたのは始めてだ。
ルイズがもだえていると、ワルドがトントンと肩をつつき、さっき見ていたほうをチラリと見る。
そちらを見てみると、ぶかぶかのローブを着た2人組と目が合った。
キュルケとシタターレである。
「あっ!」
向こうもルイズと目が合ったのに気づいて、あわてて顔をそらす。
「あれで尾行しているつもりとは、かわいいものだ。
 さて、そろそろ休憩時間も終わりだな。ルイズ、今日は楽しかったよ。」
ワルドはそういってルイズの頭を撫でると、任務に戻るべく大通りの方へ歩いていった。



493 :水の使い魔Splash☆Star 第13話(7/7):2008/06/22(日) 09:03:39 ID:wMxS0fR+
ルイズは浴衣の裾を押さえながら、つかつかと二人のほうに歩いていった。
「なにしてんのよ、あんたたち!」
「たぶん、ルイズの想像通りのことよ。」
「情けないわね、おチビちゃん。せっかく婚約者さんとデートなんだから、キスのひとつ位しなさいよ。
 おかげで賭けに負けちゃったじゃないの!」
「あたしは最初から『やらない』って思ってたわよ。」
キュルケとシタターレは悪びれることもなく話している。

「な、なに…、わたしとワルドを賭けのネタにしてたのっ!?」
「怒らない怒らない。ちゃんと、おチビちゃんと婚約者さんのデートのセッティングしてあげたでしょう。」
「今日の警備がグリフォン隊だって事くらい、その辺を歩いてる衛士に聞けばすぐにわかるわよ。
 ま、こんなにうまくいくとは思ってなかったけどね。」
…てことは、キュルケが祭りに誘ったのも、わざわざこの服を着せたのも…
ルイズは自分がキュルケとシタターレの掌で転がされていたことに気づいた。


ここここいつら殺す、いつか殺す、絶対殺す、てか『杖』さえ持ってたら今すぐ『虚無』で灰にする。
ああああんたたち、帰ったら覚えてなさい。泣きいれるまで『爆発』でボコボコにしてやる。


ルイズが浴衣姿のままふたりを睨みつけ小刻みに震えていると、キュルケが近づいてきて小さく囁いた。
「ワルドね、あなたと二人きりでいたときも、全然あなたのこと見てなかったわ。
 本気で一緒になるつもりなら、気をつけておきなさいよ。」
それを聞いたルイズはきょとんとした顔をした。
そんなはずはない…。
だって、ワルドはずっとわたしと話してたし…。
このペンダントも買ってくれたし…。
『誰にもない力を持っている』って褒めてくれたし…。

ルイズはワルドの言葉を思い出して、少しひっかかった。
わたしの系統が『虚無』だって、何でワルドが知ってるの…?
それに、『虚無』が生と死を操る系統って…?
『始祖の祈祷書』にはそんなことは書いていなかった。
『爆発』だって、この間覚えた『2つ目の呪文』だって、「生と死」は関係ない。
そりゃ、わたしが読めるのは2ページだけだけど…、わたしの知らない呪文があるのかもしれないけど…、
じゃあ、なんでワルドはこんなことを言ったの?
ルイズは、足元が崩れ落ちるような感覚をおぼえて、白い貝殻のペンダントを握り締めた。

そんなルイズをよそに、キュルケは頭の後ろで腕を組んでシタターレと大通りの方へ歩いていく。
「さーて、勝利の証になにを驕ってもらおうかな〜。」
「なんでもいいわよ。軍資金もあるしね。」
シタターレは金貨の一杯入った財布を取り出すと、ポンポンと掌の上でもてあそんだ。
その財布を見て、ルイズの表情が変わる。
「それ、わたしの財布じゃないの!!」
「もらったんだから、わたくしのですわ。」
「あげたんじゃなくて、預けただけよ、ちょ、ちょっと待ちなさいよ〜。」
ルイズはふたりを追いかけて走り出した。



494 :水の使い魔Splash☆Star 第13話:2008/06/22(日) 09:05:47 ID:wMxS0fR+
今回はここまでです。
浴衣はSplash☆Star本編と同じ柄(咲=キュルケ・舞=ルイズ)のつもりで書いています。


495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 09:12:35 ID:8uY426w8
ミズのヒト 乙!でした

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 09:12:39 ID:FDbv1odC
GJ
ギーシュめ
うらやましい奴だ

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 10:41:00 ID:lxKe7Fpx
ttp://www.erc-j.com/tech-arts/img3ch/tech/img/1213544419/124.jpg

498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 10:53:27 ID:wMxS0fR+
>>497
それは無印プリキュアですね。

スプラッシュスターはこっち。
ttp://www.wind.sannet.ne.jp/senbokusasshi/ssrebyu27.html

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 11:04:04 ID:yRLevFaR
>>497
3Dカスタム少女は18禁だしスレ違いだろwwwww

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 12:17:09 ID:21GeCEAY
リンクス召喚であの方を呼んでしまうというのはどうか。


オールドキング大先生

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 12:47:00 ID:21GeCEAY
「トリステインの連中、温すぎる。戦争など、結局は殺すしかないのさ。だろう?」
「アルビオン大陸を消す」
「所詮大量殺人だ。刺激的にやろうぜ」

「I'm thinker to-toto-toto I'm thinker to-toto-toto」

「包囲軍をつぶした。これで7万人ほど死んだ」

「I'm thinker to-toto-toto I'm thinker to-toto-toto...」

「サウスゴーダ。足して11万」

「I'm thinker to-toto-toto I'm thinker to-toto-toto...」

「ロサイス」

「I'm thinker to-toto-toto I'm thinker to-toto-toto...」


「終わったか。まだまだ腐るほどいるがな。面倒だが、先は長いぜ、ご主人様」

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 12:48:30 ID:Ddt/3KFi
今のACはジェフティレベルだがPAが…
アクアビットマンやトーラスマン呼ぼうぜ

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:03:31 ID:6Db7UU1N
ハルケギニアの戦争って単純に真正面からぶつかり合うみたいな単純ものではないよな?

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:05:22 ID:SSy9T6e4
WWT未満だろjk

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:12:39 ID:6Db7UU1N
それでも戦略や戦術の研究ぐらいはしてるだろ

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:17:35 ID:mVnXupMn
ルイズが石版を召喚する。

決闘、フーケ討伐のイベントをこなして成長するルイズ。

アルビオンでワルドとの戦いで使い魔の石版が光を放ち、宙に浮かぶ。
ルイズ「石版に文字が……」
遠い異世界の文字、ルイズは知らないはずの言葉を唱えた。
『オーノホ…ティムサコ…タラーキーーッ!!』
左手に現れた盾、杖は炎に包まれ剣となる。
ルイズが剣を天に掲げると剣から光が放たれる。
雷がルイズに落ち、光の中から現れたルイズは鎧を身に着けていた。




三種の神器を着けたルイズがいいなと思った。



507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:17:44 ID:Ufas0jGl
WW1で戦争の流れを変えた最初の要因は機関銃、これで歩兵の一斉攻撃が不可能になった。
第2に塹壕、機関銃から逃れるためのものだったが両軍ともに伸ばしつづけて戦争が長期化した。

その後毒ガス、戦車、飛行船、航空機、潜水艦と両軍ともに硬直した戦況を変えようと新兵器の開発に没頭し
その結果死傷者数がそれまでの戦争とはケタ違いに上がっていった。

以上歴史書からのうろ覚え、正確にいえばともかくだいたいは当たってると思う。

1次〜2次大戦近辺の作品なら紅の豚があるかな。零戦操らせたら無敵だろう。
飛行艇に限るとしても2式水戦っていう傑作機があるしな。

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:18:42 ID:mZU4pUHo
>>502

>>アクアビットマンやトーラスマン呼ぼうぜ

一瞬、アクアビートと読んでしまった俺はワタル世代。
毎回手ごろな大きさの泉を探して右往左往するルイズですね。わかります

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:33:17 ID:8rGIzUWA
しかしコマ回しに苦戦するルイズ

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:35:08 ID:51T8rl/m
>>505
300人の砦を攻めるのに万の軍勢をつぎ込む馬鹿が
戦略とか考えてると思えねぇんだけど。

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:39:17 ID:QgCU403q
>>507
弾が作れないからその辺をどうするか
ハルケギニアで作れるようにするとメイジと平民の力関係も変わっちゃうし
薬莢式の銃や機関銃が大量に出回って革命(笑)が起きましたにもなりかねない
一部の馬鹿には受けるんだろうけど

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:43:41 ID:6Db7UU1N
>>510
確かに数千もいれば十分だよなあ


513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:44:51 ID:57HL/tZN
薬莢式の銃は作れるようになったけど
薬莢も雷管もメイジじゃなきゃ作れません



514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:48:25 ID:SSy9T6e4
現状でマズルローダーの銃はあるんだから、順当に次の段階に進めばおk。
そのうち機関銃と砲兵、装甲戦闘車両と航空機による電撃戦が発生します。

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:50:12 ID:NGyt9N3u
PAとかのコジマ粒子って人体に有害なのかな?

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:55:32 ID:rMG8HVkU
>>515
ACネタが書き込まれると、かなりの確立でコジマ汚染がどうのこうのとレスが付くところからして
おそらくそうなんじゃないかと。

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:59:53 ID:85QsKVKS
>>512
2万人を1週間食わせるだけで42万食分の食料が吹っ飛ぶもんなあ。
ガリアの援助のおかげで金銭感覚が完全にいかれてたんだろうな。

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 13:59:54 ID:9fgRn8jz
つよきすよりフカヒレ召喚とか

「おお、召喚魔法で異世界に。それなんてエロゲ?」

・・・・・・・・・・なんか俺がリアルで召喚されたような気分になってきた

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:05:18 ID:QgCU403q
>>514
軍板のゼロ魔スレに行ったほうが幸せになれると思うぞ

520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:09:01 ID:DinKpUiy
>>515
コジマ粒子は非常に強いエネルギーを持っている為、ゲーム中、高濃度で展開されているエリアにおいては、
何もしなくてもダメージを受けます、最高レベルの濃度だと機体構成によっては2分ほどで機体が全壊します。
また、汚染が回復するまでにきわめて長い時間を要します。
ぶっちゃけ、危険性については放射線と大差ありません。
なお、こうした設定を踏まえてかコジマ粒子に接する機会の多いリンクスは大半が短命であるようです。

521 :美しき使い魔(1レス):2008/06/22(日) 14:13:51 ID:6/ZF6dIy
ルイズが召喚したのは、この世のものとは思えないほど美しい機械だった
「なんて美しいんだ、ゼロのルイズが…美しい竜を召喚したぞ、竜のような船のような、そして美しい」

その後、ルイズはその美しい使い魔に乗り、ギーシュのゴーレムと決闘をする事になるが
美しい使い魔は美しく空を舞い戦った、吐き出す弾丸さえも美しく、ゴーレムを粉砕する
「ルイズの美しい使い魔がギーシュに美しく勝ったぞ!飛ぶ姿までも美しいぞ!」

使い魔品評会でも、その使い魔の美しさの前に他の使い魔など敵ではなかった

そして美しい使い魔は美しくアルビオンまで飛び、ウェールズの手紙を美しく奪還する

ある時は7万の軍と美しく対決し、またヨルガンムントを美しく倒し、世界扉を美しく開けた

その使い魔の活躍と美しさは、後に「イーヴァルディの美しい勇者」として語り継がれた


                  (ルイズが世界一美しい航空機、二式飛行艇を召喚)

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:17:06 ID:OBZ6ecjb
ガンヘッド召喚とか考えたんだがあれも実弾ばっかだしな…スタンディングモードで
フーケゴーレムと格闘戦したりとかはできるけど。
燃料はウィスキーあげれば十分なんだが。

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:18:47 ID:lWlCggl9
>>500
LADYリンクスですねわかります
と、即座に思い浮かんだ自分はどうかしている。誰がわかるんだこんなマニアックな漫画

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:21:45 ID:9fgRn8jz
ばっちり分かるおー
特撮&アニメが無くて禁断症状起こしそうだな

で、一応聞いとくが>>523は18歳以上なんだろうな?
掲載誌はえろだぞ、あれ

525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:26:55 ID:dwC6GkKg
亀レス多謝(_ _)
大学内で書き込み出来なかった

曹昴>>死にますがなww

当たり判定>>アレ?確か、ブリンガーループハマりかねない位広く無かったですか?;w
まぁでも、その分軽いか

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:27:29 ID:NGyt9N3u
516.520さん回答感謝。
ネクスト喚んだら胸にルーンがつきそう。

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:29:45 ID:lWlCggl9
>>524
安心しろ、20代後半だw
それはともかく。ギーシュにヘルキャットドライバーをキめるリンクスというのもちょっと見てみたい…
いや、繰り出すならむしろワルド相手か。

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:31:25 ID:unub2x/e
>>506
ナイトガンダム?

529 : ◆qtfp0iDgnk :2008/06/22(日) 14:33:46 ID:StiTxpd5
>>528
異世界放浪しすぎだろ初代ナイトガンダム

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:36:46 ID:aU5/AbuQ
圧倒的な強さで戦争に勝っちゃうと原作路線は破綻するからなぁ
敵をそれに合わせて強化するとゼロ魔分が薄まるし
強力な”大砲”はルイズが持ってるわけだし被召還キャラがそれを持ってると
ルイズがいる意味がなくなってただのやらかし担当に

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:47:59 ID:pnbSfBoX
なんか聞き覚えあるナーと思ったら女子プロ漫画だっけ?
古本屋で見た覚えがあるな。

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:48:09 ID:+/mwDvtw
>>522
小説版だと、主砲は自由電子レーザー砲だったし、
背部ウェポンラックにレーザーショットガンを装備してたはず。

533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:54:48 ID:ybuAGXZr
LADYリンクスもいいが、ソニックキャットもどうだろうか。
剣技能もあるからデルフも活用できるぜ!

534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:57:39 ID:pnbSfBoX
ソニは……アホの子だから(つ_T)

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:57:51 ID:zI8f2XYz
>522,532
今書いてるんだけどさぁ、ぶっちゃけどこまで原作のキャラいじっていいもんなのかと苦悩中。
あれブルックリン修理するまで実質スクラップだったからのう。
かといってEDではエアロボットにスタボロにされてるし、修理キャラがいないとどうにもならん。

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:58:38 ID:lWlCggl9
ソニックキャットとはまた懐かしい名前を出しやがって!
というか、リング☆ドリームからスピンアウトしてレッスルエンジェルスに出演してたんだなこいつ…w。

537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:59:50 ID:zI8f2XYz
ブリザードYUKIですね、わかります

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 15:03:30 ID:9fgRn8jz
>>535
召喚時に自己再生能力をげっとした、としてみるのは如何?
あるいは「召喚されたら何故か直っていた」としてもいいし

そういえばアイアンマンのアーマー(最新ver)は召喚、自己再生、自動補給、遠隔操作に加え
自動危険予知(スパイダーセンス)まで持ってるのだな

539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 15:16:57 ID:Lc6SaeOU
>>522
照準用レーザーがあるよ。出力が高いから普通に攻撃に使える。

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 15:36:24 ID:BYMHvXfS
>>522
魔法を使えるキャラがガンヘッドの上に乗っかって砲座代わりになるというのもアリな気がする
そこまで持っていく展開が考えにくいが

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 15:40:10 ID:+/mwDvtw
>>535
面白くなるなら、突っ走っちまえ。

542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 16:01:17 ID:8rGIzUWA
>>535
人格や背景をしっかり掴めば駒ではなく人になる。
弄った結果が人ならば物語に動かされ、また自ら物語を動かす。
駒ならば、歪となって朽ち果てる。

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 16:21:23 ID:sh6Nf3Ej
きちんとキャラクターを書いてる作品は、名作が多いしな。

544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 16:33:30 ID:U9m8j+ft
無機物召喚でルイズ自身が成長している作品が結構あるけど、地球の兵器関連の書籍が召喚された場合、それを解読してしまったルイズが居たら……魔法至上主義のトリステイン貴族だから問題は無いか。
問題になるのはそれをコルベールが見た時で……

545 :535 ◆j26MoyKCYA :2008/06/22(日) 16:52:48 ID:zI8f2XYz
一応形になってきた。
17:30あたりから投下してもよろしゅおすか?

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 16:55:14 ID:XKBwl1NE
>LADYリンクス
「巨神ゴーグ」を思い出した私は30代半ば

547 :ウルトラ5番目の使い魔:2008/06/22(日) 16:55:22 ID:663VnL+y
こんにちは、ようやくと6話ができましたので投下したく思います。
つきましては、17:00より開始したいと思いますので支援いただきたく存じます。

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 16:56:11 ID:XKBwl1NE
事前支援

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 16:56:52 ID:3yf2Nf5T
支援します


550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 16:57:36 ID:9fgRn8jz
目標!左舷距離ヒトナナマルマル!
全火力を持って支援せよ!


551 :ウルトラ5番目の使い魔 6話 (1/12):2008/06/22(日) 17:00:59 ID:663VnL+y
 6話 双月夜の大決闘!!

 大蛍超獣ホタルンガ
 宇宙同化獣ガディバ 登場!

 
 ウルトラマンAの心の中で、合体により肉体を共有した才人とルイズが向かい合っていた。
 エースの精神世界の中では、それぞれ擬似的な肉体が形成されて、普段と変わらずに会話することができる。
 このなかでは、それぞれの感情がむきだしで相手に伝わる。心を読まれるということではないが、心の起伏が相手に伝わるということはごまかしが利かないということになる。
(……)
(……サ、サイト)
 ルイズは内心おびえていた。散々無謀だと止められておきながらも戦いを挑んだあげく、無様に捕まってしまい、果てには自分どころか使い魔も道連れにするところだったことを怒鳴られると思った。
 いつもならば主人と使い魔の関係を持ち出して、すべて才人に押し付けるルイズだが、今回は全面的に自分に非があり、
しかもサイトが自分のために命を張ってくれたおかげで助かったために、理不尽に責める理由の一つも彼女には無く、もしそれをやればそれは自身の卑小さをさらけ出すだけだった。
 だが彼は短く、後で話があると言い、呆然とするルイズに。
(無事でよかったな)
 それだけ言うと、意識をルイズから超獣に向けた。
 ルイズは少し呆然としていたが、やがてサイトからおだやかな感情が流れてきたのを感じてほっとした。
 エースは、ふたりの若者をじっと見守るだけで、何も言いはしなかった。



552 :ウルトラ5番目の使い魔 6話 (2/12):2008/06/22(日) 17:02:08 ID:663VnL+y
 双月の夜空の下に、ウルトラマンAと超獣ホタルンガが向かい合っている。
 雄雄しく構えて超獣を見据えるエースと、発光体を傷つけられて怒りに燃えるホタルンガ、均衡は一瞬にして破られた。
「イヤーッ!!」
 ウルトラマンAとホタルンガが正面からがっぷりと組み合った。
 ホタルンガも巨体でエースを受け止めるが、そうはさせじとひざ蹴り、ボディブローを叩き込む。
「いけーっ!! やっちまえエース!!」
 上空のシルフィードの上からキュルケがやんやとエールを送ってくる。
「デャアッ!!」
 エースはそれに答えてホタルンガの首筋をつかむと、そのまま背負い投げの要領で投げ飛ばした。
「す、すごい、なんという強さだ……」
 森の端に退避したコルベールは、あの何万トンもあろうかという超獣をやすやすと投げ飛ばしたエースのパワーに改めて驚いていた。
 彼にとってエースの戦いを見るのはこれで2度目になるが、それでもエースの力はすさまじいの一言であった。
 起き上がってきたホタルンガは溶解霧をエースに向かって吹き付けるが、寸前でエースは高くジャンプしてそれをかわした。
「デヤッ!!」
 垂直降下してきたエースに頭を踏みつけられてホタルンガはよろめいた。
 エースはその隙を逃さずに、再びホタルンガの首筋をつかんで反対方向へ投げ飛ばした。
(よし、このまま畳み掛けるんだ)
 エースが優勢なのを見て取って才人が言うと、エースもそれに答えて両手を前に突き出し、光線の構えを取った。
『ブルーレーザー!!』
 指先からの青色の速射光線が連続してホタルンガの頭部に叩き込まれて爆発を起こす。
(よし、効いている!)
 ホタルンガは頭部を焼け焦げさせてもがいている。どうやら今の一撃で溶解霧の発射口もつぶせたらしい。
 だが、まだ致命傷にはなっていない。エースはホタルンガの上空めがけてジャンプした。
「トオーッ!!」
 急降下キックがホタルンガの背中に命中、顔面から地面に叩きつけられてはさしもの超獣もすぐには起き上がれない。
 しかし、エースのほうも倒れているホタルンガにはうかつに近寄れなかった。
 なぜなら、倒れながらもホタルンガは尾の付け根にある蛍の発光体をエースに向けて威嚇している。あそこからはショック光線を出すことができる上に
尻尾の先端はハサミになっていて敵を挟み込むことができる。
 ホタルンガは普通とは逆に後ろ向きでいた方が強いという珍しい超獣なのだ。
 だが、だからといって無理に近づく必要はない。

553 :ウルトラ5番目の使い魔 6話 (3/12):2008/06/22(日) 17:03:07 ID:663VnL+y
「ヌウンッ!!」
 エースの両の手のひらにエネルギーが集まって丸く赤い玉になっていく。そしてエースはその凝縮されたエネルギー球を、押し出すように投げつけた。
『エネルギー光球!!』
 投げつけられた光球はホタルンガの背中に命中して爆発を起こした。
 ホタルンガは背中の殻を破られてもがき苦しんでいる。
「よっしゃあ、なんだ楽勝じゃない、超獣なんていったって案外たいしたことないわね」
「……超獣が弱いんじゃない……エースがとても強いからそう錯覚するだけ、あの超獣もベロクロンと大差なく強い……もしあれが街で暴れたら、またたくさんの犠牲者が出る」
「だったらここで倒しちゃえばそれでいいじゃん。いけーっ!! そこだーっ!!」
 確かにキュルケにそう錯覚させるほど、今エースはホタルンガを圧倒していた。
 過去にはTACの援護を受けてようやく倒した強敵だが、今のエースは数々の戦いを経て、あのときよりもはるかに強い。
「学院長、これはいけますぞ。このままいけば……学院長?」
 エースの戦いを興奮しながら見守っていたコルベールは、オスマンが心ここにあらずというような表情をしているのに気がついた。
 彼がいくら声をかけても答えずに、ただただエースと超獣の戦いを見つめている。
「……同じじゃ……あのときと……」
 オスマンは胸の奥からやってくる熱いものをこらえながら、懐の奥にしまった小さな鍵を握り続けていた。

「テェーイ!!」
 エースの上手投げによってホタルンガは森の中へと叩き落された。
(よっしゃ!! もうホタルンガはフラフラだ、とどめだエース!!)
 才人の言うとおり、ホタルンガは立ち上がったもののフラフラとよろけて、もはやエースに向かってくるような力は残されていないようだった。
(よし!! メタリウム!!)
 エースは上半身を大きくひねり、必殺光線のポーズをとる。
 ホタルンガはエースのかまえを見ても、反撃も回避の行動も起こせない。
「いっけーっ!!」
 上空のキュルケのボルテージも最高潮を迎える。
 そして、エースが振りかぶりながら、今まさに腕をL字に組もうとしたとき。

「そううまくはさせぬよ」


554 :ウルトラ5番目の使い魔 6話 (4/12):2008/06/22(日) 17:04:18 ID:663VnL+y
 突如おどろおどろしい声が深夜の森に響いた。
 それとともに、エースの体を衝撃が貫き、メタリウム光線の姿勢が崩された。
「ヌッ、グオッッ!!」
 エースは全身を貫く不気味な感触を必死でこらえる。
(なっ、なに? この気持ちの悪い波動は!?)
(ルイズ、大丈夫か!? エース、これはなんなんだ!?)
 感覚をエースと共用しているふたりも初めて味わう、まるで腐肉で全身をなでられているような感触に動転していた。
(……マイナスエネルギーの波動だ。しかもこの強力さ……来るぞ、奴が!!)
 エースが言い終わるのと同時にホタルンガの頭上の空間がひび割れ、鏡を割ったかのように異次元への裂け目が現れた。
 そしてそこから、まるで葬儀屋のように全身黒尽くめの男がひとり、ホタルンガの頭の上に降り立った。
「フッフッフッ……」
 男はエースを細目で見ながら、口の中だけで笑っていた。
 だが、やがて目深にかぶっていた帽子をあげると、乾いて紫色をしたまるで血の通っているようには見えない唇を開いた。
「久しぶりだな、ウルトラマンA」
「……ヤプール!!」
 その瞬間、上空のキュルケとタバサ、地上のオスマンとコルベールだけでなく、エースと共にいるルイズと才人にも驚愕が走った。

「あれが、ヤプールか!?」

 エースとヤプール以外のその場にいた全員が同じことを思ったに違いない。
 彼らの目の前にいるのは、まるで闇が凝縮したような漆黒をあしらった老人、しかしそれは内にさらなる暗黒を備えたヤプールの仮の姿。
「懐かしいなウルトラマンA、こうして貴様と話をするのも何十年ぶりになるか。まさかこんな世界に来てまで貴様と戦うことになろうとは、思いも寄らなかったよ」
「貴様が現れるたびに、我らはどこへでも駆けつける。どこの世界であろうと、侵略は許さん!!」
 憎憎しげな視線を向けるヤプールにエースは断固として言い放った。
 見守るオスマンたちも、初めて聞く異世界の者の会話を固唾を呑んで見守っている。
「ふっふっふっ……怨念を晴らすまでは何度でも蘇る。我らは暗黒より生まれて全てを暗黒に染める者、全宇宙が恐怖と絶望に染まるまで我らに滅びはない」
「だが、我らがいる限り貴様に勝利の日は永遠に訪れはしない。いくら超獣を生み出そうと、全て倒してみせる」
「それはどうかな?」
 ヤプールはあざけるように言うと、顔をぐにゃりと歪めた。おそらくは笑ったのだろうが、顔のしわと目じりがねじくれてぞっとするような醜悪さが現れていた。

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 17:05:17 ID:1BFVG0td
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556 :ウルトラ5番目の使い魔 6話 (5/12):2008/06/22(日) 17:05:38 ID:663VnL+y
「確かに、貴様の力は強い。しかしこの世界には光の国もなければ貴様の仲間のウルトラ兄弟もいない。人間どもなどは地球と比べても脆弱極まりない。ゴミクズ以下だ」
 その言葉を聞いてルイズやキュルケは怒りをあらわにした。
 彼女達が貴族であるということ以前に、自分達をゴミ以下と言われて怒らない者などいない。
「あ、あいつ……私たちをゴミ以下だと言ったわね……くっ、タバサ離しなさいよ!!」
「無駄……挑んでも殺されるだけ……」
 怒りにとらわれていたキュルケと違い、冷静な目でヤプールを見ていたタバサは確信していた。あの老人の姿は本来の力の万分の一も現してはいない。
 もし本当に弱いのならばエースが用心深く構えを保ったまま動かないはずはない。
(あ、あいつ……わたしたちをなんだと思ってるのよ!!)
(そういう奴なんだよ、人間どころか自分以外の全ての生命をゴミとしか思っちゃいないんだ)
 激昂するルイズを押さえながらも、才人は始めて間近で見るヤプールの邪悪な存在感に震えがくるのを感じていた。
「人間をなめるなよヤプール。人間の力はお前が思っているほど弱くはない、いつか貴様をおびやかすほど強くなる日が必ず来る」
「はたしてそうかな?」
「なんだと」
「貴様も気づいているのだろう。この世界は地球に匹敵するどころか、はるかに上回るほどのマイナスエネルギーに満ちている。偶然見つけた世界だが、私はこの世界を観察して確信した。
力がある者が無い者を見下し、蔑み、力無き者はある者をうらやみ、その怒りと憎悪をさらに弱き者へと向ける。さらに世には争いが絶えず、だまし、裏切り、欲望のままに血をすする。
そんな邪悪な心が我らにとってはこの上ない糧となる。ここは我らヤプールにとってはこの上なく住みやすい地獄なのだよ」
 たまらなくうれしそうに語るヤプール、しかしその笑い声には一片の陽気さもない。
「あいつは……本物の悪魔だ」
 ぎりりと歯軋りしながらコルベールはヤプールを睨み付けた。
 だが、ヤプールは笑いながらもはっきりと聞こえる冷たい声でエースに問いかけた。
「ウルトラマンA、こんな醜く歪みきった世界を貴様が守る価値などあるのか?」
「ある! 確かにこの世界は貴様の言うとおりに人間の邪悪な心で満ちている。しかし、人を思いやる優しい心を持った人々も大勢いる。そんな美しい心を持った人がひとりでもいる限り、私はこの世界を守り抜く!」
「どうかな、私が手を加えなくともこの世界を覆う闇は広がり続けている。放っておいても死滅していく愚か者どもなど、いっそ私が皆殺しにしたほうが未来のためではないか?」
「違う!! 人の心には誰しも闇が巣くっているが、人はその闇と戦うことで自らの光を強めてきた。地球の人々も何度もあやまちを犯しながらも一歩ずつ前に進んできたんだ。人々は愚かなのではない、まだ未熟なだけなのだ」
 毅然とエースはヤプールの言葉を否定した。
 ヤプールは、さも当然だなというふうに笑っていたが、やがて笑うのをやめた。
「だが、現実はこの世界の人間の心には大きな闇がある。この女のようにな」
「……貴様!?」
 ヤプールが無造作に右腕を高くかかげると、そこにはいつの間にかひとりの人間がつるし上げられていた。
 
「あれは、フーケ!?」
 その姿は、見守っていたキュルケやオスマンたちの目にもはっきりと確認できていた。
 そう、エースに救い出されたはずのフーケが今ヤプールに首筋をつかまれて晒されていたのだ。
 これではエースは手を出せない。
 

557 :ウルトラ5番目の使い魔 6話 (6/12):2008/06/22(日) 17:07:05 ID:663VnL+y
「この女の心には、深く暗い闇があったよ。悲しみ、憎しみ、絶望、暗黒の淵へと進む底なし沼がな。その憎悪のベクトルを少し強めてやったら期待通りに働いてくれたよ。
ホタルンガは人間の肉が好物なのだが、この女が手引きしてくれたおかげで労せずにたくましい超獣へと育てることができた」
 過去にも多くの人間の心の隙を甘い言葉で誘惑したり、ときには欲望や悲しみを利用して洗脳したりしてきたヤプールにとって、フーケは絶好の人材だったに違いない。
「だが、この程度では貴様に勝つには不足だったようだ。まったく忌々しいやつよ、しかしこれならどうかな?」
 ヤプールがそう言うと、フーケを掴んでいた腕が紫色に光り、それと同時にフーケの体が黒い霧のようなものに覆われていく。
「フフフ……」
「ヤプール、貴様何を!?」
「ただ超獣をぶつければ勝てると思い続けるほど私の頭は悪くはないぞ。ホタルンガが敵わなかったときのために、準備は整えてあるのさ」
 黒い霧はフーケの体から噴出している。それは彼女にとってとてつもない苦痛を伴うらしく、目を覚まされたフーケは言葉にならない苦悶の声をあげた。
「ぐあぁぁっ、あああぁぁっ!!」
「やめろ!! ヤプール!!」
「もう遅い。現れろ、ガディバ!!」
 黒い霧はヤプールの手のひらの上でしだいに蛇の形をとっていく。
 これこそ、宇宙同化獣ガディバ、他の生物に寄生してその能力を限界まで引き出させるとともに、同化した生物の情報を取り込んで奪い取る能力を持った宇宙生物だ。
 ただ、フーケは所詮は人間だ。ならば、ガディバは一体なにを取り込んだというのか。
「くくく、人間の心の闇が生むマイナスエネルギーは、自然に怪獣を生み出すことができるほど強力であることは貴様も知っていよう。単なる悪人ではつまらんが、複雑に捻じ曲がった心は強いマイナスエネルギーを生む」
 人間の心が生むマイナスエネルギーはヤプールのエネルギー源となるだけでなく、単独でもクレッセントやホーなど凶悪な怪獣を生むことができる。
それを直接人間から奪い取れば、確かに強力な力となるだろうが、それはすなわち心を奪い取られるということになる。
「貴様!」
「ふ、どうせ闇に染まった心は二度と這い上がれない。これはこの女が自ら招いた結果さ」
 ヤプールは残酷な笑みを浮かべると、愉快そうにエースをあざ笑った。
 ガディバはほぼ完全な蛇の姿になり、フーケの顔にももうほとんど生気がない。
 だが。
「ぁぁぁ……たすけ……て……テファ……」
 そのとき、ガディバの闇の噴出が収まり、まとわりついていた闇がフーケの体から離れた。
「ぬ!? ほう、この女まだ心の中にしがみつく光があったか……まあいい。これだけ吸い取れれば充分。そら、返してやろう」
 ヤプールはまるでボロ雑巾のようにフーケを空に放り出した。
「危ない!!」
 ホタルンガの頭頂部から地面までは50メイルを超える。意識を失ったフーケは重力のままにまっ逆さまに落ちていく。
 そのとき、タバサがシルフィードを急降下させ、地面とフーケの間に割り込ませた。間一髪。
 ヤプールはすでにフーケに興味を失ったのか一瞥もしない。タバサはそのままシルフィードをオスマンたちの元に着陸させた。
「大丈夫、息はあります」
 シルフィードの背からフーケを降ろしたコルベールは彼女の脈を取り、安堵したように言った。
 どんな悪人でも、目の前で死なれて気持ちのいいものでない。それに、怪盗はともかくあの惨劇はヤプールが引き起こさせたものでフーケは被害者でもある。
「あんたも酔狂ね、自分を殺そうとしたやつを迷わず助けようとするなんて」
「……誰でも、悲劇から闇に落ちる可能性を持っている。彼女は苦しんでいた……本当の悪人なら、苦しまない」
「本当に悪い奴じゃないってか。だけど相当な悪人ではあったみたいだけどね。その悪の心、どうするつもりなんだ?」
 キュルケとタバサは対峙するエースとヤプールを再び見上げた。
 

558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 17:08:25 ID:1BFVG0td
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559 :ウルトラ5番目の使い魔 6話 (6/12):2008/06/22(日) 17:08:37 ID:663VnL+y
「ゆけガディバ、ホタルンガと同化し、その血肉となれ!!」
 ヤプールが叫ぶと同時に、解き放たれたガディバはホタルンガの中へと吸い込まれていった。
 するとどうだ。一瞬ホタルンガの体が黒く染まったかと思うと、エースにつけられた全身の傷がみるみる塞がっていく。
 それだけではない、目つきが赤く凶悪になり、うなり声も荒く凶暴になっていた。
「くくく、かつてUキラーザウルスがマイナスエネルギーを吸収して進化したように、マイナスエネルギーをたっぷり吸収した超獣を、はたして貴様ひとりで倒せるかな。フハハハ」
「待て! ヤプール!」
「ハハハ……」
 ヤプールはマントをひるがえし、笑い声とともに異次元の穴へと消えていった。
 そして、残ったホタルンガは猛然とエースに向けて突っ込んでくる。
「ヌッ!! ヌォォ!!」
 エースはホタルンガの突進を正面から受け止めた。だが、先程まで止められた突撃を止めきれない。
「グォォッ」
 ついに耐え切れずに、森の中にまで吹き飛ばされてしまった。
 ガディバと同化したことにより明らかに先程よりパワーアップしている。
(危ない、溶解霧が来るぞ!!)
 とっさにエースは横へ飛びのいた。そこへ溶解霧が吹き付けられて森が消滅していく。
 このままでは、危ない。
「テヤァッ!!」
 受身にまわっては危ないと判断したエースは攻撃に転じた。ホタルンガの胴体にパンチ、チョップが次々に決まる。
 だが、強化された外骨格はエースの打撃攻撃さえ通用しなくなっていた。
 無造作に振り下ろされたホタルンガの右腕がエースの脇腹を打つと、エースはたまらずになぎ倒されてしまった。
「グッ、グォォッ!!」
 脇腹を押さえてうずくまるエースを、ホタルンガは凶暴さをむき出しにして右で左でと殴りつけ続けた。
 とどめにと、思い切り蹴りつけられるとエースはゴロゴロと転がって、森の隅までいってようやく止まった。
 だがホタルンガはそれでもおさまらずに、また向かってくる。
(避けて!! 危ない!!)
 しかしまだ立ち直れていないエースはかわす余力がない。とっさに右腕を前に突き出すと牽制の光線を放った。
『ダイヤ光線!!』
 連続発射されたひし形の光弾がホタルンガの頭で爆発を起こす。
 過去に超獣ブラックピジョンを葬ったことのある光線は確かにホタルンガを捉えたが、わずかにひるませただけで、ホタルンガはそのまま突っ込んできた。
「グワァァッ!!」
 跳ね飛ばされ、体の上で何度も足踏みされ、エースはもだえ苦しむ。
 そしてついにエースのカラータイマーが赤い点滅を始めた。
「クッ、デャァッ!!」
 エースはなんとか渾身の力を振り絞って脱出に成功した。
 そして、間髪いれずに反撃に出ようとするが、ホタルンガはくるりと後ろを向くと、発光体からフラッシュのようなショック光線をエースに浴びせた。
 倒れこむエース、ホタルンガはさらに二股に分かれた尻尾の先をエースの首にかけて、締め付けながら投げ飛ばした。
(エース!!)
「エース!!」
 心の中からのルイズたちの声と、地上からのキュルケたちの声がエースに届く。
 その声に応えて、ひざをつきながらもなんとかエースは起き上がるが、もはや満身創痍なのは誰の目から見ても明らかだ。

560 :ウルトラ5番目の使い魔 6話 (8/12):2008/06/22(日) 17:09:58 ID:663VnL+y
(エース、しっかりしてくれ!)
(わかっている。だが、マイナスエネルギーを得た超獣の力、ここまでとは)
 エースのカラータイマーの点滅は益々早くなっていく、戦いが長引きすぎてエースのエネルギーは残りわずかしかない。光線技も、使えてあと1、2回が限度。
 対してホタルンガはあれだけ暴れておきながらまったく衰えるきざしを見せない。
(このままじゃだめだ、なにか、なにか手はないか?)
 才人はなにかエースの手助けになることはできないかと、周りを見渡しながら必死で考えた。
 すると、エースの視界の端に、地面に突き刺さっている何かが見えた。
(あれは、デルフリンガーか? そうだ、エース!!)
(なに!? ……わかった、やってみよう)
 才人から何かを聞かされたエースはホタルンガの突進を飛びのいて避けると、地面に刺さっていたデルフリンガーを摘み上げた。
「んで!? お、おい、一体何するんだ!? 俺なんかであれは切れねーぞ!!」
 当然デルフは思いっきりうろたえた。
 なにしろ身長40メートルのエースからしてみれば、大剣のデルフも縫い針以下の大きさしかない。これでは武器にもなににもなりはしない。
 だが、エースはデルフをつまんだまま右へ左へと大きく振り回した。するとどうだ、エースが一度振るたびに1.5メイル程度だったデルフリンガーが、3メイル、6メイル、12メイルとどんどん大きくなっていく。
 やがて、5回も振ったときにはデルフリンガーは全長50メイルに届こうとするほどの、エースが持つにふさわしいサイズの巨大な剣へと変貌していた。
 これこそ『物質巨大化能力』、エースの持つ数々の超能力のうちのひとつだ。
「えっ、え……い、あ、ええーっ!!」
 巨大化したデルフのつばがカタカタと鳴るが、まったく言葉になっていない。いつもの「おでれーた」すら出てこないところを見ると、よほどパニックになっているらしい。
まあ当然だろう、巨大化するなど彼の人生の中でもこれが初めてだろうから。
(驚いた。まさかこんなことまでできるなんて……)
(やった、うまくいったぜ。昔、超獣ザイゴンのときに旗を巨大化させたんだからもしかしてと思ったんだ。どうだ、エース?)
(不思議な感じだ、まるで内から力が湧いてくるような。アングロスのときと同じく体が軽くなっていく。これは、君の力なのか?)
 エースが問いかけると、才人は精神体の左手が輝いているのをかざした。そこからオーラが溢れてエースへと流れ込んでいく。
(これは、体を共有したことにより能力も共有できるようになったということか。君はいったい?)
(俺にもわからねえ。ただなんでか武器を持つと力が湧いてくるんだ。それより、ホタルンガが来るぜ!)
 凶暴化したホタルンガはエースが武器を持ったというのにまったく意に介さずに突進してくる。
「デヤッ!!」
 エースはデルフリンガーを正眼に構えると、突進してくるホタルンガを迎え撃った。すれ違いざまに剣線一閃!! ホタルンガの右腕が吹き飛んだ。
(やった、すげえぞデルフ!!)
「おでれーた……」
 ようやくとデルフが言葉をしゃべった。とはいえ、いつもどおりの「おでれーた」だが、それには一生分のびっくりを使い果たしてしまったような感慨が詰め込まれていた。
(ようし、このままとどめだ!!)
「イヤァ!!」
 エースはデルフリンガーを大きく振りかぶってホタルンガに斬りかかる。
 だが、ホタルンガは振り返らずに発光体をエースに向けて、またショック光線を放った。
「グワッ!!」
 ショックを受けてエースはよろめいたが、なんとか倒れずに踏みとどまった。
 ホタルンガは後ろを向いたまま尻尾と発光体でエースを威嚇し続けている。
(だめだ、あの発光攻撃をなんとかしなくてはホタルンガに近寄ることができない)
(そんな、もう時間もないってのに!)
 エースの活動時間の限界は、刻一刻と迫りつつあった。
 

561 :ウルトラ5番目の使い魔 6話 (9/12):2008/06/22(日) 17:12:17 ID:663VnL+y
 その様子をずっと見守っていたコルベールたちも苦々しげに見つめていた。
「エース! くっ、あれでは近づけんのだ!」
「そんな、せっかく逆転できたと思ったのに。あんちきしょー!!」
 コルベールもキュルケもエースが攻めあぐねているのに気づいていた。援護をしたくても通常時のホタルンガにすら攻撃が通用しなかったのに、強化された今のホタルンガには効くとは思えない。
「……点滅がどんどん早くなっていってる。もうエースはもたない……」
 エースの胸の球、カラータイマーの点滅を見てタバサが言った。もちろん彼女たちにはカラータイマーの意味は知らないが、赤い点滅が危険を示しているのだということはなんとなく察せられていた。
「エース、くそっ、ヤプールめ!」
 ウルトラマンAの危機をどうすることもできずにコルベールは杖を握り締めたまま歯軋りしながら戦いを見守っていた。
 だがそのとき、それまで沈黙を守っていたオスマンがおもむろに口を開いた。
「諸君、エースを援護するぞ、力を貸してくれ」
「学院長? しかし我々の魔法程度ではいくら当たったとしても」
「これを使う」
「それは、破壊の光?」
 オスマンの手の内には、フーケから取り返した破壊の光のケースとその鍵があった。
 確かオスマンはワイバーンを一撃で倒すと言っていた。急いで鍵を開けて、ケースを開けるとオスマンはそこに収められていたものを取り出した。
「それは、銃ですか?」
「ああ、もちろんただの銃ではないがの」
 それは大型の複雑な外見をしたいかつい拳銃であった。
 さらに、その銃はハルケギニアで一般的なフリントロック式ではなく、木やただの金属ではない奇妙な材質でできていた。
「しかし、これでも超獣にはほとんど効くまい、だから、あそこを狙う」
 オスマンはホタルンガのある部分を片手に持った杖で指した。
「あれは、ミス・ヴァリエールがつけた傷?」
 それはルイズがホタルンガの体内から脱出する際につけた発光体の傷であった。
 ほかの傷はほぼ全部塞がっているのに、なぜかそこだけは傷ついたまま残っていた。おそらくフーケの力が加わったために、フーケのエネルギーでは再生できなかったのだろう。
「よいか、チャンスは一度じゃ。全員でいっせいに攻撃を撃ち込め」
 オスマンが銃を構えると、残る3人も杖を構えた。
 そして、ホタルンガがひときわ大きく尻尾をあげたその瞬間。
「いまじゃ、撃て!!」
 コルベールとキュルケが同時に火炎を放ち、わずかにタイミングをずらして放たれたタバサの風がそれを巻き込んで増幅しながら突き進む。
(……もう一度、力を貸してくれ)
 最後に、オスマンは銃のトリガーを引き絞った。
 すると、銃口から一瞬の閃光とともに、一筋の光線、ビームがほとばしり、すべての攻撃が一つとなってホタルンガの発光体に吸い込まれていく。
 大爆発、傷口から入り込んだエネルギーは体内で凝縮されてその威力を倍増させた。炎がホタルンガの臀部を包み、炎が晴れたときには発光体は割れた電球のように粉々に砕け散っていた。
「エース!! いまだ!!」
 

562 :ウルトラ5番目の使い魔 6話 (10/12):2008/06/22(日) 17:13:15 ID:663VnL+y
 皆の声援を受けて、デルフリンガーを振りかざしてエースが走る。
「デャァァァァッ!!」
 これが本当に最後の力だ、エースの横一線の斬撃がすれ違いざまにホタルンガを襲う。
 一瞬の沈黙。
 エースがふらりと揺れてひざを突き、手から取り落とされたデルフリンガーが元の大きさに戻っていく。
 ホタルンガはゆっくりと振り返って、一歩、二歩とエースに歩み寄る。
 しかし、三歩目を踏み出したとき、突然ホタルンガの首がゴロリと転げ落ちた。
「やった!!」
 誰からともなく歓声があがる。
 そしてエースは立ち上がると、大きく体を右にひねり、残った胴体に向けて腕をL字に組んだ。
『メタリウム光線!!』
 虹色の必殺光線が炸裂、ホタルンガの胴体は木っ端微塵に吹き飛んだ。
(やった、やったんだ!!)
 ついに勝ったのだ。ヤプールのたくらみを粉砕して超獣を倒した。
 エースは空に輝く双月を見上げると、その虚空を目指して夜空へと雄雄しく飛び立った。
「ショワッチ!!」
 
 

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 17:15:55 ID:1BFVG0td
支援

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 17:20:47 ID:1BFVG0td
支援…
さるさんに引っかかっちゃった?

565 :ウルトラ5番目の使い魔 6話 (11/12) 代理:2008/06/22(日) 17:29:37 ID:1BFVG0td
 夜空に静寂が戻った。
「おーい、みんな!!」
「あっ、ルイズ、それにダーリン」
 4人のもとにルイズと才人が駆けてくる。
 ふたりの無事な姿を見てキュルケは明るい笑顔を見せた。
「おお、君たちも無事でしたか、心配しましたぞ。怪我とかはしていませんか?」
「わたしは無事ですわ。こいつは……」
「なーに、かすり傷だよ。つばでもつけときゃすぐ治るって」
「そうそう、男がちょっとやそっとの傷でわめくもんじゃねえやな。ただし素人が見た目で傷を判断しちゃいけねえぜ」
 コルベールの質問にふたりは元気に答えた。実は才人の傷は軽いものではなかったのだが、こういうときやせ我慢をしなければならないのが男の意地であり、
デルフもそれを分かっているから才人をフォローしつつ体を気遣っていた。
「いけません。すぐに学院に戻って手当てしなくては、ひどい傷じゃないですか」
 実際ホタルンガに何度も向かっていったのだから、普通なら死んでいておかしくなかったはずだ。コルベールは馬を呼ぶとなかば強引に才人をまたがらせた。貧相な見た目に反してすごい力だった。
「さあ、長居は無用です。早く帰りましょう」
「ちょっと待ってください。彼女はどうします?」
 キュルケの言うほうには、まだ気を失ったままのフーケが倒れていた。
「放って置くわけにもいかないですからとりあえず連れて帰りましょう。私の馬に乗せてください」
「ええ、ですがミスタ、そのあとはどうします。ヤプールに操られていたとはいえ、それ以前からフーケは盗賊として名をはせていた奴です。このまま置いておくわけにも」
 そう言われてコルベールはうーんと考え込んでしまった。

566 :ウルトラ5番目の使い魔 6話 (12/12) 代理:2008/06/22(日) 17:30:50 ID:1BFVG0td
「普通なら、衛士隊に引き渡すところですが……」
「……盗賊は死罪と相場が決まってる。しかも拷問付きで……」
 タバサがぽつりと言った言葉に才人はぎょっとして言った。
「おいおい、いくらなんでも殺すことはないだろ!」
「でも、罪は罪……」
「だからといって殺すなんてあんまりだ、そんなことになるなら俺は断固反対するね」
「私も、せっかく助かった命をむざむざ捨てさせたくはありませんが」
 とはいえフーケが盗賊であることに変わりは無い。このまま学院においておくわけにいかないのも事実であった。
 と、そのときルイズが。
「運んで、そして手当てしてあげてください。フーケは、あの超獣のなかに閉じ込められたときに助けてくれました。彼女の事情は分かりませんが、恩を受けた以上相応の礼をもって返すのが貴族の本分だと思います」
「うむ、わかりました。とにかく、学院に帰りましょう。彼女をどうするか決めるのは話をしてみてからでも遅くはないはずです。行きましょうか、学院長……学院長?」
「……また、君に、ウルトラマンに助けてもらったよ」
 オスマンはその手のなかに光る『破壊の光』を見つめながら懐かしそうにつぶやいていた。

 続く

769 :ウルトラ5番目の使い魔:2008/06/22(日) 17:27:40 ID:0MGUI.ow
では、今回はここまでです。
数々の支援どうもありがとうございました。

567 :535 ◆j26MoyKCYA :2008/06/22(日) 17:41:11 ID:zI8f2XYz
劇場版ガンヘッドクロス物投下開始。
短いのは仕様です。

568 :Servent 507 ◆eXnCjaLhUo :2008/06/22(日) 17:42:46 ID:zI8f2XYz
壮絶な轟音と共に、学園中の窓が破れんばかりの響きをあげて揺れ動いた。
音の中心に面した窓は、一面全てが跡形もなく吹き飛んでいる。

音の中心、つまりはこの破壊の元凶であるところの魔法使いなピンク髪の少女は頭を抱えていた。
使い魔召喚の儀式、の失敗により補習授業として完全に日が落ちるまで延々と召喚術を続けていたのに
その尽くが失敗、あまつさえ今度は校庭全体を吹き飛ばすような大爆発。その上術者である自分まで
吹き飛んで壁に頭部を強打したのだ。
この分ではうんざりしながらもつきあっていたコッパゲ教師まで巻き込んでいるだろう。
徒労感に身をゆだねていた彼女は、顔を上げれば見える瓦礫の山にまだ気づいていない。

監督者である教師は腰を抜かしかけていた。
爆風は辛うじて耐えた。それまでも爆発の連続だったので体が備えていたのが良かったのだろう。
だが、煙の晴れた後の光景は驚愕の一言に尽きた。おそらくトリステインでも有数の機械マニアで
ある自分ですらまだ見たこともないような大量の金属の塊―おそらく何らかの大型機械の部品で
あったであろうそれが、山の如くに積み上がっていたのだ。まるで宝の山だ。驚愕と期待の入り交じった
感覚は、彼をしても混乱から立ち直らせるには強烈に過ぎた。

「ミス・ヴァリエール!大丈夫ですか?」
たっぷり1分は経ってから、やっと己の本分を思い出したコルベールが立ち上がった。
「(ナンテコトコレデリュウネンカクテイデスムナライイケドハデニブッコワレテタラタイガクデモッテナンカヨバレテルシッテコッパゲセンセイ)って、はい、生きてます…」
怨念のような物を周囲に巻き付かせながら、元凶の少女も立ち上がり―周囲の異常に気づいた。
「って、何なのよ、これー!?」
「さっきの大爆発で召喚したもののようだね。しかし、これを成功と言っていいものやら…」
理解が早いのは流石に教師というべきか。
「こう大量では、どれが使い魔なのかどうやって見分けるのかね?」
「〜〜〜〜〜〜〜、見つけて見せます!絶対に!」
そう叫ぶと、猛然とルイズは手近のによじ登り始める。
あ、ちょっとなどと止めるコルベールの制止も聞かず、ひたすら瓦礫の向こうへ…あ、落ちた。
唖然として見送るコルベールは、横手からさらに瓦礫の山に登る人影を見過ごした。

569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 17:43:11 ID:+/mwDvtw
ちょいまち、
前作品の投下から30分は開けた方がいいよ。

570 :Servent 507 1st 2/2 ◆j26MoyKCYA :2008/06/22(日) 17:44:27 ID:zI8f2XYz
瓦礫の間に落ち込んだルイズが、その球体に額をぶつけたのは偶然だった。
ごむっと鈍い音と一緒に、目の前に火花と緑の光の点滅が飛ぶ。緑の光?
目の前真っ正面に、何か球体のような物がある。球体の中央にはガラスのような物がはまっていて
定期的に点滅していた。
「…ひょっとして、召喚したのコレかしら?」
まるで目玉のようだが、バックベアードのように目玉そのもののような使い魔を召喚した例が無いわけでもない。
そーいえば卒業した先輩の使い魔がこのろりこんどもめーとかいってたわね、などと脱線した思考を巡らせる
ルイズの後ろから、興奮を無理矢理押さえつけたような声が聞こえた。
「これ、もしかして…」
「シェスタ?」
そこには、このような瓦礫の山には似合わないようなエプロンドレスの少女が立っていた。
平民のメイドが、何でこんな所に。…よく見れば小刻みに震えている。恐い?いや、あれは興奮で震えているのか。
足場にしていた高さ1メイル程度の残骸から飛び降りた。そのままルイズに近づくと、球体の前でしゃがみ込む。
「…ミス・ヴァリエール、これ、手です」
ルイズも身を起こし、じっくりと見てみる。暗いので細かいところまでは見えないが、確かに大きい爪のような物が
3本、球体を取り巻くように生えている。
「ひょっとして、これってすごく大きい?」
「はい、かなり」
「…光ってるってことは、これ、生きてるの?」
数秒、ルイズの顔を真剣そのものの表情で見つめたシェスタは、
「聞いた話が正しいとするならですけど…この光ってる中指、出力エネルギー源のハイパーリキッド液と
結びついてるはずです」
そういうと、球体―中指を軽く拳でつついた。
「これが生きてれば、エンジンは掛かる」
光の点滅が、付きっぱなしになる
「つまりですね、この子は」
窓の前で、立ち上がれとでも言うように手を振ってみせる。
「動くんです」
瓦礫の山が、揺れ動いた。

571 :535 ◆j26MoyKCYA :2008/06/22(日) 17:45:14 ID:zI8f2XYz
すまん、色々としくじった。

572 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 17:50:32 ID:sh6Nf3Ej
30分と言わずとも、少なくとも10分は明けたほうがいいかもな。

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 17:52:53 ID:+/mwDvtw
シエスタの系譜が気になりますなぁ。


まあ、おいらも似たような失敗をしたことがあるので、気になさんな。
次回を楽しみにして待ってます。

574 :アオイツカイマ:2008/06/22(日) 18:11:34 ID:Bd1UYRtG
予約ないなら18:20から4話投下いきます。


575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 18:18:45 ID:52zqxmf4
うぇるかむ

576 :アオイツカイマ 1/6:2008/06/22(日) 18:24:03 ID:Bd1UYRtG
 ゼロのルイズ。そのあだ名が彼女を嘲るものであり、嫌いな呼び名であることは知っているつもりだった。
 だけど、それがどれだけルイズを傷つけるものか私は理解しておらず、そのため何の気もなく自分はゼロの使い魔だと言ったときも、自分がルイズを傷つけたという自覚などなかった。
 魔法の成功率ゼロのルイズ。それは、この国の人間ではなく魔法使いでもない私には、さしたる意味を感じさせない。
 だから、この国で魔法を使えない貴族が周りからどう扱われるのか、魔法の成功率を上げるためにルイズがどれだけの努力をしていたのか私は知らない。
 興味もなかったのだが、ルイズは優秀な人間だった。座学ではトップの成績を保ち、運動神経も良い。誇り高く、それが過ぎて頭に血が上りやすい傾向にあり感情の起伏も激しいが頭の回転も悪くない。
 私の目には優秀さ故に高慢であるとも映るルイズは、実は魔法が使えないというたった一つの欠点により全てを否定され嘲られ、ただ自分を認めてほしいと泣く子供であったのだ。
 魔法を成功させたことのない彼女が初めて成功させた魔法は、人間の使い魔の召喚という前例がないゆえに周りからは成功と見なされないものであり、その使い魔にすらゼロと呼ばれて傷つかないはずがなかった。
 傷つき、しかし他人に泣く姿を見せることを許されない彼女は、私やキュルケたちが立ち去った後もその場を動かず立ち尽くし、それに遭遇した。



 その日、学院は蜂の巣をつついたような騒ぎの中にあった。
 なんでも昨日の夜に現れた巨大なゴーレムが宝物庫の壁を破壊して、『破滅の剣』と呼ばれる秘宝が盗まれたのだとか。
 犯人は土くれのフーケ。宝物庫の壁に犯行声明が刻んであったらしい。
 それは、私とは関係のない話のはずだった。ルイズがフーケの捜索隊に志願さえしなければ。
 フーケによる盗難の唯一の目撃者だったルイズは、教師たちと共に学院長に呼び出され、そこで学院長の秘書のロングヒルという女性がフーケの居場所をつきとめたと情報を持ってきた時に捜索隊に志願したのだという。
 生徒が捜索隊に加わるなど、とんでもないという説得があったが、他には誰一人志願しなかったためルイズの申し出は受け入れられた。
 そして今、ルイズと、フーケの情報を持つロングヒルと、使い魔だからと知らないうちに同行することになった私と、何故かついて来たキュルケとタバサの五人は馬車に乗っていた。
 途中、ロングヒルが貴族の名をなくしたメイジだと分かったり、その事情を聞きたがったキュルケと他人の過去を詮索するのは良くないと言うルイズの口喧嘩が始まったりしたが、どうでもいいことだろう。多分。

 馬車は森に入り、ロングヒルの提案で徒歩に切り替えしばらく歩いたあと、私たちは開けた場所にある廃屋を見つけた。
「わたくしの聞いた情報だと、あの小屋にいるという話です」
 ロングヒルが指差すが、小屋から見えないようにと茂みに身を隠した私たちには、人がいる気配を感じることができない。
 どうしたものかと相談をしてみたところ、タバサの発案で私が1人で偵察に行き、もし見つかった時は、私がフーケを引きつけてその隙をついて皆で一斉攻撃をすることになった。
 妥当なところだろうとは思う。ただし、この中で一番無関係な人間である私が一番の危険を買って出なくてはならない事に不満を感じないでもない。
 長剣を抜きルーンの力で身体能力を上げた後、小屋に近づき窓から中を覗き込む。一部屋しかないらしい小屋の中は埃の積もったテーブルや転がった椅子、崩れた暖炉や木で出来たチェストがあるが人の気配はまるでない。
 どういうことかと悩んだけれど、ここで1人で悩んでいてもしかたがない。誰もいないからと皆を呼ぶと、タバサが扉に向けて杖を振った。罠がないか確認したらしい。
 タバサはそのまま扉を開けて中に入り私とキュルケが後に続く、ルイズは外で見張りをすると外に残り、ロングヒルは当たりを偵察してきますと森に消えた。
 小屋に入ると、タバサの指示でフーケが手がかりを残していないかと調べたのだけれど、タバサがすぐに『破滅の剣』を見つけ出した。
「あっけないわね!」
 キュルケがそんな事を言うが、私はそれどころではなかった。
「これが……、『破滅の剣』なの?」
「そうよ。あたし、見たことあるもん。宝物庫を見学したとき」
 キュルケの答えに私は『破滅の剣』を見つめる。
 私はこの剣を知らない。だけど、この剣がなんなのかは分かる。これは<<剣>>と同じもの。剣の形をした混沌。
「どうして、こんなものが……」
 その時、外のルイズが悲鳴を上げた。
「どうしたの! ルイズ」

577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 18:26:06 ID:52zqxmf4
支援

578 :アオイツカイマ 2/6:2008/06/22(日) 18:26:28 ID:Bd1UYRtG
 急いで外に出ようと扉へ目を向けるのと同時に……。小屋の屋根がなくなっていた。
 天井がなくなり空を背に巨大なゴーレムが見えた。
 タバサが杖を振り唱えた呪文が竜巻を生みゴーレムを襲い、続いてキュルケが呪文を唱え杖から伸びた炎がゴーレムを包む。だけど、ゴーレムにはまるで効かない。
「無理よこんなの!」
「退却」
 キュルケの泣き言に被せるようにタバサが呟き、2人は逃げ出した。
 私も、2人に続こうとして、ゴーレムの後ろで杖を振っているルイズを見つけてしまった。
「何をやっているの! 早く逃げなさい」
「いやよ! あいつを捕まえれば、誰ももう、わたしをゼロのルイズとは呼ばないでしょ!」
 そんなことを言って唱えた呪文が爆発を起こしゴーレムの体を少しだけ削る。
「バカなこと言ってないで逃げなさい! そんなことをやってもそのゴーレムは倒せないわ」
「やってみなくちゃ、わかんないじゃない!」
「やるまでもなく分かるでしょ! 自分の実力を思い出しなさい」
「いやよ! ここで逃げたらゼロのルイズだから逃げたって言われるわ!」
「そんなの、好きに言わせておきなさい!」
「わたしは貴族よ。魔法が使える者を、貴族と呼ぶんじゃないわ、敵に後ろを見せない者を貴族と呼ぶのよ!」
 杖を握り締め唱えた呪文は小さな爆発を起こし、ゴーレムの一部を砕くが、やはりその巨体にはほとんど意味をなさない。
 ゴーレムは足を持ち上げ、続けて呪文を唱えようとするルイズを踏み潰そうとする。
 だけど、それを悠長に待つ私ではない。ゴーレムが足を上げた時点で走り出した私は、足を下ろす前にルイズを小脇に抱えて走り抜けていた。
「いい加減にしなさい! こんなところで無駄死にしたら、それこそゼロのルイズって言われるわよ」
「わたしは……」
 なにかを言いかけるルイズを捨てるように地に落とし、開いた左手でルイズの頬をで打つ。
 一瞬、何が起こったのか理解できないでいたルイズは、涙をこぼす。
「だって、悔しくて……。わたし……いっつもバカにされて……」
 いつもゼロだとバカにされ、努力しても報われず、自分の使い魔にまでゼロと呼ばれ、もう自分でもどうしていいかわからなくなったのだとルイズは訴える。
 つまり、ルイズを最後に追い詰めてしまったのは私だったのだ。
 もちろん私には、そんなつもりはなかった。だけど、傲慢な少女だと決めつけルイズを理解することを放棄し、追い詰められていることに気づかず最後の一押しをしてしまった責任は取らなければいけないのかもしれない。
 そんな間にもゴーレムは迫ってきて、ルイズは立ち上がろうとしない。ルイズを抱えて走っても逃げ切れるとは思えない。先に逃げ出したはずのタバサとキュルケが翼ある竜、風竜に乗って飛んでくるが多分、ゴーレムの方が速いだろう。
「しょうがないわね。いくわよデルフリンガー!」
「任せろ相棒!」
 ゴーレムの傍を走り抜け、その足首を斬りつける。ルーンの力なのか剣の性能か、斬ることは出来たが、すぐに切断面が接合して拳を振り上げ殴りつけてくる。
「くっ、どうにかできない?」
 かわしたゴーレムの拳が地面にめり込むのを横目に、その腕を斬りつけながらデルフリンガーに問う。絶望的な体重差がある上に斬ってもすぐに再生されては打つ手がない。
「うーん。できるような気がするんだけどなー?」
 デルフリンガーの答えは中途半端なもの。剣に聞くほうが間違ってたのかもしれないのだけれど。
 ゴーレムは飽きることなく拳をふるい続け、打開策が思いつかない私は、拳を避けながら剣をふるい続ける。
 このままでは体力が尽きて拳に潰されるだけだ。もう、ルイズが逃げるだけの時間は稼げたろうし体力が残っているうちにどうにか逃げるべきだろうか。
 そう思って一瞬だけルイズを置いてきた方に目を向けた私は信じられないものを見てしまった。

579 :アオイツカイマ 3/6:2008/06/22(日) 18:30:20 ID:Bd1UYRtG
 キュルケたちに回収されたのだろう。風竜の背に乗っていたルイズが剣を抱えて飛び降りたのだ。タバサにでも魔法をかけてもらったのか、ゆっくりと降り立ったルイズは剣を振りかぶって走ってきた。
 宝物庫に収められ『破滅の剣』などと名づけられるほどの武器なら巨大なゴーレムを倒せる力を秘めているとでも考えたのかもしれない。事実として剣にはそれだけの力があるのかもしれない。
 だけど、その剣は使ってはいけない。制止の声を上げようとした私は、ゴーレムから注意を逸らしてしまい。ゴーレムに殴り飛ばされた。
 救いがあるとすれば、私を殴りつけた拳が上からの押し潰すものではなく横からの跳ね飛ばすものだったことだろうか。命は取り留めることができた。だけど……
「どうして逃げないのよ!」
「使い魔を、ショウコを見捨てて逃げられるわけがないでしょ!」
 一直線に走るルイズは、ゴーレムの拳のいい標的であっただろう。ゴーレムはその拳を鋼鉄に変えてルイズを迎え撃つ。
 鋼鉄の拳に剣を振り下ろすルイズは本当なら自動車にはねられたように吹き飛ばされただろう。だけど、そうはならなかった。ルイズは正面から衝撃を受けきり振り下ろした剣の刀身は拳に食い込んでいた。
 それだけではない。ゴーレムは完全に動きを止め、すぐに崩れ落ちて土の小山になる。『破滅の剣』に魔法を吸収する能力があると知るのは後の話。魔法を吸収する剣の前に魔法で編まれた巨像は風船にも等しい。
「おでれーた! やりやがったぜあのお嬢ちゃん」
 デルフリンガーがそんな浮かれた声を出すが私は喜べない。私の予想が外れていればいいんだけど。
「やったじゃない。ルイズ」
 振り返ると近くに風竜が下りてきていてキュルケがルイズに声をかけ、タバサが私の側に来て傷の具合を確かめていた。
 更にどこに偵察に行ってたのかロングヒルが戻ってきて小山の向こうからルイズに歩み寄る。
「ダメよ! ルイズに近づかないで!」
 私の言葉にキュルケは立ち止まり、何を思ったのかロングヒルはルイズに駆け寄り剣に手を伸ばして……、一刀の元に斬り倒された。
「何やってるのよルイズ!」
 ロングヒルを斬りキュルケの叫びに振り返ったルイズの眼は、血の色をしていた。
 やっぱり、こうなったか。
「キュルケとタバサは下がっていて」
 ゴーレムに殴られた体はガタガタだけど今のルイズを止められるのは私だけだろう。
「ショウコ!? ルイズはどうなっちゃたのよ」
「剣に飲み込まれかけてるのよ。でも大丈夫。まだ、間に合うはずだから」
 立ち上がり剣を構える。キュルケがまだ何か言ってくるが無視する。ルイズがどれだけ剣の力を引き出しているのか分からない以上油断ができる状況ではない。
 ゆらりと動いたルイズは一呼吸の予備動作もなくこちらに駆け出し、私もまた同じタイミングで踏み出し、剣をふるう。
 ギンッと澄んだ音を立てる二振りの剣。
 上段から打ち下ろしてくる剣は、ゴーレムの鋼鉄の拳と拮抗した剛力の一撃。受け流すだけで私の筋肉は悲鳴を上げゴーレムによって受けた傷が血を噴出す。
 続く横薙ぎの剣、普通の剣と人間なら受けた剣を砕き相手を叩き斬る峻烈なる斬撃。普通でない剣であったらしいデルフリンガーが折れることはなかったのだけれど、受け止めるのがやっとの私は勢いを殺しきれず後ろに下がる。
 反撃はできない。ルイズの剣が常人をはるかに越えた速度と重さを持っているからというのもあるが、まるで防御を考えていないその剣は、傷つけずに止めることを許してはくれない。
 防御を考えないルイズの剣は、防戦一方の私の命を削る。回避することは難しく、受ければその衝撃だけで私は傷が開く。
 <<剣>>に飲まれた者は、剣の鬼、剣鬼と化す。完全ではないけれど、鬼と化したルイズのふるう剣は今の私には重過ぎる。
「ダメ。このままじゃ勝てない」
「おいおい、弱気になるなよ相棒! それじゃあ勝てるもんも勝てなくなるぜ」
 そんなことは分かっている。だけどゴーレムの一撃で負ったダメージは思った以上に大きい。
 殺してでも止めろというのなら不可能ではない。だけど、ルイズがああなったのは私を見捨てまいという考えのせいだ。そんな相手を殺せというのか。
 だけど、あまり時間を許せば、ルイズは剣に飲まれてしまう。
「いっそルイズの右手を斬りおとすか」
 物騒な発想だが、今は他の手が思いつかない。

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 18:30:58 ID:BaJhpyFz
支援

581 :アオイツカイマ 4/6:2008/06/22(日) 18:33:49 ID:Bd1UYRtG
「いや、もっといい手があるぜ!」
「いい手って何よ?」
「あの剣へし折っちまいな!」
「できるわけないでしょ」
 あの剣のことは知らないがアレは神代の呪物である<<剣>>と同種のものだ。そんなものが私に折れるはずがない。
「できるさ! 俺と相棒ならな。それともお嬢ちゃんの腕を斬りおとしたいってのか」
「……」
「いいか相棒! お前の力は心を震えさせることで強くなる! 怒り! 悲しみ! 愛! 喜び! なんだっていい! とにかく心を震わせな、そうすりゃあの剣だって折れる!」
 心を震わせるか……、私はルイズのことをどう思っているんだろう。好意? 同情? いや、何でもいいか。ただ助けたい。それだけの想いでも心は震えさせられるだろう。
「行くわよルイズ」
 右手を前に突き出し、左手で長剣を構える。
 圧倒的な質量差を覆すルイズの剣を、右手一本で止められるかどうかはあやしいのだけれど、今の私の体力でルイズの剣を折るにはこれ以外の方法は思いつかない。
 獣のような雄たけびと共に、ふり抜かれる横薙ぎの一閃を右の手のひらで捉えて掴む。
 激しい衝撃が右腕全体を震わせるがルイズの剣を受けた手のひらが斬られることはない。
「おでれーた! 相棒の右手はあの剣と同じくらいかてーのか」
 私の本当の右手はとっくに切り落とされてなくしている。私の右腕の先にある鈍色に変化した手は混沌の塊、ルイズが持つのと同種の剣が同化しカタチを変えただけの神代の呪物。ルイズの剣が相手だからと言って斬られる道理はない。
 だけど、右手が無事でも他の部分は生身の人間だ。
「負けるかーーー!」
 気合の声に合わせて左手のルーンの輝きが増し私に力をくれる。それでも右肩が嫌な音を立てる。
 ルイズを助ける。その想いを振り絞り痛みを無視して右手に掴んだ剣を固定する。
「だああああああああっ!!」
 そうして振り下ろした左手のデルフリンガーは、見事に剣を打ち砕いていた。
 剣が砕けると同時にルイズの肉体は力を失い崩れ落ち、砕けた剣はその形を解き、形のない混沌となってデルフリンガーの刀身に吸い込まれていき、同時に錆びだらけだった刀身は黒く艶のあるものに変化していく。
「どういうことよ?」
「いやー、たった今まで忘れてたんだが、コイツは俺の一部なんだよ」
 なんでもないことのように言うがそれは聞き捨てならない。
「ほら。相棒にならわかるだろ。本来、俺は普通の人間には扱えない剣でさ、でも剣なんて使われなきゃただの鉄くずだ。だから、自分の力の大部分を抜き取って捨てたんだけど、まさかこんなことになるとはな」
「あなた、一体何者なのよ」
「俺かい? 俺は『ガンダールヴ』の左腕デルフリンガーさまだ! それ以外は忘れた」
「何よ、それ?」
 問いかけて、しかし体力を使い尽くした私は意識を失った。




582 :アオイツカイマ 5/6:2008/06/22(日) 18:35:31 ID:Bd1UYRtG
 気がついた時、私は馬車に寝かされていた。馬車に他の人間はいない。キュルケとタバサは私よりも重傷のロングヒルのために先に風竜で帰ったらしい。
 言ったら悪いけど生きてたのね。
「起きたの?」
 問われ、身を起こしながら声の方を見ると、手綱を握るルイズがいた。
「ごめんなさい」
 そう言って振り返るルイズは、泣きはらした後の赤い目をしていて。
「なんのこと?」
 私は、そう答えたのだけれど。
「その怪我。わたしのせいなんでしょ」
「これはフーケのゴーレムにやられたんだけど」
「そのあと、わたしと戦ったでしょ」
 そのときの事を覚えていたらしい、赤い目に涙をためたルイズは、あるいは、もうゼロと呼ばれたくないとゴーレムに立ち向かったときよりも傷ついた顔をしていた。
 剣に飲まれかけていたときのことなど忘れなさい。そう言ったのだけれど、それでは納得がいかないらしいルイズに私はある提案をしてみた。
「それホントなの?」
「冗談でこんなこと言わないわよ」
「わかったわよ」
 提案を受け入れたルイズは馬車を止め、寝かされた私の手に硬く握られたままのデルフリンガーの黒い刃に恐る恐る左手を滑らせる。
 そういえば、誰が私を馬車に運んでくれたのだろうと聞いてみると、ルイズは不思議そうに自分で乗って横になったのだと教えてくれた。ロングヒルを風竜に乗せたのも私らしい。どういうことかしら?

 私は思う。子供の頃に一度海神の生贄として斬られ、しかし蘇った過去を持ち、今は<<剣>>の変化した右手を持つ私は人を外れた存在、<<鬼>>に近い存在になっているのではないか。そして、鬼は人の血を飲み力とする存在だ。
 だから、ルイズが血をくれたら体も早く回復するのだと伝えルイズも同意した。
 ぴちゃりと音を立ててルイズの濡れたてのてのひらのに舌を伸ばし、ねぶるようにその血をすくって飲み下す。錆び臭いだけのはずの血液は何故か甘く、血を流しすぎて低くなった私の体温を上げてくれた。



「ふむ……、結局フーケは捕らえられず、『破滅の剣』を取り返すこともできなかったというわけじゃな」
 報告のために行った学院長室で、私たちはオールド・オスマンの渋い顔に迎えられた。何故かコルベール先生もいる。
 そう、フーケのゴーレムを倒し誰の命も犠牲にすることなく帰ってきた私たちだけど、結局当初の目的は一つも達成できなかったのだ。
 また、報告を行ったのはキュルケだったのだが、彼女は折れた『破滅の剣』がそのまま消滅したと思っているらしく、デルフリンガーに吸収された事は報告していない。
「まあ、しょうがあるまい。『破滅の剣』がフーケに奪われることだけは避けられたようだし、そもそもこんな危険なことを生徒に任せたワシらが間違っておるのじゃからな」
 一通り報告が済んだ私たちに、もう行ってもいいとオスマン氏は言う。だけど、私にはまだ話しておきたいことがある。
「『破滅の剣』と同じものを見たことがあります」
 そう言った私に室内のみんなの視線が集まりルイズだけが右手に注目していた。このようすだと、私の右手の<<剣>>に気づいているのはルイズだけなのだろう。
「どういうことかね?」
「ルイズとコルベール先生には話しましたが、私はこの世界の人間じゃないんです」
 そうなのかね? とオスマン氏がコルベール先生に目配せすると「報告するのを忘れてました」と恥ずかしそうに答える。
「私の元いたところは、こことはまるで違う世界です。なのにどうして同じ剣があるのでしょう?」
「同じか。つまり君はあの剣がなんなのか死っておるのかね?」
「はい。学院長は知らないんですか?」
「ふむ。あれはワシの命の恩人の持ち物でな。彼はすぐに死んでしまったので、ワシは剣がどういうものか、はっきりとは知らんのじゃよ」
「なんですって?」

583 :アオイツカイマ 6/6:2008/06/22(日) 18:37:32 ID:Bd1UYRtG
「三十年前、森を散策していたワシは、ワイバーンに襲われた。そこを救ってくれたのが、あの『破滅の剣』の持ち主じゃ。彼は、驚異的なパワーでワイバーンを一撃で倒すと、何を思ったのか、自らの首を切り落として息絶えたのじゃ」
「剣に飲まれないためにですね」
「剣に飲まれる……か。あれはいったいなんなのかね?」
「あの剣はカタチを持った混沌です」
「なんじゃ、それは」
「私の世界の<<剣>>は海神から生じ、海神が眠る宮へと通じる扉を開く鍵。海神の権能で海を操り嵐を呼ぶ神器。そして、持つものを飲み人を斬ることしか考えられない剣鬼に変える忌まわしき剣です」
「なんとも物騒な代物じゃのう。ひょっとして、『破滅の剣』もおまえさんの世界から来たのかの」
 それはどうだろう。神の住まう宮への扉の鍵なんてものが複数あるだなんて考えにくい。それにデルフリンガーの言ってたことも気になっていた。
「それと、このルーンについて何か知りませんか?」
 左手にある、デルフリンガーを持つと輝き力をくれる謎のルーンを見せる。
「……これなら知っておるよ。ガンダールヴの印じゃ伝説の使い魔の印じゃよ」
「ガンダールヴですって?」
「どうしたのよルイズ。何か知ってるの?」
「知ってるも何も、ありとあらゆる『武器』を使いこなしたっていう、始祖ブリミルの従えていた伝説の四人の使い魔の1人じゃない」
 始祖ブリミルか、たしか六千年前の英雄だっけ? デルフリンガーが相棒と呼んだガンダールヴがその使い魔だったということは、この世界の<<剣>>、デルフリンガーは少なくとも六千年以上前から存在するってわけか。
「どうして、私がその伝説の使い魔に?」
「さぁ?」
「わからん」
 まあ、その辺りはわからなくてもいいんだけどね。一番知りたいのは元の世界に帰る方法なのだから。
 でも、結局オスマン氏も知らないとのことだった。
「すまんの。ただ、もしかしたら、おぬしがこっちの世界にやってきたことと、そのガンダールヴの印は、何か関係しているのかもしれん。おぬしがどういう理屈で、こっちの世界にやってきたのか、わしなりに調べるつもりじゃ」
「いいんですか?」
「なあに、うちの生徒がかけた迷惑じゃ。そのくらいはさせてくれ」
「ありがとうございます」
 調べてもらったからといって帰れる保障はないのだけれど、それは大きな前進だった。



「ねえ? あんた帰っちゃうの?」
 異世界から来たこととガンダールヴであることは、黙っていたほうがいいと注意された後に学園長室を出て、疲れたから休むとキュルケとタバサが行ってからルイズが尋ねてきた。
「待ってる人たちがいるから」
「そう」
 2人とも沈黙する。
「勝手な事を言うな。なんて言えないわね」
「いつも言ってたじゃない」
「ええ。勝手はわたしの方なのにね」
 また沈黙。そして、しばらくしてルイズは言う。
「いいわ。でも帰るときはちゃんと挨拶していきなさいよ。黙っていなくなったりしたら許さないんだからね」
「うん」
 少し、素直になったルイズに私は笑いかけた。

584 :アオイツカイマ おまけ:2008/06/22(日) 18:41:02 ID:Bd1UYRtG
 マチルダ・オブ・サウスゴーダという名の女がいた。
 あるところで『土くれ』のフーケと呼ばれ、別の場所でミス・ロングヒルと名乗る女である。
 トリステイン魔法学院という貴族の子供が学ぶ場所で、不真面目な理由で真面目に働いていた彼女は怪我の療養の理由で休暇を貰いウエストウッド村に帰ってきていた。
 秘薬を使った治癒の魔法で怪我は治っていたが、別に療養はただの名目というわけではない。
 学院の宝物庫に保管されていた『破滅の剣』を盗み出す目的で学院に入り込んでいたマチルダは、当初『固定化』の魔法がかかった外壁に手間取っていた。
 だけど、ある日1人の少女が爆発の魔法で宝物庫の壁に亀裂を入れてくれた。
 少女が何を考えたのかマチルダは知らない。自らの使い魔に『ゼロ』と呼ばれ、その悔しさから魔法の練習を始めていたなどという事情に興味もなかった。
 ただ、その機会を逃すまいと考え剣を奪い。けれど、盗んだ剣がいかなる能力を持つ秘宝なのかわからなかった。
 宝物庫に厳重に保管されたそれが、ただの剣のはずがなく、よほどの魔力を秘めたマジックアイテムなのだろう。それがわかればきっと高く売れるだろう。そう考えて立てた作戦は、学院の人間をおびき寄せて襲い、剣を使わせること。
 作戦は成功した。丸太を殴りつけても特別な力を発揮しなかった剣は彼女の操る巨大なゴーレムを一撃で倒し、これは魔法のかかった物体、あるいは魔法そのものを無効化するアイテムであると確信したマチルダは、
正体がばれてないのをいいことに剣を奪おうと近づいて、その剣で斬られた。
 斬られた瞬間は、何故正体がばれたのかと疑問に思ったものだが、実は『破滅の剣』には持つものの心を支配し狂戦士に変える能力があると知ったのは、学院で治療を受けて目を覚ました後の話だ。
 目を覚ましたときには、もう傷もふさがり一時は命も危ぶまれていたと聞いても実感は持てなかったが、目を覚ましたときから体調を崩していた。
 悪寒に頭痛に吐き気に目眩に熱もでているかもしれない。風邪の症状としか思えなかったが、なかなか治らないので休暇をとったのだ。

 村には妹分のティファニアという少女がいて、マチルダが帰ってきたことを喜んでくれたが、同時に体調を崩したことを、ひどく心配した。
 心配性な妹分に苦笑しながらも、体がだるくてティファニアの言うままに寝込んだマチルダは、その少女に出会った。
 白い髪の、どこか寝ぼけたように蒼い目を開いた少女は、いつの間にかティファニアの隣にいてマチルダを見ていた。
「この人はティファニアさんの大切な人ですか?」
「もちろんよ。マチルダ姉さんより大切な人なんていないわ」
 なのに、めったに村に帰ってこなくて、いまのように体調を崩していないと長く滞在してくれないとティファニアは嘆く。
「では、この人はずっと寝込んでいた方がいいですか?」
 そうではないのだとティファニアは笑い。今回は体調がよくなってもしばらくここにいようと約束してマチルダも苦笑した。
「そうですか。では、治しましょう」
 そう言って少女はマチルダに手をのばし、ティファニアは知らないが『破滅の剣』で斬られたところを正確になぞった。
「あれ?」
「どうしたの?」
「治った」
 あっさりと、今までの体のだるさが嘘のように、体調が回復していた。
「驚いたね。この娘は秘薬の助けもなしに人の病気を治す魔法が使えるのかい?」
 私も知りませんでしたとティファニアは言うが、杖も持ってないけど先住魔法じゃないだろうなと思うマチルダに少女は頭を振る。
「魔法は使えません。わたしは混沌を散らしただけです」
「混沌? なんだいそりゃ?」
「混沌は人の身を蝕むものです。耐性のない人は体調を崩し、死を迎えることもあります。耐性のある人でもそれを超える混沌に触れれば、自分を見失い取り込まれてしまいます。」
 つまり、『破滅の剣』とは混沌なのだと、マチルダは少女の言葉で知った。
「あんた何者だい?」
「わたしはナミといいます」
 少女はそう名乗った。

585 :アオイツカイマ:2008/06/22(日) 18:43:44 ID:Bd1UYRtG
以上投下終了。
独自設定で説明できなかった所があるな。と思ってナミに解説させようと思ったら、ナミは予想以上に無口でした。

586 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 18:54:49 ID:RCW3gxdJ
アオイ人乙

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 19:13:43 ID:SUVqqDnF
乙かれです

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 19:15:05 ID:3yf2Nf5T
お疲れ様でした。

589 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 19:41:58 ID:52zqxmf4
梢子の人乙ー。
テファに喚ばれてた(とおぼしき)白髪の娘って何者だろ?
あとおマチさんの偽名はロングビルでは?

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 19:49:31 ID:zDRJQ90F
Aの人、ガンヘッドの人、アオイ人乙でした!
ちなみに自分はバキシムが好きです。

591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 20:08:18 ID:Bd1UYRtG
>あとおマチさんの偽名はロングビルでは?
ホントだー。ずっと勘違いしてた。
大丈夫。きっとwikiでは親切な人が修正しておいてくれる。

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 20:15:44 ID:iY+H3k8R
wikiは原文通りにコピペしてまとめておくのが基本だから勝手に原文に手入れたりはしないよ。たぶん。
自分で更新した上でトリップつけて更新報告スレに報告するのがいいYO
と思ったらトリップないね。長編だしつけといたほうがいいよ。

593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 20:20:36 ID:lywYPjy9
ウルトラ五番目の人、乙です!
次も楽しみに待ってます

594 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 20:21:23 ID:lywYPjy9
ウルトラ五番目の人、乙です!
次も楽しみに待ってます

595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 20:21:48 ID:lywYPjy9
ウルトラ五番目の人、乙です!
次も楽しみに待ってます

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 20:28:21 ID:6Db7UU1N
大事なことだから三回言ったのか?

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 20:35:20 ID:T0rrrdIq
野郎…偏在とはトライアングル以上は確実だな!

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 20:36:51 ID:l6+i/m+H
なんだか、無性にゴモラの人の続きが見たくなりました

599 :笑顔が好きだから-0/4:2008/06/22(日) 20:43:10 ID:N/zeIFgd
予約が無ければ笑顔が好きだかから2回目行きます。

600 :笑顔が好きだから-1/4:2008/06/22(日) 20:44:43 ID:N/zeIFgd
 チャチャが持ってきてくれた乗馬服に着替え終わると、その次は空飛ぶ魔法の箒の練習の時間。
 リビングルームに行くと、仔狼に戻ったリーヤを頭に載せたしいねちゃんが、にこにこしながら待っていた。
「じゃぁ、行きましょうか。」
「「うん!」」
 しいねちゃんの声に、わたしとチャチャは元気良く返事をする。
「それじゃあ、せーの!」
 しいねちゃんの掛け声に合わせて、私たちはチキューの呪文を唱えた。
「「「出でよ!魔法の箒!」」」
 次の瞬間、しゅぽん!しゅぽん!と小さな爆発が起きて、チャチャとしいねちゃんの手に魔法の箒が現れる。
 もちろん、というか、やっぱりというか、わたしの手の中には何も現れない。
 そのかわり、、ワンテンポ遅れて、ベッドルームでカタンという小さな音がした。
 今のは多分、箒で空を飛ぶ練習をするために学院の庭師から譲って貰ってクローゼットの脇に立てかけておい
た箒が倒れた音。
「あちゃー、今日も駄目だったか。」
 わたしがため息をつくと、チャチャがそっとわたしの手を握ってくれた。
「しょうがないよ。まだ練習初めて1週間だもん。」
「そうだぞー、気にするな。」
 リーヤも慰めてくれる。
「そうですよ。ルイズ様専用に作った箒でもないのに、練習始めて一週間であんなにはっきりルイズ様の魔法に
反応するんだから、むしろすっごいことですよ。」
「あっ!そっか、そうだね!」
 チャチャも、しいねちゃんの言葉を聞いて、改めてびっくりした顔でわたしのことを見上げた。
 気のせいかもしれないけれど、チャチャとしいねちゃんの視線には、何%か尊敬の成分が含まれているような
気がした。
 でも、なんで?
「すごい、って、何が?」
 チャチャとしいねちゃんは何も無いところから魔法の力だけで箒を作って呼び出した。
 そういう魔法はハルケギニアの魔法にはないから、それを凄い魔法として認める貴族はハルケギニアにはいな
いけど、わたしは正直、凄いと思う。
 でも、私は10メイルも離れていないベッドルームにある箒すら手元に呼び出すことも出来ない。
 それの何が凄いんだろう。
「ん〜〜〜。」
 しいねちゃんは、ぽりぽりと頭を掻いて、ちょっと困った顔をした。
「長くなりそうだから、その話は飛びながらにしませんか?」
「ん、いいわよ。」
 わたしは頷いた。


601 :笑顔が好きだから-2/4:2008/06/22(日) 20:46:46 ID:N/zeIFgd
「箒よ!伸びろ!」
 しいねちゃんがそう呪文を唱えると、しいねちゃんが持っていた魔法の箒の柄がニョキッと伸びた。
 最初にしいねちゃんが出したのは一人乗り用の箒だから、狼リーヤくらいなら乗せられるけどわたしと二人乗
りをするにはちょっと短い。
「だったら最初から二人乗り用の箒を出せばいいのに。」
 そう言ったら、
「セラビーさんなら最初から二人乗り用の箒を出せるんでしょうけど、ボクくらいだとまだそこまでできないん
ですよ。」だって。
「じゃ、行きますよ。座ってください。」
 頭にリーヤを載せたしいねちゃんが箒に跨る。チャチャは、もう浮かんで窓から外へ出て行くところ。
 わたしは、しいねちゃんの後ろに横座りして、しいねちゃんの背中につかまった。
「チャチャ!行きまーす!」
 楽しそうな声とバビュンッという音がして、チャチャが青空に向かって飛び出した。
 お母様のマンティコアの倍くらいのスピードが出てるんじゃないだろうか。チャチャの姿があっというまに見
えなくなる。
「チャチャさん、張り切ってるなぁ。」
 しいねちゃんは苦笑いをしながらゆっくり箒を浮き上がらせる。
「!」
 ふわっと身体が浮き上がる感覚。
 レビテーションで身体を持ち上げて貰ったとき、お母様のマンティコアに乗せて貰ったとき、船に乗って空を
旅するとき、そのどれともぜんぜん違う、不思議な感覚。
 この感覚は何回経験しても不思議で、ふよふよとしてて頼りなくて、でもなんか気持ちいい。
 フライの魔法で飛ぶときって、こういう感じなんだろうか。
 私たちを乗せた箒が窓の外に出る。
 朝の冷たい空気。地平線から顔を出したばかりのお日様の柔らかい光。小鳥達の囀り声。
 朝ってすごく気持ちいい。今までなんてもったいないことをしてたんだろう。
 しいねちゃんはいったん箒を止めて、振り返る。そして、
「窓よ!閉じろ!」「鍵よ!かかれ!」って、魔法で窓を閉めて、鍵をかけた。
 こういう魔法はコモン・スペルや先住魔法にもあるけど、しいねちゃんが使っているのはコモン・スペルでも
先住魔法でもないチキューの魔法。
 これは魔法が使えないわたしがいってることじゃなくて、コルベール先生にディテクト・マジックで調べても
らった結果だから間違い無い。
 コモン・スペルのロックの魔法は呪文の持つ力で鍵がかかった状態にする魔法だし、先住魔法だと鍵の精霊に
命令して鍵をかける。チキューの魔法だと、魔法使い本人の“魔力”……わたし達でいう精神力で直接掛け金を
動かして鍵をかけてる。
「魔法って、もっといっぱい種類があるんですよ」ってしいねちゃんは言う。
「結果が同じなら、魔法の種類なんか対した問題じゃないと思いますけどね。ボクは。」
 うん、そうだね。
 トリステイン人じゃない、ハルケギニアのメイジじゃないしいねちゃんには、きっと、絶対分からないね。
 でも、魔法が使えない貴族であるわたしは……。

602 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 20:46:50 ID:+/mwDvtw
しえん

603 :笑顔が好きだから-3/4:2008/06/22(日) 20:48:00 ID:N/zeIFgd
 働き者で早起きの学院のメイド達すらまだ眠っている朝の空を私たちは南に向かってゆっくりと、だけど少し
ずつスピードを上げながら飛ぶ。
「さっきの話ですけど。」
 しいねちゃんが、穏やかな声で話し出す。
「アポーツ……さっきルイズ様がやったみたいな現実にそこに存在するんだけど、目に見えない場所にあるもの
を召喚する魔法って、実はなんていうかすごく微妙な魔法なんですよ。」
「微妙?」
「ええ、あれは、召喚するものによって、簡単に呼び寄せられるか難しいのかがガラッと変わっちゃうんです。
例えば、う〜ん、そうですね、ルイズ様愛用のティーカップがあるじゃないですか。百合の花の紋章入った奴。
あれ、今、呼んでみてくれますか?」
 え?
 な、何を言い出すの?しいねちゃん!
「むっむ、無理よ、無理!そんなの出来るわけないじゃない。」
「大丈夫ですよ。」
 しいねちゃんはクスクスと笑う。
「別に失敗したっていいから、やってみてくださいよ。トリステイン人のルイズさんには出来なくて当たり前、
出来たらちょっと凄い。それだけけでしょ?」
「それはそうだけど。」
「だったらほら、膝の上に手を並べて、手のひらを上に向けて……。」
 わたしは、しいねちゃんが言うとおり膝の上に手のひらを揃えた。
「女子寮のルイズ様の部屋。キッチンの扉の左側にある食器棚の上から3番目の左から3番目。」
 しいねちゃんがいう通りわたしは思い浮かべる。そう、確かに夕べ寝る前に洗ったカップをそこに仕舞った。
 貴族が使った食器を洗ってかたすなんてメイドの仕事なんだけど、『これも魔法の練習ですから』っていうし
いねちゃんやチャチャと一緒にカップやグラスを洗って、食器棚にしまったのはわたしだから、そこにあるのは
間違いない。思いっきりはっきりと思い描くことが出来る。
「カップの姿がはっきりと思い浮かんだら、さあ。」
「出でよ!カップ!」
 わたしが呪文を唱えると、手の中でしゅぽん!と小さな爆発が起きた。
 そして、爆発の煙が消えたって思ったら、
「嘘!なんで?」
 わたしの手の中には、愛用のティーカップが入っていた。
「え?え?え?」
「ね?出来たでしょう。」
 しいねちゃんが笑う。
「落として割ったりしたら大変だから返しておきますね。……戻れ!」
 しいねちゃんがぱちんと指を鳴らすと、わたしの手の中のカップは音も無く消えた。

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 20:49:31 ID:XWfs1uSb
ついさっき鋼の使い魔をまとめで呼んできた。
ギーシュが珍しくいい目を見たような感じもするが、気になったのはそこではなく、

モンモンってエッグにとりりつかれてなんか無いよね?
ただの邪推だよね?

エネルギー収集のためにギーシュから絞ったのかなんて思ってしまった。
失った剣の代わりにデルフなのかも知れないが、
何となく、もう一度剣を打ってほしいな、とか思う。



605 :笑顔が好きだから-4/4:2008/06/22(日) 20:50:48 ID:N/zeIFgd
「召喚魔法って、良く知ってるもの、使い慣れてるものを呼び出すのは簡単で、良く知らないもの、使い慣れて
ないものを呼び出すのは難しいんですよ。」
「だから…カップは召喚できたのに箒は召喚できなかった………の?」
「そうですよ。あのカップは昔、大好きなお姫様からいただいてからずっと大切に毎日使っていたんですよ
ね?」
「うん。」
 大好きなお姫様。
 そう、あのカップは10年以上昔、アンリエッタ姫様がヴァリエール領に避暑にいらして、恐れ多くも遊び相
手を勤めさせていただいた時に、姫様から「お揃いね。」って直接いただいた大事なカップ。
「ぼく達は、そういうふうに大事に長く使って道具のことを良く理解することを“仲良くなる”って言ってるん
ですけど、そういう仲良しなカップと、手に入れたばっかりでまだあんまり仲が良くない箒とじゃ、召喚魔法の
効果が違うのは当たり前でしょう?」
「仲良しなら呼びかけにすぐ応えてくれるけど、仲良しじゃないとなかなか応えてくれないってこと?」
「ええ、そうです。もっと魔法が上手になれば仲がいいとか悪いとか関係なく召喚できるようになるんですけど
ね。ぼくとかルイズ様くらいだと、仲良しかどうかっていうのはすっごい大事なんですよ。」
「ふ〜ん。」
「さっきルイズ様が召喚に失敗した箒って、庭師さんからいただいた普通の箒でしょう?ああいう普通の道具っ
て、ルイズ様専用に作った道具と違って仲良くなるのに時間がかかるはずなんですよ。」
「ふんふん。」
「あんまり仲が良くないはずの道具がルイズさんの魔法に反応するっていうことは、考えられることは二つ。」
「二つ?」
「ええ。一つはルイズ様に道具に好かれるっていう才能がある。もう一つは、そういう好かれるとか好かれてな
いとかいうことを無視しても箒に言うことを聞かせられるだけの魔法の才能があるっていうこと。どっちにして
も凄いことですよ」
 うわっ、まただ。
 チキューの魔法の才能かぁ。
 そりゃ、才能が無いっていわれるよりは嬉しいけど、微妙だなぁ。
「お話、終わったか?」
 しいねちゃんの頭の上で尻尾をぱたぱた振っていたリーヤが、突然しいねちゃん話しかけた。
「うん、終わったぞ。」
「じゃぁ、しいねちゃん!早くチャチャに追いつくのだ!」
 リーヤがしいねちゃんの頭の上で叫ぶ。
「よおし、任せとけ!」
 元気良くしいねちゃんが応える。
「ルイズ様、ちゃんとつかまってて下さいね!」
 わたし達を包んでいた何か……しいねちゃんの魔力が弾ける。
 わたし達を乗せたしいねちゃんの箒は、思いっきり引き絞られた石弓から放たれた矢のように、いきなり急加
速した。
 お母様のマンティコアよりも、魔法衛士隊のドラゴンよりも速くしいねちゃんの箒はチャチャの箒を追って、
飛んでいく。

606 :笑顔が好きだから-5/4:2008/06/22(日) 20:53:03 ID:N/zeIFgd
今回投下分は以上です。

マジカルプリンセス登場はフーケ編終盤の予定です

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:01:11 ID:iXO56Rac
楽しそうな世界で良いな。乙です。

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:03:12 ID:q0GKStHs
GJ
いいね。キャラが生き生きしてる。

609 :異世界BASARA:2008/06/22(日) 21:08:03 ID:7jiVFQD4
GJでした!しいねちゃんいい子ですね。
後30分程したら自分も投下したいのですがよかですか?

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:09:15 ID:T+h3xygG
権謀術数?それってなぁに?という感じですな。
だがそれがいい!カタルシスウェーブを浴びたように心がスカッと爽やかになり申した。

アイビー星人ニックはまだ呼ばれてないよね?
敵を気絶させてからカタルシスウェーブ&お説教で誰でも改心させてしまう或る意味最強の男。
「魔法が使えないからといって弟を暗殺するなんて恥ずかしくないのか!」

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:12:36 ID:zDRJQ90F
しいねちゃん乙でした!
>>609もどうぞ。


612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:19:10 ID:SEjzYI8q
楽しそうでGJでした。
そして支援!

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:24:37 ID:870Fccjs
今更ながら書き手の人は凄いなぁ…
感化されて書いてみてはいるが纏まらねぇ…
そもそも元が明確な主人公の無いゲームだから
名前も困るしメアリースーになりそうで怖いし…凄いなぁ書き手の人達

614 :異世界BASARA 1/6:2008/06/22(日) 21:30:49 ID:7jiVFQD4
そろそろ時間なので投下します!



ニューカッスル城外にある塔の上で、幸村はワルドの猛攻を凌いでいた。
ワルドは得意とする風の魔法を用いて上空に浮かび、そこから自在に攻撃を繰り出してくる。
それに対し、幸村は槍を手に必死にワルドの魔法を防いでいた。
いかに幸村といえど空を飛ぶ事は出来ない。それに、不用意に跳び上がれば身動きの取れない空中で攻撃を受けてしまう。
その為、幸村は防戦一方のままワルドの攻撃に耐えるしかなかった。

「どうしたカンダールヴ!?風をそんな槍1本で防ごうとでも!?」
ワルドは楽しそうに叫ぶと、「エア・カッター」を幸村に向けて発射した。
幸村は槍を翳して防ごうとする。しかし……

「ぬぅっ!!」

ザシュ、という音と共に、幸村の体のあちこちに切り傷が出来る。
形を持たない風の魔法は、槍で防ぎきれるものではなかったのだ。
とはいえ、出来た傷はそれ程深くはない。
ワルドは幸村がまだ立っているのを見て舌打ちをした。
「体の頑丈さは大したものだな。なら、こちらも本気を出すぞ」
そう言うと、ワルドは呪文を唱え始める。そして呪文が完成したその時。

ワルドが分身し、5人に増えた。

「分身だと!?お主忍びの者か!?」
「シノビ?何を言っているのかね?これはユビキタス。風の遍在だ」
5人のワルドが一斉に躍りかかる。1人目が上方から杖を幸村に向けて振り下ろした。
咄嗟に幸村は槍で防ぐ。
その瞬間、2人目がウィンド・ブレイクを幸村の鳩尾に叩き込む。
そのあまりの衝撃に、幸村の体は空高く打ち上げられた。
「もらった!」
この好機をワルドは逃さなかった。
それぞれがエア・カッター、エア・ハンマーなどを唱え、幸村を空中で弄ぶ。
止めとはがりに放たれたウィンド・ブレイクで、幸村は城壁に叩きつけられた。
そのまま重力で幸村は落下する筈だった。


だが、ワルドはそれを許さなかった。


青白く光る杖で、幸村の腹部を貫いたのである。


615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:33:17 ID:sh6Nf3Ej
>>613
メアリー・スーを知ってるなら案外大丈夫だと思うがな

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:33:38 ID:sh6Nf3Ej
げぇ!支援!

617 :異世界BASARA 2/6:2008/06/22(日) 21:35:18 ID:7jiVFQD4
幸村の口から血が滴る。
勢いよく杖が引き抜かれると、そこからも赤黒い血が噴き出した。
幸村は落下し、突き出たテラスの地面に打ち付けられる。
衝撃で視界が霞む……だが、すぐに意識が覚醒した。
気絶した方が楽になれるのだが、受けた傷の痛みがそれを阻むのだ。

「あれだけやってもまだ立ち上がるか……」
再び立ち上がった幸村を見て、5人のワルドは呪文を詠唱し始める。
「そろそろこちらの精神力も切れる。これで終わりだ」
ワルドの杖から雷が発生する。
『ライトニング・クラウド』。これで止めを刺すつもりなのだろう。
しかし、幸村はまだ諦めていない。
自分が戦いを放棄すれば、待っているのは敗北……それは自分だけでなく、主人のルイズの敗北……或いは死に繋がる。
そんな事はあってはならない。自分を守って勝手に死なないで欲しいと、ルイズ殿に言われたばかりではないか。
幸村は痛む体に鞭打って、槍を構えなおした。
その時だった。


「ユキムラアァァッ!!」


テラスの扉が勢いよく開かれ、ルイズが飛び込んできた。
ルイズは持っていたデルフリンガーを幸村に向かって投げる。
「相棒!!俺を掴めえぇぇー!!」
デルフリンガーが声高らかに叫んだ。
幸村は投げられたデルフリンガーを掴む。それと同時に、ワルドのライトニング・クラウドが放たれた。
「相棒!俺を前に翳せ!!」
「しかし奴の術は……」
「いいから!ほら来やがったぞ!」
ライトニング・クラウドを目にした幸村は、咄嗟にデルフリンガーを構えた。
「無駄だ!風を防ぐ術はないと分かったであろうが!」
ワルドは勝ち誇ったように叫ぶ。

ところが、彼の予期せぬ事が起こった。

命中するかに思えたライトニング・クラウドが、剣に吸い込まれるように消えたのである。

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:36:07 ID:zDRJQ90F
さっき間違えて呼び捨てにしてしまってすみません支援。

619 :異世界BASARA 3/6:2008/06/22(日) 21:40:23 ID:7jiVFQD4
「何!?」
予想外の出来事にワルドが驚いて声を上げる。
だが、驚いたのは彼だけではない。幸村も左手に持ったデルフリンガーを見て我が目を疑った。
「デルフ殿……これは一体……それにさっきの術は!?」
幸村が驚くのも無理はない。デルフリンガーは古びた剣ではなく、今まさに研がれたかのように光り輝いていたのである。
「これが本当の俺の姿さ、いやぁすっかり忘れてた。俺は昔ガンダールヴに握られていたんだ」
デルフリンガーが嬉しそうに言った。
「まぁ安心しな!ちゃちな魔法は俺の力で吸い込んでやる!この『ガンダールヴ』の左腕、デルフリンガー様がな!」
幸村はルイズの方に向き直った。
ほっとしたような安堵の表情を浮かべている。
幸村もまた、ルイズが無事だった事に安心していた。


だが次の瞬間、一陣の風が吹き、ルイズを吹き飛ばした。


「ルイズ殿!!!!」
吹き飛ばされて壁に叩きつけられたルイズを目の当たりにし、幸村が叫んだ。
「余計な事を……もっと早くに殺すべきだったな」
背後からワルドの声が聞こえた。その声が耳に届いた瞬間、幸村の目が大きく見開かれる。
「許さぬ……」
ぽつりと、幸村の口から怒りの篭った声が漏れた。
「許さぬ、許さぬ、許さぬっっ!!」
怒りが体を震わせ、得物を持つ手に力が入る。そして、幸村は野獣が吼えるかのように叫んだ。




「許さんぞ!!!!!ワルドオォォォォォォーーーッッ!!!!!」

620 :異世界BASARA 4/6:2008/06/22(日) 21:43:01 ID:7jiVFQD4
幸村が絶叫すると、彼の左手……ガンダールヴの証であるルーンが光り輝いた。
と、その輝きに同調するかのようにデルフリンガーも輝き出した。
「その調子だ相棒!ガンダールヴの強さは心の震えで決まる!何だっていい、とにかく心を震わせな!」
「ううぅぅおおおおおおおおお!!!!!!」
幸村はさらに力強く吼える。
不安を感じた1人のワルドがエア・カッターを放った。
デルフリンガーがそれを吸収する。と、魔法を吸収した瞬間、異変が起きた。
幸村が右手に持った槍、「朱羅」から炎が巻き上がったのである。

5人のワルドに戦慄が走る。
このまま放っておくのはマズイ。そう思ったのか、幸村に向けて一斉に呪文を唱えた。
だが放たれた魔法はデルフリンガーによって全て吸い取られた。
そして魔法が吸い取られると、槍から巻き上がる炎がさらに大きくなる。まるで吸い取った魔法を糧にするかのように。


「ぬおおおおああぁぁっ!!」
「あ、相棒!ちょっと待てやり過ぎ……熱!アチチチチ!!!」


デルフ自身も炎の熱に耐えられないのか、刀身が赤くなり、喚き始める。
正にその時であった。
「ぉぉぉぉおおおおおおおらあああぁぁぁぁーーー!!!!」
幸村の咆哮に呼応するかのように、槍から発している炎が一段と大きくなる。
そして激しく舞い上がりながら、巨大な翼を広げた鳥の形に変わっていった。
(不味い……!!)
身の危険を感じたワルドは上昇を始める。だが、既に遅かった。


「灼っっっ!!熱っっっ!!!!!」


一足早く、幸村の技が完成したのである。


「炎鳳覇ああああああぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!!」


翼を広げた火の鳥が、甲高い鳴き声を上げて飛翔した。

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:43:08 ID:d/8NLYIO
支援だ!

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:43:17 ID:ZLMbhQTc
かっこいいぞ幸村、支援

623 :異世界BASARA 5/6:2008/06/22(日) 21:45:56 ID:7jiVFQD4
恐るべきスピードで突っ込んできた炎の鳥に、ワルド達はなす術もなく飲み込まれる。
断末魔を上げる暇もなく、骨1つ残らず燃やし尽くされた。
スクウェアクラスに匹敵する程の火力である。
飛び立った火の鳥は上昇を続けていたが、しばらくすると再び炎に戻り、四散した。

と、ドサリ!と空から何かが落下してきた。
落下してきたものは地面に落ち、呻き声を上げている。本体のワルドだ。
「ぐ、ぐおおおぉぉ……」
ワルドは激痛に顔を歪めながら自分の左腕を……否、元々左腕が有った部分を見る。
先程の炎で焼かれたのか、左腕が肩の部分から焼失している。
それでも、直撃を避ける事が出来たのは幸いであった。
「くそ……この『閃光』が遅れを取るとは……」
ワルドが傷を押さえながら悔しそうに呟く。


「如何に風が全てを吹き飛ばす力を持っていたとしても、我が熱き闘志を消し飛ばす事は出来ぬ」


そう言うと、幸村は槍を振り上げようとした。しかし、よろめいて膝をつく。
「無理すんなよ相棒、無茶すればそれだけガンダールヴとして動ける時間が減るんだ」
まだうっすらと刀身が赤く熱されているデルフリンガーが説明する。
その言葉通り、幸村の体はボロボロであった。

「まぁ……いい。どのみちこの城は我がレコン・キスタによって落とされる。愚かな主人と共に死ぬがいい」
「このような所で果てる気などない!必ずや生き抜いてみせる!」
ワルドの言葉に、幸村が激昂する。
しかしワルドは鼻で笑うと、残った右手で杖を振るい、再び宙に浮いた。
「ならば足掻くがいいさ、無駄だと思うがね」
吐き捨てるように言うと、ワルドは空へと飛び去った。
後にはまだ気絶しているルイズと、満身創痍の幸村が残された。

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:47:56 ID:7PEu+snI
幸村って限りなくガンダールヴ向きだよな。無暗に熱い男だから。
支援

625 :異世界BASARA 6/7:2008/06/22(日) 21:50:16 ID:7jiVFQD4
すいません。ちょっと行が多くなった……


「ルイズ殿……!」
幸村は思うように動かない体で引き摺るように歩き、ルイズの元に歩み寄った。
ルイズの体を抱え起こし、口元に手を当てる。息をしていた。
幸村は安堵の溜め息を漏らす。しかし、すぐに険しい表情に戻った。
「どうする相棒、ここにいたらまず生き残る事は出来ないぜ?」
左手に握られたデルフリンガーが喋る。
城の中からは戦う貴族や兵士の怒号や断末魔が聞こえ、大砲の音が幸村のいるテラスにも響いてきた。
幸村はルイズを抱き抱え、テラスから城内へと戻った。
「まだ手立てはある」
幸村は、おそらく貴族が使っていたであろう部屋に入るとベッドにルイズを寝かせる。
「我等がここに来た時の港、あそこには明日出航する船がある筈。それに乗って逃げる」
「なるほど。だけどなぁ……相棒、フネの操縦は出来るのかい?」
デルフリンガーが最もな言葉を述べる。
例え港に着いてフネに乗れたとしても、動かせなければ意味がないのだ。
「それにだ、そこまで行くのに敵と出会わないなんて事はないだろ?辿り着く前におっ死んぢまうのは目に見えてるな」


「果てる気などない。と言った筈でござる」
「あん?」
「拙者はルイズ殿と誓った。ルイズ殿を守る為に命を無駄にしないと……だから必ず生き延びる」
「……操縦はどうするんだ?」
「拙者の気合で、意地でも動かしてみせる」
「もしフネが出航しちまってたらどうする?王様の話じゃ敵は5万だろ?」
「その時は、5万の敵を斬り捨てるまでよ。拙者の槍と、デルフ殿でな!!」

626 :異世界BASARA 7/7:2008/06/22(日) 21:52:37 ID:7jiVFQD4
「いいねぇ気に入った!そうこなくっちゃいけねぇ!なら、とっとと港に向かうかね。」
デルフリンガーが嬉しそうに震える。
とはいえ、ルイズはまだ気絶したままだ。起こしても、まともに走れるかどうかも分からない。
幸村は少し考えると、意を決したように立ち上がった。
窓に近寄り、備え付けられたカーテンを掴むと、それを一気に引き千切る。
そうしてカーテンを長いロープのようにすると、今度はルイズを背負い、千切ったカーテンで体を固定した。
「この際、破廉恥などと言って恥じている場合ではない!!」
幸村はしっかりとルイズを背中に背負い、右手に槍と左手にデルフリンガーを持った。


「真田源二郎幸村、これより死地を駆け抜けるっ!!!」


幸村は自身に気合を入れ直して叫ぶと、部屋から飛び出し、走り出した。



これにてワルドと決着完了!
さて、次回は北条の爺さんが頑張ります。

627 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 21:54:15 ID:d/8NLYIO
乙!
最高に乙だ!
書き出しの頃にはなかったXの技をも使うとは……
天晴れなり!!

628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:01:08 ID:T+h3xygG
北条のじーさまはギーシュ君だったっけ?
若人に老将の意地を見せられるか?

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:02:00 ID:zDRJQ90F
何と言う熱血、乙です!
X・・・ウチの近くのゲーセンからは消えちゃったんだよなぁ・・・

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:03:25 ID:7PEu+snI
熱いぜ熱いぜ熱くて死ぬぜ!!
作者さまグッジョブです!

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:36:17 ID:ydA0bHqR
2つの月のうち
ひとつの月は異星人の卵で孵化したエイリアンがハルケギニアを襲う…

みたいなメタルブラック的な展開を妄想したが文が書けない俺にわかシューター

ダライアスで書いた人凄いな

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:43:19 ID:yRLevFaR
魔法の使い過ぎで二つの月の一つが砕け
封印されていた魔界の住人がハルゲニアを襲う!
彼らに対抗できるのは月の欠片を鎧として纏える
10代の少年少女のみ!
という電波を過去から受信した

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:45:46 ID:NA4R+ja4
チャチャの方、BASARAの方乙そしてGJです
どちらもキャラがいきいきと、キャラらしく動いていて素敵です!

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:46:39 ID:LqHY/EeZ
>>631
>>632

こちら向きな気もするが、

【IF系】もし、ゼロの使い魔の○○が××だったら
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1213096655/

こっちはクロス禁止だから違うか。

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:53:34 ID:IhxPrDS5
どうした・・・?俺の腕は何をしている・・・俺の腕はどこへいった・・・
脚でもいい・・・俺の脚はどこへいった・・・
なんだこれは・・・!?がらんどうじゃないか・・・俺のからだはどこへいった・・・
俺は・・・俺は・・・たった これっぽっちの存在なのか・・・!?
それはもう溶けてなくなろうとしている・・・
俺にからだを・・・からだをくれ!!

銃夢からジャシュガン召喚

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:54:04 ID:IhxPrDS5
スマン下げ忘れた

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:55:38 ID:pnbSfBoX
うたた寝してたら
「あの世でブリミルに詫びるがいい!
『私は裏切ってはならぬものを全て裏切りました』とな!」
と言いながらダリューンにぶったぎられるアンリエッタ姫を夢に見た。
直前に駆け落ちのシーンの話を読んでたからだろうか。

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:57:25 ID:Bwe3k7sw
二つの月の片方は遙か昔に機械化された地球
休眠から覚めたコンヒューマンがハルケギニアを襲う
レイフォース的展開を妄想
絶望的戦力差を前にルイズと使い魔の「彼女」がタルブ村から発進する
最終作戦名「オペレーションゼロフォース」とか

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:57:53 ID:0mn7UX95
>>632
なんというダブルムーン
ジョセフに召喚される紫の薔薇の人を想像したw

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 22:59:40 ID:QcNKtoaD
ドキばくからスクウェアの松野さん召喚ですね、わかります>紫のバラの人

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:01:53 ID:0mn7UX95
蟹アーマー召喚して虚属性の蟹光線を乱射して欲しい
左のハサミに浮き出るルーン
キタロー喚んだら普通にいい父親役になりそうだしなぁ

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:04:38 ID:XtH7mv10
>>598
あれ、そんなんあったけ?

643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:13:01 ID:T+h3xygG
>>642
ウルトラマンのゴモラが召喚されたけど寝たまま起きてこないってのがありました。

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:16:31 ID:hLfLCPpz
>>642
現在ウルトラ系は短編3つに長編3つで、長編の一つがゴモラ召喚だよ。
俺もあれ続いてくれないかと思うんだけどね。
ちなみに俺はアボラスが好きです。

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:29:34 ID:RUA4eome
ウルトラ系なら歳初期のQネタとかな

ハルケギニア中の魔力を吸い尽くしてついに聖地へと向かう―――
「エルフのみなさん、明日の朝、起きたらシャイターンの門の方角を見てください。そこにあるのはシャイターンの門ではなく―――」



646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:29:35 ID:wiaG1VbM
>>632
双月つながりですね、わかります!

えー、アニメ第2部準拠で双月騎士団ダブルムーン・ゼロとか?
タイトルの時点で大惨事決定のような。

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:44:55 ID:3YLRrOLT
>644
自分もゴモラの続きを楽しみにしてるんですけどね〜
話もいいところで切れてるしw
最後に出てきたジョゼフの友人が未だに誰かわからないのが…

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:45:03 ID:Thk646IB
>>645
バルンガとか古くて通じません

649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:46:11 ID:hLfLCPpz
>>645
その怪獣、無限にエネルギーを吸収していくから倒しようがないじゃん。

ほかQネタなら
ルイズが召喚した白い小鳥、そして次々と起こる使い魔の失踪事件
傷ついたシルフィがいまわのきわに残した言葉は
「鳥を見た……のね」

650 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:48:37 ID:CDqxxmEU
デルフがあった武器屋の店主――彼ならきっと『カネゴンの繭』を再現してくれるに違いない。

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:51:12 ID:zDRJQ90F
>>648
何を言うか!あのシーンは石坂氏のナレーションも相まってトラウマなんだぞ!
この間ビデオで見たばかりのリア充だがな!

>>649
こらこらシルフィ殺すなwww

652 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:54:20 ID:6Db7UU1N
才人とクロスキャラの対決ってどうかな?
勿論、才人が勝つ前提の話だけど

653 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 23:59:05 ID:F2NpU9hL
納得できる内容ならいいだろ

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:10:20 ID:SsHTIiHh
才人が勝つって結構難しいような
相手をかなり弱くしなきゃならん

655 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:11:08 ID:pginMXaY
才人が勝てばいいってもんじゃない
逆に才人が負けてもそれに説得力や必然性がありなおかつ才人やルイズの成長の糧になるならば良作となりうる

656 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:27:12 ID:lYLaa3z0
結果<<<過程

657 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:29:28 ID:0Mo3H9yW
メトロン星人を喚ぼうぜ!

「やあ、ミス・タバサ。君が来るのを待っていた」
「私はハルケギニアの人達がルールを守り、互いに信頼し合っていること……」
「私が恐れているのはミス・タバサ、君だけなのだよ」

戦闘がありました。

これは遠い遠い未来のお話です。
えっ、なぜかって?
それはハルケギニアの人達が宇宙人に狙われるほど
互いに信頼し合ってないからです。



658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:31:54 ID:pginMXaY
地球人はそんなご大層なこと言えるほど信頼し合っていると?

659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:38:33 ID:vAVZICik
「ウルトラセブン」でのそのナレーションはすげえ皮肉たっぷりだったぜ。
つかセブンは傑作揃いなんで一度全部見る事をおすすめする。

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:42:14 ID:Z99TfIzV
>>658
けど、そんな地球人でもウルトラマンは見捨てずに守ってくれました。
だからきっとハルケギニアの人々も守ってくれるよ。シエスタやカトレアやテファみたいな人がいる限り。

661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:45:52 ID:8LMm498o
>>659
ついでに便乗すると、後半に入ると予算の都合で着ぐるみが作れなくなってしまったらしく、
怪獣・宇宙人の類が出てこない話もあるからなw
シャドウマンとかロボット長官とか。
しかしそれでも絵になってるんだから、ほんとあの頃の円谷プロは輝いてたぜ・・・
あ、別に今の円谷プロが嫌いなわけじゃないからな。

662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:46:20 ID:LnnBWrj8
つまり胸革命必須なんですな

663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:46:21 ID:NPwFI0/X
巨乳がいる限りということですね!
わかります!

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:47:40 ID:26EzAQtu
…読むべき作品は幾らだってある(?)のに、なんでエルクゥばかり探しているんだ俺の目はorz

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:53:27 ID:0Mo3H9yW
誰もタバサにつっこみをくれないのかな。
タバサ=セブン


666 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:54:35 ID:X1dna0vQ
>きっとハルケギニアの人々も守ってくれるよ。シエスタやカトレアやテファみたいな人がいる限り。

ふと実はツンデレ好きのドMで、
ルイズやエレオノールやイザベラに踏まれてハァハァ言ってるウルトラマンという、
非常に嫌な絵ヅラを連想してしまったこの脳が憎い。

667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:55:31 ID:Brzlx/oR
>>658
元々セブンのネタをハルゲに置き換えてパロったんだってー事。

「皆さん、ご安心ください。これは遠い未来のお話です。
 え?何故かって?
 我々はまだ宇宙人に狙われるほど、お互いを信頼しあってはいませんから・・・・。」

668 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 00:55:58 ID:AgfN4TCY
>>660
次に地球へ赴任してきた郷さんは怪獣使いの少年で地球人を守ることを躊躇したことがあるけどな
隊長に諭されて守ることにしたけど

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:11:32 ID:g3+cYQmN
>>666
黙示録の獣おめ(616という説が有力らしいけど)
病院行ってきなさい(w

670 :紙袋の使い魔:2008/06/23(月) 01:23:11 ID:JF6rqptl
どうも。毎度毎度この時間帯に現れてる気がします。

6話分、投下よろしいですか?

671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:23:45 ID:HLdiitQ2
しえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:25:08 ID:7tbEwvOT
支援!

673 :紙袋の使い魔:2008/06/23(月) 01:25:25 ID:JF6rqptl
ミスタ・コルベール。二つ名は炎蛇のコルベール。
 その名の通り火系統の魔法を得意とするメイジである。 
 トリステイン魔法学院にて、かれこれ20年間は教師をしている
 
 先日行われた使い魔召喚の儀式の際、彼の生徒の一人であるルイズは前例が無い
 人間を召喚し、使い魔とした。
 その際、使い魔契約の証として刻まれたルーンは彼の見た事が無いものであった。
 魔法学院で教師をやってはいるが、本来は人に物を教えるよりも自分の知識欲を満たす
 事を望む研究員肌の人間である。

 そんな彼の好奇心を刺激する何かが、その使い魔とルーンに感じれた。
 彼はその好奇心を満たす為にあの日以来、図書館にてルーンについて過去の文献を
 調べる毎日を送っていた。

 図書館内にある、教師クラスのみが閲覧できる区間にてその日も本を漁り続けた。
 彼の日々の努力か・・・はたまた、研究員としての本能が悟ったのか。

 彼はついに自分の目当ての物を見つけたのである。
 自分の好奇心が満たされていく事を感じると共に、その書物に書かれている内容に
 冷や汗を流し、彼は文献を読み続けた。

 思いもしなかった内容に、彼はその書物を手に取り学園の長。偉大なるオールド・オスマン
 の下へと向かった。




 その日も、トリステイン魔法学院の長。オールド・オスマンは自室にて退屈を持て余していた。
 白い口ひげに長く伸びた白髪。魔法のローブを着たその姿はまさに魔法使いである。
 齢300歳は越えるとも言われる、彼からは有無を言わせない迫力がある・・・・筈なのであるが・・・。


674 :紙袋の使い魔:2008/06/23(月) 01:26:06 ID:JF6rqptl
 彼は沈黙を破ると、近くに居る秘書風の女性へと話しかけた。

「ミス・ロングビル。今日は何色かね・・・?」
「オールド・オスマン。申し訳ありませんが意味が分かりかねます」
「ワシは何色と聞いておるのじゃよ・・・。ミス・ロングビル。ワシくらいの男児が色を聞いたら一つしかあるまいて?」
 
 ミス・ロングビルと呼ばれた女性は軽くプルプルと震えた後、呟いた。
「・・・・・黒ですわ」
「ヒャッホウ!!ワシの勝ちじゃよ!モートソニグル!」

 イヤラシイ目で笑った後、自らの足元の鼠へと話しかけた。
 彼の使い魔と思われるその鼠は、主と同じ様な目つきでニヤニヤと笑っている。

「オールド・オスマン。朝からそのような下卑た事ばかり仰るのでしたら・・・私にも考えがありますよ?」
 彼女の周りからドス黒いオーラの様な物を感じる。
 窓や机が振動しているような気もする・・・。

「・・・・ごめんちゃい・・・。寂しいジジイの言う戯言じゃよ・・・ボーナス1割増しするからアレだけは
止めて欲しいのじゃ・・・」
「そうですか。反省されているのなら私も今日の所は水に流しましょうボーナス2割増しして下さる事ですし」
「え・・・?1わ・・・・・」
「何かおっしゃいましたか?」

 人のものとは思えない殺気が部屋を支配した。モートソニグルにいたっては泡を吹いて意識を失っている。
 セクハラに対する女子の怒りはギアをも打ち滅ぼすのだ。
「ナンデモナインジャ・・・ナンデモ・・・」


 コルベールが学院長室の前へと到達すると、扉一枚隔てた向こうから言い知れない殺気を感じた。
 炎蛇のコルベールと呼ばれた彼にさえ感じた事の無い種類の殺気である。

 呼吸を整え、いざ扉を開く。

675 :紙袋の使い魔:2008/06/23(月) 01:26:29 ID:JF6rqptl
「失礼します。オールド・オスマン・・・」
 部屋のドアを開けると、軽く意識を手放しているオールド・オスマンと自らの席に鎮座している
 ミス・ロングビルが彼を出迎えた。

「ど、どうかしたのですか?オールド・オスマン・・・。何かあったのでしょうか?」
「大丈夫・・。大丈夫じゃよ。ワシはオスマン。オールド・オスマンじゃ・・・」

 大丈夫と言う彼の目はあからさまにコルベールを見ていない。そんな様子を見た後、ミス・ロングビル
 の方へ目を向けると、彼女は我、関せずといった様子で自分の仕事をしていた。
 少し考えたコルベールであったが、先ほどの自分の調べた内容の重大さを思い出すとオスマンへと
 話しかけた。

「オールド・オスマン。報告があります」
 その言葉と彼の雰囲気にオスマンは曖昧な状態から我へと帰る。
「ミスタ・バストール。何かあったのかね?」
「はい。先の召喚の儀式に関してなのですが・・・。ちなみに私はコルベールです。オールド・オスマン」
「ふぉっふぉっふぉ。すまんのう。そうじゃったな。それは昨日夢で見た妖精の名前じゃったわい」
「夢と現実を一緒にしないで頂きたいものです・・・」
「して、何があったのじゃね?」

 コルベールは、図書館で見つけた自分の探していた内容の本を彼へと手渡す。
「その本と、この絵を見てください。これは召喚の儀式の際、私の生徒が召喚した人間に刻まれていたルーン
と同じものです」
 オールド・オスマンは眼光を鋭くし、その姿に相応しい威圧感を発するとミス・ロングビルへと声を出した。

「ミス・ロングビル。席を外しなさい」
 先ほどまで、自分の怒りのオーラに震えていた人物とは同一人物とは思わせぬ迫力を感じ取ると
 2人へと一礼し、彼女は無言で部屋から出て行った。
「詳しく説明をするのじゃ。ミスタ・コルベール」




676 :紙袋の使い魔:2008/06/23(月) 01:27:03 ID:JF6rqptl
 先日、魔法の失敗の原因が分かるかも知れないと言ったファウストとルイズは部屋で語り合っていた。
「・・・・そうですね。法力の主な理論としてはこんな所ですかネ」
「それにしてもすごいわねぇ・・・。理論化した法力を学べば、平民でさえ扱う事が出来るだなんて・・・」
「まぁ、それでもきちんと扱うにはそれ相応の努力が必要なんですけどね・・・。ルイズさんの頑張りならすぐにでも
修める事が出来るでしょう」
「私の魔法の為ならいくらだって努力してやるわ!それで、私が法力について知識を深めた方がいい事は分かったけど
あんたの方はどう?この世界の魔法については?」

 ルイズの自室に広がっている書物を見渡し元にあった場所へと返却していく。
「大体は理解しましたヨ。この世界の魔法は実に奥が深い。ここにある書物に書き記していない事がまだまだあるでしょうね」
「もう全部覚えたの・・・!?私が必死に覚えた内容をここ数日で・・・文字も最初は読めなかったのに・・・」
「これでも医者ですので・・・ネ?」
「関係ないと思うけど・・・・。それなら後は私があんたから法力を覚えればいいのね・・・・」

 ぐぅぅぅぅぅぅぅ・・・・とファウストの方から音が鳴り響く。
 どうやらもう正午のようだ。魔法の事になるとついつい周りが見えなくなってしまう癖が
 自分にはあるようだ。
 ファウストの方へと向きなおす。

「今日はここまでにしましょうか。もうお昼だもの。お腹すいたわよね?」
「ハイ、ルイズさん!ごはんー!ごはんー!」
「分かったわよ。それじゃぁ食堂へ行きましょうか?」


677 :紙袋の使い魔:2008/06/23(月) 01:27:40 ID:JF6rqptl
 学院のメイドであるシエスタは、その日も忙しい昼の時間帯をきりきり舞いになりながら仕事をしていた。
 最後のメニューであるデザートを貴族へと運んでいた。

 食堂の一角で、貴族の少年たちが声を上げていた。
 どうやら金髪のキザな少年に対し、周りが冷やかしの言葉をかけているようだ。

「なあギーシュ! お前、今は誰と付きあっているんだよ!」
「誰が恋人なんだ? ギーシュ!」
 ギーシュと呼ばれた少年は口に咥えていた薔薇を右手へと持ち直した。

「何をいっているのだね君たちは?僕は薔薇だ・・・そう・・・薔薇は皆を楽しませる為に自分を美しく
咲かせる・・・。そんな僕が特定の女性と付き合うなどと・・・」

 優雅に舞う様に踊りながら語る彼のポケットから、ガラスの小瓶が落ちた。紫色をした液体が中に詰まっている。
 彼らはそのことに気付かず、話に夢中になっていた。

「貴族様、こちらをお落とされましたよ」
 ギーシュへとそれを差し出したが、彼は一瞥しただけですぐに話へと戻っていった。

「こちらへ置いておきます。失礼致します」

 シエスタは、彼らの近くの席へとそれを置いて仕事へと戻ろうとした。

「ん?その香水はモンモランシーの香水じゃないのか?」
「そうだ!その鮮やかな紫色は、モンモランシーが自分の為だけに調合している香水だぞ!」
「それが、ギーシュ。君のポケットから落ちたという事は・・・君のお相手はモンモランシー
と言う事になるな?」

 彼が反論を言おうと席を立った時、後ろのテーブルに座っていた少女も立ち上がった。
 栗色の髪の、可愛らしい少女である。彼女はギーシュの前へ出ると。
 涙を流した。

「ギーシュ様。やはり、ミス・モンモランシーと・・・」
「ケティ、待ちたまえ。それは誤解だよ。話を聞いてくれたま・・・・」
 キッとギーシュを睨み付けると、思い切り彼の頬へ平手打ちを放った。

「言い訳なんて聞きたくありません!さようなら!!」
 走って食堂を出て行った彼女と入れ替わりに見事な巻き髪の女の子が
 ギーシュの元へとやってきた。
「モンモランシー!誤解だ!待ってくれ!!話を・・・」
「聞くまでもないわ。貴方があのケティって子に手を出していた事実は変わらないもの・・・」

 近くにあったワインボトルをギーシュの頭上へと持っていくと、ドボドボと中身を頭にかけた。

「浮気者!!」
 と、怒鳴り散らすと彼女もその場から立ち去っていった。

 暫く、呆然としていたギーシュであったが、ハンカチで顔を拭くと芝居がかった言い回しで喋った。


678 :紙袋の使い魔:2008/06/23(月) 01:28:17 ID:JF6rqptl
「フフフ。どうやら彼女たちは薔薇という花の真の美しさを知らぬようだね」

 一部始終を見ていたシエスタは、残りの仕事を思い出しその場を離れようとした。

「そこのメイド。待ちたまえ。黒髪の・・・君だよ」

「貴族様。何か御用でしたでしょうか?」
「君が軽率に香水の壜なんか拾い上げたおかげで、二人のレディの名誉が傷ついた。どうしてくれるんだね?」
「私は、この学院に雇われているメイドとして、貴族様がお困りになられないように落し物を拾って差し上げた
だけで御座います」

 ギーシュはこの言葉に面食らってしまった。自分の考えていた事と全く違う反応である。
 沈黙しているギーシュを見て
 彼の周りの少年達はどっと笑った。

「そうだぞ!ギーシュ!そもそも君が二股なんかかけるからこういう目にあうんだぜ?」
「そうだそうだ!俺たちモテナイ男のしっと心に対して失礼だぞ!!」

 なんやかんや少年たちが言った台詞をギーシュは全く聞いていなかった。
 シエスタへ向き直ると低い声で言った。
「君は、貴族に対しての態度がなっていないようだね。君達平民・・・」
「なっていないと言われようと、自分の正義を曲げる事は出来ません。これは祖父から日々教えられた事ですから。
それが貴族様のいう事であろうと、私は自分を曲げる事は出来ません」

 この言葉に、食堂は静まり返った。特にギーシュと親しく、彼が貴族としてのプライドは人一倍強い事を知っている
 生徒達は息を呑んだ。

 当然、この様子をみていたのは貴族達だけではない。他の給仕をしているメイド達やコックもこの喧騒を見つめていた。
 ただでさえ冷や冷やと見ていた者達もシエスタの台詞は予想外すぎた。
 貴族が白と言えば、黒い物でも白いといわなければいけない。それが貴族と平民の関係だ。
 シエスタはそのルールを破ったのだ。
 
 誰もが、声も発することなく成り行きを見つめ続けていたその時。

 彼女達は現れたのある。

「おや?どうかしたのですかねぇ?人だかりが出来ていますよ」
「何かあったのかしらね?そこのメイド。何か見せ物でもやっているのかしら?」

 シエスタの同僚であるメイドは、ルイズへと事の成り行きを説明した。


679 :紙袋の使い魔:2008/06/23(月) 01:28:42 ID:JF6rqptl
「あのギーシュの女ったらし・・・。完全に自分が悪いじゃないの。それを平民になすりつけるなんて貴族の風上にも
おけないわ。それにあの黒髪のメイド・・・以前ファウストに食事を頼んだ子じゃない」
「そうです。アレはシエスタさんに間違いありません。ルイズさん・・・」
「えぇ。言われなくても分かっているわ。止めに行くわよ」



 ギーシュがシエスタの方へ杖を突きつけ、声を発しようとした時
 目の前にルイズと背の高い異様な男が現れた。

「・・・何か用かね?ルイズ。僕は今から礼儀がなっていないメイドに躾をしなきゃいけない所なんだ。退き給え」
「何言ってるのかしらギーシュ?事情は聞いたわよ。完全にあんたが悪いじゃないの。確かにそこのメイドは礼儀は
なってなかったかも知れないわ。でも間違ってもいない。アンタは自分の腹いせに彼女に絡んだだけじゃない」

「ルイズ。君まで僕を馬鹿にするのかい?いいだろう・・・。そのメイドを庇うというなら・・・・決闘だ!!」
「上等よ!!」

 ギーシュの発言に、食堂は騒然となった。貴族同士の決闘はご法度だ。それを彼は宣言したのである。
 ギーシュの周りの少年も彼を諌めようと話しかけた。
「ギ、ギーシュ。気持ちは分かるけども決闘は行きすぎじゃないか・・・?それに貴族同士の決闘はご法度だぜ?
先生に見つかりでもしたら・・・」

 頭に紙袋をつけた背の高い男が、彼らの前へと歩いてきた。
「まぁまぁ。みなさん。落ち着いて下さい。それに貴族同士の決闘は禁じられているのでしょう?」

 突如、話に参入してきた謎の男にギーシュを始め少年たちは彼の顔を見上げた。
「誰かと思ったらルイズの使い魔じゃないか。紙袋を被っているなんてふざけている。貴族の前で失礼だとは
思わないのかい?」

 ギーシュはファウストを一瞥すると鼻で笑うようにそう言った。
「それとも何かね?君がご主人様の代わりに僕と決闘でもする気かい?それなら貴族同士の決闘ではなくなるがね」
「いいでしょう。聞き分けの無い子にはオ・シ・オ・キが必要のようですからね。戦う気はありませんでしたが
それも大人の務め。私がお相手いたしましょう」
「ちょっとファウスト、何を勝手に・・・!!」

「ハハハハハっ!!貴族でもない使い魔の・・・しかもルイズの使い魔の君が僕にオシオキすると!?いいだろう!
その思い上がり・・・僕がたっぷりと後悔させてあげよう!!決闘だ!!!」

彼は目を怒りの色へと変えて叫ぶと食堂から出て行く。

「ヴェストリの広場へ来たまえ!!そこが決闘場だ!!」
 
出て行った彼を追うように周りの少年たちもその場を後にした。

680 :紙袋の使い魔:2008/06/23(月) 01:32:04 ID:JF6rqptl
ここまでです。

いよいよ、次は初バトルになります。

それではまた来ますので・・・。

そうそう、このスレの前の方で、少し展開を予想されて
居た方がいらっしゃいましたが・・・。

エスパーのようですね。

まぁ分かりやすい展開といえばそうなんですがw

681 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:33:07 ID:g3+cYQmN
ギーシュ君はどうなってしまうんだ?
支援。

682 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:35:30 ID:L9iX++tb
黒髪・・・正義・・・?
色々と考えながらも投下乙です

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:39:48 ID:g8MUFM+7
ここでもギーシュ涙目か・・・
だれかギーシュが勝てるやつ呼んでやれよ

しかしそれだと話が進まないんだよな

684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:40:13 ID:HLdiitQ2
ギーシュ……手術台と爆弾だけは出てこないように祈っておこう

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:40:22 ID:DExeL99J
ファウスト、乙です

ジャパニーズ、と来ると結構絞られるんですけど・・・・誰だろ?男?
取り敢えず、覚醒必殺技の四択宝箱はかまして欲しい所ですw

686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:42:42 ID:DWNhOqpp
>>683
小鬼にはギーシュが圧勝していたけど

687 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:44:43 ID:Fo9Le+9d
原作でも高慢なお坊ちゃんだったのが目を覚めさせられるイベントだからしょうがないさ

まあ召喚されるのがサイトじゃない場合目覚めるどころかお亡くなりになってしまう場合すらあるけど

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:44:59 ID:g3+cYQmN
人修羅やシャーリーみたいに決闘自体発生しない場合もあるしね。

689 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:46:47 ID:8LMm498o
ファウスト氏乙です!

>>685
もしや、元ヤク中忍者のお師匠様かも。

690 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:48:23 ID:r+2iNAtj
提督だと、ギーシュとの決闘より酷い事になってしまった

普通に決闘イベントがあったほうがギーシュやルイズのためになるかもな

691 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:57:08 ID:+iati7Yv
決闘が無いとギーシュが絡みにくくなるしなぁ
アルビオン行き前夜にいきなり絡み始めるってのもアレだし

692 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 02:15:34 ID:AgfN4TCY
たまには明らかに格上の相手をギーシュが完膚なきまでに叩きのめしてもいいじゃないか
それこそ悟空とか別次元のキャラを

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 02:18:09 ID:J+u2Cqly
>>692
でも一応ギーシュが悪いから勝たせるのもなあ

原作1巻を読み直すと意外なほどギーシュが悪いともいえない展開だけど
サイトが喧嘩を売らなければ決闘までするつもりも無かったみたいだし

694 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 02:25:06 ID:vAVZICik
たまには機転を利かせてギーシュに二股性交させてやるようなやつがいてもいいと思うんだ

695 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 02:27:47 ID:vAVZICik
間違えた
性交→成功

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 02:28:01 ID:AgfN4TCY
>>693
ボコボコにしてから自分の過ちに気づいて和解とか

成歩堂を召喚して裁判で決闘回避という電波を受信した


697 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 02:45:00 ID:8LMm498o
>>694
思っていることとはちょっと違うかもしれないが、鋼の使い魔のギーシュは見事にボッコ後二人とよりを戻してたな。
ギーシュは一度ボコられることは必要だとは思うが、モンモンやケティとは幸せになって欲しいものだなぁ・・・

698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 03:00:35 ID:Muz9PLrq
本編じゃあどうなったんだっけ?
モンモンにあいそつかされてるみたいな気がしたが。


699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 03:00:41 ID:HB36lyAG
>>694
ご立派・・・・いや、なんでもない

700 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 03:09:31 ID:qIy+dIpZ
たかのつめ団の皆さんなら、
無理なくギーシュにボコられてくれるのではないか?

701 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 03:14:39 ID:fSZTGNnE
>>700

いや、レオナルド博士がいる。
あの人「熊」って言われると怒って噛み付くからな。意外とダメージはでかいw

702 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 03:18:31 ID:OrehUEiR
>>701
一瞬
ベルセルクにそんなキャラいたっけ?
と思ったけどあれは鷹の団だったね

703 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 03:20:25 ID:AgfN4TCY
ゼロ魔キャラがクロスキャラを蹂躙する話をみんなは求めているんだな

704 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 03:28:43 ID:r+2iNAtj
>>693
 薔薇乙女も使い魔だと、決闘した理由は

 ギーシュとその友人達が、使い魔達の正体を知りたいが為に軽く挑発してみた
 JUMが自分の力で敵と対峙したかった、その覚悟を自分にも周囲にも示したかった

 というものだったな。
 自己紹介代わりとの暗黙の了解が両者に存在していた。



 無理にケンカさせなくても、決闘そのもので両者とも利益を得る、という展開は可能

705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 03:30:13 ID:b6NO3bAr
アースガルズのギーシュみたいに
決闘中に目覚めるギーシュがもっと見たい

706 :”IDOLA” have the immortal servant 0/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/23(月) 03:48:37 ID:zGn4pbub
こんな時間ですが3:50から第三話投下したいと思います。


707 :”IDOLA” have the immortal servant 1/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/23(月) 03:50:23 ID:zGn4pbub
「あ、あんた何してるの?」
 自分の所に食後のデザートを持ってきた使用人が自分の使い魔だったので、ルイズは目を丸くした。
「何。ここの食堂の使用人に世話になったから、労働で返しているだけだ。金は無いが、ただで施しを受けるのは性に合わんのでな。ついでに、服も汚れていたので着替えさせてもらった」
「そ、そう。頑張って」
「うむ」
 そう返事を返すと、フロウウェンは給仕の仕事に戻っていく。
 我ながらマヌケな返事をした、と思う。ただ、借り物であろう執事の格好は恐ろしく様になっている。
 平民を召喚してしまったと落ち込んだものだが、今でははっきり言える。自分は当たりを引いたのだ、と。
 フロウウェンは律儀だし、魔法が使えない自分を馬鹿にしたりしない。
 しかも「魔法のようなもの」まで使えるという。使い魔として見た場合、美点はいっぱいあると思う。
 だから食前の祈りである、始祖ブリミルと女王アンリエッタへの感謝の言葉も、殊更神聖なものに思えた。
 しかも、使い魔の運んできたデザートもクックベリーパイというルイズの大好物だったりする。今日はついてるのかもと、パイを口に運びながらルイズはご満悦だ。昼間の失敗も帳消しにしてお釣りが来るというものだ。
 端的に言うと、ルイズは浮かれていた。だから食堂の一角で起きている騒動にもまだ気付いていなかった。
 その騒動に巻き込まれた形のフロウウェンはというと、目の前の少年をどう扱ったものか困惑していた。
 フロウウェンが少年の落とした香水を渡した事で、彼の二股が発覚してしまったらしい。あれよあれよという間に、フロウウェンの目の前で少女二人に三行半を突きつけられた形だ。
 それだけなら別にどうという事は無いのだが、少年は頬に手形を貼りつけ、ワインを頭から浴びせられ、それでも芝居がかった仕草で、フラれた責任の所在を自分に求めてくるのだ。 
 ギーシュの身勝手な主張を聞いていたが、面倒になってきたので溜息をつくとフロウウェンは言った。
「……あー、ギーシュ、だったかな。気の毒だとは思うが、不実なのは感心できんな。例えオレが話を合わせて、あの場を知らぬ存ぜぬで押し通せても、それはあの娘達への裏切りではないのか?」
「そうだぞ、ギーシュ! お前が悪い!」
 フロウウェンの言葉はギーシュの痛い所を的確に突いていたが、友人達の横槍と嘲笑があってはギーシュも引くに引けない。何より相手は平民だ。貴族が簡単に非を認めるわけにはいかない。
「君は貴族に対する礼儀を知らないのかね。人前で貴族に恥をかかせるのが使用人のする事なのか?」
「残念だがこの服装は借り物で、オレは使用人ではない。手伝っているだけだ」
「……? ああ、ああ! そうか、君はあのルイズの使い魔だったね。全く主人が主人なら使い魔も使い魔だ」
「……それは、どういう意味かな」
 すっと、フロウウェンの目が細くなる。周囲の温度が数度下がるかのような錯覚を受ける、冷たい怒気だった。
 自分だけならば大目に見てやる事もできた。しかし関係の無いルイズまで絡めてくるとなれば、聞かなかった、で済ますわけにはいかない。
 勘の鋭い者なら、そこで言葉を止めていただろう。
 だが、ギーシュは鈍い。絶望的に鈍い。好きにさせれば戦場で真っ先に死ぬタイプだ。だから、言ってしまった。
「言葉通りだよ使い魔君。人に迷惑をかけてばかりで役に立たない、という意味さ」
「ほう」
 フロウウェンが薄く笑う。
 ―――そういえばその言葉を前に自分に浴びせた者がいた。
 あのオスト・ハイル博士だ。
 さんざん人を実験動物として利用し、約束も守らず、手に余ると「役立たず」と罵り、遺棄処分にしてくれた。
 結局直接のお礼参りもできなかったのだった。
 そんな事を、このタイミングでフロウウェンが思い出してしまったのは、ギーシュの不幸だ。
 だから、フロウウェンは経験に裏打ちされた、老獪さから来る確信を持って言う。言われたギーシュの反応を完全に読み切って。
「貴族だと言ってみたところでお前がどれほどのものだというのだ。未熟者に対して礼儀など必要あるまい」
「……よかろう。君に礼儀というものを教えてやろう。食後の腹ごなしには丁度いい」
 と言って、ギーシュが立ち上がる。
「決闘だ! ヴェストリの広場へ来たまえ!」
 これは見物だ、とギーシュの友人達が後に続いた。一人がその場に残る。監視のつもりらしい。
 ふと気付けば、シエスタが青い顔をして立ち竦んでいた。

708 :”IDOLA” have the immortal servant 2/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/23(月) 03:51:24 ID:zGn4pbub
「ヒ、ヒースクリフさん! 殺されちゃう! き、貴族を怒らせるなんて……」
 シエスタはフロウウェンの腕を掴んで、自分も付き添うからすぐに謝りに行きましょう、と促してくる。
 ここ数日のフロウウェンとの会話で、シエスタはこの老人が本当にトリステインでの常識に欠ける事を知っていた。だから、メイジの恐ろしさを分かっていない事もすぐに理解した。
 自分が止めるべきだ。手伝わせたのは自分で……責任がある。
「ルイズを馬鹿にされて、引き下がるわけにはいかない」
「そ、そんな……謝っちゃってもいいじゃないですか! ミス・ヴァリエールだって分かってくれますよ!」
「だろうな」
「なら、何で……!」
「あの娘が、学院で何と言われているか知っているだろう?」
 シエスタははっとして、フロウウェンの顔を見詰める。
 これから決闘に赴くというのに気負った所はなく、青い目で静かに自分を見つめていた。
「メイジの実力を見るには使い魔を見ろ、と言われているらしいな。ならば退けぬ場面もある。あの小僧や周りの連中に、知らしめる必要がある」
 ようやく騒ぎを聞きつけたルイズが入れ替わるようにこちらへ向かってくる。それを目にしたフロウウェンが、シエスタに言う。
「シエスタが心配してくれた事は有り難く思う。今の話はルイズには黙っていてくれ」
 シエスタは何も言えなくなってしまった。
「なにしてんの! ギーシュと決闘なんて、何考えてるのよ!」
「何か問題が?」
「何勝手に決闘の約束なんかしてんのよ!」
「うむ。これはオレが勝手にやった事だ。だからルイズに責任はない。安心していい」
「そういう事を言ってるんじゃなくて……」
 フロウウェンはにやり、と悪戯を思いついた少年のような笑みを浮かべる。
「あの小僧は食後の腹ごなしと言っていたが、その通りだ。難しく考える必要は無い。小僧は、さっき聞いたメイジのランクではどれくらいだ? ラインか? トライアングルか?」
「ドットよ。あのテクニックとか言うので戦うの? 自信あるの?」
「やってみなければ分からんよ。純粋にテクニックユーザーとして見た場合、オレも最下級だろうからな」
 最下級、という言葉を聞いて、ルイズの顔色が変わった。
「ちょっと! 下手したら怪我じゃ済まないのよ!? 言っておくけどギーシュの魔法は」
「その先は言わなくとも良い」
 その言葉をフロウウェンは遮る。
「な、何よ」
「戦う前に相手の戦術を知ってしまっては興が冷めるというものだ。何せ一対一の決闘だからな」
「はぁぁっ!?」
 頭が痛くなってきた。何だかんだでノリノリじゃないかこの男。
「さて、案内してもらおうか」
「こっちだ。じいさん」
「ああもう! 怪我しても知らないからね!!」


「諸君、決闘だ!」
 広場は噂を聞きつけた生徒達でごった返していた。ギーシュが煽るとわあーっと喚声が上がる。
 どうやら暇を持て余した連中は殆どがギーシュの味方らしい。
 こちらの味方と言えば、心配そうに見守るルイズとシエスタだけだろう。だが、それで充分に過ぎる。
「決闘だ! ギーシュとルイズの平民が決闘をするぞ!」
 喚声に腕を振って答えるギーシュ。
 対するフロウウェンも堂々としたもので、まだ笑っていた。目は全然笑っていないが。
「とりあえず、逃げずに来た事は誉めてやろうじゃないか」
「抜かせ、小僧」
「さて、始めようか。僕はメイジだ。だから魔法で戦う。よもや文句は無いね?」
「好きにするが良い」
 ギーシュは満足そうに頷くと、手にしていた薔薇の花を振る。
 花びらが一枚宙に舞って、見る見る内に甲冑の女戦士の人形になった。
「ほう。これは『錬金』の応用か。こんな事も出来るのだな」
 とすると、目の前の少年の属性は土、という事になる。フロウウェンとしては、火球を飛ばされたり、雷を放たれたりといった、遠距離主体の戦闘になると予想していたのだが。
 まあ、近接戦闘なら望む所だ。人型であるなら尚更やりやすい。
「僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。従って、この青銅のゴーレム、『ワルキューレ』がお相手する」
「来い」
 猛然とワルキューレが突進する。
 初弾はあっさりと避けられた。それなりに早いしパワーもある。が、直線的で力任せのそれは、フロウウェンにとって見切る事は容易かった。
 操る者に体術の心得が無いのだ、とフロウウェンは感じた。

709 :”IDOLA” have the immortal servant 3/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/23(月) 03:51:55 ID:zGn4pbub
 続けてワルキューレが青銅の右拳を繰り出す。が、あっさりと受け止められた。
 フロウウェンはワルキューレの手首を掴んだまま力の方向を反らし、重心を操作してあっさりと地面に引き倒す。そのまま肩口に足をかけ、右腕を肩から捻り上げる。
 金属の軋む嫌な音が、ヴェストリの広場に響いた。
 一連の、流れるような鮮やかな動作でワルキューレの右腕を肩口からもぎ取ると、ギーシュの方向に向かってワルキューレを蹴り返した。
 5メイルは飛ばされて、ワルキューレが派手な音を立てて地面を転がる。
「な……」
 絶句するギーシュ。ギャラリーも一瞬静まり返った後、喚声を上げた。
「ふむ」
 もぎ取ったワルキューレの腕を弄びながら、首を左右に振ってこきこきと音を鳴らす。
 ワルキューレを見て最初に想起したのは自分の世界の女型アンドロイドだった。
 だが、ワルキューレと、フロウウェンの世界でのアンドロイドでは、その構造の精密さからも戦闘能力からも比較対象にはならないようだ。
 ゾーク・ミヤマという長年の親友がフロウウェンにはいた。
 彼の家には旧式のアンドロイドが長年仕えていたが、戦闘用ではないという彼女でさえ、もう少し動けるだろう。
「中身はがらんどうなのか。どうやって動かしているのか知らんが、関節は案外脆いようだな」
「ば、馬鹿力が自慢か! いいだろう全力で相手してやる!」
 ギーシュが花びらを撒き散らすと、新たに5体のワルキューレが出現した。
 ここに来て、まだギーシュはフロウウェンの戦力を誤解していた。ワルキューレを蹴り飛ばした瞬発力は確かに大したものだが、最も警戒すべきはそこではない。
 ワルキューレと、それを操るギーシュの技量を初弾で見切り、重量、力、速度で人間に勝るはずのゴーレムをあっさり引き倒した技の冴え。それこそがフロウウェンの最大の武器だ。老いて尚剣筋が衰えぬと言われた、たゆまぬ研鑽の賜物だった。
 
 
 一方、学院長室では―――
「で、どこにも該当するルーンが見当たらなくて、なんで始祖ブリミルの使い魔に行き着くんじゃ」
「人間の使い魔は古今、例がありません。しかし、明記されているわけではありませんが、この『始祖ブリミルの使い魔』たちの記述を見てください。
それぞれ、あらゆる武器を使いこなす、あらゆる動物と心を通わせる、叡智とその手に持った道具で主を支える、とあります。
能力に差異はありますが、人間かエルフのような亜人ならば、いずれもこれらの記述が自然に想像出来るとは思えませんか?」
 いささかコルベールは興奮しているらしい。鼻息荒く、自分の考えを語る。
 武器を使うのならば手はあっただろう。
 動物と心を通わせるのが、また動物というのも納まりが悪い……かもしれない。
 そしてミョズニトニルンに至っては叡智と手にもった道具、か。
「それで、人間が召喚されて、刻まれたルーンがガンダールヴでもヴィンダールヴでもミョズニトニルンでもないから、語られぬ最後の使い魔かも知れぬじゃと? それはいくらなんでも飛躍しすぎてはおらんかね、ミスタ・コルベール」
 それはコルベールも承知していた。ただ、動物や幻獣に刻まれたルーンは記録がいくらでもあるし、効果もどのようなものか大体分かっている。
だから何度も何度も過去の記録とルーンを照合し、フロウウェンに刻まれたルーンが記録にない事を確認してからここにきたのだ。
しかし、他に該当するルーンがないという事を証明するのは俗にいう悪魔の証明という奴で、どれだけ調べても絶対だと言い切るのは不可能に近い。
 現時点で言える事は、類例のない人間の使い魔に、これまたやたらレアそうなルーンが刻まれた、という事だけだった。
「ですから、オールド・オスマンに話を伺いに来たのです。その、ミス・ヴァリエールの使い魔自身も……危険は無いと思いますが、監視が必要ではあると思うのです」
 コルベールはフロウウェンの青い目を思い出していた。
 あれは、戦場を知っている目だ。そしてその空しさも知っている目。だから彼の人柄には危険がないと判断し『コントラクト・サーヴァント』を行わせた。
「現時点では何とも言えんのう。その、ヴァリエール公爵家の三女の属性はなんだったかな?」
「分かりません。彼女が使う魔法は全て爆発してしまいますからね。彼女がもし、虚無の属性であるなら……これは」
「うむむ……」
 オールド・オスマンは腕組みをして黙ってしまう。
 コツコツとドアが叩かれた。
「誰じゃ?」
「私です。オールド・オスマン」
 その声はミス・ロングビルのものだった。

710 :”IDOLA” have the immortal servant 4/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/23(月) 03:52:28 ID:zGn4pbub
「ヴェストリの広場で決闘をしている生徒がいるようです。大騒ぎになっています。止めに入った教師がいるのですが、生徒に邪魔をされて止める事が出来ないと」
「全く……暇を持て余した貴族というのはこれだから始末に悪いわい。誰が暴れておるんじゃ?」
「一人は、ギーシュ・ド・グラモン」
「あのグラモンのとこのバカ息子か。親父も息子もどうしようもない女好きじゃからな。おおかた女の子の取り合いが原因じゃろ。で、もう一人は?」
「それが……メイジではなく、ミス・ヴァリエールの使い魔だと」
 オスマンとコルベールは顔を見合わせる。
「教師たちは『眠りの鐘』の使用許可を求めておりますが」
 オスマンはほんの少し逡巡した後、告げる。
「放っておきなさい。たかがケンカじゃろ」
 勿論、真意は別の所にある。少しだけ迷ったのは、始祖の使い魔の「四人目」の記述が少々引っかかったからだ。
「わかりました」
 ミス・ロングビルの足音が去っていくと、オスマンはコルベールを見やる。
「確認するが……その、ミス・ヴァリエールの使い魔というのは、人格的には問題が無さそうなんじゃな?」
「私の見立てでは、そうです」
 オスマンは頷くと、壁にかかった大きな鏡に杖を振るった。鏡にヴェストリの広場が映し出された。
 
 
「あら」
 何時の間にかキュルケの隣にタバサが来ていた。それはいつもの事なのだが、本から目を離して決闘を熱心に眺めている。興味の対象が本以外の物に移る事すら珍しいのに、とキュルケは思った。
「どうしたの? こういうのに興味なさそうなのに」
「勉強になる」
 タバサは答えた。
「あー。あれはちょっと……相手が悪いわね。ギーシュも気の毒にね」
 そういって蒼白になっているギーシュを見て笑う。
 五体からのワルキューレから一斉攻撃を仕掛けられながら、一発の命中も許してはいない。時に足を引っ掛けてワルキューレを地に転がしたりしながら、ルイズの使い魔はまだ本格的な攻撃に転じていなかった。
 まず、体重移動と足裁きが抜群に上手い。決してフロウウェンの方が早く動いているわけではないのだ。
 離れて見ていると、カラクリが分かる。踏み込む足が左右どちらかに捻りが加えられていて、一歩を踏み出した時に同時に軸足を回転させて死角へ、死角へと高速で回り込んで行くのだ。
 距離と方向を効果的に稼いで、前後左右、縦横無尽に隙を見せずに動き回るので、数で勝るはずのワルキューレ達がまるでついていけない。
 仕舞いにはワルキューレ同士で激突したり絡みあったりする有様だ。攻撃もされていないのにワルキューレはあちこち傷だらけになっていた。
「多対一の戦いに慣れている」
「そうね。何か体術を習得してるわよ、彼」
 そうこうしてる間にフロウウェンが、ワルキューレ達の背後を取った。
 足を止めて、ワルキューレの一団に向けて右手を突き出す。
 そして……それだけだ。否、周りの者からはそれだけに見えた。
 体勢を立て直したワルキューレがまたフロウウェンに向かっていく。
「何、今の?」
「わからない。でも何か……」
 状況に変化があった。フロウウェンは真正面からワルキューレ達を相手にするつもりらしい。
「動く……!」 

711 :”IDOLA” have the immortal servant 5/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/23(月) 03:53:10 ID:zGn4pbub
 
 
 最初、ルイズはフロウウェンが何かテクニックを使うのかと思った。
 が、右手を突き出しただけで終わりだった。拍子抜けしたが、それでいいと思う。
 だってこんな場面でテクニックを使ってもみろ。まず間違いなく先住魔法だと誤解されて大騒ぎになる。だから思いとどまったのだろうとルイズは納得し、そして……続く光景に顎を落とした。
 一瞬腰を落としたフロウウェンが地面を蹴って、ワルキューレ達に向かって―――跳んだ。
 手にしているのは、先程もぎ取ったワルキューレの腕。それを、先頭のワルキューレの胴体に叩きつける。上半身が折れて吹き飛ぶ。
 返す刀で二体目の肩口から叩き込む。ワルキューレが、ひしゃげて崩れる。
 三体目の左腕と頭を跳ね飛ばした所で、ようやくフロウウェンの持っていた青銅の腕が、関節部からへし折れた。
 頭を飛ばされたのワルキューレはそのまま地面に倒れて、後ろから続く生き残りのワルキューレに踏み潰される。
 後ろから殴りかかってきた片腕のワルキューレの拳を、振り向きもせずにかわしてその腕を取る。殴りかかってきた勢いを殺さず、そのまま前方に背負いながら投げつけた。
 四体目の頭に腰から落ちて、片方は首から潰され、片方は腰に穴が開く。二体のワルキューレがまとめてスクラップと化した。最初の接触から、わずか三秒足らずの間の破壊劇だった。
「なな、なああっ!?」
 ギーシュは目の前の光景が理解出来ずに口をパクパクさせるしかない。
 残るは一体。ギーシュが自分を守る為に側に待機させていたものだ。
「その杖。花びらが残っているな。まだ一体、人形を出せるのだろう?」
 フロウウェンが言う。
「……っ」
 確かに、ギーシュは後一体分の『錬金』が可能だった。予想以上にフロウウェンの腕が立ちそうなので、不測の事態に備えて一体分の余力を残しておいたのだ。
「どうする。もう一体出して、二体の人形で勝負に出るか? 或いは……」
「は、ははは、はは……いや、降伏はない。誇り高きグラモン家の家訓にある。命を惜しむな、名を惜しめ、とね。家名に傷をつけるわけにはいかない」
 青い顔をしながら、それでもギーシュは笑って見せた。
 しかし、薔薇を持つ手は小さく震えている。とっくに、勝てない相手に喧嘩を売ってしまったのだと解っていた。
「決着をつける前に、聞きたい。貴方はいつだって……そう。最初にワルキューレを一体だけしか出さなかった時なんて、いくらでも僕を倒すチャンスがあったはずだ。僕が侮っていたから僕を嬲るつもりだったのかい?」
「それは違う。少々身体に違和感があってな。暫く様子見はさせてもらったが、他意はない」
「なるほど……」
 ギーシュが呟く。薔薇を持つ、右手首を爪が食い込むほどの力で押さえ、無理やりに震えを止めた。
「では、このギーシュ・ド・グラモン。全身全霊を賭けて貴方の相手をさせてもらう」
 薔薇をフロウウェンに突き付け、言った。
 フロウウェンは一瞬驚いたような顔になるも、すぐに表情に戻すと上体を軽く落とし、臨戦態勢を整える。
 ギーシュは己の真正面にワルキューレを配置する。 ワルキューレを破壊されても自分の負け。フロウウェンの動きに着いて行けず、ワルキューレを突破されても自分の負けだ。
「ヒースクリフ・フロウウェン。推して参る」 
 フロウウェンが正面から突進してくる。ギーシュも、迎え撃つべくワルキューレを突撃させた。チャンスは一度だけ。失敗は許されない。
「今だ!!」

712 :”IDOLA” have the immortal servant 6/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/23(月) 03:53:35 ID:zGn4pbub
 叫んで杖を振るう。使う魔法は『錬金』。
 瞬間、フロウウェンの踏み込んだ足が、脛まで埋まった。地面が深い泥濘に変わっていたのだ。
 これで、ギーシュの精神力は看板だ。ワルキューレを作る力は残されていない。
「ほう!?」
 フロウウェンは感嘆の声を漏らしていた。
 泥濘の外から、ワルキューレがフロウウェンに向かって跳躍した。青銅の身体が陽光を受けて輝く。
 対するフロウウェンはスタンスを広げて上体を落とし、泥濘に身体を安定させる。
 足を止めたまま、右拳でワルキューレを迎え撃った。
 拳が交差した瞬間、ヴェストリの広場が静まり返る。
 フロウウェンの頬から一筋、赤い血が伝う。
 ワルキューレの拳は、フロウウェンの薄皮一枚を持っていく程度だった。ギーシュの全霊。わずか届かず。
 青銅の女騎士は、胸部が陥没していた。白髭公の一撃が突き刺さっていたのだ。ずるりと、動きを止めたワルキューレが重力に従って、泥濘の中へと落ちていった。
 その素手の一撃にしては確かに強烈ではあったが、本来ならばその一撃でワルキューレは戦闘不能にはなるまい。ワルキューレが動きを止めたのは、ギーシュのコンディションの方に原因があった。
「僕の、負けだ」
 ギーシュは結末を見届け、敗北を認める言葉を口にすると、意識を手放して白目を向くと仰向けにぶっ倒れた。離れた場所に大きな泥濘を作った事で、相当な精神力を消耗したらしい。
 何せ、フロウウェンの速度が並ではないし、挙動はギーシュの理解の範疇を超えている。確実に捉える為には、より大きな範囲を泥に変える必要があったのだ。既にワルキューレを六体作り出しているギーシュには、限界を超えたものだった。
「見事だ」
 満足そうに、フロウウェンは頷いた。
「ヒースって、本当に強かったのね。テクニックも使わずに勝っちゃうなんて」
 ルイズが呆れたように言う。
「いや、使ったぞ」
「え? だって」
「ザルア、と言ってな。相手の耐久力を一時的に低下させるテクニックだ。でなければ最初の一撃で青銅の腕が折れている」
 フロウウェンのアイテムパックにはモノメイトとモノフルイドが三個ずつ。セイバーの発振装置という、平常時での待機任務の時の装備が入れられていた。
 だが、これはどうもこちらで使うとまずい事になりそうだと、フォトンチェアーとギバータの時にしっかりと学習していたので、フロウウェンは派手なテクニックと共に使用を控えていたのである。
ギーシュの操るワルキューレがもう少し手強い相手ならばそうも言ってはいられなかっただろうが。
「そうだったの……」
 色々出来るのね、とルイズは独りごちる。
「あ、あの。怪我がなくて何よりです。ヒースクリフさん」
 シエスタが言った。
「心配をかけたな」
「いえ……」
「ギーシュ! ほんとに馬鹿なんだから!」
 モンモランシーが走ってきて、ギーシュを『レビテーション』で運んでいった。ギーシュが目が覚ましたときに、まだ悶着がありそうだが、それはフロウウェンには関わりのない事だ。
 それよりも、フロウウェンには先程からずっと、気になっている事があった。
「やはり……これは異常だな」
 フロウウェンは頬に手を当てて呟く。
「え? 今なんて?」
「……いや、何でもない」
 答えて、歩き出す。その頬には血の跡があるばかりで、傷一つなかった。

713 :”IDOLA” have the immortal servant 7/7 ◆GUDE6lLSzI :2008/06/23(月) 03:54:01 ID:zGn4pbub
 
 
「……勝ってしまいましたな」
 呆然としていたコルベールが言った。
「うむ」
「ギーシュは一番レベルの低い『ドット』メイジですが、それをあっさり打ち破ったとなると……あの男、相当な腕前ですぞ」
「うむ。あの体術もすごいが、あの男、何か魔法を使ったな。気付いたか?」
「はい。ゴーレムに打ち掛かる前の、あれですな。生徒達には言っていませんでしたが、実は『ディテクト・マジック』を使った時に妙な魔力を感知してはいたのです。しかしまさか、杖も詠唱も無しに魔法を行使するとは! あれは先住魔法ではないでしょうか?」
「かもしれん」
 オスマンは腕組みして、髭を弄りながら思索を始めてしまう。
「オールド・オスマン。王宮に報告した方が良いのでは?」
「それには及ぶまい。まだ正体も分かっていないし、王室のボンクラどもに引き渡して見ろ。戦好きなあの連中の事じゃ。ロクな事に使われまい。当然、その主人のミス・ヴァリエールも巻き込まれることになる」
「成る程……学院長の深謀には恐れ入ります」
 コルベールの瞳に一瞬暗い影が差す。権力者の「やり方」を、コルベールは誰よりも知っていた。
「この件はワシが預かる。他言は無用じゃ。ミスタ・コルベール」
「は、はい。かしこまりました!」
 オスマンは窓から空を眺めて、呟く。
「伝説の使い魔、か……」

714 :”IDOLA” have the immortal servant  ◆GUDE6lLSzI :2008/06/23(月) 03:54:31 ID:zGn4pbub
以上で投下終了です。

715 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 04:15:15 ID:dJK+XsyZ
乙でした!こんな時間だけど相変わらず面白かった。
次回も楽しみにしてます。

716 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 04:19:08 ID:9oEYeqAh
紙袋の方、乙であります!
まあ、ギーシュは自業自得だろう・・・
というより、ワンピースのペローナちゃんのネガティブ・ホロウを全部喰らって反省してろと思う・・・

>>657>>667
初代メトロン星人に関してトリビアを
実はセブンに斬られた後に地元の子供とオジサン(円谷プロのスタッフ?)に助けられて
その後、円谷プロの怪獣倉庫に住み着いてウルトラマン・マックスで再登場するという経歴を持ってたりしますw

717 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 04:19:48 ID:IqtLsTKt
投下乙です!

うーむ、フロウウェン強いな〜
ガンダールヴの力がなくても圧倒できたんじゃないか?と思うくらい
次回も楽しみにしております

>ついでに、服も汚れていたので着替えさせてもらった

今回一番印象深かったのはここですね
一瞬メイド服姿のフロウウェンを想像してしまいましたw

718 :サーヴァント・オブ・ゼロ ◆f0ncrej9Os :2008/06/23(月) 04:44:26 ID:8LMm498o
ファウスト先生、フロウフェン両氏共乙でした!

さて、2話が書きあがりましたので、投下よろしいでしょうか?

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 04:46:09 ID:eiPbu0X5
>>701
博士は生身でも強いけど、カレーの食べ残しからバイク作るレベルの技術を持ってるし、かなり反則キャラだな
小ネタ向き

720 :サーヴァント・オブ・ゼロ ◆f0ncrej9Os :2008/06/23(月) 05:02:07 ID:8LMm498o
誰も居られないようなので、もうちょっと人が来られてからまた来ます。
ところで新スレが立っているようですが、投下はそちらにしたほうがよろしいでしょうか?

721 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 05:35:42 ID:IqtLsTKt
>720

まだ460kbを越えたぐらいですので、このスレに投下しても構わないのでは?
投下する容量が多くて500kbを越えそうだと思ったら新スレの方がよろしいかと

722 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 06:23:42 ID:yDY+UZVJ
このスレ、20日に立ってるのか…埋まるの早いな、投下ラッシュが凄いのか

723 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 06:35:21 ID:5z4sVKxQ
で、これどうすんだ?

あの作品のキャラがルイズに召喚されました part147
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1214156094/

テンプレを改竄してるわけでもないみたいだから、次スレとして使うには全く問題ないし
そのまま利用すれば良いんだろうけど。
宣言なしで立ててそのままダンマリって、重複スレを立てさせる狙いの嫌がらせか?

724 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 06:35:58 ID:6YMQglfG
>>714
最近これ読むのが楽しみなんだ。続きも期待にしてるよー
フロウ爺、かなり実力抑えて戦っててた訳で全開モード見てみたいねぇ。胸のルーンはゼロ魔本編でも詳しく語られてないがフロウウェンの生い立ちから悲しい結末を感じさせる。
あぁまたオンでPSOやりてー

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 06:59:34 ID:qOll9pc3
>>719
カレーの食べ残しでバイクってw異常だろw

726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 07:25:33 ID:Z99TfIzV
>>661
確かシャドウマンは死体の影が動いていたんだからタバサには天敵になるな。
>>716
さらにトリビア
ウルトラマンAにはメトロン星人の息子のメトロン星人jrが登場
ただし親と違ってかなり卑劣でヤプールの配下として地球を破壊しようとする
最後はバーチカルギロチンで親同様縦に真っ二つにされて倒された

727 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 08:14:48 ID:x2M5uCve
>>726
シャドウマンと聞いて「名探偵カゲマン」を思い出した。
シャドーマンだけどね。

「シャドー!」

728 :サーヴァント・オブ・ゼロ ◆f0ncrej9Os :2008/06/23(月) 08:32:30 ID:8LMm498o
>>721
それではこちらに投下させていただきます。
ところで、スレの容量はどのようにすれば見れるのですか?

それでは改めて、投下よろしいでしょうか?

729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 08:35:03 ID:Byyq4ST0
かもん!

730 :サーヴァント・オブ・ゼロ ◆f0ncrej9Os :2008/06/23(月) 08:36:41 ID:8LMm498o
それでは、投下いたします。


サーヴァント・オブ・ゼロ 第2話「冥土のメイド、キスをする」



ルイズは覚悟を決めた。
目の前には触れると生命力を吸収されてしまう自らが呼び出した使い魔が倒れている。
正直あの感触は2度とご免こうむりたいが、チェンジは出来ないし、諦めればよくて留年、悪ければ退学が待っている。
そのような事態ばかりは、名門・ヴァリエール家の名にかけて絶対に避けなければならない。
大丈夫、とにかくキスさえしてしまえばいいんだから、こうなったら床に這いつくばってでも、必ずや成し遂げてみせる。
お父様、ちいねえさま、どうかルイズに力を貸してください―――

「う、ううん……」

と、場に変化が起こった。(周りの人魂の言葉が正しければ)気絶していたメイド?が目を覚ましたのだ。

(おおっ、アイリ様がお目覚めになられたぞ!)
(起きた!アイリ様が起きた!うわーん!)
(号泣すんな、変な奴等だと思われてしまうだろ!)

今のままでも十分変よ、と一応心の中で突っ込んでおいた。
しかし、この状況に一縷の希望が見出せてきた。
これはあくまで「もしかしたら」に過ぎないが、彼女自身ならあの煩わしい「生命吸収」の効果を封じることが出来るかもしれないのだ。

「ちょっと、そこのメイドっぽい格好の変なの!」
「変なの……もしかしてアイリのことですか?……あ、もしや、あなた様がアイリを召喚なさったのですか?」
「そうよ、わかったらさっさとその忌々しい術を解きなさい!」
「術?」

(アイリ様、其処のピンピンピンクが言ってるのは、精気吸収のことでさぁ)
(彼女、さっきから必死にアイリ様に何かをしようとしてるんですが、その度にアイリ様のお体に触れては自分の精気を献上してるんです)
(それを、こいつらは何かの術だと思い込んでるようですぜ)


731 :サーヴァント・オブ・ゼロ ◆f0ncrej9Os :2008/06/23(月) 08:39:11 ID:8LMm498o
何やら自分を無視してあいつらで勝手に盛り上がっている。ルイズはイライラしてきた。
それに、あれが魔法ではない?だったら何だというのか、まさか体質だというのだろうか?
ふざけている。もしそのような体質が本当にあるとすれば、触れるたびに危なくてメイドの仕事などとてもやっていけないだろう。

「申し遅れました、私は『冥土へ誘うもの』アイリと申します。ただ今より、御主人様に忠誠を誓い、一身を捧げさせて頂きますわ」

アイリと名乗ったメイド?は短いスカートの端をつまんでちょこんと頭を下げた。
こちらが契約もしてないのに御主人様に忠誠を誓うなんて、ますます正体が分からなくなってきた。
「冥土へ誘うもの」なんて物騒な通り名?と言い、怪しすぎる。

「冥土?なんだその物騒な呼び名は……こいつ、本当に精霊なのか?」
「いや待て、冥土は冥土でも「メイド地獄」とか言う意味かもしれない」
「それはそれで嫌だな……おいゼロのルイズ、ふざけるのは其処までにしてとっとと契約してしまえよ!」
「もっとも、その調子じゃあ契約完了する頃には干からびてるだろうがな!」
「水にでも浸かって戻してもらえよ!」
生徒達の渦からどっと笑いが上がる。

ルイズは舌を打った。そうだ、いつまでもこんな所でちんたらしてる場合ではなかった。
とりあえず、先ほどの言動からこっちの言う事は聞いてくれそうだ。

「もう一度言うわよ。その「精気吸収」とやらを解きなさい」
「解く……とおっしゃいますと?」
「物分りの悪い使い魔ね!私が触っても大丈夫なようにしなさいって事よ!」

(おいおいお嬢ちゃん、無茶を言ってもらっちゃあ困るぜ)
(アイリ様の精気吸収は術じゃない。持って生まれた体質って奴なんだ)
(さっきから何度も言ってるのに分からないとは……まるで知性をかんじませんよ)
「お前達、御主人様に失礼な物言いは止めなさい。……御主人様。申し訳ありませんが、こればかりは生まれ持った体質。アイリにはどうにもできませんわ」


732 :サーヴァント・オブ・ゼロ ◆f0ncrej9Os :2008/06/23(月) 08:41:17 ID:8LMm498o
何だというんだ。
生まれ持った体質?自分では解除できない?何を、何を―――
「……けないでよ……」
「はい?」
「……ふざけないでよ!じゃあ私は一体どうすればいいのよ!あんたまで私をよってたかって馬鹿にして!」
「ご、御主人様、落ち着いてください」
「原因を作ったのはあんたじゃない!よくもいけしゃあしゃあと言えたものね!」

(あ〜、ダメですぜ、なんでまあ魔女様はこんなDQNの所にアイリ様を行かせたんですかね?)
(ダメ主人を公正させるのも、修行の一環……とか?)
(うっお―――っ!! くっあ―――っ!! ざけんな―――っ!)

「……ん?あ、待ってください!もしかしたら一つだけ方法があるかもしれません!」
「何よ、方法があるんだったらそれを先に言いなさいよ」
「いえ、何分急なことだったので、アイリもすっかり忘れていて……」

そう言うと、アイリは懐からメガネを取り出した。
どこにでもありそうな普通のメガネだ。アイリはそれを、メガネをかけるのは初めてといった様子で装着した。


「……?あのメイドから流れる魔力が消えた?」

生徒達の一角、燃えるような赤い髪を持つ褐色の少女が、状況の変化に気付く。
先ほどまであのメイド?から、メイジのそれと比べると非常に微弱ではあるが、魔力が流れ出していた。
それがあのメガネをかけた途端、途絶えたのだ。
「ねえタバサ、あなたも今のを感じたでしょ?」
赤い少女―――キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーは、隣で未だに風竜の陰に隠れ続けている青い少女―――タバサに問いかけた。

「固定化」
「ん?」
「あのメガネをかけた瞬間、『固定化』のような感じがした」
「固定化ねぇ……パッと見、そうとは思えないけど」
「あれは固定化のようで固定化じゃない。もっと別の何か」
「別の何かって……タバサでも分からないの?」
「私にだって分からないことくらい、ある」

会話は其処で中断された。とりあえず、キュルケは再びルイズとあの使い魔の漫才を眺めることにした。
(ふーん……中々面白くなってきたじゃない)




733 :サーヴァント・オブ・ゼロ ◆f0ncrej9Os :2008/06/23(月) 08:43:26 ID:8LMm498o
「……御主人様、申し訳ありませんが、私に触れていただけませんか?」
「何を言ってるのよ、そうしたらまた吸い取られちゃうじゃない」
「いえ、今このメガネをかけたとき、アイリの中で何かが変わりました。おそらくは、触れても大丈夫かと」
「本当ね?もし嘘だったら後で承知しないんだからねっ」

恐る恐る、ルイズはアイリに手を伸ばし―――触れた。
あの嫌な感じは、しなかった。

「やればできるんじゃない。まったく、手間かけさせるんだから」
「やはり……おそらくこのメガネには、精気吸収を封じる力があるのですわね……確かに、これなら御主人様に迷惑をお掛けせずに済みますわ……」
「何独り言を言ってるのよ。さ、契約を続けるわ。ちょっと顔を貸しなさい」
「畏まりました。それでは、アイリはどのようにすれば……」
「そのまま動かないでくれればいいわ。……我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」

契約の続行―――すなわち、額に杖を当て、呪文を唱え、アイリの唇と自分の唇を……重ね合わせた。

「!?ご、御主人様、一体何を……うあっ!?」

突如全身が熱くなり、アイリは思わず膝を付いた。
(てめぇ……アイリ様に何をしやがった?)
(それよりもアイリ様、大丈夫ですか?)
(アンディ ジョオオーッ 医者だ!アイリ様を医者につれていけぇーっ!!)

「使い魔のルーンが刻まれているだけよ。すぐ終わるわ」
確かに熱さはすぐに引いていった。見ると、左手の甲に謎の文様が浮かんでいる。どうもこれがルーンらしい。
「ふむ……見た事の無いルーンだ。珍しいな……」
なにやら強烈な閃光を放てそうな頭をした教師らしき人物が近寄り、ルーンを観察した。

「さてと、じゃあ皆教室に戻るぞ」
そう言い残し、教師は宙に浮き、向こうの方に見える建物の方へ飛んでいった。
他の生徒達も、彼に続いて飛んでいく。

「ルイズ、お前は歩いて来いよ!」
「あいつ、『フライ』はおろか『レビテーション』さえまともに出来ないんだぜ!」
「精々そのメイドにご奉仕してもらいなさい!」



734 :サーヴァント・オブ・ゼロ ◆f0ncrej9Os :2008/06/23(月) 08:45:28 ID:8LMm498o
後にはルイズとアイリ、そして人魂たちが残った。

「で、結局なんなのよあんた」
「はい、先ほども申し上げた通り、私は『冥土へ誘うもの』アイリ。『沼地の魔女』様の命により、あなた様に仕えるべく参上した次第ですわ」

(そして俺達は)
(そんなアイリ様の手足となって働く)
(低級霊が一団。名づけて)
(((低級霊ブラザーズ!)))
(あ、ブラザーズっていっても、直接な血縁関係はないし、俺達以外にもいっぱいいるし、まあ義兄弟みたいなもんだと思ってくれ)

「あーはいはい、勝手にやってなさい……でも『沼地』?そんなメイジ、聞いたことも無いわ……どこの田舎者よ」
「どこ、とおっしゃいましても……『名も無き大陸』の東部、そこに広がる沼地を統べるお方、それが『沼地の魔女』様ですわ」
「名も無き?この大陸にはちゃんとハルケギニアって名前がついてるわよ。そんな名前、聞いたことも無い」
「はるけぎにあ?こちらも、その様な名前は存じ上げませんが……」

(アイリ様アイリ様、ちょいとよろしいですかい?)
「どうぞ、許可します」
(これは俺らの勝手な推測なんですが……もしかして、アイリ様は別世界に飛ばされちゃったんじゃないんですかね?)
(なんせオレ達の世界とは違い、みんながみんな魔法を使ってますから)
(それに魔女様の力を持ってすれば、別世界へ飛ぶことなど造作も無いんじゃないか、と思います)
「確かに……それならば先ほどまでの一連の出来事にも納得がいきますわ……」

「ちょっと、何主人を置いてけぼりにしてるのよ!別の世界とか何とか、意味分からない」
「アイリにも正直よく事情が飲み込めないんですが……そういえば御主人様、皆さんの後を追いかけなくて良いのですか?」
「んん……まあ続きは私の部屋で聞くわ。ついて来なさい!」
「はい、御主人様の仰せのままに」


はたしてアイリは、この異世界で生き延びることが出来るのだろうか?
それは、やってみなければわからない。

to be continued……



735 :サーヴァント・オブ・ゼロ ◆f0ncrej9Os :2008/06/23(月) 08:48:48 ID:8LMm498o
今回は以上です。
なんだか皆の性格を把握するのがいまいち難しい・・・タバサが能弁になりすぎてしまったかも。

それでは、今回はこれで。

736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 09:06:53 ID:ECg7X+Fx
能弁な女子中学生風味タバサ、足首出しただけで全身が羞恥心で真っ赤になるキュルケ、
どMのルイズ、これらはみなご褒美です


737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 10:23:06 ID:Z28l8Yqk
投下乙です。

ちなみにスレ容量は、専用ブラウザ使えば確認できますよ。
私はギコナビ使ってますが、スレを表示すると右下に今の容量が出ます。

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 10:26:20 ID:KOUqw3G6
ヒースクリフの方GJ&乙です。
私も一度お爺ちゃん召喚を妄想したのですが、プロットが組めなかった・・・・。
しかし、傷が無いって・・・・もしかしてD型因子健在ですか!? それともルーン?
次回も期待しておりますよー。

PSOは某所のサーバーで運営されておりますが、非公式なので保証は致しません。

739 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 11:16:21 ID:6YMQglfG
>>738
肝心のハードの方がいかれたのでオン行けんのよ。LV192までいったんだけどね。PSOBB導入するかな。EP4あるし。
閑話休題、SS中のフロウ爺はGC版ではなくてシフデバ使用可のDC版の設定を希望。それにしてもこのSSのルイズは本当に愛らしい。

740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 11:56:31 ID:g4i/qPg+
IDOLAのヒト 乙!
それにしても第4の使い魔とは
難しいものに思い切りましたね

741 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 13:56:31 ID:mJhbJLBV
立った以上は有効活用だろう
次スレは
「あの作品のキャラがルイズに召喚されました part147」
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1214156094/
で良いんじゃないか?

742 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 13:58:09 ID:t1dUkYQI
>>727
「シャドー!」 と聞いて“カゲスター”を〜^^
サイトが “カゲスター”、ルイズが“ベルスター”の方向で♪




743 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 14:00:55 ID:tAssrjBY
もう500間近か。
俺も早いとこ第二話書き上げんとな。文才あって筆の早い人が羨ましいぜ。

744 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 14:11:51 ID:1+VGtWn2
文才なくて月一ペースの俺なんて……
第一話とか恥ずかしいし時間見て書き直したいお。
先々週日曜投下予定が昨日の予定に伸びて、昨日の予定が今週末に順延……
迂闊にシロウトが長編に手を出すと大変だぜー

745 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 14:21:01 ID:Z99TfIzV
>>742
サイトが“ブラックスター”で、ルイズが“ベムスター”に見えた。

746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 14:33:12 ID:BjHUmFwM
>>744
よう、俺。

747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 15:53:57 ID:lKJ2765E
>>698
モンモンから香水をもらう。
ケティと遠乗りに出かける。(本人曰く「手をつないだだけ」)
香水を落として二股がばれて、ケティに振られる。(1巻)
モンモンにワインをぶっ掛けられて放置され、取り繕おうとサイトに口出しして決闘に発展(ここまで1巻)
両方に振られた。やましいことはしてないのに、とサイトに愚痴る(3巻)
サイトがシエスタにセーラー服を着せたのを見て、予備をもらいモンモンに贈る(4巻)
モンモンも「好き好き言われて気分は悪くない」からセーラー服を着てみる。
意外と評判はよかったけど、浮気されるのはイヤだからほれ薬を飲ませようとして一騒動(ここまで4巻)
モンモンが夏休みに用があるので寮に残ったら、毎日のようにギーシュがくる。(5巻)

この後は、ギーシュがアルビオン遠征に出て…
戻ってからは「モンモンとギーシュはつきあっている」と認識されているようです。

748 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 15:57:27 ID:ECg7X+Fx
ルイズ「早く人並みになりたーい」


749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 16:02:28 ID:HLdiitQ2
>>744
いやいや、
長編を書けるだけでも自分からしたら尊敬物ですよ。
自分は3ヶ月近くかけても小ネタ4つが限界ですから。
しかも構想中の長編は未だ構想から先に進んでないっていう……〇TZ




750 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 16:07:57 ID:AgfN4TCY
>>749
構想三年、制作七年の超大作ですね?
わかります


アニメ版の三期が始まればここも人がまた増えるのだろうか

751 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 16:08:53 ID:2OrrewVh
>748
魔法の技術? それとも……胸?

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 16:13:40 ID:/gqQNm8Q
>>748
知ってるか?
人の夢と書いて「儚い」と読むんだz(爆音)

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 16:16:16 ID:X1dna0vQ
>>750
20日の2時に建ったスレがSS投下ラッシュで23日には使い切られる状況で
「ここもまた人が増えるのだろうか」て、どんだけ……
そりゃ毎日スレ使い切ってた去年の夏休み程じゃ無いけど、
あんまり頑張り過ぎなくてもイインジャネ?

754 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 16:22:54 ID:J76vr815
長編なー。
書きたいなーとは思うけど、書けないなーとも思う。

それにしてもスレの速度が速いな。
……誰かモエタランガでも召喚したのか?

755 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 17:22:18 ID:E+i+1R1v
ギーシュが「グラモン」じゃなくて「ガラモン」や「瑪羅門」だったらどうか、というのはこのスレの趣旨に合わないなあ。

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 17:24:41 ID:/OL3BCcr
>>750
そういえば、アニメの3期がもうすぐ放送されるらしいので公式見てみたら、アニメではついにキュルケがリストラかと思ったよ。

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 17:31:49 ID:6YMQglfG
“グラモンの家族”だな?
俺達の闘いはこれからだ、で終わるとw

758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 17:34:13 ID:qIk8IEGV
>>755
瑪羅門だと宮下あきら画の仕事人で、ガラモンだと使い魔でガラダマモンスターの人工頭脳になるんだな
前者は想像しにくいが、後者の方だとガラモンの足に抱きついて「ああ、可愛いよ」と頬ずりしてるギーシュが
容易に脳内に浮かんでくるw

759 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 17:40:18 ID:rQUF1KYw
>747
・家督を継げない冷や飯食いの身とはいえ名家の血筋
・初陣で功績を挙げ若くしてシュヴァリエの称号を手にするなど将来有望
・女王肝煎りで名跡復活された部隊の隊長に任命されるなど、女王の憶えも愛でたい

という、恋愛感情抜きにしても願ってもない物件だからな
そんな色男が無名の頃から自分に懸想していて、自分も憎からず思ってたんなら普通に付き合って損はない

760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 17:46:28 ID:E+i+1R1v
瑪羅門で反応できる人が多いな。存外メジャーなのか?

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:03:47 ID:LnnBWrj8
昨日ダブルムーン伝説ねたに反応されて驚いたw

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:13:28 ID:QCjuWPvw
>>758
ちょっとグロいクリーチャーを呼んでそれでもなお可愛いよと本心から言って頬ずりするギーシュとドン引きする周囲が見えた
……どっかでみたなこの構図

763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:18:52 ID:E+i+1R1v
>>762
ギーシュが女華姫さまを召喚と申したか。

……ごめん。女華姫いい人なのにネタにしやすいモンで。
織姫(天界神の方)の方がいいか。

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:21:37 ID:9IP5lhIM
>>763
織姫と彦星でターミネーター2ネタやってたなぁw

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:23:15 ID:RZ7F2Rys
でもルイズとは気が合いそうだ
ノーブリスオブリッジを体現してるし

766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:26:24 ID:E+i+1R1v
>>765
女華姫は心根の美しい方だからな。
気は優しくて力持ち。
顔以外はパーフェクトなレイディだ。

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:27:31 ID:aLo9co/N
>>759
8巻で、ギーシュは勲功を立ててモンモンに認めてもらえると思って報告したとき、モンモンはこういってます。
「勲章よりも大事なものがあるでしょ!」
「たとえば?」
「わたしよ。わ!た!し!」
「あなたわたしの騎士なんでしょ!自分でそういったじゃない。だったら戦争がおっぱじまったら、そばで守るのが仕事でしょう?わかってるの?」

メンヌヴィル襲撃の時、よっぽど怖かったんだろうな。
ある意味、奴が仲人だったと言えなくもなかったりw

768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:31:32 ID:uqyIwZKa
>>766
忍者となって妖怪と戦うことだってできるぞ。


領民を守る為なら、自ら進んで人柱にもなれる。
アンアンに召喚させた方がおもしろいかもな。

769 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:33:34 ID:QCjuWPvw
>>766
女華姫を醜い平民とかなんとか言っちゃうルイズとそれを受けてプッツンして決闘を言い出すギーシュ
これだとちょっとルイズがアレか。
……サイトをどうしたものだろうか

770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:39:14 ID:E+i+1R1v
>>769
ギ「ルイズ!ボクの麗しき乙女、メガを侮辱するか!決闘だあ!」
ル「受けてたつわよ!さあ才人!主人の替わりに戦いなさい!」
サ「えー。」

771 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:40:44 ID:E+i+1R1v
ちなみにルイズは「これでサイトが死んだら新しいのを召喚できてラッキー」とか考えている。
まさに外道。


772 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/23(月) 18:41:14 ID:PBwQZwis
>>770
どっちが勝ってもいやだ……

773 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:50:50 ID:H5Kkexhr
おみそれ!トラぶりっ娘からマ・ジークを召喚
何だかんだあってマ・ジーク死亡
その後サイトを召喚した後でマ・ジークが「あーよく死んだ」と目を覚ましてルイズの使い魔が2人に

774 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:51:25 ID:u2kK2HXm
なんだこのメガ姫人気w
ああ見えておキヌちゃんと同い年の15歳なんだぞ。しかも数えで15歳だろうから実質14歳だぞ。
だからルイズより年下で下手したらタバサと同い年くらいという。

775 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 18:56:39 ID:E+i+1R1v
おみそれ!トラぶりっ娘……
あんまりおぼえてないんだが……マジークって眼鏡の魔法使いだっけか。
上司が空飛ぶLSIに乗ってたことだけは記憶してゐる。

776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 19:01:41 ID:n+WW2GvE
メガ姫は忍者隊率いて戦うとんでもさんで、友情にあつい方だwあの導師もおキヌちゃん守るためにもとむりやり婿にとったに違いない。
時代考えてもチートすぐるw

777 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 19:04:34 ID:ECg7X+Fx
トラぶりっ娘ってとっても少年探検隊の前にあろひろしが描いてた漫画か?
古すぎるw


778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 19:08:32 ID:kh43+gxM
あろひろしを召喚しろよ
「リザードマン当たりだわ」
中身は漫画家です。

779 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 19:10:01 ID:yDY+UZVJ
漫画家にもラノベ作家にも怖い存在「白いワニ」を
…ただしルイズにしか見えないので退学になる危険が

780 :鋼の使い魔(前書き?) ◆qtfp0iDgnk :2008/06/23(月) 19:20:48 ID:0kJxi0Xh
ギーシュ編後、書けたけどオーバーしそうだなぁ……

781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 19:25:02 ID:1+VGtWn2
あいよー、しえんしえーん。
でも容量に不安があるときは00またいだら?代理投下つかってもいいけどさ。

782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 19:26:07 ID:x8bsSf/3
>>780
次スレ(↓)でお願いします。このスレはは埋め立て支援で行きます。
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1214156094/

783 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 19:27:16 ID:BZiT4Zu6
次スレ立ってるからそっちにGOだ。

784 :鋼の使い魔(前書き?) ◆qtfp0iDgnk :2008/06/23(月) 19:27:38 ID:0kJxi0Xh
>>781-782
では当スレの埋め立てが完了したのを確認してから次スレに投下させていただきますね。

785 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 19:29:48 ID:x8bsSf/3
>>784
もう景気付け代わりに向こうで投下始めてください。
こっちはもう容量僅かですし、支援は別のスレでも問題ありませんから。

取り敢えず、事前支援&埋め立て開始。

786 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 19:31:26 ID:x8bsSf/3
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787 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 19:32:07 ID:x8bsSf/3
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